JP2001261780A5 - - Google Patents
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Description
【書類名】 明細書
【発明の名称】 エポキシ樹脂組成物
【特許請求の範囲】
【請求項1】下記(A)成分と(B)成分を含有してなる、紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物:
(A)成分;下記一般式(1)で示される芳香族工ポキシ樹脂を水素化して得られる、芳香環の水素化率が20〜100%の割合で、1分子中にアルコール性水酸基を平均で0.2〜20個有しているエポキシ樹脂、
【化1】
(式中、R1 及びR2 は水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基もしくはアリール基を示し、nは平均で0.2〜20の数である。)
(B)成分;カチオン重合開始剤。
【請求項2】(A)成分は、芳香族エポキシ樹脂を水素化して得られる、芳香環の水素化率が40〜100%の割合で、1分子中にアルコール性水酸基を平均で0.3〜10個有している、エポキシ樹脂である、請求項1記載の紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物。
【請求項3】(A)成分は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂又はビスフェノールF型エポキシ樹脂を水素化したエポキシ樹脂である、請求項1又は2に記載の紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物。
【請求項4】(B)成分のカチオン重合開始剤が、活性エネルギー線によりカチオン種又はルイス酸を発生するオニウム塩である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物。
【請求項5】(B)成分のカチオン重合開始剤が、ジアゾニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩及びホスホニウム塩から選ばれるオニウム塩化合物である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物。
【請求項6】(B)成分のカチオン重合開始剤が、下記一般式(2)で示されるスルホニウム塩化合物である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物。
【化2】
(式中、Arは置換されていてもよいフェニル基又はナフチル基、R1 は炭素数1〜8のアルキル基、R2 は置換されていてもよいフェニル基又はナフチル基、置換されていてもよいアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基又は2−インダニル基、Xは非求核性のアニオン残基をそれぞれ示す。)
【請求項7】(A)成分のエポキシ樹脂100重量部に対し、(B)成分のカチオン重合開始剤が0.01〜15重量部の割合で配合されていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルコール性水酸基を有する水素化工ポキシ樹脂とカチオン重合開始剤が配合された紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物に関するものである。本発明により得られるエポキシ樹脂組成物は、硬化性に優れ、その硬化物は可撓性、接着性に優れるため、半導体封止用樹脂、積層板用樹脂、コーティング剤、接着剤、成形材料及び電気絶縁材料等に使用可能である。
【0002】
【従来の技術】
エポキシ樹脂は、耐熱性、接着性、耐水性、機械的強度及び電気特性等に優れていることから様々の分野で使用されている。電気・電子分野では、絶縁注型、積層材料、封止材料等において、コーティング分野では一般塗料、缶用塗料、レジスト材料等幅広く使用されている。ところが、近年、生産性、小型化、精密化、高性能化及び省エネルギー化に伴い、使用されるエポキシ樹脂及び硬化剤も速硬化、耐湿性、耐熱性及び高度な電気特性が要求されるようになってきた。
【0003】
例えば、最近、カチオン重合による光硬化システムが注目され、試行錯誤の中、開発が進んでいる。エポキシ樹脂のカチオン重合は、従来の硬化剤(アミン系、酸無水物系等)とは全く異なり、エポキシ樹脂同士を自己架橋させて、3次元構造を形成させるものである。従って、従来得られなかった新しい物性を創出することが可能である。
【0004】
光カチオン重合に用いられるエポキシ樹脂は、シクロヘキセンの過酢酸酸化により得られる環状脂肪族エポキシ樹脂が主流を占めている。しかし、この環状脂肪族エポキシ樹脂の硬化物は成形収縮が大きく、機械的強度が低く、脆いという欠点を有している。そこで、アクリレート、ポリオール等のモノマー又はオリゴマーを添加して硬化物物性の改良を試みている(特開平11-114487号公報、特開平11-228610号公報参照)。しかしながら、これらの方法はエポキシ樹脂に他のモノマーを添加するため、エポキシ樹脂が本来持っている耐熱性、接着性が低下し、高度の性能が要求される電気・電子分野には使用できないという問題を有している。
【0005】
また、従来広く用いられているビスフェノールA又はビスフェノールFから得られる全芳香族エポキシ樹脂は、カチオン重合開始剤、特に光カチオン重合開始剤との反応性が非常に悪いため、高生産性、省エネルギー対応が要求される紫外線硬化型の接着剤、塗料、インキ等の分野には使用できないという問題を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点を解決した、カチオン重合開始剤との反応性に優れ、可撓性に優れた硬化物を与えることができるエポキシ樹脂及びカチオン重合開始剤を含有する組成物であり、特に紫外線硬化型のコーティング剤及び接着剤、又は電子部品の封止材料として使用可能なエポキシ樹脂組成物を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記問題点を鋭意検討した結果、芳香族工ポキシ樹脂中の芳香環の一部分又は全部を水素化し、1分子中にアルコール性水酸基が適正な範囲の量を有するエポキシ樹脂は、カチオン重合開始剤との反応性が著しく増大するため、硬化が速やかに終了し、かつ得られる硬化物は、従来のカチオン重合開始剤で硬化したエポキシ硬化物に比べ、可撓性及び耐熱性が向上することを見出した。本発明は、以下の各発明を包含する。
【0008】
(1)下記(A)成分と(B)成分を含有してなる、紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物。
(A)成分;下記一般式(1)で示される芳香族エポキシ樹脂を水素化して得られる、芳香環の水素化率が20〜100%の割合で、1分子中にアルコール性水酸基を平均で0.2〜20個有しているエポキシ樹脂、
【化3】
(式中、Rl 及びR2 は水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基もしくはアリール基を示し、nは平均で0.2〜20の数である。)
