JP4326163B2 - 熱融着性繊維 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は熱融着性繊維に関する。より詳細には、本発明は、土を用いた培土基材への分散性に優れる熱融着性繊維に関するものであり、本発明の熱融着性繊維は、前記基材に配合する際に繊維塊を生じず、基材中に均一に混合・分散する。特に、本発明の熱融着性繊維を前記培土基材に配合して得られる育苗用培土は、植物育成用容器、特に容積が10cm3以下の小さな植物育成用容器への充填性に優れており、しかも充填後に加熱処理して固化すると、移植時などに崩壊しない強力の高い根鉢を形成することができる。
【0002】
【従来の技術】
従来、不織布や紙などの製造に当たって、繊維やパルプ間の接着を促進するためのバインダー繊維として熱融着性繊維を用いることが行われている。その際に、乾式不織布用途には、通常、繊維長が25mm以上、水分率が1%未満および捲縮数が4〜8個/cmの熱融着性繊維が用いられ、また湿式不織布や紙用途には、通常、繊維長が3〜20mmおよび水分率が15〜30%の捲縮していない繊維が用いられている。
【0003】
また、育苗用培土においても、根鉢強力を向上するために長さが2〜20mmのセルロース繊維を配合することが提案されている(特開平8−130976号公報)。さらに、育苗用培土の割れや崩れを防止する目的で培土基材に熱融着性の芯鞘型繊維を配合することが提案されている(特開平11−113388号公報、特開2000−23561号公報など)。
【0004】
しかしながら、培土基材に熱融着性の芯鞘型繊維を配合する上記した特開平11−113388号公報、特開2000−23561号公報に記載されている従来技術では、培土基材に熱融着性の芯鞘型繊維を配合するとしているだけであり、どのような寸法、形態および物性を有する熱融着性の芯鞘型繊維を用いるのが良いかについては何ら検討されていない。
不織布や紙などの用途に用いられている繊維長が3mm以上の上記した従来の熱融着性繊維を、培土基材、繊維、パルプ、土砂、木屑、炭、小麦フスマなどの基材に混合しようとすると、基材への分散性が不良で、ボール状の繊維塊を発生し易く、十分なバインダー効果を発揮しない。特に、不織布や紙の製造時に用いられている繊維長が3mm以上の従来の熱融着性繊維を培土基材に配合すると、それにより得られる育苗用培土は、育苗用プラグに使用されるセルなどのような小さな植物育成用容器に充填する際に円滑に充填できない。また、植物育成用容器に充填した場合でも、繊維塊の発生などにより熱融着性繊維が培土基材中に均一に混合・分散していないために、加熱処理を施して固化させた後の根鉢の強力が十分ではなく、移植機で苗を根鉢ごと田畑などに植え付ける際に、根鉢の崩壊が生じ易く、円滑に植え付けることができない。しかも、そのような根鉢では苗の生育も良好に行われにくい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、土を用いた培土基材に配合する際に、分散性に優れていて、繊維塊などが形成されず、しかも基材に配合して加熱処理したときに強力の高い固化物を形成することのできる熱融着性繊維を提供することである。
すなわち、熱融着性繊維の分散性が良好で、熱融着性繊維を土を用いた培土基材に配合する際に繊維塊が形成されず、そのために容積の小さな植物育成用容器(例えば容積10cm3以下の植物育成用容器)への育苗用培土の機械充填を良好な作業性で行うことができ、しかも機械による植え付けが可能な強力の高い根鉢を形成することができ、さらには苗を健全に生育させることのできる根鉢を形成し得る熱融着性繊維を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成すべく本発明者らは鋭意検討を重ねてきた。その結果、熱融着性繊維の繊維長を0.5〜2mmの範囲にすると、育苗用の土を用いた培土基材への分散性が極めて良好になり、それらの基材への配合時にボール状の繊維塊を形成せず、基材中に良好に混合・分散すること、そのために該熱融着性繊維を基材に配合したものを加熱処理した時に、強力の高い固化物が形成されることを見出した。特に、繊維長が0.5〜2mmの範囲にある前記熱融着性繊維を土を用いた培土基材に配合してなる育苗用培土は、加熱処理を施して熱融着性繊維を溶融接着させたときに、強力の高い根鉢を形成するために、移植機などによる植え付けに用いられるセル苗の育成用培土として適しており、移植機による植え付け時に根鉢が崩壊せず植え付け作業を円滑に行われること、しかも苗を健全に生育させることを見出した。
