JP2001256837A - 耐火ケーブル - Google Patents
耐火ケーブルInfo
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- JP2001256837A JP2001256837A JP2000067794A JP2000067794A JP2001256837A JP 2001256837 A JP2001256837 A JP 2001256837A JP 2000067794 A JP2000067794 A JP 2000067794A JP 2000067794 A JP2000067794 A JP 2000067794A JP 2001256837 A JP2001256837 A JP 2001256837A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 安価な耐火ケーブルを提供し、さらには燃焼
時のドリップを無くしてより耐火性能を向上した耐火ケ
ーブルの提供が望まれている。 【解決手段】 導体2を絶縁層3および耐火層11で被
覆し、さらにその上をシース5で覆ってなる耐火ケーブ
ル10または15である。耐火層11はシリコーンゴム
によって形成されている。この耐火層を構成するシリコ
ーンゴムには、充填剤として炭酸カルシウムまたは乾式
シリカを配合するのが好ましい。
時のドリップを無くしてより耐火性能を向上した耐火ケ
ーブルの提供が望まれている。 【解決手段】 導体2を絶縁層3および耐火層11で被
覆し、さらにその上をシース5で覆ってなる耐火ケーブ
ル10または15である。耐火層11はシリコーンゴム
によって形成されている。この耐火層を構成するシリコ
ーンゴムには、充填剤として炭酸カルシウムまたは乾式
シリカを配合するのが好ましい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、火災などによる燃
焼時においても絶縁性を十分に保持し、ケーブルとして
の機能を維持する耐火ケーブルに関する。
焼時においても絶縁性を十分に保持し、ケーブルとして
の機能を維持する耐火ケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の耐火ケーブルとして、例
えば図4に示す構成のものが知られている。図4におい
て符号1は耐火ケーブルであり、この耐火ケーブル1
は、図4に示すように無酸素銅からなる導体2をポリエ
チレンからなる絶縁層3で被覆し、この上をガラスマイ
カテープからなる耐火層4で被覆し、さらにこの上をポ
リ塩化ビニル(PVC)からなるシース5で覆ってなる
ものである。
えば図4に示す構成のものが知られている。図4におい
て符号1は耐火ケーブルであり、この耐火ケーブル1
は、図4に示すように無酸素銅からなる導体2をポリエ
チレンからなる絶縁層3で被覆し、この上をガラスマイ
カテープからなる耐火層4で被覆し、さらにこの上をポ
リ塩化ビニル(PVC)からなるシース5で覆ってなる
ものである。
【0003】このような耐火ケーブル1を製造するに
は、通常、押出成形によって導体2に絶縁層3を被覆
し、続いてテープ巻き工程によって耐火層4を形成し、
その後、この上にシース5を押出被覆する。
は、通常、押出成形によって導体2に絶縁層3を被覆
し、続いてテープ巻き工程によって耐火層4を形成し、
その後、この上にシース5を押出被覆する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成の耐火ケーブル1にあっては以下に述べる不都
合がある。耐火層4を高価なガラスマイカテープによっ
て形成していることから、材料費が高くなってしまい、
しかも押出成形で絶縁層3を被覆した後テープ巻き工程
を行って耐火層4を形成することから、工数が多くなっ
てその分生産コストの上昇と生産効率の低下を招いてい
る。
うな構成の耐火ケーブル1にあっては以下に述べる不都
合がある。耐火層4を高価なガラスマイカテープによっ
て形成していることから、材料費が高くなってしまい、
しかも押出成形で絶縁層3を被覆した後テープ巻き工程
を行って耐火層4を形成することから、工数が多くなっ
てその分生産コストの上昇と生産効率の低下を招いてい
る。
【0005】また、絶縁体としてポリエチレンを用いて
いるが、燃焼時においてこれがドリップしてしまい、耐
