JP2001271174A - 表面処理亜鉛系めっき鋼板 - Google Patents

表面処理亜鉛系めっき鋼板

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JP2001271174A JP2000083904A JP2000083904A JP2001271174A JP 2001271174 A JP2001271174 A JP 2001271174A JP 2000083904 A JP2000083904 A JP 2000083904A JP 2000083904 A JP2000083904 A JP 2000083904A JP 2001271174 A JP2001271174 A JP 2001271174A
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Kazuhiko Higai
和彦 樋貝
Katsuhei Kikuchi
勝平 菊池
Hiroyuki Ogata
浩行 尾形
Chiyoko Tada
千代子 多田
Shigeru Unno
茂 海野
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    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
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Abstract

(57)【要約】 【課題】表面処理剤の被覆工程、および得られた表面処
理亜鉛系めっき鋼板の使用の際に、特別な排水処理が不
要で、従来の表面処理亜鉛系めっき鋼板が有する欠点を
改良し、特に耐食性が優れた表面処理皮膜を有する亜鉛
系めっき鋼板の提供。 【解決手段】亜鉛系めっき層の表面に、金属塩を含有
し、耐食性を有する中間層を設け、さらに該中間層の上
に、耐食性を有する有機樹脂層を、該有機樹脂層の該中
間層に対する被覆率が80%超となるように設けた表面
処理亜鉛系めっき鋼板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は表面処理亜鉛系めっ
き鋼板に関し、より詳しくは表面処理にクロムを使用す
ることなく得た、特に耐食性に優れた表面処理亜鉛系め
っき鋼板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、亜鉛めっき鋼板、亜鉛−アル
ミめっき鋼板などの亜鉛系めっき鋼板は、家電、自動
車、建築の分野で広く使用されている。これらの鋼板
は、鋼板の耐食性向上のために、めっきの上にクロメー
ト被覆処理を施して、もしくはクロメート被覆処理を施
した上に、さらに有機皮膜を設けて使用されている。ク
ロメート皮膜は有機皮膜との密着性を向上させるという
役割も果たす。
【0003】しかし、クロメート皮膜は耐食性や塗装密
着性に優れているものの、6価クロムを含有するので、
クロメート被覆工程において水質汚染防止法に規定され
る特別な排水処理を行う必要があり、コストアップにな
る欠点を有していた。このため、鋼板、特に亜鉛系めっ
き鋼板の白錆の発生を防止するために、クロムを用いな
い表面処理技術が求められ、例えば、下記のように数多
く提案されている。
【0004】特開平5−195244号公報には、
(a) 少なくとも4個のフッ素原子と、チタン、ジルコニ
ウムなどの少なくとも1個の元素とからなる陰イオン成
分(例えば、(TiF6 2- )で示されるフルオロチタン
酸)、(b) コバルト、マグネシウムなどの陽イオン成
分、(c) PH調節のための遊離酸、および(d) 有機樹脂
を含有するクロムフリー組成物からなる金属の表面処理
方法が提案されている。
【0005】特開平9−241856号公報には、
(a) 水酸基含有共重合体、(b) リン、および(c) 銅、コ
バルトなどの金属のリン酸塩を含有するクロムフリー組
成物からなる金属の表面処理方法が提案されている。
【0006】特開平11−50010号公報には、
(a) ポリヒドロキシエーテルセグメントと不飽和単量体
の共重合体セグメントを有する樹脂、(b) リン酸、およ
び(c)カルシウム、コバルトなどの金属のリン酸塩を含
有するクロムフリー組成物からなる金属の表面処理剤が
提案されている。
【0007】特開平11−106945号公報には、
(a) マンガン、コバルトなどの多価金属イオン、(b) フ
ルオロ酸、リン酸などの酸、(c) シランカップリング
剤、および (d)重合単位2〜50の水溶性重合体を水性
媒体に溶解した水溶性表面処理剤が提案されている。
【0008】特開平11−29724号公報には、
(a) チオカルボニル基含有化合物、(b) リン酸イオン、
