JP2015188360A - 植物栽培用培地 - Google Patents

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Takanori Ozaki
孝典 尾崎
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Abstract

【課題】苗の状態で移植した植物のみならず、種子の状態から生育を開始された植物をも十分に成長させることができる人工的な培地を得る。
【解決手段】植物栽培用培地であって、天地方向に方向付けして設置することが可能なブロック体にて形成されている。ブロック体は、繊度が1〜20デシテックスの繊維が多数集合した繊維集合体にて構成されている。この繊維集合体は、低融点重合体を少なくとも含む。ブロック体は、繊維が天地方向に並べられたうえで、低融点重合体の熱接着作用によって形態保持されたものである。ブロック体は、その嵩密度が0.030〜0.150g/cmである。
【選択図】図1

Description

本発明は植物栽培用培地に関する。
植物を水耕栽培するための人工的な培地として、ウレタンフォームなどの発泡樹脂にて形成したものが知られている(特許文献1)。このような培地は、発泡樹脂製の成形体にて形成されており、保水性充填材を含有させることによって、適度な吸水性を持たせているため、吸水性に優れており、したがって水耕栽培に特に適している。通常は、培地の上面に切り込みをいれ、この切り込みに種子や苗や肥料をセットするといった使用方法が一般的である。
特開昭62−205723号公報
ところで、発泡樹脂は多数の微小な発泡空間を有するが、原則として各空間がそれぞれ独立して存在しており、多数の空間が連続された構成とはなっていない。したがって、植物の根は、多数の空間に沿って成長するということはできず、空間同士の間の樹脂壁を貫通しながら成長せざるを得ない。このため成長しようとする根は、樹脂壁を貫通するだけの力を有していなければならない。これは成長しようとする植物にとって過大な負担であり、成長を阻害する要因となっている。
特に種子の場合は、発芽後に成長する根は苗の根ほどは成長力が強くない。このため、発泡樹脂製の培地にて種子から植物を成長させようとしても、その根が樹脂壁を貫通することができず、したがって成長できずに枯れてしまうことが多い。
そこで本発明は、このような問題点を解決し、苗の状態で移植した植物のみならず、種子の状態から生育を開始された植物をも良好かつ十分に成長させることができる人工的な培地を得ることを目的とする。
この目的を達成するため本発明の植物栽培用培地は、天地方向に方向付けして設置することが可能なブロック体にて形成されており、このブロック体は、繊度が1〜20デシテックスの繊維が多数集合した繊維集合体にて構成されており、この繊維集合体は低融点重合体を少なくとも含み、前記ブロック体は、前記繊維が前記天地方向に並べられたうえで、低融点重合体の熱接着作用によって形態保持されたものであり、前記ブロック体の嵩密度が0.030〜0.150g/cmであることを特徴とする。
本発明の植物栽培用培地は、保水率が500%以上であることが好適であり、また吸水速度が10秒未満であることが好ましい。
本発明の植物栽培用培地は、円柱状の形態であって、その直径が10〜40mmであり、その天地方向の高さが10〜200mmであるようにすることができる。
本発明の植物栽培用培地は、天地方向に方向付けして設置することが可能なブロック体にて形成されており、このブロック体は、繊度が1〜20デシテックスの繊維が多数集合した繊維集合体にて構成されており、この繊維集合体は低融点重合体を少なくとも含み、ブロック体は、繊維が天地方向に並べられたうえで、低融点重合体の熱接着作用によってブロックとしての形態が保持されたものであり、かつブロック体の嵩密度が0.030〜0.150g/cmであるため、繊維同士の間には天地方向の空間が形成されることになる。このため、ブロック体のたとえば上部に設置された植物の根は、この空間を通って十分に下向きに成長することができる。つまり、本発明の植物栽培用培地によれば、苗の状態の植物に適用した場合はもちろんのこと、種子の状態の植物に適用した場合であっても、その根の生育を阻害する要因が存在せず、したがって、その根を良好かつ十分に成長させることができる。
