JP2001264900A - 開閉機構 - Google Patents

開閉機構

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JP2001264900A
JP2001264900A JP2000080328A JP2000080328A JP2001264900A JP 2001264900 A JP2001264900 A JP 2001264900A JP 2000080328 A JP2000080328 A JP 2000080328A JP 2000080328 A JP2000080328 A JP 2000080328A JP 2001264900 A JP2001264900 A JP 2001264900A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単な構成で蓋体の閉鎖方向の移動速度を制限
して構造体のコストダウン及び小型化を実現するととも
に、蓋体を重力方向と逆方向に移動させる際には蓋体に
抵抗力を作用させないようにして蓋体の操作性を向上す
る。 【解決手段】蓋体の閉鎖時には蓋体の移動にともなって
蓋体側部材1が下方に移動し、蓋体側部材1の結合ギア
17は本体側部材2のラックギア23との噛合によって
下方に移動しつつ矢印D方向に回転する。この時、結合
ギア17は、ラックギア23からの噛合抵抗によって回
転軸17aが長孔18の上端部に移動した後に下方への
移動を開始し、蓋体側部材1が下方に移動する間におい
てこの状態を維持する。結合ギア17は、支持部13内
において摩擦ギア14と噛合し、摩擦板15及びスプリ
ング16によって摩擦ギア14に生じる摩擦抵抗を受け
た状態で矢印D方向に回転する。蓋体の閉鎖時における
蓋体側部材1の下方への移動に大きな負荷が作用し、蓋
体が自重によって自由落下することがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、上面にスキャナ
ユニットを配置した画像形成装置等の本体と蓋体とから
なる構造体に適用され、本体に対する蓋体の開閉動作を
補助する開閉機構に関する。
【0002】
【従来の技術】本体に対して蓋体を開閉自在にした構造
体では、蓋体を開閉する際の構造体の安定性や作業者の
操作性及び安全性を確保するために、本体に対する蓋体
の開放範囲を所定量に規定するとともに、蓋体の開閉速
度を制御する必要がある。特に、上面にスキャナユニッ
トを開閉自在に配置した画像形成装置のように、蓋体の
構造が複雑であったり、大きな質量を有する場合には、
蓋体が自重によって開放位置から落下することにより、
作業者の身体が蓋体と本体との間に挟み込まれて大きな
事故を発生する危険性があるとともに、スキャナユニッ
トや装置本体の破損や故障を生じる問題がある。
【0003】そこで、従来より、本体に対して蓋体を開
閉自在にした構造体では、蓋体と本体との間に本体に対
する蓋体の開閉動作を補助する開閉機構を備えている。
この開閉機構として、特開平9−311389号公報に
開示されているように、上下端のそれぞれを蓋体及び本
体に回転自在に支持したダンパーを用いたものがある。
【0004】このダンパーは、ピストンが擦動するシリ
ンダ内に液体又は気体を充填し、液体又は気体の流動抵
抗をピストンに作用させることにより伸縮動作に負荷を
生じるようにしたものである。このようなダンパーを開
閉機構に用いることにより、本体に対する蓋体の開放動
作及び閉鎖動作に負荷を与え、蓋体の開閉速度を低速に
制限し、開放位置からの蓋体の自由落下を防止して、挟
み込み事故や装置の破損及び故障の発生を防ぐことがで
きる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
開閉機構に用いられるダンパーは、液体又は気体をシリ
ンダ内に密封して充填する必要があり、製造作業が煩雑
であるとともに構造が複雑で高価にならざるを得ず、構
造体のコストが高騰する問題がある。
【0006】また、ダンパーは、縮小時にピストンに固