また、本発明者らは、上記した繊維長0.5〜2mmの熱融着性繊維において、そのアスペクト比を20〜300に、水分率を10%以下に、および/または捲縮数を6個/cm以下にすると、繊維塊の形成防止性、繊維分散性、植物育成用容器などへの充填性、バインダー効果などが、一層優れたものになることを見出し、それらの知見に基づいて本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明は、
(1) 繊維形成性重合体と、該繊維形成性重合体よりも融点または軟化点が20℃以上低い熱可塑性重合体とからなる複合紡糸繊維または混合紡糸繊維よりなる、土を用いた培土基材に配合して用いるための熱融着性繊維であって、繊維長が0.5〜2mmおよびアスペクト比が20〜300であることを特徴とする、土を用いた培土基材に配合して用いるための熱融着性繊維である。
【0008】
そして、本発明は、
(2) 捲縮数が6個/cm以下である前記(1)の熱融着性繊維を好ましい態様として包含する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明の熱融着性繊維は、繊維長が0.5〜2mmの範囲およびアスペクト比が20〜300の範囲にあって、且つ加熱処理したときに溶融または軟化して、熱融着性繊維同士が接着し、また熱融着性繊維と土を用いた培土基材中の成分との接着がなされるものである。
本発明の熱融着性繊維は、加熱処理後もその繊維形状を保ちながら繊維同士の溶融接着状態、および培土基材中の成分と熱融着性繊維との溶融接着状態を維持し得るようにするために、加熱処理を施した後でも繊維形態を維持できる融点または軟化点の高い繊維形成性重合体(第1成分)と、該繊維形成性重合体よりも20℃以上低い融点または軟化点を有する熱可塑性重合体(第2成分)とからなる複合紡糸繊維または混合紡糸繊維よりなっており、該複合紡糸繊維であるのが好ましい。
前記複合紡糸繊維および混合紡糸繊維においては、繊維の表面の少なくとも一部、好ましくは繊維表面の80%以上が低融点または低軟化点の熱可塑性重合体(第2成分)から形成されていることが好ましい。その場合には、加熱処理によって、繊維の溶融接着(繊維同士の接着および繊維と基材中の成分との接着)が良好に行われて、強力の高い固化物が形成される。
【0010】
前記した複合紡糸繊維および混合紡糸繊維を構成する繊維形成性重合体(第1成分)としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどの高い融点または軟化点を有する繊維形成性重合体を挙げることができる。
また低融点または低軟化点の熱可塑性重合体(第2成分)としては、第1成分として用いられるポリエステル、ポリアミドよりも融点または軟化点が20℃以上低い熱可塑性重合体、例えば変性ポリエステル(共重合ポリエステルなど)、変性ポリアミド(共重合ポリアミドなど)、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体などを挙げることができる。
複合紡糸繊維または混合紡糸繊維は、適当な第1成分用重合体の1種または2種以上と、適当な第2成分用重合体の1種または2種以上を組み合わせて形成されていることができる。第2成分用重合体としては、熱融着性繊維の溶融接着を円滑に行うことができることから、その融点または軟化点が130℃以下の熱可塑性重合体が好ましく用いられる。