(B)成分;カチオン重合開始剤。
【0009】
(2)(A)成分は、芳香族エポキシ樹脂を水素化して得られる、芳香環の水素化率が40〜100%の割合で、1分子中にアルコール性水酸基を平均で0.3〜10個有している、エポキシ樹脂である、(1)項記載の紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物。
【0010】
(3)(A)成分は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂又はビスフェノールF型エポキシ樹脂を水素化したエポキシ樹脂である、(1)項又は(2)項に記載の紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物。
【0011】
(4)(B)成分のカチオン重合開始剤が、熱又は活性エネルギー線によりカチオン種又はルイス酸を発生するオニウム塩である、(1)項〜(3)項のいずれか1項に記載の紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物。
【0012】
(5)(B)成分のカチオン重合開始剤が、ジアゾニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩及びホスホニウム塩から選ばれるオニウム塩化台物である、(1)項〜(4)項のいずれか1項に記載の紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物。
【0013】
(6)(B)成分のカチオン重合開始剤が、下記一般式(2)で示されるスルホニウム塩化合物である、(1)項〜(5)項のいずれか1項に記載の紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物。
【化4】
(式中、Arは置換されていてもよいフェニル基又はナフチル基、Rl は炭素数1〜8のアルキル基、R2 は置換されていてもよいフェニル基又はナフチル基、置換されていてもよいアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基又は2−インダニル基、Xは非求核性のアニオン残基をそれぞれ示す。)
【0014】
(7)(A)成分のエポキシ樹脂100重量部に対し、(B)成分のカチオン重合開始剤が0.01〜15重量部の割合で配合されていることを特徴とする、(1)項1〜(6)項のいずれか1項に記載の紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物。
【0015】
(8)下記一般式(1)の芳香族エポキシ樹脂を水素化して得られる、芳香環の水素化率が20〜100%の割合で、1分子中にアルコール性水酸基を平均で0.2〜20個有しているエポキシ樹脂。
【化5】
(式中、R1 及びR2 は水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基もしくはアリール基を示し、nは平均で0.2〜20の数である。)
【0016】
(9)下記一般式(1)の芳香族エポキシ樹脂を、エーテル系溶剤中で水素化触媒の存在下に選択的に水素化することを特徴とする、芳香環の水素化率が20〜100%の割合で、1分子中にアルコール性水酸基を平均で0.2〜20個有しているエポキシ樹脂の製造方法。
【化6】
(式中、R1 及びR2 は水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基もしくはアリール基を示し、nは平均で0.2〜20の数である。)
【0017】
(10)前記水素化触媒は、ロジウム又はルテニウムをグラファイトに担持した触媒である、(9)項記載のエポキシ樹脂の製造方法。
【0018】
【発明の実施の形態】
(エポキシ樹脂)
本発明の紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物の(A)成分であるエポキシ樹脂は、下記一般式(1)で示される芳香族エポキシ樹脂を水素化することにより得られる、芳香環の水素化率が20〜100%の割合であって、1分子中に水酸基を平均で0.2〜20個有しているエポキシ樹脂である。
【化7】
(式中、R1 及びR2 は水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基又はアリール基を示し、nは平均で0.2〜20の数である。)
【0019】
水素化反応に用いられる芳香族エポキシ樹脂の例としては、例えば次のものが挙げられる。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタンから得られるエポキシ樹脂、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタンから得られるエポキシ樹脂、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサンから得られるエポキシ樹脂、1,1’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルメタンから得られるエポキシ樹脂等。
これらの中で、一般式(1)中のR1 及びR2 が、それぞれ水素原子又はメチル基であるビスフェノールA型エポキシ樹脂又はビスフェノールF型エポキシ樹脂を用いるのが、原料入手が容易という点でより好ましい。
【0020】
本発明の紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物におけるエポキシ樹脂は、1分子中に水酸基を平均で0.2〜20個、より好ましくは、0.3〜10個含有しているエポキシ樹脂である。1分子中に水酸基が平均で0.2個未満であると、本発明のエポキシ樹脂組成物の硬化性及び硬化物の可撓性が低下するため好ましくない。また、1分子中に水酸基が平均で20個を越えると、エポキシ樹脂組成物の溶融粘度が上がりすぎ、作業性が低下するため好ましくない。
【0021】
エポキシ樹脂中の水酸基の定量方法としては、例えば「新エポキシ樹脂」(垣内弘氏 編著、昭晃堂)に記載されているように、塩化アセチル又は無水酢酸を用いてアセチル化を行い、水酸基を定量する方法が知られている。
本発明のエポキシ樹脂組成物に使用するエポキシ樹脂の水素化率は、20〜100%の範囲であり、カチオン開始剤との反応性を更に上げたエポキシ樹脂を得ようとするならば、水素化率は40〜100%の範囲であるのが好ましい。水素化率が20%未満であると、カチオン重合開始剤によるエポキシ樹脂の重合反応が低下するため好ましくない。また、水素化率は核磁気共鳴スペクトル分析により求めることができる。
【0022】
本発明で用いるエポキシ樹脂の製造方法は、対応する芳香族エポキシ樹脂を触媒の存在下、公知の方法で選択的に芳香環を水素化反応する方法である。反応方法の例としては、芳香族エポキシ樹脂をテトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系の有機溶剤に溶解し、ロジウム又はルテニウムをグラファイトに担持した触媒の存在下、芳香環を選択的に水素化反応する。グラファイト担体としては、表面積が10m2 /g以上、400m2 /g以下の範囲のものを用いる。反応は、圧力、1〜30MPa、温度30〜150℃、時間0.5〜20時間の範囲内で行う。