定されたレバーをシリンダ内に収納するように構成して
おり、シリンダの小型化には限界がある。このため、本
体に対して蓋体を閉鎖した状態で構造体の開閉面内にダ
ンパーを収納するための比較的大きなスペースが必要に
なり、構造体の大型化を招来する問題がある。
【0007】さらに、スキャナユニットを開閉自在にし
た画像形成装置のように、比較的質量の大きな蓋体を本
体の上面に開閉自在にした構造体では、蓋体の開放時に
ダンパーから負荷が作用することにより、蓋体を開放方
向に移動させる際に大きな操作力が必要になるため、作
業時の操作性が低下する問題もある。これは、比較的質
量の大きな蓋体を本体の底面に開閉自在にした構造体に
おいて、蓋体の閉鎖時に同様に生じる問題である。
【0008】この発明の目的は、簡単な構成で蓋体の閉
鎖方向の移動速度を制限することができ、高価かつ大き
なスペースを必要とすることがなく、構造体のコストダ
ウン及び小型化を実現することができるとともに、蓋体
の開放動作時又は閉鎖動作時には蓋体に抵抗力が作用し
ないようにし、蓋体を本体に対して開放又は閉鎖する際
の操作性を向上することができる開閉機構を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するための手段として、以下の構成を備えてい
る。
【0010】(1) 本体に対して蓋体を開閉自在に支持す
る開閉機構において、蓋体の開閉動作に対する抵抗力を
発生する抵抗力発生部材と、蓋体の開閉方向のいずれか
一方向への動作中に蓋体と抵抗力発生部材との間を切断
するとともに蓋体の開閉方向の残る他方向への動作中に
蓋体と抵抗力発生部材との間を接続する切換部材と、を
設けたことを特徴とする。
【0011】この構成においては、本体に対する蓋体の
開放時又は閉鎖時のいずれか一方においてのみ抵抗力発
生部材が発生する抵抗力が蓋体に作用する。したがっ
て、本体上面を開閉する蓋体の閉鎖時、又は、本体底面
を開閉する蓋体の開放時のように、蓋体の自重が蓋体の
移動方向に作用する状況で、蓋体の移動に抵抗力が作用
するようにすると、蓋体が自由落下することがない。ま
た、本体上面を開閉する蓋体の開放時、又は、本体底面
を開閉する蓋体の閉鎖時のように、蓋体の自重が蓋体の
移動方向と反対方向に作用する状況で、蓋体の移動に抵
抗力が作用しないようにすると、蓋体を移動させるため
に蓋体の自重を超える力を作用させる必要がない。
【0012】(2) 前記抵抗力発生部材が、弾性体の弾性
力によって摩擦体に押圧される可動体を含むことを特徴
とする。
【0013】この構成においては、弾性体、摩擦体及び
可動体によって抵抗力発生部材が構成され、弾性体の弾
性力によって摩擦体に押圧された可動体を介して蓋体に
開閉動作の抵抗力が供給される。したがって、摩擦体の
材質及び弾性体の弾性力に応じて、蓋体に供給される抵
抗力が増減変化する。
【0014】(3) 前記切換部材が、蓋体の開閉動作にと
もなって本体側に設けられた駆動部材に係合した状態で
上下方向に移動しつつ回転するとともに蓋体側において
所定範囲内で上下方向に移動自在に軸支された回転体を
含み、前記抵抗力発生部材が、蓋体の開閉動作にともな
って所定範囲内の上端部又は下端部に移動した回転体に
制動力を付与する部材であることを特徴とする。
【0015】この構成においては、蓋体の開閉時に駆動
部材との係合によって回転体が本体内を上下方向に移動
しながら回転し、かつ、蓋体における所定範囲内の上端
部及び下端部に移動し、所定範囲の上端部又は下端部の
いずれかに位置する回転体に制動力が付与される。した
がって、本体内において長尺物が回転することがなく、
本体の開閉面内に大きなスペースを設ける必要がない。
また、蓋体の自重が蓋体の移動方向に作用する状況で、
所定範囲の上端部又は下端部のいずれかに位置する回転
体に制動力が作用するようにすると、蓋体が自由落下す
ることがない。さらに、蓋体の自重が蓋体の移動方向と
反対方向に作用する状況で、所定範囲の下端部又は上端
部のいずれかに位置する回転体に制動力が作用しないよ
