JPH0667287B2 - 植物育苗用紙 - Google Patents

植物育苗用紙

Info

Publication number
JPH0667287B2
JPH0667287B2 JP1264858A JP26485889A JPH0667287B2 JP H0667287 B2 JPH0667287 B2 JP H0667287B2 JP 1264858 A JP1264858 A JP 1264858A JP 26485889 A JP26485889 A JP 26485889A JP H0667287 B2 JPH0667287 B2 JP H0667287B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
paper
fiber
melting point
mesh
synthetic fiber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1264858A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03130013A (ja
Inventor
正志 谷村
秀和 寺沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Beet Sugar Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Nippon Beet Sugar Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Beet Sugar Manufacturing Co Ltd filed Critical Nippon Beet Sugar Manufacturing Co Ltd
Priority to JP1264858A priority Critical patent/JPH0667287B2/ja
Publication of JPH03130013A publication Critical patent/JPH03130013A/ja
Publication of JPH0667287B2 publication Critical patent/JPH0667287B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cultivation Of Plants (AREA)
  • Paper (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は植物育苗用紙に係わり、特に植物の育成栽培
用容器に使用して移植後の発根性を良好とする紙に関す
るものである。
(従来の技術) 従来から、紙のような薄膜で植物の育苗容器を作成し、
この容器により植物を育苗し根部を囲繞保護した状態で
畑に移植し栽培する技術が広く実施されている。この育
苗容器に使用する薄膜に要求される性能は、育苗終了時
点までは崩壊せず移植作業のハンドリングに耐える強度
を持ち、しかも畑に移植後は容器側部から根が容易に貫
通伸長できることである。この性能を具備した薄膜とし
ては従来より種々の考案が提案されており、例えば特公
昭48−36741号公報に記載する高軟化点と低軟化点のそ
れぞれ単一の合成繊維の混合比率を9:1〜5.5の範囲とし
て紙重量の15〜35%の範囲で天然繊維と混抄して形成さ
せた合成繊維の網目構造を有する育苗容器に用いる紙と
か、特開昭49−30604号公報の如く単一型のポリオレフ
ィン系合成繊維を、紙重量の5〜40%の範囲でセルロー
ス繊維と混抄し、加熱加圧することにより合成繊維が形
成した網目構造を持つ紙とする製造方法等が提案されて
いる。
(発明が解決しようとする課題) 従来から提案されている合成繊維混抄の育苗用紙におい
ては、主体繊維とバインダー繊維または糊の組合わせ
か、単一型繊維を使用しこの繊維の溶融温度以上の加熱
により耐腐性の合成繊維網目構造を構成しているが、バ
インダー繊維または糊を使用するものにあっては主体繊
維の交点を確実に接合させる技術が非常に難しく、安定
した合成繊維の網目構造を得るためには特殊な技術を要
していた。更に合成繊維混抄量に対する網目強度発現の
効率が悪くコスト高は避けられないものであり、糊材の
多用により網目を塞ぐようになり移植後植物根の貫通を
阻害するものであった。また単一型合成繊維混抄紙では
この合成繊維の融点温度以上の温度で加熱加圧し網目構
造を構成するものであるが、この際設定温度に対して高
精度な温度管理が要求され、過熱になると繊維の形態が
失われ繊維の強度が低下すると共に網目が小さくなり育
