JP2001275217A - ケーブルの架設方法 - Google Patents

ケーブルの架設方法

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JP2001275217A
JP2001275217A JP2000090020A JP2000090020A JP2001275217A JP 2001275217 A JP2001275217 A JP 2001275217A JP 2000090020 A JP2000090020 A JP 2000090020A JP 2000090020 A JP2000090020 A JP 2000090020A JP 2001275217 A JP2001275217 A JP 2001275217A
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coil
pole
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poles
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Koichi Kubo
幸一 久保
Hirotoku Yamada
廣徳 山田
Cho Asai
超 浅井
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Toray Monofilament Co Ltd
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Toray Monofilament Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ケーブルの架設作業効率を一挙に向上すると
共に、ケーブルの保持固定性および架設後の安全性を改
善したケーブル架設方法の提供。 【解決手段】 電柱間に架設したメッセンジャーワイヤ
に金属線と合成樹脂との複合線状体からなるコイルを外
挿し、そのコイルをメッセンジャーワイヤに沿って伸長
状態にするとき、ケーブルをコイルの内側に挿入して一
緒に伸長させるか、またはコイルを伸長させるとき引き
綱を共に伸長させたのち、その引き綱の先端又は後端に
ケーブルを連結し、そのケーブルをコイル内に挿入し伸
展させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通信用ケーブル等
のケーブル架設方法に関し、さらに詳しくは、ケーブル
の架設作業能率、ケーブルの保持固定性および架設後の
安全性を改善したケーブル架設方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電信或いは光通信などの通信用
ケーブルを架設する場合には、図6に示すように、電柱
間にメッセンジャーワイヤ(支持線)1を張設し、この
メッセンジャーワイヤ1に50〜60cmのピッチでケ
ーブルハンガーなどの金属製の吊具3を取り付けながら
通信用ケーブル2を懸架するようにしている。このよう
なケーブルの架設エ事は、まず電柱間にメッセンジャー
ワイヤ1を架設し、このメッセンジャーワイヤ1の長手
方向の数カ所に金車と称される滑車を吊り下げる。次い
で、これら滑車に通信用ケーブル2を案内させながらメ
ッセンジャーワイヤ1と平行に仮架設し、次いで仮架設
されたケーブル2をメッセンジヤーワイヤ1に対して順
次50〜60cmのピッチで移動しながら、図6のよう
に吊具3で連結すると共に、滑車を取り外すようにして
行う。
【0003】しかし、上記吊具3の取付け作業は、作業
員が直接吊線に乗るかまたは高所作業車に乗り、かつ多
数の吊具3を所持しながら、高所において50〜60c
mずつ移動しながら行うため多大の時間と熟練を要し、
作業効率を向上することができない大きな原因になって
いた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
のように主として吊具の取付け作業に起因する作業性の
問題を解消し、ケーブルの架設作業効率を一挙に向上す
ると共に、ケーブルの保持固定性および架設後の安全性
