JP2001261246A - 交流エレベータの電源装置 - Google Patents
交流エレベータの電源装置Info
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Abstract
ことができる交流エレベータの電源装置を得ること。 【解決手段】 充電が可能なバッテリーと、該バツテリ
ーに充電と放電を行わしめるための電源回路と、該電源
回路の動作を制御して、インバータに対する入力電圧を
制御する制御回路とを備え、電動機の回生電力によって
バッテリーを充電するとともに、該バッテリーの発生電
力をインバータに供給する。
Description
電源装置の改良に関するものである。
示す如く、巻上装置82に巻き付けられたロープ83の
一端にエレベータかご8を連結すると共に他端に釣り合
い重り81を連結したつるべ構造が採用されており、定
格積載荷重の40〜50%の荷重でバランスするよう
に、釣り合い重り81の重量が調節されている。
素子及びそれを制御する技術の進歩により、図示の如く
インバータ3によって巻上装置82の誘導電動機に可変
電圧・可変周波数の交流電力を供給して速度制御を行な
い、エレベータかご8を昇降させるインバータ駆動方式
が実用化されている。
て、かごが満員で上昇する場合や、かごが空で下降する
場合は、位置エネルギーを増大させる必要があるため、
この増加エネルギー分は、電源1からコンバータ2及び
インバータ3を通じて誘導電動機に供給される。このよ
うな運転モードは“上げ荷運転”と呼ばれる。逆に、か
ごが空で上昇を行なう場合や、満員で下降する場合は、
位置エネルギーを減少させることになり、減少した位置
エネルギー分は誘導電動機にて電気エネルギー(電力)に
変換され、インバータ3に戻ってくる。
呼ばれ、インバータ3に戻される電力は“回生電力”と
呼ばれる。この回生電力は、何らかの方法で処理しなけ
れば、インバータの入力電圧が上昇し、制御素子が破壊
することになる。
源回生可能コンバータを用いて回生電力を電源側に返す
方法と、回生電力を抵抗により熱に変換して空気中に放
散させる方法が知られており、前者の方法は主として高
層ビルディングの高速エレベータに、後者の方式は中低
層ビルディングの中低速エレベータに採用されている。
る電源回生可能コンバータは、変換効率が高く、力率を
ほぼ1とすることができる等、非常に優れた方式である
が、装置が高価となる欠点がある。これに対し、後者の
方式は制御が簡単で、装置は安価となるが、回生電力を
熱として放散させるので、エネルギー利用効率が低い問
題があった。
として、一定電圧の直流電源装置に並列に蓄電池を接続
し、エレベータ電動機の減速時には回生電力によって蓄
電池を充電し、エレベータ電動機の加速時には主として
蓄電池から電動機に電流を供給する電源装置が提案され
ている(特開昭53−4839号)。
源の交流出力を直流に変換するための整流回路の電圧変
動率特性と蓄電池の電圧変動率特性との間に特定の対応
関係が必要であり、その様な対応関係を満たす整流回路
や蓄電池を設計することは困難であるため、実現が容易
でない問題がある。
で、エネルギー利用効率が高く、然も容易に実現するこ
とが出来る交流エレベータの電源装置を提供することで
ある。
源からの電力により動作して交流の電力を発生するイン
バータと、該インバータが発生する交流の電力によって
駆動される電動機とを具えた交流エレベータにおいて、
充電が可能なバッテリーと、該バッテリーに充電と放電
を行なわしめるための充電/放電回路と、該充電/放電
回路の動作を制御して、インバータに対する入力電圧を
制御する制御回路とを具え、電動機からの回生電力によ
ってバッテリーを充電すると共に、該バッテリーの発生
電力を前記インバータに供給する手段を備えるものであ
る。
の入力電圧を一定に制御する電圧制御手段を具えてい
る。充電/放電回路は、充電回路を閉路するための充電
制御素子と、放電回路を閉路するための放電制御素子と
を具え、制御回路によって、充電制御素子及び放電制御
素子のオン/オフが制御される。
を交互にオンとして、バッテリーに充電と放電を交互に
行なわしめる。そして、制御回路は、バッテリーの充電
状態或いはエレベータの運転状態に応じて、充電制御素
子のオン時間と放電制御素子のオン時間を相対的に変化
させることによって、充電回路による充電と放電回路に
よる放電の優劣を決定する。
に制御され、例えば下げ荷運転時には電動機からインバ
ータを経て供給される回生電力がバッテリーに充電さ
れ、上げ荷運転時にはバッテリーの発生電力がインバー
