JP2003048163A - 電着砥石 - Google Patents

電着砥石

Info

Publication number
JP2003048163A
JP2003048163A JP2001240889A JP2001240889A JP2003048163A JP 2003048163 A JP2003048163 A JP 2003048163A JP 2001240889 A JP2001240889 A JP 2001240889A JP 2001240889 A JP2001240889 A JP 2001240889A JP 2003048163 A JP2003048163 A JP 2003048163A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
abrasive grain
grain layer
grindstone
abrasive
region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001240889A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuji Yamashita
哲二 山下
Naoki Shitamae
直樹 下前
Hanako Hata
花子 畑
Tsutomu Takahashi
務 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP2001240889A priority Critical patent/JP2003048163A/ja
Publication of JP2003048163A publication Critical patent/JP2003048163A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)
  • Grinding-Machine Dressing And Accessory Apparatuses (AREA)
  • Polishing Bodies And Polishing Tools (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 切れ味と寿命を向上させ、切り粉やスラリの
付着を防止する。 【解決手段】 砥石基体11の表面11aに複数の砥
粒層部12…からなる砥粒層13を設け、各砥粒層部1
2はブリッジ部9で連結する。砥粒層部12、12の間
には非砥粒部を設ける。砥粒層部12は超砥粒を周辺部
では中央部よりも粗に配列する。超砥粒を固定する金属
結合層は第一及び第二金属めっき相で形成する。第一金
属めっき相は中央部から周辺部に向けて厚みを山状に減
少させる。砥石基体11の表面11aに砥粒層13の設
けられていない略円形の中空領域7を形成し、その外側
に砥粒層部12が設けられるリング状の砥粒層領域8を
同心に形成する。少なくとも中空領域7の表面を撥水性
を有する合成樹脂層Rによって覆う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電着砥石に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、マスキング部材を用いて砥石基体
(台金)上に所望形状の砥粒層を電着によって形成する
場合、電着砥石の製造方法としては主に電解めっき法が
使用され、例えば次のように行われる。まず図20に示
すように砥石基体(台金)1の表面1aに所望の砥粒層
を形成すべき部分を除いてマスキング部材2によってマ
スキングを施して、この砥石基体1を電解めっき液内に
浸漬し、表面1aを上向きかつ水平に配置する。次い
で、表面1aの非マスキング領域1bに超砥粒3をま
き、砥石基体1を電源陰極に接続するとともに表面1a
に対向配置された陽極との間で通電して金属めっき相4
を析出させて超砥粒3を固定する。そしてマスキング部
材2を剥がし、図21に示すように砥石基体1上に単層
状の砥粒層5を形成した電着砥石6が得られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述のよ
うな製造方法で得られた電着砥石6は、砥粒層5におい
てマスキング部材2との境界をなすへり部5aが中央領
域よりも盛り上がって金属めっき相4の厚みが大きくな
り、へり部5aにバリができたり、超砥粒3がへり部に
固定されて中央領域より突出する現象が起こる。そのた
めに、研削時に被削材にキズが生じたり研削精度が低下
するという欠点がある。またへり部5aは研削時に欠損
しやすく砥石寿命を短くする欠点もある。またマスキン
グ部材2はシート状またはフィルム状をなしていて形成
すべき砥粒層5の形状に応じて写真製版などを用いて製
作しなければならず、しかもマスキング部材2の載置に
あたっては精密に砥石基体1に位置合わせする必要があ
るために、コスト高になるという問題があった。更に、
砥粒層5間には、切り粉や研摩剤として用いるスラリ等
が付着しやすく、砥粒層5間から塊となって脱落した切
り粉や、砥粒層5間に目詰まりしている間に経時変化等
によって変質したスラリが被削材の表面に残ってしまっ
たり、被削材の表面を傷付けてしまう恐れがあった。特
に、被削材が、半導体ウエーハを鏡面等に研摩するため
に用いるCMP装置のパッドである場合には、このパッ
ドを用いて研摩した半導体ウエーハの表面に、パッド上
に残った切り粉の塊や変質したスラリによって生じるス
クラッチの数が増加してしまう恐れがある。
【0004】本発明は、このような実情に鑑みて、切れ
味がよく寿命を向上でき、更に切り粉やスラリが付着し
にくい電着砥石を提供することを目的とする。本発明の
他の目的は、精度が高く平坦度の高い研削・研摩ができ
る電着砥石を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電着砥石
は、複数の砥粒が金属結合相で固着された砥粒層部を有
する電着砥石において、砥粒層部は、その周辺部におけ
る砥粒の集中度が、中央部における砥粒の集中度よりも
低くされており、砥石基体の表面の中央に砥粒の設けら
れていない中空領域が設けられていると共に、この中空
領域の外側に砥粒層部を有する砥粒層領域が設けられて
なり、少なくとも中空領域の表面は撥水性を有する合成
樹脂層によって覆われていることを特徴とする。砥粒層
部の砥粒をその中央部で密に配列することでその寿命を
長くすることができると共に、周辺部で砥粒を粗に配列
することで切り粉の目詰まりを防止して砥粒の切れ味を
良好にすることができる。そして、電着砥石の中央に砥
粒層を設けず、周辺にのみ砥粒層を設けることで、研削
・研摩時の圧力が同じであると、全面に砥粒層を設けた
電着砥石と比較して被削材に対する研削・研摩圧が高く
切れ味がよく少ない研削回数で所望の研削量を達成でき
平坦度も良く研削・研摩精度が高い。しかも砥石基体に
砥粒層を電着すると砥石基体に略直交する回転軸付近を
頂部とする凸曲面状の微少のそり(変形)を生じ易い
が、このような場合でも外周側にのみ砥粒層領域を設け
ることでそりに起因する平坦度の低下を抑えて研削・研
摩精度が高い。更に、砥石基体の表面において少なくと
