JP2006108330A - マグネットピースの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 表面磁束密度が長手軸方向に均一な品質の良いマグネットピースを提供する。
【解決手段】 溶融樹脂磁石材料を射出成形用金型にてマグネットピースを成形する製造方法において、キャビティ空間へ溶融樹脂磁石材料を注入開始してから固定側と可動側の型開き開始までの時間をA時間とし、該キャビティ空間へ溶融磁石樹脂を注入開始してから配向着磁磁場を印加している時間をB時間とし、該配向着磁磁場を印加終了後、該逆磁場を印加するまでの時間をC時間とし、該マグネットピースに逆磁場を印加する時間をD時間とするとA≧B+C+DC≧(1/B)×X100≧X≧1.030≧D≧1.0(秒)を満足する条件で、マグネットローラを形成することで高品質のマグネットローラを製造することが出来る。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子写真方式の複写機、ファクシミリ、レーザープリンタなどに使用されるマグネットローラの製造方法に関する。
従来から電子写真方式の複写機、ファクシミリ、レーザープリンタなどに使用されるマグネットローラは、複数の磁極をその表面に形成し、回転自在な円筒状のスリーブに封入され、スリーブ内周面とマグネットローラ外周面が接触しないように構成されている。
前記マグネットローラとしては、たとえば軸に固定された長尺磁石ロールにおいて複数個のプラスティック磁石部材を貼り合わせて形成されたマグネットローラや(特許文献1)マグネットローラの樹脂マグネット部分を押出機により押出成形すると共に押出時に磁化容易軸を特定方向に配向して得る複数のピースにより構成しこのピースをシャフトに固定することにより得られるマグネットローラ(特許文献2)などが知られている。
特開昭56−21303号公報 特開昭59−143171号公報
電子写真方式の複写機、ファクシミリ、レーザープリンタなどの現像装置に使用するマグネットローラ(図1)の表面磁束密度は、長手方向に出来るだけ均一であることが高画質に現像するために不可欠な性能となっており、表面磁束密度を均一にするために様々な試みがなされている。
例えば成形後にいったん脱磁を行い、あらかじめ表面磁束密度が均一になるように調整した着磁ヨークで再着磁する方法やエッジ効果などで高磁力になりやすい端部のみ脱磁を行い磁束密度の均一化を試みたりしている。
近年、比較的柔らかい材料、例えばエチレン−エチルアクリレート樹脂などの材料を使用した射出成形では、従来使用されていたポリアミド樹脂等にくらべ流動性が異なるため、マグネットローラの表面磁束密度を均一に仕上げるのが難しく、成形後の再着磁の際に手間がかかり苦労することが多く、コストアップにつながっていた。
成形時の段階でより均一な磁束密度を得ることが出来るように調整されたマグネットローラ形成用のマグネットピースを製造する事により、より低コストに品質の良いマグネットローラが得られるような改善が望まれていた。
本発明は、前記のごとき問題点を改善し、表面磁束密度の均一なマグネットローラを製造するためになされたものである。
溶融樹脂磁石材料を射出成形用金型にてマグネットピースを成形する製造方法において、キャビティ空間へ溶融樹脂磁石材料を注入開始してから固定側と可動側の型開き開始までの時間をA時間とし、該キャビティ空間へ溶融磁石樹脂を注入開始してから配向着磁磁場を印加している時間をB時間とし、該配向着磁磁場を印加終了後、該逆磁場を印加するまでの時間をC時間とし、該マグネットピースに逆磁場を印加する時間をD時間とすると
A≧B+C+D
C≧(1/B)×X
100≧X≧1.0
30≧D≧1.0(秒)
上記成形条件を満足することを特徴とするマグネットピース製造方法。(請求項1)
本発明により、表面磁束密度が長手軸方向に均一な品質の良いマグネットピースを得ることが出来、該マグネットピースを貼り合わせて成形したマグネットローラは、いわゆる白抜けや濃度ムラのない高画質な画像を得ることが出来る。
本発明においては、希土類磁粉やフェライト磁粉を例えば熱可塑性樹脂バインダーに分散混合させ、ペレット状にした混合樹脂を金型内に射出成形機により溶融射出を行い、その際電磁石により励磁磁場を印加して着磁配向を行った後、離型のためにタイミング良く着磁と逆方向の脱磁磁場を印加した(配向着磁磁場の印加を終えた後、少し時間を空けてから脱磁磁場を与える(脱磁遅延))のちに成形機から成形品を取り出すことで長手方向に均一な磁束密度を有する高品質なマグネットローラ形成用のマグネットピースを得ることが出来る。(図2)。