を改善したケーブル架設方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するケーブル架設方法として、次の四つの方法を提供
する。
【0006】本発明の第一のケーブル架設方法は、列状
に複数本立設した電柱間に予め架設したメッセンジャー
ワイヤに沿わせてケーブルを架設するに際し、前記メッ
センジャーワイヤの一方の電柱側端部に、金属線と合成
樹脂との複合線状体からなるコイルを外挿して、このコ
イルの電柱側端部を前記メッセンジャーワイヤまたは前
記電柱に固定し、次に、前記コイルの固定端部側からケ
ーブルを挿入し、このケーブルの端部と前記コイルの非
固定側端部とを他方の電柱側へ牽引移動させて、前記他
方の電柱側の前記メッセンジャーワイヤまたは前記電柱
に前記コイルの非固定側端部を固定すると共に、前記ケ
ーブルの端部を隣接の電柱間側へ延線させる工程を、隣
接の各電柱間毎に順次繰り返すことを特徴とする。
【0007】本発明の第二のケーブル架設方法は、列状
に複数本立設した電柱間に予め架設したメッセンジャー
ワイヤに沿わせてケーブルを架設するに際し、前記メッ
センジャーワイヤの一方の電柱側端部に、金属線と合成
樹脂との複合線状体からなるコイルを外挿して、このコ
イルの電柱側端部を前記メッセンジャーワイヤまたは前
記電柱に固定し、次に、前記コイルの固定端部側から引
き綱を挿入して、この引き綱の端部とこのコイルの非固
定側端部とを他方の電柱側へ牽引移動させて、前記他方
の電柱側の前記メッセンジャーワイヤまたは前記電柱に
前記コイルの非固定側端部を固定すると共に、前記引き
綱の端部を隣接の電柱間側へ延長させる工程を隣接の電
柱間毎に順次最後の電柱間まで繰り返した後、最後の電
柱間において前記引き綱の先端部にケーブルを連結し、
このケーブルを前記引き綱と共に最初の電柱まで牽引し
て引き戻すか、又は最初の電柱間において前記引き綱の
後端部にケーブルを連結し、このケーブルを前記引き綱
と共に最後の電柱まで牽引して引つ張るようにすること
を特徴とする。
【0008】本発明の第三のケーブルの架設方法は、列
状に複数本立設した電柱間に予め架設したメッセンジャ
ーワイヤに沿わせてケーブルを架設するに際し、前記各
電柱間に前記メッセンジャーワイヤを順次掛け渡す毎
に、このメッセンジャーワイヤに金属線と合成樹脂との
複合線状体からなるコイルを外挿する工程を全電柱間に
繰り返したのち、前記メッセンジャーワイヤを各電柱に
固定して全電柱間に予め架設する作業を終了させ、前記
コイルの一方の電柱側端部を前記メッセンジャーワイヤ
または前記電柱に固定し、次いで前記コイルの固定端部
側から挿入したケーブルの端部と前記コイルの非固定側
端部とを他方の電柱側へ牽引移動させ、前記他方の電柱
側の前記メッセンジャーワイヤまたは前記電柱に前記コ
イルの非固定側端部を固定すると共に、前記ケーブルの
端部を隣接の電柱間側ヘ延線させる工程を、隣接の電柱
間毎に順次操り返すことを特徴とする。
【0009】本発明の第四のケーブルの架設方法は、列
状に複数本立設した電柱間に予め架設したメッセンジャ
ーワイヤに沿わせてケーブルを架設するに際し、前記各
電柱間に前記メッセンジャーワイヤを順次掛け渡す毎
に、このメッセンジャーワイヤに金属線と合成樹脂との
複合線状体からなるコイルを外挿する工程を全電柱間に
繰り返したのち、前記メッセンジャーワイヤを各電柱に
固定して全電柱間に予め架設する作業を終了させ、前記
コイルの一方の電柱側端部を前記メッセンジャーワイヤ
または前記電柱に固定し、次いで前記コイルの固定端部
側から挿入した引き綱の端部と前記コイルの非固定側端
部とを他方の電柱側へ牽引移動させ、前記他方の電柱側
の前記メッセンジャーワイヤまたは前記電柱に前記コイ
ルの非固定側端部を固定すると共に、前記引き綱の端部
を隣接の電柱間側へ延長させる工程を、隣接の電柱間毎
に順次最後の電柱間まで繰り返した後、前記最後の電柱
間において前記引き綱の先端部にケーブルを連結し、こ
のケーブルを前記引き綱と共に最初の電柱まで牽引して
引き戻すか,又は最初の電柱間において前記引き綱の後
端部にケーブルを連結して、このケーブルを前記引き綱
と共に前記最後の電柱まで牽引して引つ張るようにする
ことを特徴とする。
