JP2001274015A - マグネットローラ - Google Patents

マグネットローラ

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JP2001274015A
JP2001274015A JP2000084162A JP2000084162A JP2001274015A JP 2001274015 A JP2001274015 A JP 2001274015A JP 2000084162 A JP2000084162 A JP 2000084162A JP 2000084162 A JP2000084162 A JP 2000084162A JP 2001274015 A JP2001274015 A JP 2001274015A
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magnetic flux
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pole
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JP2000084162A
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Masaharu Iwai
雅治 岩井
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Kaneka Corp
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Tochigi Kaneka Corp
Original Assignee
Kaneka Corp
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Tochigi Kaneka Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】現像極の溝形成による生産性悪化を防止し、現
像部下流側の磁束密度が低いことに起因する現像剤カブ
リを防止し、更には、磁束密度落ち込み量が小さいこと
に起因する現像効率の低下や逆向きの磁界による現像剤
の解放に起因するにじみ、等を防止し、低コストで、高
品質の画質が得られ、カラー化にも好適なマグネットロ
ーラを提供することにある。 【解決手段】現像磁極として複数のマグネットピースを
貼り合わせて複数の同磁極性の磁束密度ピークを形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式の複
写機、プリンター、ファクシミリ等に用いられる現像ロ
ーラ、クリーニングローラ、搬送ローラ等に組み込まれ
るマグネットローラに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のマグネットローラは、特開昭54
−95243、特開昭56−81868、特開昭62−
55149で、現像磁極用として1つのマグネットピー
スを用い、このマグネットピースに1つ以上の溝を設け
ることにより同磁極性の複数の磁束密度ピークを形成す
る方法、あるいは2つのマグネットピース間に空隙を設
けて平行(配向着磁方向も平行)に並べることにより複
数の同磁極性の磁束密度ピークを形成する方法が報告さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来は、一方向に着磁
されたマグネットピースの外周面に溝を設けたものを現
像磁極部に配置し、現像磁極部に複数の同磁極性の磁束
密度ピークを得ていた。しかし、マグネットピースに溝
を形成する必要があることから、マグネットピース成形
後に機械加工等により溝を形成したり、成形と同時に金
型で溝を形成したりしていた。これらの場合、溝部にワ
レやカケが発生しやすく、非常に生産性の悪いものとな
っていた。また、溝の位置を中央部からずらすことによ
り多少非対称な同磁極性の複数の磁束密度パターンを得
ることができるものの十分ではなかった。また、同磁極
性の磁束密度ピーク値の差を大きくすることはできず
(従来の磁束密度差は10mT程度)、特に現像剤カブ
リ防止の為に、現像部の現像剤搬送方向下流側だけの磁
束密度を高くすることは困難である。(従来製法でも上
流側及び下流側両方の磁束密度ピークを高くすることは