以下、詳細について説明する。
電磁石による射出成形時の磁場配向は、配向着磁用の電磁石を搭載した射出成形機を使用し、コイルに流す電流によって成形時に使用する磁性粉の保磁能力に合わせた適当な磁界を与え成形品を磁化する。その後適当なタイミングで離型のための脱磁磁場を与えた後、成形品を金型から取り出す。
成形品を金型から取り出し後、着磁ヨークで所望の磁束密度まで着磁を行い、シャフトに接着固定しマグネットローラを形成する。あるいは、脱磁されたマグネットピースをシャフトに貼り合わせてから着磁して、マグネットローラを形成しても良い。
上記、配向着磁後、配向着磁時間(B時間)と脱磁磁場印加までの時間(C時間)の間で次の関係を満たすことにより長手方向にわたって磁性粒子を均一に配向する事ができ、長手方向に均一な磁束密度を有する高品質なマグネットローラ形成用のマグネットピースを得ることが出来る。
A≧B+C+D
C≧(1/B)×X
100≧X≧1.0
30≧D≧1.0(秒)
配向着磁時間(B時間)は、成形材料と成形条件により適宜決定されるもので、上記関係さえ満たしていれば、特に制限されるものではないが、溶融樹脂磁石材料の硬化時間とする事が望ましい。
脱磁磁場印加までの時間(C時間)は、配向着磁時間(B時間)と係数Xにより制限され、上記関係を満たしていることが必要である。ただし、これは成形材料により適宜決定されるもので、上記関係さえ満たしていれば、他からは特に制限されるものではない。
更に、C時間はゼロでもよく、要は脱磁までに溶融樹脂磁石中の磁性粒子の配向着磁が終わり、磁性粒子が動かない程度に溶融樹脂磁石が固化していれば問題ない。脱磁磁場を印加する時にまだ磁性粒子が固化していない場合(配向が固まっていない)のみ、C時間が必要となる。
ここで係数Xが1.0未満の場合、配向着磁後の脱磁までの時間が短くなりすぎてしまい、十分な樹脂の硬化前に逆極性の磁場をかけてしまうことになり、せっかく着磁配向して固まりかけていた溶融樹脂磁石の配向を脱磁磁場で乱してしまう結果となる。磁気特性的には、長手方向に不均一な磁束密度を有するマグネットローラになってしまう。また、
係数Xが100を超える場合は、成形タクトが長くなり過ぎてしまい現実的ではなくなってしまい不都合である。現実的に採算性を考慮すると係数Xは50≧X≧1.0の範囲にあるのが更に望ましい。
特に樹脂磁石材料の樹脂バインダーをポリアミド系樹脂とした場合、
100≧X≧3.0
とする事が上記と同様の理由により必要である。また、上記と同様の理由により係数Xは50≧X≧3.0の範囲にあるのが更に望ましい。
また、樹脂磁石材料の樹脂バインダーをエチレン−エチルアクリレート系樹脂とした場合、
100≧X≧5.0
とする事が上記と同様の理由により必要である。また、上記と同様の理由により係数Xは50≧X≧5.0の範囲にあるのが更に望ましい。
A時間はBとCとDの合計時間と同じか、またはそれ以上でなければならない。B、C、D時間の合計よりもA時間が長くなる場合、A時間とB、C、D時間の合計時間の時間差は冷却時間としても何ら問題はない。
また、いずれの場合も型開きが開始する前に脱磁磁場を1秒以上与えなければならない(D時間)。これは型開き後の離型を良くするためで、この操作をしないと着磁された成形品の自らの磁力により金型に成形品が貼り付いてしまい、成形品の取り出しが困難となる。脱磁用磁場の印加時間(D時間)は、1秒より短いと脱磁する時間が短くなり脱磁効果が薄れ、離型性が悪くなり不適当である。また、D時間が30秒を超えると、電磁石に過大な負担をかけることとなり発熱によるコイルの破損の恐れや省エネの観点からも好ましくない。D時間は、10.0≧D≧1.0の範囲にあるのが更に望ましい。
マグネットピースの磁化は、239k・A/m〜2400k・A/mの着磁磁場で成形と同時に配向着磁する。また、脱磁は同じく239k・A/m〜2400k・A/mの逆極性の磁場をかけることで行うことが出来る。いずれも成形時に使用する磁性粉の保磁能力に合わせて適当な磁界を与え成形品を磁化する。
前記マグネットピースを構成するフェライト磁性粉としては、MO・nFe23(nは自然数)に代表される化学式を持つ異方性フェライト磁性粉を用い、式中のMとしてSr、Baまたは鉛などの1種あるいは2種類以上が適宜選択して用いられる。
前記磁性粉は、樹脂バインダーや各種添加剤と混合してペレット状にされ成形される。
