JP2001263606A - ボイラの蒸気温度制御装置 - Google Patents
ボイラの蒸気温度制御装置Info
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- JP2001263606A JP2001263606A JP2000074377A JP2000074377A JP2001263606A JP 2001263606 A JP2001263606 A JP 2001263606A JP 2000074377 A JP2000074377 A JP 2000074377A JP 2000074377 A JP2000074377 A JP 2000074377A JP 2001263606 A JP2001263606 A JP 2001263606A
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- Control Of Steam Boilers And Waste-Gas Boilers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 再熱器スートブロワまたは負荷変化等により
蒸気温度に外乱が与えられた場合、主蒸気温度の変動を
抑制すること。 【解決手段】 後部伝熱壁に位置する1次過熱器4と再
熱器10とのガス流量配分を調整するそれぞれのガス分
配ダンパ14,14を備え、且つ2次過熱器6の出口温
度を制御するためのスプレー流量調節用の第1スプレー
制御弁12を備えたボイラであって、第1スプレー制御
弁12への制御信号は、2次過熱器出口温度とその設定
値の偏差が入力されるとともに、ガス分配ダンパの開度
制御に用いられる再熱器出口温度とその設定値との偏差
が一次遅れ器30を介して入力されるボイラの蒸気温度
制御装置。
蒸気温度に外乱が与えられた場合、主蒸気温度の変動を
抑制すること。 【解決手段】 後部伝熱壁に位置する1次過熱器4と再
熱器10とのガス流量配分を調整するそれぞれのガス分
配ダンパ14,14を備え、且つ2次過熱器6の出口温
度を制御するためのスプレー流量調節用の第1スプレー
制御弁12を備えたボイラであって、第1スプレー制御
弁12への制御信号は、2次過熱器出口温度とその設定
値の偏差が入力されるとともに、ガス分配ダンパの開度
制御に用いられる再熱器出口温度とその設定値との偏差
が一次遅れ器30を介して入力されるボイラの蒸気温度
制御装置。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はボイラの蒸気温度制
御装置に係わり、再熱器スートブロワ動作または負荷変
化等により再熱蒸気温度に外乱が与えられた後の早期安
定による運用性向上に好適な制御装置に関する。
御装置に係わり、再熱器スートブロワ動作または負荷変
化等により再熱蒸気温度に外乱が与えられた後の早期安
定による運用性向上に好適な制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のボイラに於ける蒸気温度制御は、
過熱器出口温度をスプレー制御弁にて制御し、再熱器出
口温度をガス分配ダンパにて制御することを特徴とする
蒸気温度制御装置であり、その制御装置を図3に示す。
過熱器出口温度をスプレー制御弁にて制御し、再熱器出
口温度をガス分配ダンパにて制御することを特徴とする
蒸気温度制御装置であり、その制御装置を図3に示す。
【0003】従来技術の蒸気温度制御装置は、給水ポン
プ1、節炭器2、火炉水冷壁3、過熱器4,6,8、過
熱低減器5,7、高圧タービン9、再熱器10、中・低
圧タービン11、スプレー制御弁12,13、ガス分配
ダンパ14、2次過熱器出口温度設定器15、3次過熱
器出口温度設定器19、再熱器出口温度設定器23、2
次過熱器出口温度検出器16、3次過熱器出口温度検出
器20、再熱器出口温度検出器24、減算器17,2
1,25、調節器18,22,26、関数発生器27か
ら成る。
プ1、節炭器2、火炉水冷壁3、過熱器4,6,8、過
熱低減器5,7、高圧タービン9、再熱器10、中・低
圧タービン11、スプレー制御弁12,13、ガス分配
ダンパ14、2次過熱器出口温度設定器15、3次過熱
