JP2001273031A - 発電運転システム、発電運転システム統括運転管理装置、発電運転システムユニット監視装置、及びその記憶媒体 - Google Patents

発電運転システム、発電運転システム統括運転管理装置、発電運転システムユニット監視装置、及びその記憶媒体

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JP2001273031A JP2000082732A JP2000082732A JP2001273031A JP 2001273031 A JP2001273031 A JP 2001273031A JP 2000082732 A JP2000082732 A JP 2000082732A JP 2000082732 A JP2000082732 A JP 2000082732A JP 2001273031 A JP2001273031 A JP 2001273031A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は複数の発電所の監視・制御等を集中
して管理する発電運転システムと、この発電運転システ
ムを構成する統括運転管理装置、ユニット監視装置、及
びその記憶媒体に関する。 【解決手段】 本発明は、1または複数のユニットで構
成される発電所の複数を統括して運転管理する統括運転
管理装置1と、ユニット毎に監視・制御を行うユニット
監視装置2と、統括運転管理装置1とユニット監視装置
2とが互いにデータを通信するためのデータ通信手段3
とを設け、ユニット監視装置2により警報情報が作成さ
れ、この警報情報のうち必要に応じた警報情報をデータ
通信手段3を介して統括運転管理装置1に表示させるこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複数の発電所の監視
・制御等を集中して管理する発電運転システムと、この
発電運転システムを構成する統括運転管理装置、ユニッ
ト監視装置、及びその記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】図33は従来の火力発電プラントのひと
つのユニットにおける監視・制御の概略を示すものであ
る。
【0003】図33において、ひとつのユニット100
の監視・制御を行うユニット計算機108は、自身の処
理周期または各プロセス量毎に予め決められている入力
周期毎に制御装置104またはプロセス入力装置102
からプロセス状態を入力し、監視制御部109で監視・
制御を実施している。
【0004】たとえば、アナログ及びディジタルのプロ
セス量を入力し、監視制御部109で処理したデータを
監視のために表示装置107に系統図表示をしたり、ま
た、プロセス量の中で警報状態となっているものについ
ては、プリンタ106及び表示装置107に警報状態で
ある旨メッセージを出力している。また、自ユニット1
00の運転実績・性能・管理に関わるデータは、発電運
転日誌のログ項目としてプロセス量を基に処理・計算さ
れた後、プリンタ106及び表示装置107に出力され
る。一方、制御においてもプロセス量を基に監視制御部
109の中で、予め決められた処理に従って、プラント
の自動運転のために必要なデータを制御装置104及び
プロセス出力装置103を介して出力している。 ま
た、ユニット100の運転に際しては、中央給電指令所
200から、季節・時間帯によって変化する電力需要に
応じた自ユニット100の発電出力要求を運転員が電話
で受け、自ユニット100の出力制御を実施している。
【0005】このような発電プラントの通常の運転にお
いて、各ユニットの監視・制御は中央制御室に運転当直
長をはじめ、数人を1グループとする交代勤務による2
4時間運転員常駐が基本であった。近年では少数運転員
によるプラントの安定運転が課題とされているが、各ユ
ニットのプラント状態は各ユニットの制御装置・計算機
・制御盤に出力され、ユニット単位に監視・制御する必
要があったことから、運転員の削減も限界となってい
た。
【0006】その問題を解決するものとして、複数ユニ
ットをまとめて監視・制御する統括運転管理装置を設
け、これにより複数のユニットを監視制御する発電運転
システムが提案されている(特開平11−29620
6)。これは、統括運転管理装置と各ユニット間でプラ
ントデータの送受信を行い、プラントデータに基づいて
統括運転管理装置側から各ユニットの緊急停止を行える
ようにしたものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような発電運転シ
ステムにおいては、統括運転管理装置で監視・制御を行
う際に、複数の発電ユニットからのプラントデータを同
時に監視する必要がある。通常、1つの発電ユニットに
おける警報情報のみでも数十個あり、さらに複数の発電
ユニットを同時監視することから、その警報情報は膨大
な数になる。このため、統括運転管理装置で単に複数ユ
ニットの状態を横並びで表示させたのでは、監視、制御
が煩雑になり、運転員の負担が大きくなるという課題が
あった。
【0008】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、複数ユニットをまとめて監視・制御し
やすいマンマシンシステムを提供することによって、各
ユニットの運転員の削減を可能とする発電運転システム
と、この発電運転システムを構成する統括運転管理装
置、ユニット監視装置、及びその記憶媒体を提供するも
のである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明においては、1または複数のユニッ
トで構成される発電所の複数を統括して運転管理する統
括運転管理装置と、ユニット毎に監視・制御を行うユニ
ット監視装置と、統括運転管理装置とユニット監視装置
とが互いにデータを通信するためのデータ通信手段とを
設け、ユニット監視装置により警報情報が作成され、こ
の警報情報のうち必要に応じた警報情報をデータ通信手
段を介して統括運転管理装置に表示させることを特徴と
する。
【0010】また、請求項2の発明においては、請求項
1記載の発電運転システムにおいて、統括運転管理装置
に、必要な警報情報を表示させるために警報の重要度に
応じた警報レベルを設定する統括警報レベル設定部を設
け、ユニット監視装置に、統括警報レベル設定部で設定
された警報レベル情報をデータ通信手段を介してユニッ
ト監視装置側に取り込み、この警報レベル情報に基づい
て警報情報を抽出する警報レベル判定部を設け、この警
報レベル判定部で抽出された警報情報をデータ通信手段
を介して統括運転管理装置に表示することを特徴とす
る。
【0011】また、請求項3の発明においては、請求項
1または2記載の発電運転システムにおいて、ユニット
監視装置に、統括運転管理装置に必要な警報情報を表示
させるために警報の重要度に応じた警報レベルを設定す
るユニット警報レベル設定部と、ユニット警報レベル設
定部で設定された警報レベル情報に基づいて警報情報を
抽出する警報レベル判定部を設け、この警報レベル判定
部で抽出された警報情報をデータ通信手段を介して統括
運転管理装置に表示することを特徴とする。
【0012】また、請求項4の発明においては、請求項
1記載の発電運転システムにおいて、統括運転管理装置
