JP2001271451A - 増厚鉄骨梁とその加工方法 - Google Patents

増厚鉄骨梁とその加工方法

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JP2001271451A JP2000085748A JP2000085748A JP2001271451A JP 2001271451 A JP2001271451 A JP 2001271451A JP 2000085748 A JP2000085748 A JP 2000085748A JP 2000085748 A JP2000085748 A JP 2000085748A JP 2001271451 A JP2001271451 A JP 2001271451A
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Tomihiro Hori
富博 堀
Kiyohito Azuma
清仁 東
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Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 増厚された鉄骨梁の端部を梁母材と一体の材
質で構成し、増厚鉄骨梁を製造するための生産性の向
上、工期短縮及びコストダウンを図れる増厚鉄骨梁と梁
端部の加工方法を提供する。 【解決手段】 増厚鉄骨梁2は、梁端部7を母材側に傾
斜を設けた増厚形状にしており、増厚鉄骨梁をH形断面
部材で構成して、梁端部のフランジ8やウエブ9を増厚
形状にするために梁端部のフランジをモーメント分布に
対応させて梁材軸方向に拡大することを特徴とし、梁端
部のフランジが、梁せいの1/2以上の長さで、塑性変
形点の母材耐力と増厚する長さとで設定される値に増厚
している。又、本発明による増厚鉄骨梁の加工方法は、
梁端部を高周波誘導加熱によって増厚成形することを特
徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、増厚鉄骨梁とその
加工方法に関し、特に、梁端部を高周波誘導加熱によっ
て増厚成形することで、増厚鉄骨梁の品質確保と製造コ
ストの削減を達成する増厚鉄骨梁とその加工方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】鉄骨造建物においては、H形断面部材か
ら構成される梁と柱との結合によって柱・梁接合部を形
成しているが、地震時には、この柱・梁接合部に最も大
きな応力を生じる結果、フランジ溶接部とその周辺での
破壊が多くなっている。このような破壊を回避するため
に、梁部材の塑性変形領域を梁材軸方向に拡大して仕口
部の降伏以後の耐力上昇率を大きくするために、塑性変
形点を梁母材に設定して、仕口耐力を塑性変形点におけ
る母材耐力と同一にすることが検討されてきた。
【0003】そして、上記課題を解決する対策として、
梁端部のフランジを梁せいの1/2以上の長さにして、
塑性変形点の母材耐力と増厚する長さとで設定される値
に増厚することで、塑性化する領域を従来の接合部より
も広がるようにして、梁材に強度ギャップを設け、梁フ
ランジ部分だけで柱への応力伝達ができるようにした耐
震型柱・梁接合構造が、特願平11−119045号と
して既に提案されている。
【0004】その提案内容は、図7に示すように、柱3
1にはダイヤフラム33とシャープレート34が敷設し
てあり、大梁32は、フランジ35を有するロール材の
H型鋼で構成され、その母材に設定した塑性変形点36
の位置から端部37までフランジ35を増厚して、増厚
フランジ38の塑性変形点36側をフランジの母材側に
傾斜させている。柱31と大梁32との接合は、ダイヤ
フラム33と大梁32の増厚フランジ38とを溶接接合
し、シャープレート34と大梁32のウエブ39とは高
力ボルト摩擦接合で一体化を図っている。
【0005】説明によると、仕口部の強度は母材に設定
した塑性変形点36における塑性変形耐力を決定してか
ら、これと同一の値に梁端仕口部の耐力を設定すること
で、梁材に強度ギャップを設けて、柱・梁仕口部におけ
る塑性変形領域を拡大している。
【0006】従って、柱・梁仕口部と塑性変形点を設定
した大梁の母材部分とは、同一状態で塑性変形領域を形
成することになり、仕口部と増厚フランジの開始位置に
おける梁とがほぼ同時に降伏するようになって、柱への