も砥粒が設けられていない中空領域の表面は、撥水性を
有する合成樹脂層によって覆われているので、切り粉や
スラリの付着が生じにくくなる。ここで、撥水性を有す
る合成樹脂層は、砥石基体において中空領域に形成する
だけでなく、更に砥粒層領域に形成してもよい。但し、
砥粒層部の表面にこの合成樹脂層を形成する場合には、
砥粒が被削材の研摩に作用するよう、合成樹脂層の厚み
を調整するか、または合成樹脂層を形成した後に目出し
を行うなどして、砥粒の先端を合成樹脂層の表面から露
出させる。また、上記の撥水性を有する合成樹脂層を構
成する合成樹脂としては、ふっ素系樹脂、例えばフルオ
ロエポキシ化合物とアミノシリコーンとの組み合わせに
よる常温硬化型ふっ素塗料用組成物や、フルオロオレフ
ィンレジンをベースとする溶剤可溶型熱硬化性塗料用ふ
っ素レジン、ポリテトラルフルオロエチレン(PTF
E)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキル
ビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリクロロトリフ
ルオロエチレン(PCTFE)等が用いられる。
【0006】また本発明に係る電着砥石は、複数の砥粒
が金属結合相で固着された砥粒層部を有する電着砥石に
おいて、砥粒層部は中央部で金属結合相の厚みが厚く周
辺部に向けて厚みが漸次減少するようにし、砥石基体の
表面の中央に砥粒の設けられていない中空領域が設けら
れていると共に、この中空領域の外側に砥粒層部を有す
る砥粒層領域が設けられてなり、少なくとも中空領域の
表面は撥水性を有する合成樹脂層によって覆われている
ことを特徴とする。金属結合層は中央部から周辺部に向
けてその厚みが漸次減少することで、研削に際してその
へり部(エッジ)にバリ等が生じないから被削材を傷つ
けることもなく良好な研削加工が行える。そして、電着
砥石の中央に砥粒層を設けず、周辺にのみ砥粒層を設け
ることで、研削・研摩時の圧力が同じであると、全面に
砥粒層を設けた電着砥石と比較して被削材に対する研削
・研摩圧が高く切れ味がよく少ない研削回数で所望の研
削量を達成でき平坦度も良く研削・研摩精度が高い。し
かも砥石基体に砥粒層を電着すると砥石基体に略直交す
る回転軸付近を頂部とする凸曲面状の微少のそり(変
形)を生じ易いが、このような場合でも外周側にのみ砥
粒層領域を設けることでそりに起因する平坦度の低下を
抑えて研削・研摩精度が高い。更に、砥石基体の表面に
おいて少なくとも砥粒が設けられていない中空領域の表
面は、撥水性を有する合成樹脂層によって覆われている
ので、切り粉やスラリの付着が生じにくくなる。
【0007】また砥粒層部は互いに分離して複数設けら
れていてもよい。砥粒層部の設けられていない非砥粒部
と砥粒層部及び砥粒層部の間の分離部とが連通するため
にこれらを切り粉の排出路として切り粉の排出をスムー
ズに行えることで一層目詰まりを防止して切れ味を向上
できる。この場合には、砥石基体の表面において砥粒層
部間も撥水性を有する合成樹脂によって覆うことで、電
着砥石への切り粉やスラリの付着を一層生じにくくする
ことができる。また砥粒層部は互いに分離して複数設け
られていて、前記砥粒層部と砥粒層部とはブリッジ部を
介して互いに連結されていて、該ブリッジ部に砥粒が分
散固定されていてもよい。ブリッジ部における目詰まり
を防止できて各砥粒層部での切れ味を良好に保てる。
【0008】また砥石基体の外径をD、略リング状をな
す砥粒層領域の径方向の幅をWとしたときに、砥粒層領
域の幅Wは外径Dの10%〜34%の範囲に設定されて
いてもよい。砥粒層領域の幅Wが10%より小さいと研
削・研摩圧力が高くなりすぎて被削材を深く削りすぎ、
34%を超えると被削材の平坦度が低下する。また砥石
基体の外径をD、中空領域の直径をLとしたときに、中
空領域の直径Lは外径Dの80%〜32%の範囲に設定
されていてもよい。砥粒のない中空領域が80%より大
きいと砥粒層の研削・研摩圧力が高くなって被削材を深
く削りすぎてしまう欠点があり、32%より少ないと被
削材の平坦度が低下する欠点がある。電着砥石はCMP
用コンディショナであってもよい。平坦度が高くて高精
度なウエーハを研摩できる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面により説明する。図1乃至図13は第一の実施の形
態に関するものであって、図1は本実施の形態による電
着砥石の平面図、図2は本実施の形態による電着砥石の
部分縦断面図、図3は図2に示す電着砥石の平面図であ
る。
【0010】本実施の形態による電着砥石10は例えば
CMPコンディショナまたはパッドコンディショナとし
て用いられるものである。このパッドコンディショナ
は、半導体ウエーハを鏡面等に研摩するために用いるC
MP装置のパッドが摩耗した際に、このパッドを再研摩
(コンディショニング)してパッドの平坦度を維持また
は回復するのに用いられる単層の電着砥石である。本実
施の形態による電着砥石10は、例えばステンレス等か
らなる円形板状の砥石基体(台金)11の表面11a上
に複数の砥粒層部12…が互いに分離して点在するか、
若しくは複数の砥粒層部12がブリッジ部9を介して互
いに連結されて網状に形成されている。本実施の形態に
よる電着砥石10では複数の砥粒層部12がブリッジ部
9を介して互いに連結されて略網状をなす砥粒層13を
有している。
【0011】この電着砥石10は、図1に示すように、
砥石基体11の表面11aに砥粒層13の設けられてい
ない例えば略円形の中空領域7が略同心円状に形成さ
れ、その外側に前記砥粒層部12が設けられるリング状
の砥粒層領域8が同心(偏心していてもよい)に形成さ
れている。ここで、電着砥石10(及び砥石基体11)
を外径寸法Dの略円形板状として、中空領域7の直径が
L、リング状の砥粒層領域8の径方向の幅をWとする
と、D=L+2Wとなる。しかも中空領域7の直径Lは
電着砥石10の外径Dに対して32%〜80%の範囲に
設定されている。換言すれば、砥粒層領域8の幅Wは1
0%〜34%に設定される。
【0012】更に、この電着砥石10において、少なく
とも中空領域7の表面は撥水性を有する合成樹脂層Rに
よって覆われている。この撥水性を有する合成樹脂層R
は、砥石基体11において中空領域7に形成するだけで
なく、更に砥粒層領域8に形成してもよい。但し、砥粒
層部12の表面にこの合成樹脂層Rを形成する場合に
は、砥粒が被削材の研摩に作用するよう、合成樹脂層R
の厚みを調整するか、または合成樹脂層Rを形成した後
に目出しを行うなどして、砥粒の先端を合成樹脂層Rの
表面から露出させる。本実施の形態では、合成樹脂層R
は、中空領域7だけでなく、砥粒層領域8において砥粒
層部12の間の砥粒の設けられていない領域(後述する
非砥粒部)にも形成している。ここで、本実施の形態で
は、上記の撥水性を有する合成樹脂層Rを構成する合成
樹脂としては、表面特性として撥水撥油性、非粘着性、
高いすべり特性を有する合成樹脂であるふっ素系樹脂、
例えばフルオロエポキシ化合物とアミノシリコーンとの
組み合わせによる常温硬化型ふっ素塗料用組成物や、フ
ルオロオレフィンレジンをベースとする溶剤可溶型熱硬
化性塗料用ふっ素レジン、ポリテトラルフルオロエチレ