器出口温度設定器19、再熱器出口温度設定器23、2
次過熱器出口温度検出器16、3次過熱器出口温度検出
器20、再熱器出口温度検出器24、減算器17,2
1,25、調節器18,22,26、関数発生器27か
ら成る。
【0004】スプレー制御弁12は、2次過熱器出口温
度検出器16と2次過熱器出口温度設定器15との偏差
を調節器18を介して制御信号に用い、2次過熱器出口
温度検出器からの検出値が設定器15の設定値より上昇
した場合は調節器18によりスプレー制御弁12の開度
を増加、また同温度が設定より降下した場合は前記開度
を減少させスプレー流量を調節することにより1次過熱
器出口蒸気温度を制御する。
度検出器16と2次過熱器出口温度設定器15との偏差
を調節器18を介して制御信号に用い、2次過熱器出口
温度検出器からの検出値が設定器15の設定値より上昇
した場合は調節器18によりスプレー制御弁12の開度
を増加、また同温度が設定より降下した場合は前記開度
を減少させスプレー流量を調節することにより1次過熱
器出口蒸気温度を制御する。
【0005】また、スプレー制御弁13は、3次過熱器
出口温度検出器20と3次過熱器出口温度設定器19と
の偏差を調節器22を介して制御信号に用い、3次過熱
器出口温度検出器20からの検出値が設定器19の設定
値より上昇した場合は調節器22によりスプレー制御弁
13の開度を増加、また同温度が設定より降下した場合
は前記開度を減少させスプレー流量を調節することによ
り2次過熱器出口蒸気温度を制御する。
出口温度検出器20と3次過熱器出口温度設定器19と
の偏差を調節器22を介して制御信号に用い、3次過熱
器出口温度検出器20からの検出値が設定器19の設定
値より上昇した場合は調節器22によりスプレー制御弁
13の開度を増加、また同温度が設定より降下した場合
は前記開度を減少させスプレー流量を調節することによ
り2次過熱器出口蒸気温度を制御する。
【0006】ガス分配ダンパ14は、再熱器出口温度検
出器24と再熱器出口温度設定器23との偏差を調節器
26を介して制御信号に用い、後部伝熱部を隔壁50に
よりガス流れ方向に分割した流路内に1次過熱器4と再
熱器10とがそれぞれ配置されたガス流路を流れるガス
流量配分を調節することにより再熱器出口蒸気温度を制
御する。
出器24と再熱器出口温度設定器23との偏差を調節器
26を介して制御信号に用い、後部伝熱部を隔壁50に
よりガス流れ方向に分割した流路内に1次過熱器4と再
熱器10とがそれぞれ配置されたガス流路を流れるガス
流量配分を調節することにより再熱器出口蒸気温度を制
御する。
【0007】即ち、再熱器出口温度検出器24からの検
出値が設定器23からの設定値より上昇した場合はガス
分配ダンパ14のうち、再熱器側に設けられたダンパの
開度を減少させると共に1次過熱器側に設けられたダン
パの開度を増加させ、再熱器10が配置される流路を流
れるガス量を減少させることにより、再熱器での熱吸収
を減少させ同出口温度を低減する。この時、1次過熱器
4が配置される流路を流れるガス流量は再熱器10通過
ガス流量と正反対の動作となるため、過熱器4での熱吸
収量は増大する。また、再熱器出口温度が設定より降下
した場合のダンパ14の開度の増減は、前記とは逆動作
となる。
出値が設定器23からの設定値より上昇した場合はガス
分配ダンパ14のうち、再熱器側に設けられたダンパの
開度を減少させると共に1次過熱器側に設けられたダン
パの開度を増加させ、再熱器10が配置される流路を流
れるガス量を減少させることにより、再熱器での熱吸収
を減少させ同出口温度を低減する。この時、1次過熱器
4が配置される流路を流れるガス流量は再熱器10通過
ガス流量と正反対の動作となるため、過熱器4での熱吸
収量は増大する。また、再熱器出口温度が設定より降下
した場合のダンパ14の開度の増減は、前記とは逆動作
となる。
【0008】従来技術の温度制御装置は再熱蒸気温度制
御によりガス分配ダンパが操作された場合、1次過熱器
側通過ガス流量も変動し出口蒸気温度が影響を受ける事
象について考慮されていなかった。
御によりガス分配ダンパが操作された場合、1次過熱器
側通過ガス流量も変動し出口蒸気温度が影響を受ける事
