JP2000159874A - ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents
ポリエステル樹脂組成物Info
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Abstract
などの物性に優れるポリエステル組成物を得る。 【解決手段】主としてテレフタル酸またはそのエステル
形成性誘導体とエチレングリコールまたはそのエステル
形成性誘導体とからなるポリエステル組成物であり、リ
ン化合物、特定の金属化合物、アンチモン化合物の量、
及びリン化合物と上記金属化合物の比を特定の値とした
ポリエステル組成物。
Description
に優れた飲料ボトル用あるいはフィルム、シート用ポリ
エステルに関するものである。
るポリエステルは、機械的、電気的、熱的、光学的、化
学的などの優れた性質を有しているため、繊維、フィル
ム、シート、ボトル、その他の成形品として産業分野で
幅広く使用されている。かかるポリエステルは、各用途
において要求特性は異なるが、例えば飲料ボトル用では
ガラス瓶に匹敵する透明性と良好な色調が要求される。
としては、一般にゲルマニウム化合物、チタン化合物お
よびアンチモン化合物が使用されている。この中で飲料
ボトル用途など透明性が重要視される分野においては、
外観良好な透明ボトルを得やすいことから主としてゲル
マニウム化合物が使用されている。しかしながら、ゲル
マニウム化合物はアンチモン化合物に比べると価格が約
100倍高価であり、またポリエステル成形時に必要不
可欠な乾燥条件が、一般的な通風乾燥方式を用いた場合
非常に限定されており生産面での律速となる。
しかも乾燥温度をゲルマニウム化合物より更に上げても
熱分解を起こさないため生産性が向上することから大き
なコストダウンが期待できる。ところがアンチモン化合
物を使用したポリエステルは色調が悪く(黄色)、さら
に、ポリマー中にアンチモン化合物が析出し、その影響
で結晶性が大きくなるため、例えばボトル成型時に著し
く白化し透明ボトルを得にくいことから使用されていな
いのが現状である。これらの問題点を解決する方法とし
て、例えば特開昭58−47023号公報のようにゲル
マニウム化合物とアンチモン化合物を併用したり、特公
平4−57692号公報のようにマグネシウム化合物を
添加するなどして透明性を向上させる方法が提案されて
いる。しかしながら、これらの方法では透明性の改善が
不十分であったり、透明性は改善できても末端カルボキ
シル基の増加により耐熱性が不十分だったり、味や臭い
の原因となるアセトアルデヒドが増加したりして、その
効果はボトルやフィルム、シートといった食品包装分野
には十分ではない。
とするところは、ゲルマニウム化合物より安価なアンチ
モン化合物を用いる方法であって、しかも従来のものと
比べて色調、透明性、耐熱性、低アセトアルデヒド性な
どの物性が何ら劣ることのないポリエステル組成物に関
するものである。
は、重合触媒であるアンチモン化合物の存在下で、テレ
フタル酸またはそのエステル形成性誘導体とエチレング
リコールまたはそのエステル形成性誘導体とからポリエ
ステルを製造するに際し、下記式(1)、(2)、
(3)を満足するアルカリ金属、アルカリ土類金属、コ
バルト、マンガン、チタンおよび亜鉛から選択した少な
くとも1種の金属化合物、リン化合物およびアンチモン
化合物を添加することを特徴とするポリエステル組成物
によって達成される。 1.0≦M+P≦3.5 (1) 0.1≦M/P≦1.5 (2) 0.8≦Sb≦3.0 (3) 但し、Mはポリマー106g当りのアルカリ金属、アル
カリ土類金属、コバルト、マンガン、チタン、および亜
鉛の金属の総モル数、Pはポリマー106g当りのリン
の総モル数、Sbはポリマー106g当りのアンチモン
の総モル数を示す。
は、テレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体を主
たるジカルボン酸成分とし、エチレングリコールまたは
そのエステル形成性誘導体を主たるジオール成分とする
が、各々40モル%以下の割合で他のジカルボン酸また
はジオール成分を共重合したものであってもよい。この
共重合してよいジカルボン酸成分としては例えばイソフ
タル酸、オルトフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジ
フェニルジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、アジ
ピン酸、アゼライン酸、シクロヘキサンジカルボン酸な
どの脂肪族または脂環族ジカルボン酸、およびこれらジ
カルボン酸のエステル形成性誘導体などが挙げられる。
また共重合してもよいジオール成分としてはトリメチレ
ングリコール、ヘキサメチレングリコール、シクロヘキ
サンジメタノールなどの脂肪族または脂環族ジオール、
ハイドロキノン、レゾルシン、ビスフェール類、および
これらと脂肪族グリコールとから得られるエーテル含有
ジオール類などの芳香族ジオール類、およびこれらジオ
ールのエステル形成性誘導体などが挙げられる。
媒として用いる以外は公知のポリエステルの重合法を参
考にして製造される。
リ土類金属、コバルト、マンガン、チタンおよび亜鉛の
金属化合物としては反応系に可溶のものであれば使用で
き、酢酸塩、シュウ酸塩、安息香酸塩などの有機酸塩、
塩化物、水酸化物、炭酸物などの無機酸塩が挙げられ
る。これらの化合物のうち、酢酸塩が特に好ましく、エ
チレングリコールヘの溶解性が良好である。また、添加
する金属を、2種類以上併用しても何らさしつかえな
い。これら金属化合物の添加量は、最終的に得られるポ
リマー106gに対して総金属原子が0.2モル〜3.
