JP2006057832A - 締結具及びナット離脱工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 振動等によるナットの脱落を確実に防止することのできる締結具およびナット離脱工具を提供する。
【解決手段】ネジ部が形成されたボルト軸12を有するボルト本体10と、ボルト軸12に螺合されるナットと、螺合したナットの脱落を防止する脱落防止部材20とを備える締結具であって、ボルト本体10は、ボルト軸12の先端から軸線に沿って外周面に形成された縦溝13,14と、縦溝13,14の底面から径方向内方に延びる係止孔16とを備え、脱落防止部材20は、ボルト軸12の先端側に取り付けられる固定部21と、ボルト軸12の径方向外方に張り出す張出部24,25と、係止孔16に挿入される係止部26,27とを備えた締結具。
【選択図】 図1

Description

本発明は、締結具及びナット離脱工具に関する。
部材間を締結するための締結具として、従来よりボルト・ナットが広く用いられている。しかし、ボルト・ナットを用いて部材間を締結した場合、振動等によりナットが緩み、ボルトから脱落するおそれがあるため、ナットの脱落を防止するために、様々に工夫されたボルトが提案されている。
例えば、特許文献1には、図11に示すように、上下対象に「く」の字状に折曲形成された弾性体101が、ボルトの軸部102に設けられたスリット部103に2本の連通ピン104,105により固定されているボルト100が開示されている。このボルト100は、ナット挿入時には、ナット110が弾性体101を押圧することにより当該弾性体101をスリット部103に収容して、弾性体101がナット110に引っ掛かることなく挿入できるようにし、ナット挿入後には、弾性体101の突出部106とナット110との干渉によりナット110の抜けを防止するようにしたものである。
また、特許文献2には、図12に示すように、弾性部材により形成されたナット脱落防止部材121が溶接によりボルト120の軸部先端122に固定されており、かつ、ナット脱落防止部材121の係止部123を収容するスリット部124が軸部125に形成されたボルト120が開示されている。このボルト120は,ナット挿入時には、ナット130が係止部123を押圧することにより当該係止部123をスリット部124に収容して、ナット脱落防止部材121がナット130に引っ掛かることなく挿入できるようにし、ナット挿入後には、係止部123の端部126がナット130の端面131と当接することにより、ナット130の脱落を防止するようにしたものである。
特開平05−106626号公報 特開2003‐156026号公報
特許文献1に開示されているボルトは、弾性体が上下対象に「く」の字状に折曲形成された形状であるため、ナット挿入後において、ナットが緩む方向に回転した場合であっても、ナットが弾性体を押圧することにより弾性体がスリット部に収容されることとなり、ナットの脱落を確実に防止することが困難であるという問題があった。特に弾性体の弾性力が低下した場合には、容易にナットが緩む方向に移動できることとなり、上記問題が顕著となる。また、弾性体の弾性力が低下した場合や弾性体が破損した場合には、弾性体を交換する必要が生じるが、弾性体を支持している一方の連通ピンの位置とナットの位置とが重なるため、弾性体を交換するには、ナットをボルトから取り外さなければならず、ナットを螺合したままで、弾性体を交換することができないという問題もあった。
また、特許文献2に開示されているボルトは、その構造上、ナットが緩む方向に移動した場合には係止部が広がることとなり、係止部の端部によるナットの端面への押圧力がなくなり、ナットが緩み、脱落するおそれがあった。また、ナット脱落防止部材は溶接によりボルトの軸部先端に固定されているため、ナット脱落防止部材が破損した場合にはナット脱落防止部材のみを交換することができないという問題があった。また、ナットを取り外す場合、係止部をスリット内に収容させるために、指又はペンチ等により係止部を常に押圧しながらナットを回転させなければならず、実用上ナットを容易に取り外すことができないという問題もあった。
本発明は、このような問題を解決すべくなされたものであって、振動等によるナットの脱落を確実に防止することのできる締結具、及び、この締結具におけるナットを必要時に容易に離脱することができるナット離脱工具の提供を目的とする。