ン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオ
ロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリク
ロロトリフルオロエチレン(PCTFE)等が用いられ
る。
【0013】図2及び図3に示す電着砥石10の砥粒層
13に含まれる各砥粒層部12において、ダイヤモンド
またはCBN等からなる(図ではダイヤモンドとする)
複数の超砥粒14が砥石基体11上に配列されて例えば
Niからなる第一金属めっき相15で固定され、この第
一金属めっき相15は砥粒層部12の領域に設けられて
いる。そして第一金属めっき相15の上には、砥粒層1
3全体に亘って例えばNiからなる第二金属めっき相1
6が形成されており、そのために超砥粒14は第一及び
第二金属めっき相15,16の二層からなる金属結合相
17で固定され、その上部が第二金属めっき相16から
外部に突出している。しかも各砥粒層部12では、複数
の超砥粒14…は、中央部12aにおける配列密度より
も径方向外側の周辺部12bにおける配列密度が低くな
っている。1つの砥粒層部12における超砥粒14の個
数は任意であり、例えば100個とされ、砥粒層部12
の中央部ではその配列密度(集中度)は57〜72とさ
れ、周辺部ではその配列密度は28〜43とされてい
る。本実施の形態では砥粒層部12は超砥粒14が単層
で配設されているが、複数層で構成されていてもよい。
【0014】また第一金属めっき相15は図2に示すよ
うに中央部12aの厚みが大きく周辺部12bで漸次厚
みが小さくなるように縦断面視山状に形成されている。
そして砥粒層部12が例えば図3に示すように略三角形
状をなすとして、隣り合う二つの砥粒層部12,12は
その周辺部12bと周辺部12bとが略三角形の頂部か
ら延びるブリッジ部9を介して連結されている。ブリッ
ジ部9には、周辺部12bよりも更に粗な間隔で超砥粒
14が配設されて第一金属めっき相15及び第二金属め
っき相16からなる金属結合相17で固定されている。
そのため砥粒層13は複数の砥粒層部12…が各頂部を
介してブリッジ部9…で連結された網状を呈している。
【0015】本実施の形態による電着砥石10は上述の
構成を有しており、次にこの電着砥石10の製造方法に
ついて図4乃至図8により説明する。図4乃至図8は電
着砥石の製造方法に関するものであって、図4は砥石基
体にマスキング部材を配設した状態の部分平面図、図5
は図4のA−A線断面図、図6は非マスキング領域に超
砥粒を落とした状態を示す図、図7は超砥粒をめっきで
固定した状態を示す縦断面図、図8(a)は非マスキン
グ領域の電流分布を示す図、(b)は電流分布に応じた
めっきによる析出金属の厚み分布を示す図である。まず
砥石基体11の砥粒層を形成すべき表面11aのうち、
中央部には中空領域7に相当する直径Lの範囲に亘って
マスキングしたりテーピングを施し、砥粒層領域8には
マスキング部材18を載置する。マスキング部材18は
図4及び図5に示すように例えばプラスチック等の非導
電性部材からなる複数の略半球状のマスク部19…から
なるもので、めっき液に浸漬させるために好ましくはめ
っき液より比重の大きいものにする。マスキング部材1
8は平面状に配列された各マスク部19の略円形平面1
9aで互いに接触するように細密充填させたもので、そ
れぞれ半球面19bの頂部を砥石基体11の表面11a
に当接させた状態で載置する。尚、マスキング部材18
は平面状に配列された各マスク部19の略円形平面19
aの各接点で互いに接続させて細密配列してもよい。そ
して砥石基体11及びマスキング部材18ごと電解めっ
き液に浸漬して表面11aを上向き且つ水平に配置す
る。この状態で各三つのマスク部19,19,19の間
に図4に示す平面視で略三角形状の間隙20が形成され
ており、これら間隙20から砥石基体11の表面11a
の非マスキング領域11b上に図6に示すように超砥粒
14を落下させる。超砥粒14の供給に際して砥石基体
11をマスキング部材18と共に振動させると効率よく
落下させることができる。
【0016】間隙20に対応する砥石基体11の非マス
キング領域11bは、マスク部19の半球面19bのた
めに間隙20より全体に幅広となり、互いに分離された
隣り合う間隙20,20に対応する非マスキング領域1
1b,11bが相互に連通された状態となっている。超
砥粒14はマスク部19の半球面19bの領域を除いて
非マスキング領域11bに載置されるために、非マスキ
ング領域11bの間隙20に対向する中央部で超砥粒1
4の配列密度が高く、周辺部では半球面19bの凸曲面
による傾斜面が非マスキング領域11b上に張り出すた
めに規制されて超砥粒14の数が少なく配列密度は粗に
なる。次に、砥石基体11を電源陰極に接続すると共
に、表面11aと対向配置された陽極(図示せず)との
間で通電し、図7に示すようにNi等からなる第一金属
めっき相15を析出させて超砥粒14を固定する。この
とき、第一金属めっき相15の厚みは間隙20を形成す
る複数のマスク部19の各半球面19bによって制御さ
れる。即ち、図8(a)に示すように電解めっき液中の
陽極と陰極(砥石基体11)との間で、陽極から陰極
(砥石基体11)へ流れる電流は間隙20の入口から非
マスキング領域11bに向けてマスク部19の半球部1
9bに沿って末広がり状に拡散するために、電流密度は
非マスキング領域11bの中央部で高く周辺部で低い状
態となり、電流密度に沿って中央部12aでめっき厚が
大きく周辺部12bで漸次厚みが減少するという略山状
の第一金属めっき相15が形成されることになる。第一
金属めっき相15の周辺部12bではマスク部19の半
球面19bによってめっき厚が制限されることになる。
【0017】また間隙20から散布された超砥粒14は
隣り合う非マスキング領域11b,11bの間にも粗な
密度で配列され、めっき時に薄い厚みの第一金属めっき
相15によって固定されて砥粒層部12と砥粒層部12
を結ぶブリッジ部9を形成する。次にマスキング部材1
8を除去すると共に固定されていない余分な超砥粒14
を取り除いて、再度陽極と陰極(砥石基体11)との間
に通電して第二金属めっき相16を全体に析出させて金
属結合相17を形成する。このようにして得られた電着
砥石10では、図2及び図3に示すように、砥石基体1
1の表面11aでマスク部19の半球面19b先端が接
触する領域付近は砥粒層部12が形成されない非砥粒部
22とされ、三つのマスク部19,19,19で形成す
る間隙20に対応する非マスキング領域11bに砥粒層
部12がそれぞれ形成されてブリッジ部9で連結された
砥粒層13が得られる。そのため、砥粒層13は非砥粒
部22と砥粒層部12とが交互に配列されている。
【0018】このように砥石基体11の表面11aに砥
粒層部12を形成したのち、中空領域7に相当する領域
に施したマスキングまたはテーピングを除去し、砥粒層
領域8に載置したマスキング部材18を除去する。そし
て、砥粒層部12をマスキングによって覆った後に、表
面11aに前記合成樹脂を塗布して合成樹脂層Rを形成
する(砥粒層部12の表面にも合成樹脂層Rを形成する
場合にはこのマスキング作業は不要である)。ここで、