火性能が低下し、燃焼しやすくなってしまうといった課
題があった。
いるが、燃焼時においてこれがドリップしてしまい、耐
火性能が低下し、燃焼しやすくなってしまうといった課
題があった。
【0006】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、安価な耐火ケーブルを提
供し、さらには燃焼時のドリップを無くしてより耐火性
能を向上した耐火ケーブルを提供することにある。
で、その目的とするところは、安価な耐火ケーブルを提
供し、さらには燃焼時のドリップを無くしてより耐火性
能を向上した耐火ケーブルを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の耐火ケーブルで
は、導体を絶縁層および耐火層で被覆し、さらにその上
をシースで覆ってなり、前記耐火層をシリコーンゴムに
よって形成したことを前記課題の解決手段とした。
は、導体を絶縁層および耐火層で被覆し、さらにその上
をシースで覆ってなり、前記耐火層をシリコーンゴムに
よって形成したことを前記課題の解決手段とした。
【0008】この耐火ケーブルによれば、ガラスマイカ
テープに比較して安価なシリコーンゴムで耐火層を形成
することにより、ケーブル自体を安価にすることが可能
になる。
テープに比較して安価なシリコーンゴムで耐火層を形成
することにより、ケーブル自体を安価にすることが可能
になる。
【0009】また、前記耐火層を構成するシリコーンゴ
ムに充填剤として炭酸カルシウムまたは乾式シリカを配
合すれば、この充填剤が燃焼時に形成される殻の強度を
高めるため、燃焼時における耐火ケーブルの機械的特性
および電気的特性が向上する。
ムに充填剤として炭酸カルシウムまたは乾式シリカを配
合すれば、この充填剤が燃焼時に形成される殻の強度を
高めるため、燃焼時における耐火ケーブルの機械的特性
および電気的特性が向上する。
【0010】このように充填剤を配合する場合、シリコ
ーンゴム100重量部に対して10重量部以上、150
重量部以下配合するのが好ましく、このような範囲に充
填剤を配合することによって機械的特性および電気的特
性が十分に確保される。
ーンゴム100重量部に対して10重量部以上、150
重量部以下配合するのが好ましく、このような範囲に充
填剤を配合することによって機械的特性および電気的特
性が十分に確保される。
【0011】また、シリコーンゴムは絶縁性を有するた
め、これによって形成する耐火層で絶縁層を兼ねさせる
ことも可能になり、その場合にポリエチレンによる絶縁
層が不要になることから、燃焼時においてこれがドリッ
プしてしまい、耐火性能が低下することが防止される。
め、これによって形成する耐火層で絶縁層を兼ねさせる
ことも可能になり、その場合にポリエチレンによる絶縁
層が不要になることから、燃焼時においてこれがドリッ
プしてしまい、耐火性能が低下することが防止される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
図1は本発明の耐火ケーブルの一実施形態例を示す図で
あり、図1中符号10は耐火ケーブルである。この耐火
ケーブル10は、図4に示した例と同様の構成を有する
もので、無酸素銅からなる導体2を絶縁層3で被覆し、
この上を耐火層11で被覆し、さらにこの上をシース1
2で覆ってなるものである。また、図2は本発明の耐火
ケーブルの他の実施形態例であり、図2中符号15は耐
火ケーブルである。この耐火ケーブル15は、耐火ケー
ブル10の絶縁層3と耐火層11とを逆にしたもので、
導体2を耐火層11で被覆し、この上を絶縁層3で被覆
し、さらにこの上をシース12で覆っなる。なお、以下
の説明においては、図1に示した耐火ケーブル10に基
づいて説明する。
図1は本発明の耐火ケーブルの一実施形態例を示す図で
あり、図1中符号10は耐火ケーブルである。この耐火
ケーブル10は、図4に示した例と同様の構成を有する
もので、無酸素銅からなる導体2を絶縁層3で被覆し、
この上を耐火層11で被覆し、さらにこの上をシース1
2で覆ってなるものである。また、図2は本発明の耐火
ケーブルの他の実施形態例であり、図2中符号15は耐
火ケーブルである。この耐火ケーブル15は、耐火ケー
ブル10の絶縁層3と耐火層11とを逆にしたもので、
導体2を耐火層11で被覆し、この上を絶縁層3で被覆
