JP2001272510A - 防眩処理層 - Google Patents

防眩処理層

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JP2001272510A
JP2001272510A JP2000087938A JP2000087938A JP2001272510A JP 2001272510 A JP2001272510 A JP 2001272510A JP 2000087938 A JP2000087938 A JP 2000087938A JP 2000087938 A JP2000087938 A JP 2000087938A JP 2001272510 A JP2001272510 A JP 2001272510A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 防眩処理層を有する保護フィルムを貼り合わ
せた偏光板を製造するにあたって、偏光板との密着性を
上げるために該保護フィルムをケン化処理を施しても表
示品位、防汚性が低下しない防眩処理層を提供するこ
と。 【解決手段】防眩処理層中に、(A)バインダー、
(B)平均粒子径0.5μm以下のテトラフロロエチレ
ン樹脂系のフィラー、(C)平均粒子径1.3〜1.9
μmのフィラー、(D)シリコーン系表面改質剤及び
(E)フッ素系表面改質剤を含有させてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防眩処理層に関
し、更に詳しくは、防眩処理層を有する保護フィルムを
偏光子と貼り合わせて偏光板を製造するにあたって、該
偏光子との密着性を上げるために該保護フィルムにケン
化処理を行っても、表示品位に優れ、防汚性が低下する
ことのない耐久性に優れた防眩処理層に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ディスプレイの高精細化や大型化
が急速に進んでいる。ディスプレイの高精細化及び大型
化に伴い、ディスプレイへの外光や背景の写り込み及び
取扱い中によるディスプレイへの指紋等の付着による視
認性の低下が使用者の目の疲れを増大させており、これ
らの防眩性、防汚性を解決することが重要な問題となっ
ている。上記防汚性の改善を図る目的で例えば特開平1
0−104403号公報では、防汚剤及び紫外線硬化樹
脂を含有するエネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化膜層
を支持体上に有する防汚性及びハードコート性を有する
シートが開示され、該支持体としては具体的に偏光板等
が挙げられている。かかる偏光板は偏光子と防汚処理さ
れたハードコート性を有する層を形成させたトリアセチ
ルセルロースなどの保護フィルムとを貼り合わせて製造
出来ること等も記載されている。一方本出願人も特開平
11−109111号公報において、上記の防汚性、防
眩性の改善を図る目的で特定の表面粗さを有し、かつジ
エチレングリコールに対する接触角が40度以上の防眩
処理層を開示した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、液晶デ
ィスプレイに使用される偏光板の保護フィルムは、偏光
子とトリアセチルセルロース系保護フィルムを貼合する
際に、ケン化等の処理を行い偏光子と保護フィルムの接
着性を向上させることが通常行われている。防眩処理や
防汚処理を施した保護フィルムはケン化処理を行うこと
により、防眩性、防汚性が低下することが確認されてい
る。上記特開平10−104403号公報に記載の保護
フィルムにおいても、公報中には、かかる保護フィルム
をアルカリ処理(ケン化処理)を行うことが可能との記
載はあるが、かかるアルカリ処理はプライマー処理、コ
ロナ放電処理と併記されていることからすると保護フィ
ルム面のみをアルカリ処理する意味での記載と推定さ
れ、事実、防汚性及びハードコート性を有する層はケン
化処理にさらすと防汚性が悪くなることが本発明者の検
討により明らかとなった。また、特開平11−1091
11号公報開示技術においても、防眩処理層を有する保
護フィルムが、表示素子に貼り合わされる際のケン化処
理により防汚性がかなり低下してしまうという欠点があ
り、市場ではケン化処理によっても防汚性の低下しない
防眩処理層が要求されている。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者は、か
かる課題を解決するため鋭意研究した結果、(A)バイ
ンダー、(B)平均粒子径0.5μm以下のテトラフロ