タを経て電動機に供給される。
するための放電規制手段と、バッテリーの充電を規制す
るための充電規制手段とを具えている。ここで、制御回
路の充電規制手段は、バッテリーの充電状態が定格容量
の80%程度を上回ったとき、該バッテリーへの充電を
阻止することによって、過充電を防止する。又、制御回
路の放電規制手段は、バッテリーの充電状態が定格容量
の30%程度を下回ったとき、該バッテリーからの放電
を阻止することによって、過放電を防止する。
は、インバータの入力電圧とその電圧指令との偏差に対
して制限を加えるリミッター回路によって構成される。
そして、バッテリーの充電状態が定格容量の80%程度
を上回ったとき、リミッター回路は、充電側のリミッタ
ー値がゼロに設定される。又、バッテリーの充電状態が
定格容量の30%程度を下回ったとき、リミッター回路
は、放電側のリミッター値がゼロに設定される。
ーの放電を阻止するための放電阻止手段を具えている。
又、制御回路は、所定の条件下でバッテリーの充電を阻
止するための充電阻止手段を具えている。
時に、バッテリーの容量を測定するための容量測定手段
をプリセットする手段や、バッテリーの放電完了時に、
バッテリーの容量を測定するための容量測定手段をリセ
ットする手段を具えている。これによって、容量測定手
段の累積誤差が解消される。
テリーからの放電を一定電流制御に切り替えると共に、
バッテリーへの充電を一定電流制御に切り換える手段
と、放電時のバッテリーの端子電圧と充電時のバッテリ
ーの端子電圧とに基づいてバッテリーの内部抵抗を検出
する手段とを具えている。従って、内部抵抗の変化から
バッテリーの寿命判定を行なうことが出来る。
ータの入力端と制御回路の間に介在する開閉制御可能な
出力接点と、インバータの入力電圧とバッテリーの端子
電圧とを比較する比較器と、該入力電圧が該端子電圧を
上回ったときに前記出力接点を閉じる制御手段とを具え
ている。これによって、出力接点を閉じたときの突入電
流が抑制される。
て説明する。図1は本発明に係る電源装置の構成を示す
回路図、図2は交流エレベータにおけるインバータ及び
PWM制御回路の構成を示すブロック図、図3は本発明
に係る電源装置の制御系の構成を表わすブロック図、図
4は同上の制御系の他の構成を表わすブロック図、図5
は三角波及び制御信号の波形図、図6はインバータの入
力電圧が増減したときの同上の波形図、図7は容量計を
ソフトウエアで実現する場合の手続きの一例を表わすフ
ローチャート、図8は充放電を制御するための手続きの
一例を表わすフローチャート、図9は待機充電を制御す
るための手続きの一例を表わすフローチャートである。
ット)するための手続きの一例を表わすフローチャー
ト、図11はバッテリーを複数のユニットから構成した
例を表わすブロック図、図12はバッテリーの寿命を判
定するための構成の一例を表わすブロック図、図13は
バッテリーの寿命を判定するための手続きの一例を表わ
すフローチャート、図14は突入電流を抑制するための
構成を表わすブロック図、図15は突入電流を抑制する
ための他の構成を表わすブロック図、図16はインバー
タ方式のエレベータの構成を表わすブロック図、図17
はエレベータの上げ荷運転時と下げ荷運転時における電
力の変化を表わすグラフである。
る。図2に示す如く、誘導電動機IMによって駆動され
る巻上装置82にロープ83が巻き付けられており、該
ロープ83の一端にエレベータかご8が連結されると共
に、該ロープ83の他端に釣り合い重り81が連結され
ている。
コンバータ2によって直流の電力に変換された後、イン
バータ3に入力されて交流の電力に変換され、更にイン
バータ3から出力される交流の電流が誘導電動機IMに
供給される。
制御回路によって制御されている。即ち、誘導電動機I
Mには、エレベータかご8の実際の速度を検出するため
のパルス発生器PGが取り付けられており、エレベータ
かご8に対する速度指令4とパルス発生器PGの出力信
号とが速度調節器5に供給されて、速度偏差信号が作成
される。該速度偏差信号は、可変周波数電流指令演算回
路6へ供給され、これによって作成された可変周波数電
流指令が正弦波PWM制御回路7へ入力され、PWM制
御信号が生成される。そして、該PWM制御信号がイン
バータ3へ供給されて、エレベータかご8の速度制御が
行なわれるのである。
の入力端a、bには、本発明に係る電源回路10が接続
される。該電源回路10は、例えばニッケル水素電池の
如き二次電池からなるバッテリーEを具えると共に、該
バッテリーEの充電及び放電を制御するための一対のト
ランジスタTr1、Tr2と一対のダイオードD1、D2
