JP2001269870A - 電着砥石とその製造装置及び製造方法 - Google Patents
電着砥石とその製造装置及び製造方法Info
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Abstract
る。 【解決手段】 砥石基体11の表面11aに複数の砥粒
層部12…からなる砥粒層13を設け、各砥粒層部12
はブリッジ部9で連結する。砥粒層部12,12の間に
は非砥粒部22を設ける。砥粒層部12は超砥粒14を
中央部12aで密に配列し、周辺部12bで粗に配列す
る。超砥粒14を固定する金属結合相17は第一及び第
二金属めっき相15,16で形成する。第一金属めっき
相15は中央部12aから周辺部12bに向けて厚みを
山状に減少させる。
Description
造方法及び製造装置に関する。
(台金)上に所望形状の砥粒層を電着によって形成する
場合、電着砥石の製造方法としては主に電解めっき法が
使用され、例えば次のように行われる。まず図19に示
すように砥石基体(台金)1の表面1aに所望の砥粒層
を形成すべき部分を除いてマスキング部材2によってマ
スキングを施して、この砥石基体1を電解めっき液内に
浸漬し、表面1aを上向きかつ水平に配置する。次い
で、表面1aの非マスキング領域1bに超砥粒3をま
き、砥石基体1を電源陰極に接続するとともに表面1a
に対向配置された陽極との間で通電して金属めっき相4
を析出させて超砥粒3を固定する。そしてマスキング部
材2を剥がし、図20に示すように砥石基体1上に単層
状の砥粒層5を形成した電着砥石6が得られる。
うな製造方法で得られた電着砥石6は、砥粒層5におい
てマスキング部材2との境界をなすへり部5aが中央領
域よりも盛り上がって金属めっき相4の厚みが大きくな
り、へり部5aにバリができたり、超砥粒3がへり部に
固定されて中央領域より突出する現象が起こる。そのた
めに、研削時に被削材にキズが生じたり研削精度が低下
するという欠点がある。またへり部5aは研削時に欠損
しやすく砥石寿命を短くする欠点もある。またマスキン
グ部材2はシート状またはフィルム状をなしていて形成
すべき砥粒層5の形状に応じて写真製版などを用いて製
作しなければならず、しかもマスキング部材2の載置に
あたっては精密に砥石基体1に位置合わせする必要があ
るために、コスト高になるという問題があった。
味がよく寿命を向上できる電着砥石を提供することを目
的とする。本発明の他の目的は、精度が高く平坦度の高
い研削・研摩ができる電着砥石を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、切れ味がよく寿命を向上でき
る電着砥石を低コストで容易に製造できるようにした製
造方法及び製造装置を提供することである。
は、複数の砥粒が金属結合相で固着された砥粒層部を有
する電着砥石において、砥粒層部は中央部で砥粒の集中
度が高くその周辺部で砥粒の集中度が比較的低いことを
特徴とする。砥粒層部の砥粒を中央部で密に配列するこ
とでその寿命を長くすることができると共に、周辺部で
砥粒を粗に配列することで切り粉の目詰まりを防止して
砥粒の切れ味を良好にすることができる。
が金属結合相で固着された砥粒層部を有する電着砥石に
おいて、砥粒層部は中央部で金属結合相の厚みが厚く周
辺部に向けて厚みが漸次減少するようにしたことを特徴
とする。金属結合層は中央部から周辺部に向けてその厚
みが漸次減少することで、研削に際してそのへり部(エ
ッジ)にバリ等が生じないから被削材を傷つけることも
なく良好な研削加工が行える。
れていてもよい。砥粒層部の設けられていない非砥粒部
と砥粒層部及び砥粒層部の間の分離部とが連通するため
にこれらを切り粉の排出路として切り粉の排出をスムー
ズに行えることで一層目詰まりを防止して切れ味を向上
できる。また砥粒層部は互いに分離して複数設けられて
いて、前記砥粒層部と砥粒層部とはブリッジ部を介して
互いに連結されていて、該ブリッジ部に砥粒が分散固定
されていてもよい。ブリッジ部における目詰まりを防止
できて各砥粒層部での切れ味を良好に保てる。
かの電着砥石において、砥石基体の表面の中央に砥粒の
設けられていない中空領域が設けられていると共に、こ
の中空領域の外側に砥粒層領域が設けられてなり、この
砥粒層領域は前記砥粒層部で構成されていることを特徴
とする。電着砥石の中央に砥粒層を設けず、周辺にのみ
砥粒層を設けることで、研削・研摩時の圧力が同じであ
ると、全面に砥粒層を設けた電着砥石と比較して被削材
に対する研削・研摩圧が高く切れ味がよく少ない研削回
数で所望の研削量を達成でき平坦度も良く研削・研摩精
度が高い。しかも砥石基体に砥粒層を電着すると砥石基
体に略直交する回転軸付近を頂部とする凸曲面状の微少
のそり(変形)を生じ易いが、このような場合でも外周
側にのみ砥粒層領域を設けることでそりに起因する平坦
度の低下を抑えて研削・研摩精度が高い。また砥石基体
の外径をD、略リング状をなす砥粒層領域の径方向の幅
をWとしたときに、砥粒層領域の幅Wは外径Dの10%
〜34%の範囲に設定されていてもよい。砥粒層領域の
幅Wが10%より小さいと研削・研摩圧力が高くなりす