し、さらにこの上をシース12で覆っなる。なお、以下
の説明においては、図1に示した耐火ケーブル10に基
づいて説明する。
【0013】絶縁層3については、図4に示した従来の
ものと同様にポリエチレンが用いられ、その厚さは導体
2の太さに応じて0.4〜1.0mmとされている。耐
火層11は、本実施形態例ではシリコーンゴムによって
形成されており、またシース12はハロゲンを有さない
ノンハロポリオレフィンによって形成されている。
ものと同様にポリエチレンが用いられ、その厚さは導体
2の太さに応じて0.4〜1.0mmとされている。耐
火層11は、本実施形態例ではシリコーンゴムによって
形成されており、またシース12はハロゲンを有さない
ノンハロポリオレフィンによって形成されている。
【0014】耐火層11を形成するシリコーンゴムとし
ては汎用の押出グレードが用いられている。このシリコ
ーンゴムとしては、そのまま用いてこれを押出成形し、
耐火層11としてもよいが、これに充填剤を添加して用
いるのが好ましい。なお、このシリコーンゴムからなる
耐火層11の厚さについては特に限定されることなく、
導体2の太さ、あるいは最終的に得られる耐火ケーブル
10の太さに応じて任意に決定され、例えば0.5mm
程度とされる。
ては汎用の押出グレードが用いられている。このシリコ
ーンゴムとしては、そのまま用いてこれを押出成形し、
耐火層11としてもよいが、これに充填剤を添加して用
いるのが好ましい。なお、このシリコーンゴムからなる
耐火層11の厚さについては特に限定されることなく、
導体2の太さ、あるいは最終的に得られる耐火ケーブル
10の太さに応じて任意に決定され、例えば0.5mm
程度とされる。
【0015】シリコーンゴムに添加する充填剤として
は、以下に示す実験1によって得られた結果より炭酸カ
ルシウムまたは乾式シリカが好適とされ、また、その配
合量については、実験2によって得られた結果より、シ
リコーンゴム100重量部に対して10重量部以上、1
50重量部以下配合するのが望ましい。
は、以下に示す実験1によって得られた結果より炭酸カ
ルシウムまたは乾式シリカが好適とされ、また、その配
合量については、実験2によって得られた結果より、シ
リコーンゴム100重量部に対して10重量部以上、1
50重量部以下配合するのが望ましい。
【0016】(実験1)汎用押出グレードのシリコーン
ゴム100重量部に対し、充填剤を配合しないもの(試
料A)、炭酸カルシウムを10重量部配合したもの(試
料B)、乾式シリカを10重量部配合したもの(試料
C)、湿式シリカを10重量部配合したもの(試料
D)、焼成クレーを10重量部配合したもの(試料
E)、ハードクレーを10重量部配合したもの(試料
F)、ケイ酸マグネシウムを10重量部配合したもの
(試料G)をそれぞれ作製した。なお、試料A〜Gには
それぞれパーオキサイド系架橋剤を1.2重量部配合し
た。
ゴム100重量部に対し、充填剤を配合しないもの(試
料A)、炭酸カルシウムを10重量部配合したもの(試
料B)、乾式シリカを10重量部配合したもの(試料
C)、湿式シリカを10重量部配合したもの(試料
D)、焼成クレーを10重量部配合したもの(試料
E)、ハードクレーを10重量部配合したもの(試料
F)、ケイ酸マグネシウムを10重量部配合したもの
(試料G)をそれぞれ作製した。なお、試料A〜Gには
それぞれパーオキサイド系架橋剤を1.2重量部配合し
た。
【0017】このようにして作製した各試料について、
それぞれ引張強度、引張伸び、殻強度を測定した。な
お、引張強度、引張伸びについては室温で測定を行っ
た。また、殻強度については、試料を電気焼成炉に入れ
850℃で5〜10分間程度焼成して殻とし、これを冷
却した後取り出してその圧壊強度(殻の上におもりを載
せ、殻が壊れたときの単位面積あたりのおもりの重量)
を調べ、測定とした。得られた結果を以下の表1に示
す。
それぞれ引張強度、引張伸び、殻強度を測定した。な
お、引張強度、引張伸びについては室温で測定を行っ
た。また、殻強度については、試料を電気焼成炉に入れ
850℃で5〜10分間程度焼成して殻とし、これを冷
却した後取り出してその圧壊強度(殻の上におもりを載
せ、殻が壊れたときの単位面積あたりのおもりの重量)
を調べ、測定とした。得られた結果を以下の表1に示
す。
【0018】
【表1】