合成樹脂層Rの形成方法は、使用する合成樹脂の性質に
よって適宜選択されるものであって、単に合成樹脂を常
温で表面11aに塗布するのみで合成樹脂層Rを形成す
るほか、必要に応じて塗布後に合成樹脂を加熱して焼付
けを行うなどして合成樹脂層Rを形成する。
【0019】次にこの電着砥石10をCMP装置に用い
て行うパッドの研摩方法について説明する。図9は第一
の実施の形態による電着砥石をパッドコンディショナと
して用いたCMP装置の斜視図、図10は砥石基体に対
する電着めっきの影響を示す図であって、(A)は砥石
基体の側面図、(B)は砥石基体の表面に本実施の形態
による電着めっきした状態の図、(C)は砥石基体の表
面全体に電着めっきした状態の図である。図9に示すC
MP装置55において、中心軸56に取り付けられた回
転テーブル57上に例えば硬質ウレタンからなるポリッ
シング用のパッド58が設けられ、このパッド58に対
向して且つパッド58の中心軸56から偏心した位置に
自転可能なウエーハキャリア59が配設されている。こ
のウエーハキャリア59はウエーハ60を保持してパッ
ド58に押圧して研摩し、ウエーハ60の一面が鏡面仕
上げされることになる。研摩に際して、パッド58上に
遊離砥粒とアルカリ液や酸性液等のエッチング液とがス
ラリpとして供給される。パッド58上にはスラリpを
保持する微細な発泡層が多数設けられていて、これら発
泡層内のスラリpでウエーハ60の研摩が行われる。そ
して、摩耗したパッド58の表面を再研摩する場合、電
着砥石10はCMP装置55に設けられた旋回軸兼回転
軸61に装着され、この回転軸61によって電着砥石1
0をパッド58と同一方向にその回転軸O周りに回転さ
せることで、パッド58の表面を研摩してパッド58の
表面の平坦度を回復させて目詰まりを解消することにな
る。尚、電着砥石10はウエーハキャリア59に装着し
て研摩作業を行なうこともできる。
【0020】このようにして製作された電着砥石10を
用いて研削を行えば、各砥粒層部12で被削材の研削が
行われ、その際に砥粒層部12の周辺部12bでは砥粒
密度が小さく目詰まりしにくいために切れ味が良く、中
央部12aでは砥粒密度が高く耐久性が高い。更に、砥
石基体11の表面11aにおいて少なくとも砥粒が設け
られていない中空領域7の表面は、撥水性を有する合成
樹脂層Rによって覆われているので、切り粉やスラリの
付着が生じにくくなる。
【0021】また砥粒層部12と砥粒層部12の間の非
砥粒部22には切り粉を一時的に溜めることができるの
で砥粒層部12の目詰まりが防止される。更に非砥粒部
22の表面は撥水性を有する合成樹脂層Rによって覆わ
れていて切り粉やスラリpが付着しにくいので、非砥粒
部22に溜められた切り粉やスラリpは、電着砥石10
のパッド58に対する相対的な移動に伴って速やかに排
出されることとなる。
【0022】ここで、本実施の形態では、電着砥石10
(及び砥石基体11)は外径寸法Dの略円形板状であ
り、中空領域7の直径をL、リング状の砥粒層領域8の
径方向の幅をWとすると、D=L+2Wとされている。
しかも中空領域7の直径Lは電着砥石10の外径Dに対
して32%〜80%の範囲に設定されている。換言すれ
ば、砥粒層領域8の幅Wは10%〜34%に設定されて
いる。上述の範囲であれば、パッド等の被削材の研摩時
の平坦度即ち面粗さが良好で切れ味が良く被削材の寿命
が長いという利点が得られる。ここで砥粒層領域8の幅
Wが34%より大きい(中空領域7の直径Lが外径Dの
32%より小さい)と被削材の研摩面の平坦度が悪く、
幅Wが10%より小さい(直径Lが80%より大きい)
と研削・研摩圧力が高くなってパッド等の被削材を深く
削りすぎ、パッド等の摩耗速度が著しく増大するという
欠点がある。
【0023】これについて更に説明すると、図10
(A)に示すように砥石基体11が平行平板状の円盤型
であるとして、その回転軸Oは表面11aに略直交する
方向とされ、表面11aに砥粒層13をめっき形成する
と砥粒層13側に凸曲面をなすように電着砥石(砥石基
体11)にそりが生じる。この場合、表面11aの凸曲
面は回転軸O付近の点が最も突出するものとして回転軸
O方向に同心円状に突出することになる。ここで電着砥
石について、例えば同図(C)に示すように表面11a
全面に砥粒層13をめっき形成すると、砥石基体11に
回転軸O方向に高さs(例えば砥石基体11の外径を1
00mmとして、sは最大で30μm程度)のそりを生
じ、そのために砥粒層13に高低さsのそりを生じるこ
とになる。その点、同図(B)に示す本実施の形態によ
る電着砥石10のように表面11aの外側部にのみリン
グ状の砥粒層領域8を(例えば回転軸Oと同軸に)めっ
き形成すれば、めっきで表面11aに反り(変形)が生
じても反り自体を比較的小さく抑えられる。しかも、砥
粒層領域8における高低差s1(<s)は表面11a全
面にめっき形成したものと比較して小さく砥粒層領域8
の平坦度が高いために、そりによる平坦度の悪影響は更
に抑えられ、電着砥石10の平坦度と研削・研摩精度を
一層向上できる。
【0024】上述のように本実施の形態に係る電着砥石
10によれば、電着砥石10の各砥粒層部12は中央部
12aで砥粒密度が高く耐久性が良く周辺部12bで砥
粒密度が小さくて目詰まりしにくく切れ味が良い。また
砥粒層部12の中央部12aから周辺部12bにかけて
第一及び第二金属めっき相15,16は漸次めっき厚が
小さくなる山状に形成されているから、従来のマスキン
グで製作する電着砥石と比較してへり部にバリができた
り超砥粒14が隆起して固定されることがなく、研削に
際して被削材にキズ等を生じない。しかもマスキング部
材18として略半球状のマスク部19を砥石基体11の
表面11aにX−Y方向に細密充填配列して構成したか
ら、従来のマスキング部材のように写真製版で製作した
りせず煩雑な位置合わせが不要になるから簡単で低コス
トで製作でき、マスク部19の半径を増減調整すること
で砥粒層部12の大きさと配列間隔、超砥粒14の集中
度を容易に調整できる。マスク部19の半径が大きくな
ると間隙20が増大して集中度が増大し、小さくなると
間隙20が縮小して集中度も小さくなる。
【0025】また、この電着砥石10によれば、被削材
としてパッド58を研摩すると、砥石基体11の表面1
1aにおいて外周領域にのみ砥粒層領域8を設けたこと
で、砥石基体11の表面11a全体に電着めっきした電
着砥石と比較して砥粒層領域8の幅Wが小さいために、
砥粒層領域8はめっきに起因するそり(変形)の影響が
少なくパッド58の平坦度が高く、高精度なコンディシ
ョニングを行える。またパッド58を削りすぎることが
なくパッド58の寿命が延びる。しかも電着砥石10で
パッド58の研摩を行う際、砥粒層領域8の幅がWであ
るために、全体に砥粒層を設けた砥石と比較して研削・
研摩圧力が高くなって切れ味がよく、少ない研摩回数で
所望量の研摩を行えるからパッド58表面の高精度な研
摩が行える。特にパッド58の発泡層内にはスラリ等を
含む残滓が残っており、これを削り取るためには深さ1
0〜20μm程度研削する必要があるが、本実施の形態
による電着砥石10によれば研摩圧力が高いために確実
に除去できて新しい発泡層を表面に露出させることがで
きる。これによって平坦度が高く残滓の少ない高精度な