に、統括運転管理装置側で監視不要な警報項目を指定す
る抑止項目指定手段と、この抑止項目指定手段で指定さ
れた警報項目を除いた警報情報をデータ通信手段を介し
て抽出する警報項目抽出手段とを設け、監視不要な警報
情報を表示しないことを特徴とする。
【0013】また、請求項5の発明においては、請求項
1記載の発電運転システムにおいて、統括運転管理装置
に、ユニットの運転状態を指定する入力手段と、データ
通信手段を介して各ユニットの警報情報を抽出する警報
情報抽出手段と、各ユニットの運転状態を判定し入力手
段により指定された運転状態に対応するユニットの警報
情報を警報項目抽出手段から取り出す表示項目抽出手段
とを設け、指定された運転状態にあるユニットの警報情
報を統括運転管理装置側に表示させることを特徴とす
る。
【0014】また、請求項6の発明においては、1また
は複数のユニットで構成される発電所の複数を統括して
運転管理する統括運転管理装置と、ユニット毎に監視・
制御を行うユニット監視装置と、統括運転管理装置とユ
ニット監視装置とが互いにデータを通信するためのデー
タ通信手段とを設け、統括運転管理装置に、ユニット及
び画面構成のうち少なくとも一方の表示要求を設定する
ための入力手段と、この入力手段から入力された表示要
求がユニット指定か画面構成指定かを判別する入力デー
タ判定手段と、この入力データ判定手段からのユニット
指定通知により入力された表示要求がユニット指定か画
面構成指定かを判別する入力データ判定手段と、この入
力データ判定手段からのユニット指定通知により指定ユ
ニットのユニット監視装置からデータ通信手段を介して
プラントデータを入力し監視画面情報を作成する画面情
報設定手段と、入力データ判定手段からの画面構成指定
通知により表示する画面の画面構成情報を変更する画面
構成情報切替手段とを設けたことを特徴とする。
【0015】また、請求項7の発明においては、請求項
6記載の発電運転システムにおいて、入力データ判定手
段からのユニット指定通知によりデータ通信手段を介し
てプラントデータを入力し、そのユニットの運転状態を
判断する運転状態判定手段を設け、画面構成情報切替手
段は、入力データ判定手段からの画面構成指定通知によ
り運転状態毎に画面構成情報を設定可能とし、画面情報
設定手段は、運転状態判定手段により判定されたそのユ
ニット運転状態に応じた画面構成情報切替手段で設定さ
れた画面構成情報に基づき監視画面情報を作成すること
を特徴とする。
【0016】また、請求項8の発明においては、請求項
1ないし7記載の発電運転システムにおいて、統括運転
管理装置で各ユニットの状態を監視する場合に、各ユニ
ット毎に監視画面の背景色を切替える背景色切替部を設
けたことを特徴とする。
【0017】また、請求項9の発明においては、発電所
内の構成単位であるユニット毎に監視・制御を行うユニ
ット監視装置とデータ通信手段を介して接続され、複数
の発電所の運転管理を行う発電運転システムの統括運転
管理装置において、必要な警報情報を表示させるために
警報の重要度に応じた警報レベルを設定する統括警報レ
ベル設定部を設け、統括警報レベル設定部で設定された
警報レベル情報をデータ通信手段を介してユニット監視
装置へ送信し、さらにユニット監視装置で抽出された必
要な警報情報をデータ通信手段を介して受信し、必要な
警報情報を表示させることを特徴とする。
【0018】また、請求項の発明10においては、発電
所内の構成単位であるユニット毎に監視・制御を行うユ
ニット監視装置とデータ通信手段を介して接続され、複
数の発電所の運転管理を行う発電運転システムの統括運
転管理装置において、ユニットの運転状態を指定する入
力手段と、データ通信手段を介してプラントデータを入
力し、各ユニットの警報情報を抽出する警報情報抽出手
段と、プラントデータから各ユニットの運転状態を判定
し入力手段により指定された運転状態に対応するユニッ
トの警報情報を警報項目抽出手段から取り出す表示項目
抽出手段とを設け、指定された運転状態にあるユニット
の警報情報を統括運転管理装置に表示させることを特徴
とする。
【0019】また、請求項11の発明においては、1ま
たは複数のユニットで構成される発電所の複数を統括し
て運転管理する発電運転システムの統括運転管理装置と
データ通信手段を介して接続され、ユニット毎に監視・
制御を行うユニット監視装置において、統括運転管理装
置に必要な警報情報を表示させるために警報の重要度に
応じた警報レベルを設定するユニット警報レベル設定部
と、ユニット警報レベル設定部で設定された警報レベル
情報に基づいて警報情報を抽出する警報レベル判定部と
を設け、警報レベル判定部で抽出された警報情報をデー
タ通信手段を介して統括運転管理装置に入力し、その警
報情報を表示させることを特徴とする。
【0020】また、請求項12の発明においては、発電
所内の構成単位であるユニット毎に監視・制御を行うユ
ニット監視装置とデータ通信手段を介して接続され、複
数の発電所の運転管理を行う発電運転システム統括運転
管理装置によって読み取り可能であって、かつ実行可能
なコンピュータプログラムが格納された記憶媒体であっ
て、入力された要求がユニット指定か画面構成指定かを
判定するステップと、入力された要求がユニット指定の
場合に、あらかじめ設定された画面の固定情報から指定
されたユニットに関する固定情報を取り出すステップ
と、あらかじめ設定された画面構成情報から指定された
ユニットに関する画面構成情報を取り出すステップと、
データ通信手段を介して指定されたユニットのプラント
データを読み込むステップと、これらの情報をもとに監
視画面情報を作成するステップと、画面を表示させるス
テップと、入力された要求が画面構成指定の場合に、あ
らかじめ設定された画面構成情報を入力された画面構成
に変更するステップとを含むコンピュータプログラムが
格納されてなることを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1の実施の形
態に係る発電運転システムの構成を示した図である。
【0022】発電所のひとつのユニット毎に監視・制御
を行うユニット計算機10は、プラント4における温
度、流量、または弁の開閉状態等のプロセスデータを、
制御装置6やプロセス入力装置5を介してユニット入出
力手段11で取り込む。取り込まれたプロセスデータ
は、警報レベル判定部13に送信され、そのデータの制
限値と比較することによってそのデータが警報状態か否
か判定する。警報状態となった時、又は警報状態から正
常状態に復帰した時に、出力手段12を介してプリンタ
8及び表示装置9にその旨のメッセージが出力される。
更に警報レベル判定部13は、そのデータが警報状態に
ある時、あらかじめ決められたそのデータに関する警報
のレベルと、統括計算機16の統括警報レベル設定部1
8から送信されてきたそのユニットから統括運転管理装
置1に送信すべき警報レベルとを比較し、そのデータの
警報レベルが送信すべき警報レベル以上であれば、デー
タ通信手段3を介して統括運転管理装置1に警報情報を
送信する。
【0023】統括運転管理装置1では、統括計算機16
が警報レベル判定部13から送信された警報情報をデー
タ通信手段3を介して受信する。この警報情報は統括出
力手段17を介して統括表示装置15に警報メッセージ
