JP2001254767A - ディスクブレーキ - Google Patents

ディスクブレーキ

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JP2001254767A
JP2001254767A JP2000064007A JP2000064007A JP2001254767A JP 2001254767 A JP2001254767 A JP 2001254767A JP 2000064007 A JP2000064007 A JP 2000064007A JP 2000064007 A JP2000064007 A JP 2000064007A JP 2001254767 A JP2001254767 A JP 2001254767A
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JP
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pad
pin
pad pin
disc brake
retaining ring
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JP2000064007A
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Takashi Sano
隆 佐野
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Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コストを低減し、かつ誤操作を防ぐ。 【解決手段】 パッド2を保持するパッドピン3を、キ
ャリパ本体1のピン穴1aにねじ込んで固定し、そのパ
ッドピンのネジが緩んだ場合におけるパッドピンのキャ
リパ本体からの抜け落ちを防止する抜け止め構造を設け
たディスクブレーキにおいて、抜け止め構造を、ピン穴
1aの入口部に係止溝1cを設け、該係止溝にパッドピ
ンの頭部3aを押さえて外方への移動を止める止め輪6
を組み付けた構成とする。係止溝はネジ穴の加工工程の
中で加工でき、しかもパッドピン3をインナー側に突出
させる必要がなく短小化できるため、コストを低減でき
る。また止め輪が凹み部3bを閉じて工具を挿入できな
くなるため、パッドピンの誤操作が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディスクブレー
キ、より詳しくはパッドを摺動自在に保持するパッドピ
ンの抜け止め構造に関する。
【0002】
【従来の技術】ディスクブレーキとして、図6ないし図
9に示すものが知られている。これについて説明する
と、キャリパ本体1にはパット2がパッドピン3により
摺動自在に組み付けられている。パッドピン3は、アウ
ター側(図8で左側)のキャリパ本体1のピン穴1aか
ら挿入され、パッド2のピン穴2aを通ることにより、
パッド2を摺動可能に保持し、その後インナー側のピン
穴1bに挿入されている。
【0003】なお、パッドピン3のキャリパ本体1に対
する固定は、パッドピン3の頭部3aに設けた内六角形
状の凹み部3bを利用し、工具によりパッドピン3を回
転させてキャリパ本体1のアウター側のピン穴1aとパ
ッドピン3とに設けられたネジにより行われている。
【0004】ここで、万が一車両の振動等によりパッド
ピン3のネジ部がゆるむと、パッドピン3がキャリパ本
体1から抜け落ち、パッド2が落下してしまう可能性が
ある。
【0005】そこで、パッドピン3をキャリパ本体1の
インナー側のピン穴1bに貫通させ、突き抜けたパッド
ピン3の先端部にクリップ組み付け穴3cを設け、これ
にクリップ4を組み付けることにより、パッドピン3の
ネジ部がゆるんでも、パッドピン3が抜け落ちない構造
としている。
【0006】ところで、パッドピン3は、上述のように
キャリパ本体1にねじ込んで組み付けられるため、クリ
ップ組み付け穴3cは、パッドピン3のねじ込み終了状
態においてクリップ4が組み付けやすい位置に来るとは
限らない。このため、クリップ組み付け穴3cは、パッ
ドピン3の回転方向1/4間隔で現れる様、十字形状に
加工して上記の問題に対処している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
パッドピンの抜け止め構造には次のような問題点があ
る。 (a) パッドピン3の先端に、クリップ4を差し込む
ための穴加工が必要であり、高価となる。 (b) パッドピン3の先端が、インナー側のキャリパ
本体1からはみ出るため、意匠が優れない。 (c) パッドピン3の先端が、インナー側のキャリパ
本体1からはみ出るため、車体からキャリパ本体1を取
り外す際ホイールと干渉してしまい、作業性が悪く、ホ
イールのキズ付きが発生し易い。 (d) パッド2の交換などでパッドピン3を取り外す
際、インナー側キャリパ本体1に設けたパッドピン先端
部のクリップ4が確認しずらく、クリップ4を組み付け