【0019】ただし、−はサンプル化ができなかったこ
とを示す。表1に示した結果より、炭酸カルシウムを配
合したもの(試料B)、乾式シリカを配合したもの(試
料C)は、いずれも充填剤を配合しないオリジン(試料
A)の機械強度を損なうことなく、燃焼後に生成する殻
の強度も格段に高まることが確認された。また、試料D
〜試料Gについては、オリジン(試料A)に比べ機械強
度が大きく低下してしまって耐火ケーブルとして用いた
場合に要求される機械的物性、例えば可撓性が不十分に
なってしまったり、殻強度測定のためのサンプル化がで
きず、したがって燃焼時の強度が十分でなくなったりし
てしまい、特に充填剤を配合することによる利点は得ら
れなかった。
とを示す。表1に示した結果より、炭酸カルシウムを配
合したもの(試料B)、乾式シリカを配合したもの(試
料C)は、いずれも充填剤を配合しないオリジン(試料
A)の機械強度を損なうことなく、燃焼後に生成する殻
の強度も格段に高まることが確認された。また、試料D
〜試料Gについては、オリジン(試料A)に比べ機械強
度が大きく低下してしまって耐火ケーブルとして用いた
場合に要求される機械的物性、例えば可撓性が不十分に
なってしまったり、殻強度測定のためのサンプル化がで
きず、したがって燃焼時の強度が十分でなくなったりし
てしまい、特に充填剤を配合することによる利点は得ら
れなかった。
【0020】(実験2)充填剤として炭酸カルシウムを
用い、これの配合量を汎用押出グレードのシリコーンゴ
ム100重量部に対し10重量部配合したもの(試料
I)、20重量部配合したもの(試料J)、50重量部
配合したもの(試料K)、80重量部配合したもの(試
料L)、100重量部配合したもの(試料M)、150
重量部配合したもの(試料N)、200重量部配合した
もの(試料O)をそれぞれ作製し、また比較のため充填
剤を配合しないもの(試料H)も作製した。なお、試料
H〜Oにはそれぞれパーオキサイド系架橋剤を1.2重
量部配合した。このようにして作製した各試料につい
て、実験1と同様にそれぞれ引張強度、引張伸び、殻強
度を測定した。得られた結果を以下の表1に示す。
用い、これの配合量を汎用押出グレードのシリコーンゴ
ム100重量部に対し10重量部配合したもの(試料
I)、20重量部配合したもの(試料J)、50重量部
配合したもの(試料K)、80重量部配合したもの(試
料L)、100重量部配合したもの(試料M)、150
重量部配合したもの(試料N)、200重量部配合した
もの(試料O)をそれぞれ作製し、また比較のため充填
剤を配合しないもの(試料H)も作製した。なお、試料
H〜Oにはそれぞれパーオキサイド系架橋剤を1.2重
量部配合した。このようにして作製した各試料につい
て、実験1と同様にそれぞれ引張強度、引張伸び、殻強
度を測定した。得られた結果を以下の表1に示す。
【0021】
【表2】
【0022】表2に示した結果より、特に炭酸カルシウ
ムを10重量部以上、150重量部以下配合したもの
(試料I〜N)については、いずれも充填剤を配合しな
いオリジン(試料H)の機械強度を損なうことなく、燃
焼後に生成する殻の強度も格段に高まることが確認され
た。また、200重量部配合した試料Oでは、殻強度は
高まるものの、引張強度が著しく低下することが分かっ
た。
ムを10重量部以上、150重量部以下配合したもの
(試料I〜N)については、いずれも充填剤を配合しな
いオリジン(試料H)の機械強度を損なうことなく、燃
焼後に生成する殻の強度も格段に高まることが確認され
た。また、200重量部配合した試料Oでは、殻強度は
高まるものの、引張強度が著しく低下することが分かっ
た。
【0023】なお、電線・ケーブルにおいては、絶縁層
を形成する絶縁体の規格としてけい素ゴム(シリコーン
ゴム)を用いた場合、その室温における引張強さは4M
Pa以上とされていることから、特に炭酸カルシウムを
10重量部以上100重量部以下配合した試料I〜試料
Nについては、耐火層11で絶縁層を兼ねることができ
ることが分かった。
を形成する絶縁体の規格としてけい素ゴム(シリコーン
ゴム)を用いた場合、その室温における引張強さは4M
Pa以上とされていることから、特に炭酸カルシウムを
10重量部以上100重量部以下配合した試料I〜試料
Nについては、耐火層11で絶縁層を兼ねることができ
ることが分かった。