として出力する。
【0024】ここで、統括計算機16の統括警報レベル
設定部18とユニット計算機10の警報レベル判定部1
3について図2ないし図7を参照しながら詳細に説明す
る。
【0025】図2は統括警報レベル設定部18と警報レ
ベル判定部13の詳細を示す図である。統括警報レベル
設定部18のレベル入力手段19は、キーボード、コン
ソール、及びタッチスクリーン等の入力手段14を介し
て入力された監視すべき警報レベルlsを取り込み、レ
ベル設定手段20に送信する。レベル設定手段20は、
受信した警報レベルlsをデータ通信手段3を通じてユ
ニット計算機10に送信する。
【0026】ユニット計算機10では、警報レベルls
をデータ通信手段3を介して取り込み、警報レベル判定
部13のレベル取り出し手段26が受信する。また、ユ
ニット計算機10のユニット入出力手段11では、プラ
ント4のプロセスデータを制御装置6及びプロセス入出
力装置5を介して取り込み、警報レベル判定部13の中
の警報判定手段22に送信する。警報判定手段22は、
取り込んだ圧力,流量,温度等の各プロセスデータにつ
いて制限値記憶手段21からそのデータの制限値を取り
出し、制限値を逸脱している場合は警報状態であると判
定する。
【0027】ここで、警報判定手段22は、そのデータ
が新たに警報状態となった時、又は今まで警報状態にあ
ったが今回正常に復帰した時に、出力手段12を介して
プリンタ8及び表示装置9にメッセージを出力し、その
データをレベル判定手段24に通知する。レベル判定手
段24は、通知されたそのデータについてあらかじめ決
められた警報レベルlcをレベル記憶手段23から取り
出す。そして、自ユニットの現在の警報項目を警報記憶
手段27に記憶する。図3は、記憶された警報項目リス
トの例を示す図である。更に、レベル判定手段24は、
この警報レベルlcと統括警報レベル設定部18で設定
された監視すべき警報レベルlsとを比較する。
【0028】ここで、あらかじめ決められた警報レベル
lcが監視すべき警報レベルlsを逸脱している場合
は、統括運転管理装置1で監視すべき項目と判断し、警
報項目送信手段25に通知する。警報項目送信手段25
はそのデータの警報情報をデータ通信手段3を介して統
括運転管理装置1へ送信する。また、あらかじめ決めら
れた警報レベルlcが監視すべき警報レベルlsを逸脱
していない場合は、統括運転管理装置1では監視する必
要がないと判断して、そのデータの警報情報を破棄す
る。
【0029】例えば、統括運転管理装置1で監視すべき
警報レベルlsとして「3」が設定された場合、ユニット
計算機10の警報レベル判定部13の中のレベル取り出
し手段26には「3」が取り込まれる。一方、ユニット入
出力手段11を介して取り込まれたプラントデータ、例
えば主蒸気温度が警報判定手段22にて警報状態になっ
たと判定された時、主蒸気温度が警報になったことはレ
ベル判定手段24に通知され、レベル判定手段24は、
レベル記憶手段23から主蒸気温度のあらかじめ決めら
れた警報レベルを取り出し、図3に示す警報項目リスト
に主蒸気温度の項目を追加する。図4は追加した後の警
報項目リストの例を示す。仮に、主蒸気温度のあらかじ
め決められた警報レベルが「1」と仮定すると、統括警報
レベル設定部18で設定された監視すべき警報レベル
「3」を逸脱しているので、主蒸気温度の警報情報は統括
運転管理装置1に送信する必要があると判断され、警報
項目送信手段25はデータ通信手段3を介して統括運転
管理装置1にこの警報情報を送信する。
【0030】また、レベル判定手段24は、現在設定さ
れている警報レベルが「3」であることから、図3のレ
ベル「3」を逸脱していない項目1A059、1A08
7については統括表示装置15に表示されている警報メ
ッセージを消去するよう、警報項目送信手段25を介し
てそのポイントの消去要求を行う。これにより統括運転
管理装置1の統括表示装置15に表示される警報メッセ
ージは、図5から図6の表示画面に示すように変化す
る。図5,図6は統括運転管理装置1で監視している警
報メッセージの表示画面の例を示す図である。全ユニッ
トを対象に警報状態になっている項目を時系列に並べ、
また、画面上には各ユニットの監視すべき警報レベルも
併せて表示している。
【0031】更に、ここで、ユニット#1の監視すべき
警報レベルを、例えば「3」から「1」に再設定し、ユ
ニット#3の監視レベルを「設定無し」(全項目表示対
象)から警報項目「1」に設定した場合、上記と同様に
して、統括表示装置15に表示される警報メッセージは
図6から図7の表示画面に示すように変化する。
【0032】なお、ここでは警報レベルは重要警報項目
の順に、例えば「1」、「2」、「3」…「6」と付けている。
【0033】これにより、例えば、ユニット#1が起動
運転中で、ユニット#1に運転員が居る場合は統括運転
管理装置1ではユニット#1の詳細監視は不必要とな
る。そのときは、監視すべき警報レベルを「1」に設定す
ることにより、最重要警報項目のみが統括運転管理装置
1に通知されることになる。逆に、ユニット#1が定常
運転中でユニット#1に運転員が居ない場合は、統括運
転管理装置1でユニット#1の詳細監視を行う必要があ
る。そのときは、監視すべき警報レベルを「6」(または
「設定なし」)に設定することで、ユニット#1の警報
項目全てが統括運転管理装置1に通知され、ユニット#
1の詳細監視を統括運転管理装置1で実施することが可
能となる。
【0034】また、本実施の形態は、統括警報レベル設
定部18が統括運転管理装置1の統括計算機16の中に
設ける場合であるが、これとは別にユニット警報レベル
設定部を各ユニット毎にユニット監視装置2のユニット
計算機10の中に設けることも可能である。図8にその
構成図を示す。
【0035】図8は、ユニット計算機10の中にユニッ
ト警報レベル設定部18aを設けたものである。自ユニ
ットの警報について、警報レベル「n」以上の項目につ
いて統括運転管理装置1で監視して欲しい時には、ユニ
ット入力手段14aを介してユニット警報レベル設定部
18aで「n」を設定する。これにより、ユニット警報
レベル設定部18aから警報レベル判定部13に監視す
べき警報レベル「n」が通知され、警報レベル判定部1
3が「n」を逸脱している警報項目をデータ通信手段3
を介して統括運転管理装置1に送信する。
【0036】このようにして、警報レベル設定部をユニ
ット監視装置2側に設けた場合にも、統括運転管理装置
1側に設けた場合と同様に、設定した警報レベルに応じ
て統括表示装置15に表示する警報メッセージを変更す
ることができる。これは、新設のプラント等でユニット
毎の監視を詳細に行う必要があるときなどに有効であ
る。
【0037】また、警報レベル設定部を統括運転管理装
置側、ユニット監視装置側の両方に設けることもでき
る。この際、統括運転管理装置側とユニット監視装置側
の要求が異なった場合に、プラントの状態に応じて、ど
ちらかの要求を優先するようなしくみにすれば、混乱す
ることなく処理を進めることができる。例えば、通常は
ユニット監視装置のユニット警報レベル設定部で警報レ
ベルを「3」と設定し、統括運転管理装置の統括警報レ
ベル設定部でもユニット側の設定値と同じ警報レベル
「3」に設定しているときに、あるユニットに異常が発