パッド58を再生でき、ウエーハ60の研摩精度を高く
維持できることになる。
【0026】更に、砥石基体11の表面11aにおいて
砥粒が設けられていない中空領域7の表面及び砥粒層部
12と砥粒層部12の間の非砥粒部22は、撥水性を有
する合成樹脂層Rによって覆われていて、切り粉やスラ
リpの付着が生じにくく、切り粉やスラリpが速やかに
排出されるので、砥粒層12間から切り粉が塊となって
脱落したり、砥粒層12間にスラリpが目詰まりして経
時変化等によって変質するなどといった不都合が生じに
くくなり、電着砥石10から脱落した切り粉の塊や変質
したスラリpが被削材の表面に残ってしまったり、被削
材の表面を傷付けてしまう恐れが低減される。これによ
り、被削材が、半導体ウエーハを鏡面等に研摩するため
に用いるCMP装置のパッドである場合でも、このパッ
ドを用いて研摩した半導体ウエーハの表面に、切り粉の
塊や変質したスラリpによるスクラッチを生じにくくす
ることができる。
【0027】次に本実施の形態の電着砥石10の特性に
ついて行った研摩試験を説明する。図11は砥粒層領域
の幅を変化させた場合の各電着砥石によって研磨された
パッドによるウエーハの平均研摩レートの変化を示す図
である。また、図12は砥粒層領域の幅と平均パッド研
摩速度との関係を示す図、図13は砥粒層領域の幅が5
%、20%、50%(全面)の場合のウエーハの径方向
位置と当該位置におけるウエーハ研摩レートとの関係を
示す図、図14は砥石基体の表面において前記中空領域
の表面及び前記非砥粒部が前記合成樹脂層によって覆わ
れている本実施の形態の電着砥石とこの電着砥石と同形
状で合成樹脂層が設けられていない電着砥石のそれぞれ
を用いて研摩したパッドによって研摩したウエーハの表
面に生じた20μm以上の長さのスクラッチの本数を示
す図である。電着砥石はダイヤモンドの超砥粒14をN
iめっき等からなる金属結合相17で固着して製作し
た。1つの砥粒層部12に固着する超砥粒の数は70個
とし、砥粒層部12の中央部ではその配列密度(集中
度)は40〜50とし、周辺部ではその配列密度は10
〜20とし、各砥粒層部12の最大外径を1mmとし
た。尚、砥粒層領域における各砥粒層部の配列は第一の
実施の形態で示すブリッジ部9で連結された略網状配列
とする。そして砥石基体11の外径Dを100mmと
し、この外径Dに対する砥粒層領域8の幅Wの比が、5
%、10%、20%、30%、40%、50%(全面に
砥粒層が設けられている)の6種類の電着砥石を製作し
て、それぞれ研摩試験を行った。電着砥石による研摩試
験は次の条件下で行った。CMP用研削装置として定盤
サイズ600mmの精密ラップ盤を用い、定盤回転数4
5min-1、電着砥石10の荷重24N、回転数56m
in-1とし、ウエーハの外径8インチ、荷重24N、回
転数60min-1とし、パッド58としてロデール・ニ
ッタIC1000を用い、潤滑液として純水17ml/
minを用いた。
【0028】そしてCMP装置55において各電着砥石
によるパッド58のコンディショニングと同時にウエー
ハ60の研摩を2分行い、研摩終了後のウエーハ60の
研摩面の平均研摩レート(研摩割合:研摩量)をそれぞ
れ測定すると図11に示すような結果が得られた。図1
1において、ウエーハ60の研摩レートは、W/Dが5
%、10%、20%、30%、40%、50%(全面に
砥粒層領域を設けた)と変化するに応じて表1に示す右
下がりの数値を示した。ウエーハの酸化膜は5000オ
ングストローム程度の厚みがあり、これを研摩の効率化
のために通常2分以内で研摩して平坦化する必要があ
る。そのためには少なくとも2500オングストローム
/min以上の速度が必要である。そのためには、図1
1でWが34%以下であることが望ましい。また砥粒層
領域の幅Wに応じたパッド平均研摩速度(μm/Hr)
を測定すると図12に示すものが得られた。各幅Wに応
じたパッド平均研摩速度は表1に示すようになった。
【0029】
【表1】
【0030】砥粒層領域8の幅Wが5%であると、パッ
ドの研削・研摩圧力が高い上に図12に示すように平均
研摩速度が80μm/Hrとなり、パッドの摩耗が進む
ためにパッド張り替え頻度が高くなり、コストと手間の
面で不具合が大きい。また図12で幅Wが10%である
とパッドの平均研摩速度は50μm/Hrと幅W=5%
と比較して大幅に小さくなる。しかも幅W=10%であ
るとパッドの研削・研摩圧力が比較的小さくなるため
に、図11に示すように平均研摩レートは4000オン
グストローム/minになり、ウエーハの平均研摩レー
トの低下具合は幅W=5%と比較して200オングスト
ローム程度と微少に抑えられている。そのため、幅Wは
10%以上であることが好ましい。
【0031】また図13で、砥粒層領域8の幅Wが5
%、20%、50%(全面)の電着砥石を製作し、縦軸
をウエーハ研摩レート(オングストローム/min)と
して各研削ポイントでのウエーハ研摩レートを測定し
た。図13に示す結果から、砥粒層領域8の幅W=5%
が最もウエーハの平均研摩レートが高く、次が幅W=2
0%であった。これらの砥粒層領域を用いると電着砥石
の両端(外側5または3%の範囲)を除いてほぼ均一な
研削・研摩特性が得られる。しかし幅W=5%では、図
12で示すようにパッド平均研摩速度が著しく高く(8
0μm/Hr)実用的でなかった。幅W=50%である
と、研摩レートの平坦度(面内均一性)が著しく悪く使
用に耐えない研削・研摩作用を呈する。そのため、この
実施例では、幅W=20%が最もウエーハの面内研摩量
の均一性と経済性が良く、幅W=5%はパッド平均研摩
速度が高すぎる欠点があり、幅W=50%では面内研摩
量(径方向の各研削ポイントでの研摩量)の不均一性が
目立った。図11、図12、図13及び表1に示す試験
結果から、ウエーハ平均研摩レートとパッドの平均研摩
速度とウエーハ面内研摩量の均一性との関係により、W
/Dは10%〜34%の範囲(中空部62の直径Lは3
2〜80%の範囲)とするのが好ましいことを確認でき
た。
【0032】更に、砥石基体11の表面11aのうち中
空領域7の表面及び非砥粒部22が撥水性を有する合成
樹脂層Rによって覆われている本実施の形態の電着砥石
(砥粒層領域8の幅W=20%)と、この電着砥石と同
形状で合成樹脂層Rが設けられていない電着砥石とを用
意し、CMP装置55において各電着砥石によるパッド
58のコンディショニングと同時にウエーハの研摩を行
い、研摩終了後のウエーハの表面に生じた0.2μm以
上の長さのスクラッチの本数をそれぞれ測定した。その
結果を図14に示す。ここでは、CMP装置55におい
てまず合成樹脂層Rが設けられていない電着砥石によっ
てパッドの研摩を行いながらウエーハの研摩を一枚ずつ
24枚連続で行い、その後に電着砥石を本実施の形態の
電着砥石と交換し、本実施の形態の電着砥石によってパ
ッドの研摩を行いながらウエーハの研摩を一枚ずつ25
枚連続で行った。図14に示す結果から、合成樹脂層R
が設けられていない電着砥石を用いてパッドの研摩を行
った場合では、ウエーハに生じるスクラッチの本数が不
規則に増減している。このことから、合成樹脂層Rが設
けられていない電着砥石では切り粉やスラリが砥石基体
の表面に付着し、これらがある程度蓄積されると電着砥