【0010】そして、本発明においてコイルの素材とし
て使用する金属線と合成樹脂との複合線状体は、金属線
に合成樹脂を被覆した樹脂被覆金属線、合成樹脂線状体
の外周軸方向に形成した溝に金属線を嵌合した金属線嵌
合樹脂線、または合成樹脂線状体と金属線とを撚り合わ
せた複合撚線であることを特徴とする。
【0011】上述した本発明の第一〜第四のケーブル架
設方法によれば、いずれも電柱間に架設したメッセンジ
ャーワイヤにコイルを外挿し、そのコイルをメッセンジ
ャーワイヤに沿って伸長状態にするとき、ケーブルをコ
イルの内側に挿入して一緒に伸長させるので、またはコ
イルを伸長させるとき引き綱を共に伸長させたのち、そ
の引き綱の先端又は後端にケーブルを連結し、そのケー
ブルをコイル内に挿入し伸展させるので、コイルを懸架
手段としてメッセンジャーワイヤに対しケーブルを一定
間隔に支持状態にすることができる。
【0012】すなわち、コイルを利用することによっ
て、従来の架設方法において作業性の障害になっていた
ケーブルハンガーなどの吊具の取り付け作業が全く不要
になるため、格別の熟練を要することなく、しかも優れ
た作業能率のもとにケーブルの架設を行うことができる
ばかりか、架設後のケーブルの保持固定性にも優れてい
る。
【0013】また、本発明のケーブル架設方法において
は、金属線と合成樹脂との複合線状体を素材とするコイ
ルを使用するため、ケーブルの架設後に、その近辺で火
災が発生し、コイルを構成する合成樹脂素材が火炎に煽
られて焼け落ちたとしても、金属線は焼け落ちることな
くケーブルの保持固定を維持することができるため、ケ
ーブルの地上落下などによる人身事故を未然に防止する
ことができ、安全性に優れている。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施形態
を参照して具体的に説明する。
【0015】まず、本発明のケーブルの架設方法におい
て使用するコイルについて、図1にしたがって説明す
る。
【0016】図1において、(A)は本発明で使用する
コイルの一例を示す側面図、(B)はコイル素材として
の樹脂被覆金属線の断面図、(C)は同じく金属線嵌合
樹脂線の断面図、(D)は同じく複合撚線の断面図であ
る。
【0017】図1(A)に示したように、本発明のケー
ブル架設方法に使用するコイル6は、金属線と合成樹脂
との複合線状体(以下、単に複合線状体と呼ぶ)6aか
ら螺旋状に連続成形されている。なお、図面ではコイル
6の両端部にスリーブ6bが取り付けられているが、ス
リーブ6bは必ずしも必要とするものではなく、目的に
応じて取り付けるようにすればよい。
【0018】コイル素材として用いる複合線状体の構成
としては様々な形態があり、まず図1(B)に示したよ
うに、金属線6cに合成樹脂を被覆して合成樹脂被覆層
6dを形成した樹脂被覆金属線が挙げられる。
【0019】このような樹脂被覆金属線は、合成樹脂を
溶融吐出するダイスの中心に金属線を走行させ、金属線
の表面に所定量の溶融合成樹脂を被覆してから冷却し、
巻き取ることからなるいわゆる電線被覆法と同様の方法
により製造することができる。
【0020】なお、図1(B)の樹脂被覆金属線は円形
断面として示したが、ダイスの形状を変更することによ
って、三角または四角断面などの異形断面とすることも
できる。また、このようにして得た複数の樹脂被覆金属
線を撚り合わせた撚線をコイル素材として用いることも
できる。
【0021】また、複合線状体は、図1(C)に示した
ように、合成樹脂線状体6eの外周軸方向に延在形成し
た溝6fに、この溝6fの内径とほぼ同じ外径を有する
金属線6cを嵌合した金属線嵌合樹脂線であってもよ
い。
【0022】この金属線嵌合樹脂線において、合成樹脂
線状体6eは、合成樹脂を溝6fの形状を有するダイか
ら吐出し、冷却後熱延伸されたものであることが望まし
い。
【0023】なお、図1(C)の金属線嵌合樹脂線は円
形断面として示したが、ダイスの形状を変更することに
よって、三角または四角断面などの異形断面とすること
もできる。また、このようにして得た複数の金属線嵌合
樹脂線を撚り合わせた撚線をコイル素材として用いるこ
ともできる。
【0024】ここで、上記樹脂被覆金属線および金属線