および(c) 水分散性シリカを含有する水性防錆コーティ
ング剤を亜鉛被覆鋼にコーティングする方法が提案され
ている。
【0009】前記〜の方法において、金属板に十分
な付着量の表面処理剤(被覆剤、コーティング剤)を被
覆した場合、すなわち、十分な膜厚の皮膜を施した場合
には、まずまずの耐食性が得られるが、例えば、より劣
悪な環境下における耐食性は満足できるレベルにはなか
った。また、金属板の凸部などの一部が露出するような
皮膜が施されていたり、膜厚が薄過ぎる場合には、耐食
性が極めて不十分であった。
【0010】また、前記の方法におけるチオカルボニ
ル基含有化合物のような硫化物は、亜鉛などの金属表面
に吸着しやすく、さらにチオール基イオンは、リン酸イ
オンとの相乗作用により、コーティング時に活性な亜鉛
表面のサイトに吸着されて防錆効果を発揮する。この表
面処理方法で得られた亜鉛系めっき鋼板は、表面を−N
CS、−OCS基を有する層により被覆されると高耐食
性を有するが、皮膜の膜厚を薄くするとチオカルボニル
基含有化合物で被覆されていない部分が出現し、発錆の
原因になる。
【0011】前記〜の方法は、いずれも金属表面と
表面処理剤が形成する皮膜とを界面で強固に付着させる
発想に基づく技術である。微視的に捕らえれば、金属表
面と表面処理剤とは完全には密着し得ないので、密着性
向上には限界があった。したがって、このような従来の
技術においては、耐食性向上には、密着性ではなく、表
面処理剤による皮膜の緻密性向上が重要であった。
【0012】しかし、従来のクロムを用いない表面技術
の数多くの提案の中で、より過酷な条件下における耐食
性が満足できる表面処理亜鉛系めっき鋼板を開示するも
のはない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる事情に
鑑みてなされたもので、亜鉛系めっき鋼板への表面処理
剤の被覆工程、および得られた表面処理亜鉛系めっき鋼
板の使用の際に、特別な排水処理が不要で、従来の表面
処理亜鉛系めっき鋼板が有する欠点を改良し、特に耐食
性が優れた表面処理皮膜を有する亜鉛系めっき鋼板を提
供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記目的を
達成するため、鋭意検討した結果、亜鉛系めっき鋼板の
表面に、クロメート被覆することなく、有機樹脂と金属
塩を含有する表面処理剤を塗布することにより、特に耐
食性に優れた皮膜を形成できることを見出し、本発明を
完成するに至ったのである。
【0015】すなわち、本発明は、亜鉛系めっき層の表
面に、耐食性を有する中間層を有し、さらに該中間層の
上に、耐食性を有する有機樹脂層を有する表面処理亜鉛
系めっき鋼板であって、該有機樹脂層の該中間層に対す
る被覆率が80%超であることを特徴とする表面処理亜
鉛系めっき鋼板である。
【0016】好ましい本発明は、亜鉛系めっき層の表面
に、耐食性を有する中間層を有し、さらに該中間層の上
に、耐食性を有する有機樹脂層を有する表面処理亜鉛系
めっき鋼板であって、該有機樹脂層の該中間層に対する
被覆率が90〜100%であることを特徴とする表面処
理亜鉛系めっき鋼板である。
【0017】また、本発明は、有機樹脂層がカルボキシ
ル基含有単量体の重合体、カルボキシル基含有単量体と
その他の重合性単量体との共重合体、水酸基含有単量体
とカルボキシル基含有単量体との共重合体、水酸基含有
単量体、カルボキシル基含有単量体とリン酸基含有単量
体との共重合体、さらには水分散性樹脂を含有するのが
好ましい。
【0018】また、本発明は、中間層がアルミニウム
塩、マグネシウム塩、およびマンガン塩を含有すること
が好ましい。
【0019】また、本発明は、中間層がアルミニウム
塩、マグネシウム塩、マンガン塩、および亜鉛塩を含有
することが好ましい。
【0020】また、本発明は、有機樹脂層がシリカを含
有するのが好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の表面処理亜鉛系め
っき鋼板について、詳細に説明する。本発明の亜鉛系め
っき鋼板は、電気亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛−ニッケル
めっき鋼板、電気亜鉛−ニッケルめっき鋼板の黒色化処
理鋼板、溶融亜鉛めっき鋼板、亜鉛−アルミ溶融めっき
鋼板などであり、亜鉛系のめっきが施された鋼板であれ
ば特に制限されることはない。
【0022】本発明の表面処理亜鉛系めっき鋼板は、亜
鉛系めっき層の表面に中間層と有機樹脂層が形成されて
いる。中間層は、亜鉛系めっき層と有機樹脂層との中間
に位置する層であり、優れた耐食性を有することが特徴
である。
【0023】中間層の存在は、本発明の表面処理亜鉛系