ぎて被削材を深く削りすぎ、34%を超えると被削材の
平坦度が低下する。また砥石基体の外径をD、中空領域
の直径をLとしたときに、中空領域の直径Lは外径Dの
80%〜32%の範囲に設定されていてもよい。砥粒の
ない中空領域が80%より大きいと砥粒層の研削・研摩
圧力が高くなって被削材を深く削りすぎてしまう欠点が
あり、32%より少ないと被削材の平坦度が低下する欠
点がある。電着砥石はCMP用コンディショナであって
もよい。平坦度が高くて高精度なウエーハを研摩でき
る。
砥石基体上に砥粒層部を形成すべき部分を除いてマスキ
ング部材でマスキングを施すと共にめっき液に浸漬し、
砥石基体を陰極に接続すると共に該砥石基体に対向して
陽極を設け、砥石基体上の非マスキング領域に砥粒をめ
っきで固定するようにした電着砥石の製造装置であっ
て、マスキング部材を複数のマスク部で構成し、該マス
ク部は砥石基体に当接する部分から離間するに従って非
マスキング領域上の空間に張り出すように傾斜面状に形
成したことを特徴とする。砥粒のめっきによる固定に際
して、砥粒は非マスキング領域の中央部では集中度が高
いが、周辺部ではマスク部の傾斜面によって砥石基体と
マスク部との境界付近まで進入できずに集中度が低い状
態に分散されることになり、しかもめっき電流の電流密
度は複数のマスク部の傾斜面に挟まれて砥石基体に近づ
くに従って中央部では比較的密であるが周辺部で粗にな
り、そのために金属結合相は中央部から周辺部に向けて
厚みが減少するように析出形成され、金属結合相のへり
部にバリ等が形成されたり砥粒が突出状態で固定された
りすることがない。
基体上に砥粒層部を形成すべき部分を除いてマスキング
を施してマスキング部材を構成するマスク部を砥石基体
から離間するに従って非マスキング領域に向けて張り出
すように傾斜面状に形成し、めっき液に浸漬して、砥石
基体を陰極に接続して通電し、砥石基体上の非マスキン
グ領域に砥粒をめっきで固定するようにした。
図面により説明する。図1乃至図7は第一の実施の形態
に関するものであって、図1は電着砥石の部分縦断面
図、図2は図1に示す電着砥石の平面図、図3乃至図7
は電着砥石の製造方法に関するものであって、図3は砥
石基体にマスキング部材を配設した状態の部分平面図、
図4は図3のA−A線断面図、図5は非マスキング領域
に超砥粒を落とした状態を示す図、図6は超砥粒をめっ
きで固定した状態を示す縦断面図、図7(a)は非マス
キング領域の電流分布を示す図、(b)は電流分布に応
じためっきによる析出金属の厚み分布を示す図である。
図1及び図2に示す実施の形態による電着砥石10は、
例えばステンレス等からなる砥石基体(台金)11の表
面11a上に複数の砥粒層部12…が互いに分離して点
在するか、若しくは複数の砥粒層部12がブリッジ部9
を介して互いに連結されて網状に形成されている。本実
施の形態による電着砥石10では複数の砥粒層部12が
ブリッジ部9を介して互いに連結されて略網状をなす砥
粒層13を有している。
3に含まれる各砥粒層部12において、ダイヤモンドま
たはCBN等からなる(図ではダイヤモンドとする)複
数の超砥粒14が砥石基体11上に配列されて例えばN
iからなる第一金属めっき相15で固定され、この第一
金属めっき相15は砥粒層部12の領域に設けられてい
る。そして第一金属めっき相15の上には、砥粒層13
全体に亘って例えばNiからなる第二金属めっき相16
が形成されており、そのために超砥粒14は第一及び第
二金属めっき相15,16の二層からなる金属結合相1
7で固定され、その上部が第二金属めっき相16から外
部に突出している。しかも各砥粒層部12では、複数の
超砥粒14…は中央部12aでその配列密度が高く径方
向外側の周辺部12bで配列密度が小さくなっている。
1つの砥粒層部12における超砥粒14の個数は任意で
あり、例えば100個である。本実施の形態では砥粒層
部12は超砥粒14が単層で配設されているが、複数層
で構成されていてもよい。
うに中央部12aの厚みが大きく周辺部12bで漸次厚
みが小さくなるように縦断面視山状に形成されている。
そして砥粒層部12が例えば図2に示すように略三角形
状をなすとして、隣り合う二つの砥粒層部12,12は
その周辺部12bと周辺部12bとが略三角形の頂部か
ら延びるブリッジ部9を介して連結されている。ブリッ
ジ部9には、周辺部12bよりも更に粗な間隔で超砥粒
14が配設されて第一金属めっき相15及び第二金属め
っき相16からなる金属結合相17で固定されている。
そのため砥粒層13は複数の砥粒層部12…が各頂部を
介してブリッジ部9…で連結された網状を呈している。
構成を有しており、次にこの電着砥石10の製造方法に
ついて図3乃至図7により説明する。まず砥石基体11
の砥粒層を形成すべき表面11aにマスキング部材18
を載置する。このマスキング部材18は図3及び図4に
示すように例えばプラスチック等の非導電性部材からな
る複数の略半球状のマスク部19…からなるもので、め
っき液に浸漬させるために好ましくはめっき液より比重
の大きいものにする。マスキング部材18は平面状に配
列された各マスク部19の略円形平面19aで互いに接