生した場合、異常が発生したユニットを詳細監視するこ
とが必要となる。このような場合、統括運転管理装置の
統括警報レベル設定部で、異常が発生したユニットの警
報レベルを「3」から「6」(または「設定なし」)へ
設定変更して詳細監視をするようにし、かつ異常のない
他のユニットについては警報レベルを「3」から「1」
へ設定変更して監視を緩めるようにし、統括運転管理装
置側の警報レベル設定値を優先して採用するようにす
る。これより、統括運転管理装置側、ユニット監視装置
側からみた重要な警報情報を適切に採用して、監視画面
を表示することができる。
【0038】以上により、統括表示装置15に警報表示
させる警報情報を各ユニット毎に任意に設定することが
できるので、統括運転管理装置1で監視する項目、各ユ
ニット監視装置で監視する項目を分類することができ、
複数のユニットを効率よく監視することができる。
【0039】図9は、本発明の第2の実施の形態に係る
発電運転システムの構成を示した図である。なお、図1
に示す構成と同一または相当部分には、同一符号を付し
てその説明は省略する。
【0040】ユニット監視装置2のユニット計算機10
の中にある監視制御部30は、ユニット入出力手段11
が取り込んだプラントからのデータについて警報状態か
否か判定し、警報状態となった時又は警報状態から正常
状態に復帰した時に、出力手段12を介してプリンタ8
及び表示装置9にその旨メッセージを出力する。そし
て、データ通信手段3を介して統括運転管理装置1にそ
のデータの警報情報を送信する。
【0041】統括運転管理装置1では、統括計算機16
のデータ通信手段3を通じて各ユニットからの情報を受
信し、警報項目抽出手段28にてその受信した情報の中
から警報情報のみを抽出する。ここで、統括計算機16
に設けた項目抑止指定手段29は、キーボード等の入力
手段14から入力された監視不要ポイントを取り込み、
警報項目抽出手段28に通知する。警報項目抽出手段2
8は、各ユニットの警報項目の中に、項目抑止指定段2
9から受信した監視不要ポイントが存在するか否か判定
し、存在する場合は、警報項目抽出手段28で抽出し保
存している警報情報の中からそのポイントの情報を抑止
状態にする。さらに、統括表示装置15に表示されてい
るそのポイントの警報メッセージを、統括出力手段17
を介して削除する。
【0042】次に、統括運転管理装置1の動作を詳細に
説明する。
【0043】図10、図11は、警報項目抽出手段28
が保存している警報情報のリストを示す図である。例え
ば、現在図10に示した項目が警報として保存されてい
る時に、入力手段14から「ユニット#2の1B00
0」のポイントの抑止要求があった場合、その要求は抑
止項目指定手段29に取り込まれ、警報項目抽出手段2
8に通知される。警報項目抽出手段28は、図10の警
報情報のリストの中に、ユニット番号=2及びポイント
ID=1B000が存在するか検索していき、該当する
ポイントがあれば、図11に示すように「ユニット#2
の1B000」のポイントの抑止中の指標に「1」を設
定する。そのリストに「ユニット#2の1B000」の
項目がすでに存在するということは統括表示装置15に
警報メッセージとして表示されているということなの
で、統括出力手段17へ「ユニット#2の1B000」
のポイントの警報メッセージの消去要求を行い、統括表
示装置15からその警報メッセージを削除する。
【0044】また、抑止したポイントに対して監視を再
開する場合は、入力手段14から「ユニット#2の1B
000」のポイントの監視再開要求をすることにより、
その要求が項目抑止指定手段29を介して警報項目抽出
手段28に通知される。警報項目抽出手段28は、警報
情報を保存しているリストの中から「ユニット#2の1
B000」のポイントを検索し、抑止中の指標を「1」
から「0」に変更し、更に統括出力手段17を介して統
括表示装置15に「ユニット#2の1B000」のポイ
ントの警報メッセージを出力する。
【0045】ここで、警報項目抽出手段28は各ユニッ
トから警報発生の情報が通知された時は、その情報を図
10のような警報情報を保存しているリストに追加登録
し、正常復帰の情報が通知された時は、リストから削除
する。
【0046】たとえば、統括運転管理装置1は各ユニッ
トの警報を監視していく際、警報が発生したポイントに
ついて、警報が発生したユニット側に復旧対応を依頼す
る。ユニット側で処置中のものは、統括運転管理装置1
では監視を一時中断するので、項目抑止指定手段29で
そのポイントを設定することで、統括表示装置15への
表示を中断することが可能となる。
【0047】以上により、統括運転管理装置1での監視
を、状況に応じて中断したり再開したりすることが可能
となり、ユニット側と統括運転管理装置側で重複した監
視を避けることができる。また、統括運転管理装置1で
は不要な監視情報を削減することができる。
【0048】図12は、本発明の第3の実施の形態に係
る発電運転システムの構成を示した図である。なお、図
1に示す構成と同一または相当部分には、同一符号を付
してその説明は省略する。
【0049】統括運転管理装置1では、統括表示装置1
5に各ユニットの監視画面を表示するが、その表示要求
は入力手段14を介して要求される。入力手段14に
は、現在のプラントの運転状態が起動/停止操作中のユ
ニット、停止中のユニット、又は定格運転中のユニット
のどの運転状態の警報情報を表示するのかが入力され、
その要求は表示項目抽出手段32に通知される。
【0050】表示項目抽出手段32は、入力手段14か
ら表示要求を受信することによって、警報項目抽出手段
33に記憶されている各ユニットの警報情報の中から表
示要求のあった警報情報を取り出し、統括出力手段17
を介して統括表示装置15に表示させる。
【0051】次に、統括運転管理装置1の動作を詳細に
説明する。
【0052】統括運転監視装置1は、ユニット計算機1
0の監視制御部30がユニット入出力手段11から取り
込んだ各プラントデータとその警報情報をデータ通信手
段3を介して受信する。プラントデータについては、監
視制御部30がユニット入出力手段11からプラントデ
ータを取り込んだ周期と同じ周期で受信する。そして、
そのプラントデータをデータ記憶手段31へ保存する。
また、各プラントデータの警報情報については、図13
に示す警報情報のリストのように、受信した警報情報を
警報項目抽出手段33で、各ユニット毎に保存してい
る。
【0053】次に、図14は入力手段14から表示要求
を行う時の入力画面の例を示す図である。運転員は図1
4の画面から、「起動/停止操作中ユニットの警報表
示」、「停止中ユニットの警報表示」、又は「定格運転
中ユニットの警報表示」のいずれかを入力する。例え
ば、運転員が停止中のユニットについての警報情報の表
示要求を実施した場合、その表示要求は表示項目抽出手
段32に送られる。表示項目抽出手段32では、表示要
求に基づいて各ユニットの状態を判定する。図15は、
各ユニットの運転状態を判定するためのポイント情報を
示した図である。各ユニットの状態を判定する方法は、
図15のように、各ユニットの運転状態を判定するため
のポイント情報をあらかじめ保存しておき、その中から
表示要求に該当するポイント情報を抽出する。そして、
そのポイントについてデータ記憶手段31に記憶されて
