JP2001269145A - ブドウ糖及び/又は果糖を含有する低油脂含量のルウ - Google Patents

ブドウ糖及び/又は果糖を含有する低油脂含量のルウ

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Kazunori Sonobe
一憲 園部
Kayoko Imaura
賀容子 今浦
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カレー等の食品に求められるこくを備え、優
れた味覚を有する低カロリー食品指向性のルウを提供す
ること。 【解決手段】 澱粉及び/又はこれ以外の増粘性物質並
びにブドウ糖及び/又は果糖を含有する、油脂含量が1
0質量%以下であることを特徴とするルウ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、肉や野菜などの食
材と共に加熱調理することにより、カレーやシチューな
どの食品をつくるのに好適に使用することができるルウ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のカレールウやシチュールウなどの
ルウとしては、主に固体脂を用い、これに小麦粉や香辛
料を含有してなる固形ルウが一般的であり、これを水、
野菜や肉などと共に混合加熱してカレーやシチューなど
を調理している。これらのルウには、通常、油脂として
多量の固体脂が用いられ、これに小麦粉や香辛料などを
混合加熱後冷却固化して製造したものである。しかしな
がら、低カロリー指向から、油脂含量を低減したルウが
求められるのが現状である。このため、油脂を用いない
又は低油脂含量のルウが種々提案されている。例えば、
特開平9−313142号公報には、油脂の含有量が低
いにもかかわらず、さめた場合でもボテボテ感や表面の
膜がなく外観が良好なルウが開示されている。また、特
開平11−98973号公報には、油脂の含有量が低い
にもかかわらず、香辛料などの繊維質によるざらつきが
なく、舌触りが滑らかなルウが開示されている。これら
のルウは、油脂含量が低い場合でも良好な食感を提供す
ることを主な目的とするものである。一方、油脂含量を
低くした場合には、食感の問題とは別の問題として、煮
込み感の不足からもたらされるこくの低減が生じる傾向
にあるが、低油脂含量ルウにおいて、そのようなこくが
改善されたルウは未だ開発されていないのが現状であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、カレー等の
食品に求められるこくを備え、優れた味覚を有する低カ
ロリー食品指向性のルウを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、低油脂含量の
ルウに特定の成分を配合することにより、上記課題を効
率的に解決することができるとの知見に基づくものであ
る。即ち、本発明は、澱粉及び/又はこれ以外の増粘性
物質並びにブドウ糖及び/又は果糖を含有する、油脂含
量が10質量%以下であることを特徴とするルウを提供
するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】まず、本発明において、「ルウ」
とは、必要に応じて、生の肉や野菜、茹でた肉や野菜等
の食材を加え、あるいは加水して煮込み等で加熱調理す
ることにより、カレー、シチュー等の求める食品を調理
するための食品素材である。ルウには、予め調理済の肉
や野菜等の食材が含まれていてもよい。また、ルウは、
通常、1〜15倍程度の水を加えて調理されるものであ
ってもよく、あるいは、加水せずに加熱することにより
