JP2001259520A - 複層塗膜形成用粉体塗料 - Google Patents

複層塗膜形成用粉体塗料

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JP2001259520A JP2000076003A JP2000076003A JP2001259520A JP 2001259520 A JP2001259520 A JP 2001259520A JP 2000076003 A JP2000076003 A JP 2000076003A JP 2000076003 A JP2000076003 A JP 2000076003A JP 2001259520 A JP2001259520 A JP 2001259520A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】塗膜の分離性に優れ、且つ塗膜性能に優れた複
層粉体塗膜を提供する。 【解決手段】 下層を形成する粉体塗料(A)と上層を
形成する粉体塗料(B)を撹拌下にその粒子表面が溶融
し、且つその粒子内は溶融しない温度に加熱して固着さ
せることを特徴とする複層塗膜形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、仕上がり外観、
塗膜性能に優れた複層粉体塗膜を提供し得る複層塗膜形
成用粉体塗料に関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】 従来より、粉体塗料は家
電製品、自動車、車両、事務用品、鋼製家具、建材等の
工業用製品分野において屋外又は屋内用途として広く使
用されている。
【0003】粉体塗料としては、熱硬化型アクリル樹脂
系粉体塗料、熱硬化型ポリエステル樹脂系粉体塗料及び
熱硬化型エポキシ樹脂系粉体塗料が主に使用されてい
る。しかしながら、これらの粉体塗料から形成される塗
膜において、熱硬化型アクリル樹脂系粉体塗膜は太陽光
等により塗膜の劣化が少ないので塗膜表面の外観を重視
する屋外用途に多く採用されているが耐食性に劣るとい
った欠点があり、また熱硬化型エポキシ樹脂系粉体塗膜
は熱硬化型アクリル樹脂系粉体塗膜とは反対に耐食性は
優れるが耐候性が劣るといった欠点がるために主に屋内
用途として使用されている。また熱硬化型ポリエステル
樹脂系粉体塗料から形成される塗膜は熱硬化型アクリル
樹脂系粉体塗膜と熱硬化型エポキシ樹脂系粉体塗膜との
中間的な性能しか発揮できずに、中途半端な性能となり
用途が制限されているといった欠点があった。
【0004】このような粉体塗料の欠点を改良する粉体
塗料として、例えば熱硬化型アクリル樹脂系粉体塗料と
熱硬化型エポキシ樹脂系粉体塗料との混合物を表面処理
鋼鈑に静電粉体塗装したのち、加熱硬化して上層をアク
リル樹脂系粉体塗膜、下層をエポキシ樹脂系粉体塗膜に
複層塗膜を形成させてなる粉体塗料(特開昭51ー12
2137号公報、特開昭54ー105135号公報)が
知られている。
【0005】このような複層塗膜を形成する混合粉体塗
料は、被塗物に静電粉体塗装した際に、被塗物に付着す
る粉体塗料は通常40〜60重量%であり、それ以外の
粉体塗料は回収された後、再塗装されるの一般的であ
る。しかしながら、回収された粉体塗料は熱硬化型アク
リル樹脂系粉体塗料と熱硬化型エポキシ樹脂系粉体塗料
と塗着効率が異なるため、再度粉体塗装するためには両
者の粉体塗料の混合割合を調整する必要があった。この
ために、この調整に必要な手間が多く掛かるため面倒で
あるといった問題点があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】 本発明者らは、上記課
題を解決するために鋭意検討した結果、2層を形成する
粉体塗料を造粒させることにより、特に回収粉体の配合
比を換えることなく分離性に優れた複層塗膜形成用粉体
塗膜を形成することを見出し、本発明を完成した。
【0007】即ち、本発明は、下層を形成する粉体塗料
(A)と上層を形成する粉体塗料(B)を撹拌下にその
粒子表面が溶融し、且つその粒子内は溶融しない温度に
加熱して固着させることを特徴とする複層塗膜形成方
法、下層を形成する粉体塗料(A)と上層を形成する粉
体塗料(B)の混合粉体と固形バインダーとをドライブ
レンドし、次いで該バインダーが溶融し且つ該粉体塗料
は溶融しない温度に加熱し固着させることを特徴とする
複層塗膜形成方法、下層を形成する粉体塗料(A)と上
層を形成する粉体塗料(B)の混合粉体を、その粉体粒
子表面が融着する圧力を加えてシート状又は粒状の固形
物に固着させた後、粉体塗装に適した平均粒子径に粉
砕、分級することを特徴とする複層塗膜形成方法、下層
を形成する粉体塗料(A)と上層を形成する粉体塗料