めっき鋼板の皮膜層の厚さ方向の組成分布を示す第1図
により証明される。第1図において、スパッター時間が
0秒の時が、最表面を指す。中間層とは、主に金属塩か
らなり、樹脂を含んでいてもよい。第1図の中間層に
は、亜鉛系めっき層を示すZnと一部重なって、Mn、
Sr、Pの分布が認められる。また有機樹脂に起因する
Cの分布が認められる。さらに中間層と最表面の間にC
の分布が認められ、これが有機樹脂層に相当する。な
お、この測定は理学社製[RF−GDS3860]にて
(アノード径4mmΦ、20W、Arガス流量300c
c/分の条件)行った。第1図から、鉄換算のスパッタ
ー速度を基に、中間層の厚さを求めることができる。
【0024】中間層は、亜鉛系めっき層に、金属塩を含
有する表面処理剤を塗布、浸漬、スプレーなどの手段に
より接触させることにより形成される。その結果、金属
塩がめっき層中の金属と反応し、強固な結合を形成し
て、亜鉛系めっき層の上に形成される耐食性を有する薄
層である。すなわち、表面処理剤に含有される有機樹脂
成分に優先して、解離イオンがめっき層中の金属イオン
とイオン結合して、強固な密着状態を形成し、耐食性を
有しているものと推察される。したがって、中間層のめ
っき層に対する被覆率は100%である。
【0025】中間層の膜厚は接触条件や金属塩の種類な
どによって変化するが、50〜500nm、好ましくは
100〜200nmである。50nm未満であると亜鉛
めっき層との結合が不十分で、耐食性が劣化する。50
0nmを超えると、中間層の金属塩が多くなり、曲げ加
工などにより中間層中で剥離が生じ、密着性が劣化する
ので、好ましくない。
【0026】金属塩としては、Cu,Co,Fe,M
n,Sn,V,Mg,Ba,Al,Ca,Sr,Zr,
Nb,YおよびZnからなる群より選ばれる少なくとも
1種の金属のリン酸、硝酸、炭酸、硫酸などの無機塩、
酢酸などの有機塩が挙げられる。またこれらの金属の水
酸化物も好適であり、便宜的に塩に含める。好ましいの
は、アルミニウム、マンガン、およびマグネシウムから
なる群より選ばれる少なくとも1種の金属のリン酸、硝
酸、炭酸、硫酸、酢酸の塩と水酸化物である。特に好ま
しいのはアルミニウム、マンガン、およびマグネシウム
の3種の金属の無機塩を併用した場合である。さらに亜
鉛の無機塩を併用すると好ましい。なお、金属塩の殆ど
が、導電性を持ち合わせている。
【0027】本発明の有機樹脂層は、前記中間層の上に
形成された最表面層である。有機樹脂層は、亜鉛めっき
層の上に形成された中間層の上に、有機樹脂を含有する
表面処理剤を塗布、浸漬、スプレーなどの手段により接
触させることにより形成される。あるいは、亜鉛めっき
層に、金属塩と有機樹脂を含有する表面処理剤を接触さ
せることにより、中間層と有機樹脂層とが同時に形成さ
れる。
【0028】中間層と有機樹脂層を同時に形成させる場
合、表面処理剤中の全金属塩は、表面処理剤の固形分の
5〜60質量%であるのが好ましい。また複数の金属塩
を使用する場合、各金属塩は1〜50質量%の割合で表
面処理剤中に含有させるのが好ましい。1質量%未満で
は耐食性が劣り、60質量%を超えると溶接性が劣る傾
向がある。
【0029】中間層と有機樹脂層を別々に形成させる場
合には、金属塩水溶液を塗布した後、前述した有機樹脂
を含有する表面処理剤を塗布する。金属塩水溶液の濃度
は、金属塩が溶解する範囲であればよい。また有機樹脂
を含有する表面処理剤の濃度は、有機樹脂の安定性が確
保される固形分範囲であればよい。
【0030】有機樹脂層の皮膜の膜厚は0.5〜4.0
μmであるのが好ましく、1.0〜3.0μmであるの
が特に好ましい。厚さが4.0μmを超えると、耐食性
の向上効果はあるものの、プレス成形後の外観が白色化
し、かつコストアップとなる。一方、厚さが0.5μm
未満であると、耐食性の向上効果が小さくなる傾向があ
る。
【0031】有機樹脂層は、亜鉛系めっき層上に形成さ
れた中間層の80%を超えて被覆しなければならない。
これにより、より優れた耐食性を得ることができる。さ
らに好ましい被覆率は90〜100%であり、特に好ま
しい被覆率は100%である。
【0032】有機樹脂層は次に示す重合体、共重合体を
含有するのが好ましい。すなわち、カルボキシル基含有
単量体の重合体、カルボキシル基含有単量体とその他の
重合性単量体との共重合体、水酸基含有単量体とカルボ
キシル基含有単量体との共重合体、水酸基含有単量体、
カルボキシル基含有単量体とリン酸基含有単量体との共
重合体、さらには水分散性樹脂を含有するのが好まし
い。
【0033】共重合体成分の組成は特に限定されない
が、水酸基含有単量体とカルボキシル基含有単量体との
共重合体の場合には、水酸基含有単量体が0.5〜9
5.5質量%であり、カルボキシル基含有単量体が0.
