JP2003163112A - マグネットローラ - Google Patents
マグネットローラInfo
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- JP2003163112A JP2003163112A JP2001361970A JP2001361970A JP2003163112A JP 2003163112 A JP2003163112 A JP 2003163112A JP 2001361970 A JP2001361970 A JP 2001361970A JP 2001361970 A JP2001361970 A JP 2001361970A JP 2003163112 A JP2003163112 A JP 2003163112A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnet
- peripheral surface
- shaft
- magnet piece
- inner peripheral
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- Pending
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- Magnetic Brush Developing In Electrophotography (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】従来は、マグネットピースの内周面をシャフト
外周面の曲率に精度よく合わせて成形することが難し
く、高い磁極位置精度のマグネットローラを得ることが
困難であった。 【解決手段】マグネットピースの内周側の円弧全体がシ
ャフトの外周に接触するマグネットピースと、マグネッ
トピースの内周側の円弧長さの0.01%以上25%以
下がシャフトの外周に接触するマグネットピースとを組
み合わせたことを特徴とするマグネットローラ。最小限
度のマグネットピースの内周面のみシャフトの外周面の
曲率に合わせて成形し、前記マグネットピースをシャフ
ト外周面の所定の位置に貼り、これを基準に、内周面を
比較的ラフに成形したマグネットピースを貼り合わせ
る。
外周面の曲率に精度よく合わせて成形することが難し
く、高い磁極位置精度のマグネットローラを得ることが
困難であった。 【解決手段】マグネットピースの内周側の円弧全体がシ
ャフトの外周に接触するマグネットピースと、マグネッ
トピースの内周側の円弧長さの0.01%以上25%以
下がシャフトの外周に接触するマグネットピースとを組
み合わせたことを特徴とするマグネットローラ。最小限
度のマグネットピースの内周面のみシャフトの外周面の
曲率に合わせて成形し、前記マグネットピースをシャフ
ト外周面の所定の位置に貼り、これを基準に、内周面を
比較的ラフに成形したマグネットピースを貼り合わせ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、レーザー
ビームプリンターまたはファクシミリの受信装置などの
画像形成装置において、電子写真プロセスを採用した電
子写真装置に組み込まれるマグネットローラに関するも
のである。
ビームプリンターまたはファクシミリの受信装置などの
画像形成装置において、電子写真プロセスを採用した電
子写真装置に組み込まれるマグネットローラに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来のマグネットローラは、特開昭62
−282423の第2図や特開昭61−115316の
第3図に示されるように、扇形状のマグネットピースの
内周面(シャフト外周面に当接する面)を、円形シャフ
トの外周の曲率に合わせて成形し、成形したマグネット
ピースを円形シャフトの外周面に貼り合わせていた。ま
た、特開昭58−107609の第1図に示されるよう
に、6角形のシャフトの外周面に扇形状のマグネットピ
ースを貼り合わせていた。
−282423の第2図や特開昭61−115316の
第3図に示されるように、扇形状のマグネットピースの
内周面(シャフト外周面に当接する面)を、円形シャフ
トの外周の曲率に合わせて成形し、成形したマグネット
ピースを円形シャフトの外周面に貼り合わせていた。ま
た、特開昭58−107609の第1図に示されるよう
に、6角形のシャフトの外周面に扇形状のマグネットピ
ースを貼り合わせていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、特開昭
62−282423の第2図に示されているように、扇
形状のマグネットピースの内周面(シャフト外周面に当
接する面)を円形シャフトの外周面に密着させ接着し、
極位置を決める必要があるので、該マグネットピースの
内周面と該円形シャフトの外周面の曲率を合わせる必要
があった。マグネットピースの外周面の曲率は磁気パタ
ーンに影響を与えない程度に比較的ラフに成形してもよ
いが、内周面は上記理由により精度よく曲率を成形する
必要があった。しかしながら、円形シャフト(金属=S
UM22、SUS303等)の外周面の曲率は精度良く
加工できるが、押出成形、射出成形、圧縮成形等で成形
されるマグネットピースは、金型精度のバラツキや成形
品の収縮等によるバラツキにより、内周面の曲率をシャ
フト外周面(金属)ほど正確に精度良く曲率を成形する
のは困難で、マグネットピースの内周面の曲率とシャフ
ト外周面との曲率が一致しないまま、該マグネットピー
スをシャフトに貼り合わせていた為、シャフト外周面と
マグネットピース内周面との間に隙間ができたり、傾い
たりするので、極位置精度のバラツキが大きくなってい
た。また、特開昭58−107609の第1図に示され
るように、多角形(6角形)のシャフトの外周面に扇形
状のマグネットピースを貼り合わせたものは、シャフト
との貼り合わせ面は曲率をもっておらず平面であるの