たままパッドピン3を工具で回転させてクリップ4を破
損させるおそれがある。
【0008】本発明の課題は上記の諸問題を解決するこ
とであり、コストを低減することが出きるディスクブレ
ーキを提供することを目的とする。本発明の他の目的
は、作業性の良好なディスクブレーキを提供することで
ある。本発明の別の目的は、分解等の作業時に誤操作し
にくいディスクブレーキを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の少なくとも1つの
目的を達成するために、請求項1記載の発明は、キャリ
パ本体に設けられたピン穴に挿通されるパッドピンを介
してパッドを支持する形式のディスクブレーキにおい
て、上記ピン穴の入口部の内周側に溝を設け、該溝に係
止部材を組み付けて上記パッドピンの抜け止め構造を施
した構成とした。
【0010】この手段では、パッドピンをキャリパ本体
のピン穴にねじ込んでパッドを摺動自在に保持してか
ら、溝に係止部材を組み付ける。上記の組み付け状態で
は、振動等でパッドピンのネジ部が緩むことがあって
も、係止部材がパッドピンの頭部に当接してこれを押さ
え、外方への移動を阻止するので、パッドピンがキャリ
パ本体から抜け落ちることはない。
【0011】また、係止部材はパッドピンの頭部の外側
に存在するので、分解時にパッドピンをキャリパ本体か
ら引き抜く際の誤操作が防止される。この誤操作防止
は、パッドピンの頭部に形成された内六角形の回転操作
用凹み部を係止部材が横切る構成とした場合に完全とな
る。溝はピン穴の加工工程の中で加工することにより、
加工コストが低減される。またパッドピンの先端をイン
ナー側に突出させる必要がないので、意匠の点で優れる
とともに、パッドピンの短小化によって軽量化とコスト
の低減が可能となる。
【0012】請求項1記載のディスクブレーキにおい
て、係止部材の形状をV字形状とすることが好ましい
(請求項2)。この構成では、係止部材の外形形状を四
角形以上の多角形状とした場合に比較して一辺の長さ寸
法が大きくなる。このため、係止部材組み付け時のセッ
ト荷重が低く抑えられて組み付けが容易になる。また、
組み付け操作時に主として弾性変形する曲げ部の応力が
低くなるので、塑性変形しにくく、再使用が可能とな
る。更に曲げ部の数が少なくて曲げ加工の工程数が少な
くてよく、しかも寸法管理が容易なため、コストが低減
する。
【0013】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態を添付図面を参
照して説明する。図1ないし図4は本発明に係るディス
クブレーキの実施の形態を示す。このディスクブレーキ
の従来のディスクブレーキと異なる点は、キャリパ本体
1に係止溝1cを設けてこれに止め輪6を組み付け、パ
ッドピン3の抜け止め構造とした点である。他の構造は
従来のディスクブレーキと同じであるので、同一の部材
等に同一の符号を付してその説明を省略する。
【0014】係止溝1cは、キャリパ本体1のネジ穴と
されたアウター側のピン穴1aの入口部、正確には、ピ
ン穴1aにねじ込まれたパッドピン3の頭部3aの外側
となる部分の内面に、周方向に沿って形成されている。
この係止溝1cの加工は、係止溝1cをピン穴1aの加
工工程で行うと、単に加工量が少し増えるだけで工程数
が全く変わらないので、コストの点で有利である。
【0015】止め輪6は、弾性に優れた鋼等の線状部材
を、4個の曲げ部6a,6a,6b,6bでほぼ四角形
にするとともに、両端部を内側に互いにほぼ平行に間隔
をあけて折り曲げ組み付け腕部6c,6cを形成して製
造されている。
【0016】この止め輪6は、組み付け腕部6c,6c
を適当な工具で挟んでそれらの間隔を図4の2点鎖線の
ように狭めることにより、曲げ部6b,6b部分の外径
寸法を縮めて係止溝1cに嵌め込み、4個の曲げ部6
a,6bを係止溝1cに係止させてパッドピン3の外方
への抜け出しを防止する。なお、係止溝1cへの止め輪
6の係止状態において、組み付け腕部6c,6cはパッ
ドピン3の凹み部3bを横切る。このため、凹み部3b
にレンチ等の工具を差し込むことができず、パッドピン
3の誤操作が防止される。
【0017】パッドピン3を引き抜いて分解する場合に
は、止め輪6の組み付け腕部6c,6cを工具で挟み、
外径寸法を縮めて係止溝1cから外してから、パッドピ
ン3を回わしてネジ部をゆるめ、キャリパ本体1から引
き抜く。組み付け腕部6c,6cを挟む工具には特殊な
工具を必要としない。
【0018】上記の構成とされたディスクブレーキの抜
け止め構造においては、従来のクリップ組み付け穴3c
(図9)のような別工程での穴加工が不要で、コストを
低減することができる。また、パッドピン3の先端をイ
ンナー側に突出させる必要がなく意匠の点で好ましい
上、パッドピン3の先端の他の部材に対する干渉がない
ので作業性が向上する。またパッドピン3の短小化によ
って全体重量が軽くなる。更に、前述のように、止め輪
6の組み付け腕部6c,6cがパッドピン3の凹み部3
bへのレンチの挿入を阻止するので、不用意な誤操作が
防止される。