5〜95.5質量%であるのが好ましい。さらにリン酸
基含有単量体を含む共重合体の場合には、水酸基含有単
量体が0.5〜95.4質量%であり、カルボキシル基
含有単量体が0.5〜95.4質量%であり、リン酸基
含有単量体が0.1〜5質量%であるのが好ましい。
【0034】水酸基含有単量体が0.5質量%未満であ
ると、有機樹脂層と下地層との密着に寄与する官能基が
不足し、耐食性が劣化する虞れがある。一方水酸基含有
単量体が95.5質量%を超えると、表面処理剤として
の安定性が損なわれる傾向があるので好ましくない。ま
たカルボキシル基含有単量体が0.5質量%未満である
と、有機樹脂層の緻密性が不足するため耐食性が劣化す
る傾向がある。一方カルボキシル基含有単量体が95.
5質量%を超えると、カルボキシル基同士の会合により
有効に作用する官能基の量が減少するので好ましくな
い。
【0035】リン酸基含有単量体の含有量が5質量%を
超えると、表面処理剤としての安定性が損なわれる。
0.1質量%未満であると、有機樹脂層の緻密性が不足
するため、耐食性が劣化する。また共重合体の重量平均
分子量は特に限定されないが、1万〜数万程度であるの
が好ましい。
【0036】水酸基含有単量体としては、(メタ)アク
リル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキ
シプロピル、(メタ)アクリル酸−3−ヒドロキシブチ
ル、アクリル酸−2,2−ビス(ヒドロキシメチル)エ
チル、(メタ)アクリル酸−2,3−ジヒドロキシプロ
ピル、(メタ)アクリル酸−3−クロル−2−ヒドロキ
シプロピルなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキシエステ
ル類、アリルアルコール類、N−メチロールアクリルア
ミド、N−ブトキシメチロール(メタ)アクリルアミド
などの水酸基含有アクリルアミド類のような還元性水酸
基を有する単量体を挙げることができる。好ましいの
は、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタアクリル
酸−2−ヒドロキシエチルである。
【0037】カルボキシル基含有単量体としては、エチ
レン性不飽和カルボン酸とその誘導体を挙げることがで
きる。エチレン性不飽和カルボン酸は、例えば、アクリ
ル酸、メタアクリル酸、クロトン酸などのモノカルボン
酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸などのジカルボ
ン酸である。誘導体としてはアルカリ金属塩、アンモニ
ウム塩、有機アミン塩などが代表的である。好ましいの
はアクリル酸、メタアクリル酸である。
【0038】リン酸基含有単量体は、リン酸基と、エチ
レン性不飽和基を有する化合物で代表される付加重合性
基を有する化合物であり、下記化学式(1)〜(2)で
示される化合物を例示することができる。
【0039】
【0041】[Rは炭素数1以上の直鎖状または分岐状
のアルキレン基であり、mは0以上の整数であり、nは
2以上の整数である。]具体的にはメタアクリル酸−2
−ヒドロキシエチルの亜リン酸エステル、メタアクリル
酸のペンタ(プロピレンオキサイド)エステルの亜リン
酸エステルなどが挙げられる。
【0042】なお、水酸基含有単量体とカルボキシル基
含有単量体を含有する水溶性共重合体、水酸基含有単量
体とカルボキシル基含有単量体とリン酸基含有単量体を
含有する共重合体はそれぞれ、本発明が期待する有機樹
脂層の特性を維持する範囲内であれば、他の重合性単量
体をさらに共重合してもよい。好適な単量体としては、
例えばスチレン、メタアクリル酸ブチル、メタアクリル
酸メチルなどの(メタ)アクリル酸エステルを挙げるこ
とができる。
【0043】有機樹脂層に含有される共重合体として
は、具体的にはアクリル酸重合体、マレイン酸重合体、
イタコン酸重合体、アクリル酸/マレイン酸共重合体、
アクリル酸/イタコン酸共重合体、メタアクリル酸/マ
レイン酸共重合体、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル
/アクリル酸/アクリル酸ブチル/化学式(1)のメタ
アクリル酸−2−ヒドロキシエチルの亜リン酸エステル
/スチレン共重合体、アクリル酸−2−ヒドロキシエチ
ル/アクリル酸/アクリル酸ブチル/化学式(2)のメ
タアクリル酸のペンタ(プロピレンオキサイド)エステ
ルの亜リン酸エステル/スチレン共重合体などが例示さ
れる。
【0044】本発明の有機樹脂層は、水分散性有機樹脂
を含有することにより、塗装後の色調変化と低光沢性の
防止が可能になる。水分散性有機樹脂には、カルボキシ
ル基、水酸基含有単量体以外の不飽和単量体を使用し、
カルボキシル基含有単量体と共重合して得た水分散性樹