(B)とを一定割合に乾式混合した複層粉体塗料を被塗
物に静電粉体塗装する工程において、被塗物に塗着しな
かった粉体塗料を回収した後、その粒子表面が溶融し、
且つその粒子内は溶融しない温度に加熱して固着させる
ことにより回収粉体を再利用することを特徴とする複層
塗膜形成方法、下層を形成する粉体塗料(A)と上層を
形成する粉体塗料(B)とを一定割合に乾式混合した複
層粉体塗料を被塗物に静電粉体塗装する工程において、
被塗物に塗着しなかった粉体塗料を回収した後、回収粉
体と固形バインダーとをドライブレンドし、次いで該バ
インダーが溶融し且つ該粉体塗料は溶融しない温度に加
熱し固着させることにより回収粉体を再利用することを
特徴とする複層塗膜形成方法、下層を形成する粉体塗料
(A)と上層を形成する粉体塗料(B)とを一定割合に
乾式混合した複層粉体塗料を被塗物に静電粉体塗装する
工程において、被塗物に塗着しなかった粉体塗料を回収
した後、その粉体粒子表面が融着する圧力を加えてシー
ト状又は粒状の固形物に固着させた後、粉体塗装に適し
た平均粒子径に粉砕、分級させることにより回収粉体を
再利用することを特徴とする複層塗膜形成方法に係わ
る。
【0008】本発明で使用する粉体塗料(A)は、従来
から公知の複層粉体塗料で使用される下層用粉体塗料に
オニウム塩化合物を配合したものを使用することができ
る。この粉体塗料(A)としては、特に耐食性、基材に
対する付着性が優れることから熱硬化性エポキシ樹脂系
粉体塗料を使用することが好ましい。以下、このものに
ついて述べる。
【0009】エポキシ樹脂系粉体塗料(A)としては、
それ自体で静電粉体塗装が可能で加熱により硬化する従
来から公知の粉体塗料、例えばビスフェノール・エピク
ロルヒドリン型エポキシ基体樹脂(例えば、油化シェル
株式会社製、商品名エピコート1004、エピコート1
007)、ノボラック型エポキシ基体樹脂等のエポキシ
樹脂に、例えばアジピン酸、(無水)トリメリット酸等
のポリカルボン酸化合、ベンジル−4−ヒドロキシフェ
ニルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネ−ト
等の芳香族スルホニウム塩のカチオン重合触媒、ジシア
ンジアミド等のアミド化合物、アジピン酸ジヒドラジド
等のカルボン酸ジヒドラジド化合物、イミダゾリン類化
合物、イミダゾール類化合物、フェノール樹脂、高酸価
ポリエステル系樹脂等のエポキシ用架橋剤を配合した公
知の粉体塗料を使用することができる。
【0010】基体樹脂と硬化剤との配合割合は、基体樹
脂100重量部当たりカチオン重合触媒の場合には約
0.01〜10重量部、好ましくは約0.1〜5重量部
の範囲、カチオン重合触媒以外の場合には約0.1〜1
00重量部、好ましくは約1〜80重量部の範囲が好適
である。
【0011】粉体塗料(A)にはオニウム塩化合物を配
合することができる。上記オニウム塩化合物としては、
一般式 [(R)4 Y]+ X− 又は[(R)3 S]+
X− で表されるものが好ましい。式中、Rは同一もし
くは異なって水素原子、低級アルキル基(例えばメチ
ル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル等)、ヒドロ
キシ低級アルキル基(例えばヒドロキシメチル、ヒドロ
キシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチル、
ヒドロキシヘキシル等)、ハロ低級アルキル基(例えば
臭素化メチル、臭素化エチル等)、低級アルコキシ低級
アルキル基( 例えばメトキシメチル、メトキシエチ
ル、メトキシプロピル、メトキシブチル、メトキシヘキ
シル等)、シクロアルキル基(例えばシクロヘキシル、
シクロヘキシルメチル、シクロペンチル等)、アリール
基(例えばフェニル、トルイル、キシリル等)又はアラ
ルキル基(例えばベンジル基等)などの有機基が挙げら
れる。Yは窒素原子又は燐原子である。Xは負イオンを
示すものであって、例えばハロゲンイオン(例えば塩
素、臭素、フッ素、ヨウ素等)、無機酸根(例えば硫酸
根、燐酸根等)、有機酸根(例えば酢酸根、ベンジルス
ルホン酸根、水酸根等)等が挙げられる。上記した低級
なる意味は炭素数6以下のものを示す。上記した一般式
において、特にRが低級アルキル基、フェニル基、ベン
ジル基のものXがハロゲンイオンのアンモニウム又はホ
スホニウム塩化合物が好ましい。
【0012】上記オニウム塩化合物としては、例えば塩
化テトラメチルホスホニウム、塩化テトラエチルホスホ
ニウム、塩化テトラブチルホスホニウム、塩化トリメチ
ルエチルホスホニウム、塩化トリフェニルベンジルホス
ホニウム、臭素化テトラメチルホスホニウム、臭素化ト
リフェニルベンジルホスホニウム等の如きホスホニウム