可能であるが、この場合現像剤の穂立ちが硬くなり、現
像剤劣化し現像剤寿命が短くなる)更に同磁極性の磁束
密度ピーク間にできる磁束密度の落ち込み量は溝の深さ
に依存するが、加工性との兼ね合いからあまり大きくす
ることができず、溝深さを最大限深くしても、例えばマ
グネット外径φ22でスリーブ外径φ24.5上の前記
磁束密度の落ち込み量は30mT程度であった。この磁
束密度の落ち込み量は現像性において重要であり、落ち
込み量が大きいほど現像剤が活性化されかつ現像剤の穂
立ちの幅が広くなり、現像効率が向上する。ここでいう
磁束密度の落ち込み量は次式で求められる。 落ち込み量=(同磁極性の磁束密度ピーク値の平均値)
−(同磁極性間の磁束密度の極小値) また、2つのマグネットピースを間隔を空けて平行に配
設したマグネットローラにおいては、特開昭62−55
149でも報告されている通り、2つのマグネットピー
スの着磁方向は平行であり、また2つのマグネットピー
ス間に空隙が存在するので、前記空隙内の磁界の方向が
マグネットピースから感光体へ向かう方向とは逆方向と
なり、2つのマグネットピース間の空隙に相当するスリ
ーブ上の現像剤は、空隙内の逆向きの磁界によってスリ
ーブから感光体へ向かう方向に力を受ける。従って、現
像剤は積極的に感光体の方向へ飛び出すことになり、本
来現像されるべき所でない部分まで現像剤が付着し、そ
の結果画像の縁端がにじむという現象が発生する。本発
明は、上記のような溝形成による生産性悪化を防止し、
現像部下流側の磁束密度が低いことに起因する現像剤カ
ブリを防止し、更には、磁束密度落ち込み量が小さいこ
とに起因する現像効率の低下や逆向きの磁界による現像
剤の解放に起因する画像のにじみ、等を防止し、低コス
トで、高品質の画質が得られ、カラー化にも好適なマグ
ネットローラを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、請求項1に記
載したように、現像磁極に複数の同磁極性のマグネット
ピース間に空隙を設けることなく貼り合わせ、複数の同
磁極性の磁束密度ピークを形成することにより、同磁極
性間での逆磁界の発生が防止でき、スリーブ上の現像剤
に感光体方向に働く力が発生せず、画像のにじみが防止
でき、また、各々のマグネットピースの着磁量を変える
ことにより、現像部の下流側の磁束密度を高くすること
ができ、現像剤カブリのない高品質の画像を得ることが
できる。請求項2は、現像磁極部のマグネットピース外
周面に切り欠きを形成せず、同磁極性間に磁束密度の落
ち込みを形成したことを特徴とするもの。2つの同磁極
性のマグネットピースの磁束密度ピーク位置が互いに離
れる方向となるように設定し、かつ2つのマグネットピ
ースの配向着磁方向の角度の和が20度〜140度、好
ましくは20度〜80度とする。このように設定するこ
とにより、マグネットピースの外周面に切り欠き(溝
等)を形成することなく、同磁極性の磁束密度ピーク間
に磁束密度の落ち込み部分(谷)を形成することができ
る。従って、マグネットピースに切り欠き(溝等)等の
加工をすることなく、簡単な形状のマグネットピースで
磁束密度の落ち込み部分を形成することができので、生
産性が向上し、低コストで高品質の画像を得ることがで
きる。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明につき更に詳しく説
明する。ナイロン等の樹脂バインダー(5重量%〜50
重量%)と、磁性粉(50重量%〜95重量%)として
N2極用に希土類系の交換スプリング磁性粉を使用し、
N2極以外にはストロンチウム系等のフェライト磁性粉
を混合分散し、溶融混練し、ペレット状に成形し、この
ペレットを溶融状態にし、注入口から溶融樹脂磁石材料
を射出注入する。上記成形方法により、マグネットピー
スを成形する。マグネットローラ磁化は、電磁石あるい
は金型内に永久磁石を埋設したりし、637K・A/m
〜2387K・A/m程度の着磁磁場で成形と同時に配
向着磁したり、あるいは成形後に着磁したりする。上記
の方法で成形された各マグネットピースは、図1(マグ
ネットローラ断面図)に示すように軸にマグネットピー
スを貼り合わせマグネットローラを形成する。図1にお
いてはN1極及びN2極が現像磁極に相当し、N2極が
現像部の下流側となる。またこれらのマグネットピース
の断面形状は扇形状であり、着磁配向方向はθ1=0