石から切り粉の塊や変質したスラリが脱落してスクラッ
チを発生させているものと推測される。これに対して、
本実施の形態の電着砥石ではスクラッチの発生数はほぼ
一定であるので、切り粉やスラリが砥石基体11の表面
11aに付着しにくいためにこれらは塊になったり変質
したりする前に速やかに排出されているものと推測され
る。この試験結果から、砥石基体11の表面11aにお
いて中空領域7の表面及び非砥粒部22が撥水性を有す
る合成樹脂層Rによって覆われた電着砥石では、研摩し
たパッドによって研摩したウエーハにはスクラッチが発
生しにくくなることを確認できた。
【0033】尚、上述の第一の実施の形態では、砥粒層
領域8において、複数の砥粒層部12…はブリッジ部9
を介して相互に連結された略網状の配列構造であるとし
たが、これに限定されることなく、ブリッジ部9を除去
して各砥粒層部12が互いに分離して配列されていても
よい。また、撥水性を有する合成樹脂層Rを、中空領域
7に加えて、更に砥粒層領域8の非砥粒部22にも設け
たが、これに限られることなく、中空領域7のみに合成
樹脂層Rを形成してもよく、また砥粒層領域8において
砥粒層部12を含めた全範囲に形成してもよい。
【0034】次に本発明の他の実施の形態について上述
の実施の形態と同一または同様の部分、部材には同一の
符号を用いて説明する。図15は第二の実施の形態によ
る電着砥石の製作に用いるマスキング部材を示すもので
あり、図5と同様な縦断面図である。第二の実施の形態
による電着砥石の製造方法で用いるマスキング部材25
は複数のマスク部26がそれぞれ円錐形状をなしてお
り、円錐状の頂点Pが砥石基体11の表面11aに当接
した状態で細密充填配列されている。このマスク部26
の場合、間隙20の形状は第一の実施の形態と同一であ
るが、砥石基体11の表面11aの非マスキング領域1
1bの面積は実質的に増大し、しかもマスク部26の円
錐周面26bのために、超砥粒14を間隙20から散布
した際に第一の実施の形態の砥粒層部12と比較して非
マスキング領域11bにおける周辺部12bの砥粒密度
は高くなり、第一金属めっき相15のめっき厚も比較的
増大する。
【0035】次に本発明の第三の実施の形態を図16及
び図17により説明する。図16は第三の実施の形態に
よる電着砥石の製作に用いるマスキング部材を示す縦断
面図であり、図17は図16に示すマスキング部材を用
いて製作された電着砥石30の部分平面図である。第三
の実施の形態による製作方法で用いるマスキング部材3
2は複数のマスク部33がX−Y方向に密接されて細密
充填状態に配列されて構成されている。各マスク部33
は略円錐台形状をなしており、円形をなす上面33a及
び下面33bが対向し、下面33bは上面33aより小
径とされて砥石基体11の表面11aに面接触させら
れ、側面33cは凸曲面をなしていて上面33aから下
面33bに向けて漸次縮径するように傾斜面状とされて
いる。マスキング部材32をこのように構成すること
で、間隙20から砥石基体11の非マスキング領域11
bに超砥粒14を散布した際、マスク部33の下面33
bが幅広で面接触しているために砥粒層部12と隣の砥
粒層部12との間を連結するように超砥粒14が線状に
配列されるブリッジ部9が設けられることはなく、各砥
粒層部12が島状に互いに分離した状態で形成されるこ
とになる。
【0036】従って、各砥粒層部12において、図17
に示すように超砥粒14を固定する第一金属めっき相1
5は分離部35を介して互いに分離した構成とされてい
る。そのために、砥粒層部12と砥粒層部12との間に
設けられた非砥粒部22は分離部35を介して互いに連
通しており、切り粉の排出がスムーズに行われることに
なる。
【0037】次に図18は他のマスキング部材を示すも
のであり、このマスキング部材37は図16に示すマス
キング部材32の変形例である。このマスキング部材3
7を構成する複数のマスク部38は略円形の上面38a
及び下面38bを結ぶ側面38cが上面38aから下面
38bに向けて漸次拡径された後で漸次縮径する断面略
円弧状の凸曲面とされている。マスク部38をこのよう
に構成すれば、マスク部38…間の間隙20は上端で拡
径された状態となり、超砥粒14の散布による非マスキ
ング領域11bへの導入が容易になる。尚、マスク部の
形状は上述の各実施の形態に限定されることなく任意の
ものを採用できる。例えば図19に示すマスキング部材
40のように複数のマスク部42…をそれぞれ適宜半径
の球状に形成してこれらを互いに当接するように多数細
密充填配列してもよい。この場合、砥粒層13の周囲に
リング状等の適宜形状の型枠を配設して、その内部にマ
スク部42を細密充填すれば容易に位置決めできる。ま
た、第二、第三、第四の実施の形態においても、第一の
実施の形態と同様に、撥水性を有する合成樹脂層Rは、
中空領域7のみに形成してもよく、中空領域7に加えて
更に砥粒層領域8の非砥粒部22にも設けてもよく、砥
粒層領域8において砥粒層部12を含めた全範囲に形成
してもよい。
【0038】また上述の各実施の形態では、砥石基体1
1上に超砥粒14を散布した後で電解めっきして超砥粒
14を固定するようにしたが、本発明はこのような製造
方法に限定されない。例えば電解めっき液中に超砥粒1
4を混入させた状態でめっき液を撹拌しつつ通電して、
陰極である砥石基体11に超砥粒14を金属で析出固定
するようにしてもよい。また超砥粒14はブロッキーな
超砥粒でもよく、或いは超砥粒に代えて一般砥粒を用い
ても良い。上述の各実施の形態では、超砥粒14を第一
及び第二金属めっき相15,16からなる金属結合相1
7で固定しているが、これに限定されることなく金属結
合相17として第一金属めっき相15のみで超砥粒14
を固定してもよい。またマスキング部材18,25,3
2,37,40を構成する各マスク部の材質はプラスチ
ックに限定されることなく他の適宜の非導電性部材、例
えばガラスやゴム等であってもよい。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る電着
砥石は、砥粒層部の中央部での砥粒の集中度が周辺部で
の砥粒の集中度よりも高められているので、中央部で砥
粒層部の寿命を長くすることができると共に砥粒の集中
度が比較的低い周辺部で切り粉の目詰まりを防止して砥
粒の切れ味を良好にすることができる。また本発明に係
る電着砥石は、砥粒層部が中央部で金属結合相の厚みが
厚く周辺部に向けて厚みが漸次減少するようにしたため
に、研削に際してそのへり部にバリ等が生じないから被
削材を傷つけることもなく良好な研削加工が行える。そ
して、砥石基体の表面の中央に砥粒の設けられていない
中空領域が設けられていると共に、この中空領域の外側
に砥粒層領域が設けられてなり、この砥粒層領域は前記
砥粒層部で構成されているので、周辺にのみ砥粒層領域
を設けることで、全面に砥粒層を設けた電着砥石と比較
して被削材に対する研削・研摩圧が高く切れ味がよく少
ない研削・研摩回数で所望の研摩量を達成でき平坦度も
良く研削・研摩精度が高い。また砥粒層領域を砥石基体
に電着すると砥石基体に凸曲面状の微小なそり(変形)
を生じ得るが、この場合でも外周側にのみ砥粒層領域を
設けたからそりに起因する平坦度の低下を最小限に抑え