食することができるものであってもよい。本発明のルウ
は、何れの食品を調理するためのものであってもよい
が、加熱調理された状態でソース部分に粘性がでて食材
に絡まり、香辛料などの香味が融合された形態の食品を
調理するためのものであることが望ましく、特にカレ
ー、シチュー、ソース類、スープ類やこれらの類似品等
の食品を調理するためのものであることが望ましい。
【0006】また、本発明では、ルウにおける油脂の含
有量を10質量%(以下、%と略称する)以下とするこ
とが重要である。油脂含量は、3%以下とするのが好ま
しく、より好ましくは油脂を実質的に含有しないのがよ
い。ここで、油脂を実質的に含有しないとは、油脂を積
極的に添加しないことを意味し、香辛料や野菜原料など
からもたらされる少量の油脂、例えば、1.5%程度の
存在を排除するものではない。また、油脂を用いる場合
には、植物油脂を用いるのが好ましい。植物油脂として
は、パーム油、綿実油、大豆油、コーン油等を用いるの
が好ましい。尚、本発明では、例えば加工澱粉、ペクチ
ンなどで調製した擬似油脂を用いてもよい。
【0007】本発明のルウは、ブドウ糖及び/又は果糖
を含有することを必須とする。ブドウ糖を含有する場
合、その好ましい含有量は、0.5〜30%であり、よ
り好ましくは1〜15%である。また、果糖を含有する
場合、その好ましい含有量は、0.5〜30%であり、
より好ましくは1〜15%である。これらの成分を低油
脂含量ルウに添加すると、かかるルウを用いて製造した
カレー等の食品に良好な煮込み感を付与することができ
る。食品の製造の際、ルウを添加した食品原料を、70
〜150℃、好ましくは90〜120℃で30〜240
分間、好ましくは60〜180分間加熱処理するのが望
ましい。
【0008】また、本発明では、喫食時のカレーなどの
食品にとろみを出すための原料として、澱粉及び/又は
これ以外の増粘性物質を用いることを必須とする。ここ
で、澱粉としては、小麦粉各種起源(ジャガイモや小麦
粉など)の天然澱粉や加工澱粉が挙げられる。加工澱粉
としては、架橋澱粉、酸処理澱粉、熱処理澱粉、酸化澱
粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉等が挙げられる。
また、澱粉以外の増粘性物質としては、アラビアガム、
キサンタンガム、グアガム、ローカストビーンガム等の
ガム質、乳タンパク(乳カゼイン)、ゼラチン、グルテ
ン、ペクチン、デキストリン等の蛋白質や糖類、及び繊
維質等が挙げられる。上記澱粉及び/又はこれ以外の増
粘性物質の使用量は、喫食時のカレーなどの食品の粘性
が100〜1000cp、好ましくは、150〜500
cpとなるように調整することが好ましく、使用する原
料の種類によっても異なるが、小麦粉、その他の澱粉を
使用する場合には、1〜30%、好ましくは2〜15
%、増粘性物質を使用する場合には、0.1〜10%、
好ましくは0.3〜5%の量が好ましい。また、両者を
併用する場合には、5〜35%の量で使用するのが好ま
しく、より好ましくは、15〜30%であり、これに含
まれる増粘性物質の量としては、0.1〜5%、好まし
くは0.3〜3%の量であることが好ましい。本発明に
おいて、澱粉として小麦粉を使用する場合には、油脂の
不存在下又は若干の油脂の存在下で、100℃〜140
℃、10〜180分間の条件下で加熱処理した小麦粉を
使用するのが好ましい。このうちでも加熱処理を飽和水
蒸気により行ったものが好ましい。これにより、油脂を
焙煎処理しなくても、小麦粉の生っぽさを消失させ、ロ
ースト風味を付与でき、カレーなどの風味を向上させる
ことができる。なお、焙煎処理を行ったものを用いるこ