触するように細密充填させたもので、それぞれ半球面1
9aの頂部を砥石基体11の表面11aに当接させた状
態で載置する。尚、マスキング部材18は平面状に配列
された各マスク部19の略円形平面19aの各接点で互
いに接続させて細密配列してもよい。そして砥石基体1
1及びマスキング部材18ごと電解めっき液に浸漬して
表面11aを上向き且つ水平に配置する。この状態で各
三つのマスク部19,19,19の間に図3に示す平面
視で略三角形状の間隙20が形成されており、これら間
隙20から砥石基体11の表面11aの非マスキング領
域11b上に図5に示すように超砥粒14を落下させ
る。超砥粒14の供給に際して砥石基体11をマスキン
グ部材18と共に振動させると効率よく落下させること
ができる。
キング領域11bは、マスク部19の半球面19aのた
めに間隙20より全体に幅広となり、互いに分離された
隣り合う間隙20,20に対応する非マスキング領域1
1b,11bが相互に連通された状態となっている。超
砥粒14はマスク部19の半球面19aの領域を除いて
非マスキング領域11bに載置されるために、非マスキ
ング領域11bの間隙20に対向する中央部で超砥粒1
4の配列密度が高く、周辺部では半球面19aの凸曲面
による傾斜面が非マスキング領域11b上に張り出すた
めに規制されて超砥粒14の数が少なく配列密度は粗に
なる。次に、砥石基体11を電源陰極に接続すると共
に、表面11aと対向配置された陽極(図示せず)との
間で通電し、図6に示すようにNi等からなる第一金属
めっき相15を析出させて超砥粒14を固定する。この
とき、第一金属めっき相15の厚みは間隙20を形成す
る複数のマスク部19の各半球面19bによって制御さ
れる。即ち、図7(a)に示すように電解めっき液中の
陽極と陰極(砥石基体11)との間で、陽極から陰極
(砥石基体11)へ流れる電流は間隙20の入口から非
マスキング領域11bに向けてマスク部19の半球部1
9bに沿って末広がり状に拡散するために、電流密度は
非マスキング領域11bの中央部で高く周辺部で低い状
態となり、電流密度に沿って中央部12aでめっき厚が
大きく周辺部12bで漸次厚みが減少するという略山状
の第一金属めっき相15が形成されることになる。第一
金属めっき相15の周辺部12bではマスク部19の半
球面19bによってめっき厚が制限されることになる。
隣り合う非マスキング領域11b,11bの間にも粗な
密度で配列され、めっき時に薄い厚みの第一金属めっき
相15によって固定されて砥粒層部12と砥粒層部12
を結ぶブリッジ部9を形成する。次にマスキング部材1
8を除去すると共に固定されていない余分な超砥粒14
を取り除いて、再度陽極と陰極(砥石基体11)との間
に通電して第二金属めっき相16を全体に析出させて金
属結合相17を形成する。このようにして得られた電着
砥石10では、図1及び図2に示すように、砥石基体1
1の表面11aでマスク部19の半球面19b先端が接
触する領域付近は砥粒層部12が形成されない非砥粒部
22とされ、三つのマスク部19,19,19で形成す
る間隙20に対応する非マスキング領域11bに砥粒層
部12がそれぞれ形成されてブリッジ部9で連結された
砥粒層13が得られる。そのため、砥粒層13は非砥粒
部22と砥粒層部12とが交互に配列されている。
用いて研削を行えば、各砥粒層部12で被削材の研削が
行われ、その際に砥粒層部12の周辺部12bでは砥粒
密度が小さく目詰まりしづらいために切れ味が良く、中
央部12aでは砥粒密度が高く耐久性が高い。また砥粒
層部12と砥粒層部12の間の非砥粒部22には切り粉
を溜めることができる。
砥石10の各砥粒層部12は中央部12aで砥粒密度が
高く耐久性が良く周辺部12bで砥粒密度が小さくて目
詰まりしにくく切れ味が良い。また砥粒層部12の中央
部12aから周辺部12bにかけて第一及び第二金属め
っき相15,16は漸次めっき厚が小さくなる山状に形
成されているから、従来のマスキングで製作する電着砥
石と比較してへり部にバリができたり超砥粒14が隆起
して固定されることがなく、研削に際して被削材にキズ
等を生じない。しかもマスキング部材18として略半球
状のマスク部19を砥石基体11の表面11aにX−Y
方向に細密充填配列して構成したから、従来のマスキン
グ部材のように写真製版で製作したりせず煩雑な位置合
わせが不要になるから簡単で低コストで製作でき、マス
ク部19の半径を増減調整することで砥粒層部12の大
きさと配列間隔、超砥粒14の集中度を容易に調整でき
る。マスク部19の半径が大きくなると間隙20が増大
して集中度が増大し、小さくなると間隙20が縮小して
集中度も小さくなる。
の実施の形態と同一または同様の部分、部材には同一の
符号を用いて説明する。図8は第二の実施の形態による
電着砥石の製作に用いるマスキング部材を示すものであ
り、図4と同様な縦断面図である。第二の実施の形態に
よる電着砥石の製造方法で用いるマスキング部材25は
複数のマスク部26がそれぞれ円錐形状をなしており、
円錐状の頂点Pが砥石基体11の表面11aに当接した
状態で細密充填配列されている。このマスク部26の場
合、間隙20の形状は第一の実施の形態と同一である