で、上記のような曲率の違いによるズレは発生しない
が、6角形シャフトは4角形シャフトに比べ高価であ
り、製造コストアップとなっていた。
62−282423の第2図に示されているように、扇
形状のマグネットピースの内周面(シャフト外周面に当
接する面)を円形シャフトの外周面に密着させ接着し、
極位置を決める必要があるので、該マグネットピースの
内周面と該円形シャフトの外周面の曲率を合わせる必要
があった。マグネットピースの外周面の曲率は磁気パタ
ーンに影響を与えない程度に比較的ラフに成形してもよ
いが、内周面は上記理由により精度よく曲率を成形する
必要があった。しかしながら、円形シャフト(金属=S
UM22、SUS303等)の外周面の曲率は精度良く
加工できるが、押出成形、射出成形、圧縮成形等で成形
されるマグネットピースは、金型精度のバラツキや成形
品の収縮等によるバラツキにより、内周面の曲率をシャ
フト外周面(金属)ほど正確に精度良く曲率を成形する
のは困難で、マグネットピースの内周面の曲率とシャフ
ト外周面との曲率が一致しないまま、該マグネットピー
スをシャフトに貼り合わせていた為、シャフト外周面と
マグネットピース内周面との間に隙間ができたり、傾い
たりするので、極位置精度のバラツキが大きくなってい
た。また、特開昭58−107609の第1図に示され
るように、多角形(6角形)のシャフトの外周面に扇形
状のマグネットピースを貼り合わせたものは、シャフト
との貼り合わせ面は曲率をもっておらず平面であるの
で、上記のような曲率の違いによるズレは発生しない
が、6角形シャフトは4角形シャフトに比べ高価であ
り、製造コストアップとなっていた。
【0004】本発明は、マグネットピースの内周面(シ
ャフト外周面に当接する面)がシャフト外周面の曲率に
一致しているマグネットピースと、一致していないマグ
ネットピースとを組み合わせることにより、また、少な
くとも1つ以上のマグネットピース内周面を平面にする
ことにより、容易に高い極位置精度が可能となるマグネ
ットローラを得ることを目的とする。
ャフト外周面に当接する面)がシャフト外周面の曲率に
一致しているマグネットピースと、一致していないマグ
ネットピースとを組み合わせることにより、また、少な
くとも1つ以上のマグネットピース内周面を平面にする
ことにより、容易に高い極位置精度が可能となるマグネ
ットローラを得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、請求項1に記
載したように、複数のマグネットピースを円形又は略円
形シャフトに貼り合わせて形成するマグネットローラ
で、該マグネットローラの断面図において、マグネット
ピースの内周側の円弧全体がシャフトの外周に接触する
マグネットピースと、マグネットピースの内周面の円弧
長さの0.01%以上25%以下がシャフトの外周に接
触するマグネットピースとを組み合わせたことにより、
高い極位置精度のマグネットローラが得られる。また、
請求項2に記載したように、複数のマグネットピースを
円形、略円形、又は四角形シャフトに貼り合わせて形成
するマグネットローラにおいて、少なくとも1つ以上の
マグネットピースの内周面が平面で構成することによ
り、高い極位置精度のマグネットローラが得られる。
載したように、複数のマグネットピースを円形又は略円
形シャフトに貼り合わせて形成するマグネットローラ
で、該マグネットローラの断面図において、マグネット
ピースの内周側の円弧全体がシャフトの外周に接触する
マグネットピースと、マグネットピースの内周面の円弧
長さの0.01%以上25%以下がシャフトの外周に接
触するマグネットピースとを組み合わせたことにより、
高い極位置精度のマグネットローラが得られる。また、
請求項2に記載したように、複数のマグネットピースを
円形、略円形、又は四角形シャフトに貼り合わせて形成
するマグネットローラにおいて、少なくとも1つ以上の
マグネットピースの内周面が平面で構成することによ
り、高い極位置精度のマグネットローラが得られる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明につき更に詳しく説
明する。異方性フェライト磁性粉の50重量%〜95重
量%と、樹脂バインダーの5重量%〜50重量%とから
なる混合物を主体とし、必要に応じて、表面処理剤とし
てシラン系やチタネート系やアルミニウム系のカップリ
ング剤、溶融樹脂磁石の流動性を良好にする滑剤として
ポリスチレン系・フッ素系滑剤、樹脂バインダーの熱分
解を防止する安定剤、可塑剤、もしくは難燃剤などを添
加した磁石材料を、混合分散し、溶融混練し、ペレット
状に成形した後に、射出成形法あるいは押出成形法など
により、マグネットピースが成形される。磁性紛として
は、MO・nFe2O3(nは自然数)に代表される化学
式をもつ異方性のフェライト磁性粉を用い、式中のMと
して、Sr、Baまたは鉛などの1種類あるいは2種類
以上を適宜選択して用いる。
明する。異方性フェライト磁性粉の50重量%〜95重
量%と、樹脂バインダーの5重量%〜50重量%とから
なる混合物を主体とし、必要に応じて、表面処理剤とし
てシラン系やチタネート系やアルミニウム系のカップリ
ング剤、溶融樹脂磁石の流動性を良好にする滑剤として
ポリスチレン系・フッ素系滑剤、樹脂バインダーの熱分
解を防止する安定剤、可塑剤、もしくは難燃剤などを添
加した磁石材料を、混合分散し、溶融混練し、ペレット
状に成形した後に、射出成形法あるいは押出成形法など
により、マグネットピースが成形される。磁性紛として
は、MO・nFe2O3(nは自然数)に代表される化学
式をもつ異方性のフェライト磁性粉を用い、式中のMと
して、Sr、Baまたは鉛などの1種類あるいは2種類
以上を適宜選択して用いる。
【0007】樹脂バインダーとしては、エチレンーエチ
ルアクリレート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスチレン樹