象について考慮されていなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術による
と、再熱蒸気温度制御によりガス分配ダンパが操作され
た場合、後部伝熱壁に位置する1次過熱器4の通過ガス
量も変動して熱吸収量が変動するため、1次過熱器蒸気
温度が変動する。1次過熱器出口温度の変動により、2
次、3次過熱器での熱吸収量が変動するので、再熱器1
0入口ガス温度も変動するため、再度、ガス分配ダンパ
を操作することになる。
と、再熱蒸気温度制御によりガス分配ダンパが操作され
た場合、後部伝熱壁に位置する1次過熱器4の通過ガス
量も変動して熱吸収量が変動するため、1次過熱器蒸気
温度が変動する。1次過熱器出口温度の変動により、2
次、3次過熱器での熱吸収量が変動するので、再熱器1
0入口ガス温度も変動するため、再度、ガス分配ダンパ
を操作することになる。
【0010】結果として、過熱器温度制御(最終の3次
過熱器以降の蒸気を主蒸気と称することから主蒸気温度
制御と称することがある)と再熱蒸気温度制御が干渉
し、整定に時間が掛かるという課題があった。
過熱器以降の蒸気を主蒸気と称することから主蒸気温度
制御と称することがある)と再熱蒸気温度制御が干渉
し、整定に時間が掛かるという課題があった。
【0011】本発明の目的は、前記従来技術の課題を解
決し、再熱器スートブロワ動作または負荷変化等で、蒸
気温度に外乱が与えられた後の整定早期化により運用性
を向上することにある。
決し、再熱器スートブロワ動作または負荷変化等で、蒸
気温度に外乱が与えられた後の整定早期化により運用性
を向上することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は次のような構成を採用する。
に、本発明は次のような構成を採用する。
【0013】後部伝熱壁に位置する過熱器と再熱器との
ガス流量配分を調整するそれぞれのガス分配ダンパを備
え、且つ過熱器の出口温度を制御するためのスプレー流
量調節用のスプレー制御弁を備えたボイラであって、前
記再熱器の出口温度制御のためのガス分配ダンパの開度
指令信号を用いて先行的に前記スプレ制御弁の開度を変
化させて、蒸気温度の外的変動に因る主蒸気温度及び再
熱蒸気温度の早期整定を行うボイラの蒸気温度制御装
置。
ガス流量配分を調整するそれぞれのガス分配ダンパを備
え、且つ過熱器の出口温度を制御するためのスプレー流
量調節用のスプレー制御弁を備えたボイラであって、前
記再熱器の出口温度制御のためのガス分配ダンパの開度
指令信号を用いて先行的に前記スプレ制御弁の開度を変
化させて、蒸気温度の外的変動に因る主蒸気温度及び再
熱蒸気温度の早期整定を行うボイラの蒸気温度制御装
置。
【0014】また、後部伝熱壁に位置する第1次過熱器
と再熱器とのガス流量配分を調整するそれぞれのガス分
配ダンパを備え、且つ第2次過熱器の出口温度を制御す
るためのスプレー流量調節用の第1スプレー制御弁を備
えたボイラであって、前記第1スプレー制御弁への制御
信号は、前記第2次過熱器出口温度とその設定値の偏差
が入力されるとともに、前記ガス分配ダンパの開度制御
に用いられる前記再熱器出口温度とその設定値との偏差
が一次遅れ器を介して入力されるボイラの蒸気温度制御
装置。
と再熱器とのガス流量配分を調整するそれぞれのガス分
配ダンパを備え、且つ第2次過熱器の出口温度を制御す
るためのスプレー流量調節用の第1スプレー制御弁を備
えたボイラであって、前記第1スプレー制御弁への制御
信号は、前記第2次過熱器出口温度とその設定値の偏差
が入力されるとともに、前記ガス分配ダンパの開度制御
に用いられる前記再熱器出口温度とその設定値との偏差
が一次遅れ器を介して入力されるボイラの蒸気温度制御
装置。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態に係るボイラの
蒸気温度制御装置について、図1と図2を用いて以下説
明する。図1は本発明の実施形態に係るボイラの蒸気温
度制御系統を示す構成図であり、図2は再熱器スートブ
ロワ動作時におけるボイラ各部の経時的状態を示す線図
である。
蒸気温度制御装置について、図1と図2を用いて以下説
明する。図1は本発明の実施形態に係るボイラの蒸気温