が、砥石基体11の表面11aの非マスキング領域11
bの面積は実質的に増大し、しかもマスク部26の円錐
周面26bのために、超砥粒14を間隙20から散布し
た際に第一の実施の形態の砥粒層部12と比較して非マ
スキング領域11bにおける周辺部12bの砥粒密度は
高くなり、第一金属めっき相15のめっき厚も比較的増
大する。
図10により説明する。図9は第三の実施の形態による
電着砥石の製作に用いるマスキング部材を示す縦断面図
であり、図10は図9に示すマスキング部材を用いて製
作された電着砥石30の部分平面図である。第三の実施
の形態による製作方法で用いるマスキング部材32は複
数のマスク部33がX−Y方向に密接されて細密充填状
態に配列されて構成されている。各マスク部33は略円
錐台形状をなしており、円形をなす上面33a及び下面
33bが対向し、下面33bは上面33aより小径とさ
れて砥石基体11の表面11aに面接触させられ、側面
33cは凸曲面をなしていて上面33aから下面33b
に向けて漸次縮径するように傾斜面状とされている。マ
スキング部材32をこのように構成することで、間隙2
0から砥石基体11の非マスキング領域11bに超砥粒
14を散布した際、マスク部33の下面33bが幅広で
面接触しているために砥粒層部12と隣の砥粒層部12
との間を連結するように超砥粒14が線状に配列される
ブリッジ部9が設けられることはなく、各砥粒層部12
が島状に互いに分離した状態で形成されることになる。
に示すように超砥粒14を固定する第一金属めっき相1
5は分離部35を介して互いに分離した構成とされてい
る。そのために、砥粒層部12と砥粒層部12との間に
設けられた非砥粒部22は分離部35を介して互いに連
通しており、切り粉の排出がスムーズに行われることに
なる。
のであり、このマスキング部材37は図9に示すマスキ
ング部材32の変形例である。このマスキング部材37
を構成する複数のマスク部38は略円形の上面38a及
び下面38bを結ぶ側面38cが上面38aから下面3
8bに向けて漸次拡径された後で漸次縮径する断面略円
弧状の凸曲面とされている。マスク部38をこのように
構成すれば、マスク部38…間の間隙20は上端で拡径
された状態となり、超砥粒14の散布による非マスキン
グ領域11bへの導入が容易になる。尚、マスク部の形
状は上述の各実施の形態に限定されることなく任意のも
のを採用できる。例えば図12に示すマスキング部材4
0のように複数のマスク部42…をそれぞれ適宜半径の
球状に形成してこれらを互いに当接するように多数細密
充填配列してもよい。この場合、砥粒層13の周囲にリ
ング状等の適宜形状の型枠を配設して、その内部にマス
ク部42を細密充填すれば容易に位置決めできる。
1上に超砥粒14を散布した後で電解めっきして超砥粒
14を固定するようにしたが、本発明はこのような製造
方法に限定されない。例えば電解めっき液中に超砥粒1
4を混入させた状態でめっき液を撹拌しつつ通電して、
陰極である砥石基体11に超砥粒14を金属で析出固定
するようにしてもよい。また超砥粒14はブロッキーな
超砥粒でもよく、或いは超砥粒に代えて一般砥粒を用い
ても良い。上述の各実施の形態では、超砥粒14を第一
及び第二金属めっき相15,16からなる金属結合相1
7で固定しているが、これに限定されることなく金属結
合相17として第一金属めっき相15のみで超砥粒14
を固定してもよい。またマスキング部材18,25,3
2,37,40を構成する各マスク部の材質はプラスチ
ックに限定されることなく他の適宜の非導電性部材、例
えばガラスやゴム等であってもよい。
至図16により説明する。図13は第五の実施の形態に
よる電着砥石の平面図、図14は砥石基台に対する電着
めっきの影響を示す図であって、(A)は砥石基台の側
面図、(B)は砥石基体の表面に本実施の形態による電
着めっきした状態の図、(C)は砥石基体の表面全体に
電着めっきした状態の図、図15は第五の実施の形態に
よる電着砥石をパッドコンディショナとして用いたCM
P装置の斜視図、図16は砥粒層領域の幅を変化させた
場合の各電着砥石によるウエーハの平均研摩レートの変
化を示す図、図17は砥粒層領域の幅と平均パッド研摩
速度との関係を示す図、図18は砥粒層領域の幅が5
%、20%、50%(全面)の場合の各電着砥石の径方
向位置と当該位置におけるウエーハ研摩レートとの関係
を示す図である。第五の実施の形態による電着砥石50
は例えばCMPコンディショナまたはパッドコンディシ
ョナとして用いられるものである。このパッドコンディ
ショナは、半導体ウエーハを鏡面等に研摩するために用
いるCMP装置のパッドが摩耗した際に、このパッドを
再研摩(コンディショニング)してパッドの平坦度を維
持または回復するのに用いられる単層の電着砥石であ
る。この電着砥石50は、図13に示すように、例えば
円形板状の砥石基台11(台金)の表面11aに砥粒層
13の設けられていない例えば略円形の中空領域52が
略同心円状に形成され、その外側にリング状の砥粒層領
域53が同心(偏心していてもよい)に形成されてい
る。砥粒層領域53は、第一の実施の形態による電着砥
石10と同様に、砥石基台11の表面11a上に複数の