塩化合物類;塩化テトラメチルアンモニウム、塩化テト
ラエチルアンモニウム、塩化テトラブチルアンモニウ
ム、塩化トリメチルエチルアンモニウム、塩化トリフェ
ニルベンジルアンモニウム、臭素化テトラメチルアンモ
ニウム、臭素化トリフェニルベンジルアンモニウム等の
如きアンモニウム塩化合物類;塩化トリメチルスルホニ
ウム、塩化テトラエチルスルホニウム、塩化テトラブチ
ルスルホニウム、塩化トリメチルエチルスルホニウム、
塩化トリフェニルベンジルスルホニウム等の如きスルホ
ニウム塩化合物類が挙げられる。
【0013】オニウム塩化合物の配合割合は、粉体塗料
(A)に0.01〜10重量%、特に0.01〜5重量
%の範囲が好ましい。また、オニウム塩化合物が粉体塗
料の硬化触媒(エポキシ樹脂系粉体塗料等)として作用
する場合には0.01〜2.0重量%、特に0.01〜
1.0重量%の範囲が好ましい。配合割合が0.01を
下回ると上層と下層との界面が凸凹となるため塗膜表面
の平滑性や光沢が悪くなるる。一方、配合割合が10重
量%を上回ると分離性に顕著な効果を発揮しなくなり、
また、硬化触媒として作用するエポキシ樹脂系粉体塗料
においては、配合割合が2.0重量%を上回ると塗膜が
分離しなくなるため、塗膜の平滑性、光沢などの塗膜外
観や耐候性、硬化性などの性能が悪くなるので好ましく
ない。
【0014】本発明で使用する粉体塗料(B)は、従来
から公知の複層粉体塗料で使用される上層用粉体塗料を
使用することができる。粉体塗料(B)としては、特に
耐候性に優れる熱硬化性アクリル樹脂系粉体塗料、熱硬
化性ポリエステル樹脂系粉体塗料を使用することが好ま
しい。以下、このものについて述べる。
【0015】熱硬化型アクリル樹脂系粉体塗料(B)と
しては、それ自体で静電粉体塗装が可能で加熱により硬
化する従来から公知の粉体塗料、例えば酸エポキシ硬化
型アクリル樹脂系粉体塗料(a)、ブロックイソシアネ
ート硬化型アクリル樹脂系粉体塗料(b)等が挙げられ
る。上記粉体塗料(a)としては、エポキシ基含有ラジ
カル重合性不飽和モノマー(例えばグリシジル(メタ)
アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート
等)、ガラス転移温度が40℃以上の硬質アクリルモノ
マー(例えばメチルメタクリレート、エチルメタクリレ
ート、iso-ブチルメタクリレート、ter-ブチルメ
タクリレート、ter-ブチルアクリレート等)及び必
要に応じてガラス転移温度が40℃以未満の軟質アクリ
ルモノマー(例えばメチルアクリレート、エチルアクリ
レート、n-ブチルメタクリレート、iso-ブチルアク
リレート、2エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ス
テアリルメタクリレート等)、アクリルモノマー以外の
ラジカル重合性不飽和モノマー(例えばスチレン、ビニ
ルトルエン、α-メチルスチレン、(メタ)アクリルニ
トリル、(メタ)アクリルアミド等)、上記エポキシ基
以外の官能基含有ラジカル重合性不飽和モノマー(例え
ばヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレート等)をラジカル共重合反
応させて得られるエポキシ基含有アクリル基体樹脂にポ
リカルボン酸架橋剤(例えばアジピン酸、アゼライン
酸、ドデカン二酸、無水アジピン酸、無水トリメリット
酸等)を配合してなるものである。
【0016】また上記粉体塗料(b)としては、水酸基
含有ラジカル重合性不飽和モノマー(例えばヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート等)、ガラス転移温度が40℃以上の
硬質アクリルモノマー(例えばメチルメタクリレート、
エチルメタクリレート、iso-ブチルメタクリレー
ト、ter-ブチルメタクリレート、ter-ブチルアク
リレート等)及び必要に応じてガラス転移温度が40℃
以未満の軟質アクリルモノマー(例えばメチルアクリレ
ート、エチルアクリレート、n-ブチルメタクリレー
ト、iso-ブチルアクリレート、2エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、ステアリルメタクリレート
等)、アクリルモノマー以外のラジカル重合性不飽和モ
ノマー(例えばスチレン、ビニルトルエン、α-メチル
スチレン、(メタ)アクリルニトリル、(メタ)アクリ
ルアミド等)、上記水酸基以外の官能基含有ラジカル重
合性不飽和モノマー(例えばグリシジル(メタ)アクリ
レート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート 等)
をラジカル共重合反応させて得られる水酸基含有アクリ