度制御系統を示す構成図であり、図2は再熱器スートブ
ロワ動作時におけるボイラ各部の経時的状態を示す線図
である。
【0016】本実施形態の蒸気温度制御装置は、給水ポ
ンプ1、節炭器2、火炉水冷壁3、過熱器4,6,8、
過熱低減器5,7、高圧タービン9、再熱器10、中・
低圧タービン11、スプレー制御弁12,13、ガス分
配ダンパ14、2次過熱器出口温度設定器15、3次過
熱器出口温度設定器19、再熱器出口温度設定器23、
2次過熱器出口温度検出器16、3次過熱器出口温度検
出器20、再熱器出口温度検出器24、減算器17,2
1,25、調節器18,22,26、関数発生器27,
28、加算器29、一次遅れ器30、から成る。
ンプ1、節炭器2、火炉水冷壁3、過熱器4,6,8、
過熱低減器5,7、高圧タービン9、再熱器10、中・
低圧タービン11、スプレー制御弁12,13、ガス分
配ダンパ14、2次過熱器出口温度設定器15、3次過
熱器出口温度設定器19、再熱器出口温度設定器23、
2次過熱器出口温度検出器16、3次過熱器出口温度検
出器20、再熱器出口温度検出器24、減算器17,2
1,25、調節器18,22,26、関数発生器27,
28、加算器29、一次遅れ器30、から成る。
【0017】スプレー制御弁12は、2次過熱器出口温
度検出器16と2次過熱器出口温度設定器15との偏差
を調節器18を介して制御信号に用い、2次過熱器出口
温度が設定より上昇した場合は調節器18により開度を
増加、また、2次過熱器出口温度が設定より降下した場
合は開度を減少させ、スプレー流量を調節することによ
り1次過熱器出口蒸気温度を制御する。
度検出器16と2次過熱器出口温度設定器15との偏差
を調節器18を介して制御信号に用い、2次過熱器出口
温度が設定より上昇した場合は調節器18により開度を
増加、また、2次過熱器出口温度が設定より降下した場
合は開度を減少させ、スプレー流量を調節することによ
り1次過熱器出口蒸気温度を制御する。
【0018】また、スプレー制御弁13は、3次過熱器
出口温度検出器20と3次過熱器出口温度設定器19と
の偏差を調節器22を介して制御信号に用い、3次過熱
器出口温度が設定より上昇した場合は調節器22により
開度を増加、また、3次過熱器出口温度が設定より降下
した場合は開度を減少させ、スプレー流量を調節するこ
とにより2次過熱器出口蒸気温度を制御する。
出口温度検出器20と3次過熱器出口温度設定器19と
の偏差を調節器22を介して制御信号に用い、3次過熱
器出口温度が設定より上昇した場合は調節器22により
開度を増加、また、3次過熱器出口温度が設定より降下
した場合は開度を減少させ、スプレー流量を調節するこ
とにより2次過熱器出口蒸気温度を制御する。
【0019】ガス分配ダンパ14は、再熱器出口温度検
出器24と再熱器出口温度設定器23との偏差を調節器
26を介して制御信号に用い、後部伝熱部を隔壁50に
よりガス流れ方向に分割した流路内に1次過熱器4と再
熱器10とがそれぞれ配置されたガス流路を流れるガス
流量配分を調節することにより再熱器出口蒸気温度を制
御する。
出器24と再熱器出口温度設定器23との偏差を調節器
26を介して制御信号に用い、後部伝熱部を隔壁50に
よりガス流れ方向に分割した流路内に1次過熱器4と再
熱器10とがそれぞれ配置されたガス流路を流れるガス
流量配分を調節することにより再熱器出口蒸気温度を制
御する。
【0020】即ち、再熱器出口温度検出器24からの検
出値が設定器23からの設定値より上昇した場合はガス
分配ダンパ14のうち、再熱器側に設けられたダンパの
開度を減少させると共に1次過熱器側に設けられたダン
パの開度を増加させ、再熱器10が配置される流路を流
れるガス量を減少させることにより、再熱器での熱吸収
を減少させ同出口温度を低減する。この時、1次過熱器
4が配置される流路を流れるガス流量は再熱器10通過
ガス流量と正反対の動作となるため(図示する関数発生
器27の入出力特性によって両ダンパ14,14は正反
対動作を行う)、過熱器4での熱吸収量は増大する。ま
た、再熱器出口温度が設定より降下した場合のダンパ1
4の開度の増減は、前記とは逆動作となる。
出値が設定器23からの設定値より上昇した場合はガス
分配ダンパ14のうち、再熱器側に設けられたダンパの