ともできる。
【0009】また、本発明では、アルデヒド類を用いる
ことができる。ここで、アルデヒド類としては、直鎖状
の飽和脂肪族アルデヒド又は直鎖状の不飽和脂肪族アル
デヒドが挙げられる。好ましい直鎖状の飽和脂肪族アル
デヒドとしては、炭素数が4〜10のもの、つまり、ブ
タナール(C4)、ペンタナール(C5)、ヘキサナール
(C6)、ヘプタナール(C7)、オクタナール
(C8)、ノナナール(C9)、デカナール(C10)が挙
げられる。好ましい直鎖状の不飽和脂肪族アルデヒドと
しては、2,4-デカジエナールを挙げることができる。こ
れらのアルデヒド類は、本発明の効果に影響を及ぼさな
い範囲で置換されていてもよく、未置換であってもよ
い。また、これらのアルデヒド類は、単独で用いること
ができるが、これらの数種を組合せて用いてもよい。ま
た、アルデヒド類と併用して有機酸を用いることもで
き、有機酸としては、酪酸が挙げられる。本発明では、
これらのアルデヒド類が、好ましくは0.01〜100
ppmでルウに含まれ、より好ましくは0.1〜20p
pmである。
【0010】また、本発明では、加熱処理した肉の粉砕
物を添加するのが好ましい。このような粉砕物は、例え
ば、次の方法により得ることができる。まず、肉片(例
えば牛肉)を、例えば、5〜50mm角、好ましくは1
0〜30mm角の大きさにカットする。カットする肉片
原料は冷凍処理されたものであってもよく、カットは、
解凍前に行っても解凍後に行ってもよい。次いで、カッ
トした肉片を、網状の棚に載せ、レトルト釜に入れた
後、例えば80〜150℃、好ましくは100〜130
℃の温度で、1〜120分間、好ましくは10〜60分
間、0.5〜5kg/m2、好ましくは0.8〜2kg
/m2の条件下で蒸煮する。この際、肉片から滴るエキ
スと共に油脂分が除かれる。肉片の油脂分が、例えば
0.1〜10%以下、好ましくは0.1〜2%以下とな
るまで蒸煮するのが好ましい。この蒸煮した肉片を、例
えば、フードカッター等の粉砕装置にかけて、目開き5
600μm、好ましくは目開き2360μmの篩を通過
するが目開き850μmの篩は通過しない大きさまで粉
砕するのがよい。例えば、その粉砕物全体の50%以
上、好ましくは80%以上がこのような大きさにあるの
がよい。このようにして得た肉片粉砕物は、ルウ中に、
例えば、1〜30%、好ましくは2〜10%の割合で含
有させることができる。尚、得られた肉片粉砕物は、冷
凍保存することができる。更に、蒸煮の際に肉片から滴
るエキスは、例えば上記棚の下方に配置した受け皿によ
り回収することができ、このようにして回収したエキス
を上記粉砕肉片と共にルウに含めることもできるが、そ
の使用量は、エキスに含まれる油脂含量を考慮して、ル
ウ中の油脂含量が高くならないように調整するべきであ
る。例えば、かかるエキスを使用する場合は、ルウに対
する割合で2〜10%で使用するのがよい。
【0011】本発明では、上記成分以外に、常法に従っ
て用いられる香辛料を添加することができる。香辛料と
しては、カレー粉、胡椒及び/又はその加工品、各種香
辛料などの一種又は二種以上の混合物が挙げられる。カ
レー粉を使用する場合、純カレーを用いることができ
る。また、カレー粉は、油脂の存在下で、又は若干の油
脂の存在下で90〜150℃で1〜30分間加熱処理し
たものを用いてもよく、あるいは、加熱処理として、飽
和水蒸気処理又は焙煎処理を行ったものを用いてもよ
い。カレー粉を使用する場合、その使用量は、ルウに対
して0.5〜20%であるのが好ましく、より好ましく
は1〜10%である。また、香辛料としては、カレー粉
以外に、胡椒、クミンシード、クローブ、コリアンダ