て研削・研摩精度を向上できる。更に、砥石基体の表面
において少なくとも砥粒が設けられていない中空領域の
表面は、撥水性を有する合成樹脂層によって覆われてい
て、切り粉やスラリの付着が生じにくく、切り粉やスラ
リが速やかに排出されるので、砥粒層間から切り粉が塊
となって脱落したり、砥粒層間にスラリが目詰まりして
経時変化等によって変質するなどといった不都合が生じ
にくくなり、電着砥石から脱落した切り粉の塊や、変質
したスラリが被削材の表面に残ってしまったり、被削材
の表面を傷付けてしまう恐れが低減される。これによ
り、被削材が、半導体ウエーハを鏡面等に研摩するため
に用いるCMP装置のパッドである場合でも、このパッ
ドを用いて研摩した半導体ウエーハの表面に、パッド上
に残った切り粉の塊や変質したスラリによるスクラッチ
を生じにくくすることができる。
【0040】また砥粒層部は互いに分離して複数設けら
れているから、砥粒層部と砥粒層部の間を通して切り粉
の排出路を構成して切り粉の排出をスムーズに行えるこ
とで一層目詰まりを防止して切れ味を向上できる。また
砥粒層部は互いに分離して複数設けられていて、砥粒層
部と砥粒層部とはブリッジ部を介して互いに連結され該
ブリッジ部に砥粒が分散固定されているから、各砥粒層
部の切れ味が良くブリッジ部における目詰まりを防止で
きる。
【0041】また砥石基体の外径をD、略リング状をな
す砥粒層領域の径方向の幅をWとしたときに、砥粒層領
域の幅Wは外径Dの10%〜34%の範囲に設定されて
いるので被削材の平坦度が良好で切れ味が良く被削材の
寿命が長いという利点が得られ、幅Wが10%より小さ
いと被削材を深く削りすぎ、34%を超えると被削材の
平坦度が低下する。電着砥石はCMP用コンディショナ
であるから、平坦度が高くて高精度なウエーハを研摩で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の実施の形態による電着砥石の
平面図である。
【図2】 本発明の第一の実施の形態による電着砥石の
部分縦断面図である。
【図3】 図2に示す電着砥石の砥粒層部の部分平面図
である。
【図4】 砥石基体の表面にマスキング部材を載置した
状態を示す部分平面図である。
【図5】 図4に示すマスキング部材及び砥石基体のA
−A線縦断面図である。
【図6】 図5に示す非マスキング領域に超砥粒を散布
した状態を示す縦断面図である。
【図7】 非マスキング領域に載置した超砥粒をめっき
で固定した状態を示す縦断面図である。
【図8】 (a)はマスキング部材で挟まれた非マスキ
ング領域の電流分布を示す図、(b)は(a)で示す電
流分布に応じためっきによる析出金属の厚み分布を示す
図である。
【図9】 第一の実施の形態による電着砥石をパッドコ
ンディショナとして用いたCMP装置の斜視図である。
【図10】 砥石基体に対する電着めっきの影響を示す
図であって、(A)は砥石基体の側面図、(B)は砥石
基体の表面に本実施の形態による電着めっきした状態の
第一の実施の形態による電着砥石を示す図、(C)は砥
石基体の表面全体に電着めっきした状態の図である。
【図11】 砥粒層領域の幅を変化させた各電着砥石に
よる研摩特性をウエーハの平均研摩レートで示す図であ
る。
【図12】 砥粒層領域の幅を変化させた各電着砥石に
よるパッドの平均研摩速度を示す図である。
【図13】 砥粒層領域の幅が5%、20%、50%
(全面)の場合の各電着砥石の径方向位置における各研
削ポイントでのウエーハ研摩レートを示す図である。
【図14】 砥石基体の表面において中空領域の表面及
び非砥粒部が合成樹脂層によって覆われている本実施の
形態の電着砥石とこの電着砥石と同形状で合成樹脂層が
設けられていない電着砥石のそれぞれを用いて研摩した
パッドによって研摩したウエーハの表面に生じた20μ
m以上の長さのスクラッチの本数を示す図である。
【図15】 第二の実施の形態によるマスキング部と超
砥粒がめっきで固定された状態を示す図5と同様な縦断
面図である。
【図16】 第三の実施の形態によるマスキング部と超
砥粒がめっきで固定された状態を示す図5と同様な縦断
面図である。
【図17】 図16に示すマスキング部材を用いて得ら
れる砥粒層部の平面図である。
【図18】 第三の実施の形態によるマスキング部の変
形例を示す図5と同様な縦断面図である。
【図19】 第四の実施の形態によるマスキング部を示
す図5と同様な縦断面図である。
【図20】 従来の電着砥石の製造方法におけるマスキ
ング部を載置した砥石基体に超砥粒を載置した状態を示
す要部縦断面図である。
【図21】 図20にマスキング部を用いて製造された
電着砥石の部分縦断面図である。
【符号の説明】
7 中空領域 8 砥粒層領域 10 電着砥石 11 砥石基体 12 砥粒層部 13 砥粒層 14 超砥粒 15 第一金属めっき相 16 第二金属めっき相 17 金属結合相 18,25,32,37,40 マスキング部材 19,26,33,38,42 マスク部 R 合成樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 畑 花子 福島県いわき市泉町黒須野字江越246−1 三菱マテリアル株式会社いわき製作所内 (72)発明者 高橋 務 東京都千代田区大手町一丁目5番1号 三 菱マテリアル株式会社内 Fターム(参考) 3C047 EE18 3C063 AA02 AB05 BA24 BB02 BB23 BC02 BG07 CC13 CC30 EE26 FF20

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の砥粒が金属結合相で固着された砥
    粒層部を有する電着砥石において、前記砥粒層部は、そ
    の周辺部における砥粒の集中度が、中央部における砥粒
    の集中度よりも低くされており、 砥石基体の表面の中央に砥粒の設けられていない中空領
    域が設けられていると共に、この中空領域の外側に前記
    砥粒層部を有する砥粒層領域が設けられてなり、 少なくとも前記中空領域の表面は撥水性を有する合成樹
    脂層によって覆われていることを特徴とする電着砥石。
  2. 【請求項2】 複数の砥粒が金属結合相で固着された砥
    粒層部を有する電着砥石において、前記砥粒層部は中央
    部で金属結合相の厚みが厚く周辺部に向けて厚みが漸次
    減少するようにし、 砥石基体の表面の中央に砥粒の設けられていない中空領
    域が設けられていると共に、この中空領域の外側に前記
    砥粒層部を有する砥粒層領域が設けられてなり、 少なくとも前記中空領域の表面は撥水性を有する合成樹
    脂層によって覆われていることを特徴とする電着砥石。
  3. 【請求項3】 前記砥粒層部は互いに分離して複数設け
    られていることを特徴とする請求項1または2記載の電
    着砥石。
  4. 【請求項4】 前記砥粒層部は互いに分離して複数設け
    られていて、前記砥粒層部と砥粒層部とはブリッジ部を
    介して互いに連結されていて、該ブリッジ部に砥粒が分
    散固定されていることを特徴とする請求項1または2記
    載の電着砥石。
  5. 【請求項5】 前記砥石基体の外径をD、略リング状を
