JPH11206256A - 育苗マット - Google Patents

育苗マット

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JPH11206256A
JPH11206256A JP10015590A JP1559098A JPH11206256A JP H11206256 A JPH11206256 A JP H11206256A JP 10015590 A JP10015590 A JP 10015590A JP 1559098 A JP1559098 A JP 1559098A JP H11206256 A JPH11206256 A JP H11206256A
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JP
Japan
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mat
melting point
polyester
seedling
denier
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Pending
Application number
JP10015590A
Other languages
English (en)
Inventor
Takayoshi Kubo
孝敬 久保
Noboru Watanabe
昇 綿奈部
Sadaaki Nishida
禎章 西田
Noriko Hashimoto
典子 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanebo Synthetic Fibers Ltd
Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Synthetic Fibers Ltd
Kanebo Ltd
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    • Y02P60/216

Abstract

(57)【要約】 【課題】吸水能力が大きく、発芽した種子の根が正常に
成長しやすく、且つ、焼却しても窒素酸化物等の発生に
よる大気汚染の懸念のない育苗マットを得る。 【解決手段】(A)ポリエステル系ステープルと(B)
ポリエステル系芯鞘型複合ステープル混合物の不織布の
多層体よりなる育苗マットであって、(A)、(B)が
ともに実質的にC、H、Oのみで構成されるポリエステ
ル樹脂からなり、(B)の鞘成分が(B)の芯成分およ
び(A)の融点または軟化点より低い樹脂からなり、不
織布の積層方向が該育苗マットの水平面に対して平行で
ある事を特徴とする水耕栽培用育苗マット。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は所定の立方体または
直方体に分離可能な水耕栽培用育苗用マットに関するも
のであり、安価にして発芽した種子の根が成長しやすい
構造からなる育苗用マットに関する。
【0002】
【従来の技術】最近、従来の農業方法と対比して水耕栽
培法による作物の生産が盛んに行われてきている。水耕
栽培は周知のごとく吸水性の培地に成育に必要な養分を
含んだ培養液を供給し、予め培地に成育されている作物
を育成する方法である。水耕栽培はその栽培方法の特性
からシーズンに依存することなく年間を通じて生産可能
なこと、従来の土壌法と異なり病害虫の予防が容易であ
ること、作物の均一性が得られやすいことなど数多くの
メリットがあげられており、急速に拡大しつつある。
【0003】水耕栽培は、現在、M式水耕プラント、N
FT水耕システムプラントをはじめ数多くの方式が採用
され、それに伴い播種、育苗、定植用材は栽培作物の種
類も絡み、水苔、ヤシガラなどの植物体、ロックウール
をはじめとする鉱物質材料、プラスチック加工体など数
多くの素材が使用されている。
【0004】葉菜類の栽培はその栽培効率から単位面積
当たりの栽植株数がきわめて多い。従って、定植に供す
る育苗マットは一般に図1に例示したごとく、所定の立
方体または直方体に分離可能なマットを使用し、マット
表面に種子を所定粒数播くか、均一に播きつけ発芽、成
長させる。所望の大きさまで植物が育成すると、定植パ
ネル(図2)の穴に育苗マットを小片に切り離しながら
1個づつ差し込んだ後、定植パネルを培養液に接触させ
水耕栽培を行うのが通常である。この育苗マットに使用
される素材は、一般的にはウレタン発泡育苗マットが用
いられてきた。該ウレタン育苗マットは、安価に工業的