【0011】
複合紡糸繊維は、周知のように、2種以上の重合体の各々が繊維の長さ方向に途中で途切れることなく連続した状態で互いに接合して1本の繊維(複合繊維)を形成している繊維であり、一般に、その複合形態は繊維の横断面形状から見て、芯鞘型、貼り合わせ型(サイドバイサイド型)またはそれらの混在型などに分けられる。本発明で用いる複合紡糸繊維の複合形態は、それらのいずれであってもよく特に制限されない。そのうちでも、低融点または低軟化点の熱可塑性重合体(第2成分)を鞘成分とし、高融点または高軟化点の繊維形成性重合体(第1成分)を芯成分とする芯鞘型の複合紡糸繊維は、全表面が低融点または低軟化点の第2成分から形成されていて溶融接着性に優れているため好ましい。
また、混合紡糸繊維は、互いに均一に混ざり合わない2種以上の重合体を紡糸口金から紡出する以前の段階で混合して紡糸することによって形成される繊維であり、2種以上の重合体の1種または2種以上が繊維の長さ方向に途中で途切れながら互いに接合して1本の繊維を形成している繊維であり、繊維の横断面は一般に海島型の構造を有していることが多く、場合によって貼り合わせ型の構造を採ることもある。混合紡糸繊維としては、低融点または低軟化点の熱可塑性重合体(第2成分)が海成分をなし、高融点または高軟化点の繊維形成性重合体が島成分をなしている混合紡糸繊維が溶融接着性に優れているため好ましい。
【0012】
本発明の熱融着性繊維の断面形状は特に制限されず、例えば、丸型、三角形型、T型、偏平型、多葉型、V字型、中空型などのいずれの断面形状であってもよい。
【0013】
本発明の熱融着性繊維は、その繊維長が0.5〜2mmであることが必要であり、0.5〜1.5mmであることが好ましく、0.8〜1.2mmであることがより好ましい。熱融着性繊維の繊維長が0.5mm未満であると、強力の高い固化物(例えばシート状、板状、塊状、成形体状、根鉢、不織布、紙などの固化物)が形成されない。しかも、繊維長を0.5mm未満にカットする際の作業性が著しく不良になって生産性が低下し、さらにコストが非常に高いものとなる。一方、熱融着性繊維の繊維長が2mmを超えると、土を用いた培土基材に配合する際に、繊維塊を形成し均一に分散しなくなる。それらのうち、繊維塊を含む育苗用培土では、植物育成用容器、特に容積が10cm3以下の小さな植物育成用容器への機械による充填が困難になり、しかも強力の高い根鉢が形成されなくなる。
【0014】
従来から短い繊維長にカットしたいわゆるショートカット繊維が市販売されていて、不織布や紙用などとして用いられているが、それら市販されているショートカット繊維の繊維長は通常3mm以上であり、2mm以下というような極端に短い繊維長にはなっていない。その理由は、繊維のカット長さが3mm未満であると、繊維間の絡み合いが減少して紙または不織布の強力が低下すること、3mmよりも短くカットしようとすると繊維のカット操作に手間および時間を要し工業的に採算が採れないこと、3mm未満の繊維長を有する超短繊維に対する要望がないこと、そのため従来の切断機は3mm未満の超短繊維を製造するように設計されていないことなどが挙げられる。
【0015】
本発明の融着性繊維は、繊維長が0.5〜2mmであると共にそのアスペクト比が20〜300であり、アスペクト比が50〜100であることが好ましい。熱融着性繊維のアスペクト比が20未満であると、土を用いた培土基材に配合して加熱処理したときに強力の高い固化物を形成できにくくなる。一方、熱融着性繊維のアスペクト比が300よりも大きいと、土を用いた培土基材に配合する際に繊維塊を生じて分散不良になり易い。その結果、例えば、熱融着性繊維を配合してなる育苗用培土では植物育成用容器、特に容積が10cm3以下の小さな植物育成用容器への充填不良、根鉢強力の低下などを生じ易くなる。
なお、本明細書における熱融着性繊維のアスペクト比とは、繊維長を繊維径(繊維の外径)で除した値をいう。
本発明の熱融着性繊維の繊度は、分散性および接着性などの点から、0.1〜10dtex、特に1〜5dtex程度が好ましい。