本発明の上記目的は、ネジ部が形成されたボルト軸を有するボルト本体と、前記ボルト軸に螺合されるナットと、螺合した前記ナットの脱落を防止する脱落防止部材とを備える締結具であって、前記ボルト本体は、前記ボルト軸の先端から軸線に沿って外周面に形成された縦溝と、前記縦溝の底面から径方向内方に延びる係止孔とを備え、前記脱落防止部材は、前記ボルト軸の先端側に取り付けられる固定部と、前記ボルト軸の径方向外方に張り出す張出部と、前記係止孔に挿入される係止部とを備えており、前記ボルト軸に螺合される前記ナットにより前記張出部が押圧されることにより、前記係止部が前記係止孔に挿入されて前記張出部が前記縦溝に収容され、前記ナットの螺合の進行により前記張出部の押圧が解除されると、前記張出部の弾性復元力により前記係止孔に挿入されていた前記係止部が露出し、前記ナットを係止可能になるように構成された締結具により達成される。
この締結具において、前記縦溝は、前記ボルト軸の軸線を挟んで両側に形成されており、前記各縦溝に対応して前記張出部が設けられていることが好ましい。
また、前記係止部の係止孔挿入端部は、前記ボルト軸の径方向外方に向けて屈曲していることが好ましい。
また、前記張出部は、前記ボルト軸に装着される前記ナットにより押圧される第1の押圧部と、前記ボルト軸から離脱する前記ナットにより押圧される第2の押圧部とを備えていることが好ましい。
また、前記第1の押圧部は、前記固定部から前記ボルト軸の径方向外方に向けて反る湾曲状に形成されていることが好ましい。
また、本発明の前記目的は、上記締結具において前記ボルト軸に締結された前記ナットを離脱するための工具であって、前記ナットと嵌合するナット収容部と、前記ボルト軸の先端が挿入されるボルト軸収容部とを有するソケットを備え、前記ソケットの回転により前記ナットが一体的に回転するように構成されており、前記ボルト軸収容部は、前記ボルト軸を挿入する際に、内周面が前記張出部を押圧して前記係止部を前記係止孔に挿入し、離脱する前記ナットの端面が前記第2の押圧部を押圧するように構成されているナット離脱工具により達成される。
本発明によれば、振動等によるナットの脱落を確実に防止することのできる締結具、及び、この締結具におけるナットを必要時に容易に離脱することができるナット離脱工具を提供することができる。
以下、本発明の締結具について添付図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態に係る締結具を示しており、図1(a)は締結具の正面図、図1(b)はその側面図、図1(c)はボルト先端部の縦断面図である。
図1に示すように、締結具1は、ボルト本体10と、脱落防止部材20とを備えている。ボルト本体10は、ボルト頭11とボルト軸12とを備えている。ボルト軸12の外周面には、軸方向に沿ってボルト軸先端から所定位置まで延びる一対の縦溝13,14が軸線を挟んで形成されている。また、ボルト軸12の先端面18には、一対の縦溝13,14の間を連結するように横溝15が形成されている。横溝15と一対の縦溝13,14との境界となるコーナー部はR加工されており、これら一対の縦溝13,14及び横溝15によって囲まれた部分が、後述する脱落防止部材20の取付部17を構成している。
また、一対の縦溝13,14のボルト頭側(A方向側)の端部には、各縦溝13,14の底面から径方向内方に延びる係止孔16が設けられている。
脱落防止部材20は、一対の縦溝13,14の幅と略同じ幅を有する帯状の弾性体を屈曲させて構成したものであり、例えば、ステンレスバネ等の鋼材や樹脂等により形成することができる。本実施形態では、ステンレスバネにより形成している。脱落防止部材20は、図1(c)に示すように、固定部21、一対の張出部24,25、及び、一対の係止部26,27を備えている。
固定部21は、取付部17の表面形状に沿うようにU字状に形成されており、弾性力によって取付部17を挟持することによりボルト軸12に固定されている。
張出部24,25は、屈曲した形状により、第1押圧部24a,25aと第2押圧部24b,25bとを備えている。第1押圧部24a,25aは、固定部21の端部からA方向に向かって径方向外方に拡がる一方、第2押圧部24b,25bは、第1押圧部24a,25aの先端部からA方向に向かって径方向内側に狭まるように形成されている。なお、第2押圧部24b,25bは、第1押圧部24a,25aの先端部からA方向に向かってボルト軸12と略平行となるように形成してもよい。
係止部26,27は、第2押圧部24b,25bの先端部から径方向内側に向かって軸線に略垂直に延びている。