ロエチレン樹脂系のフィラー、(C)平均粒子径1.3
〜1.9μmのフィラー、(D)シリコーン系表面改質
剤及び(E)フッ素系表面改質剤を含有する防眩処理層
が上記の課題を解決できることを見いだし本発明を完成
するに至った。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明について具体的に説
明する。本発明の防眩処理層は、(A)バインダーに
(B)平均粒子径0.5μm以下のテトラフロロエチレ
ン樹脂系のフィラー、(C)平均粒子径1.3〜1.9
μmのフィラー、(D)シリコーン系表面改質剤及び
(E)フッ素系表面改質剤を溶媒と混合した分散液を基
材に塗布することにより得られる。
【0006】(A)成分としてその具体例としては、ア
クリルウレタン系樹脂、ポリエステルアクリレート系樹
脂、エポキシアクリレート系樹脂等の紫外線あるいは電
子線硬化性樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミ
ン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ケイ
素樹脂、ポリウレタン樹脂、ジアリルフタレート樹脂等
の熱硬化性樹脂、セルロース系樹脂、セロファン系樹
脂、ポリオレフィン系樹脂等の熱可塑性樹脂等を挙げる
ことができる。
【0007】上記のバインダーにおいては、硬化皮膜の
透過率が防眩処理層の厚みとした場合に88%以上(更
には90〜100%)で、光沢度(入射角60°)が6
0%以上(更には70〜100%)のものが好ましく、
かかる透過率が88%未満では、表示素子全体が暗くな
り、また光沢度(入射角60°)が60%未満では、防
汚性が低下したりシロモヤが発生して好ましくない。
【0008】特に防眩処理層の表面硬度の点と表面に光
散乱体を分布させる等の点では、紫外線あるいは電子線
硬化性樹脂、熱硬化性樹脂又はこれらを組み合わせた樹
脂が好ましく、更には工業的簡便性の点では紫外線ある
いは電子線硬化性樹脂が実用的である。
【0009】ここで使用する紫外線あるいは電子線硬化
性樹脂は、紫外線あるい電子線を照射することにより光
硬化するものであれば特に限定されるものでなく、これ
らの樹脂は通常公知の光反応開始剤とともに使用され
る。かかる樹脂としては、上記の如くアクリルウレタン
系樹脂、ポリエステルアクリレート系樹脂、エポキシア
クリレート系樹脂等が用いられ、該アクリルウレタン系
樹脂としては、一般にポリエステルポリオールにイソシ
アネートモノマーもしくはプレポリマーを反応させ、得
られた生成物に更に2−ヒドロキシルエチル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシルプロピル(メタ)アクリ
レート等の水酸基を有するアクリレート、メタアクリレ
ート系のモノマーを反応させることにより得られる。該
ポリエステルアクリレート系樹脂としては、一般にポリ
エステルポリオールに、2−ヒドロキシルエチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシルプロピル(メタ)
アクリレート等の水酸基を有するアクリレート、メタク
リレート系のモノマーを反応させることにより得られ
る。また該エポキシアクリレート系樹脂としては、エポ
キシアクリレートをオリゴマーとし、これに反応性希釈
剤、光反応開始剤を添加し反応させて得られる。反応性
希釈剤としては、アクリル酸エトキシエトキシエチル、
アクリル酸テトラヒドロフリル、酢酸ブチルジューキゾ
ール等が使用され、光反応開始剤としては、ベンジル誘
導体、ベンゾイン誘導体、ベンゾイル誘導体、アセトフ
ェノン誘導体、オキシムケトン誘導体、ベンゾフェノン
誘導体、チオキサンケトン誘導体、アントラキノン誘導
体等が使用される。
【0010】(B)成分は、平均粒子径が0.5μm以
下(好ましくは0.1〜0.5μm)のテトラフロロエ
チレン系樹脂のフィラーで、かかる粒子径が0.5μm
を越えると防汚性やディスプレイの視認性が劣り不適当
である。また、かかる粒子径が0.1μm未満では、防
眩効果が得られない場合があり好ましくない。(B)成
分の見かけ密度(ASTM D 1457に準処)とし
ては、200〜425(g/l)、融点(ASTM D
1457に準処)としては310〜330℃程度であ
り、表面積としては、窒素吸着法により8〜12m2
g程度である。かかる(B)成分として具体的には、三
井デュポンフロロケミカル社製、テトラフロロエチレン
樹脂『MP1100』(平均粒子径0.25μm)等が
挙げられる。
【0011】(C)成分は、平均粒子径が1.3〜1.