応力伝達は増厚したフランジ部分だけで可能になる。こ
の結果、地震力等が建物に加えられた時には、柱・梁の
塑性変形能力を向上させて仕口部近傍での破壊が回避さ
れ、高い塑性性能が期待できることから耐震対策として
有効に作用するとしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の出願に係る発明
では、H形断面部材で構成した梁の梁端部の形状につい
て、フランジを厚くしたり、幅を拡大することで所望の
機能を発揮させている。そして、フランジの増厚や拡幅
を必要とする場合には、従来から定型のH形断面部材で
構成した梁32を用い、梁の定型フランジに対して増厚
フランジ38として補完的に所定の補強板を溶接接合す
るのが一般的である。しかして、梁端部における増厚フ
ランジ38の溶接接合は、応力が比較的大きい部分での
溶接であるから、確実な作業によって信頼度を向上させ
る必要があり、このために、増厚フランジ38の溶接作
業は、生産性の向上、工期短縮及びコストダウンの点で
さらに検討する必要がある。
【0008】本発明は、これらの事情に鑑みて検討され
たものであり、増厚鉄骨梁における梁端部の成形加工に
溶接接合を無くすることで、増厚された鉄骨梁の端部を
梁母材と一体の材質で構成し、増厚鉄骨梁を製造するた
めの生産性の向上、工期短縮及びコストダウンを図れる
増厚鉄骨梁とその加工方法を提供している。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による増厚鉄骨梁
は、基本的に、梁端部を母材側に傾斜を設けた増厚形状
にしており、具体的には、増厚鉄骨梁をH形断面部材で
構成して、梁端部のフランジを増厚形状にするために梁
端部のフランジをモーメント分布に対応させて梁材軸方
向に拡大することを特徴とし、さらに、梁端部のウエブ
についても増厚形状であることを特徴にして、梁端部の
フランジが、梁せいの1/2以上の長さで、塑性変形点
の母材耐力と増厚する長さとで設定される値に増厚する
ことを特徴にしている。
【0010】又、本発明による増厚鉄骨梁の加工方法
は、基本的に、梁端部を高周波誘導加熱によって増厚成
形しており、具体的には、梁端部に対する高周波誘導加
熱の範囲を増厚する体積に基づいて設定し、所定の加熱
後に梁材軸方向に加圧して所定の増厚形状に成形するこ
とや、増厚形状の成形を成形型によって実施することを
特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明による増厚鉄骨梁は、柱・
梁接合部の破壊を回避するために用いられるものであ
り、梁部材の塑性変形領域を梁材軸方向に拡大して、仕
口部の降伏以後の耐力上昇率を大きくし塑性変形点を梁
母材に設定して、仕口耐力を塑性変形点における母材耐
力と同一にしている。このために、梁端部は母材側に傾
斜を設けた増厚形状にしており、増厚鉄骨梁をH形断面
部材で構成して、梁端部のフランジを増厚形状にするた
めに梁端部のフランジをモーメント分布に対応させて梁
材軸方向に拡大することを特徴とし、さらに、梁端部の
ウエブについても増厚形状であることを特徴にしてい
る。そして、梁端部におけるフランジの増厚は、梁せい
の1/2以上の長さで、塑性変形点の母材耐力と増厚す
る長さとで設定される値で形成している。以下に、本発
明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0012】図1、2は、本発明による増厚鉄骨梁を適
用した耐震型柱・梁接合構造を説明するための斜視図で
ある。図において、1はCFTの柱であり、2は大梁で
ある。柱1には、ダイヤフラム3とシャープレート4が
敷設してある。大梁2はフランジ5を有するロール材の
H形鋼であり、その母材に設定した塑性変形点6の位置
から端部7まで、フランジ5を増厚しており、本実施の
形態では増厚フランジ8の塑性変形点6側をフランジの
母材側に傾斜させて形成している。柱1と大梁2との接
合は、ダイヤフラム3と大梁2の増厚フランジ8とを溶
接接合し、シャープレート4と大梁2のウエブ9とは高
力ボルト摩擦接合で一体化を図っている。
【0013】母材に設定した塑性変形点6における耐力
と梁端部の耐力を同一に設定するために、梁端部の増厚
フランジ8の長さと厚さは以下のように設定されてい