次に、脱落防止部材20をボルト本体10に取り付ける工程、及び、本実施形態に係る締結具1にナット40を螺合する工程について図2の斜視図及び図3の縦断面図を用いて説明する。なお、図3においては、図2に示すワッシャー44を省略している。
まず、脱落防止部材20をボルト本体10に取り付ける。脱落防止部材20のボルト本体10への取り付けは、図2(a)及び(b)に示すように、脱落防止部材20の一対の係止部26,27の間を拡げた状態で、固定部21をボルト軸12の取付部17に取り付けた後、脱落防止部材20の弾性復元力により、ボルト軸12に設けられた係止孔16に係止部26,27を挿入することにより行なわれる。なお、脱落防止部材20を交換などのためにボルト軸12から取り外す場合は、上記取り付け時と逆の手順で脱落防止部材20を開くようにして、係止孔16から係止部26,27を抜き出し、次いで、固定部21をボルト軸12の取付部17から取り外すことにより、容易に行うことができる。また、例えば、脱落防止部材20にボルト本体10の色と異なる鮮やかな色を着色することにより、脱落防止部材20の設置不良や施工不良を容易に目視できる。
次に、図3(a)に示すように、通常のボルト・ナットと同様に、ナット40の雌ネジ41をボルト軸12の雄ネジ42に螺合させる。脱落防止部材20の固定部21は縦溝13,14内に収容されているため、ナット40が固定部21に干渉するおそれがなく、スムーズに螺合が進行する。
こうして、ナット40を螺合していくと、ナット40のボルト頭側(A方向側)の端面43が張出部24,25の第1押圧部24a,25aに当接する。この状態で更に螺合していくと、図3(b)に示すように、ナット40の押圧により張出部24,25が弾性変形し、係止部26,27が係止孔16に挿入されることにより、張出部24,25が縦溝13,14内に収容される。こうして、螺合が引き続きスムーズに進行する。
さらに、螺合が進行して、ナット40が脱落防止部材20の係止部26,27を超えると、図3(c)及び図2(c)に示すように、ナット40により押圧されて縦溝13,14内に収容されていた張出部24,25は、押圧が解除され、弾性復元力によりボルト軸12の径方向外方に突出する。これに伴い、係止孔16内に収容されていた係止部26,27が係止孔16から露出する。
この突出した係止部26,27が、ナット40のボルト軸先端側(B方向側)の端面43と当接可能になるため、ナット40の脱落が防止される。また、ナット40が緩む方向に移動したとしても、係止部26,27が係止孔16の内周面と当接することにより、ナット40は、係止孔16よりもボルト軸先端側(B方向側)へ移動することができず、確実にナット40の脱落を防止することができる。
また、脱落防止部材20は、ナット40の締結後においてナット40よりもボルト軸先端側(B方向側)に存在するため、ナット40を螺合した状態のままであっても、当該脱落防止部材20を交換することができ、また、その交換も上述したように容易に行うことができる。
図4に示すように、張出部24,25の径方向の張り出し幅L1(ボルト軸12の最外縁から張出部24,25の最外縁までの径方向の長さ)は、ナット40の螺合をスムーズに行うと共に、締結したナット40を確実に係止することができるように、ナット40の径方向の張り出し幅L(ナット40の雌ネジの最外縁からナット40の側面までの径方向長さ)の50%〜100%であることが好ましく、70%〜100%であることがより好ましい。この数値範囲外でも使用することはできるが、張り出し幅L1が短すぎると、係止部26,27の径方向の露出長さL2(ボルト軸12の最外縁からの係止部26,27の径方向長さ)を十分な長さとすることができず、ナット40を確実に係止することが困難となるおそれがある。一方、張り出し幅L1が長すぎると、張出部24,25をナット40が押圧するときの抵抗が大きくなるため、スムーズな螺合を行うことが困難となるおそれがある。
また、係止部26,27の径方向の露出長さL2(ボルト軸12の最外縁からの係止部26,27の径方向長さ)は、締結したナット40を確実に係止すると共に、ナット40をボルト軸12からスムーズに取り外すことができるように、ナット40の径方向の張り出し幅Lの50%〜100%であることが好ましく、50%〜70%であることがより好ましい。この数値範囲外でも使用することはできるが、露出長さL2が短すぎるとナット40を確実に係止することが困難となるおそれがある。一方、露出長さL2が長すぎると、ナット40をボルト軸12からスムーズに取り外すことが困難となるおそれがある。