9μmのフィラーで、かかる粒子径が1.3μm未満で
は、防眩性が劣り不適当であり、1.9μmを越えると
防汚性、防眩性、ディスプレイの視認性が劣り不適当で
ある。その例としては、アクリル系樹脂、フッ素系化合
物、ポリシロキサン化合物、テフロン系樹脂が用いら
れ、好ましくはアクリル系樹脂である。かかる(C)成
分として具体的には、綜研化学社製、アクリル系樹脂
『MX150』(平均粒子径1.8μm)等が挙げられ
る。なお、上記の平均粒子径とは、酢酸エチル中で高周
波電力200W、発信周波数が38kHzの超音波で1
時間分散した後、ダイナミック光散乱光度計『DLS−
700』(大塚電子(株)製)により測定されるもので
ある。
【0012】(D)成分としては、シリコーンを含有す
るポリマーやコポリマー、ブロックコーポリマー、オリ
ゴマーからなるものであれば特に限定されるものではな
いが、その中でもシリコーン系ポリマーを一成分とする
ブロックコーポリマーで、水酸基を含有するものが好ま
しく、溶剤で分散させて粘度を100(mPa・s、2
5℃)以下としたものが好ましい。具体的には、日本ユ
ニカー社製『FZ3707』、日本油脂社製『モディパ
ーF200』が挙げられる。
【0013】(E)成分としては、フッ素を含有するオ
リゴマー、ポリマーからなるものであり、具体的には、
東亜合成化学社製『アロンGF−300』、大日本イン
キ化学工業社製『メガファックF178−A』や『ディ
フェンサMCF300』等が挙げられる。
【0014】本発明において、上記(A)成分は、表示
品位に、(B)成分は、指紋等のふき取り性やディスプ
レイの視認性に、(C)成分は防眩性に、(D)成分は
フィラーの分散効果や表示品位に、(E)成分もフィラ
ーの分散効果や表示品位にそれぞれ寄与する。
【0015】防眩処理層中の(A)〜(E)成分の含有
量は防眩処理層の厚みに応じて適宜変化させればよく特
に制限されないが、防眩処理層のヘイズ値が5〜9とな
るように配合することが好ましい。かかるヘイズ値が5
未満では防眩性が低下し、9を越えると画像鮮明性が低
下し好ましくない。なお上記ヘイズ値は、日本電色工業
(株)製、濁度計『NDH2000』にてJIS K7
105に準処して測定することができる。
【0016】各成分の配合割合は、通常(A)成分10
0重量部に対して、(B)成分と(C)成分の合計量
を、1〜7重量部に調整すればよい。1重量部未満で
は、防汚性あるいは防眩性が低下することがあり、7重
量部を越えるとディスプレイの視認性が低下することが
あり好ましくない。また、(B)成分と(C)成分の重
量比は19/1〜16/4の範囲が好ましく、該重量比
が19/1を越えると防眩性が低下し、また、16/4
未満では画像視認性及び防汚性が低下し好ましくない。
更に(D)成分と(E)成分の合計量は、(A)成分1
00重量部に対して、0.001〜6重量部含有される
ことが好ましく、更には0.01〜4重量部である。か
かる含有量が0.001重量部未満ではフィラーの分散