本発明の実施の形態の植物栽培用培地の立体図である。 図1の植物栽培用培地の使用例を示す図である。 図1の植物栽培用培地の他の使用例を示す図である。
図1に示される植物栽培用培地1は、多数の繊維2が集束された状態で円柱状のブロック体として形態保持されたものである。繊維2としては、短繊維と長繊維とのいずれも用いることができる。ブロック体としての形態の保持を達成するために、培地1を構成する繊維2は、次のように構成されている。
すなわち、ブロック体を構成する繊維集合体は低融点重合体を少なくとも含むことが必要である。具体的には、繊維集合体は、高融点重合体と低融点重合体とを含むもの、あるいは、加熱した際に溶融しない繊維と低融点重合体とを少なくとも含むものである。なお、高融点重合体と低融点重合体とを含む場合の両重合体の含み方の態様は、適宜とすることができる。たとえば、ブロック体は、高融点重合体にて形成された繊維と低融点重合体にて形成された繊維とが混繊されたものであってもよく、あるいは、各繊維が高融点重合体と低融点重合体との複合繊維であってもよい。複合繊維としては、低融点成分が繊維表面に露出したものが好ましく、そのような繊維としては、たとえば、芯鞘構造の繊維であって芯部に高融点重合体が配されるとともに鞘部に低融点重合体が配されたものや、繊維横断面における半周に高融点重合体が配されるとともに他の半周に低融点重合体が配されたいわゆるサイド・バイ・サイド構造の繊維などを挙げることができる。このような複合繊維と、高融点重合体にて形成された他の繊維とが混繊されて繊維集合体を構成したものであってもよい。また、加熱した際に溶融しない繊維とは、セルロース繊維や天然繊維等が挙げられ、このような繊維と、低融点重合体にて形成された繊維あるいは高融点重合体と低融点重合体とからなる複合繊維とが混繊されてなる繊維集合体が挙げられる。
これらの繊維を用いた繊維集合体では、低融点重合体は、バインダ成分つまり熱接着成分として機能する。一方、高融点重合体は、熱接着成分が熱接着する際の熱処理においても繊維形態が崩れることがないので、繊維形態を保持する成分として機能する。以上によって、ブロック体が所定の形態を保持することが可能である。
詳細には、培地1を構成するブロック体は、天地方向に方向付けして設置することが可能な形態とされている。たとえば、円柱状、直方体状の形態などとすることができる。そしてブロック体においては、このブロック体を構成する繊維2が、それぞれブロック体の天地方向に並べられている。
さらに培地1は、ブロック体を構成する繊維2の繊度が1〜20デシテックスであり、かつブロック体の嵩密度が0.030〜0.150g/cmであることが必要である。これによって、培地1のブロック体を構成する繊維2、・・同士の間に天地方向の空間が形成されることになる。このため、たとえば図示のように培地1を構成する円柱状のブロック体をその長さ方向が天地方向となるように設置して、その円柱状体の上端面に植物3を配置すれば、その根は、ブロック体によって成長が阻害されることなく、上記の空間を通って十分に下向きに成長することができる。なお、図1では、植物3として、種子の形態のものが例示されている。植物3として、図示のものに代わる、苗の形態のものなどにおいても、同様に根を成長させることができる。
培地1は、ブロック体を構成する繊維2同士の間に形成された空間を利用して、繊維2の端面が露出したブロック体の端部から、植物3を培地1の内部に押し込んで保持させることができる。図2に示すように、植物3が種子の形態である場合には、その全部または一部を培地1の上端部からその内部に押し込んで保持させることができる。また植物3が苗の形態である場合には、その根の部分を培地1の内部に押し込んで保持させることができる。