また、係止部26,27の係止孔16への径方向の挿入長さL3(係止部26,27の先端から係止孔16の端部までの径方向長さ)は、締結したナット40を確実に係止すると共に、ナット40の螺合をスムーズに行うことができるように、ボルト軸12の軸径dの10%〜45%であることが好ましく、20%〜35%であることがより好ましい。この数値範囲外でも使用することはできるが、挿入長さL3が短すぎると係止孔16から係止部26,27が抜けやすくなり、ナット40のボルト軸先端側(B方向側)への移動を規制することが困難となるおそれがある。一方、挿入長さL3が長すぎると、張出部24,25をナット40により押圧した場合に、係止部26,27の先端が係止孔16から突出しナット40の雌ネジと干渉するおそれがあり、スムーズな螺合を行なうことが困難となるおそれがある。
また、張出部24,25の厚みは、材質にもよるが例えば本実施形態のようにステンレス板を用いる場合には、適度な弾性復元力が得られるように、0.1mm〜1mmであることが好ましく、0.2mm〜0.5mmであることがより好ましい。この数値範囲外でも使用することはできるが、厚みが薄すぎると弾性力が弱くなり、締結したナット40を確実に係止することが困難となるおそれがある。一方、厚みが厚すぎると、弾性力が強くなり、張出部24,25をナット40が押圧するときの抵抗が大きくなるため、スムーズな螺合を行なうことが困難となるおそれがある。
次に、螺合したナット40をボルトから取り外す方法について説明する。ナット40をボルトから取り外す場合、図5に示すナット離脱工具を使用することにより、作業を容易にすることができる。図5(a)は、ナット40が締結されたボルト軸12をナット離脱工具に装着した状態を示す縦断面図であり、図5(b)はその要部拡大図である。
ナット離脱工具は、ナット収容部61及びボルト軸収容部62を有するソケット60を備えている。ナット収容部61は、通常のレンチ用ソケットのナット収容部と同様の形状を有しており、ソケット60の回転により、ナット収容部61と嵌合したナット40がソケット60と一体的に回転するように構成されている。
また、ボルト軸収容部62は、ナット収容部61よりも断面積が小さい円形断面を有しており、当該ナット収容部61と同心となるように形成されている。より詳細には、ボルト軸収容部62の径は、ボルト軸12を挿入する際にボルト軸収容部62の内周面が張出部24,25を押圧して、係止部26,27を係止孔16に挿入するような大きさとされている。
このように構成されたナット離脱工具によれば、まず、ナット40が締結されたボルト軸12の先端をボルト軸収容部62に挿入することにより、ナット40がナット収容部61に嵌合し、ナット収容部61とボルト軸収容部62との間の段差部68にナット40の端面43が当接して固定される。このとき、張出部24,25は、上述したようにボルト軸収容部62の内周面により押圧され、係止部26,27が係止孔16に挿入される。
この状態でソケット60を手動又は自動で回転させると、ナット40が一体的に回転し、ナット40がボルト軸12の先端方向へ移動する。上述したように、係止部26,27は係止孔16に挿入されているため、ナット40の端面43は張出部24,25における第2押圧部24b,25bに当接し、押圧する。これにより、張出部24,25がそれぞれ縦溝13,14に収容され、ナット40をスムーズに離脱することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の具体的な態様は上記実施形態に限定されない。例えば、図6に示すように、ボルト軸12の軸線に沿った係止部26,27の高さ位置を互いに異ならせることにより、張出部24,25の押圧時における係止部26,27の先端の干渉を確実に防止して、係止孔16への挿入をスムーズに行うことができる。また、係止部26,27の先端の干渉を防止する方法としては、係止部26,27のいずれか一方の先端形状を三角形状にして図7に示すように折り曲げてもよい。
また、本実施形態においては、係止孔16を貫通孔としているが、係止部26,27を収容可能な深さを有する孔であれば、非貫通孔であってもよい。