苗用紙としての機能を失うことゝなり、また溶融温度以
下となると繊維が接合せず網目構造が構成されない等の
問題があった。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、これらの課題を解決するために種々研究
を進めた結果、この発明の植物育苗用紙に到達したもの
で、熱接着性の複合型合成繊維の相互接着により形成す
る多孔性網目構造を含む天然繊維との混抄紙において、
前記熱接着性の複合型合成繊維の混抄率が混抄紙重量の
5〜30%の範囲であり、前記複合型合成繊維の加熱加圧
により形成する網目の平均大きさが65μ以上で分布する
ことを特徴とするもので、接合用糊材を用いずして必要
な網目構造を構成し、しかも高い作業精度なくして一定
品質の育苗用紙が得られることを特徴とするものであ
る。複合型合成繊維は繊維の外側に低融点成分、内側に
高融点成分を配したもので、低融点成分の溶融温度以
上、高融点成分の溶融点以下で加熱加圧すればよく、許
容される温度範囲が広く加工しやすく加熱加圧後も高融
点成分で確実に繊維形態を保ち、しっかりした接合交点
をもつ網目構造を確保することにより、育苗用紙にとっ
て重要な性能であるハンドリングに耐える強度と移植後
の発根性を両立させるものであり、前記の課題を解決し
たものである。
(作用) この発明に用いられる天然繊維は、木材パルプ等の通常
の製紙に使用可能なセルロース繊維であれば制限なく用
いることができ、例えば晒あるいは未晒のクラフトパル
プ、サルファイトパルプ、セミケミカルパルプ及びソー
ダパルプ等、針葉樹、広葉樹からの機械パルプ及び古紙
等で、これらは単独であるいは混合して使用してもよ
い。
また、上記セルロース繊維の叩解度は抄紙性および植物
の育苗容器としての利用する場合の剛性を考慮するとカ
ナディアン・スタンダード・フリーネス(C.S.F)で550
cc前後とすることが好ましい。
一方、この発明に用いる複合型合成繊維は、低融点成分
のポリマーと高融点成分のポリマーの2成分のポリマー
から構成されている繊維で、この2成分のポリマーの組
合わせ構造によりサイドバイサイド型、芯鞘型、フィブ
リル・マトリックス型の3種類のものが知られており、
例えば低、高2成分のポリマーの組合わせを低融点ポリ
マー/高融点ポリマーで示すと、ポリエチレン/ポリプ
ロピレン、ポリエチレン/ポリエステル、ポリエステル
/ポリエステル、ポリエチレン/ナイロン6、エチレン
酢酸ビニル/ポリプロピレンのような組合わせが知られ
ているが、これら公知となる各種複合型合成繊維から、
組合わせ構造、ポリマーの組合わせに特に制限されるこ
となく用いることができ、更に低融点成分のポリマーと
しては通常の製紙工程におけるドライヤー温度で溶接可
能な100℃前後のものが好ましいことになる。
この発明では、前記したこの発明に使用できるセルロー
ス繊維と複合型合成繊維により紙料を調製し、通常の製
紙工程と同様にして抄き網で所望の坪量となるように抄
きあげ、用いた複合型合成繊維の低融点成分のポリマー
の融点より若干高い温度で加熱加圧すると、抄きあげに
よりセルロース繊維と均一に混合分散する複合型合成繊
維の低融点成分のポリマーが溶融して互いの交差点が強
固に溶着し、網目を形成した混抄紙を得、そしてこの混
抄紙は、高融点成分のポリマーが骨格となっているの
で、引張り等に対して十分耐える強度をもっている。
この紙を植物育苗容器に用い植物を育苗すると、育苗終
了時にあっては容器の形状を維持し、苗取り、移植に当
たってのハンドリングには支障はないが、セルロース繊
維部分の脆化は進行しており、このような容器付苗を畑
に移植すると、更に脆化が進みセルロース繊維部分が脱
落した後に前記複合型合成繊維の相互溶着により形成し
た網目が残り、この網目を通して植物の根が容易に外部
へ伸長することを許容することになり、その結果苗の活
着を確実にして以後の生育を良好にするものである。
上記混抄紙に適合する複合型合成繊維の繊維長さ、繊維
(デニール)等は後述するこの発明が必要とする網目の
大きさを与える範囲において選択されればよいが、繊維
長さについてはおおよそ3〜10mmの範囲であり、繊度に
ついてはおおよそ0.5〜10デニールの範囲が適当であ
る。
この発明では、複合型合成繊維の混抄率が重要で得られ
る混抄紙に大きく影響する。
これについて説明すると、低融点成分がポリエチレンで
融点110℃、高融点成分がポリプロピレンで融点165℃の
繊維長さ7mm、繊度2デニールの芯鞘型の複合型合成繊
維を、得られる紙の重量にたいして2.5,5,10,20,30,40
%の混抄率となるように濾水度(C.S.F)550ccの針葉樹
未晒クラフトパルプに混抄し、長網多筒ドライヤータイ