前記樹脂バインダーとしては、たとえば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート樹脂(EEA)、ポリアミド樹脂、ポリスチレン樹脂、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PPS(ポリフェニルスルフィド)、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)、EVOH(エチレン−ビニルアルコール共重合体)、CPE(塩素化ポリエチレン)およびPVC(ポリ塩化ビニル)などの熱可塑性樹脂や、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フラン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂およびポリイミド樹脂などの熱硬化性樹脂があげられる。これらは単独で使用してもよく、2種類以上を組み合わせて混合して用いることも出来る。これらのうちでは、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体が、コストの点から好ましいが、本発明は、特に柔らかい材料、例えばエチレン−エチルアクリレート樹脂(EEA)などのような樹脂に磁性粉を混合分散したペレットを成形材料として使用する場合に特に有効である。
前記磁性体及び樹脂バインダーに占める磁性粉の含有率は50〜95%さらには60〜90%であるのが好ましい。また、前記磁性粉の含有率が50%未満の場合、磁性粉不足によりマグネットピースの磁気特性が低下して所望の磁力が得られにくくなり、また、その含有率が95%を超えると、バインダー不足となりマグネットピースの成形性が損なわれやすくなる。
高磁束密度への要求に応えるために、マグネットピースの製造に等方性希土類磁性粉と異方性フェライト磁性粉とを混合してなる磁性粉を用いることができる。前記等方性希土類磁性粉と異方性フェライト磁性粉との混合割合としては、通常、等方性希土類磁性粉が10〜90重量%(以下%と記載する)で、異方性フェライト磁性粉が90〜10%であるが、等方性希土類磁性粉が20〜80%で、異方性フェライト磁性粉が80〜20%(両者の合計は100%)であるのが、高価な等方性希土類磁性粉の含有率をより少なくすることにより、マグネットピースの低コスト化を図ることが出来る点から好ましい。等方性希土類磁性粉の含有率が前記範囲よりも少ない場合には、マグネットピースにしめる等方性希土類磁性粉の割合が少なくなりすぎるため、従来のフェライト磁石と同程度の磁力しか得ることができなくなる。等方性希土類磁性粉の含有率が前記範囲よりも多い場合には、高磁力を得る(高磁束密度を達成する)ことができるが、マグネットローラに所望される範囲を超えた磁力を有する磁極が着磁されるおそれがあると共に、マグネットローラの仕様に無駄が生じ、該マグネットローラが高価になってしまう。
上記マグネットピースに使用される希土類磁性粉や前記の希土類磁性粉として例を挙げると、R(希土類元素)−Fe−N系合金、R−Fe−B系合金、R−Co系合金、R−Fe−Co系合金などがあげられる。これらの中でも、軟磁性相と硬磁性相とを含み両相の磁化が交換相互作用する構造を持つ交換スプリング磁性粉を用いても良い。
前記交換スプリング磁性粉は、軟磁性相からくる低保持力を有し、かつ交換相互作用からくる高い残留磁束密度を有するので、高い磁力を得ることが出来る。また従来の希土類磁性粉に比べ耐酸化性が良好で、メッキなどの表面被覆をすることなく錆を防止できる。さらに、多量の軟磁性相が含まれるので、キュリー点が高くなり(400℃以上)使用限界温度が高く(200℃以上)残留磁化の温度依存性が小さくなる。
前記R(希土類元素)として、好ましいものとしてSm、Nbがあげられる。この他にPr,Dy,Tbなどの1種または2種類以上を組み合わせたものを用いることが出来る。また、前記Feの一部を置換して磁気特性を高めるために、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Al、Si、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、Cd、In、Sn、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、aU、Hg、Tl、Pb、Biなどの元素の1種または2種類以上を添加することができる。