嵌合樹脂線は、好ましくは非円形断面であって、かつさ
らに長手方向に撚りが与えられていることが望ましく、
このような場合には、ケーブルを高所に架設したときに
発生しやすい風切り音や雪の付着を防止することができ
る。
【0025】さらに、複合線状体は、図1(D)に示し
たように、合成樹脂線状体6eと金属線6cとを撚り合
わせた複合撚線であってもよい。
【0026】この複合撚線について、図1(D)では1
本の金属線6cと、2本の合成樹脂線状体6e、6e´
とを撚合わせた例を示したが、これら金属線6cと合成
樹脂線状体6eの本数は任意に選択することができる。
【0027】なお、この複合撚線においては、その撚り
数を5〜40丁/Mの範囲にすることが好ましい。
【0028】上記複合線状体6aの太さは、単線で使用
する場合および複数本を撚合わせた撚線として使用する
場合を問わず、その外接円直径を2.0〜6.Omm,
好ましくは4.0〜5.0mmにするのがよい。このよ
うな外接円直径の太さに設定することにより、コイルに
最適の剛性、強さ、伸縮性を付与することができる。つ
まり、太さが2.Omm未滴ではコイルの剛性が不足
し、また6.0mm以上では剛性が大きすぎてケーブル
架設作業性が低下する傾向となる。
【0029】上記複合線状体6aを素材とするコイル6
の非伸長時の直径は30〜120mmの範囲であること
が望ましい。
【0030】上記複合線状体6aを構成する合成樹脂と
しては、繊維形成性の熱可塑性樹脂が好ましい。例え
ば、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィンなどを
好ましい素材として挙げることができるが、なかでも特
にポリエステルが好ましい。
【0031】ポリエステルとしては、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート、またはこれ
らにアジピン酸、イノフタル酸、イソフタル酸スルホネ
ートおよびボリエチレングリコールなどの第三成分を共
重合した共重合ポリエステルなどを挙げることができ、
特にポリエチレンテレフタレートが最適である。
【0032】ポリアミドとしては、ナイロン6,ナイロ
ン66,ナイロン610,ナイロン612,ナイロン1
1,ナイロン12およびこれら各ナイロン構成成分の組
み合わせからなる共重合ポリアミドなどを挙げることが
できる。
【0033】これらの熱可塑性樹脂には、必要により耐
熱剤、耐候剤、耐光剤、酸化防止剤、帯電防止剤、染料
および顔料などの通常の添加剤成分を含有させることが
できる。
【0034】上記複合線状体6aを構成する金属線6c
としては、鉄線、SUS線、銅線およびピアノ線などが
挙げられ、これら金属線6cの直径は0.5〜5mm、
特に1.0〜4.0mmの範囲にあることが好ましい。
【0035】本発明で使用するコイル6は、上記複合線
状体6aを、素材合成樹脂の融点付近の温度に予熱して
から、これを所望とするコイル直径と等しい外径を有す
るマンドレルに巻き付けて熱固定することにより製造す
ることができる。
【0036】このようにして得られるコイル6のコイル
ピッチは任意に選択することができる。
【0037】次に、上記コイルを用いる本発明のケーブ
ルの架設方法の一例について、図2および図3にしたが
って説明する。
【0038】図2(A),(B)は本発明の第一のケー
ブル架設方法の一例を示す工程図であり、図3は架設後
のケーブルの状態を示す正面図である。
【0039】まず、図1(A)のように、地上に列状に
立設された多数本の電柱50にそれぞれ取付金具51を
装着し、この取付金具51を介して各電柱50,50間
にメッセンジャーワイヤ1を架設する。メッセンジャー
ワイヤ1はケーブル2を懸架させるための手段であり、
ここでは複数本のスチールワイヤを撚り合わせた撚線が
使用されている。このように電柱50,50間に架設さ
れたメッセンジャーワイヤ1の一方の電柱側の端部に、
コイル6を外挿する。
【0040】メッセンジャーワイヤ1に外挿したコイル
6の電柱側(後工程でケーブル2が供給される側)の端
部を、図示していない固定金具によリメッセンジャーワ
イヤ1または電柱50上の取付金具51に固定する。
【0041】上記のようにコイル6の電柱側端部を電柱