うにすると、蓋体を移動させるために蓋体の自重を超え
る力を作用させる必要がない。
【0016】(4) 前記回転体が、蓋体の開放時に自重に
よって移動範囲内の下端部に移動して抵抗力発生部材か
ら離間し、蓋体の閉鎖時に駆動部材との係合によって所
定範囲内の上端部に移動して抵抗力供給部材に結合する
ことを特徴とする。
【0017】この構成においては、回転体の自重、及
び、回転体と駆動部材との係合により、回転体が所定範
囲内の下端部及び上端部に移動する。したがって、回転
体自体及び駆動部材によって回転体を抵抗力供給部材に
結合させるための部材が簡単に構成される。
【0018】
【発明の実施の形態】図1(A)及び(B)は、この発
明の実施形態に係る開閉機構を構成する蓋体側部材の正
面図及び側面図である。また、図2は、同開閉機構を構
成する本体側部材の外観図である。なお、この実施形態
では、本体上面に蓋体を開閉自在に設けた構造体に適用
される開閉機構を例にあげて説明する。この実施形態に
係る開閉機構は、図1に示す蓋体側部材1と図2に示す
本体側部材2とによって構成されている。蓋体側部材1
は、上下方向に所定の長さを有する棒状の軸体11の上
端部に軸受部12を形成し、下端部に支持部13を形成
したものである。
【0019】軸受部12は、蓋体の内側面に形成された
軸部に外嵌する。これによって、軸体11は上端部を支
点として蓋体の底面に回転自在に支持される。支持部1
3は、互いに平行な2側面の間の空間内に、この発明の
抵抗力発生部材を構成する摩擦ギア14(可動体)、摩
擦板15 (摩擦体)及びスプリング16(弾性体)、並
びに、この発明の回転体(切換部材)である連結ギア1
7を収納している。
【0020】摩擦ギア14は両端を支持部13の2側面
に固定した軸14aに外嵌しており、摩擦ギア14は支
持部13内において回転自在かつ回転軸方向に移動自在
にされている。摩擦ギア14の一方の側面には摩擦板1
5が接触しており、他方の側面にはスプリング16の一
端が圧接している。これによって、摩擦ギア14は、ス
プリング16の弾性力により、摩擦板15側に付勢され
ており、摩擦ギア14は摩擦板15から回転動作に対す
る抵抗力が作用している。
【0021】連結ギア17の回転軸17aの両端は支持
部13の2側面に形成された上下方向の長孔18に嵌入
しており、支持部13内において連結ギア17は長孔1
8の平行部によって規定される上下方向の所定範囲内に
おいて移動自在かつ回転自在にされている。連結ギア1
7は、所定範囲内の上端位置において摩擦ギア14に噛
み合う。なお、回転軸17aの両端は長孔18を内側か
ら貫通して支持部13の2側面の外側に所定量だけ突出
している。
【0022】本体側部材2は、横断面が略コの字型断面
を呈する上下方向を長手方向とした筐体21の内側面に
ガイド溝22及びラックギア23(この発明の駆動部材
に相当する。)を形成したものであり、本体内の所定位
置に固定される。即ち、コの字型断面を呈する筐体21
における互いに平行な2側面の内側面には、蓋体側部材
1の側面に突出した回転軸17aの両端のそれぞれが嵌
入するガイド溝22が上下方向に形成されており、この
2側面に挟持された背面の内側面には上下方向にギアを
配列したラックギア23が取り付けられている。なお、
ガイド溝22において溝幅が拡大された上端部内には、
回転軸17aの端部を保持する保持部24が形成されて
いる。
【0023】図3は、上記開閉機構における蓋体側部材
と本体側部材との係合状態を示す要部の外観図である。
この実施形態に係る開閉機構では、蓋体部材1の下端部
が本体側部材2の内部に上方から侵入し、蓋体側部材1
の支持部13の外側に突出した回転軸17aの両端部が
本体側部材2の側面の内側面に形成されたガイド溝22
内に嵌入した状態で、蓋体側部材1と本体側部材2とが
結合される。このとき、蓋体側部材1の連結ギア17が
本体側部材2のラックギア23に噛み合う。
【0024】この構成によって、回転軸17aの端部が
上下方向に形成されたガイド溝22内を擦動することに