前記交換スプリング磁性粉としては、硬磁性相としてR−Fe−B化合物を用い、軟磁性相としてFe相またはFe−B化合物相を用いた物や、硬磁性相としてR−Fe−N系化合物相を用い、軟磁性相としてFe相を用いた物が好ましい。より具体的には、Nd−Fe−B系合金(軟磁性相:Fe−B合金、αFe)、Sm−Fe−N系合金(軟磁性相:αFe)、Nd−Fe−Co−Cu−Nb−B系合金(軟磁性相:Fe−B系合金、αFeなど)Nd−Fe−Co系合金(軟磁性相:αFeなど)などの交換スプリング磁性粉が好適であり、特に保持力(iHc)を低く、かつ残留磁束密度(Br)を大きくする観点からは、Nd4Fe8020合金(軟磁性相:Fe3B、αFe)やSm2Fe173合金(軟磁性相:αFe)の交換スプリング磁性粉が好ましい。
ここで交換スプリング磁性について説明する。
交換スプリング磁性とは、磁石内に多量の軟磁性相が存在し、軟磁性特性を有する結晶粒と硬磁性特性を有する結晶粒の磁化が交換相互作用で互いに結びつき、軟磁性結晶粒の磁化が反転するのを硬磁性結晶粒の磁化が妨げ、あたかも軟磁性相が存在しないかのような特性を示すものである。このように、残留磁束密度が大きく、かつ保持力が小さい軟磁性相が多量に含まれる場合、保持力が小さく、かつ高残留磁束密度の磁石が得られる。
前記マグネットピースを成形する場合、異方性フェライト磁性粉は、磁場を印加した方向に配向着磁されるが、等方性希土類磁性粉は配向されず、着磁のみされる。
ここでは磁性粉として異方性フェライト磁性粉単独、異方性フェライト磁性粉と等方性希土類磁性粉との混合磁性粉の場合を示したが、等方性フェライト単独、等方性希土類単独、異方性希土類単独、等方性フェライトと異方性フェライトとの混合磁性粉、異方性フェライトと異方性希土類との混合磁性粉、等方性フェライトと異方性希土類との混合磁性粉、等方性フェライトと等方性希土類との混合磁性粉、異方性希土類と等方性希土類との混合磁性粉を用いても良い。
また、磁場配向させる方向は、単一方向でも外周面の一部から外周面以外の三辺へ磁束を拡散させるように極異方配向させても良く、必要とされる磁力、半値幅、磁気吸引力等により決定する事ができ、特に制限されるものではない。
前記のごとく、本発明により長手方向に均一な磁束密度を有する高品質なマグネットローラを提供することができる。
以下に実施例と比較例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に制限されるものではない。
(実施例1)
樹脂バインダーとしてエチレン−エチルアクリレート樹脂(日本ユニカー製DPDJ−9169)を10重量%(滑剤、可塑剤、安定剤を含む)、磁性粉として異方性ストロンチウムフェライト(SrO・6Fe2O3:日本弁柄工業(株)製NF110)を90重量%とし、これらを混合し溶融混練し、ペレット状に成形した物を配向用電磁石搭載の射出成形機(図3)により図2に示すようなマグネットピース(扇形状、長さ330mm)を製造した。金型は図4のような構造とし、図4のcのように外周面の一部から外周面以外の三辺に磁束が拡散するように磁気極異方的に配向着磁されるような構造とした。金型の温度は60℃とした。また、マグネットピースの射出成形と同時に1200kA/mの磁場を5.0秒間(B時間)印加しながら溶融樹脂磁石の磁性粒子を配向着磁した。配向磁場励磁終了の1.0秒後(C時間)に600kA/mの逆極性の磁場を1.0秒(D時間)印加した。(X=5に相当)A時間は20秒とした。
A時間終了後、型開きにより成形品を取り出しマグネットピースを得た。その後マグネットピースを1000μFのコンデンサー容量を持つ着磁電源で約1200Vの電圧をかけて、着磁ヨークにより着磁を行った。同様に、極性を各々変えて他4極分所望の磁束密度に着磁を行い、シアノアクリレート系瞬間接着剤(スリーボンド社製1782)をマグネットピースの長手方向に均一に適量を塗布してそれぞれ5極のマグネットピースを金属製(SUM22)のシャフトに接着固定し、図5のような5極のマグネットローラを得た。マグネットローラの外径はφ13.6、シャフト径はφ6とした。
マグネットローラ形成後、プローブ(磁束密度センサー)をマグネットローラ中心から8mm離れたところに設置し、マグネットローラ表面の磁束密度をマグネットローラの両端部を支持しマグネットローラを回転させながら測定し、当該マグネットローラの最重要極であるN2極のピーク位置を見出し、該ピーク位置で長手方向に該プローブをスキャンさせ、軸方向の磁束密度のバラツキ(最大値と最小値の差)を測定した。(n=20)
結果を表1に示す。
(実施例2)