°、θ2=0°とし、平行となっている。上記のように
することにより、現像部の同磁極性において、現像剤搬
送方向下流側の磁極(N2極)の磁束密度ピーク値のみ
を高くすることができる。上記製法で、N2極用の磁性
粉も他極と同様にストロンチウム系等のフェライト磁性
粉を用い、かつ図2に示すようにN1極及びN2極の配
向着磁方向θ3=20°、θ4=20°とし、着磁配向
方向の角度の和を40度とした。上記のようにすること
により、従来のようにマグネットピースの外周面に切り
欠き(溝)を形成することなく、N1極及びN2極のマ
グネットピースの配向着磁方向を制御するだけで、図2
に示すような現像磁極の磁束密度パターン(2つの磁束
密度ピーク及びピーク間の落ち込み)を形成することが
できる。図3においてもN1極及びN2極が現像磁極に
相当し、N1極のマグネットピースの断面形状は扇形状
であるが、N2極は外周面に切り欠きをもつ形状となっ
てる。このようにマグネットピースの外周面に切り欠き
をもった形状ものを貼り合わせることにより、図3に示
すように磁束密度のパターン形状を異形とすることが容
易となる。従って、マグネットピース形状あるいは配向
着磁方向を適宜選択することにより、多種多様な磁束密
度パターン要求に対応できる。更に図4に示すように、
N1極及びN2極のマグネットピース外周面に切り欠き
を設け、これらのマグネットピースを貼り合わせた時
に、各々の切り欠きによりマグネット外周面に窪みが形
成される。また、各々のマグネットピースの配向着磁方
向は図2のマグネットピースと同様に、θ3=20°、
θ4=20°とし、配向着磁方向の角度の和を40度と
した。このように、各々のマグネットピースの配向着磁
方向の制御とマグネットピースの形状を組み合わせるこ
とにより、現像磁極の2つの磁束密度ピーク間の落ち込
み量を更に大きくすることができる。また、図1のよう
に現像部の下流側に高磁束密度要求される場合や現像磁
極部あるいは全極に高い磁束密度が要求される場合は、
マグネットピースに用いられる磁性粉としてフェライト
磁性粉と希土類磁性粉を混合したもの(ハイブリッド
粉)、あるいは希土類磁性粉のみのものを用いればよ
い。上記の希土類磁性粉として例を挙げると、R(希土
類)−Fe−N系合金、R―Fe―B系合金、R−Co
系合金、R−Fe−Co系合金などがある。これらの中
でも、軟磁性相と硬磁性相とを含み両相の磁化が交換相
互作用する構造をもつ交換スプリング磁性粉を用いても
よい。交換スプリング磁性粉は、軟磁性相からくる低保
磁力を有し、かつ交換相互作用からくる高い残留磁束密
度を有するので、高い磁力を得ることができ、また従来
の希土類磁性粉に比べ耐酸化性が良好で、メッキ等の表
面被覆をすることなく錆が防止でき、さらに多量の軟磁
性相が含まれるので、キュリー点が高くなり(400°
C以上)使用限界温度が高く(約200°C以上)残留
磁化の温度依存性が小さくなる。前記R(希土類元素)
としては、好ましくはSm、Nd、この他にPr、D
y、Tbなどの1種または2種類以上を組合せたものを
用いることができ、また、前記Feの一部を置換して磁
気特性を高めるために、Co、Ni、Cu、Zn、G
a、Ge、Al、Si、Sc、Ti、V、Cr、Mn、
Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、C
d、In、Sn、Sb、Hf、Ta、W、Re、Os、
Ir、Pt、Au、Hg、Tl、Pb、Biなどの元素
の1種または2種以上を添加することができる。交換ス
プリング磁性粉としては、硬磁性相としてR−Fe−B
化合物、且つ軟磁性相としてFe相またはFe−B化合
物相を用いたもの、もしくは、硬磁性相としてR−Fe
−N系化合物相、且つ軟磁性相としてFe相を用いたも
のが好ましい。より具体的には、Nd−Fe−B系合金
(軟磁性相:Fe−B合金、αFe)、Sm−Fe−N
系合金(軟磁性相:αFe)、Nd−Fe−Co−Cu
−Nb−B系合金(軟磁性相:Fe−B系合金、αFe
など)Nd−Fe−Co系合金(軟磁性相:αFeな
ど)などの交換スプリング磁性粉が好適であり、特に、
保磁力(iHc)を低く且つ残留磁束密度(Br)を大
きくする観点からは、Nd4Fe8020合金(軟磁性
相:Fe3B、αFe)やSm2Fe173合金(軟磁性
相:αFe)の交換スプリング磁性粉が好ましい。ま
た、上記フェライト磁性粉としては、MO・Fe2