効果が得られず、防汚性、表示品位が劣り、6重量部を
越えると、分散液を基材に塗布する際に泡立ち、表面の
欠陥となることがあり好ましくない。(D)と(E)成
分の重量比も特に限定されるものではないが、1/20
〜15/20の範囲が好ましい。かかる範囲外では
(B)、(C)成分の分散効果が不充分なことがあり好
ましくない。分散液の固形分濃度は10〜50重量%程
度である。10重量%以下では、目的とする防眩処理層
を形成するのが困難なことがあり、50重量%を越える
と粘度が高くなり過ぎて塗工しにくくなり好ましくな
い。
【0017】本発明の防眩処理層が顕著な効果を発揮す
る理由としては、その表面においてジエチレングリコー
ルに対する接触角が50度以上(更には55度以上)
で、かつ水に対する接触角が70度以上(更には75度
以上)であるためと考えられる。なお、上記のそれぞれ
の接触角は、防眩処理層を40℃、10重量%の水酸化
ナトリウム水溶液に2分間浸漬し、次いで20℃の精製
水にて30秒間水洗した後、20℃、0.1重量%の塩
酸水溶液に30秒間浸漬し、更に20℃の精製水にて3
0秒間水洗し、60℃で5分間乾燥させた後、20℃、
65%RHの環境下で、自動・動的接触角測定装置(協
和界面科学(株)製『DCA−VZ150』)にて測定
される。
【0018】分散液を調整する時に用いられる溶媒とし
ては、イソプロピルアルコール、n−プロピルアルコー
ル、アセトン、メチルエチルケトン、エタノール等が挙
げられるが、好ましくはイソプロピルアルコールであ
る。
【0019】防眩処理層を形成するに当っては、通常は
(A)〜(E)各成分を溶媒中で混合して得られる塗工
液(分散液)を基材上に塗布、硬化させれば良いのであ
る。例えば、サンドミル、コボルミル、三本ロール、デ
ィスパー等の公知の分散混合装置を使用して溶媒中で上
記フィラーを上記バインダーに、均一分散させたり、超
音波撹拌装置を使用して均一分散させ塗工液を作製す
る。かかる分散を行う方法としては、超音波撹拌装置を
用いて超音波撹拌するのが好ましく、かかる超音波攪拌
を行うに当っては、特に制限されないが、10kHz以
上(更には10〜500kHz)の発信周波数を用いる
ことが好ましく、高周波数電力は50W以上(更には、
50〜1000W)が好ましく、撹拌機中の溶液温度は
20〜30℃、撹拌時間は0.1〜10時間が好まし
い。次に、上記で得られた塗工液を流延キャスト、ダイ
キャスト、スプレーコート、グラビアコート、マイクロ
グラビアコート、ロールコート、バーコート、ダイコー
ト、スピンコート、ディップコート、静電気ヘリオフォ
ンコーティング等の公知の方法により製膜或いは塗布さ
せ乾燥された後、紫外線あるいは電子線等を照射して硬
化させることにより防眩処理層が得られる。
【0020】かくして本発明の防眩処理層が得られるわ
けであるが、かかる層の厚みは0.01〜15μm(更
には0.1〜10μm)が好ましく、かかる厚みが0.