いる現在の状態を調べることにより、各ユニットの運転
状態を判定する。判定した結果、現在停止中のユニット
が、例えばユニット#2とユニット#4であった場合、
表示項目抽出手段32は、警報項目抽出手段33からユ
ニット#2と#4の警報情報を取り出し、統括出力手段
17を介して統括表示装置15に表示させる。
【0054】以上により、統括運転管理装置1では指定
した運転状態のユニットのみを表示し、監視することが
できる。すなわち、監視情報を集約し、かつ運転員の負
荷を軽減することができる。
【0055】図16は、本発明の第4の実施の形態に係
る発電運転システムの構成を示した図である。なお、図
1に示す構成と同一または相当部分には、同一符号を付
してその説明は省略する。
【0056】運転員の要求には、監視するユニットにつ
いて現在設定されている画面構成を変えずに複数の画面
を表示する要求と、表示する画面の種類を変更する要求
がある。
【0057】ここで、運転員からの要求が入力された後
の処理の流れを、さらに図17を参照しながら説明す
る。図17は、運転員からの要求の入力後、監視画面を
表示するまでの処理の流れをフローチャートで示したも
のである。
【0058】運転員からの要求は入力手段14を介して
入力され、入力データ判定手段35に通知される。入力
データ判定手段35では、入力された要求が指定したユ
ニットの監視画面の表示要求なのか、表示する画面の種
類の変更要求なのかを判定する(ステップS1)。ステ
ップS1では、入力された要求が指定したユニットの監
視画面の表示要求であれば、その要求を画面情報設定手
段38に通知し、入力された要求が表示する画面の種類
の変更要求であれば、その要求を画面構成情報切替手段
36に通知する。
【0059】画面情報設定手段38は、指定したユニッ
ト監視画面の表示要求が通知されると、画面構成記憶手
段37から表示する画面を構成する複数の画面の画面番
号を取り出す(ステップS2)。次に、画面を表示させ
るために必要なタイトル、画面名称、系統図の固定表示
情報等の画面の固定情報を画面情報記憶手段34から取
り出す(ステップS3)。更に、その画面に表示するプ
ラントデータをデータ記憶手段31から取り出す(ステ
ップS4)。そして、取り出した画面構成の情報、固定
情報、プラントデータを基に監視画面を作成し(ステッ
プS5)、この監視画面を統括出力手段17を介して統
括表示装置15に表示させる(ステップS6)。
【0060】画面構成情報切替手段36では、表示する
画面の種類の変更要求が通知されると(ステップS
1)、画面構成記憶手段37にあらかじめ設定されてい
た画面構成情報に変えて、新たな画面構成情報を記憶す
る(ステップS7)。そして、その後は画面構成を変更
した監視画面を統括出力手段17を介して統括表示装置
15に表示させる(ステップS3〜S6)。
【0061】ここで、統括運転管理装置1の表示動作を
詳細に説明する。
【0062】図18は統括表示装置15に表示される複
数画面の例を示す図である。この図では統括表示装置1
5は表示領域を4つに分割し、トレンドグラフ、系統
図、デジタル値表示、警報画面が表示している。画面構
成記憶手段37には、これらの4つの画面から監視画面
が構成される情報が記憶されている。
【0063】図19、図20は運転員が入力手段14か
ら指定する入力画面の例を示す図である。図19は指定
した各ユニットについての監視画面を現在登録されてい
る画面構成を変えずに表示させる場合である。図19
(a)は、表示させたいユニットに該当するユニット番
号を入力する例を示し、図19(b)は、画面上部に設
けられたユニットボタンを選択することによってそのユ
ニットの画面の表示要求を行う例を示したものである。
【0064】図20は画面構成を変更する場合である。
図20(a)は表示する画面番号をそれぞれ入力する例
を示し、図20(b)はあらかじめ画面を表示させ、画
面下部の「変更」ボタンを選択することによって現在表
示している画面構成を変更する例を示すものである。
【0065】例えば、運転員が入力手段14から図19
(a)の画面でユニット#2の画面の表示要求を行った
場合、その要求は入力データ判定手段35に通知され
る。入力データ判定手段35は、通知された要求がユニ
ット#2の画面の表示要求であることを画面情報設定手
段38に通知する。画面情報設定手段38は、まず、現
在設定されている画面構成の情報を画面構成記憶手段3
7から取り出す。画面構成記憶手段37には図18で示
したトレンドグラフ、系統図、デジタル値表示、警報画
面の各画面番号が記憶されており、画面を構成する画面
番号が取り出される。そして、画面情報記憶手段34か
らユニット#2の画面番号に対応する固定情報を取り出
す。また、各画面の表示に必要なプラントデータをデー
タ記憶手段31から取り出す。そして、これらの情報を
もとに監視画面を作成し、統括表示装置15に表示す
る。
【0066】また、運転員が入力手段14から図20
(a)の画面で表示する画面の種類を変更する場合、例
えば、デジタル値表示画面に変えて自動化進行表示画面
を登録する場合、現在のデジタル値表示画面の画面番号
に変えて自動化進行表示画面の画面番号を入力する。こ
の新たな画面構成の情報は入力データ判定手段35に取
り込まれ、入力データ判定手段35は画面構成の変更要
求であることから、その要求を画面構成情報切替手段3
6に通知する。画面構成情報切替手段36は、その要求
に基づき画面構成記憶手段37に記憶している現在の画
面構成に相当する画面番号を変更する。図21は変更前
の画面構成記憶手段37に記憶されている画面構成情報
の例を示す図であり、図22はデジタル値表示画面を自
動化進行表示画面に変更した後の記憶されている画面構
成情報の例を示す図である。
【0067】以上により、統括運転管理装置1では、監
視したいユニット番号を設定することで、そのユニット
に関する複数の画面を同時に切り替えることができ、そ
の複数の画面の種類も任意に変更することができる。こ
れにより、操作性が向上し、監視効率が向上するともに
運転員の負荷を軽減することができる。
【0068】図23は、本発明の第5の実施の形態に係
る発電運転システムの構成を示した図である。なお、図
1に示す構成と同一または相当部分には、同一符号を付
してその説明は省略する。
【0069】ここで、運転員の要求には、監視するユニ
ットの運転状態に応じて、現在設定されている画面構成
を変えずに複数の画面を表示する要求と、表示する画面
の種類を変更する要求がある。これらの要求は、入力手
段14を介して入力され、入力データ判定手段45に通
知される。入力データ判定手段45では、入力された要
求がユニットの監視画面の表示要求であれば、その要求
を運転状態判定手段44に通知し、入力された要求が表
示する画面の種類の変更要求であれば、その要求を画面
構成情報切替手段46に通知する。画面構成情報切替手
段46では、運転状態毎に今まで表示させていた画面構
成情報に代えて、新たな画面構成情報を画面構成記憶手
段47に記憶する。
【0070】運転状態判定手段44は通知に基づいて、
指定されたユニットの現在の運転状態を確認し、そのユ
ニットが起動/停止操作中、停止中、定格運転中かを判
定する。更に運転状態の判定結果によって画面構成記憶
手段47からその運転状態の時に表示すべき複数画面の