3(nは自然数)に代表される化学式をもつ異方性また
は等方性のフェライト磁性粉を用い、式中のMとして、
Sr、Baまたは鉛などの1種類あるいは2種類以上を
適宜選択して用いる。上記のハイブリッド磁性粉や希土
類磁性粉と樹脂バインダーとの混合比は、磁性粉:樹脂
バインダー=50重量%〜95重量%:5重量%〜50
重量%とし、必要に応じて、表面処理剤としてシラン系
やチタネート系のカップリング剤、溶融磁石材料の流動
性を良好にする滑剤としてアミド系滑剤、樹脂バインダ
ーの熱分解を防止する安定剤、もしくは難燃剤などを添
加した磁石材料を、混合分散し、溶融混練し、ペレット
状に成形した後に、射出成形などによりマグネットロー
ラやピースが作製される。磁性粉の含有率が50重量%
未満では、磁性粉不足によりマグネットローラの磁気特
性が低下して所望の高磁力が得られず、またその含有率
が95重量%を超えると、バインダー不足となりマグネ
ットローラやピースの成形性が損なわれる。これらに用
いられる樹脂バインダーとして例を挙げると、エチレン
ーエチルアクリレート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチ
レン樹脂、ポリスチレン樹脂、PET、PBT、PP
S、EVA、EVOH、PVC等があり、これらの1種
類あるいは2種類以上を混合して用いることができる。
特に、本体部がナイロン等からなる樹脂バインダーの場
合は、PVC等の熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、フェノ
ール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂で
ある可撓性を付与した樹脂バインダー系とすると更に好
適である。また、前記ハイブリッド磁性粉の混合割合
は、希土類磁性粉:フェライト磁性粉=1:9〜9:1
の範囲に調整するのが好ましい。前記混合割合が1:9
未満では、希土類磁性粉の含有率が少ないため従来のフ
ェライト樹脂磁石並の磁力しか得られず、混合割合が
9:1を超えると希土類樹脂磁石並の高磁力を得られる
が、高価である希土類磁性粉の混合比率が高くなるの
で、低コストを図る観点からは望ましくない。ここで、
技術用語である「保磁力」「残留磁束密度」「交換スプ
リング磁性」の説明を行う。 「保磁力(iHc)」:ここでの保磁力とは固有保磁力(i
Hc)のことで、残留磁化による反磁界に拮抗して半分だ
けの残留磁化が保たれるときの外部磁界である。 「残留磁束密度(Br)」:飽和磁束密度の状態から磁化
力、すなわち磁界を取り去ったときの磁束密度をいう。 「交換スプリング磁性」:磁石内に多量の軟磁性相が存
在し、軟磁性特性を有する結晶粒と硬磁性特性を有する
結晶粒の磁化が交換相互作用で互いに結びつき、軟磁性
結晶粒の磁化が反転するのを硬磁性結晶粒の磁化が妨
げ、あたかも軟磁性相が存在しないかのような特性を示
すものである。このように、交換スプリング磁石には硬
磁性相(通常希土類磁石はこの相のみ)より残留磁束密
度が大きくかつ保磁力が小さい軟磁性相が多量に含まれ
るので、保磁力が小さくかつ高残留磁束密度の磁石が得
られる。
【0006】
【発明の効果】請求項1により、現像磁極として複数の
同磁極性のマグネットピースを、空隙を設けることなく
貼り合わせることにより、同磁極性間での逆向きの磁界
が発生せず、現像剤の不要な解放がなくなり、画像のに
じみが防止でき、また、各々のマグネットピースの着磁
量を変えることにより、左右非対称な磁束密度パターン
が形成でき、特に現像部の下流側の磁束密度を高くする
ことにより、現像剤カブリ現象が防止でき、低コストで
高品質の画質が得られ、カラー化にも好適なマグネット
ローラを提供することができる。請求項2により、現像
磁極部のマグネットピース外周面に切り欠きを形成せず
かつ各々のマグネットピースの磁性粒子の配向着磁方向
を、磁束密度ピーク位置が互いに離れる方向となるよう
に設定することにより、生産性を犠牲にすることなく容
易にマグネットピースの成形ができ、同磁極性間の磁束
密度の落ち込み量(谷)を得ることができ、現像磁極部
での現像剤が活性化されかつ現像剤の穂立ちの幅が広く
なり、現像効率が向上し、高品質の画質が得られ、カラ
ー化にも好適なマグネットローラを提供することができ
る。
【0007】
【実施例】実施例1 樹脂バインダーにナイロン12を10重量%、磁性粉と
してN2極以外用にはストロンチウムフェライト(Sr