脂、PET(ポリエチレンテレフタタレート)、PBT
(ポリブチレンテレフタレート)、PPS(ポリフェニ
レンスフィド)、EVA(エチレンー酢酸ビニル共重合
体)、EVOH(エチレンービニルアルコール共重合
体)およびPVC(ポリ塩化ビニル)などの1種類ある
いは2種類以上、もしくは、エポキシ樹脂、フェノール
樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フラン樹脂、不飽和ポ
リエステル樹脂およびポリイミド樹脂などの熱硬化性樹
脂の1種類あるいは2種類以上を混合して用いることが
できる。また、前記磁性粉の含有率が50重量%未満で
は、磁性粉不足によりマグネットローラの磁気特性が低
下して所望の磁力が得られず、またその含有率が95重
量%を超えると、バインダー不足となり成形性が損なわ
れる。いずれの成形方法でも成形時に印加する配向着磁
磁場は、各マグネットピースに要求される磁束密度仕様
により適宜選択すればよい。
ルアクリレート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスチレン樹
脂、PET(ポリエチレンテレフタタレート)、PBT
(ポリブチレンテレフタレート)、PPS(ポリフェニ
レンスフィド)、EVA(エチレンー酢酸ビニル共重合
体)、EVOH(エチレンービニルアルコール共重合
体)およびPVC(ポリ塩化ビニル)などの1種類ある
いは2種類以上、もしくは、エポキシ樹脂、フェノール
樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フラン樹脂、不飽和ポ
リエステル樹脂およびポリイミド樹脂などの熱硬化性樹
脂の1種類あるいは2種類以上を混合して用いることが
できる。また、前記磁性粉の含有率が50重量%未満で
は、磁性粉不足によりマグネットローラの磁気特性が低
下して所望の磁力が得られず、またその含有率が95重
量%を超えると、バインダー不足となり成形性が損なわ
れる。いずれの成形方法でも成形時に印加する配向着磁
磁場は、各マグネットピースに要求される磁束密度仕様
により適宜選択すればよい。
【0008】また高磁束密度への要求に応えるために、
等方性希土類磁性粉と異方性フェライト磁性粉とを混合
してなる磁性粉を用いることができる。等方性希土類磁
性粉と異方性フェライト磁性粉との割合は、通常、等方
性希土類磁性粉が10重量%〜90重量%の範囲内、異
方性フェライト磁性粉が90重量%〜10重量%の範囲
内であるが、等方性希土類磁性粉が20重量%〜80重
量%の範囲内、異方性フェライト磁性粉が80重量%〜
20重量%の範囲内である(両者の合計は100%)こ
とが好ましい。高価な等方性希土類磁性粉の含有率をよ
り少なくすることにより、マグネットローラの低コスト
化を図ることができる。等方性希土類磁性粉の含有率が
上記範囲よりも少ない場合には、マグネットピースに占
める等方性希土類磁性粉の割合が少なくなりすぎるの
で、従来のフェライト磁石と同程度の磁力しか得ること
ができない。等方性希土類磁性粉の含有率が上記範囲よ
りも多い場合には、高磁力を得る(高磁束密度を達成す
る)ことができるが、マグネットローラに所望する範囲
を越えた磁力を有する磁極が着磁されるおそれがあると
共に、マグネットローラの仕様に無駄が生じ、該マグネ
ットローラが高価になってしまう。
等方性希土類磁性粉と異方性フェライト磁性粉とを混合
してなる磁性粉を用いることができる。等方性希土類磁
性粉と異方性フェライト磁性粉との割合は、通常、等方
性希土類磁性粉が10重量%〜90重量%の範囲内、異
方性フェライト磁性粉が90重量%〜10重量%の範囲
内であるが、等方性希土類磁性粉が20重量%〜80重
量%の範囲内、異方性フェライト磁性粉が80重量%〜
20重量%の範囲内である(両者の合計は100%)こ
とが好ましい。高価な等方性希土類磁性粉の含有率をよ
り少なくすることにより、マグネットローラの低コスト
化を図ることができる。等方性希土類磁性粉の含有率が
上記範囲よりも少ない場合には、マグネットピースに占
める等方性希土類磁性粉の割合が少なくなりすぎるの
で、従来のフェライト磁石と同程度の磁力しか得ること
ができない。等方性希土類磁性粉の含有率が上記範囲よ
りも多い場合には、高磁力を得る(高磁束密度を達成す
る)ことができるが、マグネットローラに所望する範囲
を越えた磁力を有する磁極が着磁されるおそれがあると
共に、マグネットローラの仕様に無駄が生じ、該マグネ
ットローラが高価になってしまう。
【0009】上記の希土類磁性粉として例を挙げると、
R(希土類)−Fe−N系合金、R―Fe―B系合金、
R−Co系合金、R−Fe−Co系合金などがある。こ
れらの中でも、軟磁性相と硬磁性相とを含み両相の磁化
が交換相互作用する構造をもつ交換スプリング磁性粉を
用いてもよい。交換スプリング磁性粉は、軟磁性相から
くる低保磁力を有し、かつ交換相互作用からくる高い残
留磁束密度を有するので、高い磁力を得ることができ、
また従来の希土類磁性粉に比べ耐酸化性が良好で、メッ
キ等の表面被覆をすることなく錆が防止でき、さらに多
量の軟磁性相が含まれるので、キュリー点が高くなり
(400°C以上)使用限界温度が高く(約200°C
以上)残留磁化の温度依存性が小さくなる。前記R(希
土類元素)としては、好ましくはSm、Nd、この他に
Pr、Dy、Tbなどの1種または2種類以上を組合せ
たものを用いることができ、また、前記Feの一部を置
換して磁気特性を高めるために、Co、Ni、Cu、Z
n、Ga、Ge、Al、Si、Sc、Ti、V、Cr、
Mn、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、A
g、Cd、In、Sn、Sb、Hf、Ta、W、Re、
Os、Ir、Pt、Au、Hg、Tl、Pb、Biなど
の元素の1種または2種以上を添加することができる。
交換スプリング磁性粉としては、硬磁性相としてR−F
e−B化合物、且つ軟磁性相としてFe相またはFe−