0モルであることが好ましく、0.4〜1.0モルであ
ることがより好ましい。金属化合物の添加量がこの範囲
にあると色調、透明性、耐熱性、低アセトアルデヒド性
などの物性に優れたポリエステル樹脂組成物が得られ
る。
リン酸、亜リン酸、もしくはこれらのメチルエステル、
エチルエステル、フェニルエステル、更にはハーフエス
テルなどが挙げられる。これらの化合物から選ばれた一
種頼以上が好ましく、特にリン酸のメチルエステル、エ
チルエステル、フェニルエステルが好ましい。これらリ
ン化合物の添加量は、最終的に得られるポリマー106
gに対してリン原子が0.8〜3.0モルであることが
好ましく、1.0〜2.0モルであることがより好まし
い。リン添加量この範囲にあると色調、透明性、耐熱
性、低アセトアルデヒド性などの物性に優れたポリエス
テル樹脂組成物が得られる。
量は、1.0≦M+P≦3.5の範囲である。添加量の
総量が1.0未満であるとポリマー中の末端カルボキシ
ル基が増加し耐熱性が低下すると共に、ポリマーの色調
不良が生じる。また、3.5モルを超える添加は重合工
程中のフィルター詰りや黒色異物の増加を起こすため好
ましくない。
0.1≦M/P≦1.5の範囲である。金属化合物との
比率が、0.1未満であると重合反応速度が小さくな
り、生産性が低下し、かつ透明性向上の効果が少ない。
一方、比率が1.5を超えると味や臭いの原因となるア
セトアルデヒドが増加という問題が生じ好ましくない。
は、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、酢酸アンチ
モン、酒石酸アンチモンカリ、オキシ塩化アンチモンな
どが挙げられる。アンチモン化合物の添加量は、ポリマ
ー106g当りアンチモン金属として0.8モル以上
3.0モル以下である。0.8モル未満では重合触媒と
しての作用が不足し、一方3.0モルを超えると、透明
性が低下すると共に、ポリマーの色調不良が生じ好まし
くない。
されないが、エステル交換反応を要する重合系の場合
は、エステル交換反応前に添加することが好ましい。リ
ン化合物は、エステル交換反応終了後添加することが得
られるポリエステル樹脂組成物の色調が優れるため好ま
しい。なお、ポリエステルを製造するに際し、通常用い
られる各種添加剤、例えば、酸化防止剤、帯電防止剤、
顔料、染料、紫外線吸収剤、滑剤などを添加すること
は、何らさしつかえない。
ルト、マンガン、チタンおよび亜鉛から選択した少なく
とも1種の金属化合物、リン化合物およびアンチモン化
合物を特定量添加することによって透明性、耐熱性、低
アセトアルデヒド性に優れたポリエステルを製造するこ
とができ、このポリエステルは、飲料ボトル、フィル
ム、シートなどの成形品を得るのに極めて有用である。
また、アンチモン化合物を使用することによって、ゲル
マニウム化合物を用いた場合よりも高温短時間でポリエ
ステル樹脂の乾燥を行うことができる。これは、180
〜200℃の高温下での通風乾燥においては、アンチモ
ン化合物はゲルマニウム化合物に比ベポリエステル樹脂
の熱分解促進への関連性が弱い傾向にあるためと考えら
れる。よって乾燥時間が短時間で済み、生産性の面から
も本発明の工業的意義は大きい。
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。実施例での各特性の測定法は、次のとおりである。
タンを6対4(重量比)の割合で混合した液を溶媒とし、
20℃で測定した。
板を射出成形し、ASTM−D−1003−59に準拠
してヘーズを測定した。ヘーズ値は、5.0%以下が好
ましく、3.0%以下がより好ましい。
式色差計(スガ試験機製)にて測定した。カラーb値
は、3.0以下が好ましい。
液体窒素中で冷凍微粉砕し、この粉末をヘッドスペース
法でガスクロマトグラフィー(島津製作所製)にて測定
した。アセトアルデヒド量は、10ppm以下が好まし
い。
樹脂を小型溶融押出機(東洋精機製作所製)を用いて、
1kg/hrの吐出量で60分間押出しテストを行い、7
50メッシュのフィルターを通過させた際の濾過圧力の
変化(上昇)が100kg/cm2を超えなかった場合
を○、100kg/cm2を超えた場合を×として評価
した。
を常法によりエステル化反応させた後トリメチルリン
酸、酢酸マグネシウム、三酸化アンチモンを表1のごと