配向磁場励磁終了後、10.0秒後(C時間)に逆極性の磁場を1.0秒間(D時間)印加した他は実施例1と同様に実施した。(X=50に相当)
結果を表1に示す。
(実施例3)
配向磁場励磁時間(B時間)を10秒印加した後、0.5秒後(C時間)に逆極性の磁場を1.0秒間(D時間)印加した他は実施例1と同様に実施した。(X=5に相当)
結果を表1に示す。
(実施例4)
樹脂バインダーとしてナイロン12樹脂(宇部興産製P3012)を10重量%(滑剤、可塑剤、安定剤を含む)、磁性粉として異方性ストロンチウムフェライト(SrO・6Fe2O3:日本弁柄工業(株)製NF110)を90重量%とし、これらを混合し溶融混練し、ペレット状に成形した物を配向用電磁石搭載の射出成形機(図3)により図2に示すようなマグネットピース(扇形状、長さ330mm)を製造した。金型は図4のような構造とし、図4のcのように外周面の一部から外周面以外の三辺に磁束が拡散するように磁気極異方的に配向着磁されるような構造とした。金型の温度は80℃とした。また、マグネットピースの射出成形と同時に1200kA/mの磁場を3.0秒間印加しながら溶融樹脂磁石の磁性粒子を配向着磁した。配向磁場励磁終了の1.0秒後(C時間)に600kA/mの逆極性の磁場を1.0秒(D時間)印加した。(X=3に相当)A時間は20秒とした。
A時間終了後、型開きにより成形品を取り出しマグネットピースを得た。その後マグネットピースを1000μFのコンデンサー容量を持つ着磁電源で約1200Vの電圧をかけて、着磁ヨークにより着磁を行った。同様に、極性を各々変えて他4極分所望の磁束密度に着磁を行い、シアノアクリレート系瞬間接着剤(スリーボンド社製1782)をマグネットピースの長手方向に均一に適量を塗布してそれぞれ5極のマグネットピースを金属製(SUM22)のシャフトに接着固定し、図5のような5極のマグネットローラを得た。マグネットローラの外径はφ13.6、シャフト径はφ6とした。
マグネットローラ形成後、プローブ(磁束密度センサー)をマグネットローラ中心から8mm離れたところに設置し、マグネットローラ表面の磁束密度をマグネットローラの両端部を支持しマグネットローラを回転させながら測定し、当該マグネットローラの最重要極であるN2極のピーク位置を見出し、該ピーク位置で長手方向に該プローブをスキャンさせ、軸方向の磁束密度のバラツキ(最大値と最小値の差)を測定した。(n=20)
結果を表1に示す。
(実施例5)
配向磁場励磁時間(B時間)を5.0秒印加した後、0.6秒後(C時間)に逆極性の磁場を1.0秒間(D時間)印加した他は実施例4と同様に実施した。(X=3に相当)
結果を表1に示す。
(比較例1)
配向磁場励磁終了後、0.8秒後(C時間)に逆極性の磁場を1.0秒間(D時間)印加した他は実施例1と同様に実施した。(X=4に相当)
結果を表1に示す。
(比較例2)
配向磁場励磁終了後、1.0秒後(C時間)に逆極性の磁場を0.5秒間(D時間)印加した他は実施例1と同様に実施した。(X=5に相当)
結果を表1に示す。
(比較例3)
配向磁場励磁終了後、0.9秒後(C時間)に逆極性の磁場を1.0秒間(D時間)印加した他は実施例4と同様に実施した。(X=2.7に相当)
結果を表1に示す。
Figure 2006108330
本発明のマグネットローラ形状例の全体図 本発明のマグネットピース形状例 配向磁場形成用電磁石搭載の射出成形機の例 配向磁場形成用金型例の断面図 本発明の扇形5極マグネットピースの組み合わせ例の断面図 本発明のA時間とB、C、D時間との関係
符号の説明
1 シャフト
2 マグネットローラ
3 マグネットピース
4 射出成形機
5 配向用磁場発生コイル
6.成形用金型
a:非磁性材
b:磁性材
c:磁束の方向、配向例

Claims (1)

  1. 溶融樹脂磁石材料を射出成形用金型にてマグネットピースを成形する製造方法において、キャビティ空間へ溶融樹脂磁石材料を注入開始してから固定側と可動側の型開き開始までの時間をA時間とし、該キャビティ空間へ溶融磁石樹脂を注入開始してから配向着磁磁場を印加している時間をB時間とし、該配向着磁磁場を印加終了後、該逆磁場を印加するまでの時間をC時間とし、該マグネットピースに逆磁場を印加する時間をD時間とすると
    A≧B+C+D
    C≧(1/B)×X
    100≧X≧1.0
    30≧D≧1.0(秒)
    上記成形条件を満足することを特徴とするマグネットピース製造方法。
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