B化合物相を用いたもの、もしくは、硬磁性相としてR
−Fe−N系化合物相、且つ軟磁性相としてFe相を用
いたものが好ましい。より具体的には、Nd−Fe−B
系合金(軟磁性相:Fe−B合金、αFe)、Sm−F
e−N系合金(軟磁性相:αFe)、Nd−Fe−Co
−Cu−Nb−B系合金(軟磁性相:Fe−B系合金、
αFeなど)Nd−Fe−Co系合金(軟磁性相:αF
eなど)などの交換スプリング磁性粉が好適であり、特
に、保磁力(iHc)を低く且つ残留磁束密度(Br)
を大きくする観点からは、Nd4Fe80B20合金(軟磁
性相:Fe3B、αFe)やSm2Fe17N3合金(軟磁
性相:αFe)の交換スプリング磁性粉が好ましい。ま
た、上記フェライト磁性粉としては、MO・nFe2O3
(nは自然数)に代表される化学式をもつ異方性のフェ
ライト磁性粉を用い、式中のMとして、Sr、Baまた
は鉛などの1種類あるいは2種類以上を適宜選択して用
いる。ここで、技術用語である「交換スプリング磁性」
の説明を行う。「交換スプリング磁性」:磁石内に多量
の軟磁性相が存在し、軟磁性特性を有する結晶粒と硬磁
性特性を有する結晶粒の磁化が交換相互作用で互いに結
びつき、軟磁性結晶粒の磁化が反転するのを硬磁性結晶
粒の磁化が妨げ、あたかも軟磁性相が存在しないかのよ
うな特性を示すものである。このように、交換スプリン
グ磁石には硬磁性相(通常希土類磁石はこの相のみ)よ
り残留磁束密度が大きくかつ保磁力が小さい軟磁性相が
多量に含まれるので、保磁力が小さくかつ高残留磁束密
度の磁石が得られる。混合磁性粉と混合する樹脂バイン
ダーとしては、エチレンーエチルアクリレート樹脂、ポ
リアミド樹脂、ポリスチレン樹脂、PET(ポリエチレ
ンテレフタタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタ
レート)、PPS(ポリフェニレンスフィド)、EVA
(エチレンー酢酸ビニル共重合体)、EVOH(エチレ
ンービニルアルコール共重合体)およびPVC(ポリ塩
化ビニル)などの1種類あるいは2種類以上、もしく
は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミ
ン樹脂、フラン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂およびポ
リイミド樹脂などの熱硬化性樹脂の1種類あるいは2種
類以上を混合して用いることができる。また、前記混合
磁性粉の含有率が50重量%未満では、磁性粉不足によ
りマグネットローラの磁気特性が低下して所望の磁力が
得られず、またその含有率が95重量%を超えると、バ
インダー不足となり本体部の成形性が損なわれる。該マ
グネットピースは、成形時には異方性フェライト磁性粉
は磁場を印加した方向に配向着磁されるが、等方性希土
類磁性粉は配向されず、着磁のみされる。
R(希土類)−Fe−N系合金、R―Fe―B系合金、
R−Co系合金、R−Fe−Co系合金などがある。こ
れらの中でも、軟磁性相と硬磁性相とを含み両相の磁化
が交換相互作用する構造をもつ交換スプリング磁性粉を
用いてもよい。交換スプリング磁性粉は、軟磁性相から
くる低保磁力を有し、かつ交換相互作用からくる高い残
留磁束密度を有するので、高い磁力を得ることができ、
また従来の希土類磁性粉に比べ耐酸化性が良好で、メッ
キ等の表面被覆をすることなく錆が防止でき、さらに多
量の軟磁性相が含まれるので、キュリー点が高くなり
(400°C以上)使用限界温度が高く(約200°C
以上)残留磁化の温度依存性が小さくなる。前記R(希
土類元素)としては、好ましくはSm、Nd、この他に
Pr、Dy、Tbなどの1種または2種類以上を組合せ
たものを用いることができ、また、前記Feの一部を置
換して磁気特性を高めるために、Co、Ni、Cu、Z
n、Ga、Ge、Al、Si、Sc、Ti、V、Cr、
Mn、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、A
g、Cd、In、Sn、Sb、Hf、Ta、W、Re、
Os、Ir、Pt、Au、Hg、Tl、Pb、Biなど
の元素の1種または2種以上を添加することができる。
交換スプリング磁性粉としては、硬磁性相としてR−F
e−B化合物、且つ軟磁性相としてFe相またはFe−
B化合物相を用いたもの、もしくは、硬磁性相としてR
−Fe−N系化合物相、且つ軟磁性相としてFe相を用
いたものが好ましい。より具体的には、Nd−Fe−B
系合金(軟磁性相:Fe−B合金、αFe)、Sm−F
e−N系合金(軟磁性相:αFe)、Nd−Fe−Co
−Cu−Nb−B系合金(軟磁性相:Fe−B系合金、
αFeなど)Nd−Fe−Co系合金(軟磁性相:αF
eなど)などの交換スプリング磁性粉が好適であり、特
に、保磁力(iHc)を低く且つ残留磁束密度(Br)
を大きくする観点からは、Nd4Fe80B20合金(軟磁
性相:Fe3B、αFe)やSm2Fe17N3合金(軟磁
性相:αFe)の交換スプリング磁性粉が好ましい。ま
た、上記フェライト磁性粉としては、MO・nFe2O3
(nは自然数)に代表される化学式をもつ異方性のフェ
ライト磁性粉を用い、式中のMとして、Sr、Baまた
は鉛などの1種類あるいは2種類以上を適宜選択して用
いる。ここで、技術用語である「交換スプリング磁性」
の説明を行う。「交換スプリング磁性」:磁石内に多量
の軟磁性相が存在し、軟磁性特性を有する結晶粒と硬磁
性特性を有する結晶粒の磁化が交換相互作用で互いに結
びつき、軟磁性結晶粒の磁化が反転するのを硬磁性結晶
粒の磁化が妨げ、あたかも軟磁性相が存在しないかのよ
うな特性を示すものである。このように、交換スプリン
グ磁石には硬磁性相(通常希土類磁石はこの相のみ)よ
り残留磁束密度が大きくかつ保磁力が小さい軟磁性相が
多量に含まれるので、保磁力が小さくかつ高残留磁束密
度の磁石が得られる。混合磁性粉と混合する樹脂バイン
ダーとしては、エチレンーエチルアクリレート樹脂、ポ