を具えている。バッテリーEは、例えば図11に示す如
く8個の単電池Bを1ユニットとして、エレベータの容
量に応じた複数のユニットから構成されている。
量を検出するための容量計Q、昇圧コイルL、及び電流
検出器RTが接続されている。尚、以下において、容量
計Qは、バッテリーEに接続されたハードウエアの測定
器であるものとして説明しているが、これに限らず、例
えば電流検出器RTによって検出される電流の変化から
容量を算出するソフトウエアとしての測定手段を採用す
ることも可能である。
実現するための手続きの一例を表わしている。先ずステ
ップS−41にて、電流検出器RTから電流を入力し、
ステップS−42では、電流に平均化処理を施す。次に
ステップS−43にて積算電流値を参照し、ステップS
−44にて積算電流値が0を上回っているかどうかを判
断する。ここでノーと判断されたときはステップS−4
5に移行して、積算電流値が0を下回っているかどうか
を判断する。ここでイエスと判断されたときはステップ
S−46に移行して、放電量の算出を行なう。
されたときはステップS−47に移行して、充電量の算
出を行なう。続いて、ステップS−48では、放電量又
は充電量の算出結果から、百分率による容量を算出し、
ステップS−49にて、算出された容量を容量メモリに
出力する。
電等の非常事態の発生時にバッテリーEの電力を制御用
の電源として供給するための非常用電源供給回路11
や、電源回路10に故障が発生した時などに開かれるべ
き非常用接点12が接続されている。
号は、マイクロコンピュータからなる制御回路9に供給
され、これに応じて作成された制御信号が一対のトラン
ジスタTr1、Tr2に供給され、後述の如くインバータ
3の入力電圧Vabが定電圧制御されるのである。図3
は、電源回路10及び制御回路9によって実現される制
御系の構成を表わしている。図示の如く、所定の電圧指
令に対して、インバータ3の入力電圧Vabが負帰還され
て、その偏差信号eが伝達関数G1及びリミッター回路
20を通過して、電流指令iが生成される。該電流指令
iに対して、更に電流検出器RTからの電流値が負帰還
され、その偏差信号が伝達関数G2を経て比較器21に
入力される。
三角波αと伝達関数G2の出力信号とを比較することに
より、一対のトランジスタTr1、Tr2に対する制御信号
Cを作成する。ここで、第2のトランジスタTr2の前段
には、否定素子23が接続されており、これによって、
両トランジスタTr1、Tr2のオン期間を互いにずらして
いる。
合、コンバータ2から得られる電圧は通常280V程度
になるが、ここで図3に示す電圧指令を350Vに設定
すれば、電源回路10の制御系は、インバータ3の入力
電圧Vabを350Vに維持する様に電圧制御を行なう。
偏差信号eはゼロであり、リミッター回路20から出力
される電流指令iもゼロとなり、比較器21から出力さ
れる制御信号Cは、図5に示す如くオン期間とオフ期間
が等しいパルス波形となる。この結果、両トランジスタ
Tr1、Tr2は、交互に同じ時間だけオンとなる動作を繰
り返し、これによって、バッテリーEは充電と放電を同
じ時間づつ交互に繰り返して、インバータ3の入力電圧
Vabを350Vに維持しようとする。
ときは、比較器21から出力される制御信号Cは図6
(a)に示す如くオン期間が短く、オフ期間が長いパルス
波形となる。この結果、第1トランジスタTr1のオン期
間が短くなると共に、第2トランジスタTr2のオン期間
が長くなり、これによって、バッテリーEの放電が充電
よりも優勢となって、入力電圧Vabが350Vまで上昇
する。
も高くなったときは、比較器21から出力される制御信
号Cは図6(b)に示す如くオン期間が長く、オフ期間が
短いパルス波形となる。この結果、第2トランジスタT
r2のオン期間が短くなると共に、第1トランジスタTr1
のオン期間が長くなり、これによって、バッテリーEの
充電が放電よりも優勢となって、入力電圧Vabが350
Vまで降下する。
る場合の通常のルートは、バッテリーEから、コイル
L、電流検出器RT、及び第2トランジスタTr2を経
て、バッテリーEに戻るルートであり、バッテリーEが
充電される場合の通常のルートは、インバータ入力端子
aから、非常用接点12、第1トランジスタTr1、電流
検出器RT、コイルL、及びバッテリーEを経て、イン
バータ入力端子bに戻るルートである。そして、各トラ
ンジスタTr1、Tr2のオフ時には、ダイオードD2或いは
D1を通じて、コイルLによるバッテリーEの充電電流
或いは放電電流が瞬間的に流れる。