に量産可能で、且つ、育苗された苗はマットごと定植パ
ネルに定植される。育成後は株元に該マットがついたま
ま収穫、出荷されるので、該マットを除去する必要もな
く作業性はきわめて良好である。例えば、M式水耕プラ
ントでは、葉菜類の栽培でミツバで年10回、ネギで年
7回の収穫が可能と言われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、該ウレタン育
苗マットは数多くの課題を抱えている。例えば、該ウレ
タン育苗マットは、通常発泡した泡が連結孔ではなく独
立気泡の状態でウレタン樹脂中に分散して存在するた
め、水または培養液に浸漬しても泡の中には該液は浸入
しない。従って、該ウレタン育苗マットの上表面に播種
しても水分または培養液が上表面まで吸いあげられ難い
ため、発芽し難い欠点を有する。この欠点を改善すべく
該ウレタン育苗マットに上下表面に対して垂直に貫通す
る切れ込みを入れて水または培養液の毛細管現象による
吸水または吸液を図っているが充分とは言えないのが現
状である。
【0006】更に言えば、発芽した根が本来ならマット
を貫通して伸びるのが好ましいが該ウレタン育苗マット
は貫通部がマットの切れ込みしかないため、根が切れ込
みの中を伸びる場合を除いて根の発育に伴って苗が上方
に持ち上がり倒れてしまう欠点もある。
【0007】更に、昨今地球環境汚染の改善が叫ばれて
いるが、該ウレタン育苗マットを使用して水耕栽培され
た作物はそのまま消費者に渡るため、該ウレタン育苗マ
ットは回収されず焼却される場合が多く、燃焼ガス中の
窒素酸化物による大気汚染の懸念がある。
【0008】一方、ウレタン発泡体に代わる素材として
ポリエチレンテレフタレート、ナイロンをはじめとする
合成繊維の不織布からなる育苗マットが考えられるが、
通常の水耕栽培に使用される育苗マットの厚みは25m
m以上あるため、厚みが大きく均一な嵩密度を有する不
織布をメルトブローン方式、スパンボンド方式、ニード
ルパンチ方式等にて製造することは非常に困難である。
【0009】更にまた、合成繊維のウェブを接着剤によ
り点接着し、嵩高で均一菜密度を有する育苗マットを製
造することも考えられるが、該方法は一般に接着剤に使
用される溶剤を充分に除去する必要がありコスト高を招
くと共に食用葉菜を水耕栽培するには充分な安全管理が
必要である。
【0010】もし、これら合成繊維からなる厚みが大き
く、且つ、均一な密度を有する不織布が安価に得られる
ならば、この不織布は毛細管現象による吸水能力が大き
いので優れた育苗マットとして充分に期待できる。
【0011】本発明は、かかる欠点を解決した育苗マッ
ト、即ち、マットの吸水能力が大きく、マットが水また
は培養液に浮くこともなく浸漬して均一な発芽を促し、
発芽した種子の根がマットの上表面から下表面に向かっ
てほぼ垂直方向に伸びやすく、そのため苗がマットに充
分保持され、且つ、焼却しても窒素酸化物等の発生によ
る大気汚染の懸念のない育苗マットを提供することを目
的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は(A)ポリエス
テル系ステープルと(B)ポリエステル系芯鞘型複合ス
テープル混合物の不織布の多層体よりなる所定の立方体
または直方体に分離可能な育苗マットであって、
(A)、(B)がともに実質的にC、H、Oのみで構成
されるポリエステル樹脂からなり、(B)の鞘成分が
(B)の芯成分および(A)の融点または軟化点より低
い樹脂からなり、不織布の積層方向が該育苗マットの水
平面に対して平行であり、熱処理により(B)の鞘成分
のみを融着させる事を特徴とする水耕栽培用育苗マット
である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の育苗マットを構成するポ
リエステル系ステープルに用いられる芳香族系ポリエス
テルとしては、例えばポリエチレンテレフタレート(P
ET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリ
エチレンナフタレート(PEN)およびそれらの共重合
物が使用されるが、融点210℃以上のポリエステルを
用いる事がステープルの良好な製造性と言う観点から好
ましい。この中でも特に、ポリエチレンテレフタレート
が好都合である。
【0014】また、ポリエステル系ステープルには融点
150℃以上のポリ乳酸、融点110〜130℃のポリ
エチレンサクシネートまたはポリブチレンサクシネート
樹脂より選ばれた群よりなる樹脂を用いる事もできる。
この場合、ポリ乳酸中には4mol%以下のD体乳酸を