50の近傍でメッセンジャーワイヤ1上または電柱50
上の取付金具51に固定したら、図2(B)に示すよう
に、その固定側端部からコイル6の内側にケーブル2の
先端部を挿入する。ケーブル2は、電柱50に設けた滑
車52を介してクリール20から連続的に供給し、その
先端部をコイル6の非固定側端部と共にコイル6を伸長
させながら反対側の電柱50まで牽引する。
【0042】このようにコイル6の非固定側端部とケー
ブル2の端部とを反対側の電柱50まで牽引したら、そ
の電柱50においてコイル6の非固定側端部をメッセン
ジャーワイヤ1上か、又はこの電柱50に固定する。ま
た、ケーブル2の端部は隣接の電柱間へ延線させる。コ
イル6の非固定側端部の固定方法としては、最初の端部
と同様に、メッセンジャーワイヤ1上に固定金具9で固
定してもよく、または電柱50上の取付金具51に連結
固定してもよい。
【0043】電柱間に張設されたメッセンジャーワイヤ
1とケーブル2とは、図3に示すように、コイル6の内
側に拘束されると共に、メッセンジャーワイヤ1に対し
てケーブル2が一定間隔で懸架された状態になる。
【0044】以後、上記各操作を隣接する電柱間毎に順
次繰り返すことにより、電柱列の全電柱間に対してケー
ブルを架設することができる。
【0045】なお、上記ケーブル架設方法において、コ
イル6の電柱側端部(ケーブル2が供給される側の電
柱)を固定する時点としては、上述のようにメッセンジ
ャーワイヤ1にコイル6の外挿を行う工程において、コ
イル6の外挿後に電柱側端部を固定すればよい。或い
は、全電柱50,50間にコイル6の外挿を完了した後
に、各電柱50,50間のコイル6にケーブル2を挿入
するときに、そのコイル6の電柱側端部を固定しながら
ケーブル2を挿入するようにしてもよい。
【0046】上述した本発明のケーブル架設方法によれ
ば、複合線状体からなるコイルを利用し、それを伸長さ
せるだけでメッセンジャーワイヤにケーブルを所定間隔
に懸架させた状態にするため、従来のケーブル架設工事
で行っていたケーブルハンガーなどの吊具の取り付け工
程を一切省略することができる。したがって,ケーブル
架設作業を簡略化し、作業時間を著しく短縮することが
できて、ケーブルの架設作業能率を改善することができ
るばかりか、ケーブルの保持固定性も優れている。
【0047】また、コイルは金属線と合成樹脂からなる
複合線状体で螺旋状に形成されているため、ケーブル架
設場所の近くで火災などが発生しても、その火炎でコイ
ルが焼失する恐れがなく、安定してケーブルを支持する
ことができる。したがって、ケーブルが垂れ下がった
り、脱落することに起因する事故を防止することができ
て、架設後の安全性を確保することができる。
【0048】図4(A),(B)は、本発明の第二のケ
ーブル架設方法を例示する工程図である。
【0049】この第二のケーブル架設方法は、前述した
図2(A),(B)のケーブル架設方法と同様に、まず
電柱50にメッセンジャーワイヤ1を架設し、さらに各
電柱50,50間に張設されたメッセンジャーワイヤ1
の一方の電柱側の端部にコイル6を外挿する。
【0050】次いで、上記コイル6の電柱側端部をメッ
センジャーワイヤ1上または電柱50に固定する。
【0051】図2(B)では、このコイル6の固定端部
側からケーブル2を挿入したわけであるが、図4の実施
形態では、図4(A)に示すように、そのケーブル2に
替えて引き綱7をリール70から引き出しながら挿入す
る。そして、この引き綱7の端部を、コイル6を引き延
ばしながらそのコイル6の非固定側端部と共に反対側の
電柱側へ牽引移動し、その反対側電柱でコイル6の非固
定側端部をメッセンジャーワイヤ1上か、または電柱5
0上の取付金具51に固定する。また、引き綱7の端部
は隣接の電柱間に延線する。この操作を隣接の電柱間毎
に順次最後の電柱間まで繰り返す。
【0052】弓き綱7の先端部が最外側の電柱50に達
すると、その電柱50の外側にリール20が設置され、
そのリール20からケーブル2が供給されるようになっ
ている。このケーブル2の端部を、上記のように最後の
電柱50に達した引き綱7の先端部に連結し、次いでリ
ール70を逆回転させて引き綱7を巻き戻すと、図4