【0019】図5は本発明の他の実施の形態を示す。こ
の抜け止め構造の止め輪7は、図4の止め輪6とは基本
的に同じであり、弾性に優れた鋼等の線状部材を、3個
の曲げ部7a,7b,7bでほぼ三角形(V字形状)に
するとともに、両端部を内側に互いにほぼ平行に間隔を
あけて折り曲げ組み付け腕部7c,7cを形成して製造
されている。なお、キャリパ本体1等の構成は図1〜図
4のディスクブレーキと同一である。
【0020】この止め輪7の操作は図4の止め輪6の場
合と同じで、組み付け腕部7c,7cを適当な工具で挟
んでそれらの間隔を図5の2点鎖線のように狭めること
により、全体の外径寸法を縮めて係止溝1cに嵌め込
み、3個の曲げ部7a,7bを係止溝1cに停止させて
パッドピン3(図3)の外方への抜け出しを防止する。
止め輪7の上記の係止状態では、止め輪6と同様に組み
付け腕部7c,7cがパッドピン3の誤操作を防止す
る。
【0021】ところで、図5の止め輪7は三角形で曲げ
部7a,7b間の長さ寸法Lが図4の止め輪6の長さ寸
法Laよりも大きくなっているため、組み付け腕部7
c,7cを工具で挟んで行う止め輪7の着脱操作時のセ
ット荷重が低くおさえられることとなり、それだけ組み
付けが容易になる。また、曲げ部7aの応力が低いの
で、組み付け時塑性変形しにくく、再使用がより確実に
可能になる。更に、曲げ部7a,7bの数が図4の止め
輪6よりも少ないため、工程が少なくてよく、また寸法
管理が容易なため、コストが低減する。
【0022】図のパッドピン3は、キャリパ本体1のア
ウター側のピン穴1aにねじ込まれる構成とされている
が、場合によっては、インナー側のピン穴1bにねじ込
む構成とすることもあり得る。止め輪の形状は、図示の
ものに限らず、種々設計変更することができる。また上
記実施の形態においては係止溝1cは全内周にわたって
形成したが、これに限らず、曲げ部6a,6b,7a,
7bが当接する部分にのみ形成しても良い。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
次の効果が得られる。 (イ) パッドピンの先端にクリップを差し込む十字穴
加工が不要で、コスト低減となる。 (ロ) パッドピンの先端がインナー側キャリパ本体か
らはみ出ないため、意匠が優れる。 (ハ) パッドピンの先端がインナー側キャリパ本体か
らはみ出ないため、車体からキャリパ本体を取り外す
際、ホイールとの干渉がなくなり、作業性が向上するう
え、ホイールのキズ付きがなくなる。 (ニ) パッド交換などでパッドピンを取り外す際、係
止溝に止め輪が組み付いている時には、パッドピン頭部
の内六角形の凹み部に工具が入らないため、誤操作が防
止される。 (ホ) V字形状の止め輪の場合は、小径サイズで設計
しても曲げ部間の長さ寸法を長くとれ、止め輪組み付け
時のセット荷重が低くおさえられるので、組み付けやす
く作業性が向上する。合わせて、止め輪、組み付け腕
部、根元の応力も低くおさえられるので、脱着時に塑性
変形しにくく、再使用が可能となる。 (へ) また、V字形状の止め輪の場合、曲げ部の数が
少ないため、製造工程が少なくなり、また寸法管理が容
易なため、コストが低減する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るディスクブレーキの実施の形態
を示す平面図である。
【図2】 同じく、正面図である。
【図3】 図2の(III−III)部分の断面図である。
【図4】 止め輪の組み付け状態を示す図である。
【図5】 本発明に係るディスクブレーキの他の実施の
形態を示す主要部の図である。
【図6】 従来のディスクブレーキの平面図である。
【図7】 同じく、正面図である。
【図8】 図7の(IIIV-IIIV)部分の断面図である。
【図9】 パッドピン先端のクリップ組み付け穴部分の
断面図である。
【符号の説明】
1 キャリパ本体 2 パッド 1a,1b,2a ピン穴 1c 係止溝
(溝) 3 パッドピン 3a 頭部 3b 凹み部 6,7 止め輪
(係止部材) 6a,6b,7a,7b 曲げ部 6c,7c 組み
付け腕部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャリパ本体に設けられたピン穴に挿通
    されるパッドピンを介してパッドを支持する形式のディ
    スクブレーキにおいて、 上記ピン穴の入口部の内周側に溝を設け、該溝に係止部
    材を組み付けて上記パッドピンの抜け止め構造を施した
    構成としたことを特徴とするディスクブレーキ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のディスクブレーキにおい
    て、係止部材の形状をV字形状としたことを特徴とする
    ディスクブレーキ。
JP2000064007A 2000-03-08 2000-03-08 ディスクブレーキ Pending JP2001254767A (ja)

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