JP2001253938A - 射出成形用共重合ポリエステル樹脂 - Google Patents
射出成形用共重合ポリエステル樹脂Info
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Abstract
肉厚の射出成形品を得るに最適な共重合ポリエステル樹
脂を提供する。 【解決手段】テレフタル酸を主たるジカルボン酸成分と
し、エチレングリコールを主たるジオール成分とするポ
リエステルであって、全ジオール成分の5〜50モル%
が1,3−プロパンジオールであることを特徴とする射
出成形用共重合ポリエステル樹脂。
Description
ル樹脂に関し、さらに詳しくは射出成形性および耐衝撃
性に優れ、着色の少ない透明な射出成形品を得るに最適
な共重合ポリエステル樹脂に関するものである。
下PETと記す)に代表されるポリエステル樹脂は、そ
の優れた機械的性質、化学的性質、透明性などから清涼
飲料用ボトルとして広く利用されている。また、優れた
透明性に注目して、化粧品容器やビールグラスのような
射出成形品にも使用する試みがなされている。
形品の成形に際し、通常のPET樹脂は結晶性が高いた
め成形品の厚みが増すと、成形時の冷却が不十分となり
結晶化による白化が進行し易く、得られる成形品の透明
性が低下するという問題点がある。
ル酸やナフタレンジカルボン酸、ジエチレングリコール
などの第3成分を共重合することによりPET樹脂の結
晶性を改善する方法(特開平5−255491号公報、
特開平5−255492号公報)、結晶性の低い高重合
度のPET樹脂を用いる方法(特開平9−118744
号公報)、これらを組み合わせた方法(特開平11−1
58260号公報)などが種々検討されてきた。しかし
ながら、共重合樹脂や高重合度の樹脂の製造に際し、樹
脂の熱分解による色調の悪化(黄変)が起こりやすくな
るなどの樹脂生産上の問題により十分な成果が得られて
いないのが現状である。さらに、イソフタル酸を共重合
したポリエステルは耐衝撃性が低いために成形品が割れ
やすく、ジエチレングリコールなどのアルキレングリコ
ール成分を共重合したポリエステルはガラス転移温度の
低下に伴い耐熱性が劣るという欠点を有している。
従来技術の問題点を解消し、耐衝撃性に優れ、着色の少
ない透明性に優れた肉厚の射出成形品を得るに最適な共
重合ポリエステル樹脂を提供することにある。
酸を主たるジカルボン酸成分とし、エチレングリコール
を主たるジオール成分とするポリエステルであって、全
ジオール成分の5〜50モル%が1,3−プロパンジオ
ールであることを特徴とする射出成形用共重合ポリエス
テル樹脂によって達成される。
は、テレフタル酸またはそのそのエステル形成性誘導体
とエチレグリコールまたはそのエステル形成性誘導体、
および1,3−プロパンジオールとを公知の方法により
重縮合せしめて得られるものある。
3−プロパンジオールの比率は、全ジオール成分に対し
て5〜50モル%であり、12〜30モル%であること
が最も好ましい。1,3−プロパンジオールの比率が5
モル%に満たない場合は、得られる射出成形品の耐衝撃
性が不十分である。また、1,3−プロパンジオールの
比率が50モル%を超える場合は、ガラス転移温度の低
下が大きく、耐熱性が劣る。
副生成物としてジエチレングリコールを少量含んでい
る。通常含まれるジエチレングリコールの量は、共重合
ポリエステル樹脂に対して1.0〜3.0モル%であ
る。
は、成形性を改善するなどの目的で、多官能化合物を含
んでいても良い。このような多官能化合物としてトリメ
リト酸、ピロメリット酸、トリメチロールプロパン、ペ
ンタエリスリトールなどが挙げられる。樹脂中に含まれ
る多官能化合物の含有量は、通常0.1〜2.0モル%
である。
フタル酸またはそのエステル形成性誘導体とエチレング
リコールまたはその誘導体、および1,3−プロパンジ
オールとを主成分とし、必要に応じて多官能化合物を特
定量加えた原料を、アンチモン、チタン、ゲルマニウ
ム、スズ、亜鉛からなる群から選ばれる少なくとも1種
の金属元素含有化合物を触媒として、エステル化反応工
程、液相重縮合反応工程、さらに必要に応じて固相重合
反応工程により製造される。
ズメーター(日本電色製 ヘーズメーター300A)を
用いて、樹脂を250℃にて溶融成形した厚み6mmの
プレートをJIS K 7105に準じて測定した値で
ある。本発明の共重合ポリエステル樹脂のプレートヘー
ズは1.0%以下、好ましくは0.7%以下、より好ま
しくは0.5%以下である。
色差計(スガ試験機製 色差計SM−4,SM−5)を
用いて、樹脂を250℃にて溶融成形した厚み7mmの
プレートにて測定した値であり、黄〜青系の色相(+は
黄味,−は青味)を表す。本発明の共重合ポリエステル
樹脂のプレートカラーb値は+1.0〜−1.0であ
り、+0.5〜−0.5の範囲にあることが着色の少な
いことを示していることから好ましい。
れるコバルト原子は10〜30ppmの範囲にある事が
好ましい。コバルトの量により樹脂の色相を調整するこ
とが出来、着色の少ない透明な樹脂が得られるので好ま
しい。
バルト、酢酸コバルト、硝酸コバルト、等のグリコール
可溶性コバルト化合物があげられる。中でも酢酸コバル
トが最適である。コバルト化合物の添加時期としては共
重合ポリエステル樹脂製造工程のいかなる時期でもかま