リアミド樹脂、ポリスチレン樹脂、PET(ポリエチレ
ンテレフタタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタ
レート)、PPS(ポリフェニレンスフィド)、EVA
(エチレンー酢酸ビニル共重合体)、EVOH(エチレ
ンービニルアルコール共重合体)およびPVC(ポリ塩
化ビニル)などの1種類あるいは2種類以上、もしく
は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミ
ン樹脂、フラン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂およびポ
リイミド樹脂などの熱硬化性樹脂の1種類あるいは2種
類以上を混合して用いることができる。また、前記混合
磁性粉の含有率が50重量%未満では、磁性粉不足によ
りマグネットローラの磁気特性が低下して所望の磁力が
得られず、またその含有率が95重量%を超えると、バ
インダー不足となり本体部の成形性が損なわれる。該マ
グネットピースは、成形時には異方性フェライト磁性粉
は磁場を印加した方向に配向着磁されるが、等方性希土
類磁性粉は配向されず、着磁のみされる。
【0010】従来、マグネットピースの平面部は精度よ
く成形できるが、金型精度のバラツキや成形品の収縮等
によるバラツキにより、マグネットピースの内周面の曲
率を正確に成形することは困難であった。したがって、
マグネットピースの内周面とシャフト外周面の曲率が一
致しないまま、該マグネットピースをシャフトに貼り合
わせていた為、極位置精度のバラツキが大きくなってい
た。本発明は、貼り合わせるマグネットピースうち、少
なくとも1つ以上(最小限度)のマグネットピースのみ
の内周面をシャフト外周面の曲率と一致させるように成
形し、その他のマグネットピースの内周面は、図1の
(a)のように平面あるいは図1の(b)のように外周
面側に凸となるように比較的ラフに成形し、マグネット
ピース側面(マグネットピース同士が貼り合わさる面)
のみ精度良く成形する。そして、最初に、マグネットピ
ースの内周面をシャフト外周面の曲率に一致させたマグ
ネットピースを、シャフト外周面の所定の位置に接着剤
を用いて貼り、その後、内周面を平面あるいは外周面側
に凸としたマグネットピースを貼る。この時、最初に貼
った前記マグネットピースを基準に、マグネットピース
側面を合わせ、かつシャフト外周面と点あるいは小面積
で接触させながら接着剤を用いて他のマグネットピース
を貼りつける。本発明は、内周側の円弧長さの0.01
%以上25%以下がシャフトの外周に接触するマグネッ
トピースに関するものであるが、シャフトの外周に接触
する円弧長さが25%を超えると成形が困難となり成形
品の曲率精度が悪くなる。また、シャフトの外周に接触
する円弧長さが0.01%未満ではシャフト外周との接
点がほとんどなくなってしまうため、マグネットピース
にガタが生じ、結果的に極位置精度が悪くなる。
く成形できるが、金型精度のバラツキや成形品の収縮等
によるバラツキにより、マグネットピースの内周面の曲
率を正確に成形することは困難であった。したがって、
マグネットピースの内周面とシャフト外周面の曲率が一
致しないまま、該マグネットピースをシャフトに貼り合
わせていた為、極位置精度のバラツキが大きくなってい
た。本発明は、貼り合わせるマグネットピースうち、少
なくとも1つ以上(最小限度)のマグネットピースのみ
の内周面をシャフト外周面の曲率と一致させるように成
形し、その他のマグネットピースの内周面は、図1の
(a)のように平面あるいは図1の(b)のように外周
面側に凸となるように比較的ラフに成形し、マグネット
ピース側面(マグネットピース同士が貼り合わさる面)
のみ精度良く成形する。そして、最初に、マグネットピ
ースの内周面をシャフト外周面の曲率に一致させたマグ
ネットピースを、シャフト外周面の所定の位置に接着剤
を用いて貼り、その後、内周面を平面あるいは外周面側
に凸としたマグネットピースを貼る。この時、最初に貼
った前記マグネットピースを基準に、マグネットピース
側面を合わせ、かつシャフト外周面と点あるいは小面積
で接触させながら接着剤を用いて他のマグネットピース
を貼りつける。本発明は、内周側の円弧長さの0.01
%以上25%以下がシャフトの外周に接触するマグネッ
トピースに関するものであるが、シャフトの外周に接触
する円弧長さが25%を超えると成形が困難となり成形
品の曲率精度が悪くなる。また、シャフトの外周に接触
する円弧長さが0.01%未満ではシャフト外周との接
点がほとんどなくなってしまうため、マグネットピース
にガタが生じ、結果的に極位置精度が悪くなる。
【0011】接着剤は、シアノアクリレート系瞬間接着
剤、アクリル系接着剤、エポキシ系接着剤等公知のもの
でよい。上記のような方法でマグネットピースを貼るこ
とにより、すべてのマグネットピースの内周面をシャフ
ト外周面の曲率に一致するように精度よく成形する必要
がなくなり、容易に極位置精度が高いマグネットローラ
が得られる。マグネット材料の磁性粉として、前記異方
性フェライトのみを用いたものや前記混合磁性粉を使用
したもの等を用いたもので、押出成形あるいは射出成形
等で、図1〜図4及び図5に示すようなマグネットピー
スを成形する。成形時の配向着磁磁場は、磁性粉として
フェライト系のみを用いたものは、239KA/m〜1
113KA/m程度が望ましく、磁性粉としてフェライ
ト系と希土類系の混合粉や希土類系を用いる場合は、1
193KA/m以上、望ましくは1590KA/m以上
がよい。磁場発生源としては、電磁石や希土類磁石等が
あげられる。マグネットピースの磁性粒子配向方向は、
一定方向、外周面の一部に収束する方向、内周面の一部
に収束する方向、内周面から外周面に放射状(直線的)
となる方向、磁性粒子は配向せずランダムに存在する、
等要求される磁束密度パターンに合わせ適宜選択すれば
よい。