含んでいてもよい。また、上に挙げた他の樹脂中にもポ
リエチレングリコール、ポリエチレンアジペート、ポリ
ブチレンアジペート等の生分解性ポリマーを元の樹脂の
性質を損なわない程度加えることができる。
【0015】該ステープルの単糸繊度は3〜50デニー
ルが好ましく、更に好ましくは7〜20デニールであ
る。3デニール未満では得られるマットの組織が緻密に
なり発芽した種子の根の発育の妨げとなる。また、50
デニールを超えるとマットが剛直となりすぎて取扱い上
好ましくない。
【0016】一方、複合繊維ステープルについては、鞘
部に使用されるポリエステルとして非晶性芳香族系ポリ
エステルまたは脂肪族系ポリエステルまたはポリオレフ
ィンが使用されるが、これらのポリマーの融点は芯部の
ポリマーおよびポリエステル系ステープルのポリマーの
融点より低くなければならない。複合繊維ステープル鞘
部のポリマーの融点が他の成分のポリマー融点以上であ
る場合は鞘成分を加熱処理により融着させる時にステー
プル全体に融着が起こるので好ましくない。
【0017】複合繊維ステープルの鞘部に使われる非晶
性芳香族系ポリエステルとして例えばPET、PBT、
PENにブチレングリコール、ヘキサンジオール、ネオ
ペンチルグリコールやポリエチレングリコールなどのグ
リコール類またはイソフタル酸、アジピン酸、セバシン
酸などのジカルボン酸類などを共重合したポリエステル
が使用される。中でもイソフタル酸を共重合させたPE
Tは好ましく用いられる。イソフタル酸を共重合させる
場合は非晶性PETを得るために20mol%以上必要
であるが、50mol%を超えて共重合させても物性が
飽和するだけなのでこの範囲に収める事が好ましい。
【0018】複合繊維ステープルの鞘部に使われる脂肪
族系ポリエステルとしては融点が60〜175℃である
ポリエステル、例えばポリエチレンサクシネート、ポリ
ブチレンサクシネート、ポリエチレンアジペート、ポリ
ブチレンアジペート、ポリカプロラクトン、ポリ乳酸お
よびそれらの共重合物がある。
【0019】複合繊維ステープルの鞘部に使われるポリ
オレフィンの具体的な化合物名としては低密度ポリエチ
レン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレンおよびこれ
らの混合物等が挙げられる。中でも、高密度ポリエチレ
ンとポリプロピレンは紡糸操業性も良好で特に好まし
い。
【0020】芯部に使用されるポリエステルは前述のポ
リエステルステープルに使用されるポリエステルが好ま
しい。尚、複合繊維の芯/鞘接合比率は任意で良いが製
造的見地から言えば9/1〜3/7が好ましい。また、
複合繊維ステープルの単糸繊度は1〜20デニールが好
ましく、更に好ましくは2〜7デニールである。このよ
うなデニールの繊維はその生産性もよく、接着強度、剥
離強度とも満足いくものである。
【0021】ポリエステルステープル(A)と複合繊維
ステープル(B)の好ましい配合比率はコスト面、剥離
強度の観点からA:B=1:1〜1:0.05で、より
好ましくはA:B=1:0.4〜1:0.05特に好ま
しくはA:B=1:0.25〜1:0.1である。
【0022】本発明では所定の割合で均一に配合したス
テープル混合物を加熱媒体で熱処理して立体的で形状安
定性の良い不織布塊を製造するが、熱処理温度は概ね鞘
部のポリエステルのガラス転移点以上芯部に使用される
ポリエステルの融点以下でよいが、実際上は100〜1
50℃が好ましく使用される。特に脂肪族系ポリエステ
ルを鞘部に使用した複合繊維ステープルの場合の熱処理
温度は脂肪族系ポリエステルの融点プラス10℃以上芯
部に使用されるポリエステルの融点以下で良いが経済的
には脂肪族系ポリエステルの融点プラス10〜30℃が
よい。
【0023】加熱媒体としては使用するポリエステルを
侵さない媒体であればいずれでもよいが、加熱空気、水
蒸気、過熱水蒸気が安全性、経済性の面から使用され
る。加熱処理時間は、使用する素材、繊維構成、配合比
率などにより決定されるので一義的ではないが5分〜2
0分が目安となる。
【0024】本発明の育苗マットの嵩密度は0.005
g/cm3 〜0.05g/cm3 が好ましく、更に好ま
しくは0.008g/cm3 〜0.03g/cm3 の範
囲である。嵩密度がこの範囲にある育苗マットはマット
の形状保持性もよく、適度な空隙を有するので発芽した
種子の芽がマット内部に鉛直方向に成長しやすく、根と
マットが強固に絡み合うので、成長した種子がマットに
固定されずに倒れてしまうことがない。
【0025】これらいずれのステープルの原料となるポ