く添加し、常法により重縮合反応させて固有粘度0.5
7のポリエステル樹脂組成物を得た。その後常法により
固相重合し、固有粘度0.82のポリエステル組成物を
得た。
表1に併せて示した。カラー、ヘーズ、低アセトアルデ
ヒド性が良好であり、フィルター詰りに関しても問題な
かった。
ン酸の量を表1のごとく変える以外、同様にポリエステ
ルを製造した。比較例1においては、カラーが不良であ
り、比較例2〜6全てにおいてはフィルター詰りが発生
した。
変える以外、同様にポリエステルを製造した。比較例7
では、重合反応が進行せず、比較例8は、カラー、ヘー
ズが不良であつた。
様にポリエステルを製造した。比較例9においては透明
性が低下し、比較例10においてはアルデヒドの含有量
が増加した。
Claims (1)
- 【請求項1】 重合触媒であるアンチモン化合物の存在
下で、テレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体と
エチレングリコールまたはそのエステル形成性誘導体と
からポリエステルを製造するに際し、下記式(1)、
(2)、(3)を満足するアルカリ金属、アルカリ土類
金属、コバルト、マンガン、チタン、および亜鉛から選
択した少なくとも1種の金属化合物、リン化合物および
アンチモン化合物を添加することを特徴とするポリエス
テル樹脂組成物。 1.0≦M+P≦3.5 (1) 0.1≦M/P≦1.5 (2) 0.8≦Sb≦3.0 (3) 但し、Mはポリマー106g当りのアルカリ金属、アル
カリ土類金属、コバルト、マンガン、チタン、および亜
鉛の金属の総モル数、Pはポリマー106g当りのリン
の総モル数、Sbはポリマー106g当りのアンチモン
の総モル数を示す。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10341468A JP2000159874A (ja) | 1998-12-01 | 1998-12-01 | ポリエステル樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10341468A JP2000159874A (ja) | 1998-12-01 | 1998-12-01 | ポリエステル樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000159874A true JP2000159874A (ja) | 2000-06-13 |
Family
ID=18346306
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10341468A Pending JP2000159874A (ja) | 1998-12-01 | 1998-12-01 | ポリエステル樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000159874A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100476466B1 (ko) * | 2001-07-24 | 2005-03-17 | 주식회사 코오롱 | 알칼리 이용성 폴리에스테르의 제조방법 |
CN104629033A (zh) * | 2013-11-06 | 2015-05-20 | 中国石油化工股份有限公司 | 低乙醛钛系聚酯的生产方法 |
-
1998
- 1998-12-01 JP JP10341468A patent/JP2000159874A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR100476466B1 (ko) * | 2001-07-24 | 2005-03-17 | 주식회사 코오롱 | 알칼리 이용성 폴리에스테르의 제조방법 |
CN104629033A (zh) * | 2013-11-06 | 2015-05-20 | 中国石油化工股份有限公司 | 低乙醛钛系聚酯的生产方法 |
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Legal Events
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