ル基体樹脂にブロックポリイソシアネート架橋剤(例え
ばヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチレンジイ
ソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加
キシリレンジイソシアネート等の脂肪族又は脂環族ポリ
イソシアネート化合物をフェノール類、ラクタム類、ア
ルコール類、オキシム類等の化合物によりイソシアネー
ト基をブロック化したもの)を配合してなるものであ
る。
【0017】上記基体樹脂と架橋剤の配合割合は、基体
樹脂100重量部に対して架橋剤が10〜100重量部
の範囲で配合される。
【0018】また熱硬化型ポリエステル樹脂系粉体塗料
(B)としては、それ自体で静電粉体塗装が可能で加熱
により硬化する従来から公知の粉体塗料、例えばブロッ
クイソシアネート硬化型ポリエステル樹脂系粉体塗料
(c)等が挙げられる。
【0019】該粉体塗料(c)としては、例えば(無
水)フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、イソフタ
ル酸ジメチル、テレフタル酸ジメチル、ヘキサヒドロ
(無水)フタル酸、テトラヒドロ(無水)フタル酸等の
芳香族又は脂環族ジカルボン酸と(ポリ)エチレングリ
コール、(ポリ)プロピレングリコール、ブチレングリ
コール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、1,6−ヘキサンジオール、ジメチルプロピオン酸
等の2価アルコール、必要に応じて安息香酸等のモノカ
ルボン酸、(無水)トリメリット酸等の3価以上のカル
ボン酸、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパ
ン、グリセリン、ペンタエリスリトール等の3価以上の
アルコールとを反応させて得られる水酸基価約20〜3
00KOHmg/gの水酸基含有ポリエステル樹脂に上
記ブロックポリイソシアネート架橋剤を配合してなる塗
料を使用することができる。
【0020】基体樹脂と硬化剤との配合割合は、基体樹
脂100重量部当たり約10〜100重量部、好ましく
は約15〜80重量部の範囲が好適である。
【0021】本発明の粉体塗料において粉体塗料(A)
と(B)との混合割合はそれぞれ約30〜70重量%、
特に約40〜60重量%の範囲が好ましい。
【0022】上層用粉体塗料(B)には抗菌剤を配合す
ることができる。具体的には、例えば、特に銀イオンを
担持させた無機系抗菌剤を配合することができる。該抗
菌剤としては、銀イオンを担持させた無機化合物であれ
ば特に制限なく従来公知のものが使用できる。銀イオン
を担持させる無機化合物としては、活性炭、活性アルミ
ナ、シリカゲル等の無機系吸着剤、ゼオライト、ヒドロ
キシアパタイト、リン酸ジルコニウム、リン酸チタン、
チタン酸カリウム、含水酸化ビスマス、含水酸化ジルコ
ニウムなどが挙げられる。
【0023】これらの無機化合物に銀イオンを担持させ
る方法には、特に制限なく従来知られた担持方法がいず
れも採用できる。例えば物理吸着又は化学吸着により担
持させる方法、イオン交換反応により担持させる方法、
結合剤により担持させる方法、銀化合物を無機化合物に
打ち込むことにより担持させる方法、蒸着、溶解析出反
応、スパッタ等の薄膜形成法により無機化合物の表面に
銀化合物の薄層を形成させることにより担持させる方法
等が挙げられる。上記無機化合物の中で、無機イオン交
換体は銀イオンを強固に担持できることから好ましく、
特にゼオライトやリン酸ジルコニウム塩などが好適に使
用できる。
【0024】該化合物の具体例としては、例えば「ノバ
ロンAG−300」(東亜合成化学社製、銀イオン担持
リン酸ジルコニウム)、「ゼオミックAW−10D」
(シナネンニュ−セラミック社製、銀イオン担持ゼオラ
イト)などの市販品も利用できる。
【0025】銀イオンを担持させた無機系抗菌剤の粒径
は、塗装後の仕上り性、抗菌剤の有効面積などから平均
粒径0.001〜20μm以下、好ましくは0.01〜
10μmの微粒子状であることが望ましい。
【0026】銀イオンを担持させた無機系抗菌剤の配合
割合は、熱硬化性樹脂100重量部に対して好ましくは
0.05〜50重量部、さらに好ましくは0.5〜10
重量部が抗菌効果及び経済性から好適である。
【0027】更に、粉体塗料(B)にはビス(ピリジン
−2−チオ−ル−1−オキシド)亜鉛塩は、いわゆるジ
ンクピリチオンを必要に応じて配合することができる。
ビス(ピリジン−2−チオ−ル−1−オキシド)亜鉛塩
の粒径は、塗装後の仕上り性、抗菌剤の有効面積などか
ら平均粒径0.001〜20μm以下、好ましくは0.