る。 増厚フランジの長さは梁せいの1/2以上にする。 1/2・d≦Lj (1) Lj:増厚フランジの形成長さ d:梁せい 梁ウエブの曲げ歪分布性状を有限要素法で解析すると、
柱表面から梁せいの1/2以上離れるとウエブの曲げ歪
分布が、平面保持を仮定して定まる分布形状にほぼ一致
することから上記の選択をしている。
【0014】 梁端部の増厚フランジ5の厚さtfr
は、柱が閉鎖断面で幅厚比(径厚比)が大きい場合やウ
エブがボルト接合となるノンブラケットの場合に曲げモ
ーメントの伝達が期待できないことから、梁ウエブを無
視して梁フランジ部のみが有効とし、使用材料の各部位
における降伏応力度が同一と仮定して、上記式(1)と
式(2)とから算定している。 Mc=Me* (2) Mcは、梁端仕口部の全塑性モーメント、Me*は、仕
口に要求される耐力 Mc=B・tfr・d′・σy d′:梁フランジの重心間距離 σy:降伏点 Me*=Me・L/(L−Lj) Me:増厚フランジの開始位置における梁の全塑性モー
メント L:反曲点までの梁長さ Me=[B・tf・d′+dw2・tw/4]・σy そして、梁母材の耐力の設定や増厚フランジ8の長さL
jと厚さtfrについては、上記した算出式に従って総
合的に設定されることになる。
【0015】梁端仕口部の耐力は、母材に設定した塑性
変形点6における耐力を決定してから、上記のようにこ
れと同一の値に設定して、梁材に強度ギャップを設けて
いるので、柱・梁仕口部は塑性変形領域の拡大を図って
いることになる。梁端仕口部と塑性変形点を設定した大
梁の母材部分とは、同一状態で塑性変形領域を形成する
ことになり、梁端仕口部と増厚フランジの開始位置にお
ける梁とがほぼ同時に降伏するようになり、柱への応力
伝達が増厚したフランジ部分だけで可能になる。
【0016】従って、地震力等が建物に加えられた時に
は、柱・梁の塑性変形性能を向上させて梁端仕口部近傍
での破壊が回避され、高い塑性変形性能が期待できるか
ら、耐震対策として有効に作用する。さらに、梁材は、
増厚フランジの開始位置における梁に生じる応力に対し
て設計できるので、従来の梁断面より小さい断面を用い
ることができることからコストダウンに貢献できる。
【0017】図1で示した増厚フランジ8は、大梁2の
母材に設定した塑性変形点6における耐力と梁端仕口部
の耐力とを同一に設定しており、増厚範囲の塑性変形点
6側をフランジの母材側に1/5程度に傾斜させて形成
している。この傾斜は、フランジの増厚部分に応力の急
激な変化が発生しないようにしているものであるから、
その傾斜角は特別に限定されるものでないが、塑性変形
点6から梁端部7までの作用モーメントによって生じる
応力を均一にするように傾斜角を決定することも可能で
ある。
【0018】即ち、塑性変形点6から梁端部7までの全
塑性モーメントMeは、上述の式に従って算出すること
が可能であるから、フランジの増厚は、その計算値に対
応させて傾斜を梁材軸方向に拡大させるもので、水平荷
重によって各部に作用するモーメントに対応させるよう
にその形状を決定することができる。増厚部の各位置で
のモーメントの値は、梁の端部7に向かって暫時増大し
て行くことから、これに対応する増厚フランジ8の形状
は、塑性変形点6から梁の端部7に向かって暫時拡大す
るテーパー形状になる。このテーパー形状は、梁端仕口
部のフランジに合わせて要求される耐力の最小値を保証
するものに対応しているので、使用する大梁等の部材数
量を削減させることが可能になり、コストダウンの点で
有利である。
【0019】図3、4は、本発明の他の実施形態を説明
するための斜視図である。上記実施の形態では、梁の母
材部分に塑性変形点を設定し梁端仕口部の耐力はモーメ
ント勾配に従って母材部分の値より高いものにするため
に、梁端仕口部のフランジ厚を増大させてフランジの断
面積を拡大してきた。しかし、増厚フランジの採用は、
増厚した梁端部と溶接接合する柱側のダイヤフラムをも
増厚させるものであり、柱側の製造コストを増大させる
ことになる。
【0020】母材に設定した塑性変形点6における耐力
と梁端仕口部の耐力を同一に設定するために、梁端部の
増厚拡幅フランジ5の長さと厚さ及び幅は以下のように
設定される。 増厚拡幅フランジの長さは梁せいの1/2以上にす
る。 1/2・d≦Lj (1) Lj:増厚拡幅フランジの形成長さ d:梁性 梁ウエブの曲げ歪分布性状を有限要素法で解析すると、
柱表面から梁せいの1/2以上離れるとウエブの曲げ歪
分布が、平面保持を仮定して定まる分布形状にほぼ一致