砥粒層部12が例えばブリッジ部9を介して略網状に連
結して配列されて構成されている。
1)を外径寸法Dの略円形板状として、中空領域52の
直径がL、リング状の砥粒層領域53の径方向の幅をW
とすると、D=L+2Wとなる。しかも中空領域52の
直径Lは電着砥石50の外径Dに対して32%〜80%
の範囲に設定されている。換言すれば、砥粒層領域53
の幅Wは10%〜34%に設定される。上述の範囲であ
れば、パッド等の被削材の研摩時の平坦度即ち面粗さが
良好で切れ味が良く被削材の寿命が長いという利点が得
られる。ここで砥粒層領域53の幅Wが34%より大き
い(中空領域52の直径Lが外径Dの32%より小さ
い)と被削材の研摩面の平坦度が悪く、幅Wが10%よ
り小さい(直径Lが80%より大きい)と研削・研摩圧
力が高くなってパッド等の被削材を深く削りすぎ、パッ
ド等の摩耗速度が著しく増大するという欠点がある。
(A)に示すように砥石基体11が平行平板状の円盤型
であるとして、その回転軸Oは表面11aに略直交する
方向とされ、表面11aに砥粒層13をめっき形成する
と砥粒層13側に凸曲面をなすように電着砥石(砥石基
体11)にそりが生じる。この場合、表面11aの凸曲
面は回転軸O付近の点が最も突出するものとして回転軸
O方向に同心円状に突出することになる。ここで電着砥
石について、例えば同図(C)に示すように表面11a
全面に砥粒層13をめっき形成すると、砥石基体11に
回転軸O方向に高さs(例えば砥石基体11の外径を1
00mmとして、sは最大で30μm程度)のそりを生
じ、そのために砥粒層13に高低さsのそりを生じるこ
とになる。その点、同図(B)に示す本実施の形態によ
る電着砥石50のように表面11aの外側部にのみリン
グ状の砥粒層領域53を(例えば回転軸Oと同軸に)め
っき形成すれば、めっきで表面11aに反り(変形)が
生じても反り自体を比較的小さく抑えられる。しかも、
砥粒層領域53における高低差s1(<s)は表面11
a全面にめっき形成したものと比較して小さく砥粒層領
域53の平坦度が高いために、そりによる平坦度の悪影
響は更に抑えられ、電着砥石50の平坦度と研削・研摩
精度を一層向上できる。尚、電着砥石50を製造するに
は、砥石基体11の表面11aの中央部に中空領域52
に相当する直径Lの範囲に亘ってマスキングしたりテー
ピングして、その上に複数のマスク部19等を敷き詰め
て細密充填した上で電解めっき等のめっき処理を施せば
よい。
て行うパッドの研摩方法について説明する。図15に示
すCMP装置55において、中心軸56に取り付けられ
た回転テーブル57上に例えば硬質ウレタンからなるポ
リッシング用のパッド58が設けられ、このパッド58
に対向して且つパッド58の中心軸56から偏心した位
置に自転可能なウエーハキャリア59が配設されてい
る。このウエーハキャリア59はウエーハ60を保持し
てパッド58に押圧して研摩し、ウエーハ60の一面が
鏡面仕上げされることになる。研摩に際して、パッド5
8上に遊離砥粒とアルカリ液や酸性液等のエッチング液
とがスラリpとして供給される。パッド58上にはスラ
リpを保持する微細な発泡層が多数設けられていて、こ
れら発泡層内のスラリpでウエーハ60の研摩が行われ
る。そして、摩耗したパッド58の表面を再研摩する場
合、電着砥石50はCMP装置55に設けられた旋回軸
兼回転軸61に装着され、この回転軸61によって電着
砥石50をパッド58と同一方向にその回転軸O周りに
回転させることで、パッド58の表面を研摩してパッド
58の表面の平坦度を回復させて目詰まりを解消するこ
とになる。尚、電着砥石50はウエーハキャリア59に
装着して研摩作業を行なうこともできる。
被削材としてパッド58を研摩すると、砥石基体11の
表面11aにおいて外周領域にのみ砥粒層領域53を設
けたことで、砥石基体11の表面11a全体に電着めっ
きした電着砥石と比較して砥粒層領域53の幅Wが小さ
いために、砥粒層領域53はめっきに起因するそり(変
形)の影響が少なくパッド58の平坦度が高く、高精度
なコンディショニングを行える。またパッド58を削り
すぎることがなくパッド58の寿命が延びる。しかも電
着砥石50でパッド58の研摩を行う際、砥粒層領域5
3の幅がWであるために、全体に砥粒層を設けた砥石と
比較して研削・研摩圧力が高くなって切れ味がよく、少
ない研摩回数で所望量の研摩を行えるからパッド58表
面の高精度な研摩が行える。特にパッド58の発泡層内
にはスラリ等を含む残滓が残っており、これを削り取る
ためには深さ10〜20μm程度研削する必要がある
が、本実施の形態による電着砥石50によれば研摩圧力
が高いために確実に除去できて新しい発泡層を表面に露
出させることができる。これによって平坦度が高く残滓
の少ない高精度なパッド58を再生でき、ウエーハ60
の研摩精度を高く維持できることになる。
ついて行った研摩試験を説明する。電着砥石はダイヤモ
ンドの超砥粒14をNiめっき等からなる金属結合相1
7で固着して製作した。1つの砥粒層部12に固着する
超砥粒の数は70個とし、各砥粒層部12の最大外径を
1mmとした。尚、砥粒層領域における各砥粒層部の配