テリーEの充電状態が例えば定格容量の30%以下の場
合には、図3に示すリミッター回路20の放電側のリミ
ッター値をゼロにして、充電のみを行なわせ、またバッ
テリーEの充電状態が例えば定格容量の80%以上の場
合には、リミッター回路20の充電側のリミッター値を
ゼロにして、放電のみを行なわせるようにすれば、過充
電や完全放電を防止することが出来、これによってバッ
テリーの寿命を延ばすことが可能である。
それぞれリミッター値(>ゼロ)を有するリミッター回路
20に対して、放電側のリミッター値がゼロのリミッタ
ー回路20′と、充電側のリミッター値がゼロのリミッ
ター回路20″とを並列接続して、これらのリミッター
回路20、20′、20″の後段にそれぞれ、充放電許
可スイッチS2、放電禁止スイッチS1、及び充電禁止
スイッチS3を接続して、これらのスイッチを図8に示
す手続きによってオン/オフ制御する。
を下回っているか否かを判断し、ここでイエスと判断さ
れたときは、ステップS−2にて充電禁止スイッチS3
をオフとする。次にステップS−3では、容量が30%
を下回っているか否かを判断し、ここでノーと判断され
たときは、ステップS−4にて放電禁止スイッチS1を
オフとし、ステップS−5にて充放電許可スイッチS2
をオンとする。これによって、充電と放電の両方が行な
われる。
れたときは、ステップS−6にて放電禁止スイッチS1
をオンとし、ステップS−7にて充放電許可スイッチS
2をオフとする。これによって、充電のみが行なわれ
る。又、ステップS−1にてノーと判断されたときは、
ステップS−8に移行して、充電禁止スイッチS3をオ
ンとした後、ステップS−9にて放電禁止スイッチS1
をオフとし、ステップS−10にて充放電許可スイッチ
S2をオフとする。これによって、放電のみが行なわれ
る。
ってバッテリーを充電し、バッテリーの充電状態を例え
ば定格容量の60%程度に維持すれば、バッテリーの充
電状態を最良の状態、即ち、次のエレベータの運転が回
生運転・駆動運転の何れであったとしてもバッテリーの
充電・放電を支障なく行ない得る状態を維持することが
出来る。もし、容量が60%を超えるような状態であれ
ば、例えば非常用電源供給回路11から制御回路9へバ
ッテリーの電力を供給すればよい。
0の出力端に、待機充電指令によって切り替わる待機充
電禁止スイッチS4を接続して、該スイッチを図9の手
続きによって切り替えることにより、リミッター回路2
0の出力信号と待機充電電流指令I*の何れかを選択す
る。
転中かどうかを判断し、ここでノーと判断されたときは
更にステップS−12にて容量が60%を下回っている
かどうかを判断する。ここでイエスと判断されたときは
ステップS−13に移行して、待機充電禁止スイッチS
4をSET側に切り替えて、待機充電電流指令を選択す
る。一方、ステップS―11にてイエスと判断され、或
いはステップS−12にてノーと判断されたときは、ス
テップS−14に移行して、待機充電禁止スイッチS4
をRESET側に切り替えて、リミッター20の出力を
選択する。これによって、エレベータ停止時には、バッ
テリーが定格容量の60%程度となる様に充電されるこ
とになる。
対して、別のエレベータを制御するためのインバータ
3′を並列に接続すれば、一方のエレベータの力行運転
と他方のエレベータの回生運転との間で電力を交換する
ことが出来、これによって更にエネルギーの節減が可能
である。
入力電圧Vabが高くなりすぎた場合は、インバータ3
の両入力端a、b間に介在するトランジスタTr3をオン
として、抵抗Rによって回生電力を消費させることが可
能である。上記電源装置において、図3に示すリミッタ
ー回路20のリミッター値の操作は、前述のバッテリー
Eの充電状態だけでなく、エレベータの運転状態に応じ
て変化させることも可能である。
的には定格容量の60%に設定するが、平日や休日、或
いは時間帯に応じて、バッテリーEの適正な充電量を変
更することも可能である。例えばオフィスビルディング
においては、出勤時などの力行運転の連続が予想される
場合に、バッテリーEの適正充電量を多目に設定して、
補助電源としての利用を優先し、逆に昼食時のような回
生運転の連続が予想される場合は、バッテリーEの充電
量を低目に抑えて回生動作を優先させる。
電側のリミッターの制限値を、バッテリーEの充電量が
あまり変化しないような値、例えば電動機定格電力の3
0%程度の電力を供給できるような値に設定しておくこ
とにより、エレベータ定格積載時の運転においても商用
電源から供給すべき電力を残りの70%で済ませること
が出来るので、これによって電源設備容量を大幅に削減