ー、オールスパイス等のスパイスを単品で、あるいはそ
れらの混合物で、適宜決定した量含ませることもでき
る。
【0012】また、上記成分以外に、各種粉体原料を用
いることもできる。粉体原料としては、例えば、各種調
味料(アミノ酸及び核酸等)、塩、エキス(酵母エキ
ス、ビーフエキスやチキンエキス等の肉エキス、タンパ
ク加水分解物等)、脱脂粉乳、紅藻類から得られる抽出
物などが挙げられる。各種調味料としては、アミノ酸、
核酸などが挙げられるが、これらの調味料の使用量は適
宜決定することができ、例えば0.1〜10%とするの
が好ましい。また、本発明においては、紅藻類から得ら
れる抽出物を添加するのが望ましい。この抽出物を添加
した場合には、かかる抽出物中の成分がルウ中において
連続相として存在し、それにより、油脂の含有量が少な
いにもかかわらず、油脂を多量に使用した場合と同様
の、適度な絡みとキレのある舌触り、食感を効率的に付
与することができる。紅藻類から得られる抽出物を用い
る場合、その含有量を0.01〜1%とするのが好まし
い。また、紅藻類から得られる抽出物としては、寒天が
好ましい。
【0013】更に、本発明には、野菜ペーストを加える
ことができる。特には、オニオンペースト及びガーリッ
クペーストを添加するのが好ましい。オニオンペースト
の製造方法の一例を簡単に説明すると、まず、玉葱を粗
く、好ましくは、10〜30mm角にカットする。この
カット玉葱を、油脂を全く加えずに、60〜100℃、
好ましくは80〜95℃で10〜360分間、好ましく
は60〜240分間、歩留60〜40%、好ましくは約
50%程度まで焙煎する。この際、火力を調節し、ある
いは撹拌することにより、玉葱表面に焦げが生じないよ
うにするのがよい。このようにして得た焙煎玉葱を粉砕
してペースト状にする。このような粉砕には、例えば、
コミトロール、コロイドミル等の粉砕装置を用いること
ができる。次いで、このペースト状玉葱を、油脂を全く
加えずに、60〜100℃、好ましくは80〜95℃で
10〜360分間、好ましくは60〜240分間、歩留
40%未満、好ましくは約30%程度まで焙煎すること
により、オニオンペーストを製造することができる。得
られるオニオンペーストは、実質的に油脂を含有しな
い。上述のようにして製造した焙煎オニオンペーストを
用いることにより、焙煎の際に油脂を全く用いないにも
かかわらず、その苦味や焦げがなく、焙煎玉葱の良好な
風味が活かされているとともに、低カロリー指向性に適
するルウを得ることができる。また、ペースト原料とし
ては、これ以外に、ガーリックペースト、ブイヨン、エ
キス(ビーフエキスやチキンエキス等の肉エキス等)な
どを用いることもできる。
【0014】また、本発明においては、香料として、ソ
トロン(3−ヒドロキシ−4,5−ジメチル−2(5
H)−フラノン)を用いることができ、これにより、ル
ウに熟成感を付与することができる。このソトロンは、
単品で添加することもできるが、上述のようにして純カ
レーを蒸煮処理することにより、かかる成分中の含有量
を高めることもできる。ソトロンは、ルウ中に10pp
m以上含有させるのが好ましい。尚、本発明では、酸化
防止剤、着香料及び着色料等を用いてもよい。
【0015】本発明のルウは、固形状(例えば、板状、
粉状、顆粒状等)、ペースト状、液状など種々の形態と
することができる。これらは、常法により製造すること
ができるが、その一例として、ペースト状カレールウの
製造方法を以下に記載する。まず、純カレー及びその他
のスパイスを混合して、香辛料混合物を調製する。ま
た、ブドウ糖及び/又は果糖、アミノ酸・核酸等の調味
料、塩、肉エキス、脱脂粉乳及び寒天を混合して、粉体