開度を減少させると共に1次過熱器側に設けられたダン
パの開度を増加させ、再熱器10が配置される流路を流
れるガス量を減少させることにより、再熱器での熱吸収
を減少させ同出口温度を低減する。この時、1次過熱器
4が配置される流路を流れるガス流量は再熱器10通過
ガス流量と正反対の動作となるため(図示する関数発生
器27の入出力特性によって両ダンパ14,14は正反
対動作を行う)、過熱器4での熱吸収量は増大する。ま
た、再熱器出口温度が設定より降下した場合のダンパ1
4の開度の増減は、前記とは逆動作となる。
【0021】本実施形態において、調節器26から出力
されるガス分配ダンパ開度指令を関数発生器28を介し
て第1スプレー制御弁開度信号に加算すると共に、関数
発生器28の出力側に一次遅れ器30を接続して加算器
29に加える回路構成となっている。ここにおいて、関
数発生器28の入出力特性は図1に示すとおりであり、
入力の多少の変化には出力を追従させない静特性を有し
ている。また、一次遅れ器30の入出力特性は、図2に
示すように、ガス分配ダンパの操作によって1次過熱器
4が影響を受けるであろう時定数を有している。
されるガス分配ダンパ開度指令を関数発生器28を介し
て第1スプレー制御弁開度信号に加算すると共に、関数
発生器28の出力側に一次遅れ器30を接続して加算器
29に加える回路構成となっている。ここにおいて、関
数発生器28の入出力特性は図1に示すとおりであり、
入力の多少の変化には出力を追従させない静特性を有し
ている。また、一次遅れ器30の入出力特性は、図2に
示すように、ガス分配ダンパの操作によって1次過熱器
4が影響を受けるであろう時定数を有している。
【0022】ここで、ガス分配ダンパ14が操作される
場合、先行的に調節器26にて作成されるガス分配ダン
パ開度指令より関数発生器28にて先行信号を作成し、
ダンパ開度の増減により、1次過熱器4が影響を受ける
であろう時定数を考慮して一次遅れ器30にて付加の
上、これを調節器18にて作成されるスプレー制御弁指
令に加算器29にて加える。
場合、先行的に調節器26にて作成されるガス分配ダン
パ開度指令より関数発生器28にて先行信号を作成し、
ダンパ開度の増減により、1次過熱器4が影響を受ける
であろう時定数を考慮して一次遅れ器30にて付加の
上、これを調節器18にて作成されるスプレー制御弁指
令に加算器29にて加える。
【0023】これによって、ガス分配ダンパ開度指令が
増加する、即ちガス分配ダンパ操作の影響にて主蒸気温
度が上昇する場合は(再熱器側ダンパを閉方向動作)ス
プレー制御弁12開度を増方向に先行的に操作する。ま
た、ガス分配ダンパ開度指令が減少する、即ち主蒸気温
度が低下する場合は(再熱器側ダンパを開方向動作)ス
プレー制御弁12開度を減方向に先行的に操作する。こ
のようにして、ガス分配ダンパ14操作のため1次過熱
器4が受ける影響を緩和するため、主蒸気温度が影響を
受けず主蒸気温度制御と再熱蒸気温度制御の干渉抑制に
より、整定時間を短縮することが可能となる。
増加する、即ちガス分配ダンパ操作の影響にて主蒸気温
度が上昇する場合は(再熱器側ダンパを閉方向動作)ス
プレー制御弁12開度を増方向に先行的に操作する。ま
た、ガス分配ダンパ開度指令が減少する、即ち主蒸気温
度が低下する場合は(再熱器側ダンパを開方向動作)ス
プレー制御弁12開度を減方向に先行的に操作する。こ
のようにして、ガス分配ダンパ14操作のため1次過熱
器4が受ける影響を緩和するため、主蒸気温度が影響を
受けず主蒸気温度制御と再熱蒸気温度制御の干渉抑制に
より、整定時間を短縮することが可能となる。
【0024】次に、本実施形態の温度制御装置におい
て、再熱器スートブロワが動作した場合の機能並びに作
用を説明する。図2は、再熱器スートブロワが動作した
場合のガス分配ダンパ14開度と、一次遅れ器30にて
作成されるスプレー制御弁12先行信号と、スプレー制
御弁12開度と、1次過熱器4出口温度と、主蒸気温度
(最終過熱器の出口温度)の経時的な変化を示した線図
である。
て、再熱器スートブロワが動作した場合の機能並びに作
用を説明する。図2は、再熱器スートブロワが動作した
場合のガス分配ダンパ14開度と、一次遅れ器30にて