01μm未満の時は、塗工ムラが生じたり、防眩性が低
くなり、厚みが10μmを越える時は、平面平滑性が悪
くなる傾向がある。
【0021】かくして得られた本発明の防眩処理層は、
液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、EL(エレ
クトロルミネッサンス)、SED(Surface-Conduction
Election Emitter Display)の表面に設けられて実用
に供されるものであるが、防眩処理層の表示素子への付
着方法については、該防眩処理層を基材に塗工した後に
該基材を、各ディスプレイに貼合する方法等が実用的で
ある。また、偏光板を用いた液晶ディスプレイにおいて
は、その偏光板製造時に防汚処理層付保護フィルム(ト
リアセチルセルロースフィルム)と偏光子を貼合する際
に、トリアセチルセルロースフィルムの表面改質のため
に、アルカリ処理、プライマー処理、コロナ放電処理が
行われており、かかるアルカリ処理を行う際にも防眩処
理層を保護フィルムで保護せず、そのままアルカリ処理
しても問題がないという優れた耐久性を持ち合せてい
る。
【0022】本発明の防眩処理層は、上記のごとくケン
化処理しても表示品位と防汚性がほどんど低下せず、屋
内外のディスプレイ用の防眩処理層や他の光の散乱を必
要とする用途に有用である。
【0023】
【実施例】次に実施例を挙げて更に詳しく説明する。な
お、例中「部」、「%」とあるのは、断りのないかぎり
重量基準を意味する。 実施例1 (A)バインダー(アクリルウレタン系樹脂、荒川化学
社製『ビームセットKU−575CS−B』、透過率9
0.9%、光沢度94.5%)27部を70部のイソプ
ロピルアルコールに溶解した溶液に、(B)平均粒子径
0.25μmのテトラフロロエチレン樹脂系フィラー
(三井・デュポンフロロケミカル社製『MP110
0』)0.9部、(C)平均粒子径1.8μmのフィラ
ー(アクリル系樹脂、綜研化学社製『MX150』)
0.1部、(D)シリコーン系表面改質剤(日本ユニカ
ー社製『FZ3707』)0.06部、(E)フッ素系
表面改質剤(東亜合成化学社製『アロンGF−300』
0.4部、光反応開始剤(ベンジル誘導体、チバガイギ
ー社製『イルガキュアー651』)2部をそれぞれ添加
した後、温度25℃で高周波電力200W、発信周波数
が38kHzの超音波で1時間分散して塗工液を得た。
この塗工液を膜厚80μmのトリアセチルセルロースフ
ィルムにワイヤーバーコーター#5を用いて塗工し、8
0℃で2分間乾燥した後、露光機(オーク社製『HMW
532E』)、3kWの超高圧水銀灯)にて500mJ
/cm2で露光して厚さ5μmの防眩処理層を得、以下
の評価をおこなった。
【0024】(防汚性)前述した防眩処理層が形成され
たトリアセチルセルロースフィルムを、ケン化処理(1
0重量%水酸化ナトリウム水溶液で、40℃で2分間処
理した後水洗して乾燥)した後、指の指紋で該防眩処理
層を汚して、3日間放置した後、防眩処理層表面の汚れ
をイソプロピルアルコール20%、アセトン20%及び
水60%からなるクリーナー液を浸した脱脂綿により拭
き、目視で指紋が除去できたと判断される回数を測定し
て以下の評価をした。 ○・・・1回 △・・・2〜3回 ×・・・4回以上あるいは除去不可能
【0025】(ギラツキ、シロモヤ)前述した防眩処理
層が形成されたトリアセチルセルロースフィルムを、上
記と同様にケン化処理した後、トリアセチルセルロース
フィルム/ポリビニルアルコール染色フィルム(偏光
子)/トリアセチルセルロースフィルムよりなる偏光板
上にアクリル系粘着剤を用いて貼りあわせて粘着剤付き
偏光板を得た。一方、TFT液晶表示素子(富士通社製
『VL−1400TS』、13.8インチ、1024×
768ドット)の外側の偏光板を剥がし、上記の粘着剤
付き偏光板を代りに貼り合わせて液晶表示素子を得た。
暗室中で該液晶表示素子から4m離して100W蛍光灯
1本を配置し液晶表示素子の画面表面を観察し、見やす
さを以下のように評価した。 ○・・・ギラツキ、シロモヤなく見やすい。 ×・・・ギラツキあるいはシロモヤがあり見にくい。
【0026】(写りこみ)上記と同じく蛍光灯の写り込
みの状況を観察し、以下のように評価した。 ○・・・写り込みがなく見やすい。 ×・・・写り込みがあり見にくい。
【0027】更に上記の防眩処理層(未ケン化処理のも
の)の一部を切断して接触角及び防汚性測定用のサンプ
ルとして評価した所、エチレングリコールに対する接触
角は60度で、かつ水に対する接触角は85度であり、
また、ヘイズ値は7.5であった。
【0028】実施例2 実施例1において、(D)成分を、日本油脂社製の『モ