原料混合物を調製する。また、玉葱を10〜30mm角
にカットし、このカット玉葱を、油脂を全く加えずに、
60〜100℃で10〜240分間、歩留約50%程度
まで焙煎する。この焙煎玉葱を、コミトロール、コロイ
ドミル等の粉砕装置を用いて粉砕して、ペースト状の焙
煎玉葱を得る。これに、ガーリックをコミトロール、コ
ロイドミル等の粉砕装置により粉砕したガーリックペー
スト、ブイヨン及びエキスを混合し、ペースト原料混合
物を調製する。また、肉片(例えば牛肉)を、10〜3
0mm角の大きさにカットし、カットした肉片を、網状
の棚に載せ、レトルト釜に入れた後、80〜150℃の
温度で、1〜120分間、0.5〜5kg/m2の条件
下で蒸煮して、肉片の油脂分を0.1〜10%以下とす
る。この蒸煮した肉片を、フードカッター等の粉砕装置
にかけて、粉砕物の80%以上が、目開き2360μm
の篩を通過するが目開き850μmの篩は通過しない大
きさまで粉砕する。この粉砕物に、蒸煮の際に回収した
肉エキスを混合して、肉処理混合物を調製する。また、
小麦粉を、油脂を添加しないであるいは少量の油脂を添
加して115℃に加熱しながら50分間焙煎して、小麦
粉混合物を調製する。上述のようにして得た香辛料混合
物1〜20部、粉体原料混合物1〜30部、ペースト原
料混合物30〜90部、肉処理混合物1〜30部を、9
0〜120℃の温度で30〜240分間加熱混合する。
その後、これを、一旦90℃未満、好ましくは70〜8
5℃にまで冷却し、これに、小麦粉混合物1〜30部
と、ソトロン0.001〜1部、C4-10の各種直鎖状飽
和アルデヒド及び/又は直鎖状不飽和アルデヒドとして
の2,4−デカジナール0.01〜100ppmを加え
て混合し、チューブ等の容器に充填し、10〜30℃に
冷却して、容器から取り出し易く、取り扱いの容易なペ
ースト状カレールウを得ることができる。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、油脂の含有量が少ない
にもかかわらず、良好な煮込み感を有するカレーやシチ
ューなどを調製可能なルウを提供することができる。
【0017】
【実施例】実施例1 (香辛料混合物の調製):純カレー3部及び他のスパイ
ス0.2部を混合してなる香辛料混合物を調製した。 (粉体原料混合物の調製):ブドウ糖4.3部、調味料
(アミノ酸及び核酸)2.3部、塩1部、肉エキス1.
7部及び脱脂粉乳3部を混合してなる粉体原料混合物を
調製した。 (ペースト原料混合物の調製):10〜30mm角にカ
ットした玉葱を、油脂を添加せずに90℃の温度で60
分間焙煎した。得られた焙煎玉葱の歩留は50%であっ
た。また、焙煎の際、撹拌しながら、玉葱の表面に焦げ
が生じないようにした。このようにして得た焙煎玉葱
を、コロイドミル粉砕装置にかけて粉砕し、ペースト状
にした。このペースト状の焙煎玉葱を、油脂を添加せず
に97℃の温度で180分間焙煎した。得られた焙煎玉
葱の歩留は30%であった。このようにして得た焙煎玉
葱ペースト32.1部をガーリックペースト1.1部、
ブイヨン34.7部及び肉エキス9.4部と混合し、ペ
ースト原料混合物とした。なお、ガーリックペースト
は、ガーリックをコミトロール粉砕装置にかけて粉砕
し、ペースト状にしたものである。 (小麦粉混合物の調製):小麦粉7部を、油脂0.1部
を添加して115℃に加熱しながら50分間焙煎するこ
とにより、小麦粉混合物を調製した。
【0018】上述のようにして得た香辛料混合物3.2
部、粉体原料混合物12.3部、ペースト原料混合物7
7.3部を調理釜にて、97℃で120分間加熱混合し
て、一旦80℃にまで冷却し、これに小麦粉混合物7.