01〜10μmの微粒子状であることが望ましい。
【0028】ビス(ピリジン−2−チオ−ル−1−オキ
シド)亜鉛塩の配合割合は、熱硬化性樹脂100重量部
に対して好ましくは0.001〜20重量部、さらに好
ましくは0.05〜5重量部が抗菌効果、変色防止能及
び経済性から好適である。
【0029】粉体塗料(B)には必要に応じて撥油剤、
紫外線安定剤、紫外線吸収剤(ベンゾトリアゾール化合
物等)を配合することが好ましい。
【0030】本発明の粉体塗料において、粉体塗料
(A)には必要に応じて防錆剤を配合することができ
る。更にこれらの粉体塗料(A)及び(B)には必要に
応じて着色剤、充填剤、硬化触媒、流動性調整剤、ハジ
キ防止剤等の塗料用添加剤が配合できる。
【0031】本発明の粉体塗料は、上記2種類の粉体塗
料(A)及び(B)を、例えばヘンシェルミキサーなど
により混合もしくはアトマイザー、ジェットミル等の粉
砕器で乾式混合分散して製造することができる。本発明
の粉体塗料(A)及び(B)を造粒させる方法は、該粉
体塗料同士を固着して、複層塗膜形成に適した造粒粉体
とするものであるが、より具体的には、例えば、以下に
示す方法(1)〜(3)により、好適に実施することが
できる。
【0032】(1)粉体塗料(A)及び(B)を、撹拌
下にその粒子表面が溶融し且つその粒子内は溶融しない
温度に加熱することにより、固着させる複層粉体塗料の
製造方法。
【0033】上記製造方法(1)によれば、粉体塗料
(A)及び(B)を、その粒子同志がお互いに融着し、
且つその粒子同志が溶融混合して粒子径が大きく変形し
ない温度で、加熱しながら混合分散することにより、複
層粉体塗料を製造できる。固着の温度条件は、粉体塗料
(A)及び(B)の軟化温度、溶融粘度、製造量等によ
り異なるので、使用する粉体塗料(A)及び(B)に応
じて好適な条件を設定すればよいが、一般的には約40
〜80℃、好ましくは40℃〜60℃の温度範囲で約1
分間〜20時間、好ましくは約5分間〜10時間の範囲
で行うことができる。
【0034】(2)粉体塗料(A)及び(B)を、平均
粒子径20μm以下の固形バインダーとドライブレンド
し、次いで該バインダーが溶融し且つ該粉体塗料は溶融
しない温度に加熱することにより、固着させる複層粉体
塗料の製造方法。
【0035】上記製造方法(2)によれば、平均粒子径
が20μm以下の固形バインダーを該粉体塗料(A)及
び(B)粒子にドライブレンドした後、該バインダーが
溶融して該粉体塗料(A)及び(B)粒子同士を結着さ
せ、且つ該粉体塗料(A)及び(B)は溶融しない温度
で加熱しながら混合分散することにより、複層粉体塗料
を製造できる。固着の温度条件は、粉体塗料(A)及び
(B)や該バインダーの軟化温度、融点、溶融粘度や処
理容量等により異なるので、使用する粉体塗料(A)及
び(B)等に応じて好適な条件を設定すればよいが、一
般的には約20〜80℃、好ましくは30℃〜60℃の
温度範囲で約1分間〜20時間、好ましくは約5分間〜
10時間の範囲で行うことができる。
【0036】固形バインダーとしては、粉体塗料(A)
及び(B)よりも低融点であって、樹脂類、該塗料の硬
化剤、高級アルコール、一塩基酸、ワックス類等から選
ばれる1種又は2種以上を、好適に使用できる。樹脂類
としては、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ
樹脂、フッ素樹脂等を例示できる。該硬化剤としては、
ポリカルボン酸、無水カルボン酸、ブロックイソシアネ
ート化合物、ポリオール化合物、アミノ樹脂等を例示で
きる。高級アルコールとしては、セチルアルコール、ス
テアリルアルコール等を例示できる。一塩基酸として
は、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステア
リン酸、ベヘニン酸等を例示できる。ワックス類として
は、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス、カル
ナバワックス、マイクロクリスタリンワックス、モンタ
ンワックス等を例示できる。該バインダーの融点として
は、通常約10〜70℃、好ましくは約20〜60℃の
範囲であるのが好適である。
【0037】固形バインダーの添加量は、該バインダー
の溶融温度、結着性、粘度等により異なるので、使用す
るバインダー及び粉体塗料(A)及び(B)に応じて好
適な条件を設定すればよいが、一般的には該粉体塗料に
