JP2001260137A - タイヤ製造用筒部材の製造方法 - Google Patents

タイヤ製造用筒部材の製造方法

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JP2001260137A
JP2001260137A JP2000071958A JP2000071958A JP2001260137A JP 2001260137 A JP2001260137 A JP 2001260137A JP 2000071958 A JP2000071958 A JP 2000071958A JP 2000071958 A JP2000071958 A JP 2000071958A JP 2001260137 A JP2001260137 A JP 2001260137A
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resin layer
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rubber
cylindrical
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JP2000071958A
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Yuichiro Ogawa
裕一郎 小川
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Heating, Cooling, Or Curing Plastics Or The Like In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 扁平に変形して帯状に連続する筒状の樹脂層
に簡単に剛性を持たせ、取り扱い易くして作業効率を向
上させるとともに、帯状の樹脂層の蛇行を防止して正確
に位置決めして搬送でき高品質のタイヤ製造用筒部材を
製造し、ひいては高品質の完成タイヤを製造することが
できるタイヤ製造用筒部材の製造方法を供する。 【解決手段】 生タイヤの内周面に被覆され加硫時に熱
圧媒体が直接ゴム層に作用するのを防止するタイヤ製造
用筒部材を製造する方法において、扁平に変形して帯状
に連続する薄膜筒状の樹脂層3の内部に帯状の芯材1を
挿入しておき、芯材1が挿入された樹脂層3をゴム被覆
装置16に搬送し、ゴム被覆装置16により樹脂層3の外表
面にゴムを被覆して筒状のゴム層4を形成し、帯状に形
成される樹脂層3とゴム層4を順次所定長さに切断し、
タイヤ1本分の樹脂層3とゴム層4からなるタイヤ製造
用筒部材5を製造するタイヤ製造用筒部材の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生タイヤの内周面
に被覆され加硫時に熱圧媒体が直接ゴム層に作用するの
を防止するタイヤ製造用筒部材を製造する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】生タイヤの内部に熱圧媒体を作用させて
加硫成型する場合、一般的に成型用ブラダが用いられて
おり、主にゴム材からなる生タイヤの外周を金型で覆
い、内側に配設された弾性ブラダを熱圧媒体の流入によ
り膨張させて生タイヤのゴム層に直接熱圧媒体を作用さ
せずに生タイヤを内側から押圧かつ加熱する。
【0003】しかし弾性ブラダも一種のゴム材で形成さ
れており、熱伝導率が極めて低く加硫時間が長いととも
に、生タイヤの内面にブラダが接着しないようにブラダ
の外表面に離型剤を塗布しなければならない。またブラ
ダの劣化の問題もある。
【0004】そこで生タイヤの内面に予めポリエチレン
等の樹脂層を被覆させて、ブラダなしで加硫時に熱圧媒
体が直接ゴム層に作用しないようにした技術(例えば特
開平10−29248号公報)が提案されている。
【0005】特開平10−29248号公報に記載され
た例では、生タイヤの内面に被覆する樹脂層は、筒状を
してその外側にゴム層を重ねたタイヤ製造用筒部材をま
ず製造して、この筒部材を生タイヤの内面に被覆するこ
とによりフィルムを被覆している。
【0006】前記公報に記載されたタイヤ製造用筒部材
を製造する過程を図9に示す。筒状のポリエチレンフィ
ルムからなる樹脂層01を扁平に変形して帯状としたもの
をゴム層形成ローラ05に搬送して送り込み、ゴム層形成
ローラ05で樹脂層01の外面にゴム材を供給してゴム層02
を連続的に形成し、樹脂層01の外面にゴム層02を被覆し
た帯状筒部材03が形成され、この帯状筒部材03をタイヤ
1本分に相当する所要長さに切断してタイヤ製造用筒部
材04を製造する。
【0007】製造されたタイヤ製造用筒部材04は、円筒
状に開いて生タイヤの内側に配置され内面に被覆され
る。このように生タイヤの内面に筒部材03を被覆してお
くことで、加硫時に熱圧媒体を内部に導入したときに、
熱圧媒体がゴム層に直接作用するのを樹脂層01が阻止し
ており、ブラダの役目を果たしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】樹脂層01はポリエチレ
ンフィルムであり、極めて薄く変形し易い。斯かる筒状
の樹脂層01を扁平に変形して帯状にしたものをゴム層形
成ローラ05に搬送しているが、搬送途中で変形して蛇行
し易い。
【0009】蛇行を防止するために、帯状部材の両側縁
に沿ってガイドローラを設けて位置決めすることも考え
られるが、帯状樹脂層01は殆ど剛性がないことからガイ
ドローラによって搬送方向を規制しようとしても変形し
てしまい、ガイドローラが全く役に立たない。
【0010】また搬送ローラを搬送方向と直角な方向へ
移動して搬送方向を規制することも変形し易い樹脂層01
では困難である。このように樹脂層01は、剛性を有せず
変形し易いことから位置決めが難しく、蛇行したままあ
るいは所定位置よりずれたままゴム層形成ローラ05に入
ると、樹脂層01の外面に正確にゴム層02が被覆されな
い。
【0011】例えば図10(1)に示すように製造さ
れたタイヤ製造用筒部材04の端縁において、樹脂層01の
端縁とゴム層02の端縁との幅が小さい場合、筒部材03を
円筒状に開くと、図10(1)に示すように端縁だっ
た部分が凹部04aを形成してしまう。
【0012】逆に図10(2)に示すように樹脂層01
の端縁とゴム層02の端縁との幅が大き過ぎる場合、筒部
材04を円筒状に開くと、図10(2)に示すように端
縁だった部分が凸部04bを形成してしまう。
【0013】このようにタイヤ製造用筒部材04の円筒表
面に凹部04aや凸部04bがあると、加硫時にタイヤの内
面のインナライナ又はカーカス等に影響し、完成タイヤ
の品質の低下を招く。
【0014】樹脂層01にゴム層02を被覆して形成された
帯状筒部材03も厚みとしては薄いものであり、剛性は小
さいため搬送方向の位置決めが難しい。そのため帯状筒
部材03の端縁の余分な部分を切断して図10(2)に
示すような凸部04bが形成されないようにする場合でも
帯状筒部材03の位置決めが難しいため、所要幅を残して
正確に切断することが困難である。
【0015】本発明は、斯かる点に鑑みなされたもの
で、その目的とする処は、扁平に変形して帯状に連続す
る筒状の樹脂層に簡単に剛性を持たせ、取り扱い易くし
て作業効率を向上させるとともに、帯状の樹脂層の蛇行
を防止して正確に位置決めして搬送でき高品質のタイヤ
製造用筒部材を製造し、ひいては高品質の完成タイヤを
製造することができるタイヤ製造用筒部材の製造方法を
供する点にある。
【0016】
【課題を解決するための手段及び作用効果】上記目的を
達成するために、本請求項1記載の発明は、生タイヤの
内周面に被覆され加硫時に熱圧媒体が直接ゴム層に作用
するのを防止するタイヤ製造用筒部材を製造する方法に
おいて、扁平に変形して帯状に連続する薄膜筒状の樹脂
層の内部に帯状の芯材を挿入しておき、前記芯材が挿入
された樹脂層をゴム被覆装置に搬送し、前記ゴム被覆装
置により前記樹脂層の外表面にゴムを被覆して筒状のゴ
ム層を形成し、帯状に形成される樹脂層とゴム層を順次
所定長さに切断し、タイヤ1本分の樹脂層とゴム層から
なるタイヤ製造用筒部材を製造するタイヤ製造用筒部材
の製造方法とした。
【0017】扁平に変形して帯状に連続する薄膜筒状の
樹脂層の内部に帯状の芯材を挿入しておくので、帯状の
樹脂層に剛性を持たせることができ、蛇行を防止して正
確に位置決めして搬送でき高品質のタイヤ製造用筒部材
を製造し、ひいては高品質の完成タイヤを製造すること
ができる。
【0018】また芯材の挿入により帯状の樹脂層に剛性
を持たせることで、帯状の樹脂層の取り扱いを容易に
し、作業効率を向上させることが可能である。
【0019】請求項2記載の発明は、請求項1記載のタ
イヤ製造用筒部材の製造方法において、前記樹脂層を位
置決め手段により所定の搬送方向に位置決めして前記ゴ
ム被覆装置に搬送することを特徴とする。
【0020】芯材の挿入により帯状の樹脂層に剛性を持
たせているので、位置決め手段により所定の搬送方向に
正確かつ確実に位置決めすることができ、ゴム層が適正
に被覆されて高品質のタイヤ製造用筒部材を製造するこ
とができる。
【0021】請求項3記載の発明は、請求項1又は請求
項2記載のタイヤ製造用筒部材の製造方法において、前
記帯状に変形されたタイヤ製造用筒部材のゴム層の両端
縁を所要幅を残して切断することを特徴とする。
【0022】帯状に変形されたタイヤ製造用筒部材のゴ
ム層の両端縁を所要幅を残して切断することで、タイヤ
製造用筒部材を円筒状に開いたとき端縁だった部分に凸
部が形成されず、高品質のタイヤ製造用筒部材を製造す
ることができる。
【0023】請求項4記載の発明は、請求項1記載のタ
イヤ製造用筒部材の製造方法において、上下の押出機か
ら帯状に押し出される樹脂の間に長尺帯状の前記芯材を
挟み、上下から挟圧して芯材が内部に挿入された前記樹
脂層を連続的に形成することを特徴とする。
【0024】帯状の芯材を上下から幅広に樹脂が挟み挟
圧することで、芯材が内部に挿入された樹脂層を簡単に
形成することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下本発明に係る一実施の形態に
ついて図1ないし図5に基づき説明する。図1は、内部
に芯材が挿入された筒状の樹脂層を製造する過程を示す
側断面図であり、図2は、内部に芯材が挿入された筒状
の樹脂層からゴム層を被覆し切断してタイヤ製造用筒部
材を製造する過程及びその後の取り扱いを示す概略斜視
図である。
【0026】まず図1において長尺帯状の芯材である型
紙1の上下にそれぞれ押出機11,11が押出ヘッドを型紙
1に向けて配置されており、各押出機11,11からポリエ
チレンシート2,2を押出して型紙1をサンドイッチ状
に上下から挟み、上下の圧着ローラ12,12により挟着さ
れる。型紙1は、必要十分な剛性を有している。
【0027】ポリエチレンシート2,2は、型紙1より
若干幅広であり、特に型紙1を挟んでいない両端部が上
下の圧着ローラ12,12により挟着されて筒状の樹脂層3
が扁平に変形され帯状に内部に型紙1を有して連続的に
形成される。樹脂層3は、ポリエチレンで構成されてい
るが、その他耐熱性を有し熱伝導率の良い薄膜を形成で
きる材料であれば使用できる。
【0028】帯状の樹脂層3の型紙1を挟んでいない両
端縁の幅は、大き目に形成されるようにしておき、次段
の左右のカッター13,13により両端縁を型紙1より大き
い適正な幅を残して切断する。
【0029】このとき搬送方向の中心位置決めをするた
めに、ガイドローラ14,14が左右所定位置に配列され
て、帯状の樹脂層3を中心位置決めして搬送し、その途
中で左右のカッター13,13が両端縁を適正な幅を残して
切断するようにしている。
【0030】ここに帯状の樹脂層3は、内部に型紙1が
挿入されているので、適当な剛性を備えており、そのた
め変形することなくガイドローラ14,14により正確かつ
確実に位置決めされる。したがってカッター13,13によ
る両端縁の切断も正確に行われる。
【0031】こうして内部に型紙1が挿入された樹脂層
3が連続的に形成され、巻取ロール15に巻き取られる。
この巻取ロール15に巻き取られた帯状の樹脂層3を図2
に示すように設置し、巻きほぐして引き出した内部に型
紙1が挿入された帯状の樹脂層3をカレンダ16に送り込
む。
【0032】内部に型紙1が挿入された樹脂層3をカレ
ンダ16に搬送する途中で左右のガイドローラ17,17が中
心位置決めを行っており、中心位置決めされて帯状の樹
脂層3がカレンダ16に供給されるので、カレンダ16によ
るゴム層4の被覆が高い精度でなされる。
【0033】カレンダ16は、上下のカレンダロールがゴ
ムを樹脂層3の外周面に被覆して筒状のゴム層4を連続
的に形成する。カレンダロールより出てきた帯状のゴム
層4は、左右のガイドローラ19,19により中心位置決め
されて搬送され、その途中で左右のカッター18,18によ
り帯状のゴム層4の両端縁の余分な部分を切断する。
【0034】図3に示すようにゴム層4の内側に樹脂
層3があり、樹脂層3の内部に型紙1が挿入されて全体
が扁平に変形されて帯状をなしている。内部の型紙1に
より剛性が確保され、左右のガイドローラ19,19による
中心位置決めが確実になされた状態でカッター18による
端縁の余分な部分の切断が適正になされる。
【0035】端縁の余分な部分をカッター18により切断
することで、図3に示すように帯状のゴム層4及び樹
脂層3を円筒状に開くと、ゴム層4の外周面の端縁部で
あった部分に凸部を形成することなく概ね滑らかな円周
面を形成することができる。
【0036】こうして適正な断面形状を形成したゴム層
4,樹脂層3及び型紙1の帯状部材は、ベルトコンベア
20に送られ、ベルトコンベア20で搬送される途中で定長
カッター21によりタイヤ1本分の所要長さに切断されて
タイヤ製造用筒部材5が製造されることになる。
【0037】切断されたタイヤ1本分のタイヤ製造用筒
部材5は、取出コンベア21に移される。取出コンベア21
は、4本の幅狭のベルト21aがそれぞれ前後のプーリ21
b,21cに架渡されて互いに隙間を存して配列されたも
ので、一斉に回動してタイヤ製造用筒部材5を移動でき
る。
【0038】この4本のベルト21a間の3つのに隙間に
それぞれ下から複数本のバキュームパッド22bが上方へ
延び、対向して上からも複数本のバキュームパッド22a
が下方へ対称に延び、一体に前後に移動できるバキュー
ムトランスファー22が設けられている。
【0039】取出コンベア21がタイヤ製造用筒部材5を
所定位置まで移動すると、図4に示すようにバキューム
トランスファー22の上下のバキュームパッド22a,22b
が帯状のタイヤ製造用筒部材5の上下面に接して吸着す
る。そしてタイヤ製造用筒部材5を吸着保持したままバ
キュームトランスファー22を下流側へ移動してタイヤ製
造用筒部材5を取り出す。
【0040】バキュームトランスファー22はタイヤ製造
用筒部材5を取出コンベア21から取り出すと、上下のバ
キュームパッド22a,22bをそれぞれ所定の位置まで移
動して図5及び図2に示すようにタイヤ製造用筒部材5
を略六角筒状に開く。すると外層のゴム層4と内層の樹
脂層3が略六角筒状をなして開き、その内部に型紙1が
左右両端を狭められて湾曲して存在する。
【0041】バキュームトランスファー22の下流側同軸
に成型ドラム25が配置されており、バキュームトランス
ファー22はタイヤ製造用筒部材5を略六角筒状に開いた
状態で成型ドラム25まで移動する。
【0042】すると縮径した成型ドラム25の外周に略六
角筒状に開いたタイヤ製造用筒部材5が移動し、成型ド
ラム25がタイヤ製造用筒部材5内に挿入される形となり
タイヤ製造用筒部材5内の型紙1は成型ドラム25に当接
し押されてタイヤ製造用筒部材5内から抜け落ちる。
【0043】成型ドラム25が拡径してタイヤ製造用筒部
材5を内側から保持すると、バキュームトランスファー
22の各バキュームパッド22a,22bは吸引を止め若干径
を拡大してタイヤ製造用筒部材5を解放し、上流側に移
動して次のタイヤ製造用筒部材5の搬送に備える。
【0044】成型ドラム25に支持されたタイヤ製造用筒
部材5は円筒状に保持され、その外周に円筒状のタイヤ
構成部材を重ね、タイヤ製造用筒部材5の内側に加圧流
体を導入して生タイヤの内周面を被覆する。
【0045】そして円筒状のタイヤ製造用筒部材5及び
タイヤ構成部材の軸線方向中間部を膨出変形させて生タ
イヤを成型する。成型された生タイヤの内周面にはタイ
ヤ製造用筒部材5が被覆されている。斯かる生タイヤを
密閉された金型内に装着し、内側に熱圧媒体を流入して
加硫を行うことでタイヤが製造される。
【0046】この加硫成型機にはブラダは存在しない
が、タイヤ製造用筒部材5の樹脂層3がタイヤ構成部材
の内面を覆っているので、タイヤ構成部材のゴム層には
直接熱圧媒体が作用することはなくゴム層に悪影響を与
えない。
【0047】このタイヤ製造用筒部材5を製造するのに
本実施の形態は、まず前記したように扁平に変形して帯
状に連続するポリエチレンの薄膜筒状の樹脂層3の内部
に帯状の型紙1を挿入することで、帯状の樹脂層3に剛
性を持たせることができ、蛇行を防止し、ガイドローラ
14,14で正確に位置決めして搬送できてカッター13,13
によるポリエチレンシート2,2の両端縁の切断も正確
に行われる。
【0048】そして内部に型紙1が挿入された樹脂層3
をカレンダ16に搬送する場合も樹脂層3が型紙1により
剛性を有してガイドローラ17,17による中心位置決めが
正確かつ確実になされて帯状の樹脂層3がカレンダ16に
供給されるので、カレンダ16によるゴム層4の被覆が適
正になされる。
【0049】さらに樹脂層3に被覆されたゴム層4につ
いて内部の型紙1により剛性が確保されることで、左右
のガイドローラ19,19による中心位置決めが確実になさ
れた状態でカッター18による端縁の余分な部分の切断が
適正になされる。
【0050】以上のようにして高品質のタイヤ製造用筒
部材5を製造することができ、ひいては高品質の完成タ
イヤを製造することができる。また型紙1の挿入により
帯状の樹脂層3及びゴム層4に剛性を持たせることで、
帯状の樹脂層3及びゴム層4の取り扱いを容易にすると
ともに作業が安定して作業効率を向上させることができ
る。
【0051】前記実施の形態では内部に型紙1を挿入し
た帯状の部材(樹脂層3及びゴム層4)を搬送する際の
中心位置決めをガイドローラで行っていたが、他の方法
で位置決めする場合も内部に芯材を挿入することで正確
かつ確実に位置決めが行われる。
【0052】例えば図6に示す例では、扁平に変形され
て長尺帯状をなす筒状樹脂層52が内部に帯状の芯材51を
有しており、この帯状の樹脂層52がローラ60により搬送
されている。このローラ60は軸方向に移動自在であり、
軸方向に変位することで帯状の樹脂層52の搬送位置を変
えることができる。
【0053】ローラ60の下流側には左右所定位置に透過
型光センサ61,62が配置され、各光センサ61,62の光線
間を帯状の樹脂層52が通る。帯状の樹脂層52の両端縁が
光センサ61,62の両方の光線を遮っていれば(あるいは
両方の光線をいずれも遮っていなければ)中心位置決め
がなされている。
【0054】帯状の樹脂層52が左右いずれか一方にずれ
たときは、光センサ61,62の一方の光線が遮られ、他方
の光線は遮られない状態となり、斯かる光センサ61,62
からの信号に基づき光線が遮られなかった側にローラ60
を変位させて中心位置決めがなされる。
【0055】この場合でも帯状の樹脂層52は、内部に芯
材51が挿入されていて剛性を有しているので、ローラ60
の変位に追随して搬送位置を容易に変えて位置決めが正
確になされる。なおローラ60は軸方向に移動するように
なっているが、軸線に垂直な鉛直軸を中心に旋回するよ
うにして帯状の樹脂層52の送り方向を変えるようにして
もよい。
【0056】前記実施の形態では、図1に示すように上
下の押出機11,11からポリエチレンシート2,2を押出
して型紙1をサンドイッチ状に上下から挟み、筒状の樹
脂層3が内部に型紙1を有して連続的に形成されるもの
であったが、内部に型紙を有する筒状の樹脂層を形成す
る別の方法について図7及び図8に基づき説明する。
【0057】ポリエチレンを押出し成型する押出機80の
口金81は、円筒状をなし、開口端面の円環状のノズル
(図8参照)から連続的にポリエチレンが押出され円筒
状の樹脂層73が形成される。
【0058】この押出機80の口金81の円筒内部に、連続
帯状の芯材71を丸めて円筒状として貫通させることで、
口金81から押出されて形成される円筒状の樹脂層73の内
部に芯材71が挿入される。
【0059】丸められた芯材71は口金81の円筒内部を通
過すると、自らの復元力で展開し、外側の筒状の樹脂層
73を扁平に変形する。こうして内部に芯材71を有する筒
状の樹脂層73が帯状に変形されてローラ82を介して巻取
ロール83に巻き取られる。
【0060】この巻取ロール83に巻き取られた内部に芯
材71を有する帯状の樹脂層73を図2に示す巻取ロール15
の位置にセットしてタイヤ製造用筒部材が製造されるこ
とになる。この方法によると、帯状に変形した樹脂層の
両端縁を前記実施の形態のようにカッターで切断して樹
脂層の厚さを均す必要はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】内部に芯材が挿入された筒状の樹脂層を製造す
る過程を示す側断面図である。
【図2】タイヤ製造用筒部材を製造する過程及びその後
の取り扱いを示す概略斜視図である。
【図3】タイヤ製造用筒部材の構造を示す要部斜視図お
よび正面図である。
【図4】バキュームトランスファーによる帯状のタイヤ
製造用筒部材の支持状態を示す正面図である。
【図5】バキュームトランスファーによる六角筒状のタ
イヤ製造用筒部材の支持状態を示す正面図である。
【図6】別の中心位置決め装置の斜視図である。
【図7】内部に芯材が挿入された筒状の樹脂層を製造す
る別の方法を示す概略図である。
【図8】同方法における押出機の口金の断面図である。
【図9】従来のタイヤ製造用筒部材を製造する過程を示
す斜視図である。
【図10】タイヤ製造用筒部材の不良品の例を示す図で
ある。
【符号の説明】
1…型紙、2…ポリエチレンシート、3…樹脂層、4…
ゴム層、5…タイヤ製造用筒部材、11…押出機、12…圧
着ローラ、13…カッター、14…ガイドローラ、15…巻取
ロール、16…カレンダ、17…ガイドローラ、18…カッタ
ー、19…ガイドローラ、20…ベルトコンベア、21…定長
カッター、22…バキュームトランスファー、成型ドラ
ム、51…芯材、52…樹脂層、60…ローラ、61,62…光セ
ンサ、71…芯材、73…樹脂層、80…押出機、81…口金、
82…ロール、83…巻取ロール。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生タイヤの内周面に被覆され加硫時に熱
    圧媒体が直接ゴム層に作用するのを防止するタイヤ製造
    用筒部材を製造する方法において、 扁平に変形して帯状に連続する薄膜筒状の樹脂層の内部
    に帯状の芯材を挿入しておき、 前記芯材が挿入された樹脂層をゴム被覆装置に搬送し、 前記ゴム被覆装置により前記樹脂層の外表面にゴムを被
    覆して筒状のゴム層を形成し、 帯状に形成される樹脂層とゴム層を順次所定長さに切断
    し、 タイヤ1本分の樹脂層とゴム層からなるタイヤ製造用筒
    部材を製造することを特徴とするタイヤ製造用筒部材の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 前記樹脂層を位置決め手段により所定の
    搬送方向に位置決めして前記ゴム被覆装置に搬送するこ
    とを特徴とする請求項1記載のタイヤ製造用筒部材の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 前記帯状に変形されたタイヤ製造用筒部
    材のゴム層の両端縁を所要幅を残して切断することを特
    徴とする請求項1又は請求項2記載のタイヤ製造用筒部
    材の製造方法。
  4. 【請求項4】 上下の押出機から帯状に押し出される樹
    脂の間に長尺帯状の前記芯材を挟み、上下から挟圧して
    芯材が内部に挿入された前記樹脂層を連続的に形成する
    ことを特徴とする請求項1記載のタイヤ製造用筒部材の
    製造方法。
JP2000071958A 2000-03-15 2000-03-15 タイヤ製造用筒部材の製造方法 Pending JP2001260137A (ja)

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