脂を使用することも可能である。前者の好適な単量体と
しては、スチレン、メタアクリル酸ブチル、メタアクリ
ル酸メチルなどのメタアクリル酸のアルキルエステルが
挙げられる。水分散性有機樹脂としては、さらに、酸性
水溶液(pH1〜3)中で安定に均一分散することがで
きる樹脂も使用可能である。例えば、ポリエステル系、
アクリル系、ウレタン系の従来の金属材料の表面処理に
使用されていたものが挙げられる。これらは2種以上併
用することもできる。
【0045】水分散性有機樹脂のガラス転移点Tgは2
0〜100℃であるのが好ましい。Tgが20℃未満で
あると、皮膜を乾燥させた後でも、耐ブロッキング性に
劣るし、Tgが100℃を超えると、加工時の鋼板変形
に皮膜が追従せずに皮膜破壊が発生し、加工後の耐食性
が劣化するためである。
【0046】水分散性有機樹脂は粒径が1μm以下であ
るのが好ましい。粒径が1μmを超えると、水分散性有
機樹脂が乾燥し、成膜した後でも、皮膜表面に凹凸が残
存し、光沢度が低下するためである。
【0047】本発明の有機樹脂層は、前記した樹脂を有
機溶媒、水性溶媒などに、溶解、分散、懸濁した表面処
理剤を塗布、乾燥して形成される。中間層と有機樹脂層
を同時に形成させる場合、表面処理剤に占める水分散性
有機樹脂の混合比率(固形分質量比)、すなわち、水分
散性有機樹脂/(金属塩+水分散性有機樹脂+酸)で示
される比率が、30〜98質量%であることが好まし
い。水分散性有機樹脂が30質量%未満であると、塗料
組成物の塗布による色調変化が生じるし、逆に98質量
%を超えると耐食性が低下する。該混合比率は40〜9
5質量%、さらには50〜90質量%であるのが好まし
い。表面処理剤が、金属塩、水分散性有機樹脂、酸以外
の成分を含有する場合は、これら成分以外の成分を合わ
せた固形分の合計量に対する水分散性有機樹脂の混合比
率が上記範囲であるのが好ましい。
【0048】また水分散性有機樹脂を用いる場合、表面
処理剤に占める有機樹脂の混合比率(固形分質量比)、
すなわち、中間層と有機樹脂層とを同時に形成させる場
合の有機樹脂/(金属塩+有機樹脂+酸)で示される比
率が0.5〜95.5質量%であるのが好ましい。0.
5質量%未満であると有機樹脂層による被覆率80%超
とするのが困難であるし、逆に95.5質量%を超える
と官能基同士の会合により、有効に作用する官能基量が
減少する。
【0049】本発明において、中間層と亜鉛系めっき層
との密着性をさらに向上させ、剥離を防止し、耐食性を
向上さるために、表面処理剤にさらにリン酸、フッ化水
素酸、過酸化水素からなる群より選ばれる少なくとも1
種の酸を含有させることが好ましい。これらの酸は、亜
鉛系めっき層の表面をエッチングし、中間層の密着性を
向上させる効果がある。酸は、公知の亜鉛系めっき鋼板
の表面処理剤や塗料に添加される量と同程度使用すれ
ば、本発明においても十分な効果を発揮することができ
る。
【0050】リン酸としては、表面処理剤中でリン酸と
なるものであれば如何なるものでもよく、リン酸の他
に、例えば、ポリリン酸、次亜リン酸、トリポリリン
酸、ヘキサメタリン酸、第一リン酸、第二リン酸、第三
リン酸、ポリメタリン酸、重リン酸などのリン酸系化合
物を挙げることができる。
【0051】本発明において、中間層と有機樹脂層、さ
らにめっき層との相互の密着性を上げるため、表面処理
剤にさらにシランカップリング剤、チタンカップリング
剤、ジルコニウムカップリング剤からなる群より選ばれ
る少なくとも1種のカップリング剤を含有させることが
好ましい。
【0052】シランカップリング剤としては、例えばγ
−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、N−β−アミノエチル−γ−
アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−アミノエ
チル−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリ
シドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルメチルジメトキシシラン、β−3,4−エポ
キシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン、γ−メ
ルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロ
キシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシ
プロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシ
プロピルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、ビニ
ルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビ
ニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、ビニルト
リアセトキシシラン、N−[2−(ビニルベンジルアミ
ノ)エチル]−3−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランな
どを挙げることができる。
【0053】チタンカップリング剤としては、例えばジ
−イソプロポキシビス(アセチルアセトナトチタン、ジ
ヒドロキシビス(ラクタト)チタン、ジイソプロポキシ
−ビス−(2,4−ペンタジオネート)チタニウム、イ
ソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート
などを挙げることができる。
【0054】ジルコニウムカップリング剤としては、例
えばアセチルアセトンジルコニウムブチレート、ジルコ
ニウムラクテート、ジルコニウムアセテートなどを挙げ
ることができる。カップリング剤もまた、従来公知の亜
鉛系めっき鋼板の表面処理剤や塗料に添加されている量
と同程度使用すれば十分な効果を発揮することができ
る。
【0055】本発明の表面処理亜鉛系めっき鋼板に需要
家で施される上塗り塗装との密着性を上げ、さらには中
間層と有機樹脂層の緻密性を上げるために、表面処理剤
に金属酸化物を含有させることが好ましい。金属酸化物
は、シリカ(SiO2 )、MgO、ZrO2 、Al2
3 、SnO2 ,Sb2 3 ,Fe2 3 およびFe3
4 からなる群より選ばれる少なくとも1種である。特に
好ましいのはシリカである。シリカとしてはコロイダル
シリカ、気相シリカなどが好適である。シリカの粒径は
問わないが、微粒子であるほど、表面処理剤成分との混
合が緻密になるので、好ましい。シリカはシランカップ
リング剤と併用すると相乗効果が得られる。金属酸化物
もまた、従来公知の亜鉛系めっき鋼板の表面処理剤や塗
料に添加されている量と同程度使用すれば十分な効果を
発揮することができる。
【0056】本発明の表面処理剤には、塗装時の発泡防
止、表面処理剤の安定性の観点から、界面活性剤を含有
させてもよい。界面活性剤としては、pH1〜3の環境
下で安定なものであればよく、ノニオン性界面活性剤が
挙げられる。また、その他の性能を付与するため、表面
処理剤にワックスやその他の表面処理剤に通常使用され
る各種添加剤を含有させてもよい。
【0057】本発明の表面処理亜鉛系めっき鋼板を製造
する方法としては、亜鉛系めっき鋼板の表面に、前記し
た中間層形成成分および/または前記した有機樹脂層形
成成分を有機溶媒または水性媒体に溶解または分散させ
た表面処理剤を塗布し(接触させ)、リンガーロールで
押圧し、乾燥して、各層を形成・硬化させる方法が一般
的である。表面処理剤を鋼板に塗布するには、ロールコ
ート、スプレー塗装、刷毛塗り、浸漬塗装、カーテンフ
ローなどの方法を用いる。また、塗布量・付着量は前記
した中間層と有機樹脂層の膜厚の範囲内となるように調
整するが、全体の皮膜の膜厚は1.0〜5.0μmであ
るのが好ましい。
【0058】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を詳しく説明
する。 [例1〜34、39〜79、84〜91]第1表に示す
亜鉛系めっき鋼板A〜Gに、第1表に示す有機樹脂A〜
Jまたは水分散性有機樹脂K〜N、第1表に示す金属
塩、第1表に示すシリカA〜C、第1表に示すシランカ
ップリング剤A〜C、および第1表に示すその他の成分
を、第1表に記載した割合で含有する水性表面処理剤を
ロールコート塗装した。その後、20秒で鋼板温度が1
50℃となるように加熱して、第1表に示す中間層と有
機樹脂層の膜厚の皮膜を形成させ、試験片を作製した。
【0059】表面処理剤中の有機樹脂/金属塩/シリカ
/カップリング剤/その他(溶媒など)の成分の質量比
は、例えば28/22/4/1/45である。ただし例
90〜91の表面処理剤中の有機樹脂/シリカ/カップ
リング剤の質量比は70/20/10である。2種以上
の金属塩を併用する場合は、各金属塩を等質量ずつ使用
する。
【0060】[例35〜38、80〜83]例1と同様
の方法で、亜鉛系めっき鋼板Aに、第1表に示す中間層
と有機樹脂層を形成した後、さらに有機樹脂H〜Kを含
有し、水または有機溶剤を溶媒とする表面処理剤をロー
ルコート塗装した。その後、20秒で鋼板温度が150
℃となるように加熱して、上層の有機樹脂層の膜厚が
0.5μmの皮膜を形成させ、試験片を作製した。
【0061】[亜鉛系めっき鋼板A〜G] 鋼板A: 電気亜鉛めっき鋼板(板厚:1.0mm、Z
n:20g/m2 ) 鋼板B: 電気亜鉛−ニッケルめっき鋼板(板厚:1.