対して約0.1〜50重量%、好ましくは約3〜30%
添加するのが好適である。
【0038】固形バインダーは、例えば、ジェットミル
等で平均粒子径20μm以下に粉砕した後に、粉体塗料
(A)及び(B)粒子とドライブレンドすることにより
配合することができる。或いは、粉体塗料(A)及び
(B)の塗料と同時に配合し、溶融混練、粉砕しても良
い。
【0039】(3)粉体塗料(A)及び(B)を、その
粒子表面が溶融する圧力を加えることにより、固着させ
てシート状又は粒状の固形物にした後、粉体塗装に適し
た平均粒子径に粉砕、分級する複層粉体塗料の製造方
法。
【0040】上記製造方法(3)によれば、粉体塗料
(A)及び(B)粒子同志の表面がお互いに融着する圧
力を加えることでシート状又は粒状の固着固形物を得、
この固形物を粉砕後、分級することにより、複層粉体塗
料を製造できる。上記の圧力条件は粉体塗料(A)及び
(B)の軟化温度、溶融粘度、製造量等により異なるの
で、使用する粉体塗料(A)及び(B)に応じて好適な
条件を設定すればよいが、一般的には約100〜100
00Kg/cm2、好ましくは500〜4000Kg/
cm2の圧力範囲で行うことができる。圧力が100K
g/cm2を下回ると粉砕に必要な粒子間の融着がうま
く行かず、粉砕時に複層粉体粒子径まで粉砕される。逆
に、圧力が10000Kg/cm2を越えると粒子間の
融着が進行し、固着体ではなく単一体となり、粉砕後の
複層粉体塗料中に固着されていない小粒子が存在するこ
とにより塗装作業性が低下する。
【0041】上記方法には、微粉を搬送する装置及び圧
縮装置を有する圧縮機を使用する。例えば、栗本鐵工所
社製の「ローラコンパクタRCP−200H」(商品
名)、「ローラコンパクタMRCP−200」(商品
名)等を挙げることができる。
【0042】圧縮装置で圧縮された圧縮固形物は、ピン
ディスク等で微粉砕し、適当なフルイで濾過することに
より分級して、目的の粉体塗装に適した複層粉体塗料を
得ることができる。
【0043】上記方法においては、固着を促進させるた
めに、水性バインダー、水性有機溶剤、界面活性剤水溶
液等の少なくとも一種を使用しても良い。
【0044】かくして得られる本発明複層粉体塗料は、
粉体塗料(A)及び(B)粒子が幾つか集まった集合体
であり、その粒子の形状は複層粉体粒子の形が大きく変
形しないで残っており、且つ塗装タンクから静電塗装機
までの輸送中や静電噴霧中に固着粉体塗料の集合が壊れ
たりしない程度に複層粉体粒子が互いに付着しているこ
とが好ましい。
【0045】本発明の複層粉体塗料は、平均粒子径が5
〜100μm、好ましくは10〜80μmの範囲が良
い。平均粒子径が5μm未満になると、静電粉体塗装作
業性が低下し、一方100μmを越えると塗着効率、塗
膜外観等が低下するので好ましくない。
【0046】本発明の複層粉体塗料は、コロナ静電塗
装、摩擦帯電粉体塗装等により塗装することができる。
粉体膜厚は約30〜1000ミクロン、好ましくは約4
0〜500ミクロンの範囲が好ましい。
【0047】粉体塗料の焼き付けは、通常約120〜2
00℃で約10〜60分間の範囲で行うことができる。
【0048】粉体塗装に使用される基材は、粉体塗装が
可能で加熱により基材が変形を起こさない従来から粉体
塗装用に使用されているものを使用することができる。
具体的には、例えば鉄鋼、銅、ステンレス、合金鋼、ア
ルミニウム及びその合金、亜鉛、亜鉛メッキ鋼材、亜鉛
合金、スズメッキ鋼材、燐酸亜鉛又は燐酸鉄処理鋼材な
どの金属類、ガラス類が挙げられる。該基材としては、
板状であってもパイプ状、箱状、線状、フレーム状等に
成型された加工品であっても構わない。また、該基材の
表面には必要に応じてプライマー塗装、中塗り塗装を施
しても構わない。
【0049】
【実施例】 以下、実施例により本発明を具体的に説明
する。尚、部及び%はそれぞれ重量部及び重量%を示
す。
【0050】アクリル樹脂系粉体塗料(I)の製造例 グリシジル基含有アクリル系樹脂(グリシジルメタクリ
レ−ト/スチレン/メチルメタクリレ−ト/n−ブチル
アクリレ−ト=40/10/20/30“重量比”平均
分子量8000、軟化点85℃、平均粒子径約35μ
m)1000重量部、ドデカン二酸290重量部及び二
酸化チタン顔料を500重量部配合したものを2軸エク
ストル−ダ−で溶融混練した後、冷却、粉砕、濾過して
平均粒子径約35μmの白色の粉体塗料(I)を製造し
た。
【0051】エポキシ樹脂系粉体塗料(II)の製造例 エピコ−ト1004(油化シェル株式会社製、商品名、