画面番号を取りだし、ユニット番号と共に画面情報設定
手段48に通知する。
【0071】画面情報設定手段48は、ユニット番号と
画面番号を基に、それらの画面を表示させるために必要
なタイトル、画面名称、系統図の固定表示情報等の画面
の固定情報を画面情報記憶手段34から取り出す。更
に、画面情報設定手段48はその画面に表示するプラン
トデータをデータ記憶手段31から取り出し、画面構成
の情報、画面の固定情報、及び画面に関するプラントデ
ータとを併せて表示画面を構築し、この表示画面を統括
出力手段17を介して統括表示装置15に表示させる。
【0072】例えば、運転員が入力手段14から図19
(b)の画面でユニット#2の画面の表示要求を行った
場合、その要求は入力データ判定手段45に通知され
る。入力データ判定手段45は、通知された要求がユニ
ット#2の画面の表示要求であることを運転状態判定手
段44に通知する。運転状態判定手段44は、ユニット
#2が現在どういう運転状態であるかをデータ記憶手段
31のプロセスデータを基に判定する。ここで、運転状
態判定手段44では、第4の実施の形態の図15で示し
たように、運転状態判定手段44に、各ユニットの運転
状態を判定するための情報を保存しておき、その中から
表示要求に該当するユニットに関する情報を抽出して判
定を行う。例えば、ユニット#2の場合は、運転状態判
定手段44は2Z200、2Z201、及び2Z210
のいずれの信号がオンしているかを判定することにな
る。図25は、画面構成記憶手段47に記憶されている
画面構成情報の例を示す図である。仮に、2Z201が
オンしていた場合は、ユニット#2は「停止中」である
ことから、図25の各運転状態毎に記憶されている画面
番号のうち、「停止中」の時に表示すべき画面番号、7
A、7B、7C、7Dを取りだし、ユニット#2の画面
番号7A、7B、7C、7Dを表示するよう画面情報設
定手段48に通知する。画面情報設定手段48は、第4
の実施の形態と同様にして、ユニット#2の画面番号7
A、7B、7C、7Dの画面構成を設定し、統括出力手
段17を介して統括表示装置15に表示する。
【0073】また、図24は運転員が入力手段14から
指定する要求画面の例を示す図であり、図24(a)
は、各運転状態毎に各表示領域に表示させたい画面番号
を入力するものであり、図24(b)は、あらかじめ画
面を表示させ、運転状態に対応して画面下部の「画面変
更」ボタンを選択することによって、現在表示している
画面構成を変更するものである。例えば、現在表示して
いる画面を停止中の時に表示する画面として登録する場
合は、「停止中画面変更」ボタンを選択することにな
る。
【0074】運転員が入力装置41から図24(a)の
画面で表示する画面の種類を変更する場合、例えば、図
24(a)の「定格運転中」に表示すべき現在の画面構
成のうち、デジタル値表示画面に変えて自動化進行表示
画面を登録する場合、現在のデジタル値表示画面の画面
番号に変えて自動化進行表示画面の画面番号を入力す
る。この新たな画面構成の情報は入力データ判定手段4
5に取り込まれ、入力データ判定手段45は画面構成の
変更要求であることから、その要求を画面構成情報切替
手段46に通知する。画面構成情報切替手段46は、そ
の要求に基づき画面構成記憶手段47に記憶している現
在の画面構成に相当する画面番号を変更する。図26
は、表示する画面を図25のデジタル値表示画面から自
動化進行表示画面に変更した後に記憶されている画面構
成情報の例を示す図である。
【0075】以上により、統括運転管理装置1では、監
視したいユニット番号を設定することで、そのユニット
の運転状態に応じて複数の画面を同時に切り替えること
ができ、表示させる複数画面の種類も任意に変更するこ
とができる。これより、操作性を向上し、監視効率が向
上するとともに、運転員の負荷の軽減が図れる。
【0076】図27は、本発明の第6の実施の形態に係
る発電運転システムの構成を示した図である。なお、図
1に示す構成と同一または相当部分には、同一符号を付
してその説明は省略する。
【0077】統括運転管理装置1では、統括表示装置1
5に各ユニットの監視画面を表示するが、その表示要求
は入力手段14を介して要求され、その表示要求は画面
情報設定手段51に送られる。ここで、画面情報設定手
段51は、表示要求のあったそのユニットの画面のタイ
トル、又は系統図等の固定情報を記憶している画面情報
記憶手段34から取り出し、画面表示に必要なプラント
データをデータ記憶手段31から取り出して表示画面を
構築する。更に画面情報設定手段51は、背景色設定手
段52から表示要求のあった画面のユニット番号に該当
する画面の背景色を取り出し、表示要求のあったユニッ
トの画面の固定情報、プラントデータと併せて、統括出
力手段17を介して統括表示装置15に出力する。これ
により、表示要求された画面を表示すると共に、この表
示した画面のユニット番号に対応して画面の背景色を変
えることができる。
【0078】例えば、入力手段14から「ユニット#1
のタービン関係の系統図」の表示要求があった場合、そ
の要求は画面情報設定手段51に通知される。図28
は、画面情報記憶手段34に記憶されている画面の固定
情報の例を示す図であり、図29はデータ記憶手段31
に記憶しているプラントデータの例を示す図である。画
面情報設定手段51は、図28の画面の固定情報の中か
ら「ユニット#1のタービン関係の系統図」の固定情報
faを取り出す。また、図29のプラントデータの中か
ら「ユニット#1のタービン関係の系統図」に表示する
プラントデータpdを取り出す。これらの固定情報f
a、プラントデータpdにより「ユニット#1のタービ
ン関係の系統図」の表示データを作成する。更に、画面
情報設定手段51は、背景色設定手段52からユニット
#1の背景色を取り出す。図30は背景色設定手段52
に記憶されている各ユニット毎の背景色の情報を示す図
であり、ユニット#1の場合は「グレー」が取り出され
る。画面情報設定手段51は、統括出力手段17を介し
て統括表示装置15に、背景色「グレー」の色コード
と、「ユニット#1のタービン関係の系統図」として固
定情報fa、及びプラントデータpdを出力する。図3
1は、その表示画面の例を示す図である。図31に示す
ように、画面の背景色は「グレー」となり、「ユニット
#1のタービン関係の系統図」が表示されることにな
る。また、図32は、複数画面を表示する場合の表示画
面の例を示す図である。このように、複数画面を表示す
る場合も同様にして、「ユニット#1のタービン関係の
系統図」を表示している領域の背景色を「グレー」にし
て表示することが可能である。
【0079】以上により、表示する画面のユニット毎に
画面の背景色を変えることが可能となり、統括運転管理
装置1で複数のユニットを監視するときに表示中の画面
がどのユニットのものであるか一目瞭然となり、運転員
が混乱したり、誤った判断をしたりすることを防ぐこと
ができる。
【0080】
【発明の効果】本発明によれば、各ユニットのプラント
データを統括運転管理装置に送信し、統括運転管理装置
にて各ユニットの運転状態を監視する際に、統括運転管
理装置に表示する監視画面を、運転員の要求、発電プラ
ントの運転状態に応じて、わかりやすく表示するので、
複数の発電所を効率よく監視することができる。また、