反応終了後、触媒を濾過により除去し、エーテル系有機溶剤を減圧で、実質的に無くなるまで留去し、25℃で液体又は固体の水素化エポキシ樹脂を得る。
【0023】
(カチオン重合開始剤)
本発明の紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物における(B)成分としてのカチオン重合開始剤としては、活性エネルギー線によりカチオン種又はルイス酸を発生する、活性エネルギー線カチオン重合開始剤を使用することができる。
【0024】
活性エネルギー線カチオン重合開始剤としては、米国特許第3379653号明細書に記載されたような金属フルオロ硼素錯塩及び三弗化硼素錯化合物;米国特許第3586616号明細書に記載されたようなビス(ペルフルオルアルキルスルホニル)メタン金属塩;米国特許第3708296号明細書に記載されたようなアリールジアゾニウム化合物;米国特許第4058400号明細書に記載されたようなVIa族元素の芳香族オニウム塩;米国特許第4069055号明細書に記載されたようなVa族元素の芳香族オニウム塩;米国特許第4068091号明細書に記載されたようなIIIa〜Va族元素のジカルボニルキレート;米国特許第4139655号明細書に記載されたようなチオピリリウム塩;米国特許第4161478号明細書に記載されたようなMF6 −陰イオン(ここで、Mは燐、アンチモン及び砒素から選択される)の形のVIb元素;米国特許第4231951号明細書に記載されたようなアリールスルホニウム錯塩;米国特許第4256828号明細書に記載されたような芳香族ヨードニウム錯塩及び芳香族スルホニウム錯塩;W.R.Wattらによって「ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス(Journal of Polymer Science)、ポリマー・ケミストリー(Polymer Chemistry)版」、第22巻、1789頁(1984年)に記載されたようなビス[4−(ジフェニルスルホニオ)フェニル]スルフィド−ビス−ヘキサフルオロ金属塩(例えば燐酸塩、砒酸塩、アンチモン酸塩等)の一種以上が包含される。その他、鉄化合物の混合配位子金属塩及びシラノール−アルミニウム錯体も使用することが可能である。
【0025】
好ましい陽イオン系活性エネルギー線カチオン重合開始剤には、アリールスルホニウム錯塩、ハロゲン含有錯イオンの芳香族スルホニウム又はヨードニウム塩並びにII族、V族及びVI族元素の芳香族オニウム塩が包含される。これらの塩のいくつかは、FX-512(3M社)、UVR-6990及びUVR-6974〔ユニオン・カーバイド(Union Carbide)社〕、UVE-1014及びUVE-1016〔ジェネラル・エレクトリック(General Electric)社〕、KI-85〔デグッサ(Degussa)社〕、SP-150及びSP-170(旭電化社)、ボロン系の2074(ローヌプーランジャパン社)並びにサンエイドSI-60L、SI-80L及びSI-100L(三新化学工業社)等のように商品として入手することができる。
【0026】
【0027】
これらの光カチオン重合開始剤の中で、オニウム塩が好ましく、その中で、ジアゾニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩及びホスホニウム塩が取り扱い性及び潜在性と硬化性のバランスに優れるという点で好ましい。
更に、下記一般式(2)で示されるスルホニウム塩化合物が、得られるエポキシ樹脂硬化物のガラス転移温度を高くできるという点で、より好ましいカチオン重合開始剤である。
【0028】
【化8】
(式中、Arは置換されていてもよいフェニル基又はナフチル基、R1 は炭素数1〜8のアルキル基、R2 は置換されていてもよいフェニル基又はナフチル基、置換されていてもよいアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基又は2−インダニル基、Xは非求核性のアニオン残基をそれぞれ示す。)
【0029】
上記式(2)のスルホニウム塩化合物におけるAr、R1 、R2 及びXについて、以下に詳細に説明する。
Arは、置換されていてもよいフェニル基又はナフチル基を示し、以下の置換基が挙げられる。メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ヘキシルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基等のアルコキシ基、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、デシルカルボニルオキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、ベンゾイルオキシ基等のカルボニル基、フェニルチオ基、ハロゲン原子、シアノ基、二トロ基、ヒドロキシ基等。
【0030】
R1 は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の炭素数1〜8のアルキル基を示す。
R2 は、置換されていてもよいフェニル基又はナフチル基、置換されていてもよいアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、アルケニル基又は2−インダニル基を示し、フェニル基又はナフチル基の置換基は、以下の基が挙げられる。
【0031】
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ヘキシルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基等のアルコキシ基、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、デシルカルボニルオキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、ベンゾイルオキシ基等のカルボニル基、フェニルチオ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基等。
【0032】
またアルキル基の置換基は、以下の基が挙げられる。
メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ヘキシルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基等のアルコキシ基、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、デシルカルボニルオキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、ベンゾイルオキシ基等のカルボニル基、フェニルチオ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、フェニル基等。
Xは、非求核性のアニオン残基を示し、SbF6 、AsF6 、PF6 又はBF4等が挙げられる。