(B)に示すように、引き綱7に連結されたケーブル2
が各電柱50,50間のコイル6の内側に引き入れら
れ、張設状熊になる。すなわち、図3に示すように、ケ
ーブル2がメッセンジャーワイヤ1にコイル6を介して
懸架された状態になる。
【0053】上記ケーブルの架設操作において、コイル
6の電柱側端部の固定時期は、図2(A),(B)のケ
ーブル架設方法の場合と同じように、各電柱間にコイル
6をセットする時、その前に行ってもよく、またはその
セットと同時に行ってもよく、或いは全電柱間にコイル
6をセットした後に、各電柱間のコイル6にケーブル2
を通すときに固定するようにしてもよい。なお、引き綱
7に対するケーブル2の連結は、上記実施形態では引き
綱7の先端部に対してであったが、これを引き綱7の後
端部に連結して、そのまま引き綱7を前進させながらケ
ーブル2を架設するようにしてもよい。
【0054】図5(A),(B)は、上述したコイルを
利用する本発明の第三のケーブル架設方法を例示するエ
程図である。
【0055】この第三のケーブル架設方法は、前述した
第一の方法や第二の方法のように、予めメッセンジャー
ワイヤを全電柱間に架設するのではなく、各電柱間にメ
ッセンジャーワイヤを掛け渡しながら、コイルを取り付
けるようにしたものである。
【0056】すなわち、図5(A)において、左から2
番目の電柱50,50間に示すように、まず、滑車62
を介して引き出したメッセンジャーワイヤ1の先端部に
コイル6を外挿する。このメッセンジャーワイヤ1の先
端部を、破線で示すように右側の電柱50に吊り下げら
れた滑車62を介して、次の電柱間に延線すると、左か
ら2番目の電柱50,50間は、左側から第1番目の電
柱50,50間と同じように、リール90から巻き戻さ
れつつあるメッセンジャーワイヤ1が緊張状態に掛け渡
され、その上にコイル6を懸架させた状態にすることが
できる。
【0057】このようにして、各電柱間毎にコイル6の
外挿を行いながらメッセンジャーワイヤ1を掛け渡して
行き、全電柱間に掛け渡しが済んだところで、その延線
されたメッセンジャーワイヤ1の全長を緊張状態にして
各電柱50の取付金具51に固定するようにすれば、図
2(A)と同じ状態にすることができる。
【0058】以後は、図5(B)に示すように、図2
(A),(B)の方法と同様にして、各電柱50,50
間でコイル6の電柱側端部(メッセンジャーワイヤ1を
送り出した側)を、その電柱近傍のメッセンジャーワイ
ヤ1上または電柱の取付金具51に固定する。次いで、
そのコイル6の固定端部側からケーブル2を挿入し、挿
入したケーブル2の端部とコイル6の非固定側端部とを
他方の電柱50に向けて牽引移送し、その他方の電柱5
0の近傍でコイル6の非固定側端部をメッセンジャーワ
イヤ1または該電柱上の取付金具51に固定し、ケーブ
ル2の端部を隣接の電柱間に延線する。以後、この操作
を隣接の電柱間毎に最後の電柱間まで順次繰り返す。
【0059】この第三のケーブル架設方法では、メッセ
ンジャーワイヤ1へのコイル6の外挿を地上で行うこと
ができるので、作業を安全にすることができる。
【0060】本発明の第四のケーブル架設方法は、図5
(A),(B)のケーブル架設方法において、図5
(B)のように行うケーブルを直接架設操作することに
代えて、図4(A),(B)の工程で行ったのと同じよ
うに、引き綱7を利用して間接的にケーブルを架設する
ものである。
【0061】なお、引き綱7に対するケーブル2の連結
は、引き綱7の先端部に連結して、これを引き戻す方法
のほか、ケーブル2の先端部を引き綱7の後端部に連結
して、そのまま引き綱7を前進させてケーブル2を架設
するようにしてもよい。
【0062】上述した第二〜第四のケーブル架設方法で
も、図2(A),(B)のケーブル架設方法と同様に、
コイルを伸長させるだけでメッセンジャーワイヤにケー
ブルを所定間隔に懸架させた状態にするため、従来のケ
ーブル架設工事で行っていたケーブルハンガーなどの吊
具の取り付け工程を一切省略することができる。したが
って,ケーブル架設作業を簡略化し、作業時間を著しく
短縮することができて、ケーブルの架設作業能率を改善
することができるばかりか、ケーブルの保持固定性も優
れている。