O・6Fe23)を、N2極用には希土類系交換スプリ
ング磁性粉(Nd4Fe8020)を90重量%とし、こ
れらを混合し、溶融混練し、ペレット状に成形し、この
ペレットを溶融状態にし、注入口から溶融樹脂磁石材料
を射出注入し、図1に示す各マグネットピースを成形し
た。また成形と同時に、磁場637K・A/m〜238
7K・A/mにて一方向に配向着磁を行った。成形され
たマグネットピースを、図1に示すように軸の外周面に
貼り合わせてマグネットローラを形成した。N1極、N
2極のマグネットピースの扇開き角度は、θ1=30
°、θ2=30°で、配向着磁方向は、θ3=0°、θ
4=0°とした。(マグネット外径はφ22、マグネッ
ト軸方向長さは300mm、軸はφ8のSUM22)得
られたマグネットローラの中心から12.25mm離れ
たところにプローブ(センサー)を配置し、マグネット
ローラを回転させながら、ガウスメータにてマグネット
ローラの周方向の磁束密度を測定した。図1に示すよう
に、角度基準(0°)からN1極の磁束密度ピーク位置
(A点)までの角度をθ5、角度基準からN2極の磁束
密度ピーク位置(C点)までの角度をθ6、角度基準か
らN1−N2間の磁束密度谷底位置(B点)までの角度
をθ7とする。また、角度は角度基準から時計回り方向
を−、反時計回り方向を+とする。表1に、現像磁極部
の磁束密度及び磁極位置を示す。 実施例2 樹脂バインダーにナイロン12を10重量%、磁性粉に
ストロンチウムフェライト(SrO・6Fe23)を9
0重量%とし、これらを混合し、溶融混練し、ペレット
状に成形し、このペレットを溶融状態にし、注入口から
溶融樹脂磁石材料を射出注入し、図2に示す各マグネッ
トピースを成形した。また成形と同時に、磁場637K
・A/m〜2387K・A/mにて一方向に配向着磁を
行った。成形されたマグネットピースを、図2に示すよ
うに軸の外周面に貼り合わせてマグネットローラを形成
した。N1極、N2極のマグネットピースの扇開き角度
は、θ1=30°、θ2=30°で、配向着磁方向は、
θ3=+20°、θ4=−20°とした。(マグネット
外径はφ22、マグネット軸方向長さは300mm、軸
はφ8のSUM22)マグネットローラの周方向磁束密
度の測定方法は実施例1と同様にした。表1に、現像磁
極部の磁束密度及び磁極位置を示す。 実施例3 N1極及びN2極のマグネットピースの配向着磁方向
を、θ3=+10°、θ4=−10°とする以外はすべ
て実施例2と同様にした。表1に、現像磁極部の磁束密
度及び磁極位置を示す。 実施例4 N1極及びN2極のマグネットピースの配向着磁方向
を、θ3=+40°、θ4=−40°とする以外はすべ
て実施例2と同様にした。表1に、現像磁極部の磁束密
度及び磁極位置を示す。 実施例5 N1極及びN2極のマグネットピースの配向着磁方向
を、θ3=+70°、θ4=−70°とする以外はすべ
て実施例2と同様にした。表1に、現像磁極部の磁束密
度及び磁極位置を示す。 実施例6 図3に示すように、N2極のマグネットピースの外周面
に切り欠きを入れる以外はすべて実施例2と同様にし
た。表1に、現像磁極部の磁束密度及び磁極位置を示
す。 実施例7 図4に示すように、N1極及びN2極の外周面に切り欠
きを入れる以外はすべて実施例2と同様にした。表1
に、現像磁極部の磁束密度及び磁極位置を示す。 比較例1 従来のマグネットローラを示す。図5に示すように、N
1極及びN2極をひとつのマグネットピースとし、この
マグネットピースの外周面の中央付近に切り欠き(溝)
を設ける以外はすべて実施例2と同様にした。表1に、
現像磁極部の磁束密度及び磁極位置を示す。 比較例2 N1極及びN2極のマグネットピースの配向着磁方向
を、θ3=+5°、θ4=−5°とする以外はすべて実
施例2と同様にした。表1に、現像磁極部の磁束密度及
び磁極位置を示す。 比較例3 N1極及びN2極のマグネットピースの配向着磁方向
を、θ3=+80°、θ4=−80°とする以外はすべ
て実施例2と同様にした。表1に、現像磁極部の磁束密
度及び磁極位置を示す。 比較例4 比較例1をベースに、成形可能な範囲で切り欠き深さ
(溝深さ)を深くする以外はすべて比較例1と同様にし
た。表1に、現像磁極部の磁束密度及び磁極位置を示
す。表1で示した結果から明らかなように、実施例1で
示すように、現像磁極部を2つのマグネットピースで構
成するので、各々のピースの磁気特性を変更することが