することが可能である。
行わせる等、種々の制御が採用可能である。上記電源装
置においては、エレベータの運転中に停電が発生したと
しても、バッテリーからの電源供給によって電動機IM
のブレーキが落ちないように構成することによって、停
電発生時にエレベータを最寄りの階床に安全に停止させ
ることが可能である。
のエレベータに実施しているが、これに限らず、例えば
釣合い重りにバッテリーを搭載して、この釣合い重り側
のシーブを直接に駆動する方式のエレベータに実施する
ことも可能である。
に上述の電源装置を新たに追加装備するだけで、大きな
負荷変動に対しても、図17に示す様に、エレベータの
通常の運転を通じて適宜回生電力を回収すると共に、駆
動電力を補うことが出来る。従って、予め大きな電源設
備を備える必要はなく、電源設備を最小限に抑えること
が出来る。又、回生電力の回収によってエネルギーの有
効利用が図られて、効率が向上する。例えば、定格積載
量600Kg、運転速度60mm/minのエレベータ
における省電力量を試算すると、年間約1000KWh
の削減が可能であり、この値は、このエレベータが消費
する総電力量の概ね20%に相当する。更に、バッテリ
ーとして、有害物質を含まない現状では最適なニッケル
水素電池を用いているので、環境問題を引き起こすこと
もない。
実施例は、基本的構成として第1実施例と同じ構成を具
えると共に、所定の条件下で敢えてバッテリーを充電或
いは放電の状態に維持することによって、容量計をリセ
ット或いはプリセットする構成を具えているものであ
る。
止スイッチS3をオフに設定したまま、所定時間、例え
ば1時間おきに、充放電許可スイッチS2をオン、放電
禁止スイッチS1をオフに設定した状態から、充放電許
可スイッチS2をオフ、放電禁止スイッチS1をオンに
設定した状態に切り替えて、放電側のリミッター値をゼ
ロに設定することによって、バッテリーEを充電状態
(充電モード)に維持する。尚、エレベータの停止中に充
電モードを設定することも可能である。
に高くなるまで、例えばバッテリー内部でガスの発生が
始まる電圧となるまで、バッテリーEの充電が徹底的に
行われることになる。この時点で容量計Qを100%に
プリセットする。これによって、容量計の累積誤差が解
消されることになる。
計をリセットすることも可能である。この場合、図4に
示す制御系において、放電禁止スイッチS1をオフに設
定したまま、所定時間、例えば1時間おきに、充放電許
可スイッチS2をオン、充電禁止スイッチS3をオフに
設定した状態から、充放電許可スイッチS2をオフ、充
電禁止スイッチS3をオンに設定した状態に切り替え
て、充電側のリミッター値をゼロに設定することによっ
て、バッテリーEを放電状態(放電モード)に維持する。
に低くなるまで、例えばバッテリーの定格電圧の約1/
3以下となるまで、バッテリーEの放電が十分に行なわ
れることとなる。この時点で、容量計Qを0%にリセッ
トする。これによって、容量計の累積誤差が解消される
ことになる。
とによって容量計のプリセットを行なう場合の手続きの
一例を表わしている。先ずステップS−21によってユ
ニット電圧を入力し、ステップS−22では、ユニット
電圧の最大値maxと最小値minの差が基準電圧1を
上回っているかどうかを判断し、ここでイエスと判断さ
れたとき、ステップS−23に移行して、リセット充電
フラグをセットする。これによって、バッテリーの充電
が開始される。続いて、ステップS−24にて、複数の
ユニット電圧の総和が基準電圧2を越えているどうかを
判断する。ここでバッテリーが完全に充電されることに
よって、イエスと判断されたときは、ステップS−25
に移行して、リセット充電フラグをリセットする。これ
によってバッテリーの充電が終了する。そして、ステッ
プS−26では、容量計の容量メモリに“100%”を
格納して、容量計のプリセットを行なう。
結果に基づいてエレベータの通常の運転を行ないながら
適宜回生電力を吸収すると共に駆動電力を補いつつ、適
宜、容量計の誤差を修正することが出来るので、本発明
に係る電源装置の効果をいかんなく発揮させることが可
能である。
発明は、基本的構成として第1実施例と同じ構成を具え
ると共に、所定の条件下で敢えてバッテリーを充電或い
は放電の状態に維持することによって、バッテリーを構
成する各単電池の充電量のばらつきを解消させる構成を
具えているものである。
れぞれ8個の単電池Bからなる複数のユニットによって
バッテリーEが構成されており、各ユニットの端子電圧
V1〜Vnを検出するための絶縁増幅器31〜31n