列は第一の実施の形態で示すブリッジ部9で連結された
略網状配列とする。そして砥石基体11の外径Dを10
0mmとし、この外径Dに対する砥粒層領域53の幅W
の比が、5%、10%、20%、30%、40%、50
%(全面に砥粒層が設けられている)の6種類の電着砥
石を製作して、それぞれ研摩試験を行った。電着砥石に
よる研摩試験は次の条件下で行った。CMP用研削装置
として定盤サイズ600mmの精密ラップ盤を用い、定
盤回転数45min-1、電着砥石50の荷重24N、回
転数56min-1とし、ウエーハの外径8インチ、荷重
24N、回転数60min-1とし、パッド58としてロ
デール・ニッタIC1000を用い、潤滑液として純水
17ml/minを用いた。
によるパッド58のコンディショニングと同時にウエー
ハ60の研摩を2分行い、研摩終了後のウエーハ60の
研摩面の平均研摩レート(研摩割合:研摩量)をそれぞ
れ測定すると図16に示すような結果が得られた。図1
6において、ウエーハ60の研摩レートは、W/Dが5
%、10%、20%、30%、40%、50%(全面に
砥粒層領域を設けた)と変化するに応じて表1に示す右
下がりの数値を示した。ウエーハの酸化膜は5000オ
ングストローム程度の厚みがあり、これを研摩の効率化
のために通常2分以内で研摩して平坦化する必要があ
る。そのためには少なくとも2500オングストローム
/min以上の速度が必要である。そのためには、図1
6でWが34%以下であることが望ましい。また砥粒層
領域の幅Wに応じたパッド平均研摩速度(μm/Hr)
を測定すると図17に示すものが得られた。各幅Wに応
じたパッド平均研摩速度は表1に示すようになった。
ッドの研削・研摩圧力が高い上に図17に示すように平
均研摩速度が80μm/hrとなり、パッドの摩耗が進
むためにパッド張り替え頻度が高くなり、コストと手間
の面で不具合が大きい。また図17で幅Wが10%であ
るとパッドの平均研摩速度は50μm/hrと幅W=5
%と比較して大幅に小さくなる。しかも幅W=10%で
あるとパッドの研削・研摩圧力が比較的小さくなるため
に、図16に示すように平均研摩レートは4000オン
グストローム/minになり、ウエーハの平均研摩レー
トの低下具合は幅W=5%と比較して200オングスト
ローム程度と微少に抑えられている。そのため、幅Wは
10%以上であることが好ましい。
%、20%、50%(全面)の電着砥石を製作し、その
直径200mm(8インチ)に関して砥石基体11の表
面11aの中心である回転軸Oを中央値0として、その
両端までの各半径方向の径方向位置を研削ポイントとし
て横軸にとった。即ち、回転軸Oの位置を0として、一
方の半径方向(図18で横軸右方向)に10%、40
%、65%、80%、92%、98%、100%をと
り、他方の半径方向(図18で横軸左方向)に−20
%、−50%、−70%、−85%、−94%、−10
0%として横軸にとり、縦軸をウエーハ研摩レート(オ
ングストローム/min)として各研削ポイントでのウ
エーハ研摩レートを測定した。図18に示す結果から、
砥粒層領域53の幅W=5%が最もウエーハの平均研摩
レートが高く、次が幅W=20%であった。これらの砥
粒層領域を用いると電着砥石の両端(外側5または3%
の範囲)を除いてほぼ均一な研削・研摩特性が得られ
る。しかし幅W=5%では、図17で示すようにパッド
平均研摩速度が著しく高く(80μm/Hr)実用的で
なかった。幅W=50%であると、研摩レートの平坦度
(面内均一性)が著しく悪く使用に耐えない研削・研摩
作用を呈する。そのため、この実施例では、幅W=20
%が最もウエーハの面内研摩量の均一性と経済性が良
く、幅W=5%はパッド平均研摩速度が高すぎる欠点が
あり、幅W=50%では面内研摩量(径方向の各研削ポ
イントでの研摩量)の不均一性が目立った。図16、図
17、図18及び表1に示す試験結果から、ウエーハ平
均研摩レートとパッドの平均研摩速度とウエーハ面内研
摩量の均一性との関係により、W/Dは10%〜34%
の範囲(中空部62の直径Lは32〜80%の範囲)と
するのが好ましいことを確認できた。
領域53において、複数の砥粒層部12…はブリッジ部
9を介して相互に連結された略網状の配列構造であると
したが、これに限定されることなく、ブリッジ部9を除
去して各砥粒層部12が互いに分離して配列されていて
もよい。また第五の実施の形態による電着砥石50に限
らず、上述した他の実施の形態を含む本発明による電着
砥石をCMP用のコンディショナとして用いることがで
きる。
砥石は、砥粒層部が中央部で砥粒の集中度が高くその周
辺部で砥粒の集中度が比較的低いために、中央部で砥粒
層部の寿命を長くすることができると共に周辺部で切り
粉の目詰まりを防止して砥粒の切れ味を良好にすること
ができる。また本発明に係る電着砥石は、砥粒層部が中
央部で金属結合相の厚みが厚く周辺部に向けて厚みが漸
次減少するようにしたために、研削に際してそのへり部
にバリ等が生じないから被削材を傷つけることもなく良
好な研削加工が行える。
れているから、砥粒層部と砥粒層部の間を通して切り粉
の排出路を構成して切り粉の排出をスムーズに行えるこ