また、本実施形態においては、縦溝13,14をボルト軸12の軸線の両側に形成し、各縦溝13,14に張出部24,25が収容されるように構成しているが、図8に示すように、単一の張出部24のみを設け、この張出部24が縦溝13に収容されるように構成しても、上述した本実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態においては、脱落防止部材20の固定部21が、U字形状によりボルト軸12を挟持するように構成されているが、固定部21の構成は、ボルト軸12の先端側に取り付け可能であれば特に限定されるものではない。例えば、図9に示すように、脱落防止部材20の先端を側面視コ字状に折り曲げて固定部21を形成し、ボルト軸12の先端部に形成した取付孔52に固定部21の先端部51を挿入することにより、脱落防止部材20の取り付けを行ってもよい。この構成によれば、脱落防止部材20の脱着が容易なだけでなく、挟持部30,31によりボルト軸12を挟持しつつ、先端部51によりボルト軸12に沿った方向の動きが規制されるため、脱落防止部材20の取り付けを確実にすることができる。
また、図10に示すように、固定部21の形状を、ボールペンなどで一般的に用いられるペンクリップ状に形成してもよく、この構成によっても脱落防止部材20を確実に固定することができる。図10(a)は、このような固定部21を有する脱落防止部材20を備えた締結具の縦断面図であり、図10(b)は、そのD−D断面図である。このペンクリップ状の固定部21を採用する場合、ボルト軸12の外周の所定位置に固定部21を取り付ける環状溝53を設け、この環状溝53に沿ってリング状の固定部21を取り付けることにより、脱落防止部材20を固定することができる。
また、本実施形態においては、ボルト本体10は、ボルト頭11を備えた形状であるが、特にこの形状に限定されるものではなく、例えば、Uボルト、全ネジボルト等のようにボルト頭11を備えていないボルトを用いることができる。
また、本実施形態においては、脱落防止部材20の形状は帯状であるが、特に帯状に限定されるものではなく、例えば、断面円形の棒状の形状であってもよい。
また、本実施形態においては、図1(c)に示すように、第1押圧部24a(25a)を直線状に形成しているが、例えば、図13に示すように、固定部21からボルト軸12の径方向外方に向けて反る湾曲状となるように形成してもよい。このような構成により、ナット40のボルト軸12への取り付けおよび取り外しを繰り返し行っても、第1押圧部24aの弾性復元力が低下することを防止することができる。これにより、ナット40のボルト軸12への螺合時において、ナット40による張出部24の押圧が解除された際に、第1押圧部24aの弾性復元力により係止孔16に収容されていた係止部26を係止孔16から確実に露出させることができ、係止部26によるナット40の係止を確実に行うことが可能となる。なお、図13においては、固定部21の形状としてペンクリップ状を採用すると共に、ボルト軸12に単一の縦溝13を形成した締結具を示している。
また、本実施形態においては、図1(c)に示すように、係止部26(27)を直線状に構成しているが、例えば、図14(a)に示すように、係止部26の係止孔挿入端部26aが、ボルト軸12の径方向外方に向けて屈曲するように構成してもよい。このような構成を採用することにより、仮にナット40が緩んで係止部26を押圧することによって、図14(b)の矢示Cで示すように張出部24がボルト軸12の径方向外方に開いて変形し、係止部26が係止孔16から抜け出す方向に移動したとしても、屈曲された係止部26の係止孔挿入端部26aの先端がナット40の雌ネジ41に当接するため、係止部26が係止孔16から抜け出すことを確実に防止することができる。これにより、ナット40が緩んで当該ナット40がボルト先端側(B方向側)に移動する場合であっても、係止孔16の内周面と係止部26とが当接することを確実に確保することができるので、ナット40が係止孔16を越えてボルト軸先端側(B方向側)へ移動することを確実に防止することが可能となり、ナット40の脱落を確実に防止することができる。
また、係止部26の係止孔挿入端部26aの屈曲長さおよび屈曲角度は、屈曲された係止部26の係止孔挿入端部26aの先端が、図14(b)に示すようにナット40の雌ネジ41に当接する際に、係止部26の一部が係止孔16内部に収容されている状態を維持することができるように適宜設定すればよい。