と、各絶縁増幅器の出力信号をディジタル信号に変換す
るA/Dコンバータ32と、A/Dコンバータ32から
得られる電圧値V1〜Vnに基づいて図4に示す各スイ
ッチS1〜S3をオン/オフ制御するマイクロコンピュ
ータ33とを具えている。マイクロコンピュータ33
は、電圧値V1〜Vnをモニターして、これらの電圧値
(例えば9.6V程度)に閾値を越えるバラツキ(例え
ば0.4V程度)が生じたとき、図4に示す充放電許可
スイッチS2がオン、放電禁止スイッチS1及び充電禁
止スイッチS3がオフの状態から、充放電許可スイッチ
S2がオフ、放電禁止スイッチS1がオン、充電禁止ス
イッチS3がオフの状態に切り替える。これによって、
充電のみを行なう充電モードが設定されることになる。
単電池が、それぞれの端子電圧が十分に高くなるまで、
徹底的に充電されることになり、各単電池の充電量のば
らつきが解消される。このとき、第2実施例と同様に容
量計Qのプリセットを行なえば、容量計Qの累積誤差も
解消させることが出来る。
ときに、充放電許可スイッチS2及び放電禁止スイッチ
S1がオフ、充電禁止スイッチS3がオンの状態に切り
替えて、放電モードを設定し、各単電池或いは各ユニッ
トの端子電圧が十分低くなるまで、例えば単電池の定格
電圧の約1/3以下になるまで、エレベータの運転を続
け、各単電池の放電を完全に行なうことによって、各単
電池の充電量のバラツキを解消させることも可能であ
る。このとき、第2実施例と同様に容量計Qのリセット
を行なえば、容量計Qの累積誤差を解消させることが出
来る。
常の運転を行ないながら適宜回生電力を吸収すると共に
駆動電力を補いつつ、バッテリーを構成する各単電池或
いは各ユニットの充電量にバラツキが生じた場合には、
適宜充電量を揃えることが出来、これによって本発明の
電源装置の効果をいかんなく発揮させることが可能であ
る。又、容量計の累積誤差を解消させることも可能であ
る。
実施例は、基本的構成として第1実施例と同じ構成を具
えると共に、バッテリーの内部抵抗の増大に基づいてバ
ッテリーの寿命を判定するための構成を具えているもの
である。
す如く、バッテリーEの端子電圧(Va又はVb)がA/
Dコンバータ34を経てマイクロコンピュータ35に入
力されており、マイクロコンピュータによって寿命判断
信号が作成され、エレベータ制御回路へ供給される。
尚、同図において、EaはバッテリーEの起電圧、Ra
はバッテリーEの内部抵抗、Jは定電流I1、I2を流
す定電流源であって、電流I1とI2は大きさが同じで
流れる方向が逆の電流である。
の出力端には、通常運転時とバッテリーの寿命判定時で
切り替えられるべき待機充電禁止スイッチS4が接続さ
れ、該スイッチの切り替えによって、通常運転時にはリ
ミッター回路20の出力信号が選択され、バッテリーE
の寿命判定時には、バッテリーEに定電流を流すための
待機充電電流指令I*が選択される。図12(a)(b)か
ら、次の数式1と数式2が導き出され、数式1から数式
2を引いて整理することにより、数式3が得られる。
Vaと放電時の端子電圧Vbとを測定することによっ
て、バッテリーEの内部抵抗Raを求めることが出来
る。そして、初期状態の内部抵抗と現在の内部抵抗とを
比較することによって、バッテリーEの劣化状況を把握
することが出来る。もしバッテリーEの劣化が著しい場
合即ち、バッテリーEの内部抵抗が所定値を超えていれ
ば、新しいバッテリーに交換する。
めの手続きの一例を表わしている。先ずステップS−3
1では、待機充電禁止スイッチS4をSET側に切り替
えて、ステップS−32にて、待機充電電流指令によっ
てバッテリーを充電し、続いてステップS−33では、
バッテリー電圧Vaを測定する。次に、ステップS−3
4では、待機充電電流指令によってバッテリーを放電
し、続いてステップS−35では、バッテリー電圧Vb
を測定する。
3によって内部抵抗Raを算出する。そして、ステップ
S−37にて内部抵抗Raが所定値を上回っているかど
うかを判断し、ここでイエスと判断されたときは、ステ
ップS−38にて警告を発生する。最後にステップS−
39では、待機充電禁止スイッチS4をRESET側に
切り替えて、手続きを終了する。
じてバッテリーを交換することにより、常に高いエネル
ギー効率を維持することが出来る。バッテリーEが図1
1に示す如くそれぞれ8個の単電池Bからなる複数のユ
ニットを直列に接続したものである場合は、ユニット毎
の端子電圧をチェックすればよく、これによって、寿命
判定の精度を向上させることが可能である。
各単電池の充電量のばらつきを解消した後に実施するこ
とが望ましい。したがって、バッテリーEへの充電時の
端子電圧Vaと放電時の端子電圧Vbとをそれぞれ求め
て、バッテリーEの内部抵抗Raを測定することができ
る。そして、初期状態の内部抵抗と現在の内部抵抗とを
比較すれば、バッテリーEの劣化状況を適確に把握する
ことが可能である。
実施例は、基本的構成として第1実施例と同じ構成を具
えると共に、簡単な回路で突入電流を抑制するための構
成を具えるものである。
用電源1の出力端に接続された接点3aが閉じることに
よって、コンバータ2からインバータ3に電力が供給さ
れると共に、抵抗Rbを通じてコンデンサCが充電され
る。そして、コンデンサCの両端電圧が所定の電圧にな
ると、第2の接触器の接点2aが閉じて抵抗Rbを短絡
し、エレベータの運転準備が完了する。
間には、コンデンサCの両端電圧VabがバッテリーE
の電圧よりも低いときに閉じられるべき出力接点1aが
介在している。又、インバータ3の出力端aの電圧Va
bと、バッテリーEの端子dの電圧Vdbは、比較器3
0に入力されており、Vab≧Vdbのとき、ハイの信
号を出力するものであって、該信号によって電源装置1
0の出力接点1aを閉路する。
VabがバッテリーEの電圧Vdbよりも高くなったと
きに出力接点1aが閉じられるため、バッテリーEから
ダイオードD1を通じてコンデンサCを充電する突入電
流が抑制される。従って、ダイオードD1が大きな突入
電流によって破壊される虞れはない。
して並列に抵抗Raを接続して、コンデンサCを抵抗R
aを通じて予め充電しておいてから、出力接点1aを閉
じることによっても、突入電流を抑制することが可能で
ある。
る。
制御回路の構成を示すブロック図である。
ブロック図である。
ある。
波形図である。
の一例を表わすフローチャートである。
フローチャートである。
すフローチャートである。
手続きの一例を表わすフローチャートである。
を表わすブロック図である。
例を表わすブロック図である。
一例を表わすフローチャートである。
ック図である。
ブロック図である。
ブロック図である。
おける電力の変化を表わすグラフである。
Claims (31)
- 【請求項1】 商用電源と、商用電源からの電力により
動作して交流の電力を発生するインバータと、該インバ
ータが発生する交流の電力によって駆動される電動機と
を具えた交流エレベータにおいて、充電が可能なバッテ
リーと、該バッテリーに充電と放電を行なわしめるため
の充電/放電回路と、該充電/放電回路の動作を制御し
て、インバータに対する入力電圧を制御する制御回路と
を具え、電動機からの回生電力によってバッテリーを充
電すると共に、該バッテリーの発生電力を前記インバー
タに供給することを特徴とする交流エレベータの電源装
置。 - 【請求項2】バッテリーは、ニッケル水素電池によって
構成されている請求項1に記載の交流エレベータの電源
装置。 - 【請求項3】複数の電動機に交流電力を供給するための
複数のインバータが、互いに並列に接続されている請求
項1又は請求項2に記載の交流エレベータの電源装置。 - 【請求項4】制御回路は、インバータの入力電圧を一定
に制御する電圧制御手段を具えている請求項1乃至請求
項3の何れかに記載の交流エレベータの電源装置。 - 【請求項5】充電/放電回路は、充電回路を閉路するた
めの充電制御素子と、放電回路を閉路するための放電制
御素子とを具え、制御回路によって、充電制御素子及び
放電制御素子のオン/オフが制御される請求項1乃至請
求項4の何れかに記載の交流エレベータの電源装置。 - 【請求項6】制御回路は、充電制御素子と放電制御素子
を交互にオンとして、バッテリーに充電と放電を交互に
行なわしめる請求項5に記載の交流エレベータの電源装
置。 - 【請求項7】制御回路は、充電制御素子のオン時間と放
電制御素子のオン時間を相対的に変化させることによっ
て、充電回路による充電と放電回路による放電の優劣を
決定する請求項6に記載の交流エレベータの電源装置。 - 【請求項8】制御回路は、バッテリーの充電状態に応じ
て、充電と放電の優劣を決める請求項7に記載の交流エ
レベータの電源装置。 - 【請求項9】制御回路は、エレベータの運転状態に応じ
て、充電と放電の優劣を決める請求項7に記載の交流エ
レベータの電源装置。 - 【請求項10】制御回路は、バッテリーの充電量を適量
に維持するための充電量制御手段を具えている請求項1
乃至請求項9の何れかに記載の交流エレベータの電源装
置。 - 【請求項11】バッテリーの充電量の適量は、バッテリ
ーの定格容量の60%程度である請求項10に記載の交