軟化点97〜103℃、平均分子量約1400、エポキ
シ樹脂、以下同様の意味を示す)1000重量部、アジ
ピン酸ジヒドラジド500重量部、弁柄200重量部を
2軸エクストル−ダ−で溶融混練した後、冷却、粉砕、
濾過して平均粒子径約30μmの弁柄色の粉体塗料(I
I)を製造した。
【0052】実施例1 上記アクリル樹脂系粉体塗料(I)とエポキシ樹脂系粉
体塗料(II)とを50/50重量比に混合し、次いで
ハイスピードミキサー(深江工業(株)社製、容量2リ
ットル)に仕込みアジテーター500rpm、チョッパ
ー4000rpmで撹拌しながら50℃で30分間加熱
して固着を行ったのち、15分かけて20℃に冷却して
実施例1の複層粉体塗料を製造し、次いで、燐酸亜鉛処
理鋼鈑に上記複層粉体塗料を膜厚が80ミクロンになる
ように静電粉体塗装を行い、180℃で30分間焼き付
けを行って複層粉体塗膜を形成した。
【0053】実施例2 上記アクリル樹脂系粉体塗料(I)とエポキシ樹脂系粉
体塗料(II)とを50/50重量比に混合し、ヘンシ
ェルミキサーで乾式混合した後、混合粉体塗料200部
と微粉砕したステアリルアルコール(ステアリルアルコ
ール(「カルコール8098」、花王株式会社製、商品
名、高級アルコール、融点59℃)を、ジェットミルで
微粉砕し、濾過をおこない平均粒子径が約6μmの粒子
を得たもの。)20部をハイスピードミキサーに仕込み
アジテーター500rpm、チョッパー4000rpm
で撹拌しながら、50℃で30分間加熱して固着を行っ
たのち、15分かけて20℃に冷却して実施例2の複層
粉体塗料を製造し、次いで、燐酸亜鉛処理鋼鈑に上記複
層粉体塗料を膜厚が80ミクロンになるように静電粉体
塗装を行い、180℃で30分間焼き付けを行って複層
粉体塗膜を形成した。
【0054】実施例3 上記アクリル樹脂系粉体塗料(I)とエポキシ樹脂系粉
体塗料(II)とを50/50重量比に混合し、ヘンシ
ェルミキサーで乾式混合した後、混合粉体塗料を「ロー
ラコンパクタRCP−200H」(株式会社栗本鐵工所
社製)を用いて、圧力1000Kg/cm2を加えるこ
とにより、固着して、粒子径数mm程度の粒状固着固形
物を得た。得られた固着固形物をピンディスクで粉砕
し、フルイで濾過して分級することにより、実施例3の
複層粉体塗料を製造し、次いで、燐酸亜鉛処理鋼鈑に上
記複層粉体塗料を膜厚が80ミクロンになるように静電
粉体塗装を行い、180℃で30分間焼き付けを行って
複層粉体塗膜を形成した。
【0055】比較例1 アクリル樹脂系粉体塗料(I)とエポキシ樹脂系粉体塗
料(II)とを50/50重量比に混合し、ヘンシェル
ミキサーで乾式混合した後、燐酸亜鉛処理鋼鈑に膜厚が
80ミクロンになるように静電粉体塗装を行い、180
℃で30分間焼き付けを行って複層粉体塗膜を形成し
た。
【0056】実施例1〜3及び比較例1の塗膜外観及び
性能試験結果を表1に示す。
【0057】
【表1】表1
【0058】表1において試験は次の様にして行った。
【0059】塗膜分離性:粉体塗膜の断面を目視で観察
して下記の様に評価した。○は粉体塗膜の境界面がはっ
きり分かれているもの、△は粉体塗膜の境界面が凹凸に
なっているもの、×は粉体塗膜が分離せずに互いに混在
しているもの。 塗膜外観:塗膜表面を目視で観察し評価した。○は平滑
性、チヂミ等の異常がないもの、△は平滑性、チヂミ等
の異常が認められるもの、×は平滑性、チヂミ等の異常
が著しく認められるもの。
【0060】鏡面反射率:JIS K−5400の60
度の鏡面光沢度を測定した。
【0061】促進耐候性:サンシャインウエザオメータ
ーを用いて、400時間試験後の光沢保持率(60度で
測定)を調べた。
【0062】
【発明の効果】 複層塗膜形成用混合粉体塗料を被塗物
に静電粉体塗装した場合には、夫々の粉体塗料の静電特
性の違いにより塗着効率がことなり、このために、回収
された粉体塗料は初期に配合した粉体塗料の混合比率と
はことなった回収粉体が得られる。この回収された粉体
塗料を被塗物に静電粉体塗装した場合には、初期に配合
した粉体塗料の混合比率とはことなった組成物となるた
めに、仕上がり外観や性能等が劣る塗膜が形成される。
本発明においては、複層塗膜形成用混合粉体塗料同士が
造粒しているために、静電粉体塗装された塗膜の夫々の
粉体塗料による塗着割合は、塗料を配合した比率と同様
の割合で塗着されるために、塗着効率等の違いを夫々の