図2に示すように、このような状態の培地1を育苗パン4などの内部に設置することで、水耕栽培などに供することができる。培地1は、図2に示すように育苗パン4の内部に直接設置しても良いし、あるいは、図3に示すように培地1をすわりの良いケース5など挿入したうえで、このケース5を育苗パンに設置することもできる。この場合は、ケース5を穴あき構造とすることで、水耕栽培に適したものとすることができる。このとき、培地1を構成するブロック体は繊維2、・・同士の間に空間を有する繊維集合体にて形成されているため、培地1に弾性的に伸縮する機能を付与することができ、この弾性収縮機能を利用して培地1をケース5の内部にしっかりと保持させることができる。
培地1は、上述のようにブロック体を構成する繊維2の繊度が1〜20デシテックスであり、かつブロック体の嵩密度が0.030〜0.150g/cmであるため、植物栽培用の培地としての所要の吸水性と通気性とを備えることができる。その結果、培地1は、保水率が500%以上であることが好適である。また、17〜20デシテックスの比較的大きい繊度の繊維を混合させることにより、培地の空隙をより大きく保持することができ、それにより保水率を向上させることができ、さらには、17〜20デシテックスの比較的大きい繊度の繊維が存在することにより、剛性が向上し、培地の空隙が大きいにも関わらず、培地の保型性が良好となる。
また培地1は、その吸水速度(JIS L 1907 滴下法)が10秒未満であることが好ましい。吸水速度が10秒未満であることによって、培地の底に水が供給された時に水を吸い易いという利点を得ることができ、水が供給された時に、培地の上部まで良好に水を供給することが可能となる。なお、吸水速度(滴下法)の測定においては、培地自体を試験片として採用し、培地上表面にビュレットから蒸留水を1滴滴下させ、水滴が培地上表面に達したときから、その水滴が培地表面より吸収され、培地表面に水滴が観察できなくなるまでの時間を測定する。
本発明において、保水率[%]は、次のようにして求める。すなわち、あらかじめ初期質量[g]を測定しておいた試料を蒸留水に2時間浸漬させた後、引き上げて金網の上に置き、2分後の含水試料の質量を測定する。そして、その測定値から初期質量を差し引くことで、保水量[g]を得る。最後に、次式によって保水率[%]を求める。
保水率[%]={保水量[g]/初期質量[g]}×100
培地1は、熱接着用の低融点重合体を用いて繊維円柱状のブロック体を形成する時の製造性などの観点から、その直径が10〜40mmであることが好適である。また天地方向に設置した時の安定性などの観点から、その天地方向の高さが10〜200mmであることが好適である。150〜200mm程度の高さを有する場合は、木の苗の育成に好適に用いることができる。
繊維2を構成する高融点重合体と低融点重合体、加熱した際に溶融しない繊維について説明する。なお、これら高融点重合体と低融点重合体等の組み合わせは、任意に設定することができる。
たとえば、高融点重合体として高融点のポリ乳酸樹脂を用いるとともに、低融点重合体としてそれよりも低融点のポリ乳酸樹脂を用いることができる。ポリ乳酸の融点は、その光学純度を調整することにより、すなわちL体とD体との含有率を調整することにより、コントロールすることができる。この場合は、高融点のポリ乳酸樹脂にて形成された第1の繊維と、低融点のポリ乳酸樹脂にて形成された第2の繊維とが混繊された状態で、培地のブロック体が形成される。ポリ乳酸を用いることで、生分解性を有した培地1を構成することができ、その場合は成長した植物を培地1とともに土壌に移植することができる。
上述の第1の繊維として、ポリ乳酸樹脂に代えて、加熱した際に溶融しない繊維、すなわちレーヨン繊維やリヨセル繊維(溶剤紡糸セルロース繊維)等のセルロース繊維やコットン繊維等の天然繊維を用いることもできる。溶剤紡糸セルロース繊維は、吸水性が良好であるため、より好ましく用いることができる。あるいは、高融点重合体にて形成された第1の繊維と、低融点重合体にて形成された第2の繊維とを、ともに、ポリ乳酸以外のポリエチレンテレフタレートや低融点の共重合ポリエステル等のポリエステルにて構成することもできる。
芯鞘構造の複合繊維の場合は、たとえば、芯部に高融点重合体として高融点のポリ乳酸樹脂を配するとともに、鞘部に低融点重合体としてそれよりも低融点のポリ乳酸樹脂を配したものを用いることができる。また、たとえば、この芯鞘構造の複合繊維と、この複合繊維の鞘部の低融点重合体よりも高融点の重合体にて形成された別の繊維とを混繊して用いることもできる。