プの抄紙機によりドライヤーの表面温度を120℃、抄造
速度を200m/分として坪量60g/m2の紙を抄造した。
ここで得られた6種類の紙をそれぞれ幅60mm、長さ120m
mの試験片とし、これを水分35%の土中に埋没し25℃の
恒温器内に3週間静置してクラフトパルプを腐敗離脱さ
せた後、複合型合成繊維の網目構造のみとなって残存し
ている試験片を注意深く取り出して慎重に水洗して土を
除去し、濾紙にはさんで脱水してから、試験片の強さと
網目の大きさを調査した。結果を表1に示す。
上記で得た6種類の紙により径4cm、高さ5cmの六角柱状
無蓋無底の育苗容器を作成し、常法によりカンランを播
種し21日間育苗後畑に移植して20日後に抜き取り、移植
時のハンドリングに対する紙強度及び発根性能について
調査した。結果を表−2に示す。
表−1,2からわかるように混抄率5%未満では育苗容器
としての紙力が弱く使用不能であり、また、30%を越え
る範囲では移植後の貫通根数が極端に少なくなり植物の
生育に影響を及ぼすことゝなり育苗用紙としては使用不
可となる。
以上のことから複合型合成繊維の混抄率は、構成される
網目の強度と大きさとの関係から許容される範囲は5〜
30%となる。混抄率5%未満では網目の大きさは平均値
で500μ以上となり移植後の苗の発根性に対しては十分
であるが網目の強度は弱く、育苗容器としてのハンドリ
ングに耐えられないものであり、また30%を越える範囲
では網目強度は十分であるが網目の大きさは平均値で65
μ以下となり毛根も貫通しずらくなり、移植後の発根性
を損なうと共にコスト面からも不利となるもので、特に
10〜20%前後が最適範囲となる。
この発明の植物育苗用紙は、セルロース繊維と熱接着性
の複合型合成繊維から植物の育苗移植用容器に適合する
紙に要求される性能を十分満たすものであり、従来の単
一型の合成繊維に代えて熱接着性の複合型合成繊維を用
いることにより、バインダー等の使用を不要としてこれ
を満足させるものである。
(実施例) 実施例 融点が100℃の変性ポリエステルと融点が255℃のポリエ
ステルの組合わせでなる繊維長さ5mm、繊度3デニール
の芯鞘型熱接着性の複合型合成繊維15重量部と濾水度
(C.S.F)550ccの広葉樹晒クラフトパルプ85重量部との
混合物に分散剤としてポリエチレンオキサイドを添加し
て調製した濃度0.5重量%の紙料を、供給料を調節して
長網ヤンキードライヤータイプの抄紙機により、ドライ
ヤー麦面温度120℃、抄造速度180m/分、坪量55g/m2
抄造し、表−3に示す性能の紙を得た。
比較例 上記実施例で用いた複合型合成繊維と同一形状である繊
維長さ5mm、繊度3デニールで、融点255℃のポリエステ
ルからなる単一型合成繊維を主体繊維としてこれに融点
60℃、繊維長さ3mm、繊度1デニールのポリビニルアル
コールバインダー繊維を上記主体繊維の1/3量混合し
たもの15,20,25重量部とこれに対応して上記実施例で用
いたものと同じ広葉樹晒クラフトパルプをそれぞれ85,8
0,75重量部の混合物に、分散剤(ポリエチレンオキサイ
ド)を添加して調製した濃度0.4重量%の紙料を、ドラ
イヤー表面温度を100℃とした他は上記実施例と同じに
処理して従来の紙を抄造し、表−3に示す性能の紙を得
た。
表−3から、従来の紙相当の網目強度をより少ない合成
繊維の使用で得ることができ、加えて網目の大きさも良
好に大きくする利点が認められる。
(効果) 本発明の育苗用紙による場合は、従来紙では不安定であ
った合成繊維の網目構造を安定確実なものとし、しかも
繊維量に対して効率の良い網目構成ができるので繊維使
用量の減少によるコスト低減が可能であり、更に発根性
能をも改良するもので、育苗容器による移植栽培技術を
一層向上させるものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱接着性の複合型合成繊維の相互接着によ
    り形成する多孔性網目構造を含む天然繊維との混抄紙に
    おいて、前記熱接着性の複合型合成繊維の混抄率が混抄
    紙重量の5〜20%の範囲であり、前記複合型合成繊維の
    加熱加圧により形成する網目の平均の大きさが100μ以
    上〜400μ以下で分布することを特徴とする植物育苗用
    紙。
JP1264858A 1989-10-16 1989-10-16 植物育苗用紙 Expired - Fee Related JPH0667287B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1264858A JPH0667287B2 (ja) 1989-10-16 1989-10-16 植物育苗用紙