【0024】図3は、耐火層11で絶縁層を兼ねた場合
の一実施形態例を示す図であり、図3中符号13は耐火
ケーブルである。この耐火ケーブル13は、無酸素銅か
らなる導体2を耐火層14で被覆し、さらにこの上をシ
ース12で覆ってなるものである。
の一実施形態例を示す図であり、図3中符号13は耐火
ケーブルである。この耐火ケーブル13は、無酸素銅か
らなる導体2を耐火層14で被覆し、さらにこの上をシ
ース12で覆ってなるものである。
【0025】耐火層14は前述したように絶縁層を兼ね
るもので、充填剤として炭酸カルシウムまたは乾式シリ
カを配合したシリコーンゴムによって形成されたもので
ある。このシリコーンゴムへの充填剤の配合量について
は、実験2の結果より、シリコーンゴム100重量部に
対し10重量部以上100重量部以下とされている。な
お、この耐火ケーブル13において耐火層14は、絶縁
層を兼ねる兼ねないに関係なく、図1に示した耐火ケー
ブル10の耐火層11と同程度の厚さとされる。
るもので、充填剤として炭酸カルシウムまたは乾式シリ
カを配合したシリコーンゴムによって形成されたもので
ある。このシリコーンゴムへの充填剤の配合量について
は、実験2の結果より、シリコーンゴム100重量部に
対し10重量部以上100重量部以下とされている。な
お、この耐火ケーブル13において耐火層14は、絶縁
層を兼ねる兼ねないに関係なく、図1に示した耐火ケー
ブル10の耐火層11と同程度の厚さとされる。
【0026】このような耐火ケーブル13、さらには前
記の耐火ケーブル10にあっては、ガラスマイカテープ
に比較して安価なシリコーンゴムで耐火層を形成してい
るので、ケーブル自体を安価にすることができ、またテ
ープ巻き工程が不要になることから生産コストの低減化
と生産性の向上を可能にすることができる。また、前記
耐火層11(14)を構成するシリコーンゴムに充填剤
として炭酸カルシウムまたは乾式シリカを配合している
ので、この充填剤が燃焼時に形成される殻の強度を高め
ることにより、燃焼時における耐火ケーブルの機械的特
性および電気的特性を向上することができる。
記の耐火ケーブル10にあっては、ガラスマイカテープ
に比較して安価なシリコーンゴムで耐火層を形成してい
るので、ケーブル自体を安価にすることができ、またテ
ープ巻き工程が不要になることから生産コストの低減化
と生産性の向上を可能にすることができる。また、前記
耐火層11(14)を構成するシリコーンゴムに充填剤
として炭酸カルシウムまたは乾式シリカを配合している
ので、この充填剤が燃焼時に形成される殻の強度を高め
ることにより、燃焼時における耐火ケーブルの機械的特
性および電気的特性を向上することができる。
【0027】また、特にこの充填剤をシリコーンゴム1
00重量部に対して10重量部以上、150重量部以下
の範囲で配合すれば、耐火ケーブルとしての機械的特性
および電気的特性を十分に確保することができる。ま
た、シリコーンゴムは絶縁性を有するため、図3に示し
た耐火ケーブル13のごとく耐火層14で絶縁層を兼ね
させることができ、これによりポリエチレンによる絶縁
層が不要になることから、燃焼時においてこれがドリッ
プしてしまい、耐火性能が低下することを防止すること
ができる。また、ハロゲンを有さないノンハロポリオレ
フィンによってシース12が形成されているので、燃焼
時においてもこのシース12がドリップせず、これによ
り耐火ケーブル10(13)はその耐火性能がさらに高
まったものとなる。
00重量部に対して10重量部以上、150重量部以下
の範囲で配合すれば、耐火ケーブルとしての機械的特性
および電気的特性を十分に確保することができる。ま
た、シリコーンゴムは絶縁性を有するため、図3に示し
た耐火ケーブル13のごとく耐火層14で絶縁層を兼ね
させることができ、これによりポリエチレンによる絶縁
層が不要になることから、燃焼時においてこれがドリッ
プしてしまい、耐火性能が低下することを防止すること
ができる。また、ハロゲンを有さないノンハロポリオレ
フィンによってシース12が形成されているので、燃焼
時においてもこのシース12がドリップせず、これによ
り耐火ケーブル10(13)はその耐火性能がさらに高
まったものとなる。
【0028】なお、前記実験2では充填剤として炭酸カ
ルシウムを用いているが、これに代えて乾式シリカを用