【0016】
本発明の熱融着性繊維は、その水分率が熱融着性繊維の質量に対して10%以下であることが好ましく、7%以下であることがより好ましく、3%以下であることがさらに好ましい。熱融着性繊維の水分率が10%を超えると、土を用いた培土基材に配合する際に、熱融着性繊維が単糸に分繊しにくくなって、基材中に均一に分散せず、強力の高い固化物が形成されにくくなる。
【0017】
本発明の熱融着性繊維は、捲縮していても又は捲縮していなくてもいずれでもよいが、その捲縮数が6個/cm以下(約15個/インチ以下)、すなわち0〜6個/cmであることが好ましい。熱融着性繊維の捲縮数が6個/cmを超えると、土を用いた培土基材に配合する際に繊維塊を生じ易くなり、分散性が低下し、特に該熱融着性繊維を配合した育苗用培土では、植物育成用容器、特に容積が10cm3以下の小さな植物育成用容器への充填作業が行いにくくなる。しかも、捲縮数が6個/cmを超えて土を用いた培土基材中での熱融着性繊維の分散が不良になると、加熱処理後に強力の高い固化物が形成されにくくなる。熱融着性繊維が多少の捲縮を有していると土を用いた培土基材中での熱融着性繊維同士の接触・融着が行われ易くなって固化物の強力が向上するので、熱融着性繊維は、1〜4個/cm程度の捲縮を有していることが好ましい。
【0018】
本発明の熱融着性繊維は、土を用いた育苗用培土を調製するためのバインダー繊維として好適に用いられる。
【0019】
本発明の熱融着性繊維を土を用いた培土基材に配合して育苗用培土を調製する場合は、従来から用いられている土を用いた培土基材のいずれもが使用できる。また、土を用いた培土基材への本発明の熱融着性繊維の配合量は特に制限されず、育苗用培土で育成する植物の種類、育苗用培土を充填する植物育成用容器の大きさなどに応じて調節することができる。
【0020】
一般的には、土を用いた培土基材と本発明の熱融着性繊維の配合割合が、質量比で99:1〜85:15であることが好ましく、98:2〜90:10であることがより好ましい。また、その際の土を用いた培土基材としては、従来から用いられている土を用いた培土基材のいずれもが使用できる。
【0022】
本発明の熱融着性繊維を、育苗用の土を用いた培土基材に配合して加熱処理することにより、熱融着性繊維同士の接着および/または熱融着性繊維と基材中の成分とが接着して、強力の高い補強された固化物が形成される。
その際の加熱処理温度は、熱融着性繊維における熱溶融成分の融点または軟化点、基材の種類などに応じて選択することができ、一般的には、熱融着性繊維における熱融着成分の融点または軟化点からそれよりも10℃高い温度の範囲内で行うことが好ましい。加熱処理の方法および装置は特に制限されず、基材の種類、製造を目的とする固化物の種類などに応じて適当な方法および装置を採用することができる。
【0023】
【実施例】
以下に実施例などにより本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の例により何ら限定されるものではない。以下の例において、シートの厚さ、緊度、坪量および比引張強さ、根鉢強力の評価、並びに育苗用培土の曲げ強度、たわみ量および圧縮応力の測定は次のようにして行った。
【0024】
(1)シートの厚さおよび緊度:
JIS P 8118「紙及び板紙−厚さ及び緊度の試験方法」に基づいて測定した。
(2)シートの坪量:
JIS P 8124「紙及び板紙−坪量測定方法」に基づいて測定した。
(3)シートの比引張強さ:
JIS P 8113「紙及び板紙−引張特性の試験方法」に基づいて測定した。
【0025】
(4)根鉢強力:
以下の実施例または比較例において形成した根鉢(播種前の根鉢)を、1mの高さから落下させて、下記に示す4段階の評価基準にしたがって点数評価した。
[評価基準]
1点:根鉢がバラバラに砕けた。
2点:根鉢が5〜8個に割れた。
3点:根鉢が2〜4個に割れた。
4点:根鉢の割れが何ら生じなかった。