より、蓋体側部材1は本体側部材2に対して上下方向に
移動する。このとき、ラックギア23に噛合する連結ギ
ア17が回転軸17aを中心に回転する。
【0025】図4及び図5は上記開閉機構の動作を示す
図であり、図4(A)及び(B)は蓋体の開放時におけ
る開閉機構の動作状態を示す側面図及び正面図、図5
(A)及び(B)は蓋体の閉鎖時における開閉機構の動
作状態を示す側面図及び正面図である。図4に示すよう
に、本体の上面における蓋体の開放時には、蓋体の上方
への移動にともなって開閉機構の蓋体側部材1が上方に
移動し、蓋体側部材1の結合ギア17は本体側部材2の
ラックギア23との噛合によって上方に移動しつつ矢印
C方向に回転する。
【0026】この時、蓋体側部材1の支持部13内にお
いて、結合ギア17の回転軸17aの両端部は長孔18
内において所定範囲内で上下方向に移動自在にされてお
り、結合ギア17は回転軸17aの両端部を介して長孔
18の下端部から上方向の移動力の伝達を受ける。即
ち、結合ギア17は、自重及びラックギア23からの噛
合抵抗によって回転軸17aが長孔18の下端部に移動
した後に上方への移動を開始し、蓋体側部材1が上方に
移動する間においてこの状態を維持する。
【0027】したがって、結合ギア17は、支持部13
内において摩擦ギア14と噛合せず、摩擦板15及びス
プリング16によって摩擦ギア14に生じる摩擦抵抗の
作用を受けることがなく、支持部13内において自由に
矢印C方向に回転する。このため、蓋体の開放時におけ
る蓋体側部材1の上方への移動に大きな負荷が作用する
ことがなく、比較的小さな力で蓋体を開放することがで
きる。
【0028】一方、図5に示すように、本体の上面にお
ける蓋体の閉鎖時には、蓋体の下方への移動にともなっ
て開閉機構の蓋体側部材1が下方に移動し、蓋体側部材
1の結合ギア17は本体側部材2のラックギア23との
噛合によって下方に移動しつつ矢印D方向に回転する。
【0029】この時、蓋体側部材1の支持部13内にお
いて、結合ギア17は回転軸17aの両端部を介して長
孔18の上端部から下方向の移動力の伝達を受ける。即
ち、結合ギア17は、ラックギア23からの噛合抵抗に
よって回転軸17aが長孔18の上端部に移動した後に
下方への移動を開始し、蓋体側部材1が下方に移動する
間においてこの状態を維持する。
【0030】したがって、結合ギア17は、支持部13
内において摩擦ギア14と噛合し、摩擦板15及びスプ
リング16によって摩擦ギア14に生じる摩擦抵抗を受
けた状態で支持部13内において矢印D方向に回転す
る。このため、蓋体の閉鎖時における蓋体側部材1の下
方への移動に大きな負荷が作用し、蓋体が自重によって
自由落下することがない。
【0031】以上のようにして、本体上面における蓋体
の開放時には、開閉機構の蓋体側部材2において連結ギ
ア17が自由に回転し、蓋体を持ち上げる力に略等しい
比較的小さな力で蓋体を開放することができ、蓋体の開
放作業を容易に行うことかできる。一方、本体上面にお
ける蓋体の閉鎖時には、開閉機構の蓋体側部材において
摩擦部材15の摩擦力が摩擦ギア14を介して連結ギア
17に制動力として作用し、蓋体の自重に加えて比較的
大きな力が作用しない限り蓋体を閉鎖することができ
ず、誤って作業者の身体の一部が蓋体と本体との間に挟
み込まれる事故、並びに、本体及び蓋体の内部装置の破
損や故障の発生を未然に防止することができる。
【0032】また、連結ギア17の自重、及び、連結ギ
ア17とラックギア23との係合により、連結ギア17
を所定範囲内の下端部及び上端部に移動させるようにし
ている。このため、連結ギア17自体及びラックギア2
3によって連結ギア17を摩擦ギア14に噛合させるた
めの部材を簡単に構成することができ、コストの上昇や
機構の大型化を生じることがない。
【0033】図6(A)〜(C)は、蓋体の開放時にお
ける上記開閉機構の蓋体側部材と本体側部材との関係を
示す図である。同図(A)は本体に対して蓋体が閉鎖さ
れている状態を示し、同図(B)は本体に対して蓋体が