【0063】また、コイルは金属線と合成樹脂からなる
複合線状体で螺旋状に形成されているため、ケーブル架
設場所の近くで火災などが発生しても、その火炎でコイ
ルが焼失する恐れがなく、安定してケーブルを支持する
ことができる。したがって、ケーブルが垂れ下がった
り、脱落することに起因する事故を防止することができ
て、架設後の安全性を確保することができる。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
コイルを伸長させるだけでメッセンジャーワイヤにケー
ブルを所定間隔に懸架させた状態にするため、従来のケ
ーブル架設工事で行っていたケーブルハンガーなどの吊
具の取り付け工程を一切省略することができる。したが
って,ケーブル架設作業を簡略化し、作業時間を著しく
短縮することができて、ケーブルの架設作業能率を改善
することができるばかりか、ケーブルの保持固定性も優
れている。
【0065】また、コイルは金属線と合成樹脂からなる
複合線状体で螺旋状に形成されているため、ケーブル架
設場所の近くで火災などが発生しても、その火炎でコイ
ルが焼失する恐れがなく、安定してケーブルを支持する
ことができる。したがって、ケーブルが垂れ下がった
り、脱落することに起因する事故を防止することができ
て、架設後の安全性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明のケーブル架設方法に使用され
るコイルを示す側面図、(B)〜(D)はコイル素材で
ある複合線状体の断面図である。
【図2】(A),(B)は、本発明のケーブル架設方法
を説明する工程図である。
【図3】本発明の方法により架設したケーブルの架設状
態の要部を示す斜視図である。
【図4】(A),(B)は本発明の第二のケーブル架設
方法を説明する工程図である。
【図5】(A),(B)は本発明の第三のケーブル架設
方法を説明する工程図である。
【図6】従来の方法によって架設されたケーブルの側面
図である。
【符号の説明】
1 メッセンジャーワイヤ 2 ケーブル 6 コイル 6a 複合線状体 6b スリーブ 6c 金属線 6d 樹脂被覆層 6e 合成樹脂線状体 6f 溝 7 引き綱 50 電柱 51 取付金具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅井 超 愛知県岡崎市昭和町字河原1番地 東レ・ モノフィラメント株式会社内 Fターム(参考) 5G367 GA03 GB03 GB04

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 列状に複数本立設した電柱間に予め架設
    したメッセンジャーワイヤに沿わせてケーブルを架設す
    るに際し、 前記メッセンジャーワイヤの一方の電柱側端部に、金属
    線と合成樹脂との複合線状体からなるコイルを外挿し
    て、このコイルの電柱側端部を前記メッセンジャーワイ
    ヤまたは前記電柱に固定し、 次に、前記コイルの固定端部側からケーブルを挿入し、
    このケーブルの端部と前記コイルの非固定側端部とを他
    方の電柱側へ牽引移動させて、前記他方の電柱側の前記
    メッセンジャーワイヤまたは前記電柱に前記コイルの非
    固定側端部を固定すると共に、前記ケーブルの端部を隣
    接の電柱間側へ延線させる工程を、隣接の各電柱間毎に
    順次繰り返すことを特徴とするケーブルの架設方法。
  2. 【請求項2】 列状に複数本立設した電柱間に予め架設
    したメッセンジャーワイヤに沿わせてケーブルを架設す
    るに際し、 前記メッセンジャーワイヤの一方の電柱側端部に、金属
    線と合成樹脂との複合線状体からなるコイルを外挿し
    て、このコイルの電柱側端部を前記メッセンジャーワイ
    ヤまたは前記電柱に固定し、 次に、前記コイルの固定端部側から引き綱を挿入して、
    この引き綱の端部とこのコイルの非固定側端部とを他方
    の電柱側へ牽引移動させて、前記他方の電柱側の前記メ
    ッセンジャーワイヤまたは前記電柱に前記コイルの非固
    定側端部を固定すると共に、前記引き綱の端部を隣接の