剤、アクリル系接着剤、エポキシ系接着剤等公知のもの
でよい。上記のような方法でマグネットピースを貼るこ
とにより、すべてのマグネットピースの内周面をシャフ
ト外周面の曲率に一致するように精度よく成形する必要
がなくなり、容易に極位置精度が高いマグネットローラ
が得られる。マグネット材料の磁性粉として、前記異方
性フェライトのみを用いたものや前記混合磁性粉を使用
したもの等を用いたもので、押出成形あるいは射出成形
等で、図1〜図4及び図5に示すようなマグネットピー
スを成形する。成形時の配向着磁磁場は、磁性粉として
フェライト系のみを用いたものは、239KA/m〜1
113KA/m程度が望ましく、磁性粉としてフェライ
ト系と希土類系の混合粉や希土類系を用いる場合は、1
193KA/m以上、望ましくは1590KA/m以上
がよい。磁場発生源としては、電磁石や希土類磁石等が
あげられる。マグネットピースの磁性粒子配向方向は、
一定方向、外周面の一部に収束する方向、内周面の一部
に収束する方向、内周面から外周面に放射状(直線的)
となる方向、磁性粒子は配向せずランダムに存在する、
等要求される磁束密度パターンに合わせ適宜選択すれば
よい。
【0012】上記のように成形されたマグネットピース
を、接着剤(シアノアクリレート系瞬間接着剤、アクリ
ル系接着剤、エポキシ系接着剤等)を用いてシャフト
(丸、多角形等)の外周面に貼り合わせてマグネットロ
ーラを形成する。また、成形品(マグネットピース)の
金型からの取り出しを容易にする為や、成形物のマグカ
ス等のゴミ付着の防止やマグネットの取り扱い性を容易
にする為に、成形後金型内あるいは金型外で一旦脱磁
し、その後磁性粒子配向方向にほぼ沿った方向に再着磁
してもよい。再着磁は、どのような方法でもよいが、例
えば、着磁ヨークをマグネットピースに当接しパルス着
磁するか、マグネットピースを電磁石で発生させた一定
磁場内を通過させて着磁してもよい。これらの着磁は、
各マグネットピース毎に行い、その後シャフトに貼り合
わせたり、着磁前にシャフトに貼り合わせ、その後部分
的に着磁あるいは全極一括して着磁してもよい。
を、接着剤(シアノアクリレート系瞬間接着剤、アクリ
ル系接着剤、エポキシ系接着剤等)を用いてシャフト
(丸、多角形等)の外周面に貼り合わせてマグネットロ
ーラを形成する。また、成形品(マグネットピース)の
金型からの取り出しを容易にする為や、成形物のマグカ
ス等のゴミ付着の防止やマグネットの取り扱い性を容易
にする為に、成形後金型内あるいは金型外で一旦脱磁
し、その後磁性粒子配向方向にほぼ沿った方向に再着磁
してもよい。再着磁は、どのような方法でもよいが、例
えば、着磁ヨークをマグネットピースに当接しパルス着
磁するか、マグネットピースを電磁石で発生させた一定
磁場内を通過させて着磁してもよい。これらの着磁は、
各マグネットピース毎に行い、その後シャフトに貼り合
わせたり、着磁前にシャフトに貼り合わせ、その後部分
的に着磁あるいは全極一括して着磁してもよい。
【0013】上記では円形シャフトにマグネットピース
を貼り合わせる場合を説明したが、シャフトが図8のよ
うに四角形(多角形)であってもよい。この場合、マグ
ネットピースのシャフト面に当接する面はすべて平面と
なり、マグネットピースの内周面に曲率を設ける必要が
なくなり、成形が容易となり、その結果各極の極位置精
度が良好となる。ここでは磁極数が5極構成の場合を説
明しているが、本発明ではこれに限らず、所望の磁力と
磁界分布に従って、上記製法で作られたマグネットピー
スの数量を選択し、磁極数や磁極位置も適宜設定すれば
よい。また、ここでは磁性粉として、異方性フェライト
磁性粉単独、異方性フェライト磁性粉と等方性希土類磁
性粉との混合磁性粉の場合を示したが、等方性フェライ
ト磁性粉単独、等方性希土類単独、異方性希土類磁性粉
単独、等方性フェライト磁性粉と異方性フェライト磁性
粉との混合磁性粉、異方性フェライト磁性粉と異方性希
土類磁性粉との混合磁性粉、等方性フェライト磁性粉と
異方性希土類磁性粉との混合磁性粉、等方性フェライト
磁性粉と等方性希土類磁性粉との混合磁性粉、異方性希
土類磁性粉と等方性希土類磁性粉との混合磁性粉を用い
てもよい。
を貼り合わせる場合を説明したが、シャフトが図8のよ
うに四角形(多角形)であってもよい。この場合、マグ
ネットピースのシャフト面に当接する面はすべて平面と
なり、マグネットピースの内周面に曲率を設ける必要が
なくなり、成形が容易となり、その結果各極の極位置精
度が良好となる。ここでは磁極数が5極構成の場合を説
明しているが、本発明ではこれに限らず、所望の磁力と
磁界分布に従って、上記製法で作られたマグネットピー
スの数量を選択し、磁極数や磁極位置も適宜設定すれば
よい。また、ここでは磁性粉として、異方性フェライト
磁性粉単独、異方性フェライト磁性粉と等方性希土類磁
性粉との混合磁性粉の場合を示したが、等方性フェライ
ト磁性粉単独、等方性希土類単独、異方性希土類磁性粉
単独、等方性フェライト磁性粉と異方性フェライト磁性
粉との混合磁性粉、異方性フェライト磁性粉と異方性希
土類磁性粉との混合磁性粉、等方性フェライト磁性粉と
異方性希土類磁性粉との混合磁性粉、等方性フェライト
磁性粉と等方性希土類磁性粉との混合磁性粉、異方性希
土類磁性粉と等方性希土類磁性粉との混合磁性粉を用い
てもよい。
【0014】
【発明の効果】請求項1では、複数のマグネットピース
を円形シャフトに貼り合わせて形成するマグネットロー
ラで、該マグネットローラの断面図において、マグネッ
トピースの内周側の円弧全体がシャフトの外周に接触す
るマグネットピースと、マグネットピースの内周側の円
弧長さの0.01%以上25%以下がシャフト外周に接
触するマグネットピースとを組み合わせたことにより、
容易に高い極位置精度のマグネットローラが得られ、ま
た、シャフト外周面とマグネットピース内周面の隙間
に、余分な接着剤が溜まり、マグネットピース外周面に
出てこない為、接着が安定し、余分な接着剤の拭き取り