ディパーF200』0.06部に変更した以外は実施例
1と同様に実施して同様に評価した。
【0029】比較例1〜4 実施例1において、(B)成分の添加を省略(比較例
1)、(C)成分の添加を省略(比較例2)、(D)成
分の添加を省略(比較例3)、(E)成分の添加を省略
(比較例4)した以外はいずれも実施例1と同様にして
防眩処理層を作成し、実施例1と同様に評価した。
【0030】比較例5 実施例1において、(B)成分の替りに、平均粒子径
0.8μmのテトラフロロエチレン樹脂系フィラー(三
井・デュポンフロロケミカル社製『MP1600』)
0.9部を用いた以外は実施例1と同様に実施して同様
に評価した。
【0031】比較例6 実施例1において、(C)成分の替りに、平均粒子径
0.8μmのテトラフロロエチレン樹脂系フィラー(三
井・デュポンフロロケミカル社製『MP1600』)
0.1部を用いた以外は実施例1と同様に実施して同様
に評価した。
【0032】比較例7 実施例1において、(C)成分の替りに、平均粒子径
3.0μmのテトラフロロエチレン樹脂系フィラー(三
井・デュポンフロロケミカル社製『TLP10F』)
0.1部を用いた以外は実施例1と同様に実施して同様
に評価した。実施例1、2、比較例1〜7の評価結果を
表1に示した。
【0033】 〔表1〕 防汚性 ギラツキ、 写り込み 接触角 ヘイズ値 シロモヤ 実施例1 ○ ○ ○ 60 85 7.5 〃 2 ○ ○ ○ 60 85 7.5 比較例1 △ ○ × 45 80 4.5 〃 2 ○ × × 60 85 1.5 〃 3 × ○ × 46 73 4.8 〃 4 × × ○ 40 75 7.5 〃 5 × × ○ 45 80 12 〃 6 ○ ○ × 60 85 4.7 〃 7 × × × 57 75 10.7 :ジエチレングリコールに対する接触角(度) :水に対する接触角(度)
【0034】
【発明の効果】本発明の防眩処理層は、(A)バインダ
ー、(B)平均粒子径0.5μm以下のテトラフロロエ
チレン樹脂系のフィラー、(C)平均粒子径1.3〜
1.9μmのフィラー、(D)シリコーン系表面改質剤
及び(E)フッ素系表面改質剤を含有するもので、ケン
化処理を実施しても表示品位、防汚性が良好である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 83/04 C08L 83/04 4J002 101/00 101/00 4J038 C09D 5/32 C09D 5/32 127/12 127/12 127/18 127/18 183/04 183/04 G02B 1/10 G02B 5/30 5/30 G02F 1/1335 G02F 1/1335 G02B 1/10 Z Fターム(参考) 2H042 BA02 BA13 BA15 BA20 2H049 BB16 BB49 BB51 BB63 BC05 BC14 BC22 2H091 FA08X FA37X FB02 FB12 FC23 FC25 FD15 GA16 GA17 LA03 LA07 LA16 2K009 AA04 BB11 CC09 CC24 CC26 CC33 CC42 DD02 DD05 EE00 EE05 4F006 AA02 AB13 AB19 AB33 AB34 AB35 AB36 AB37 AB39 AB42 BA14 CA05 DA04 4J002 AA001 AB011 BB001 BD123 BD125 BD152 BF051 BG033 CC031 CC161 CC181 CD001 CF001 CF211 CK021 CP033 CP034 FA082 FA083 FD012 FD013 FD200 FD204 FD205 GP00 4J038 BA021 CB001 CD092 CD122 CF101 CG141 CJ281 DA041 DA141 DA161 DB001 DB451 DD181 DD211 DG001 DG321 DL031 DL032 DL131 FA251 FA261 FA281 KA08 KA20 NA19 PA17

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)バインダー、(B)平均粒子径
    0.5μm以下のテトラフロロエチレン樹脂系のフィラ
    ー、(C)平均粒子径1.3〜1.9μmのフィラー、
    (D)シリコーン系表面改質剤及び(E)フッ素系表面
    改質剤を含有することを特徴とする防眩処理層。
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