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1264858A JPH0667287B2 (ja) 1989-10-16 1989-10-16 植物育苗用紙

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03130013A JPH03130013A (ja) 1991-06-03
JPH0667287B2 true JPH0667287B2 (ja) 1994-08-31

Family

ID=17409199

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1264858A Expired - Fee Related JPH0667287B2 (ja) 1989-10-16 1989-10-16 植物育苗用紙

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0667287B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017132898A1 (zh) * 2016-02-03 2017-08-10 訾海磊 一种多功能日历

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5486217A (en) * 1992-10-23 1996-01-23 Biehl; Brent G. Cellulosic composition

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2574846B2 (ja) * 1988-02-09 1997-01-22 三井石油化学工業株式会社 育苗用不織布下敷シート

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017132898A1 (zh) * 2016-02-03 2017-08-10 訾海磊 一种多功能日历

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03130013A (ja) 1991-06-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
DE1557928A1 (de) Pflanzenwachstumsmedium
WO2004098270A1 (en) Improved hydroponic growth medium
US3187463A (en) Transplanter container
JPH0667287B2 (ja) 植物育苗用紙
JP2574846B2 (ja) 育苗用不織布下敷シート
CZ297039B6 (cs) Zpusob výroby kvetináce
JP4151117B2 (ja) 土壌混合用粒状保水材
KR100346089B1 (ko) 식물 생육용 혼초지의 제조방법 및 그 방법에 의해 제조된식물 생육용 혼초지
JP3777308B2 (ja) 育苗資材および育苗方法
JP4326163B2 (ja) 熱融着性繊維
JP3709614B2 (ja) 育苗シート及びその育苗シートを用いた育苗方法
JPS60110214A (ja) 人工水苔
JP2514891B2 (ja) 植物育生用シ―ト及びその製造法
JPH03130019A (ja) 植物育成用の不織布シート
JP3123015B2 (ja) 植物育苗用下敷紙及び育苗方法
JP3425431B2 (ja) 育苗用培土
JPH10102369A (ja) 育苗ポット基材
JP4740471B2 (ja) 育苗用培土
JPH0586165B2 (ja)
AT272382B (de) Mittel zur Förderung des Pflanzenwachstums und Verfahren zur Herstellung dieses Mittels
JP2637814B2 (ja) 植物育成用ポリオレフィン不織布シート
JPS6336718A (ja) 農業用紙及びその製造方法
JPH01257411A (ja) 人工水苔
JPH08140469A (ja) 人工水苔
WO2003013222A1 (fr) Recipient et procede de culture d'un arbre

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees