JP3694153B2 - 防眩性ハードコートフィルム - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、防眩性ハードコートフィルムに関して、特にフラットパネルディスプレイ、ディスプレイ画面が透視できる若しくは、ペン入力タイプのタッチパネル等の表面基材に適した防眩性ハードコートフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のCRTや、フラットパネルディスプレイ画面への、外光の映り込みや、空気層との界面で生じる反射光が非常に問題となり画面を見難いものにしていた。例えばブラウン管の映像を見る場合、窓や蛍光燈の鏡面反射像が映像に重なり、該映像が見にくくなる現象は日常経験することである。
このため基材表面に、外光の反射防止のために、(1)単層、または、多層の無機蒸着層を形成し反射防止をする方法や、(2)シリカ等の粒子を含有した、マットコーティングを施す方法等が知られている。
【0003】
(1)の方法については反射率を低下させることはできるが、可視光の全領域で反射率を0にするのは困難であり、したがって現実的には反射像の一部が残る欠点がある。また製造工程が複雑で、コストも非常に高く耐スクラッチ性も劣る。基材上にハードコート層を形成し、その後無機蒸着層を形成すれば耐スクラッチ性は向上はするが、同様にコストが高くなり反射像の一部も残る。
(2)の方法についてバインダーとしてハードコート樹脂を使用すれば耐スクラッチ性のある膜を形成することが出来るが、特にハードコート樹脂層が電離放射線硬化樹脂の場合、酸素による硬化阻害などの影響で鉛筆硬度2H以上の充分な硬度を得るためにはハードコート層の膜厚が少なくとも3ミクロメーター以上必要である。微粒子の粒径はハードコート層の厚みより大きくしなければ防眩性が得られず、その大きな粒子のため画質劣化を伴うという問題点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明は、防眩効果、耐スクラッチ性、透明性に優れかつ画質劣化を抑えた防眩性ハードコートフィルムを低コストで提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、基材フィルム上に電離放射線硬化型ハードコート樹脂を塗工し、硬化を不完全な状態で止め、そのハードコート層の上に、平均粒径0.5ミクロメーター以上5.0ミクロメーター以下の粒子を含有し、かつ含有粒子の粒子径より薄いハードコート層となるように、電離放射線硬化型樹脂を塗工し、完全に硬化させる。よって併せて少なくとも3ミクロメーター以上のハードコート層を有することにより十分な硬度をもち、防眩性を有しながらも画質劣化を抑えたハードコートフィルムが得られる。
すなわち本発明は、基材フィルム上に、少なくとも2層以上のハードコート層を積層・形成した防眩性ハードコートフィルムであって、該ハードコート層のうち、基材フィルムから見て最外層のハードコート層が、粒子を含有しかつ含有する粒子の平均粒径よりも小さい値の厚さである薄いハードコート層であることを特徴とする防眩性ハードコートフィルムであり、また、含有する粒子の平均粒径が0.5ミクロメーター以上5.0ミクロメーター以下であることを特徴とする前記の防眩性ハ−ドコ−トフィルムであり、また積層された前記ハードコート層の膜厚の合計が3ミクロメーター以上であり、かつ基材フィルムとして、2軸延伸ポリエステルフィルムを使用した場合、前記ハードコートフィルムの鉛筆硬度が2H以上であることを特徴とする前記の防眩性ハードコートフィルムである。
【0006】
さらに、前記粒子が球状シリコーン樹脂粒子である防眩性ハードコートフィルムであり、また前記粒子が球状シリカ粒子である防眩性ハードコートフィルムであり、前記ハードコート層が、電離放射線硬化型樹脂から形成されることを特徴とするの防眩性ハードコートフィルムであり、最外層のハードコート層の屈折率が、その下のハードコート層の屈折率よりも高いことを特徴とする前記の防眩性ハードコートフィルム。
さらに、積層された前記ハードコート層間の密着性がセロテープによる碁盤目剥離試験で100/100である防眩性ハードコートフィルムであり、また粒子と粒子を含有するハードコート層の屈折率の差が0.15以内であることを特徴とする前記の防眩性ハードコートフィルムである。
【0007】
本発明に用いる基材フィルムとしては、特には制限はないが、加工適性や用途的に考えれば、高い透明性を有するフィルムを使用することが好ましく、例えば三酢酸セルロース、アセテート等のセルロース系樹脂や、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂や、ポリメチルメタクレート等のアクリル系樹脂や、ポリカーボネート樹脂類等の、人造樹脂フィルムを使用することが好ましい。また、基材上に、基材とハードコート層の密着力を向上させる樹脂層が形成されてあってもよい。
【0008】
問題となる光の反射は、おおかた空気と粒子との界面、粒子とハードコート樹脂の界面で発生する。前者の反射は空気と粒子の屈折率の差によって、後者の反射は粒子とハードコート樹脂との屈折率の差によって発生する。粒子の屈折率が大きすぎると、透過性が著しく損なわれ、画質も劣化する。ハードコート樹脂層と粒子の屈折率の差は、好ましくは0.15以内でありその下限は0.01程度である。この屈折率の差が0.01より小さいと粒子とハードコート層との界面での拡散反射が利用できず、ヘーズの割に防眩性が得られない。屈折率の差が0.15より大きすぎると、透過性が低下する。よって粒子の屈折率、ハードコート層の屈折率を適当に選択することで 透過性と防眩性を効果的に発揮させることができる。
【0009】
本発明で用いる粒子としては、特に制限はないがシリカや、シリコーン樹脂粒子、アクリル樹脂粒子、スチレン樹脂粒子、ナイロン樹脂粒子等が挙げられ、粒子の形状は、効率的に光を拡散させるために、球状もしくは球状に近いものが好ましい。なかでも粒子の屈折率が低く、ハードコート樹脂との屈折率の差を調節するのに適当である球状シリコーン樹脂粒子もしくは球状シリカが好ましく、分級されたものが更に好ましい。
粒子の粒径は画質劣化を抑えるため、小さい程良いが、表面の凹凸により充分な防眩性を得るためには平均粒径0.5ミクロメーター以上であることが好ましく、また5.0ミクロメーター以下であることが好ましく、5.0ミクロメーター以上になると透視される画像がにじむ等の問題を有する。より好ましくは1からミクロメーター3ミクロメーターである。
本発明において粒子を含有するハードコート層の厚みとしては、その粒子の平均粒径以下で、望ましくは平均粒径の80%以下である。粒子の粒度分布、ハードコート層との屈折率の差にもよるが平均粒径の80%よりハードコート層が厚いと、大部分の粒子がハードコート層に埋まってしまい十分な防眩性が得られない。さらに粒子の欠落を防止するため、粒子の平均粒径の50%以上であることが望ましい。
本発明においては、前記の粒子を含有するハードコート層において、ハードコート層の厚さは粒子が突出していない部分の平坦部の厚さを指すものである。
本発明の粒子を含有するハードコート層は、JIS−B0601におけるRaが0.01〜3.0(ミクロメーター)であることが好ましく、さらに好ましくは0.05〜1.0(ミクロメーター)の範囲あるものである。
【0010】
本発明に用いるハードコート樹脂層を形成するハードコート樹脂としては、主として熱硬化型樹脂、若しくは電離放射線硬化型樹脂が考えられるが、 中でも作業環境性、生産性の点で電離放射線硬化型樹脂を使用することが好ましい。
電離放射線硬化型樹脂は、少なくとも電子線あるいは紫外線照射により硬化される樹脂を含有する塗料から形成される。具体的には、光重合性プレポリマー、光重合性モノマー、光重合開始剤を含有し、さらに必要に応じて増感剤、非反応性樹脂、レベリング剤等の添加剤、溶剤を含有するものである。
光重合性プレポリマーは、その構造、分子量が、電離放射線型硬化型塗料の硬化に関係し、硬度、耐クラック性等の特性を定めるものである。光重合性ポリマーは骨格中に導入されたアクリロイル基が電離放射線照射されることにより、ラジカル重合するタイプが一般的である。ラジカル重合により硬化するものは硬化速度が速く、樹脂設計の自由度も大きいため、特に好ましい。
【0011】
光重合性プレポリマーとしては、アクリロイル基を有するアクリル系プレポリマーが、特に好ましく、1分子中に2個以上のアクリロイル基を有し、3次元網目構造となるものである。アクリル系プレポリマーとしては、ウレタンアクリレート、メラミンアクリレート、ポリエステルアクリレート等が使用できる。
光重合性モノマーは、高粘度の光重合性プレポリマーを希釈し、粘度を低下させ、作業性を向上させるため、また、架橋剤として塗膜強度を付与するために使用される。また、光重合性モノマーの混合量が多くなると塗膜は必要以上に硬くなるため、所望の硬度、あるいは所望の可とう性が得られるよう、混合割合は選択するとよい。例えば、本発明の防眩性ハードコートフィルムを曲げる用途に使用する場合は、可とう性に優れた、熱硬化性、熱可塑性アクリル樹脂、エポキシ樹脂等の非反応性樹脂を混合することにより、硬度を調節することが出来る。
【0012】
このようなハードコート樹脂から形成されるハードコート層の屈折率を調整するにはいくつかの方法が考えられる。高屈折率に調整する場合には(1)一般的な光重合性プレポリマー、光重合性モノマーの中から、分子中に環状構造を持つなど、構造的に比較的屈折率の高いものを使用する(2)硫黄、臭素化合物等の高屈折率化合物を共重合、付加重合等により光重合性プレポリマーや光重合性モノマーに導入、またはアクリル化したものを使用する(3)硫黄化合物等の高屈折材料を非反応性樹脂として使用する、等の方法がある。
低屈折率に調整する場合には(4)一般的な光重合性プレポリマー、光重合性モノマーの中から、分子中に環状構造を持たないなど構造的に比較的屈折率の低いものを使用する(5)フッ素、珪素化合物等の低屈折率化合物を共重合、付加重合等により光重合性プレポリマーや光重合性モノマーに導入、またはアクリル化したものを使用する(6)フッ素、珪素、硼素化合物等の低屈折材料を非反応性樹脂として使用する、等の方法がある。
【0013】
このようにして得られる、電離放射線硬化型塗料に電子線あるいは紫外線を照射して硬化する場合、酸素の存在及び塗膜の厚さが硬化と密接に関係する。電離放射線が、照射されて発生したラジカルは酸素を補足するため、硬化を抑制してしまう。このため、塗膜の厚さが薄いと、塗膜体積に占める表面積が大きくなり、空気中の酸素により硬化阻害を受け充分な硬度が得られない。このような理由等から、一般に鉛筆硬度2H以上の硬度を得るためには、少なくとも3ミクロメーター以上のハードコート層の膜厚が必要となる。鉛筆硬度が2Hより低ければ、ハードコートフィルムをディスプレイに使用した場合、掃除の際やペン入力時に容易にハードコート面にキズが入る。
【0014】
また、多層に電離放射線硬化樹脂層を積層するには、各層間の密着がポイントとなり、この密着が硬度にも影響する。そこで、本発明では、ハードコート層を2層とする場合、電離放射線樹脂をメイヤーバーで塗布し、電離放射線照射による硬化を半硬化の状態で止め、次の層を塗布し、最終的に電離放射線照射により完全に硬化させる方法とった。この方法で硬化させると、1層目の未反応のアクリロイル基が、2層目のアクリロイル基と反応、結合し、ハードコート樹脂を各層間で強力に密着させることができ、2層目のハードコート層の膜厚が3ミクロメーター以下でも十分な硬度が得られる。1層目のハードコート樹脂を完全に硬化させた後に2層目のハードコートを塗工し完全に硬化させると、ハードコート層間の密着不良や、粒子の脱落、1層目のハードコート層の膜厚に無関係に、2層目のハードコート層の膜厚3ミクロメーター以下で硬度が低下する等の問題が生じる。
【0015】
また、反射光の干渉を考慮して、好ましくは積層されるハードコート層の最外層は、その下に来るハードコート層より屈折率が高いことが望ましい。粒子の添加量は、使用する粒子の比重により影響をうけるが、通常、樹脂固形分の0.1〜10重量%好ましくは0.2〜5重量%の範囲である。
電離放射線塗料を用いた、ハードコート層の形成方法としては、通常の塗工方法、例えば、バー、ブレード、スピン、グラビア、スプレー等のコーティングで行うことができる。
【0016】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明する
**実施例1
厚さ188ミクロメーターのポリエステルフィルム上に、ウレタンアクリレート20部(重量部、以下同)、6官能アクリルモノマー20部、シリコンアクリレート10部、光開始剤3部、トルエン50部からなり硬化後の屈折率が1.48となる電離放射線硬化樹脂塗料(A)を硬化後の厚みが1.5ミクロメーターになる様にメイヤーバーにて塗布し、高圧水銀灯により紫外線を0.5秒照射し、セミキュア状態のハードコート層を形成する。その後、電離放射線硬化樹脂塗料(A)100部にビスフェノールA型エポキシアクリレート20部、光開始剤0.3部を添加した硬化後の屈折率が1.52となる電離放射線硬化樹脂塗料(B)に平均粒径3ミクロメーター、屈折率1.42の球状シリコーン樹脂粒子0.3部を添加したものを硬化後のハードコート層が2ミクロメーターとなる様にメイヤーバーにて塗布し、高圧水銀灯により紫外線を2〜3秒照射しフルキュアさせハードコート層を形成する。
【0017】
**実施例2
厚さ188ミクロメーターのポリエステルフィルム上に、電離放射線硬化樹脂塗料(A)を硬化後の厚みが4ミクロメーターになる様にメイヤーバーにて塗布し、高圧水銀灯により紫外線を0.5秒照射し、セミキュア状態のハードコート層を形成する。その後、電離放射線硬化樹脂塗料(B)100部に平均粒径2ミクロメーター、屈折率1.42の球状シリコーン樹脂粒子0.3部を添加したものを硬化後のハードコート層の厚さが1.2ミクロメーターになる様にメイヤーバーにて塗布し、高圧水銀灯により紫外線を2〜3秒照射しフルキュアさせハードコート層を形成する。
【0018】
【比較例】
**比較例1
厚さ188ミクロメーターのポリエステルフィルム上に、電離放射線硬化樹脂塗料(B)100部に平均粒径3ミクロメーター、屈折率1.42の球状シリコーン樹脂粒子0.3部を添加したもの硬化後のハードコート層が2ミクロメーターになる様にメイヤーバーにて塗布し、高圧水銀灯により紫外線を2〜3秒照射しフルキュアさせハードコート層を形成する。
【0019】
**比較例2
厚さ188ミクロメーターのポリエステルフィルム上に、電離放射線硬化樹脂塗料(A)を硬化後の厚みが0.5ミクロメーターになる様にメイヤーバーにて塗布し、高圧水銀灯により紫外線を0.5秒照射し、セミキュア状態のハードコート層を形成する。その後、電離放射線硬化樹脂塗料(B)100部に平均粒径3ミクロメーター、屈折率1.42の球状シリコーン樹脂粒子0.3部を添加したもの硬化後のハードコート層が2ミクロメーターになる様にメイヤーバーにて塗布し、高圧水銀灯により紫外線を2〜3秒照射しフルキュアさせハードコート層を形成する。
【0020】
**比較例3
厚さ188ミクロメーターのポリエステルフィルム上に、電離放射線硬化樹脂塗料(A)を硬化後の厚みが4ミクロメーターになる様にメイヤーバーにて塗布し、高圧水銀灯により紫外線を0.5秒照射し、セミキュア状態のハードコート層を形成する。その後、電離放射線硬化樹脂塗料(B)100部に平均粒径0.3ミクロメーター、屈折率1.42の球状シリコーン樹脂粒子0.5部を添加したものを硬化後のハードコート層の厚さが0.18ミクロメーターになる様にメイヤーバーにて塗布し、高圧水銀灯により紫外線を2〜3秒照射しフルキュアさせ、ハードコート層を形成する。
【0021】
**比較例4
厚さ188ミクロメーターのポリエステルフィルム上に、電離放射線硬化樹脂塗料(B)100部に平均粒径6ミクロメーターの屈折率1.42の球状シリコーン樹脂粒子0.25部を添加したもの硬化後のハードコート層が3.6ミクロメーターになる様にメイヤーバーにて塗布し、高圧水銀灯により紫外線を2〜3秒照射しフルキュアさせハードコート層を形成する。
【0022】
**比較例5
厚さ188ミクロメーターのポリエステルフィルム上に、電離放射線硬化樹脂塗料(A)を硬化後の厚みが3になる様にメイヤーバーにて塗布し、高圧水銀灯により紫外線を0.5秒照射し、セミキュア状態のハードコート層を形成する。電離放射線硬化樹脂塗料(B)100部に平均粒径2ミクロメーターの屈折率2.71のルチル型酸化チタン粒子0.4部を添加したものを硬化後のハードコート層の厚さが1.2ミクロメーターになる様にメイヤーバーにて塗布し、高圧水銀灯により紫外線を2〜3秒照射しフルキュアさせハードコート層を形成する。
【0023】
**比較例6
厚さ188ミクロメーターのポリエステルフィルム上に、電離放射線硬化樹脂塗料(A)を硬化後の厚みが3ミクロメーターになる様にメイヤーバーにて塗布し、高圧水銀灯により紫外線を0.5秒照射し、セミキュア状態のハードコート層を形成する。その後、電離放射線硬化樹脂塗料(B)100部に平均粒径2ミクロメーターの屈折率1.46の無定形シリカ0.6部を添加したものを硬化後のハードコート層の厚さが1.2ミクロメーターになる様にメイヤーバーにて塗布し、高圧水銀灯により紫外線を2〜3秒照射しフルキュアさせハードコート層を形成する。
【0024】
**比較例7
厚さ188ミクロメーターのポリエステルフィルム上に、電離放射線硬化樹脂塗料(A)を硬化後の厚みが1.5ミクロメーターになる様にメイヤーバーにて塗布し、高圧水銀灯により紫外線を2〜3秒照射し、フルキュア状態のハードコート層を形成する。その後、電離放射線硬化樹脂塗料(B)100部に平均粒径3ミクロメーター、屈折率1.42の球状シリコーン樹脂粒子0.3部を添加したもの硬化後のハードコート層が2ミクロメーターになる様にメイヤーバーにて塗布し、高圧水銀灯により紫外線を2〜3秒照射しフルキュアさせハードコート層を形成する。
【0025】
実施例1、2及び比較例1、2、3、4、5、6、7で得られたハードコートフィルムについて、以下の評価を行った。
(1)透過率 島津製作所製、分光光度計UV−3100PCを用い550nmの光線透過率を測定した。
(2)光沢値 日本電色工業製、グロスメーターを用いて60度の光沢値を測定した。
【0026】
(3)ヘ−ズ 日本電色工業製、ヘイズメーターを用いて測定した。
(4)文字のにじみ 透過型液晶ディスプレイ上にハードコートフィルムを張り付け目視にて画像のにじみ具合を判定した。
A:にじまない B:ややにじむ C:にじむ
(5)鉛筆硬度 JIS k5400 に準じて測定した。
(6)耐スチールウール性 スチールウール#0000にてコート面を擦り、傷の付き具合を判定した。
A:傷が付かない B:やや傷が付く C:傷が付く
(7)密着性 非コート面を両面テープにて土台に密着させ、コート面にカッターナイフで1mm間隔のキズを縦11本、横11本入れ、計100個の升目を作製し、ニチバンセロテープをその上から完全に密着させ、フィルムに対して90度方向に一気に引き剥がし、フィルムに完全に残存する升目数により評価した。
下記表1に実施例、比較例の評価を示す。
【0027】
【表1】
Figure 0003694153
【0028】
【発明の効果】
表1から解るように、実施例においては光沢度が低くかつ他の透過率、文字のにじみ、鉛筆硬度、耐スチールウール性、密着性等においても優れており、比較例においては、光沢度が低い場合は鉛筆硬度が小さいか、文字のにじみが発生するか、また耐スチールウール性に劣るかしてすべてをバランスよく備える防眩性ハードコートフィルムとなり得ない。

Claims (1)

  1. 基材フィルムである二軸延伸ポリエステルフィルム上に、
    少なくとも、電離放射線硬化型樹脂からなるハードコート層を複数積層されてなる防眩性ハードコートフィルムであって、
    前記複数積層されてなるハードコート層のうち、
    基材フィルムから見て最外層に位置するハードコート層が、平均粒径が0.5μm以上5.0μm以下である、球状シリコーン樹脂粒子又は球状シリカ粒子のいずれかの粒子を含有し、
    かつ、前記最外層に位置するハードコート層の厚みが前記粒子の平均粒径よりも小さい値であると同時に、その下に存在する他のハードコート層の屈折率よりも高い屈折率を有してなり、
    かつ、前記複数積層されてなるハードコート層の合計膜厚が3μm以上である防眩性ハードコートフィルムであって、
    前記防眩性ハードコートフィルムの鉛筆硬度が2H以上であり、
    かつ、前記複数積層されてなるハードコート層同士の層間密着性が、粘着テープによる碁盤目剥離試験で100/100であり、
    かつ、前記粒子の屈折率と、前記粒子を含有する最外層のハードコート層における前記粒子以外の部分の屈折率と、の差が0.15以内であること、
    を特徴とする、防眩性ハードコートフィルム。
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