流エレベータの電源装置。 - 【請求項12】バッテリーの充電量の適量は、電動機の
定格電力の30%程度の電力を供給し得る電力量である
請求項10に記載の交流エレベータの電源装置。 - 【請求項13】制御回路は、バッテリーの放電を規制す
るための放電規制手段と、バッテリーの充電を規制する
ための充電規制手段とを具えている請求項1乃至請求項
12の何れかに記載の交流エレベータの電源装置。 - 【請求項14】制御回路の充電規制手段は、バッテリー
の充電状態が定格容量の80%程度を上回ったとき、該
バッテリーへの充電を阻止することによって、過充電を
防止する請求項13に記載の交流エレベータの電源装
置。 - 【請求項15】制御回路の放電規制手段は、バッテリー
の充電状態が定格容量の30%程度を下回ったとき、該
バッテリーからの放電を阻止することによって、過放電
を防止する請求項13に記載の交流エレベータの電源装
置。 - 【請求項16】制御回路の放電規制手段は、エレベータ
の運転が停止中の場合には、バッテリーからの放電を阻
止する請求項13に記載の交流エレベータの電源装置。 - 【請求項17】制御回路の充電規制手段及び放電規制手
段は、インバータの入力電圧とその電圧指令との偏差に
対して制限を加えるリミッター回路によって構成される
請求項13に記載の交流エレベータの電源装置。 - 【請求項18】バッテリーの充電状態が定格容量の80
%程度を上回ったとき、リミッター回路は、充電側のリ
ミッター値がゼロに設定される請求項17に記載の交流
エレベータの電源装置。 - 【請求項19】バッテリーの充電状態が定格容量の30
%程度を下回ったとき、リミッター回路は、放電側のリ
ミッター値がゼロに設定される請求項17に記載の交流
エレベータの電源装置。 - 【請求項20】エレベータの運転が停止中のとき、リミ
ッター回路は、放電側のリミッター値がゼロに設定され
る請求項17に記載の交流エレベータの電源装置。 - 【請求項21】制御回路は、所定の条件下でバッテリー
の放電を阻止するための放電阻止手段を具えている請求
項1乃至請求項12の何れかに記載の交流エレベータの
電源装置。 - 【請求項22】制御回路は、所定の条件下でバッテリー
の充電を阻止するための充電阻止手段を具えている請求
項1乃至請求項12の何れかに記載の交流エレベータの
電源装置。 - 【請求項23】前記所定の条件として、一定の時間間
隔、が設定されている請求項21又は請求項22に記載
の交流エレベータの電源装置。 - 【請求項24】前記所定の条件として、所定の期間、が
設定されている請求項21又は請求項22に記載の交流
エレベータの電源装置。 - 【請求項25】前記所定の条件として、特定の曜日或い
は特定の時間帯、が設定されている請求項21又は請求
項22に記載の交流エレベータの電源装置。 - 【請求項26】前記所定の条件として、エレベータの運
転が停止中であること、が設定されている請求項21又
は請求項22に記載の交流エレベータの電源装置。 - 【請求項27】バッテリーは、複数の単電池を1ユニッ
トとして複数のユニットの組み合わせからなり、前記所
定の条件として、各単電池或いは各ユニットの充電量に
閾値を越えるバラツキが生じたこと、が設定されている
請求項21又は請求項22に記載の交流エレベータの電
源装置。 - 【請求項28】制御回路は、バッテリーの充電完了時
に、バッテリーの容量を測定するための容量測定手段を
プリセットする手段を具えている請求項21に記載の交
流エレベータの電源装置。 - 【請求項29】制御回路は、バッテリーの放電完了時
に、バッテリーの容量を測定するための容量測定手段を
リセットする手段を具えている請求項22に記載の交流
エレベータの電源装置。 - 【請求項30】制御回路は、所定の条件下で、バッテリ
ーからの放電を一定電流制御に切り替える一方、バッテ
リーへの充電を一定電流制御に切り換える手段と、放電
時のバッテリーの端子電圧と充電時のバッテリーの端子
電圧とに基づいてバッテリーの内部抵抗を検出する手段
とを具え、内部抵抗の変化からバッテリーの寿命判定を
行なう請求項1乃至請求項12の何れかに記載の交流エ
レベータの電源装置。 - 【請求項31】インバータの入力端と制御回路の間に介
在する開閉制御可能な出力接点と、インバータの入力電
圧とバッテリーの端子電圧とを比較する比較器と、該入
力電圧が該端子電圧を上回ったときに前記出力接点を閉
じる制御手段とを具えている請求項1乃至請求項12の
何れかに記載の交流エレベータの電源装置。
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