わないが、エステル化反応後、液相重縮合工程前に添加
することが、共重合ポリエステル樹脂中のコバルト化合
物分散性が優れるために好ましい。
粘度が0.60〜0.90dl/gの範囲にある。この
ような粘度の共重合ポリエステルからは、射出成形性お
よび透明性に優れた成形品が得られる。
の方法によって射出成形される。例えば、共重合ポリエ
ステル樹脂を射出成形機に供給し、樹脂の溶融温度にお
いて所定形状の金型に射出成形する。金型内で冷却固化
することにより成形品とする。
出成形性に優れており、着色が少なく透明な射出成形品
を得るに最適な材料として使用できる。
る。各物性の測定および評価は下記の方法に従った。
タン=60/40(重量比)の混合液に溶かし、自動粘
度測定装置(柴山科学製 SS−270LC)を用いて
20℃にて測定した。
差計SM−4,SM−5)にて測定した。L値は明度
(値が大きいほど明るい)、a値は赤〜緑系の色相(+
は赤味、−は緑味)、b値は黄〜青系の色相(+は黄
味,−は青味)を表す。色調は、L値が大きいほど、a
値は0に近いほど、b値は+1.0〜−1.0の範囲が
良好である。
形し、真空中で蛍光X線分析装置(リガク社製 蛍光X
線分析装置32702)により測定した。
板プレートに溶融成形し、ヘーズメーター(日本電色製
ヘーズメーター300A)によりJIS K7105
に準じて測定した。
mのアイゾット衝撃試験片に溶融成形し、アイゾット衝
撃試験機によりJIS K 7110に準じて測定し
た。
エチレングリコール、1,3−プロパンジオールをグリ
コール成分が酸成分に対してモル比1.2となるように
所定量仕込み、250℃、200KPaの圧力下にてエ
ステル化反応を行った。エステル化反応終了後、所定量
の二酸化ゲルマニウム触媒、必要に応じてコバルト化合
物を加え、285℃、133Paの減圧下で重縮合反応
を行なった。得られた共重合ポリエステル樹脂の物性を
表1および表2に示す。
以下となるまで乾燥した後、射出成形機(住友重機製)
を用いて、成形温度250℃にて厚さ7mmの平板プレ
ートおよび6.35mm厚みのアイゾット衝撃試験片を
成形した。得られた成形品の物性を表1および表2に示
す。
ず他の共重合成分を使用する以外は、実施例1と同様の
実験を行った。結果を表3に示す。
たは樹脂粘度を変更する以外は、実施例1と同様の実験
を行った。結果を表4に示す。
Claims (3)
- 【請求項1】 テレフタル酸を主たるジカルボン酸成分
とし、エチレングリコールを主たるジオール成分とする
ポリエステルであって、全ジオール成分の5〜50モル
%が1,3−プロパンジオールであることを特徴とする
射出成形用共重合ポリエステル樹脂。 - 【請求項2】 極限粘度が0.60〜0.90dl/g
である請求項1記載の射出成形用共重合ポリエステル樹
脂。 - 【請求項3】 共重合ポリエステル樹脂中のコバルト原
子の含有量が10〜30ppmであることを特徴とする
請求項1および請求項2記載の射出成形用共重合ポリエ
ステル樹脂。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000064359A JP2001253938A (ja) | 2000-03-09 | 2000-03-09 | 射出成形用共重合ポリエステル樹脂 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000064359A JP2001253938A (ja) | 2000-03-09 | 2000-03-09 | 射出成形用共重合ポリエステル樹脂 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001253938A true JP2001253938A (ja) | 2001-09-18 |
JP2001253938A5 JP2001253938A5 (ja) | 2006-04-27 |
Family
ID=18584072
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2000064359A Pending JP2001253938A (ja) | 2000-03-09 | 2000-03-09 | 射出成形用共重合ポリエステル樹脂 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001253938A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017110186A (ja) * | 2015-12-11 | 2017-06-22 | ユニチカ株式会社 | ポリエステル樹脂組成物及びそれからなるブロー成形品 |
-
2000
- 2000-03-09 JP JP2000064359A patent/JP2001253938A/ja active Pending
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JP2017110186A (ja) * | 2015-12-11 | 2017-06-22 | ユニチカ株式会社 | ポリエステル樹脂組成物及びそれからなるブロー成形品 |
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