リエステル樹脂にも酸化チタン、カーボンのような無機
顔料または有機染料、有機顔料を添加することは可能で
あり、またヒンダードフェノール化合物等の抗酸化剤、
ゼオライト銀または銅塩、水溶性ガラスの銀イオン配合
物などの抗菌剤、更には紫外線吸収剤を添加してもよ
い。また、本発明に用いられるステープルは他の繊維素
材と混合して使用することも可能である。
【0026】本発明では不織布を積層する方向が完成し
た育苗マットの水平面に対して平行であることが必要で
ある。ここでいう不織布の積層方向とは不織布面の法線
方向の事を指す。従って不織布平面と育苗マットの水平
面は直行している。このような積層方向からなる育苗マ
ットは水分の浸透が起こりやすいので発芽率が高く、発
芽した種子の根もマット内で直線的に成長しやすい。
【0027】また、本発明の育苗マットを構成する各々
の立方体または直方体の上部表面の中央部に窪みを設け
ることにより、マット上に種子を乗せた時に種子が安定
するので好ましい。
【0028】本発明の水耕栽培用育苗マットは葉菜作物
の栽培に主として使用され、該作物は育苗マットを付け
たまま市場に出荷され消費者に購買される。該育苗マッ
トは最終的には生ゴミとして廃棄され、大部分焼却され
る。現在、市場で使用されているウレタン育苗マットは
焼却により窒素酸化物のような有害物質が発生し、地球
環境汚染の一因となる。これに対して本発明の育苗マッ
トはこれを構成するポリエステルが実質的にC、H、O
のみしか含まないので、たとえ焼却されても上述のよう
な有害物質は発生せず、且つ、燃焼熱量も比較的小さい
利点がある。
【0029】また、本発明に用いられるポリエステル系
ステープルおよび複合繊維ステープルの原料となるポリ
エステルとしてポリ乳酸、ポリカプロラクトンのような
生分解性ポリエステルの組み合わせを選択することによ
り、該育苗マットは使用後埋め立て廃棄された場合でも
速やかに分解することにより環境に対する負荷を緩和す
ることができる。
【0030】
【実施例】水耕栽培用育苗マットの製造方法について
は、以下に一例を示すがこれになんら拘束されるもので
はない。
【0031】実施例1〜4 本発明の育苗マット製造に用いたポリエステル系繊維
は、表1に示した樹脂組成のものを用いた。ステープル
の物性はいずれもカット長51mm、捲縮数8〜10個
/インチであった。ポリエステル系複合繊維は、同じく
表1に示した組成のものを用いた。ステープルの物性は
カット長51mm捲縮数10〜15/インチであった。
【0032】
【表1】
【0033】これら2種類のステープルを表2に示した
割合で均一混合し、カード機にて20g/m2 のウェブ
を作製しクロスレイヤーにて幾重にも積層した。積層し
たウェブを所定の厚さに圧縮してセッター釜に挿入し表
2記載の条件で熱セットをし、その後冷却して表2に示
した嵩密度の縦100cm、横91cm、高さ94cm
の不織布塊状物を得た。該塊状物をスライスカッターに
て厚さ30mmにカットしたマットを得た後、高さ方向
に一部が残るように工夫された升目状のカッターにて
縦、横各々25mmの直方体に分離可能な縦250m
m、横500mmの水耕栽培用育苗マットを得た。
【0034】
【表2】
【0035】該育苗マットを縦270mm、横530m
m、高さ50mmの容器に表面が水平になるように静置
し、各直方体の上表面にビタミン大根の種子(トーホク
社製)1粒ずつを乗せた後、水を静かに注入し水レベル
を27〜28mmに保持し、温度20〜23℃、直射日
光の当たらない半日陰の場所に5日間保持した。水を容
器に注入しても該育苗マットは水より浮き上がることは
なく、水を充分に吸収し種子のある上表面も湿潤してい
た。サンプルをそのままの条件で5日間静置して発芽し
た種子の割合を調べ、さらに発芽したものについては根
がしっかりと育苗マットを保持していて種子が倒れてい
ないかを観察した。この結果を百分率で表して表3に示
した。
【0036】
【表3】
【0037】比較例1 本発明の育苗マットのかわりにウレタン発泡育苗マット
を用いて同様の試験を行った。この時、ウレタン発泡育
苗マットに水を注入した際にマットが水より浮き上がっ
てしまうので充分に水で湿らせて同様の発芽試験を実施
した。観察の結果を表3に示した。
【0038】実施例5〜8、比較例2 実施例1と同様にして表4記載のポリエステル系ステー
プルと複合ポリエステルステープルを混合した不織布か
ら、表5に示した条件によってマットを得た(実施例5
〜8)。該育苗マットを実施例1と同じ容器を使用し、
同じ操作を行い、各直方体の上表面にミツバの種子を1