作成されるスプレー制御弁12先行信号と、スプレー制
御弁12開度と、1次過熱器4出口温度と、主蒸気温度
(最終過熱器の出口温度)の経時的な変化を示した線図
である。
【0025】再熱器スートブロワが動作した場合、再熱
器10の熱吸収量が増加することより再熱器出口温度が
上昇する。この為、再熱蒸気温度制御によりガス分配ダ
ンパ14の再熱器側開度は減少かつ過熱器側開度は増加
するため、再熱器10通過ガス量が減少すると同時に過
熱器4通過ガス流量が増加する。よって1次過熱器4出
口温度は上昇することとなる。
器10の熱吸収量が増加することより再熱器出口温度が
上昇する。この為、再熱蒸気温度制御によりガス分配ダ
ンパ14の再熱器側開度は減少かつ過熱器側開度は増加
するため、再熱器10通過ガス量が減少すると同時に過
熱器4通過ガス流量が増加する。よって1次過熱器4出
口温度は上昇することとなる。
【0026】一方、ガス分配ダンパ14開度指令より関
数発生器28及び一次遅れ器30にて作成された先行信
号は、1次過熱器4が影響を受ける時定数にて、調節器
18で作成されるスプレー制御弁指令に加算器29にて
加算されスプレー制御弁12開度が増加するため、1次
過熱低減器に流入するスプレー流量は1次過熱器4出口
温度の上昇と同じ時定数で増加し、結果として1次過熱
器4出口温度の上昇を緩和する。
数発生器28及び一次遅れ器30にて作成された先行信
号は、1次過熱器4が影響を受ける時定数にて、調節器
18で作成されるスプレー制御弁指令に加算器29にて
加算されスプレー制御弁12開度が増加するため、1次
過熱低減器に流入するスプレー流量は1次過熱器4出口
温度の上昇と同じ時定数で増加し、結果として1次過熱
器4出口温度の上昇を緩和する。
【0027】以上説明したように、本発明の実施形態の
特徴は、前流側減温器スプレー弁開度指令にガス分配ダ
ンパ開度指令からの先行信号を加えることにより構成さ
れる。そして、再熱蒸気温度制御によりガス分配ダンパ
が操作された場合、ガス分配ダンパ開度指令からの先行
信号を、後部伝熱部に位置する過熱器が影響を受けるで
あろう時定数を付加の上、前流側減温器スプレー弁開度
指令に加えることにより、ガス分配ダンパ操作の影響に
て主蒸気温度が上昇する場合はスプレー弁開度を増方向
に先行的に操作し、主蒸気温度が低下する場合はスプレ
ー弁開度を減方向に先行的に操作し、主蒸気温度がガス
分配ダンパ操作の影響を受けることを抑制するため、主
蒸気温度制御と再熱蒸気温度制御の干渉が無く整定に時
間が掛かることがない。このように、主蒸気温度の変動
は抑制され、主蒸気温度制御と再熱蒸気温度制御の干渉
抑制により、再度ガス分配ダンパ14が操作されること
が無く蒸気温度整定時間の半減が可能となる。
特徴は、前流側減温器スプレー弁開度指令にガス分配ダ
ンパ開度指令からの先行信号を加えることにより構成さ
れる。そして、再熱蒸気温度制御によりガス分配ダンパ
が操作された場合、ガス分配ダンパ開度指令からの先行
信号を、後部伝熱部に位置する過熱器が影響を受けるで
あろう時定数を付加の上、前流側減温器スプレー弁開度
指令に加えることにより、ガス分配ダンパ操作の影響に
て主蒸気温度が上昇する場合はスプレー弁開度を増方向
に先行的に操作し、主蒸気温度が低下する場合はスプレ
ー弁開度を減方向に先行的に操作し、主蒸気温度がガス
分配ダンパ操作の影響を受けることを抑制するため、主
蒸気温度制御と再熱蒸気温度制御の干渉が無く整定に時
間が掛かることがない。このように、主蒸気温度の変動
は抑制され、主蒸気温度制御と再熱蒸気温度制御の干渉
抑制により、再度ガス分配ダンパ14が操作されること
が無く蒸気温度整定時間の半減が可能となる。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、再熱器スートブロワま
たは負荷変化等により蒸気温度に外乱が与えられた場
合、その後の整定時間短縮により運用性向上が可能とな
る。
たは負荷変化等により蒸気温度に外乱が与えられた場
合、その後の整定時間短縮により運用性向上が可能とな
る。
【図1】本発明の実施形態に係るボイラの蒸気温度制御
系統を示す構成図である。
系統を示す構成図である。
【図2】再熱器スートブロワ動作時におけるボイラ各部