とで一層目詰まりを防止して切れ味を向上できる。また
砥粒層部は互いに分離して複数設けられていて、砥粒層
部と砥粒層部とはブリッジ部を介して互いに連結され該
ブリッジ部に砥粒が分散固定されているから、各砥粒層
部の切れ味が良くブリッジ部における目詰まりを防止で
きる。
かの電着砥石において、砥石基体の表面の中央に砥粒の
設けられていない中空領域が設けられていると共に、こ
の中空領域の外側に砥粒層領域が設けられてなり、この
砥粒層領域は前記砥粒層部で構成されているので、周辺
にのみ砥粒層領域を設けることで、全面に砥粒層を設け
た電着砥石と比較して被削材に対する研削・研摩圧が高
く切れ味がよく少ない研削・研摩回数で所望の研摩量を
達成でき平坦度も良く研削・研摩精度が高い。また砥粒
層領域を砥石基体に電着すると砥石基体に凸曲面状の微
小なそり(変形)を生じ得るが、この場合でも外周側に
のみ砥粒層領域を設けたからそりに起因する平坦度の低
下を最小限に抑えて研削・研摩精度を向上できる。また
砥石基体の外径をD、略リング状をなす砥粒層領域の径
方向の幅をWとしたときに、砥粒層領域の幅Wは外径D
の10%〜34%の範囲に設定されているので被削材の
平坦度が良好で切れ味が良く被削材の寿命が長いという
利点が得られ、幅Wが10%より小さいと被削材を深く
削りすぎ、34%を超えると被削材の平坦度が低下す
る。電着砥石はCMP用コンディショナであるから、平
坦度が高くて高精度なウエーハを研摩できる。
マスキング部材を複数のマスク部で構成し、該マスク部
は砥石基体に当接する部分から離間するに従って非マス
キング領域上の空間に張り出すように傾斜面状に形成し
たから、砥粒のめっきによる固定に際して、砥粒は非マ
スキング領域の中央部では集中度が高いが、周辺部では
マスク部によって砥石基体とマスク部との境界まで進入
できずに集中度が低い状態に分散されることになり、し
かもめっき電流の電流密度は複数のマスク部の傾斜面に
挟まれて砥石基体に近づくに従って中央部では比較的密
であるが周辺部で粗になり、そのために析出する金属結
合相は中央部から周辺部に向けて厚みが減少するように
析出形成され、金属結合相のへり部にバリ等が形成され
たり砥粒が突出状態で固定されたりすることがない。本
発明による電着砥石の製造方法は、砥石基体上に砥粒層
部を形成すべき部分を除いてマスキングを施してマスキ
ング部材を構成するマスク部を砥石基体から離間するに
従って非マスキング領域に向けて張り出すように傾斜面
状に形成し、めっき液に浸漬し、砥石基体を陰極に接続
して通電し、砥石基体上の非マスキング領域に砥粒をめ
っきで固定するようにしたから、砥粒のめっきによる固
定に際して、砥粒は非マスキング領域の中央部では集中
度が高いが、周辺部では集中度が低い状態に分散され、
しかもめっき電流の電流密度の変化によって析出する金
属結合相は中央部から周辺部に向けて厚みが次第に減少
するように形成され、金属結合相のへり部にバリ等が形
成されたり砥粒が突出状態で固定されたりすることがな
い。
部分縦断面図である。
である。
状態を示す部分平面図である。
−A線縦断面図である。
した状態を示す縦断面図である。
で固定した状態を示す縦断面図である。
ング領域の電流分布を示す図、(b)は(a)で示す電
流分布に応じためっきによる析出金属の厚み分布を示す
図である。
粒がめっきで固定された状態を示す図4と同様な縦断面
図である。
粒がめっきで固定された状態を示す図4と同様な縦断面
図である。
る砥粒層部の平面図である。
形例を示す図4と同様な縦断面図である。
す図4と同様な縦断面図である。
である。
図であって、(A)は砥石基台の側面図、(B)は砥石
基体の表面に本実施の形態による電着めっきした状態の
第五の実施の形態による電着砥石を示す図、(C)は砥
石基体の表面全体に電着めっきした状態の図である。
コンディショナとして用いたCMP装置の斜視図であ
る。
よる研摩特性をウエーハの平均研摩レートで示す図であ
る。
よるパッドの平均研摩速度を示す図である。
(全面)の場合の各電着砥石の径方向位置における各研
削ポイントでのウエーハ研摩レートを示す図である。
ング部を載置した砥石基体に超砥粒を載置した状態を示
す要部縦断面図である。
電着砥石の部分縦断面図である。
(台金)上に所望形状の砥粒層を電着によって形成する
場合、電着砥石の製造方法としては主に電解めっき法が
使用され、例えば次のように行われる。まず図18に示
すように砥石基体(台金)1の表面1aに所望の砥粒層
を形成すべき部分を除いてマスキング部材2によってマ
スキングを施して、この砥石基体1を電解めっき液内に
浸漬し、表面1aを上向きかつ水平に配置する。次い
で、表面1aの非マスキング領域1bに超砥粒3をま
き、砥石基体1を電源陰極に接続するとともに表面1a
に対向配置された陽極との間で通電して金属めっき相4
を析出させて超砥粒3を固定する。そしてマスキング部
材2を剥がし、図19に示すように砥石基体1上に単層
状の砥粒層5を形成した電着砥石6が得られる。
%、50%(全面)の電着砥石を製作し、縦軸をウエー
ハ研摩レート(オングストローム/min)として各研
削ポイントでのウエーハ研摩レートを測定した。その結