低融点重合体を含有する割合は、10〜70質量%とすることが好適であり、より好ましくは15〜50質量%である。低融点重合体の割合が70質量%よりも高くなると、培地を構成するブロック体が硬くなるとともに熱接着の際に低融点重合体が溶融することにより繊維同士の間の空間が狭くなるために、植物の根が成長しづらくなる。反対に低融点重合体の割合が10質量%よりも低くなると、低融点重合体の量が少なくなり過ぎて、熱接着によるブロック体の保形性が不十分になりやすくなる。
培地を構成するブロック体の製造方法について説明する。ブロック体を構成する繊維として短繊維を用いる場合には、紡績工程において作り出されるスライバ、つまり多数の短繊維が同方向に並んで束ねられた状態の繊維集合体を利用することができる。詳細には、所定の太さのスライバを、トンネル形すなわち筒形のヒータの内部に押し込んで通過させることによって、その短繊維における低融点重合体を溶融または軟化させることで、熱接着機能を発揮させることができる。筒形のヒータの内部を通すことで、得られた成形体は、その外周面が強く熱接着されることで優れた保形性を示すのみならず、その内部は比較的弱く熱接着されることで植物の根の通過性に優れることになる。ヒータが円筒形であればブロック体は円柱状に形成され、ヒータが角筒形であればブロック体は角柱形に形成される。得られた成形体を所定の長さにカットすることで、ブロック体が得られる。
ブロック体を構成する繊維として、長繊維を用いることもできる。その場合は、短繊維を用いる場合に比べて、繊維同士をよりいっそう同方向に揃えて集束することができる。
実施例における評価(保水率、吸水速度)については、上記した方法により行った。
また、吸上げ速度については、以下の方法により行った。目皿に1gの蒸留水を載せ、その上に試料(培地)を置き、蒸留水を吸い上げる時間を測定した。具体的には、目皿に1gの蒸留水を載せた際、直径約3cm程度の水滴となり、その水滴の中央部に培地を載置してから、培地中に水分が吸収されて、培地周囲に水がなくなるまでの時間を測定し、これを吸上げ速度とした。このときの吸上げ速度は、20秒未満であることが好ましい。吸上げ速度が20秒未満であることが好ましい理由は、上記した吸水速度(滴下法)と同様であり、20秒未満とすることにより、培地の底に水が供給された時に水を吸い易いという利点を得ることができ、水が供給された時に、培地の上部まで良好に水を供給することが可能となる。
[実施例1]
生分解性を有する芯鞘型複合短繊維を用いた。すなわち、芯成分が高融点(融点170℃)のポリ乳酸で形成され、鞘成分がそれよりも低融点(融点130℃)のポリ乳酸にて形成された、芯鞘型の熱融着複合短繊維(繊度=2.2デシテックス、繊維長=51mm、芯鞘質量比(芯:鞘=50:50);ユニチカ社製、商品名「PL80」)を用いた。また、これとは別に、高融点(融点170℃)のポリ乳酸にて形成された、生分解性を有する単一成分短繊維(繊度=1.7デシテックス、繊維長=51mm;ユニチカ社製、商品名「PL01」)を用いた。そして、両者の混率を、質量比で、(熱融着複合短繊維):(単一成分短繊維)=30:70として混綿し、カード機、練条機を通すことによって、生分解性短繊維が長軸方向に配列されたスライバを得た。このスライバを、トンネル形状の加熱領域を有する円筒形のヒータに通し、150℃で60秒間熱処理して、成形体を得た。その後、この成形体をカットすることによって、直径25mm、長さ25mm、嵩密度0.050g/cmのブロック体を得た。
このブロック体は、保水率が1924%、吸水速度が1秒以下、吸上げ速度が11.3秒であった。このブロック体を培地として、ワイルドストロベリーを、室温20℃で直射日光が当たらず、比較的風通しの良い場所にて、水道水のみの水耕栽培にて生育させたところ、培地10個中8個が発芽という結果が得られた。
[実施例2]