することから上記の選択をしている。
【0021】 梁端部の増厚拡幅フランジ18の厚さ
と幅は、柱が閉鎖断面で幅厚比(径厚比)が大きい場合
やウエブがボルト接合となるノンブラケットの場合に曲
げモーメントの伝達が期待できないことから、梁ウエブ
を無視して梁フランジ部のみが有効とし、使用材料の各
部位の降伏応力度が同一と仮定して、上記式(1)と式
(2)とから算定している。 Mc=Me* (2) Mcは、梁端仕口部の全塑性モーメント、Me*は、仕
口に要求される耐力 Mc=( B+2Br)・tfr・d′・σfy d′:梁フランジの重心間距離 σy:降伏点 Me*=Me・L/(L−Lj) Me:増厚拡幅フランジの開始位置における梁の全塑性
モーメント L:反曲点までの梁長さ Me=[B・tf・d′+dw2・tw/4]・σy そして、梁母材の耐力の設定や増厚拡幅フランジ18の
長さLjと厚さtfr及び幅(B+2Br)について
は、上記した算出式に従って総合的に設定されることに
なる。
【0022】本実施の形態においても、梁端仕口部は、
梁材に強度ギャップを設けて塑性変形領域の拡大を図っ
ており、同時に大梁の母材部分と同一状態で塑性変形領
域を形成して大梁とほぼ同じ状態で降伏するので、柱へ
の応力伝達が増厚拡幅したフランジ部分だけで可能にな
る。
【0023】次に、本発明による増厚鉄骨梁の加工方法
について説明する。本発明による増厚鉄骨梁は、梁端部
を高周波誘導加熱によって加工した増厚形状にすること
を特徴としており、接合部の強度を向上できると共に溶
接作業を省略して作業の合理化とコストダウンを図って
いる。以下に、実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0024】図5は、本発明によるH形断面部材で構成
した梁の端部を示しており、図6は図5における(6)
−(6)矢視の断面図である。本発明による梁端部の加
工は、誘導加熱による梁端部の軟化を基盤にしている。
高周波誘導加熱は、装置内に内蔵された誘導コイルに高
周波電力を供給して、内部に設置された金属製の加工物
に誘導電流を発生させることで行われるものであるか
ら、梁端部の加工は、加熱装置内で誘導加熱によって軟
化した梁を処置することで行われる。
【0025】梁端部は、加熱装置内の所定位置に増厚成
形する範囲を考慮してセットされ、誘導加熱によって成
形できる状態に軟化される。そして、成形加工は、所定
の加熱後に梁をその軸方向に加圧して所定の増厚形状に
成形しているから、梁の全長は、加工前の寸法から増厚
成形によって軸方向と直交する方向に拡大された体積分
だけ減縮することを勘案して、加工前の梁寸法を前期体
積に該当する量だけ長めにしておく必要がある。
【0026】又、増厚する梁端部の形状は、大梁におけ
るモーメント分布に対応させて、母材側から梁端部側に
向けて梁材軸方向に拡大するように傾斜を設けるもので
ある。フランジ部分での加工が主になるが、フランジ部
分では、端部の形状を増厚することから、拡幅すること
や増厚と拡幅の状態にする場合もあり、この他に、ウエ
ブ部分においても増厚することが必要になる場合もあ
る。いずれの成形加工においても、梁の母材側から端部
側への連続的な変化を伴うものであるから、上記の加熱
装置内に、所望の形状に加工された成形型を配置するよ
うにして、加熱によって軟化状態にある梁端部を迅速に
成形加工するようにしている。そして、場合によって
は、別置した型枠内に軟化状態にある梁端部を挿入加圧
することで所定の仕上がり形状に成形することも可能で
ある。
【0027】従って、梁21の端部22は、誘導加熱と
型枠による成形によって、増厚したウエブ23と上下の
フランジ24とを形成しており、中央部のウエブ25と
フランジ26に対して所定の寸法に厚さを増加させてい
る。
【0028】本発明による増厚鉄骨梁は、補強材の溶接
接合による場合と比較して以下のような効果を有してい
るので、生産性の向上、工期短縮及びコストダウンが図
れる。 母材と同様の材質に加工できる。 加熱による焼鈍効果が生じないので、品質保証がで
きる。 半自動化で、未熟練者でも短期間で加工できる。 加工後の形状と寸法は、高精度に成型されている。 従って、建築現場における構築においてもその取り扱い
を有利に展開できる。
【0029】以上、本発明を実施の形態に基づいて詳細
に説明してきたが、本発明は上記実施の形態に何ら限定
されるものでなく、発明の趣旨に反しない範囲におい