1部、ソトロン0.1部、炭素数が4〜10の各直鎖状
飽和アルデヒド、直鎖状不飽和アルデヒドとしての2,
4−デカジナールを加えて混合し、ペースト状のカレー
ルウを調製した。このペースト状のカレールウを、チュ
ーブ状容器に充填した後20℃まで冷却して、ペースト
状カレールウを得た。上記C4-10の各直鎖状飽和アルデ
ヒド、直鎖状不飽和アルデヒド(2,4−デカジナー
ル)は、得られるルウに対して以下の表1に記載の濃度
となるように添加した。また、以下の表1には、上記各
原料成分の使用量を記載するが、特に記載のない限りそ
の量は部によるものである。
【0019】上述のようにして得られたカレールウの油
脂含量は、0.3%であった。このカレールウに加水
し、適当な具材を加えて97℃で20分間煮込んでカレ
ーを調理した。得られたカレーは、油脂の含有量が少な
いにもかかわらず、良好な煮込み感を有するものであっ
た。
【0020】実施例2 (香辛料混合物の調製):純カレー3.8部及び他のス
パイス0.4部を用いた以外は、実施例1と同様にして
香辛料混合物を調製した。 (粉体原料混合物の調製):塩0.8部、脱脂粉乳2部
を用い、更に、寒天0.1を用いた以外は、実施例1と
同様にして粉体原料混合物を調製した。 (ペースト原料混合物の調製):ブイヨン32部及び肉
エキス12.2部を用いた以外は実施例1と同様にして
ペースト原料混合物を調製した。 (小麦粉混合物の調製):実施例1と同様にして小麦粉
混合物を調製した。
【0021】上述のようにして得た香辛料混合物4.2
部、粉体原料混合物11.2部、ペースト原料混合物7
7.4部、小麦粉混合物7.1部を用いた以外は、実施
例1と同様にしてペースト状カレールウを得た。尚、そ
の配合割合は、以下の表1に記載のとおりである。
【0022】上述のようにして得られたカレールウの油
脂含量は、0.3%であった。このカレールウに加水
し、適当な具材を加えて煮込んでカレーを調理した。得
られたカレーは、油脂の含有量が少ないにもかかわら
ず、良好な煮込み感を有するものであった。
【0023】実施例3 (香辛料混合物の調製):純カレー4部及び他のスパイ
ス0.3部を用いた以外は、実施例1と同様にして香辛
料混合物を調製した。 (粉体原料混合物の調製):ブドウ糖9.3部、調味料
(アミノ酸及び核酸)2.9部、肉エキス1.4部及び
脱脂粉乳1.2部を混合してなる粉体原料混合物を調製
した。 (ペースト原料混合物の調製):実施例1記載の方法で
調製したオニオンペースト19.9部、ガーリックペー
スト1.4部、ブイヨン26.6部及び肉エキス19.
3部を用いて、実施例1と同様にしてペースト原料混合
物を調製した。 (小麦粉混合物の調製):実施例1と同様にして小麦粉
混合物を調製した。 (肉処理混合物の調製):10〜30mm角にカットさ
れた冷凍牛肉を解凍し、網状の棚に載せ、レトルト釜に
いれた後、115℃、25分間、0.9kg/m2で蒸
煮した。この際、肉から滴るエキスを、上記棚の下方に
配置した受け皿により回収した。蒸煮により油脂分を除
去した肉片(油脂分:2%以下)を、フードカッターを
用いて粉砕し、その粉砕物の80%以上が、目開き23
60μmの篩を通過するが目開き850μmの篩は通過
しない大きさとした。かかる粉砕片3.2部と上記エキ
ス3.2部とを混合して、肉処理混合物を調製した。
【0024】上述のようにして得た香辛料混合物4.3
部、粉体原料混合物14.8部、ペースト原料混合物6
7.2部、小麦粉混合物7.1部及びソトロン0.1部
を用い、更に、肉処理混合物6.4部を用いた以外は、
実施例1と同様にして固形状カレールウを得た。尚、そ
の配合割合は、以下の表1に記載のとおりである。
【0025】上述のようにして得られたカレールウの油
脂含量は、0.4%であった。このカレールウに加水
し、適当な具材を加えて煮込んでカレーを調理した。得
られたカレーは、油脂の含有量が少ないにもかかわら
ず、良好な煮込み感を有するものであった。
【0026】表1

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 澱粉及び/又はこれ以外の増粘性物質並
    びにブドウ糖及び/又は果糖を含有する、油脂含量が1
    0質量%以下であることを特徴とするルウ。
  2. 【請求項2】 ブドウ糖の含有量が0.5〜30質量%
    である請求項1記載のルウ。
  3. 【請求項3】 果糖の含有量が0.5〜30質量%であ
    る請求項1記載のルウ。
  4. 【請求項4】 油脂の含有量が3質量%以下である請求
    項1〜3のいずれか1項記載のルウ。
  5. 【請求項5】 油脂を実質的に含有しない請求項1〜3
    のいずれか1項記載のルウ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10736346B2 (en) * 2015-01-30 2020-08-11 Fuji Oil Holdings Inc. Method for producing heat-resistant solid roux

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