【0026】
(5)育苗用培土の曲げ強度およびたわみ量:
(i) 育苗用培土を、基台上に目付が500g/m2になるようにしてシート状(平坦)にならして載せ、それに100cc/m2の割合で水を散布(灌水)した後、基台ごとオートクレーブに入れて、以下の実施例または比較例で採用している温度および時間(115℃で15分間)で加熱処理した。オートクレーブから取り出した後、その加熱処理後のシート状の育苗用培土を、長さ100mmおよび幅25mmの試験片aに裁断し、試験片aの上部全面から53.9kPaの圧力をかけてその時の試験片aの厚さA(mm)を測定した。
(ii) 次いで、上記(i)の試験片aを、図1に示すように、50mmの距離を設けて配置した左右の支持台1a,1bの上に載せ、試験片aの両端a1,a2を端部固定手段2a,2bで固定した後、試験片aの中央部に面積2cm2の円形加圧板3を載せて10mm/minの速度で下降させ、試験片aが破損した際に試験片aにかかっていた荷重(最大荷重)B(mN)を読み取ると共に、その時のたわみ深さC(mm)を読み取って、下記の数式(I)および数式(II)により曲げ強度およびたわみ量をそれぞれ算出した。
【0027】
【数1】
曲げ強度(mN)={(50×B)/(25×A)}×3/2 (I)
たわみ量=C/A (II)
【0028】
(6)育苗用培土の圧縮応力:
育苗用培土を密度0.10g/cm3となるようにバット状の容器に充填し、これを95℃で90分間加熱処理することにより育苗用培土中の熱融着性繊維を溶融接着して平板状の成形物(縦×横×厚さ=300mm×300mm×30mm)をつくり、この成形物を試験片とした用い、試験片の中央部に面積2cm2の円形加圧板を載せて10mm/minの速度で下降させ、円形加圧板が5mm降下した時の圧縮応力を測定した。
【0029】
《実施例1》[熱融着性繊維(i)の製造]
(1) 芯成分としてポリエチレンテレフタレート(融点260℃)を用い、鞘成分としてイソフタル酸45モル%共重合ポリエチレンテレフタレート(融点110℃)を用いて、芯成分:鞘成分の質量比=1:1の割合で、温度290℃の口金から芯鞘型複合繊維を紡出させた後、温度70℃で3.5倍に延伸して、トウ繊度100ktex(単繊維繊度1.7dtex)、水分率10%および捲縮数0個/cm(非捲縮)の芯鞘型複合繊維を製造した。
(2) 上記(1)で得られた芯鞘型複合繊維を、ギロチン式カッター(小野打製作所製)を用いて、トウを集束して約500ktexとし、ショット速度100ショット/分の条件下で切断して、繊維長1mmおよびアスペクト比80の短繊維状の熱融着性繊維を製造した[熱融着性繊維(i)]。
【0030】
《実施例2》[熱融着性繊維(ii)の製造]
(1) 芯成分としてポリエチレンテレフタレート(融点260℃)を用い、鞘成分としてイソフタル酸45モル%共重合ポリエチレンテレフタレート(融点110℃)を用いて、芯成分:鞘成分の質量比=1:1の割合で、温度290℃の口金から芯鞘型複合繊維を紡出させ、70℃で3.5倍に延伸し、更に横型捲縮機を用いて捲縮加工した後、60℃で乾燥処理を行って、トウ繊度100ktex(単繊維繊度1.7dtex)、水分率0%および捲縮数2.8個/cmの芯鞘型複合繊維を製造した。
(2) 上記(1)で得られた芯鞘型複合繊維を、実施例1で使用したのと同じギロチン式カッターを用いて、トウを集束し約500ktexとし、ショット速度150ショット/分の条件下で切断して、繊維長1mmおよびアスペクト比80の短繊維状の熱融着性繊維を製造した[熱融着性繊維(ii)]。
【0031】
《比較例1》[熱融着性繊維(iii)の製造]
実施例1の(1)で得られた芯鞘型複合繊維を、実施例1で使用したとの同じギロチン式カッターを用いて、トウを集束し約500ktexとし、ショット速度150ショット/分の条件下で切断して、繊維長0.2mmおよびアスペクト比16の粉末状の熱融着性繊維を製造した[熱融着性繊維(iii)]。
【0032】
《比較例2》[熱融着性繊維(iv)の製造]
実施例1の(1)で得られた芯鞘型複合繊維を、実施例1で使用したとの同じギロチン式カッターを用いて、トウを集束し約500ktexとし、ショット速度150ショット/分の条件下で切断して、繊維長20mmおよびアスペクト比1600の熱融着性繊維を製造した[熱融着性繊維(iv)]。
【0033】
上記の実施例1および2並びに比較例1および2で得られた熱融着性繊維の内容をまとめると、下記の表1に示すとおりである。
【0034】
【表1】
【0035】
《応用例1(参考例)》[シート(紙)の製造]
(1) パルプ(N.B.KP:未叩解)と実施例1で得られた熱融着性繊維(i)を前者:後者=70:30の質量比でTAPPI標準離解機に投入し、250秒間撹拌離解および混合を行いスラリー(スラリーにおける固形分濃度0.025質量%)を調製した。このときの熱融着性繊維(i)の分散性は極めて良好であった。
(2) 上記(1)で得られたスラリーを用いて、TAPPI抄紙機にて抄紙し、ロータリードライヤーにて110℃で乾燥してシート(紙)を製造した。
(3) 上記(2)で得られたシートの厚さ、緊度、坪量および比引張強さを上記した方法で測定したところ、下記の表2に示すとおりであった。
【0036】
《応用例2(参考例)》[シート(紙)の製造]
(1) パルプ(N.B.KP:未叩解)と比較例2で得られた熱融着性繊維(iv)を前者:後者=70:30の質量比でTAPPI標準離解機に投入し、250秒間撹拌離解および混合を行いスラリー(スラリーにおける固形分濃度0.025質量%)を調製した。このときに、熱融着性繊維(iv)は繊維が捩れたように絡み合った部分が発生し、分散性は不良であった。
(2) 上記(1)で得られたスラリーを用いて、TAPPI抄紙機にて抄紙し、ロータリードライヤーにて110℃で乾燥してシート(紙)を製造した。
(3) 上記(2)で得られたシートの厚さ、緊度、坪量および比引張強さを上記した方法で測定したところ、下記の表2に示すとおりであった。
【0037】
【表2】
【0038】
上記の表2の結果から明らかなように、繊維長が0.5〜2mmの範囲内にある実施例1の熱融着性繊維[熱融着性繊維(i)]を用いた応用例1では、熱融着性繊維(i)をパルプ(基材)に配合する際の分散性が良好であり、加熱処理後に高強力のシート(紙;固化物)が得られている。
一方、繊維長が20mmの比較例2の熱融着性繊維[熱融着性繊維(iv)]を用いた応用例2では、熱融着性繊維(iv)をパルプ(基材)に配合する際の分散性が不良であり、加熱処理後に得られたシート(紙;固化物)の強力が、応用例1で得られたシートに比べて大幅に劣っている。
【0039】
《応用例3(実施応用例)》[育苗用培土の調製]
(1) 土(赤玉土)100質量部にピートモス20質量部およびバーミキュライト10質量部を混合して得た混合物100質量部に対して、湿潤剤(ポリエチレングリコール)を0.01質量部および肥料(チッソ旭肥料株式会社製「低度化成肥料アサヒマイクロポーラス」)を0.5質量部の割合で配合して培土基材を調製した。
(2) 上記(1)で得られた培土基材95質量部と実施例1で得られた熱融着性繊維(i)5質量部をミキサー容器に入れ、撹拌して育苗用培土を調製した。
(3) 上記(2)で得られた育苗用培土の一部を用いて上記した方法でその加熱処理後のシート状物の曲げ強度およびたわみ量並びに成形物の圧縮応力を測定したところ、下記の表3に示すとおりであった。
(4) 上記(2)で得られた育苗用培土の残りの部分を、みのる産業株式会社製のポット自動播種機「LSPE−4」の土入れボックスに投入し、それをポット苗箱[みのる産業株式会社製「ポット448苗箱」(容積=4.1cm3、上部穴径=16mm、深さ25mm)]に自動的に充填(土詰め)した後に、このポット苗箱に2ml/1ポットの量で灌水し、それをオートクレーブ中で110℃で15分間加熱処理した。これにより得られた根鉢の根鉢強力を上記した方法で評価したところ、下記の表3に示すとおりであった。
(5) 上記(4)で得られた加熱処理後のポット内の育苗用培土に、ブプレウルムの種子を1ポット当たり1個の割合で播いて、温度15〜20℃および湿度50〜70%の条件下に高さが約2〜3cmとなるまで苗を成長させ(約15日間育成)、それを移植機(みのる産業株式会社製「野菜移植機OP−4」)を使用して、根鉢ごとポットから抜き取って畑に移植したところ、移植時の根鉢の崩壊が生じず、取り扱い性に優れていた。
【0040】
《応用例4(実施応用例)》[育苗用培土の調製]
(1) 応用例3の(1)で得られたのと同じ培土基材95質量部と、実施例2で得られた熱融着性繊維(ii)5質量部をミキサー容器に入れ、撹拌して育苗用培土を調製した。
(2) 上記(1)で得られた育苗用培土の一部を用いて上記した方法でその加熱処理後のシート状物の曲げ強度およびたわみ量並びに成形物の圧縮応力を測定したところ、下記の表3に示すとおりであった。
(3) 上記(1)で得られた育苗用培土の残りの部分を、実施例1の(3)と同様にしてポット自動播種機を用いてポット苗箱(みのる産業株式会社製「ポット448苗箱」)に自動的に土詰めした後に、このポット苗箱に2ml/1ポットの量で灌水し、それをオートクレーブ中で110℃で15分間加熱処理した。これにより得られた根鉢の根鉢強力を上記した方法で評価したところ、下記の表3に示すとおりであった。
(4) 上記(3)で得られた加熱処理後のポット内の育苗用培土に、実施例1の(4)と同様にしてブプレウルムの種子を播いて苗の高さが約2〜3cmになるまで育苗し、それを実施例1で使用したのと同じ移植機を使用して、根鉢ごとポットから抜き取って畑に移植したところ、移植時の根鉢の崩壊が生じず、取り扱い性に優れていた。
【0041】
《応用例5(比較応用例)》[育苗用培土の調製]
(1) 熱融着性繊維を配合せずに応用例3の(1)で得られた培土基材のみを育苗用培土として用いた。
(2) 上記(1)の育苗用培土の一部を用いて上記した方法でその加熱処理後のシート状物の曲げ強度およびたわみ量を測定したところ、下記の表3に示すとおりであった。
(3) 上記(1)の育苗用培土の残りの部分を、実施例1の(3)と同様にしてポット自動播種機を用いてポット苗箱(みのる産業株式会社製「ポット448苗箱」)に自動的に土詰めした後に、このポット苗箱に2ml/1ポットの量で灌水し、それをオートクレーブ中で110℃で15分間加熱処理した。これにより得られた根鉢の根鉢強力を上記した方法で評価したところ、下記の表3に示すとおりであった。
(4) 上記(3)で得られた加熱処理後のポット内の育苗用培土に、実施例1の(4)と同様にしてブプレウルムの種子を播いて苗の高さが約2〜3cmになるまで育苗し、それを実施例1で使用したのと同じ移植機を使用して、根鉢ごとポットから抜き取って畑に移植しようとしたところ、根鉢強力が極めて小さく、移植機での植え付けができず、以後の栽培を行わなかった。
【0042】
《応用例6(比較応用例)》[育苗用培土の調製]
(1) 応用例3の(1)で得られたのと同じ培土基材95質量部と、比較例1で得られた熱融着性繊維(iii)5質量部をミキサー容器に入れ、撹拌して育苗用培土を調製した。
(2) 上記(1)で得られた育苗用培土の一部を用いて上記した方法でその加熱処理後のシート状物の曲げ強度およびたわみ量を測定したところ、下記の表3に示すとおりであった。
(3) 上記(1)で得られた育苗用培土の残りの部分を、実施例1の(3)と同様にしてポット自動播種機を用いてポット苗箱に自動的に土詰めした後に、このポット苗箱(みのる産業株式会社製「ポット448苗箱」)に2ml/1ポットの量で灌水し、それをオートクレーブ中で110℃で15分間加熱処理した。これにより得られた根鉢の根鉢強力を上記した方法で評価したところ、下記の表3に示すとおりであった。
(4) 上記(3)で得られた加熱処理後のポット内の育苗用培土に、実施例1の(4)と同様にしてブプレウルムの種子を播いて苗の高さが約2〜3cmになるまで育苗し、それを実施例1で使用したのと同じ移植機を使用して、根鉢ごとポットから抜き取って畑に移植しようとしたところ、根鉢強力が小さく、移植機での植え付け作業を円滑に行うことができなかったので、以後の栽培を行わなかった。
【0043】
《応用例7(比較応用例)》[育苗用培土の調製]
(1) 応用例3の(1)で得られたのと同じ培土基材95質量部と、比較例2で得られた熱融着性繊維(iv)5質量部をミキサー容器に入れ、撹拌して育苗用培土を調製したところ、20〜30mm径の繊維塊が発生し、培土基材への混合・分散性が極めて不良であったため、以後の評価は行わなかった。
【0044】
【表3】
【0045】
上記の表3の結果から、繊維長が0.5〜2mmの範囲にある実施例1および実施例2で得られた熱融着性繊維(i)および(ii)を用いて育苗用培土を調製した応用例3および4では、熱融着性繊維(i)および(ii)の培土基材への混合・分散性が良好で、培土基材への配合時に繊維塊が発生しない。その結果、該熱融着性繊維(i)または(ii)を配合して得られた育苗用培土は、容積が10cm3以下の小さな植物育成用容器にも良好な操作性で充填でき、しかも加熱処理して熱融着性繊維を溶融接着することによって強力の高い、取り扱い性に優れる根鉢が形成され、移植機による植え付けを円滑に行うことができ、さらに苗を良好に生育できることがわかる。
一方、熱融着性繊維を含有しない応用例5の育苗用培土、および繊維長が0.5mm未満(0.2mm)の比較例1の熱融着性繊維(iii)を配合してなる応用例6の育苗用培土は、加熱処理を施した育苗用培土の曲げ強度、たわみ量および圧縮応力のいずれもが、応用例3および4の育苗用培土に比べて低く、加熱処理を施した後に強力の高い根鉢が形成されず、移植機による植え付けができず、取り扱い性に劣っていることがわかる。
また、繊維長が20mmの比較例2の熱融着性繊維(iv)を配合してなる応用例7では、培土基材への熱融着性繊維(iv)の配合時に径の大きなボール状繊維塊が形成され、熱融着性繊維(iv)の混合・分散性が著しく劣っている。
【0046】
【発明の効果】
本発明の熱融着性繊維は、土を用いた培土基材への分散性に極めて優れており、前記基材への配合時にボール状の繊維塊を形成せず、基材中に良好に混合・分散する。そのため、本発明の熱融着性繊維を基材に配合したものを加熱処理することにより、強力の高い各種固化物が形成される。
特に、本発明の熱融着性繊維を土を用いた培土基材に配合して育苗用培土を調製したときには、該育苗用培土に加熱処理を施して熱融着性繊維を溶融接着させると、強力の高い根鉢を形成するために、移植機などによる植え付けに用いられるセル苗の育成用培土として適しており、移植機による植え付け時に根鉢が崩壊せず植え付け作業を円滑に行うことができ、しかも苗を健全に生育させることができる。
繊維長が0.5〜2mmで、アスペクト比が20〜300である本発明の熱融着性繊維は、繊維塊の形成防止性、分散性、植物育成用容器などへの充填性、バインダー効果などに優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の育苗用培土の曲げ強度およびたわみ量の測定方法を示す図である。
【符号の説明】
a シート状の育苗用培土(加熱処理したもの)
1a 支持台
1b 支持台
2a シート状の育苗用培土の端部固定手段
2b シート状の育苗用培土の端部固定手段
3 加圧板
4 荷重検出部
Claims (2)
- 繊維形成性重合体と、該繊維形成性重合体よりも融点または軟化点が20℃以上低い熱可塑性重合体とからなる複合紡糸繊維または混合紡糸繊維よりなる、土を用いた培土基材に配合して用いるための熱融着性繊維であって、繊維長が0.5〜2mmおよびアスペクト比が20〜300であることを特徴とする、土を用いた培土基材に配合して用いるための熱融着性繊維。
- 捲縮数が6個/cm以下である請求項1に記載の熱融着性繊維。
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