【0033】
これらのカチオン重合開始剤の使用量は、(A)成分のエポキシ樹脂100重量部に対して、0.01〜15重量部、より好ましくは0.1〜10重量部の量で添加するのが好ましい。
上記範囲を外れると、エポキシ樹脂硬化物の耐熱性及び耐湿性のバランスが悪くなるため好ましくない。
【0034】
(任意成分)
本発明のエポキシ樹脂組成物には、必要に応じて次の成分を添加配合することができる。
(1)粉末状の補強剤や充填剤、例えば、酸化アルミニウム、酸化マグネシウムなどの金属酸化物、微粉末シリカ、溶融シリカ、結晶シリカなどのケイ素化合物、水酸化アルミニウムなどの金属水酸化物、その他、カオリン、マイカ、石英粉末、グラファイト、二硫化モリブデン等、さらに繊維質の補強剤や充填剤、例えばガラス繊維、セラミック繊維、カーボンファイバー、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維、ボロン繊維、ポリエステル繊維及びポリアミド繊維等。
これらは本発明のエポキシ樹脂組成物の100重量部に対して、10〜900重量部配合される。
【0035】
(2)着色剤又は顔料、例えば、二酸化チタン、鉄黒、モリブデン赤、紺青、群青、カドウム黄、カドミウム赤等。
(3)難燃剤、例えば、三酸化アンチモン、赤燐、ブロム化合物及びトリフェニルホスフェイト等。
(4)イオン吸着体。
(5)カップリング剤。
これらは、本発明の紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物の100重量部に対して、0.1〜30重量部配合される。
【0036】
(6)さらに、最終的な塗膜、接着層、成形品などにおける樹脂の性質を改善する目的で種々の硬化性モノマー、オリゴマー及び合成樹脂を配合することができる。例えば、脂肪族工ポキシ等のエポキシ樹脂用希釈剤、ジオール又はトリオール類、ビニルエーテル類、オキセタン化合物、シクロヘキセンの過酢酸酸化により得られる環状脂肪族エポキシ樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂等の1種又は2種以上の組み合わせを挙げることができる。これら樹脂類の配合割合は、本発明の樹脂組成物の本来の性質を損なわない範囲の量、すなわち本発明の紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物100重量部に対して、50重量部以下が好ましい。
【0037】
本発明の紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物を得るためのエポキシ樹脂、カチオン重合開始剤及び任意成分の配合手段としては、加熱溶融混合、ロール、ニーダーによる溶融混練、適当な有機溶剤を用いての湿式混合及び乾式混合等が挙げられる。
【0038】
【実施例】
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。なお、例中の部は重量部を意味する。
【0039】
〈エポキシ樹脂の製造例1〉
撹拌機、冷却器及び温度計を備えた1000ミリリットルのオートクレーブ内に、エピコート834(油化シェルエポキシ社商品名;ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量;252g/当量)を100g、テトラヒドロフランを300g及び5重量%ロジウム/95重量%グラファイト(グラファイトの表面積:130m2 /g)触媒5.0gを仕込み、水素圧力7MPa、温度70℃、撹拌数500〜800rpmの条件を保持しながら、2時間還元反応を行った。
反応終了後、冷却し、触媒を濾別した後、テトラヒドロフランをエバポレーターにて減圧下、温度100℃で留去させて、無色透明液体のエポキシ樹脂を得た。得られたエポキシ樹脂のNMRより求めた水素化率は99.4%であり、無水酢酸/ピリジンの滴定法により求めた1分子中のアルコール性水酸基の数は平均で0.70個、エポキシ当量は274(g/当量)であった。
【0040】
〈エポキシ樹脂の製造例2〉
還元反応を40分間に変える以外は、実施例1と同様の操作を行い、エピコート834の水素化物である、無色透明液体のエポキシ樹脂を得た。
得られたエポキシ樹脂のNMRより求めた水素化率は65%であり、1分子中のアルコール性水酸基の数は平均で0.66個、エポキシ当量は269(g/当量)であった。
【0041】
〈エポキシ樹脂の製造例3〉
原料の芳香族エポキシ樹脂を、エピコート828EL(油化シェルエポキシ社商品名;ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量;186g/当量)を50g及びエピコート834を50gに変える以外は、実施例1と同様の操作を行い、無色透明液体のエポキシ樹脂を得た。得られたエポキシ樹脂のNMRより求めた水素化率はほぼ100%であり、1分子中のアルコール性水酸基の数は平均で0.44個、エポキシ当量は238(g/当量)であった。
【0042】
<エポキシ樹脂の製造例4>
原料の芳香族エポキシ樹脂をエピコート1004(油化シェルエポキシ社商品名;ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量;912g/当量)100gに変える以外は、実施例1と同様の操作を行い、無色透明固体のエポキシ樹脂を得た。得られたエポキシ樹脂のNMRより求めた水素化率は70%であり、1分子中のアルコール性水酸基の数は平均で5.50個、エポキシ当量は1015(g/当量)であった。
【0043】
<エポキシ樹脂の比較製造例1>
原料の芳香族エポキシ樹脂をエピコート828ELl00gに変える以外は、実施例1と同様の操作を行い、無色透明液体のエポキシ樹脂を得た。得られたエポキシ樹脂のNMRより求めた水素化率はほぼ100%であり、1分子中のアルコール性水酸基の数は平均で0.15個、エポキシ当量は200(g/当量)であった。
【0044】
実施例1
製造例1のエポキシ樹脂100部、カチオン重合開始剤として、下式(3)のスルホニウム塩がγ−ブチロラクトン中に50重量%溶解している溶液1部及びエチルチオキサントン0.5部を、温度80℃で均一になるまで混合して紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物を得た。
【0045】
【化9】
【0046】
この組成物をアプリケーターにて鋼鈑上に20μmの厚膜に塗装した後、高圧水銀灯のベルトコンベアー式UV照射装置(紫外線量140mJ/cm2 、ベルトコンベアーの速度16m/分)を用いて紫外線を照射させ硬化塗膜を得た。この硬化塗膜の物性値を表1に示す。
【0047】
実施例2〜4及び比較例1
エポキシ樹脂を表1に示すように変える以外は、実施例1と同様の操作を行い、光硬化塗膜を得た。この硬化塗膜の物性値を表1に示す。
【0048】
【0049】
【0050】
【0051】
【表1】
【0052】
【0053】
【発明の効果】
本発明の実施により得られるエポキシ組成物は、紫外線により、速やかに硬化する特徴を有する。また、その硬化物は可擁性、接着性のバランスに優れるため広範な用途に応用展開が可能である。特に、紫外線硬化型のコーティン剤及び接着剤、又は電子部品の封止材料において有利に使用できる。