実施例1のものと同じ芯鞘型の熱融着複合繊維を用いた。また、これとは別に、溶剤紡糸セルロース短繊維(繊度=2.2デシテックス、繊維長=51mm;レンチング社製、商品名「テンセル」)を用いた。そして、両者の混率を、質量比で、(熱融着複合短繊維):(溶剤紡糸セルロース短繊維)=30:70として混綿し、カード機、練条機を通すことによって、短繊維が長軸方向に配列されたスライバを得た。このスライバを、トンネル形状の加熱領域を有する円筒形のヒータに通し、150℃で60秒間熱処理して、成形体を得た。その後、この成形体をカットすることによって、直径25mm、長さ25mm、嵩密度0.078g/cmのブロック体を得た。
このブロック体は、保水率が1764%、吸水速度が1秒以下、吸上げ速度が1.4秒であった。このブロック体を培地として、ワイルドストロベリーを、室温20℃で直射日光が当たらず、比較的風通しの良い場所にて、水道水のみの水耕栽培にて生育させたところ、培地10個中7個が発芽という結果が得られた。
[実施例3]
生分解性を有しないポリエステル系の芯鞘型複合短繊維を用いた。すなわち、芯成分が高融点(157℃)のポリチレンテレフタレートで形成され、鞘成分が低融点(110℃)の共重合ポリエステルにて形成された芯鞘型の熱融着複合短繊維(繊度4.4デシテックス、繊維長102mm、芯鞘質量比(芯:鞘=50:50);ユニチカ社製 商品名「4080」)を用いた。また、これとは別に、高融点(融点157℃)のポリエチレンテレフタレートにて形成された単一成分短繊維(繊度3.3デシテックス、繊維長76mm)を用いた。そして両者の混率を、質量比で(熱融着複合短繊維):(単一成分短繊維)=70:30として混綿し、カード機、練条機を通すことによって、構成繊維が長軸方向に配列されたスライバを得た。このスライバを、トンネル形状の加熱領域を有する円筒形のヒータに通り、150℃で60秒間熱処理して、成型体を得た。その後、この成型体をカットすることによって、直径31mm、長さ17mm、嵩密度0.103g/cmのブロック体を得た。
このブロック体は、保水率が854%、吸水速度が1秒以下、吸上げ速度が1秒以下であった。このブロック体を培地として、ワイルドストロベリーを室温20℃で直射日光が当たらず、比較的風通しの良い場所にて、水道水のみの水耕栽培にて生育させたところ、培地10個中8個が発芽という結果が得られた。
[比較例1]
市販の発泡ポリウレタン製スポンジ培地であって、23mm×23mm角、高さ28mmのものを用いた。
この発泡ポリウレタン製の培地は、保水率が5866%、吸水速度が60秒以上、吸上げ速度が600秒以上であった。この培地を用いて、ワイルドストロベリーを、室温20℃で直射日光が当たらず、比較的風通しの良い場所にて、水道水のみの水耕栽培にて生育させたところ、培地10個中、発芽した培地は0個という結果が得られた。
1 培地
2 繊維
3 植物

Claims (5)

  1. 天地方向に方向付けして設置することが可能なブロック体にて形成されており、このブロック体は、繊度が1〜20デシテックスの繊維が多数集合した繊維集合体にて構成されており、この繊維集合体は低融点重合体を少なくとも含み、前記ブロック体は、前記繊維が前記天地方向に並べられたうえで、低融点重合体の熱接着作用によって形態保持されたものであり、前記ブロック体の嵩密度が0.030〜0.150g/cmであることを特徴とする植物栽培用培地。
  2. 保水率が500%以上であることを特徴とする請求項1記載の植物栽培用培地。
  3. 吸水速度が10秒未満であることを特徴とする請求項1または2記載の植物栽培用培地。
  4. 円柱状の形態であって、その直径が10〜40mmであり、その天地方向の高さが10〜200mmであることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項記載の植物栽培用培地。
  5. 繊維集合体が、溶剤紡糸セルロース繊維と、高融点重合体および低融点重合体からなる繊維とによって構成されていることを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項記載の植物栽培用培地。
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