可能となり、実施例1ではN2極に高磁気特性の希土類
系交換スプリング樹脂磁石を用いることにより、N2極
側に高い磁束密度値を得ることができ、同磁極性の磁束
密度ピーク値の差が15mT以上となり、従来の磁束密
度ピーク値の差10mT程度より大きな磁束密度差を得
ることができる。実施例2は現像磁極を2つのマグネッ
トピースで構成しかつマグネットピースの外周面に切り
欠きを設けていないもので、同磁極性の磁束密度ピーク
値及び同磁極性間の磁束密度落ち込み量を従来製法の比
較例1と比較すると、ほぼ同レベルの磁束密度パターン
が得られていることがわかる。従って、マグネットピー
スの外周面に切り欠きを設けないという比較的単純な形
状でも、従来レベルの磁束密度パターン(磁束密度ピー
ク値及び磁束密度落ち込み量)が得られる。また、実用
上同磁極性間の磁束密度落ち込み量は5mT以上必要で
あることから、実施例2〜5に示される範囲、つまりマ
グネットピースの着磁方向の和が20°以上140°以
下で達成できることがわかる。また、同磁極性の磁束密
度ピーク値の低下を考慮すると、着磁方向の和は20°
〜80°がより好ましい。着磁方向の和が10°未満の
場合は、比較例2で示すように、落ち込み量は5mT未
満となり、実用上2つの同磁極性である効果がなくな
り、また着磁方向の和が140°をこえる場合は、落ち
込み部の磁極性が逆極性となり、結果的に現像剤の穂立
ち幅が小さくなるので、現像効率が低下し、高画質が得
られなくなる。実施例6で示すように、N2極のマグネ
ットピースの外周面に切り欠きを設けることにより、角
度基準(0°)を境にして非対称な磁束密度パターンを
得ることもできる。実施例7の同磁極性間の磁束密度の
落ち込み量は37mTに対し、比較例4の落ち込み量は
31mTとなっている。実施例7の方が溝深さを最大に
した比較例4よりも落ち込み量が大きいことがわかる。
またこの場合、A点及びC点の磁束密度を比較しても実
施例7の方が大きいことがわかる。従って、実施例7の
ようにマグネットピースの外周面に切り欠きを設けるこ
とにより、同磁極性の高い磁束密度が得られ、かつ同磁
極性間の磁束密度の落ち込み量を大きいものが得られ、
高画質化に最適なマグネットローラを得ることができ
る。
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマグネットローラの断面図と周方向の
磁束密度パターン
【図2】本発明のマグネットローラの断面図と周方向の
磁束密度パターン
【図3】本発明のマグネットローラの断面図と周方向の
磁束密度パターン
【図4】本発明のマグネットローラの断面図と周方向の
磁束密度パターン
【図5】従来のマグネットローラの断面図と周方向の磁
束密度パターン
【図6】従来のマグネットローラの断面図と周方向の磁
束密度パターン
【符号の説明】
1.マグネットピース 2.スリーブ 3.軸 4.周方向磁束密度パターン 5.角度位置基準線(0°) 6.切り欠き部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】現像磁極として複数のマグネットピースを
    貼り合わせて複数の同磁極性の磁束密度ピークを形成し
    たことを特徴とするマグネットローラ。
  2. 【請求項2】現像磁極部のマグネットピース外周面に切
    り欠きを形成せずかつ各々のマグネットピースの磁性粒
    子の配向着磁方向が平行でないことを特徴とする請求項
    1に記載のマグネットローラ。
JP2000084162A 2000-03-24 2000-03-24 マグネットローラ Pending JP2001274015A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008175878A (ja) * 2007-01-16 2008-07-31 Kaneka Corp マグネットローラ
JP2009025599A (ja) * 2007-07-20 2009-02-05 Konica Minolta Business Technologies Inc 現像装置および画像形成装置
JP2009163043A (ja) * 2008-01-08 2009-07-23 Kaneka Corp マグネットローラ

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