開放されている間の状態を示し、同図(C)は本体に対
して蓋体が完全に開放された状態を示している。
【0034】同図(A)に示すように、本体3の上面が
蓋体4によって閉鎖されている状態では、蓋体側部材1
の側面の下端部から突出した回転軸17aの両端は、本
体側部材2のガイド溝22の下端近傍に位置している。
なお、前述のように、蓋体側部材1の上端に形成されて
いる軸受部12は、蓋体4の開放端側(前面側)の内側
面に形成されている軸部41に回転自在に外嵌してい
る。
【0035】同図(A)に示す状態から本体3の上面に
対して背面側をヒンジとして蓋体4を開放していくと、
同図(B)に示すように、蓋体4の開放端側の上方への
移動にともなって蓋体側部材1も上方に移動し、蓋体側
部材1の回転軸17aの両端部は本体側部材2のガイド
溝22内を上昇していく。このとき、蓋体4は背面側を
支点として回転動作を行うため、蓋体側部材1の上端部
を軸支した蓋体4の前面側は上昇しつつ背面側に移動す
る。
【0036】一方、蓋体側部材1の下端部が係合するガ
イド溝22を有する本体側部材2は、本体3内の所定の
位置に固定されている。したがって、蓋体側部材1は、
蓋体4の開放動作に伴って上端部を背面側にして傾斜す
る。但し、本体3の上面における蓋体4の開放量、即
ち、蓋体4の回転量が小さい範囲では蓋体4の前面側の
背面側への移動量は比較的少ないため、本体3の上面に
おける本体側部材2の上方に蓋体側部材1を通過させる
ための大きなスペースを設ける必要はない。
【0037】本体側部材2においてガイド溝22の上端
は閉じられているため、蓋体4の開放方向への移動は蓋
体側部材1の回転軸17aの両端部がガイド溝22の上
端に当接することによって規制される。したがって、蓋
体4の開放量は、蓋体側部材1の上下方向の長さによっ
て決定される。上述のように、ガイド溝22は上端部に
おいて背面側に溝幅が拡大されており、この部分に保持
部24が形成されている。このため、回転軸17aの両
端部がガイド溝22の上端に当接した際に、上端を背面
側にして傾斜していた蓋体側部材1の下端部は、自重に
よってガイド溝22内を背面側に移動し、同図(C)に
示すように、回転軸17aの両端部は保持部24の上面
に当接する。この状態で、蓋体側部材1は略垂直に保持
され、蓋体4を開放した状態に保つ。
【0038】図7(A)〜(D)は、蓋体の閉鎖時にお
ける上記開閉機構の蓋体側部材と本体側部材との関係を
示す図である。同図(A)は本体に対して蓋体が開放さ
れている状態を示し、同図(B)及び(C)は本体に対
して蓋体を開放している間の状態を示し、同図(D)は
本体に対して蓋体が完全に開放された状態を示してい
る。
【0039】同図(A)に示すように、ガイド溝22の
上端部に形成された保持部材24上に回転軸17aを当
接させて停止している蓋体4の開放状態から蓋体4を閉
鎖する場合には、蓋体4の前面側を同図(A)に示す状
態からさらに上方に移動させる。これによって、同図
(B)に示すように、上端の軸受部12において蓋体4
の軸部41に軸支されている蓋体側部材1も上方に移動
し、回転軸17aの両端部はガイド溝22内において保
持部材24の上方の空間に移動し、保持部材24に当接
しなくなる。
【0040】このとき、背面側をヒンジとして回転動作
を行う蓋体4の前面側は、上昇しつつ背面側に移動す
る。このため、蓋体側部材1の上端も蓋体4の前面側の
変位にともなって背面側に移動し、蓋体側部材1は上端
部を背面側にして傾斜する。この状態で蓋体側部材1に
おいて回転軸17aが保持部材24に当接しなくなった
下端部は、蓋体側部材1の垂直状態を維持すべく自重に
よって下端側を背面側に移動させる。
【0041】この後、蓋体4を上方に持ち上げている力
を解除すると、蓋体4の前面側は自重による背面側をヒ
ンジとした回転動作によって下降しつつ前面側に移動す
る。これにともなって蓋体側部材1も下降しつつ前面側
に移動し、同図(C)に示すように、蓋体側部材1の下
端部の回転軸17aはガイド溝22内において保持部2