て、各種の変更が可能であることは当然である。
【0030】
【発明の効果】本発明による増厚鉄骨梁は、梁端部を母
材側に傾斜を設けた増厚形状にしており、増厚鉄骨梁を
H形断面部材で構成して梁端部のフランジを増厚形状に
するために梁端部のフランジをモーメント分布に対応さ
せて梁材軸方向に拡大して、梁端部のフランジを梁せい
の1/2以上の長さで、塑性変形点の母材耐力と増厚す
る長さとで設定される値に増厚されることを特徴として
いるので、柱への応力伝達を増厚拡幅したフランジ部分
だけで可能にすることで柱・梁の塑性変形能力を向上さ
せ、仕口部近傍での破壊を回避して高い塑性性能を確立
する効果を発揮している。
【0031】又、本発明による増厚鉄骨梁の加工方法
は、梁端部を高周波誘導加熱によって増厚成形してお
り、梁端部に対する高周波誘導加熱の範囲を増厚する体
積に基づいて設定し、所定の加熱後に梁材軸方向に加圧
して所定の増厚形状に成形することや、増厚形状の成形
を成形型によって実施することを特徴としているので、
溶接作業を省略して、下記のように品質の保証、作業の
合理化及びコストダウンの向上を図れる効果を発揮して
いる。 母材と同様の材質に加工できる。 加熱による焼鈍効果が生じないので、品質保証がで
きる。 半自動化で、未熟練者でも短期間で加工できる。 加工後の形状と寸法は、高精度に成型されている。
【図面の簡単な説明】
【 図1】本発明による増厚鉄骨梁を適用した柱・梁接
合構造の斜視図
【 図2】図1の梁を(2)−(2)矢視した断面図
【 図3】本発明による他の増厚鉄骨梁を適用した柱・
梁接合構造の斜視図
【 図4】図3の梁を(4)−(4)矢視した断面図
【 図5】本発明によるH型断面部材で構成した梁の立
面と側面図
【 図6】図5の梁を(6)−(6)矢視した断面図
【 図7】従来の増厚鉄骨梁を適用した柱・梁接合構造
の斜視図
【符号の説明】
1 柱、 2 大梁、 3 ダイヤフラム、 4 シャ
ープレート、5 フランジ、 6 塑性変形点、 7
端部、 8 増厚フランジ、9 ウエブ、12 大梁、
18 増厚フランジ、21 大梁、 22 梁端部、
23 増厚ウエブ、 24 増厚フランジ、25 ウ
エブ、 26 フランジ、31 柱、 32 大梁、
33 ダイヤフラム、 34 シャープレート、35
フランジ、 36 塑性変形点、 37 端部、38
増厚フランジ、 39 ウエブ、

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 梁端部を母材側に傾斜を設けた増厚形状
    にすることを特徴とする増厚鉄骨梁。
  2. 【請求項2】 増厚鉄骨梁が、H形断面部材で構成され
    ることを特徴とする請求項1に記載の増厚鉄骨梁。
  3. 【請求項3】 梁端部のフランジが、増厚形状であるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の増厚鉄骨梁。
  4. 【請求項4】 梁端部のフランジが、モーメント分布に
    対応して梁材軸方向に拡大していることを特徴とする請
    求項2又は3に記載の増厚鉄骨梁。
  5. 【請求項5】 梁端部のウエブが、増厚形状であること
    を特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の増厚鉄骨
    梁。
  6. 【請求項6】 梁端部のフランジが、梁せいの1/2以
    上の長さで、塑性変形点の母材耐力と増厚する長さとで
    設定される値に増厚されることを特徴とする請求項1乃
    至5のいずれかに記載の増厚鉄骨梁。
  7. 【請求項7】 梁端部を高周波誘導加熱によって増厚成
    形することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記
    載された増厚鉄骨梁の加工方法。
  8. 【請求項8】 梁端部に対する高周波誘導加熱の範囲を
    増厚する体積に基づいて設定し、所定の加熱後に梁材軸
    方向に加圧して所定の増厚形状に成形することを特徴と
    する請求項7に記載された増厚鉄骨梁の加工方法。
  9. 【請求項9】 増厚形状の成形が、成形型によることを
    特徴とする請求項7又は8に記載された増厚鉄骨梁の加
    工方法。
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