0mm、Zn−Ni:20g/m2 、Ni:12質量
%) 鋼板C: 溶融亜鉛めっき鋼板(板厚:1.0mm、Z
n:60g/m2 ) 鋼板D: 合金化溶融亜鉛めっき鋼板(板厚:1.0m
m、Zn:60g/m2 、Fe:10質量%) 鋼板E: 亜鉛5%アルミニウム鋼板([ガルファ
ン]、板厚:1.0mm、60g/m2 、Al:5質量
%) 鋼板F: 亜鉛55%アルミニウム鋼板([ガルバリウ
ム]、板厚:1.0mm、60g/m2 、Al:55質
量%) 鋼板G: 陽極電解処理鋼板(板厚:1.0mm、Zn
−Ni:10g/m2、Ni:12質量%)
【0062】[有機樹脂A〜N] 樹脂A〜Hの数値は共重合体の重合単位の重量比率であ
る。 樹脂A: アクリル酸/マレイン酸=90/10(分子
量2万) 樹脂B: アクリル酸/イタコン酸=70/30(分子
量1.5万) 樹脂C: メタアクリル酸/マレイン酸=80/20
(分子量2.5万) 樹脂D: メタアクリル酸/イタコン酸=60/40
(分子量2.5万) 樹脂E: スチレン/BMA/AA/2HEA/P1
40/10/25/20/2(分子量:3万) 樹脂F: スチレン/BMA/AA/2HEA/P2
25/25/25/20/2(分子量:3万) 樹脂G: スチレン/BMA/AA/2HEA/P1
2 =25/25/20/20/2/2(分子量:3
万)
【0063】樹脂H: エチレン/アクリル酸=95/
5(分子量:1.5万) 樹脂I: ポリビニルブチラールシリケート(分子量:
1.5万) 樹脂J: エポキシ変性ウレタン樹脂(分子量:2.5
万) 樹脂K: ウレタン樹脂エマルジョン 樹脂L: アクリル樹脂エマルジョン 樹脂M: ポリエステル樹脂エマルジョン 樹脂N: ウレタン/エポキシ樹脂エマルジョン
【0064】前記有機樹脂において、BMAはメタアク
リル酸ブチル、AAはアクリル酸、2HEAはアクリル
酸−2−ヒドロキシエチル、P1 は構造式(3)
【0065】 で示される化合物である。
【0066】また、P2 は構造式(4) で示される化合物である。
【0067】[シリカ] シリカA: コロイダルシリカ([スノーテックス
O]:日産化学工業社製) シリカB: コロイダルシリカ([スノーテックス O
L]:日産化学工業社製) シリカC: 気相シリカ([アエロジル 130]:日
本アエロジル社製)
【0068】[シランカップリング剤] シランA: γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン([KBM403]:信越化学工業社製) シランB: N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピ
ルトリメトキシシラン([KBM402]:信越化学工
業社製) シランC: γ−アミノプロピルトリエトキシシラン
([KBM603]:信越化学工業社製)
【0069】各試験片について下記の特性(平板部耐食
性、上塗り塗装密着性、耐指紋性、色調変化、およびブ
ロッキング性)を下記の試験方法に従って評価した。ま
た中間層、有機樹脂層の存在とその膜厚はGDS測定を
行い、元素分析プロフィールから判断した。
【0070】[平板部耐食性]試験片を70mm×15
0mmの大きさに剪断後、端面部をシールし、塩水噴霧
試験(JIS Z−2371)を行い、各試験片表面の
面積の5%に白錆が発生するまでに要する時間を、下記
の評価基準に従って評価した。結果を第2表に示した。 ☆: 144時間以上 ◎: 120時間以上144時間未満 ○: 96時間以上 120時間未満 △: 72時間以上 96時間未満 ×: 72時間未満
【0071】[上塗り塗装密着性]JIS K−540
0に準拠して、メラミン/アルキッド系樹脂([オルガ
セレクト 120 ホワイト]:日本ペイント(株)
製)を膜厚20μmにバーコート塗装し、135℃で1
5分間焼付け(硬化)後、各試験片上の皮膜を貫通して
素地鋼に達する切り傷をカッターナイフで1mm間隔で
碁盤目状に付け、この碁盤目の上に粘着テープを貼り、
剥がした後の皮膜の付着状態を目視により観察し、下記
の評価基準に従って評価した。結果を第2表に示した。 ◎: 皮膜剥離面積が0% ○: 皮膜剥離面積が0%超 5%以下 △: 皮膜剥離面積が5%超 15%以下 ×: 皮膜剥離面積が15%超 35%以下 ××:皮膜剥離面積が35%超
【0072】[耐指紋性]各試験片上の白色ワセリン塗
布前後の色調(L値、a値、b値)の変化を分光式色差
計([SQ2000]:日本電色(株)製)を用いて測
定し、次式(1)で示す△Eで評価した。結果を第2表