統括運転管理装置の操作性を向上し、運転員の負荷を軽
減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態における発電運転管理システ
ムの構成図。
【図2】 第1の実施形態における統括警報レベル設定
部と警報レベル判定部の詳細図。
【図3】 第1の実施形態における警報記憶手段に記憶
されている警報項目を示す図。
【図4】 第1の実施形態における警報記憶手段に記憶
されている警報項目を示す図。
【図5】 第1の実施形態における統括表示装置への表
示画面を示す図。
【図6】 第1の実施形態における統括表示装置への表
示画面を示す図。
【図7】 第1の実施形態における統括表示装置への表
示画面を示す図。
【図8】 第1の実施形態の他の実施例の構成図。
【図9】 第2の実施形態における発電運転管理システ
ムの構成図。
【図10】第2の実施形態における警報項目抽出手段に
保存している警報情報を示す図。
【図11】 第2の実施形態における警報項目抽出手段
に保存している警報情報を示す図。
【図12】 第3の実施形態における発電運転管理シス
テムの構成図。
【図13】 第3の実施形態における警報項目抽出手段
が保存している警報情報を示す図。
【図14】 第3の実施形態における入力装置からの要
求画面を示す図。
【図15】 第3の実施形態における運転状態を判定す
るための情報を示す図。
【図16】 第4の実施形態における発電運転管理シス
テムの構成図。
【図17】 第4の実施形態における発電運転管理シス
テムの構成図。
【図18】 第4の実施形態における統括表示装置への
表示画面を示す図。
【図19】 (a)は第4の実施形態における入力画面
を示す図、(b)は(a)に示す入力画面の他の例を示
す図。
【図20】 (a)第4の実施形態における入力画面例
を示す図、(b)は(a)に示す入力画面の他の例を示
す図。
【図21】 第4の実施形態における画面構成記憶手段
に記憶されている情報を示す図。
【図22】 第4の実施形態における画面構成記憶手段
に記憶されている情報を示す図。
【図23】 第5の実施形態における発電運転管理シス
テムの構成図。
【図24】 (a)第5の実施形態における入力画面例
を示す図、(b)は(a)に示す入力画面の他の例を示
す図。
【図25】 第5の実施形態における画面構成記憶手段
に記憶されている情報を示す図。
【図26】 第5の実施形態における画面構成記憶手段
に記憶されている情報を示す図。
【図27】 第6の実施形態における発電運転管理シス
テムの構成図。
【図28】 第6の実施形態における画面情報記憶手段
に記憶されている情報を示す図。
【図29】 第6の実施形態におけるデータ記憶手段に
記憶されているプラントデータを示す図。
【図30】 第6の実施形態における背景色設定手段に
記憶されている情報を示す図。
【図31】 第6の実施形態における統括表示装置への
表示画面を示す図。
【図32】 第6の実施形態における統括表示装置への
表示画面を示す図。
【図33】 従来の発電プラントにおける監視・制御の
構成を示す図。
【符号の説明】
1…統括運転管理装置、2…ユニット監視装置、3…デ
ータ通信手段、4,101…プラント、5…プロセス入
出力装置、6,104…制御装置、7,105…制御
盤、8,106…プリンタ、9,107…表示装置、1
0,108…ユニット計算機、11…ユニット入出力手
段、12…出力手段、13…警報レベル判定部、14…
入力手段、14a…ユニット入力手段、15…統括表示
装置、16…統括計算機、17…統括出力手段、18…
統括警報レベル設定部、18a…ユニット警報レベル設
定部、19…レベル入力手段、20…レベル設定手段、
21…制限値記憶手段、22…警報判定手段、23…レ
ベル記憶手段、24…レベル判定手段、25…警報項目
送信手段、26…レベル取り出し手段、27…警報記憶
手段、28、33…警報項目抽出手段、29…項目抑止
指定手段、30,109…監視制御部、31…データ記
憶手段、32…表示項目抽出手段、34…画面情報記憶
手段、35,45…入力データ判定手段、36,46…
画面構成情報切替手段、37,47…画面構成記憶手
段、38,48,51…画面情報設定手段、44…運転
状態判定手段、50…背景色切替部、52…背景色設定
手段、100…ユニット、102…プロセス入力装置、
103…プロセス出力装置、200…中央給電指令所
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 茂木 健一 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 田中 俊彦 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内 Fターム(参考) 5H223 AA02 BB02 DD03 DD05 DD07 DD09 EE06 9A001 HH34 JJ61 KK55 LL09

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1または複数のユニットで構成される発
    電所の複数を統括して運転管理する統括運転管理装置
    と、前記ユニット毎に監視・制御を行うユニット監視装
    置と、前記統括運転管理装置と前記ユニット監視装置と
    が互いにデータを通信するためのデータ通信手段とを設
    け、前記ユニット監視装置により警報情報が作成され、
    この警報情報のうち必要に応じた警報情報をデータ通信
    手段を介して前記統括運転管理装置に表示させることを
    特徴とする発電運転システム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の発電運転システムにおい
    て、上記統括運転管理装置に、必要な警報情報を表示さ
    せるために警報の重要度に応じた警報レベルを設定する
    統括警報レベル設定部を設け、上記ユニット監視装置
    に、前記統括警報レベル設定部で設定された警報レベル
    情報を上記データ通信手段を介してユニット監視装置側
    に取り込み、この警報レベル情報に基づいて警報情報を
    抽出する警報レベル判定部を設け、この警報レベル判定
    部で抽出された警報情報を前記データ通信手段を介して
    前記統括運転管理装置に表示することを特徴とする発電
    運転システム。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の発電運転システ
    ムにおいて、上記ユニット監視装置に、上記統括運転管
    理装置に必要な警報情報を表示させるために警報の重要
    度に応じた警報レベルを設定するユニット警報レベル設
    定部と、前記ユニット警報レベル設定部で設定された警
    報レベル情報に基づいて警報情報を抽出する警報レベル
    判定部を設け、この警報レベル判定部で抽出された警報
    情報を前記データ通信手段を介して前記統括運転管理装
    置に表示することを特徴とする発電運転システム。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の発電運転システムにおい
    て、上記統括運転管理装置に、前記統括運転管理装置側