また、本実施形態においては、ボルト軸12に形成される縦溝13,14が、図2(a)の斜視図および図15の断面図に示すように、ボルト軸12の外周面を軸方向に沿って断面視コ字状に切り欠くことにより形成されているが、このような構成に特に限定されるものではなく、例えば、図16(a)の斜視図および図16(b)の断面図に示すようにボルト軸12の外周面を軸方向に沿って平面状に切り欠くことにより形成してもよい。このような構成を採用することにより、ボルト軸12に縦溝13,14を加工する際の工数低減を図ることができる。なお、ボルト軸12の外周面を軸方向に沿って平面状に切り欠くことにより形成された単一の縦溝13(14)をボルト軸12に設けるような構成を採用してもよい。
本発明の一実施形態に係る締結具の(a)正面図、(b)側面図、(c)ボルト先端部の縦断面図である。 (a)及び(b)脱落防止部材をボルト本体に取り付ける工程を説明するための斜視図、(c)ナット螺合完了状態を示す斜視図である。 本発明に係る締結具にナットを螺合する工程を説明するための縦断面図である。 張出部の径方向の張り出し幅、係止部の径方向の露出長さ、及び係止部の係止孔への径方向の挿入長さの説明図である。 (a)螺合したナットにナット離脱工具を挿入固定した状態の縦断面図、(b)その要部拡大図である。 本発明の他の実施例を示す断面図である。 本発明の他の実施例を示す要部断面図である。 本発明の他の実施例を示す断面図である。 本発明の他の実施例を示す(a)脱落防止部材の変形例を示す平面図、(b)当該脱落防止部材をボルトに取り付けた場合の断面図である。 本発明の他の実施例を示す(a)断面図、(b)D−D断面図である。 従来の締結具を示す断面図である。 従来の他の締結具を示す断面図である。 本発明の他の実施例を示す断面図である。 本発明の他の実施例を示す(a)断面図、(b)その作用を説明する説明図である。 本発明に係る締結具を構成するボルト軸の断面図である。 (a)本発明の他の実施例を構成するボルト軸の斜視図、(b)その断面図である。
符号の説明
1 締結具
10 ボルト本体
12 ボルト軸
13,14 縦溝
16 係止孔
17 取付部
20 脱落防止部材
21 固定部
24,25 張出部
24a,25a 第1押圧部
24b,25b 第2押圧部
26,27 係止部

Claims (6)

  1. ネジ部が形成されたボルト軸を有するボルト本体と、前記ボルト軸に螺合されるナットと、螺合した前記ナットの脱落を防止する脱落防止部材とを備える締結具であって、
    前記ボルト本体は、前記ボルト軸の先端から軸線に沿って外周面に形成された縦溝と、前記縦溝の底面から径方向内方に延びる係止孔とを備え、
    前記脱落防止部材は、前記ボルト軸の先端側に取り付けられる固定部と、前記ボルト軸の径方向外方に張り出す張出部と、前記係止孔に挿入される係止部とを備えており、
    前記ボルト軸に螺合される前記ナットにより前記張出部が押圧されることにより、前記係止部が前記係止孔に挿入されて前記張出部が前記縦溝に収容され、
    前記ナットの螺合の進行により前記張出部の押圧が解除されると、前記張出部の弾性復元力により前記係止孔に挿入されていた前記係止部が露出し、前記ナットを係止可能になるように構成された締結具。
  2. 前記縦溝は、前記ボルト軸の軸線を挟んで両側に形成されており、前記各縦溝に対応して前記張出部が設けられている請求項1に記載の締結具。
  3. 前記係止部の係止孔挿入端部は、前記ボルト軸の径方向外方に向けて屈曲している請求項1又は2に記載の締結具。
  4. 前記張出部は、前記ボルト軸に装着される前記ナットにより押圧される第1の押圧部と、前記ボルト軸から離脱する前記ナットにより押圧される第2の押圧部とを備えている請求項1から3のいずれかに記載の締結具。
  5. 前記第1の押圧部は、前記固定部から前記ボルト軸の径方向外方に向けて反る湾曲状に形成されている請求項4に記載の締結具。
  6. 請求項4又は5に記載された締結具において前記ボルト軸に締結された前記ナットを離脱するための工具であって、
    前記ナットと嵌合するナット収容部と、前記ボルト軸の先端が挿入されるボルト軸収容部とを有するソケットを備え、前記ソケットの回転により前記ナットが一体的に回転するように構成されており、
    前記ボルト軸収容部は、前記ボルト軸を挿入する際に、内周面が前記張出部を押圧して前記係止部を前記係止孔に挿入し、離脱する前記ナットの端面が前記第2の押圧部を押圧するように構成されているナット離脱工具。
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