    なす砥粒層領域の径方向の幅をWとしたときに、砥粒層
    領域の幅Wは外径Dの10%〜34%の範囲に設定され
    ていることを特徴とする請求項1乃至4記載の電着砥
    石。
  6. 【請求項6】 前記電着砥石はCMP用コンディショナ
    であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載
    の電着砥石。
JP2001240889A 2001-08-08 2001-08-08 電着砥石 Pending JP2003048163A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001240889A JP2003048163A (ja) 2001-08-08 2001-08-08 電着砥石

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001240889A JP2003048163A (ja) 2001-08-08 2001-08-08 電着砥石

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003048163A true JP2003048163A (ja) 2003-02-18

Family

ID=19071434

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001240889A Pending JP2003048163A (ja) 2001-08-08 2001-08-08 電着砥石

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003048163A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8342910B2 (en) 2009-03-24 2013-01-01 Saint-Gobain Abrasives, Inc. Abrasive tool for use as a chemical mechanical planarization pad conditioner
US8657652B2 (en) 2007-08-23 2014-02-25 Saint-Gobain Abrasives, Inc. Optimized CMP conditioner design for next generation oxide/metal CMP
US8905823B2 (en) 2009-06-02 2014-12-09 Saint-Gobain Abrasives, Inc. Corrosion-resistant CMP conditioning tools and methods for making and using same
US8951099B2 (en) 2009-09-01 2015-02-10 Saint-Gobain Abrasives, Inc. Chemical mechanical polishing conditioner

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8657652B2 (en) 2007-08-23 2014-02-25 Saint-Gobain Abrasives, Inc. Optimized CMP conditioner design for next generation oxide/metal CMP
US8342910B2 (en) 2009-03-24 2013-01-01 Saint-Gobain Abrasives, Inc. Abrasive tool for use as a chemical mechanical planarization pad conditioner
US9022840B2 (en) 2009-03-24 2015-05-05 Saint-Gobain Abrasives, Inc. Abrasive tool for use as a chemical mechanical planarization pad conditioner
US8905823B2 (en) 2009-06-02 2014-12-09 Saint-Gobain Abrasives, Inc. Corrosion-resistant CMP conditioning tools and methods for making and using same
US8951099B2 (en) 2009-09-01 2015-02-10 Saint-Gobain Abrasives, Inc. Chemical mechanical polishing conditioner

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2896657B2 (ja) ドレッサ及びその製造方法
JP3829092B2 (ja) 研磨パッド用コンディショナーおよびその製造方法
KR100530905B1 (ko) 연마직물용 드레서 및 이것을 이용한 연마직물의 드레싱방법
JP5295868B2 (ja) 研磨布用ドレッサー及びその製造方法
TW200821092A (en) Conditioning disk having uniform structures
JP4441552B2 (ja) ダイヤモンドコンディショナ
JP2003305644A (ja) Cmp加工用ドレッサ
JP2003048163A (ja) 電着砥石
JP4281253B2 (ja) 電着砥石とその製造装置及び製造方法
JPH10193269A (ja) 電着工具及びその製造方法
JP2006082187A (ja) 薄刃砥石
JP2002337050A (ja) Cmpコンディショナ
JP2002346927A (ja) Cmpコンディショナ
JP3759399B2 (ja) 研磨布用ドレッサーおよびその製造方法
JP2003117822A (ja) Cmpコンディショナ及びその製造方法
JP2006218577A (ja) 研磨布用ドレッサー
JPH1177535A (ja) コンディショナ及びその製造方法
JP3268737B2 (ja) ポリッシングマット用コンディショナ及びその製造方法
JP3802884B2 (ja) Cmpコンディショナ
KR100869934B1 (ko) 경사면이 구비된 다이아몬드 연마구의 제조방법
JP2003025230A (ja) 電着砥石
JP3057250U (ja) Cmp用電着ドレッサ
KR101555874B1 (ko) 도트부를 구비한 cmp 패드 컨디셔너 및 그 제조방법
JP3656475B2 (ja) Cmpコンディショナ
JP2010264567A (ja) パッドコンディショナ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060331

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090113

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090512