いてもよく、また炭酸カルシウムと乾式シリカとを共に
配合してもよい。
ルシウムを用いているが、これに代えて乾式シリカを用
いてもよく、また炭酸カルシウムと乾式シリカとを共に
配合してもよい。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように本発明の耐火ケーブ
ルは、ガラスマイカテープに比較して安価なシリコーン
ゴムで耐火層を形成したものであるから、ケーブル自体
を安価にすることができ、またテープ巻き工程が不要に
なることから生産コストの低減化と生産性の向上を可能
にすることができる。
ルは、ガラスマイカテープに比較して安価なシリコーン
ゴムで耐火層を形成したものであるから、ケーブル自体
を安価にすることができ、またテープ巻き工程が不要に
なることから生産コストの低減化と生産性の向上を可能
にすることができる。
【0030】また、前記耐火層を構成するシリコーンゴ
ムに充填剤として炭酸カルシウムまたは乾式シリカを配
合すれば、この充填剤が燃焼時に形成される殻の強度を
高めるため、燃焼時における耐火ケーブルの機械的特性
および電気的特性を向上することができる。また、この
ように充填剤を配合する場合、シリコーンゴム100重
量部に対して10重量部以上、150重量部以下配合す
るのが好ましく、このような範囲に充填剤を配合するこ
とによって機械的特性および電気的特性を十分に確保す
ることができる。
ムに充填剤として炭酸カルシウムまたは乾式シリカを配
合すれば、この充填剤が燃焼時に形成される殻の強度を
高めるため、燃焼時における耐火ケーブルの機械的特性
および電気的特性を向上することができる。また、この
ように充填剤を配合する場合、シリコーンゴム100重
量部に対して10重量部以上、150重量部以下配合す
るのが好ましく、このような範囲に充填剤を配合するこ
とによって機械的特性および電気的特性を十分に確保す
ることができる。
【図1】 本発明の耐火ケーブルの一実施形態例を示す
断面図である。
断面図である。
【図2】 本発明の耐火ケーブルの他の実施形態例を示
す断面図である。
す断面図である。
【図3】 本発明の耐火ケーブルの他の実施形態例を示
す断面図である。
す断面図である。
【図4】 従来の耐火ケーブルの一例を示す断面図であ
る。
る。
2…導体、10、13、15…耐火ケーブル、11、1
4…耐火層、12…ポリイミドフィルムシース
4…耐火層、12…ポリイミドフィルムシース
フロントページの続き (72)発明者 古郡 永喜 三重県鈴鹿市岸岡町1800 株式会社フジク ラ鈴鹿事業所内 Fターム(参考) 5G305 AA02 AB25 BA15 BA22 CA26 CC02 CC11 CD01 5G315 CA01 CB02 CB03 CD06 CD15 CD17
Claims (4)
- 【請求項1】 導体を絶縁層および耐火層で被覆し、さ
らにその上をシースで覆ってなる耐火ケーブルにおい
て、 前記耐火層がシリコーンゴムによって形成されてなるこ
とを特徴とする耐火ケーブル。 - 【請求項2】 前記耐火層を構成するシリコーンゴムに
は、充填剤として炭酸カルシウムまたは乾式シリカが配
合されていることを特徴とする請求項1記載の耐火ケー
ブル。 - 【請求項3】 前記炭酸カルシウムまたは乾式シリカか
らなる充填剤は、シリコーンゴム100重量部に対して
10重量部以上、150重量部以下配合されていること
を特徴とする請求項2記載の耐火ケーブル。 - 【請求項4】 前記耐火層を構成するシリコーンゴムは
前記絶縁層をも兼ねていることを特徴とする請求項1、
2または3記載の耐火ケーブル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000067794A JP2001256837A (ja) | 2000-03-10 | 2000-03-10 | 耐火ケーブル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000067794A JP2001256837A (ja) | 2000-03-10 | 2000-03-10 | 耐火ケーブル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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