    電柱間側へ延長させる工程を隣接の電柱間毎に順次最後
    の電柱間まで繰り返した後、 最後の電柱間において前記引き綱の先端部にケーブルを
    連結し、このケーブルを前記引き綱と共に最初の電柱ま
    で牽引して引き戻すか、又は最初の電柱間において前記
    引き綱の後端部にケーブルを連結し、このケーブルを前
    記引き綱と共に最後の電柱まで牽引して引つ張るように
    することを特徴とするケーブルの架設方法。
  3. 【請求項3】 列状に複数本立設した電柱間に予め架設
    したメッセンジャーワイヤに沿わせてケーブルを架設す
    るに際し、 前記各電柱間に前記メッセンジャーワイヤを順次掛け渡
    す毎に、このメッセンジャーワイヤに金属線と合成樹脂
    との複合線状体からなるコイルを外挿する工程を全電柱
    間に繰り返したのち、前記メッセンジャーワイヤを各電
    柱に固定して全電柱間に予め架設する作業を終了させ、 前記コイルの一方の電柱側端部を前記メッセンジャーワ
    イヤまたは前記電柱に固定し、次いで前記コイルの固定
    端部側から挿入したケーブルの端部と前記コイルの非固
    定側端部とを他方の電柱側へ牽引移動させ、 前記他方の電柱側の前記メッセンジャーワイヤまたは前
    記電柱に前記コイルの非固定側端部を固定すると共に、
    前記ケーブルの端部を隣接の電柱間側ヘ延線させる工程
    を、隣接の電柱間毎に順次操り返すことを特徴とするケ
    ーブルの架設方法。
  4. 【請求項4】 列状に複数本立設した電柱間に予め架設
    したメッセンジャーワイヤに沿わせてケーブルを架設す
    るに際し、 前記各電柱間に前記メッセンジャーワイヤを順次掛け渡
    す毎に、このメッセンジャーワイヤに金属線と合成樹脂
    との複合線状体からなるコイルを外挿する工程を全電柱
    間に繰り返したのち、前記メッセンジャーワイヤを各電
    柱に固定して全電柱間に予め架設する作業を終了させ、 前記コイルの一方の電柱側端部を前記メッセンジャーワ
    イヤまたは前記電柱に固定し、次いで前記コイルの固定
    端部側から挿入した引き綱の端部と前記コイルの非固定
    側端部とを他方の電柱側へ牽引移動させ、 前記他方の電柱側の前記メッセンジャーワイヤまたは前
    記電柱に前記コイルの非固定側端部を固定すると共に、
    前記引き綱の端部を隣接の電柱間側へ延長させる工程
    を、隣接の電柱間毎に順次最後の電柱間まで繰り返した
    後、 前記最後の電柱間において前記引き綱の先端部にケーブ
    ルを連結し、このケーブルを前記引き綱と共に最初の電
    柱まで牽引して引き戻すか,又は最初の電柱間において
    前記引き綱の後端部にケーブルを連結して、このケーブ
    ルを前記引き綱と共に前記最後の電柱まで牽引して引つ
    張るようにすることを特徴とするケーブルの架設方法。
  5. 【請求項5】 前記金属線と合成樹脂との複合線状体
    が、金属線に合成樹脂を被覆した樹脂被覆金属線である
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の
    ケーブルの架設方法。
  6. 【請求項6】 前記金属線と合成樹脂との複合線状体
    が、合成樹脂線状体の外周軸方向に形成した溝に金属線
    を嵌合した金属線嵌合樹脂線であることを特徴とする請
    求項1〜4のいずれか1項に記載のケーブルの架設方
    法。
  7. 【請求項7】 前記金属線と合成樹脂との複合線状体
    が、合成樹脂線状体と金属線とを撚り合わせた複合撚線
    であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に
    記載のケーブルの架設方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111082362A (zh) * 2019-12-30 2020-04-28 国网宁夏电力有限公司银川供电公司 10kV架空线路绝缘引线闭锁装置

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