【発明の名称】 エポキシ樹脂組成物
【特許請求の範囲】
【請求項1】下記(A)成分と(B)成分を含有してなる、紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物:
(A)成分;下記一般式(1)で示される芳香族工ポキシ樹脂を水素化して得られる、芳香環の水素化率が20〜100%の割合で、1分子中にアルコール性水酸基を平均で0.2〜20個有しているエポキシ樹脂、
【化1】
(式中、R1 及びR2 は水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基もしくはアリール基を示し、nは平均で0.2〜20の数である。)
(B)成分;カチオン重合開始剤。
【請求項2】(A)成分は、芳香族エポキシ樹脂を水素化して得られる、芳香環の水素化率が40〜100%の割合で、1分子中にアルコール性水酸基を平均で0.3〜10個有している、エポキシ樹脂である、請求項1記載の紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物。
【請求項3】(A)成分は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂又はビスフェノールF型エポキシ樹脂を水素化したエポキシ樹脂である、請求項1又は2に記載の紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物。
【請求項4】(B)成分のカチオン重合開始剤が、活性エネルギー線によりカチオン種又はルイス酸を発生するオニウム塩である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物。
【請求項5】(B)成分のカチオン重合開始剤が、ジアゾニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩及びホスホニウム塩から選ばれるオニウム塩化合物である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物。
【請求項6】(B)成分のカチオン重合開始剤が、下記一般式(2)で示されるスルホニウム塩化合物である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物。
【化2】
(式中、Arは置換されていてもよいフェニル基又はナフチル基、R1 は炭素数1〜8のアルキル基、R2 は置換されていてもよいフェニル基又はナフチル基、置換されていてもよいアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基又は2−インダニル基、Xは非求核性のアニオン残基をそれぞれ示す。)
【請求項7】(A)成分のエポキシ樹脂100重量部に対し、(B)成分のカチオン重合開始剤が0.01〜15重量部の割合で配合されていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルコール性水酸基を有する水素化工ポキシ樹脂とカチオン重合開始剤が配合された紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物に関するものである。本発明により得られるエポキシ樹脂組成物は、硬化性に優れ、その硬化物は可撓性、接着性に優れるため、半導体封止用樹脂、積層板用樹脂、コーティング剤、接着剤、成形材料及び電気絶縁材料等に使用可能である。
【0002】
【従来の技術】
エポキシ樹脂は、耐熱性、接着性、耐水性、機械的強度及び電気特性等に優れていることから様々の分野で使用されている。電気・電子分野では、絶縁注型、積層材料、封止材料等において、コーティング分野では一般塗料、缶用塗料、レジスト材料等幅広く使用されている。ところが、近年、生産性、小型化、精密化、高性能化及び省エネルギー化に伴い、使用されるエポキシ樹脂及び硬化剤も速硬化、耐湿性、耐熱性及び高度な電気特性が要求されるようになってきた。
【0003】
例えば、最近、カチオン重合による光硬化システムが注目され、試行錯誤の中、開発が進んでいる。エポキシ樹脂のカチオン重合は、従来の硬化剤(アミン系、酸無水物系等)とは全く異なり、エポキシ樹脂同士を自己架橋させて、3次元構造を形成させるものである。従って、従来得られなかった新しい物性を創出することが可能である。
【0004】
光カチオン重合に用いられるエポキシ樹脂は、シクロヘキセンの過酢酸酸化により得られる環状脂肪族エポキシ樹脂が主流を占めている。しかし、この環状脂肪族エポキシ樹脂の硬化物は成形収縮が大きく、機械的強度が低く、脆いという欠点を有している。そこで、アクリレート、ポリオール等のモノマー又はオリゴマーを添加して硬化物物性の改良を試みている(特開平11-114487号公報、特開平11-228610号公報参照)。しかしながら、これらの方法はエポキシ樹脂に他のモノマーを添加するため、エポキシ樹脂が本来持っている耐熱性、接着性が低下し、高度の性能が要求される電気・電子分野には使用できないという問題を有している。
【0005】
また、従来広く用いられているビスフェノールA又はビスフェノールFから得られる全芳香族エポキシ樹脂は、カチオン重合開始剤、特に光カチオン重合開始剤との反応性が非常に悪いため、高生産性、省エネルギー対応が要求される紫外線硬化型の接着剤、塗料、インキ等の分野には使用できないという問題を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点を解決した、カチオン重合開始剤との反応性に優れ、可撓性に優れた硬化物を与えることができるエポキシ樹脂及びカチオン重合開始剤を含有する組成物であり、特に紫外線硬化型のコーティング剤及び接着剤、又は電子部品の封止材料として使用可能なエポキシ樹脂組成物を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記問題点を鋭意検討した結果、芳香族工ポキシ樹脂中の芳香環の一部分又は全部を水素化し、1分子中にアルコール性水酸基が適正な範囲の量を有するエポキシ樹脂は、カチオン重合開始剤との反応性が著しく増大するため、硬化が速やかに終了し、かつ得られる硬化物は、従来のカチオン重合開始剤で硬化したエポキシ硬化物に比べ、可撓性及び耐熱性が向上することを見出した。本発明は、以下の各発明を包含する。
【0008】
(1)下記(A)成分と(B)成分を含有してなる、紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物。
(A)成分;下記一般式(1)で示される芳香族エポキシ樹脂を水素化して得られる、芳香環の水素化率が20〜100%の割合で、1分子中にアルコール性水酸基を平均で0.2〜20個有しているエポキシ樹脂、
【化3】
(式中、Rl 及びR2 は水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基もしくはアリール基を示し、nは平均で0.2〜20の数である。)
(B)成分;カチオン重合開始剤。
【0009】