作業等がないため生産性が向上する。請求項2では、複
数のマグネットピースを四角形シャフトに貼り合わせて
形成するマグネットローラにおいて、すべてのマグネッ
トピースの内周面を平面で構成することにより、容易に
高い極位置精度のマグネットローラが得られる。
を円形シャフトに貼り合わせて形成するマグネットロー
ラで、該マグネットローラの断面図において、マグネッ
トピースの内周側の円弧全体がシャフトの外周に接触す
るマグネットピースと、マグネットピースの内周側の円
弧長さの0.01%以上25%以下がシャフト外周に接
触するマグネットピースとを組み合わせたことにより、
容易に高い極位置精度のマグネットローラが得られ、ま
た、シャフト外周面とマグネットピース内周面の隙間
に、余分な接着剤が溜まり、マグネットピース外周面に
出てこない為、接着が安定し、余分な接着剤の拭き取り
作業等がないため生産性が向上する。請求項2では、複
数のマグネットピースを四角形シャフトに貼り合わせて
形成するマグネットローラにおいて、すべてのマグネッ
トピースの内周面を平面で構成することにより、容易に
高い極位置精度のマグネットローラが得られる。
【0015】
【実施例】以下に実施例と比較例を示し、本発明をより
具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限される
ものではない。
具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限される
ものではない。
【0016】実施例1
マグネットピース材料として、樹脂バインダーにナイロ
ン12(宇部興産(株)製P3012U)を10重量%
(滑剤、可塑剤、安定剤も含む)、磁性粉として異方性
ストロンチウムフェライト(SrO・6Fe2O3:日本
弁柄工業(株)製NF110)を90重量%とし、樹脂
バインダーと磁性粉を混合し、溶融混練し、ペレット状
に成形し、このペレットを溶融状態にし、注入口から溶
融樹脂磁石材料を射出注入し、239K・A/m〜11
13K・A/mの磁場を印加しながらマグネットピース
及びを極異方的に配向着磁し、マグネットピース
は図5に示す形状で、内周面の曲率を精度よく成形し、
マグネットピースは図1の(b)に示す形状(内周面
は マル14)に成形した。(両者の成形金型の着磁ヨーク
幅は2mm) そして、最初にマグネットピースを所定の位置に貼り
付け、その後、各マグネットピースをマグネットピー
スを基準としながら、マグネットピース側面マル16とシ
ャフトとの接点 マル11とを合わせながら図6のように貼
り合わせてマグネットローラを形成した。これらのマグ
ネットピース(長さ310mm、外周面の曲率が6.8
mm)を直径φ6長さ350mmのシャフトの外周に貼
り合わせ、マグネットローラを形成した。(マグネット
本体部の外径はφ13.6となる) 磁束密度の測定方法は、得られたマグネットローラの両
端のシャフト部を支持し、マグネットローラを回転させ
ながら、マグネットローラ中心から8mm離れた位置
(スリーブ上)にプローブ(センサー)をセットし、ガ
ウスメータにてマグネットローラの周方向の磁束密度を
測定した。マグネットローラ周方向の磁束密度の実測パ
ターンを図6に示す。マグネットローラ周方向の磁束密
度パターンの各極の磁束密度ピークの要求極位置と実測
極位置を表1に示す。
ン12(宇部興産(株)製P3012U)を10重量%
(滑剤、可塑剤、安定剤も含む)、磁性粉として異方性
ストロンチウムフェライト(SrO・6Fe2O3:日本
弁柄工業(株)製NF110)を90重量%とし、樹脂
バインダーと磁性粉を混合し、溶融混練し、ペレット状
に成形し、このペレットを溶融状態にし、注入口から溶
融樹脂磁石材料を射出注入し、239K・A/m〜11
13K・A/mの磁場を印加しながらマグネットピース
及びを極異方的に配向着磁し、マグネットピース
は図5に示す形状で、内周面の曲率を精度よく成形し、
マグネットピースは図1の(b)に示す形状(内周面
は マル14)に成形した。(両者の成形金型の着磁ヨーク
幅は2mm) そして、最初にマグネットピースを所定の位置に貼り
付け、その後、各マグネットピースをマグネットピー
スを基準としながら、マグネットピース側面マル16とシ
ャフトとの接点 マル11とを合わせながら図6のように貼
り合わせてマグネットローラを形成した。これらのマグ
ネットピース(長さ310mm、外周面の曲率が6.8
mm)を直径φ6長さ350mmのシャフトの外周に貼
り合わせ、マグネットローラを形成した。(マグネット
本体部の外径はφ13.6となる) 磁束密度の測定方法は、得られたマグネットローラの両
端のシャフト部を支持し、マグネットローラを回転させ
ながら、マグネットローラ中心から8mm離れた位置
(スリーブ上)にプローブ(センサー)をセットし、ガ
ウスメータにてマグネットローラの周方向の磁束密度を
測定した。マグネットローラ周方向の磁束密度の実測パ
ターンを図6に示す。マグネットローラ周方向の磁束密
度パターンの各極の磁束密度ピークの要求極位置と実測
極位置を表1に示す。
【0017】実施例2
図1の(a)に示すマグネットピースを用いて、各マ
グネットピースを図7に示すように貼り合わせる以外は
すべて実施例1と同様に行った。 実施例3 シャフトに一辺が6mmの四角形のもの(材質:SUM
22)を用い、図8に示すように、マグネットピース内
周面に曲率をもたない(=平面で構成)マグネットピー
ス マル18を成形し、図8のように前記四角形のシャフト
に貼り合わせる以外はすべて実施例1と同様に行った。
グネットピースを図7に示すように貼り合わせる以外は
すべて実施例1と同様に行った。 実施例3 シャフトに一辺が6mmの四角形のもの(材質:SUM
22)を用い、図8に示すように、マグネットピース内
周面に曲率をもたない(=平面で構成)マグネットピー
ス マル18を成形し、図8のように前記四角形のシャフト
に貼り合わせる以外はすべて実施例1と同様に行った。
【0018】比較例1