果から、砥粒層領域53の幅W=5%が最もウエーハの
平均研摩レートが高く、次が幅W=20%であった。こ
れらの砥粒層領域を用いると両端(外側5または3%の
範囲)を除いてほぼ均一な研削・研摩特性が得られる。
しかし幅W=5%では、図17で示すようにパッド平均
研摩速度が著しく高く(80μm/Hr)実用的でなか
った。幅W=50%であると、研摩レートの平坦度(面
内均一性)が著しく悪く使用に耐えない研削・研摩作用
を呈する。そのため、この実施例では、幅W=20%が
最もウエーハの面内研摩量の均一性と経済性が良く、幅
W=5%はパッド平均研摩速度が高すぎる欠点があり、
幅W=50%では面内研摩量(径方向の各研削ポイント
での研摩量)の不均一性が目立った。図16、図17及
び表1に示す試験結果から、ウエーハ平均研摩レートと
パッドの平均研摩速度とウエーハ面内研摩量の均一性と
の関係により、W/Dは10%〜34%の範囲(中空部
62の直径Lは32〜80%の範囲)とするのが好まし
いことを確認できた。
ング部を載置した砥石基体に超砥粒を載置した状態を示
す要部縦断面図である。
電着砥石の部分縦断面図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 複数の砥粒が金属結合相で固着された砥
粒層部を有する電着砥石において、前記砥粒層部は中央
部で砥粒の集中度が高く周辺部で砥粒の集中度が比較的
低いことを特徴とする電着砥石。 - 【請求項2】 複数の砥粒が金属結合相で固着された砥
粒層部を有する電着砥石において、前記砥粒層部は中央
部で金属結合相の厚みが厚く周辺部に向けて厚みが漸次
減少するようにしたことを特徴とする電着砥石。 - 【請求項3】 前記砥粒層部は互いに分離して複数設け
られていることを特徴とする請求項1または2記載の電
着砥石。 - 【請求項4】 前記砥粒層部は互いに分離して複数設け
られていて、前記砥粒層部と砥粒層部とはブリッジ部を
介して互いに連結されていて、該ブリッジ部に砥粒が分
散固定されていることを特徴とする請求項1または2記
載の電着砥石。 - 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか記載の電着砥
石において、砥石基体の表面の中央に砥粒の設けられて
いない中空領域が設けられていると共に、この中空領域
の外側に砥粒層領域が設けられてなり、この砥粒層領域
は前記砥粒層部で構成されていることを特徴とする電着
砥石。 - 【請求項6】 前記砥石基体の外径をD、略リング状を
なす砥粒層領域の径方向の幅をWとしたときに、砥粒層
領域の幅Wは外径Dの10%〜34%の範囲に設定され
ていることを特徴とする請求項5記載の電着砥石。 - 【請求項7】 前記電着砥石はCMP用コンディショナ
であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか記載
の電着砥石。 - 【請求項8】 砥石基体上に砥粒層部を形成すべき部分
を除いてマスキング部材でマスキングを施すと共にめっ
き液に浸漬し、前記砥石基体を陰極に接続すると共に該
砥石基体に対向して陽極を設け、砥石基体上の非マスキ
ング領域に砥粒をめっきで固定するようにした電着砥石
の製造装置であって、 前記マスキング部材を複数のマスク部で構成し、該マス
ク部は砥石基体に当接する部分から離間するに従って非
マスキング領域上の空間に張り出すように傾斜面状に形
成したことを特徴とする電着砥石の製造装置。 - 【請求項9】 砥石基体上に砥粒層部を形成すべき部分
を除いてマスキングを施してマスキング部材を構成する
マスク部を砥石基体から離間するに従って非マスキング
領域に向けて張り出すように傾斜面状に形成し、めっき
液に浸漬して、前記砥石基体を陰極に接続して通電し、
砥石基体上の非マスキング領域に砥粒をめっきで固定す
るようにした電着砥石の製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010120131A (ja) * | 2008-11-20 | 2010-06-03 | Noritake Super Abrasive Co Ltd | 電着工具およびその製造方法 |
CN107855954A (zh) * | 2017-11-10 | 2018-03-30 | 中国有色桂林矿产地质研究院有限公司 | 一种使超硬磨料颗粒在磨盘中有序排布的方法 |
CN107855953A (zh) * | 2017-11-10 | 2018-03-30 | 中国有色桂林矿产地质研究院有限公司 | 一种使超硬磨料颗粒在砂带中有序排布的方法 |
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-
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- 2001-01-18 JP JP2001010546A patent/JP4281253B2/ja not_active Expired - Fee Related
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