(2)(A)成分は、芳香族エポキシ樹脂を水素化して得られる、芳香環の水素化率が40〜100%の割合で、1分子中にアルコール性水酸基を平均で0.3〜10個有している、エポキシ樹脂である、(1)項記載の紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物。
【0010】
(3)(A)成分は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂又はビスフェノールF型エポキシ樹脂を水素化したエポキシ樹脂である、(1)項又は(2)項に記載の紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物。
【0011】
(4)(B)成分のカチオン重合開始剤が、熱又は活性エネルギー線によりカチオン種又はルイス酸を発生するオニウム塩である、(1)項〜(3)項のいずれか1項に記載の紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物。
【0012】
(5)(B)成分のカチオン重合開始剤が、ジアゾニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩及びホスホニウム塩から選ばれるオニウム塩化台物である、(1)項〜(4)項のいずれか1項に記載の紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物。
【0013】
(6)(B)成分のカチオン重合開始剤が、下記一般式(2)で示されるスルホニウム塩化合物である、(1)項〜(5)項のいずれか1項に記載の紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物。
【化4】
(式中、Arは置換されていてもよいフェニル基又はナフチル基、Rl は炭素数1〜8のアルキル基、R2 は置換されていてもよいフェニル基又はナフチル基、置換されていてもよいアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基又は2−インダニル基、Xは非求核性のアニオン残基をそれぞれ示す。)
【0014】
(7)(A)成分のエポキシ樹脂100重量部に対し、(B)成分のカチオン重合開始剤が0.01〜15重量部の割合で配合されていることを特徴とする、(1)項1〜(6)項のいずれか1項に記載の紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物。
【0015】
(8)下記一般式(1)の芳香族エポキシ樹脂を水素化して得られる、芳香環の水素化率が20〜100%の割合で、1分子中にアルコール性水酸基を平均で0.2〜20個有しているエポキシ樹脂。
【化5】
(式中、R1 及びR2 は水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基もしくはアリール基を示し、nは平均で0.2〜20の数である。)
【0016】
(9)下記一般式(1)の芳香族エポキシ樹脂を、エーテル系溶剤中で水素化触媒の存在下に選択的に水素化することを特徴とする、芳香環の水素化率が20〜100%の割合で、1分子中にアルコール性水酸基を平均で0.2〜20個有しているエポキシ樹脂の製造方法。
【化6】
(式中、R1 及びR2 は水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基もしくはアリール基を示し、nは平均で0.2〜20の数である。)
【0017】
(10)前記水素化触媒は、ロジウム又はルテニウムをグラファイトに担持した触媒である、(9)項記載のエポキシ樹脂の製造方法。
【0018】
【発明の実施の形態】
(エポキシ樹脂)
本発明の紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物の(A)成分であるエポキシ樹脂は、下記一般式(1)で示される芳香族エポキシ樹脂を水素化することにより得られる、芳香環の水素化率が20〜100%の割合であって、1分子中に水酸基を平均で0.2〜20個有しているエポキシ樹脂である。
【化7】
(式中、R1 及びR2 は水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基又はアリール基を示し、nは平均で0.2〜20の数である。)
【0019】
水素化反応に用いられる芳香族エポキシ樹脂の例としては、例えば次のものが挙げられる。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタンから得られるエポキシ樹脂、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタンから得られるエポキシ樹脂、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサンから得られるエポキシ樹脂、1,1’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルメタンから得られるエポキシ樹脂等。
これらの中で、一般式(1)中のR1 及びR2 が、それぞれ水素原子又はメチル基であるビスフェノールA型エポキシ樹脂又はビスフェノールF型エポキシ樹脂を用いるのが、原料入手が容易という点でより好ましい。
【0020】
本発明の紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物におけるエポキシ樹脂は、1分子中に水酸基を平均で0.2〜20個、より好ましくは、0.3〜10個含有しているエポキシ樹脂である。1分子中に水酸基が平均で0.2個未満であると、本発明のエポキシ樹脂組成物の硬化性及び硬化物の可撓性が低下するため好ましくない。また、1分子中に水酸基が平均で20個を越えると、エポキシ樹脂組成物の溶融粘度が上がりすぎ、作業性が低下するため好ましくない。
【0021】
エポキシ樹脂中の水酸基の定量方法としては、例えば「新エポキシ樹脂」(垣内弘氏 編著、昭晃堂)に記載されているように、塩化アセチル又は無水酢酸を用いてアセチル化を行い、水酸基を定量する方法が知られている。
本発明のエポキシ樹脂組成物に使用するエポキシ樹脂の水素化率は、20〜100%の範囲であり、カチオン開始剤との反応性を更に上げたエポキシ樹脂を得ようとするならば、水素化率は40〜100%の範囲であるのが好ましい。水素化率が20%未満であると、カチオン重合開始剤によるエポキシ樹脂の重合反応が低下するため好ましくない。また、水素化率は核磁気共鳴スペクトル分析により求めることができる。
【0022】
本発明で用いるエポキシ樹脂の製造方法は、対応する芳香族エポキシ樹脂を触媒の存在下、公知の方法で選択的に芳香環を水素化反応する方法である。反応方法の例としては、芳香族エポキシ樹脂をテトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系の有機溶剤に溶解し、ロジウム又はルテニウムをグラファイトに担持した触媒の存在下、芳香環を選択的に水素化反応する。グラファイト担体としては、表面積が10m2 /g以上、400m2 /g以下の範囲のものを用いる。反応は、圧力、1〜30MPa、温度30〜150℃、時間0.5〜20時間の範囲内で行う。