の経時的状態を示す線図である。
の経時的状態を示す線図である。
【図3】従来技術のボイラの蒸気温度制御系統を示す構
成図である。
成図である。
1 給水ポンプ 2 節炭器 3 火炉水冷壁 4,6,8 過熱器 5,7 過熱低減器 9 高圧タービン 10 再熱器 11 中・低圧タービン 12,13 スプレー制御弁 14 ガス分配ダンパ 15 2次過熱器出口温度設定器 16 2次過熱器出口温度検出器 17,21,25 減算器 18,22,26 調節器 19 3次過熱器出口温度設定器 20 3次過熱器出口温度検出器 23 再熱器出口温度設定器 24 再熱器出口温度検出器 27,28 関数発生器 29 加算器 30 一次遅れ器
Claims (2)
- 【請求項1】 後部伝熱壁に位置する過熱器と再熱器と
のガス流量配分を調整するそれぞれのガス分配ダンパを
備え、且つ過熱器の出口温度を制御するためのスプレー
流量調節用のスプレー制御弁を備えたボイラであって、 前記再熱器の出口温度制御のためのガス分配ダンパの開
度指令信号を用いて先行的に前記スプレ制御弁の開度を
変化させて、蒸気温度の外的変動に因る主蒸気温度及び
再熱蒸気温度の早期整定を行うことを特徴とするボイラ
の蒸気温度制御装置。 - 【請求項2】 後部伝熱壁に位置する第1次過熱器と再
熱器とのガス流量配分を調整するそれぞれのガス分配ダ
ンパを備え、且つ第2次過熱器の出口温度を制御するた
めのスプレー流量調節用の第1スプレー制御弁を備えた
ボイラであって、 前記第1スプレー制御弁への制御信号は、前記第2次過
熱器出口温度とその設定値の偏差が入力されるととも
に、前記ガス分配ダンパの開度制御に用いられる前記再
熱器出口温度とその設定値との偏差が一次遅れ器を介し
て入力されることを特徴とするボイラの蒸気温度制御装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000074377A JP2001263606A (ja) | 2000-03-16 | 2000-03-16 | ボイラの蒸気温度制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000074377A JP2001263606A (ja) | 2000-03-16 | 2000-03-16 | ボイラの蒸気温度制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001263606A true JP2001263606A (ja) | 2001-09-26 |
Family
ID=18592444
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000074377A Pending JP2001263606A (ja) | 2000-03-16 | 2000-03-16 | ボイラの蒸気温度制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001263606A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100595712C (zh) * | 2005-02-14 | 2010-03-24 | 艾默生过程管理电力和水力解决方案有限公司 | 改进蒸汽温度控制的方法和系统 |
JP2014114976A (ja) * | 2012-12-07 | 2014-06-26 | Nippon Steel & Sumitomo Metal | スーツブロワ作動時のボイラ制御方法およびボイラ制御装置 |
-
2000
- 2000-03-16 JP JP2000074377A patent/JP2001263606A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014114976A (ja) * | 2012-12-07 | 2014-06-26 | Nippon Steel & Sumitomo Metal | スーツブロワ作動時のボイラ制御方法およびボイラ制御装置 |
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