直方体に対して10粒前後播種した後、水を静かに注入
し水レベルを27〜28mmに保持し、空気の流通が可
能な透明アクリル板で蓋をして温度20〜23℃、直射
日光の当たらない半日陰の場所に5日間保持した。2日
目より発芽が始まり、5日後には殆どの種子が発芽して
いた。
【0039】
【表4】
【0040】
【表5】
【0041】この時、根が直方体内部で伸長せずに倒れ
てしまった苗の多少を確認し殆ど苗が倒れなかったもの
については「○」、多数の苗が倒れたものは「×」とし
て評価した。結果を表6に示した。同様の実験をウレタ
ン発泡育苗マットでも行い、結果を表6に示した。
【0042】
【表6】
【0043】
【発明の効果】以上のように本発明の水耕栽培用育苗マ
ットを使用すれば、発芽した苗の根が該育苗用マットの
垂直方向に伸びやすく、且つ、貫通するので定植した後
も作物の成長が充分に行われる。また、本発明の水耕栽
培用育苗マットは使用後焼却しても窒素酸化物のような
有害物質の発生もなく、燃焼熱が低い効果も併せ持って
いる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水耕栽培用育苗マットの一例
【図2】水耕栽培用定植パネルの一例
【符号の説明】
10 本発明の一実施態様 20 定植パネルの一例 21 育苗マットの定植用穴

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリエステル系ステープルと
    (B)ポリエステル系芯鞘型複合ステープル混合物の不
    織布の多層体よりなる所定の立方体または直方体に分離
    可能な育苗マットであって、(A)、(B)がともに実
    質的にC、H、Oのみで構成されるポリエステル樹脂か
    らなり、(B)の鞘成分が(B)の芯成分および(A)
    の融点または軟化点より低い樹脂からなり、不織布の積
    層方向が該育苗マットの水平面に対して平行であり、熱
    処理により(B)の鞘成分のみを融着させたものである
    事を特徴とする水耕栽培用育苗マット。
  2. 【請求項2】 (A)が単糸繊度が3〜50デニールの
    芳香族ポリエステルであり、(B)が単糸繊度が1〜2
    0デニールであり、(B)の鞘成分が非晶性芳香族ポリ
    エステルまたは融点が60〜175℃の脂肪族ポリエス
    テルまたはポリオレフィンであり、(B)の芯成分が芳
    香族ポリエステルであって、(A):(B)=1:1〜
    1:0.05で嵩密度が0.005〜0.05g/cm
    3 の請求項1記載の水耕栽培用育苗マット。
  3. 【請求項3】 (A)の単糸繊度が5〜30デニールで
    あって、融点150℃以上のポリ乳酸または融点が11
    0〜130℃のポリエチレンサクシネートまたは融点が
    110〜130℃のポリブチレンサクシネートからな
    り、(B)の単糸繊度1〜20デニールであって、
    (B)の鞘成分が非晶性のポリ乳酸またはポリカプロラ
    クトン、または融点が110〜130℃のポリエチレン
    サクシネートまたは融点が110〜130℃のポリブチ
    レンサクシネートからなり、(B)の芯成分が融点15
    0℃以上のポリ乳酸または融点が110〜130℃のポ
    リエチレンサクシネートまたは融点が110〜130℃
    のポリブチレンサクシネートからなり、(A):(B)
    =1:1〜1:0.05であり、嵩密度が0.005〜
    0.05g/cm3 であって、熱処理温度が(B)の鞘
    成分のガラス転移点またはその融点プラス10℃以上芯
    成分の融点以下である請求項1記載の水耕栽培用育苗マ
    ット。
  4. 【請求項4】 マット上表面の中央部に窪みがついた請
    求項1〜3いずれかに記載の水耕栽培用育苗マット。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001333636A (ja) * 2000-05-29 2001-12-04 Unitica Fibers Ltd 生分解性植生マット
JP2003199427A (ja) * 2002-01-09 2003-07-15 Tadashi Inoue 無機系抗菌剤を含有した植生マットあるいは植生ユニット
JP2022019438A (ja) * 2020-07-17 2022-01-27 芽苗工法促進会株式会社 植生工法

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