反応終了後、触媒を濾過により除去し、エーテル系有機溶剤を減圧で、実質的に無くなるまで留去し、25℃で液体又は固体の水素化エポキシ樹脂を得る。
【0023】
(カチオン重合開始剤)
本発明の紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物における(B)成分としてのカチオン重合開始剤としては、活性エネルギー線によりカチオン種又はルイス酸を発生する、活性エネルギー線カチオン重合開始剤を使用することができる。
【0024】
活性エネルギー線カチオン重合開始剤としては、米国特許第3379653号明細書に記載されたような金属フルオロ硼素錯塩及び三弗化硼素錯化合物;米国特許第3586616号明細書に記載されたようなビス(ペルフルオルアルキルスルホニル)メタン金属塩;米国特許第3708296号明細書に記載されたようなアリールジアゾニウム化合物;米国特許第4058400号明細書に記載されたようなVIa族元素の芳香族オニウム塩;米国特許第4069055号明細書に記載されたようなVa族元素の芳香族オニウム塩;米国特許第4068091号明細書に記載されたようなIIIa〜Va族元素のジカルボニルキレート;米国特許第4139655号明細書に記載されたようなチオピリリウム塩;米国特許第4161478号明細書に記載されたようなMF6 −陰イオン(ここで、Mは燐、アンチモン及び砒素から選択される)の形のVIb元素;米国特許第4231951号明細書に記載されたようなアリールスルホニウム錯塩;米国特許第4256828号明細書に記載されたような芳香族ヨードニウム錯塩及び芳香族スルホニウム錯塩;W.R.Wattらによって「ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス(Journal of Polymer Science)、ポリマー・ケミストリー(Polymer Chemistry)版」、第22巻、1789頁(1984年)に記載されたようなビス[4−(ジフェニルスルホニオ)フェニル]スルフィド−ビス−ヘキサフルオロ金属塩(例えば燐酸塩、砒酸塩、アンチモン酸塩等)の一種以上が包含される。その他、鉄化合物の混合配位子金属塩及びシラノール−アルミニウム錯体も使用することが可能である。
【0025】
好ましい陽イオン系活性エネルギー線カチオン重合開始剤には、アリールスルホニウム錯塩、ハロゲン含有錯イオンの芳香族スルホニウム又はヨードニウム塩並びにII族、V族及びVI族元素の芳香族オニウム塩が包含される。これらの塩のいくつかは、FX-512(3M社)、UVR-6990及びUVR-6974〔ユニオン・カーバイド(Union Carbide)社〕、UVE-1014及びUVE-1016〔ジェネラル・エレクトリック(General Electric)社〕、KI-85〔デグッサ(Degussa)社〕、SP-150及びSP-170(旭電化社)、ボロン系の2074(ローヌプーランジャパン社)並びにサンエイドSI-60L、SI-80L及びSI-100L(三新化学工業社)等のように商品として入手することができる。
【0026】
【0027】
これらの光カチオン重合開始剤の中で、オニウム塩が好ましく、その中で、ジアゾニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩及びホスホニウム塩が取り扱い性及び潜在性と硬化性のバランスに優れるという点で好ましい。
更に、下記一般式(2)で示されるスルホニウム塩化合物が、得られるエポキシ樹脂硬化物のガラス転移温度を高くできるという点で、より好ましいカチオン重合開始剤である。
【0028】
【化8】
(式中、Arは置換されていてもよいフェニル基又はナフチル基、R1 は炭素数1〜8のアルキル基、R2 は置換されていてもよいフェニル基又はナフチル基、置換されていてもよいアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基又は2−インダニル基、Xは非求核性のアニオン残基をそれぞれ示す。)
【0029】
上記式(2)のスルホニウム塩化合物におけるAr、R1 、R2 及びXについて、以下に詳細に説明する。
Arは、置換されていてもよいフェニル基又はナフチル基を示し、以下の置換基が挙げられる。メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ヘキシルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基等のアルコキシ基、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、デシルカルボニルオキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、ベンゾイルオキシ基等のカルボニル基、フェニルチオ基、ハロゲン原子、シアノ基、二トロ基、ヒドロキシ基等。
【0030】
R1 は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の炭素数1〜8のアルキル基を示す。
R2 は、置換されていてもよいフェニル基又はナフチル基、置換されていてもよいアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、アルケニル基又は2−インダニル基を示し、フェニル基又はナフチル基の置換基は、以下の基が挙げられる。
【0031】
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ヘキシルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基等のアルコキシ基、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、デシルカルボニルオキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、ベンゾイルオキシ基等のカルボニル基、フェニルチオ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基等。
【0032】
またアルキル基の置換基は、以下の基が挙げられる。
メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ヘキシルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基等のアルコキシ基、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、デシルカルボニルオキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、ベンゾイルオキシ基等のカルボニル基、フェニルチオ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、フェニル基等。
Xは、非求核性のアニオン残基を示し、SbF6 、AsF6 、PF6 又はBF4等が挙げられる。
【0033】
これらのカチオン重合開始剤の使用量は、(A)成分のエポキシ樹脂100重量部に対して、0.01〜15重量部、より好ましくは0.1〜10重量部の量で添加するのが好ましい。