4の背面側及び下面側を通過してガイド溝22の前面側
に移動する。
【0042】ガイド溝22の前面側に達した回転軸17
aの両端部は、ガイド溝22において上下方向に形成さ
れた幅の狭い部分に露出し、上下方向の支持を受けなく
なる。これによって、回転軸17aの両端部は、蓋体4
の前面側の下降にともなって、同図(D)に示すように
蓋体4が本体3の上面を完全に閉鎖するまで、ガイド溝
22内を下方に擦動していく。
【0043】以上の動作により、この実施形態に係る開
閉機構では、蓋体側部材1の下端部に突出した回転軸1
7aが、本体側部材2のガイド溝22の上端部において
溝幅が背面側に拡大された部分に形成されている保持部
24の上面に当接させることによって蓋体4の開放状態
を確実に維持することができるとともに、蓋体4を開放
状態からさらに上方に移動させることによって回転軸1
7aの保持部24に対する当接状態を解除して蓋体4を
閉鎖させることができる。
【0044】また、本体側部材2は本体3の内部に長手
方向を上下方向にして固定されており、本体3の上面に
対する蓋体4の開閉動作時には本体側部材2の上面から
の蓋体側部材1の延出量が変化するようにされている。
したがって、蓋体4によって開閉される本体3の上面に
は本体側部材2の上方において蓋体側部材1の軸体11
の横断面に略等しい形状及び大きさのスペースが確保さ
れていればよく、本体3の上面に開閉機構を収納するた
めの大きなスペースを設ける必要がなく、構造体の大型
化を招来することがない。
【0045】なお、上記の実施形態では、本体の上面を
蓋体によって開閉するようにした構造体に適用される開
閉機構を例にあげて説明したが、本体の側面又は底面を
開閉する蓋体を備えた構造体においても、この発明の開
閉機構を適用することができる。但し、本体の側面を開
閉する蓋体を備えた構造体に適用する場合には、本体側
部材のガイド溝内における保持部の形状を変更する必要
がある。また、本体の底面を開閉する蓋体を備えた構造
体に適用する場合には、さらに、蓋体の開放時に連結ギ
アが摩擦ギアに噛合するとともに、蓋体の閉鎖時に連結
ギアが摩擦ギアに噛合しないように構成する必要があ
る。これによって、本体の側面又は底面を開閉する蓋体
を備えた構造体においても、蓋体の自重による自由落下
を防止して作業者の安全性、及び、装置の破損等を防止
できるとともに、蓋体を重力方向と逆方向に動作させる
ために必要な力が増加しないようにして作業性を向上す
ることができる。
【0046】
【発明の効果】この発明は、以下の効果を奏することが
できる。
【0047】(1) 本体上面を開閉する蓋体の閉鎖時、又
は、本体底面を開閉する蓋体の開放時のように、蓋体の
自重が蓋体の移動方向に作用する状況で蓋体の移動に抵
抗力を作用させることにより、蓋体の自由落下を防止す
ることができ、作業者の身体が蓋体と本体との間に挟み
込まれる事故、及び、蓋体の破損を防止することができ
る。また、本体上面を開閉する蓋体の開放時、又は、本
体底面を開閉する蓋体の閉鎖時のように、蓋体の自重が
蓋体の移動方向と反対方向に作用する状況で、蓋体の移
動に抵抗力を作用させないようにすることにより、蓋体
を移動させるために蓋体の自重を超える力を作用させる
必要をなくし、蓋体の開閉作業の作業性が劣化すること
を防止できる。
【0048】(2) 弾性体、摩擦体及び可動体によって抵
抗力発生部材を構成し、弾性体の弾性力によって摩擦体
に押圧された可動体を介して蓋体に開閉動作の抵抗力を
供給することにより、摩擦体の材質及び弾性体の弾性力
に応じて、蓋体に供給される抵抗力を増減変化させるこ
とができ、蓋体の重量に応じた適正な抵抗力を付与する
ことができる。
【0049】(3) 蓋体の開閉時に駆動部材との係合によ
って回転体が本体内を上下方向に移動しながら回転し、
かつ、蓋体における所定範囲内の上端部及び下端部に移
動し、所定範囲の上端部又は下端部のいずれかに位置す
る回転体に制動力を付与することにより、本体内におい
て長尺物が回転することがなく、本体の開閉面内に大き