塗料の配合割合で調整する必要がないこと、配合等のバ
ラツキにより塗着割合が変動しないこと、回収粉体がそ
のまま再利用することができるといった顕著な効果があ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 167/00 C09D 167/00 191/06 191/06 201/00 201/00 Fターム(参考) 4D075 AA09 AA72 AA86 BB16X BB22X BB56X CA32 CA47 DC01 EA02 EA19 EB22 EB33 EB57 4J038 BA212 CD092 CG002 CG141 CG142 CH121 CH122 CH171 CH172 CJ131 CJ132 DB002 DB061 DB062 DB071 DB072 DD002 DD061 DD062 DD071 DD072 DD081 DD082 JA22 JA38 KA03 LA06 LA07 MA02 NA01 PA19 PB05 PB07 PB09 PC02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下層を形成する粉体塗料(A)と上層を
    形成する粉体塗料(B)を撹拌下にその粒子表面が溶融
    し、且つその粒子内は溶融しない温度に加熱して固着さ
    せることを特徴とする複層塗膜形成方法。
  2. 【請求項2】 下層を形成する粉体塗料(A)と上層を
    形成する粉体塗料(B)の混合粉体と固形バインダーと
    をドライブレンドし、次いで該バインダーが溶融し且つ
    該粉体塗料は溶融しない温度に加熱し固着させることを
    特徴とする複層塗膜形成方法。
  3. 【請求項3】 下層を形成する粉体塗料(A)と上層を
    形成する粉体塗料(B)の混合粉体を、その粉体粒子表
    面が融着する圧力を加えてシート状又は粒状の固形物に
    固着させた後、粉体塗装に適した平均粒子径に粉砕、分
    級することを特徴とする複層塗膜形成方法。
  4. 【請求項4】 下層を形成する粉体塗料(A)と上層を
    形成する粉体塗料(B)とを一定割合に乾式混合した複
    層粉体塗料を被塗物に静電粉体塗装する工程において、
    被塗物に塗着しなかった粉体塗料を回収した後、その粒
    子表面が溶融し、且つその粒子内は溶融しない温度に加
    熱して固着させることにより回収粉体を再利用すること
    を特徴とする複層塗膜形成方法。
  5. 【請求項5】 下層を形成する粉体塗料(A)と上層を
    形成する粉体塗料(B)とを一定割合に乾式混合した複
    層粉体塗料を被塗物に静電粉体塗装する工程において、
    被塗物に塗着しなかった粉体塗料を回収した後、回収粉
    体と固形バインダーとをドライブレンドし、次いで該バ
    インダーが溶融し且つ該粉体塗料は溶融しない温度に加
    熱し固着させることにより回収粉体を再利用することを
    特徴とする複層塗膜形成方法。
  6. 【請求項6】 下層を形成する粉体塗料(A)と上層を
    形成する粉体塗料(B)とを一定割合に乾式混合した複
    層粉体塗料を被塗物に静電粉体塗装する工程において、
    被塗物に塗着しなかった粉体塗料を回収した後、その粉
    体粒子表面が融着する圧力を加えてシート状又は粒状の
    固形物に固着させた後、粉体塗装に適した平均粒子径に
    粉砕、分級させることにより回収粉体を再利用すること
    を特徴とする複層塗膜形成方法。
  7. 【請求項7】 固形バインダーが、粉体塗料(A)及び
    粉体塗料(B)よりも低融点であって、樹脂類、該塗料
    の硬化剤、高級アルコール、一塩基酸及びワックス類か
    ら選ばれる1種又は2種以上である請求項1乃至6のい
    ずれか1項に記載の複層塗膜形成方法。
  8. 【請求項8】粉体塗料(A)が熱硬化型エポキシ樹脂系
    粉体塗料であることを特徴とする請求項1乃至6のいず
    れか1項に記載の複層塗膜形成用粉体塗料。
  9. 【請求項9】粉体塗料(B)が熱硬化型アクリル樹脂系
    粉体塗料及び熱硬化型ポリエステル樹脂系粉体塗料から
    選ばれる少なくとも1種の粉体塗料であることを特徴と
    する請求項11乃至6のいずれか1項に記載の複層塗膜
    形成用粉体塗料。
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