上記範囲を外れると、エポキシ樹脂硬化物の耐熱性及び耐湿性のバランスが悪くなるため好ましくない。
【0034】
(任意成分)
本発明のエポキシ樹脂組成物には、必要に応じて次の成分を添加配合することができる。
(1)粉末状の補強剤や充填剤、例えば、酸化アルミニウム、酸化マグネシウムなどの金属酸化物、微粉末シリカ、溶融シリカ、結晶シリカなどのケイ素化合物、水酸化アルミニウムなどの金属水酸化物、その他、カオリン、マイカ、石英粉末、グラファイト、二硫化モリブデン等、さらに繊維質の補強剤や充填剤、例えばガラス繊維、セラミック繊維、カーボンファイバー、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維、ボロン繊維、ポリエステル繊維及びポリアミド繊維等。
これらは本発明のエポキシ樹脂組成物の100重量部に対して、10〜900重量部配合される。
【0035】
(2)着色剤又は顔料、例えば、二酸化チタン、鉄黒、モリブデン赤、紺青、群青、カドウム黄、カドミウム赤等。
(3)難燃剤、例えば、三酸化アンチモン、赤燐、ブロム化合物及びトリフェニルホスフェイト等。
(4)イオン吸着体。
(5)カップリング剤。
これらは、本発明の紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物の100重量部に対して、0.1〜30重量部配合される。
【0036】
(6)さらに、最終的な塗膜、接着層、成形品などにおける樹脂の性質を改善する目的で種々の硬化性モノマー、オリゴマー及び合成樹脂を配合することができる。例えば、脂肪族工ポキシ等のエポキシ樹脂用希釈剤、ジオール又はトリオール類、ビニルエーテル類、オキセタン化合物、シクロヘキセンの過酢酸酸化により得られる環状脂肪族エポキシ樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂等の1種又は2種以上の組み合わせを挙げることができる。これら樹脂類の配合割合は、本発明の樹脂組成物の本来の性質を損なわない範囲の量、すなわち本発明の紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物100重量部に対して、50重量部以下が好ましい。
【0037】
本発明の紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物を得るためのエポキシ樹脂、カチオン重合開始剤及び任意成分の配合手段としては、加熱溶融混合、ロール、ニーダーによる溶融混練、適当な有機溶剤を用いての湿式混合及び乾式混合等が挙げられる。
【0038】
【実施例】
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。なお、例中の部は重量部を意味する。
【0039】
〈エポキシ樹脂の製造例1〉
撹拌機、冷却器及び温度計を備えた1000ミリリットルのオートクレーブ内に、エピコート834(油化シェルエポキシ社商品名;ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量;252g/当量)を100g、テトラヒドロフランを300g及び5重量%ロジウム/95重量%グラファイト(グラファイトの表面積:130m2 /g)触媒5.0gを仕込み、水素圧力7MPa、温度70℃、撹拌数500〜800rpmの条件を保持しながら、2時間還元反応を行った。
反応終了後、冷却し、触媒を濾別した後、テトラヒドロフランをエバポレーターにて減圧下、温度100℃で留去させて、無色透明液体のエポキシ樹脂を得た。得られたエポキシ樹脂のNMRより求めた水素化率は99.4%であり、無水酢酸/ピリジンの滴定法により求めた1分子中のアルコール性水酸基の数は平均で0.70個、エポキシ当量は274(g/当量)であった。
【0040】
〈エポキシ樹脂の製造例2〉
還元反応を40分間に変える以外は、実施例1と同様の操作を行い、エピコート834の水素化物である、無色透明液体のエポキシ樹脂を得た。
得られたエポキシ樹脂のNMRより求めた水素化率は65%であり、1分子中のアルコール性水酸基の数は平均で0.66個、エポキシ当量は269(g/当量)であった。
【0041】
〈エポキシ樹脂の製造例3〉
原料の芳香族エポキシ樹脂を、エピコート828EL(油化シェルエポキシ社商品名;ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量;186g/当量)を50g及びエピコート834を50gに変える以外は、実施例1と同様の操作を行い、無色透明液体のエポキシ樹脂を得た。得られたエポキシ樹脂のNMRより求めた水素化率はほぼ100%であり、1分子中のアルコール性水酸基の数は平均で0.44個、エポキシ当量は238(g/当量)であった。
【0042】
<エポキシ樹脂の製造例4>
原料の芳香族エポキシ樹脂をエピコート1004(油化シェルエポキシ社商品名;ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量;912g/当量)100gに変える以外は、実施例1と同様の操作を行い、無色透明固体のエポキシ樹脂を得た。得られたエポキシ樹脂のNMRより求めた水素化率は70%であり、1分子中のアルコール性水酸基の数は平均で5.50個、エポキシ当量は1015(g/当量)であった。
【0043】
<エポキシ樹脂の比較製造例1>
原料の芳香族エポキシ樹脂をエピコート828ELl00gに変える以外は、実施例1と同様の操作を行い、無色透明液体のエポキシ樹脂を得た。得られたエポキシ樹脂のNMRより求めた水素化率はほぼ100%であり、1分子中のアルコール性水酸基の数は平均で0.15個、エポキシ当量は200(g/当量)であった。
【0044】
実施例1
製造例1のエポキシ樹脂100部、カチオン重合開始剤として、下式(3)のスルホニウム塩がγ−ブチロラクトン中に50重量%溶解している溶液1部及びエチルチオキサントン0.5部を、温度80℃で均一になるまで混合して紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物を得た。
【0045】
【化9】
【0046】
この組成物をアプリケーターにて鋼鈑上に20μmの厚膜に塗装した後、高圧水銀灯のベルトコンベアー式UV照射装置(紫外線量140mJ/cm2 、ベルトコンベアーの速度16m/分)を用いて紫外線を照射させ硬化塗膜を得た。この硬化塗膜の物性値を表1に示す。
【0047】
実施例2〜4及び比較例1
エポキシ樹脂を表1に示すように変える以外は、実施例1と同様の操作を行い、光硬化塗膜を得た。この硬化塗膜の物性値を表1に示す。
【0048】
【0049】
【0050】
【0051】
【表1】
【0052】
【0053】
【発明の効果】
本発明の実施により得られるエポキシ組成物は、紫外線により、速やかに硬化する特徴を有する。また、その硬化物は可擁性、接着性のバランスに優れるため広範な用途に応用展開が可能である。特に、紫外線硬化型のコーティン剤及び接着剤、又は電子部品の封止材料において有利に使用できる。
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