マグネットピース マル20を図9に示す形状に成形し、図
9のようにシャフトに貼り合わせる以外は、すべて実施
例1と同様に行った。
9のようにシャフトに貼り合わせる以外は、すべて実施
例1と同様に行った。
【0019】
【表1】
実施例1と比較例1とを比べると、実施例1は要求極位
置に対する実測極位置の最大ズレが1°(S2極)であ
るが、比較例1は要求極位置に対する実測極位置の最大
ズレが3°(S2極)となっている。実施例2と比較例
1とを比べると、実施例1は要求極位置に対する実測極
位置の最大ズレが1°(S2極)であるが、比較例1は
要求極位置に対する実測極位置の最大ズレが3°(S2
極)となっている。実施例3と比較例1とを比べると、
実施例1は要求極位置に対する実測極位置の最大ズレが
1°(S2極)であるが、比較例1は要求極位置に対す
る実測極位置の最大ズレが3°(S2極)となってい
る。上記のように、実施例1〜3のようにマグネットピ
ースを成形し、貼り合わせることにより、極位置精度が
高いマグネットローラが得られることがわかった。
置に対する実測極位置の最大ズレが1°(S2極)であ
るが、比較例1は要求極位置に対する実測極位置の最大
ズレが3°(S2極)となっている。実施例2と比較例
1とを比べると、実施例1は要求極位置に対する実測極
位置の最大ズレが1°(S2極)であるが、比較例1は
要求極位置に対する実測極位置の最大ズレが3°(S2
極)となっている。実施例3と比較例1とを比べると、
実施例1は要求極位置に対する実測極位置の最大ズレが
1°(S2極)であるが、比較例1は要求極位置に対す
る実測極位置の最大ズレが3°(S2極)となってい
る。上記のように、実施例1〜3のようにマグネットピ
ースを成形し、貼り合わせることにより、極位置精度が
高いマグネットローラが得られることがわかった。
【図1】本発明のマグネットピース
【図2】本発明のマグネットピース
【図3】本発明のマグネットピース
【図4】本発明のマグネットピース
【図5】位置基準となるマグネットピース
【図6】本発明のマグネットローラ断面図と磁束密度パ
ターン
ターン
【図7】本発明のマグネットローラ断面図と磁束密度パ
ターン
ターン
【図8】本発明の別のマグネットローラ断面図
【図9】従来のマグネットローラ断面図
1〜9、18:本発明のマグネットピース
10:シャフト(円形)
11:マグピースとシャフトとの接点
12〜14:内周面の曲率
15:磁性粒子配向方向
16:マグネットピース側面(マグネットピース同士の
貼り合わせ面) 17:磁束密度ピーク位置 19:シャフト(四角形) 20:従来のマグネットピース 21:空間
貼り合わせ面) 17:磁束密度ピーク位置 19:シャフト(四角形) 20:従来のマグネットピース 21:空間
Claims (2)
- 【請求項1】 複数のマグネットピースを円形又は略
円形シャフトに貼り合わせて形成するマグネットローラ
で、該マグネットローラの断面図において、マグネット
ピースの内周側の円弧全体がシャフトの外周に接触する
マグネットピースと、マグネットピースの内周側の円弧
長さの0.01%以上25%以下がシャフトの外周に接
触するマグネットピースとを組み合わせたことを特徴と
するマグネットローラ。 - 【請求項2】 複数のマグネットピースを円形、略円
形、又は四角形シャフトに貼り合わせて形成するマグネ
ットローラにおいて、少なくとも1つ以上のマグネット
ピースの内周面が平面で構成されていることを特徴とす
るマグネットローラ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001361970A JP2003163112A (ja) | 2001-11-28 | 2001-11-28 | マグネットローラ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001361970A JP2003163112A (ja) | 2001-11-28 | 2001-11-28 | マグネットローラ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003163112A true JP2003163112A (ja) | 2003-06-06 |
Family
ID=19172550
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001361970A Pending JP2003163112A (ja) | 2001-11-28 | 2001-11-28 | マグネットローラ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003163112A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007093768A (ja) * | 2005-09-27 | 2007-04-12 | Tdk Corp | マグネットロール用磁石及びこれを用いたマグネットロール、並びに成形用金型 |
JP2008076553A (ja) * | 2006-09-19 | 2008-04-03 | Kaneka Corp | マグネットローラ |
-
2001
- 2001-11-28 JP JP2001361970A patent/JP2003163112A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007093768A (ja) * | 2005-09-27 | 2007-04-12 | Tdk Corp | マグネットロール用磁石及びこれを用いたマグネットロール、並びに成形用金型 |
JP2008076553A (ja) * | 2006-09-19 | 2008-04-03 | Kaneka Corp | マグネットローラ |
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