に示した。 ◎: △E 1以下 ○: △E 1超 2以下 △: △E 2超 3以下 ×: △E 3超
【0073】
【数1】
【0074】[色調変化]鋼板表面に表面処理剤を塗布
する前後の色調(L* )の変化(△L* )を分光式色差
計([SQ2000]:日本電色社製)を用いて測定
し、下記の評価基準に従って評価した。結果を第2表に
示した。 ○: ΔL* 5未満 △: ΔL* 5以上 10未満 ×: ΔL* 10以上
【0075】[耐ブロッキング性]皮膜面同士を内側に
して重ね合わせた2枚の試験片を、2.94×105
・mのトルクで締めつけた状態で40℃の恒温槽に6時
間放置した。その後、試験片を引き剥がし、剥がした際
の試験片同士の粘着状況により、耐ブロッキング性を3
段階評価した。結果を第2表に示した。 ○: 粘着なし(試験片の自重により剥離) △: 若干剥離あり(試験片の自重により剥離しない
が、容易に引き剥がし可能) ×: 粘着あり(剥離困難)
【0076】
【表1】
【0077】
【表2】
【0078】
【表3】
【0079】
【表4】
【0080】
【表5】
【0081】
【表6】
【0082】
【表7】
【0083】
【発明の効果】本発明の表面処理亜鉛系めっき鋼板はク
ロムを含有しない、いわゆるノンクロメート処理鋼板で
あり、特に耐食性が優れているので、従来の自動車、家
電、建材分野で使用されているクロメート処理鋼板に代
替し得るものである。さらに、クロムを含有しないこと
から、容器関連、食器関連、屋内用建材に至るまでの広
い用途に使用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の表面処理亜鉛系めっき鋼板のGDS
による各層成分の分布を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C23C 28/00 C23C 28/00 C (72)発明者 尾形 浩行 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 多田 千代子 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 海野 茂 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 Fターム(参考) 4D075 AE03 BB92Z CA13 CA33 DA03 DA06 DB05 DC01 DC11 DC18 DC41 EA06 EA07 EA10 EB14 EB20 EB22 EB35 EB38 EC01 4F100 AA01B AA03 AA07 AA08 AB03A AB18A AK01C AK25 AR00B BA03 BA10A BA10C EH462 EH71A GB07 GB32 GB48 JB02 JB02B JB02C 4K026 AA02 AA07 AA09 AA12 AA13 AA22 BA01 BA03 BA12 BB06 BB08 BB10 CA16 CA18 CA23 CA32 CA33 CA38 CA39 EB08 4K044 AA02 AB02 BA10 BA11 BA17 BA21 BB04 BC02 BC04 CA11 CA16 CA18 CA53

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】亜鉛系めっき層の表面に、耐食性を有する
    中間層を有し、さらに該中間層の上に耐食性を有する有
    機樹脂層を有する表面処理亜鉛系めっき鋼板であって、
    該有機樹脂層の該中間層に対する被覆率が80%超であ
    ることを特徴とする表面処理亜鉛系めっき鋼板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP6248270B1 (ja) * 2016-12-22 2017-12-20 日本表面化学株式会社 被処理金属の防錆皮膜形成剤及び防錆皮膜付き被処理金属の製造方法。

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6248270B1 (ja) * 2016-12-22 2017-12-20 日本表面化学株式会社 被処理金属の防錆皮膜形成剤及び防錆皮膜付き被処理金属の製造方法。
JP2018104734A (ja) * 2016-12-22 2018-07-05 日本表面化学株式会社 被処理金属の防錆皮膜形成剤及び防錆皮膜付き被処理金属の製造方法。

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