    で監視不要な警報項目を指定する抑止項目指定手段と、
    この抑止項目指定手段で指定された警報項目を除いた警
    報情報を上記データ通信手段を介して抽出する警報項目
    抽出手段とを設け、監視不要な警報情報を表示しないこ
    とを特徴とする発電運転システム。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の発電運転システムにおい
    て、上記統括運転管理装置に、ユニットの運転状態を指
    定する入力手段と、上記データ通信手段を介して各ユニ
    ットの警報情報を抽出する警報情報抽出手段と、各ユニ
    ットの運転状態を判定し前記入力手段により指定された
    運転状態に対応するユニットの警報情報を前記警報項目
    抽出手段から取り出す表示項目抽出手段とを設け、指定
    された運転状態にあるユニットの警報情報を前記統括運
    転管理装置側に表示させることを特徴とする発電運転シ
    ステム。
  6. 【請求項6】 1または複数のユニットで構成される発
    電所の複数を統括して運転管理する統括運転管理装置
    と、前記ユニット毎に監視・制御を行うユニット監視装
    置と、前記統括運転管理装置と前記ユニット監視装置と
    が互いにデータを通信するためのデータ通信手段とを設
    け、前記統括運転管理装置に、前記統括運転管理装置に
    ユニット及び画面構成のうち少なくとも一方の表示要求
    を設定するための入力手段と、この入力手段から入力さ
    れた表示要求がユニット指定か画面構成指定かを判別す
    る入力データ判定手段と、この入力データ判定手段から
    のユニット指定通知により入力された表示要求がユニッ
    ト指定か画面構成指定かを判別する入力データ判定手段
    と、この入力データ判定手段からのユニット指定通知に
    より指定ユニットのユニット監視装置からデータ通信手
    段を介してプラントデータを入力し監視画面情報を作成
    する画面情報設定手段と、前記入力データ判定手段から
    の画面構成指定通知により表示する画面の画面構成情報
    を変更する画面構成情報切替手段とを設けたことを特徴
    とする発電運転システム。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の発電運転システムにおい
    て、上記入力データ判定手段からのユニット指定通知に
    より上記データ通信手段を介してプラントデータを入力
    し、そのユニットの運転状態を判断する運転状態判定手
    段を設け、上記画面構成情報切替手段は、前記入力デー
    タ判定手段からの画面構成指定通知により運転状態毎に
    画面構成情報を設定可能とし、上記画面情報設定手段
    は、前記運転状態判定手段により判定されたそのユニッ
    ト運転状態に応じた前記画面構成情報切替手段で設定さ
    れた画面構成情報に基づき監視画面情報を作成すること
    を特徴とする発電運転システム。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7記載の発電運転システ
    ムにおいて、前記統括運転管理装置で各ユニットの状態
    を監視する場合に、各ユニット毎に監視画面の背景色を
    切替える背景色切替部を設けたことを特徴とする発電運
    転システム。
  9. 【請求項9】 発電所内の構成単位であるユニット毎に
    監視・制御を行うユニット監視装置とデータ通信手段を
    介して接続され、複数の発電所の運転管理を行う発電運
    転システムの統括運転管理装置において、必要な警報情
    報を表示させるために警報の重要度に応じた警報レベル
    を設定する統括警報レベル設定部を設け、前記統括警報
    レベル設定部で設定された警報レベル情報を前記データ
    通信手段を介して前記ユニット監視装置へ送信し、さら
    に前記ユニット監視装置で抽出された必要な警報情報を
    前記データ通信手段を介して受信し、必要な警報情報を
    表示させることを特徴とする発電運転システム統括運転
    管理装置。
  10. 【請求項10】 発電所内の構成単位であるユニット毎
    に監視・制御を行うユニット監視装置とデータ通信手段
    を介して接続され、複数の発電所の運転管理を行う発電
    運転システムの統括運転管理装置において、ユニットの
    運転状態を指定する入力手段と、前記データ通信手段を
    介してプラントデータを入力し、各ユニットの警報情報
    を抽出する警報情報抽出手段と、前記プラントデータか
    ら各ユニットの運転状態を判定し前記入力手段により指
    定された運転状態に対応するユニットの警報情報を前記
    警報項目抽出手段から取り出す表示項目抽出手段とを設
    け、指定された運転状態にあるユニットの警報情報を前
    記統括運転管理装置に表示させることを特徴とする発電
    運転システム統括運転管理装置。
  11. 【請求項11】 1または複数のユニットで構成される
    発電所の複数を統括して運転管理する発電運転システム
    の統括運転管理装置とデータ通信手段を介して接続さ
    れ、前記ユニット毎に監視・制御を行うユニット監視装
    置において、統括運転管理装置に必要な警報情報を表示
    させるために警報の重要度に応じた警報レベルを設定す
    るユニット警報レベル設定部と、前記ユニット警報レベ
    ル設定部で設定された警報レベル情報に基づいて警報情
    報を抽出する警報レベル判定部とを設け、前記警報レベ
    ル判定部で抽出された警報情報を前記データ通信手段を
    介して前記統括運転管理装置に入力し、その警報情報を
    表示させることを特徴とする発電運転システムユニット
    監視装置。
  12. 【請求項12】 発電所内の構成単位であるユニット毎
    に監視・制御を行うユニット監視装置とデータ通信手段
    を介して接続され、複数の発電所の運転管理を行う発電
    運転システム統括運転管理装置によって読み取り可能で
    あって、かつ実行可能なコンピュータプログラムが格納
    された記憶媒体であって、入力された要求がユニット指
    定か画面構成指定かを判定するステップと、入力された
    要求がユニット指定の場合に、あらかじめ設定された画
    面の固定情報から指定されたユニットに関する固定情報
    を取り出すステップと、あらかじめ設定された画面構成
    情報から指定されたユニットに関する画面構成情報を取
    り出すステップと、前記データ通信手段を介して指定さ
    れたユニットのプラントデータを読み込むステップと、
    これらの情報をもとに監視画面情報を作成するステップ
    と、画面を表示させるステップと、入力された要求が画
    面構成指定の場合に、あらかじめ設定された画面構成情
    報を入力された画面構成に変更するステップとを含む前
    記コンピュータプログラムが格納されてなることを特徴
    とする記憶媒体。
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