なスペースを設ける必要をなくし、本体の大型化を防止
することができる。また、蓋体の自重が蓋体の移動方向
に作用する状況で、所定範囲の上端部又は下端部のいず
れかに位置する回転体に制動力を作用させることによ
り、蓋体の自由落下を防止して挟み込み事故や蓋体の破
損等を未然に防止することができる。さらに、蓋体の自
重が蓋体の移動方向と反対方向に作用する状況で、所定
範囲の下端部又は上端部のいずれかに位置する回転体に
制動力を作用させないことにより、蓋体を移動させるた
めに蓋体の自重を超える力を作用させる必要をなくして
蓋体の操作性を向上することができる。
【0050】(4) 回転体の自重、及び、回転体と駆動部
材との係合により、回転体を所定範囲内の下端部及び上
端部に移動させることにより、回転体自体及び駆動部材
によって回転体を抵抗力供給部材に結合させるための部
材を簡単に構成することができ、コストの上昇や機構の
大型化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態に係る開閉機構を構成する
蓋体側部材の正面図及び側面図である。
【図2】同開閉機構を構成する本体側部材の外観図であ
る。
【図3】上記開閉機構における蓋体側部材と本体側部材
との係合状態を示す要部の外観図である。
【図4】蓋体の開放時における開閉機構の動作状態を示
す側面図及び正面図である。
【図5】蓋体の閉鎖時における開閉機構の動作状態を示
す側面図及び正面図である。
【図6】蓋体の開放時における上記開閉機構の蓋体側部
材と本体側部材との関係を示す図である。
【図7】蓋体の閉鎖時における上記開閉機構の蓋体側部
材と本体側部材との関係を示す図である。
【符号の説明】
1−蓋体側部材材 2−本体側部材 3−本体 4−蓋体 11−軸体 12−軸受部 13−支持部 14−摩擦ギア(抵抗力発生部材の可動体) 15−摩擦板(抵抗力発生部材の摩擦体) 16−スプリング(抵抗力発生部材の弾性体) 17−連結ギア(切換部材の回転体) 22−ガイド溝 23−ラックギア(駆動部材) 24−保持部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H012 CB12 2H071 AA25 AA31 AA46 AA59 3J066 AA14 AA24 CA03 CA06 CB07 5C062 AA02 AA05 AD02 AD06 BA00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】本体に対して蓋体を開閉自在に支持する開
    閉機構において、蓋体の開閉動作に対する抵抗力を発生
    する抵抗力発生部材と、蓋体の開閉方向のいずれか一方
    向への動作中に蓋体と抵抗力発生部材との間を切断する
    とともに蓋体の開閉方向の残る他方向への動作中に蓋体
    と抵抗力発生部材との間を接続する切換部材と、を設け
    たことを特徴とする開閉機構。
  2. 【請求項2】前記抵抗力発生部材が、弾性体の弾性力に
    よって摩擦体に押圧される可動体を含むことを特徴とす
    る請求項1に記載の開閉機構。
  3. 【請求項3】前記切換部材が、蓋体の開閉動作にともな
    って本体側に設けられた駆動部材との係合によって回転
    するとともに蓋体側において所定範囲内で上下方向に移
    動自在に軸支された回転体を含み、 前記抵抗力発生部材が、蓋体の開閉動作にともなって所
    定範囲内の上端部又は下端部に移動した回転体に制動力
    を付与する部材であることを特徴とする請求項1又は2
    に記載の開閉機構。
  4. 【請求項4】前記回転体が、蓋体の開放時に自重によっ
    て移動範囲内の下端部に移動して抵抗力発生部材から離
    間し、蓋体の閉鎖時に駆動部材との係合によって所定範
    囲内の上端部に移動して抵抗力供給部材に結合すること
    を特徴とする請求項3に記載の開閉機構。
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