JP2001214045A - 射出成形用共重合ポリエステル樹脂 - Google Patents

射出成形用共重合ポリエステル樹脂

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JP2001214045A
JP2001214045A JP2000025851A JP2000025851A JP2001214045A JP 2001214045 A JP2001214045 A JP 2001214045A JP 2000025851 A JP2000025851 A JP 2000025851A JP 2000025851 A JP2000025851 A JP 2000025851A JP 2001214045 A JP2001214045 A JP 2001214045A
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Japan
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copolymerized polyester
polyester resin
resin
injection molding
copolyester resin
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JP2000025851A
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Masayuki Kawabe
雅之 川辺
Masaki Yamamoto
正樹 山本
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Kanebo Synthetic Fibers Ltd
Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Synthetic Fibers Ltd
Kanebo Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】着色の少ない透明性に優れた肉厚の射出成形品
を得るに最適な共重合ポリエステル樹脂を提供する。 【解決手段】エチレンテレフタレート単位とエチレンイ
ソフタレート単位のモル比が90/10〜85/15の
共重合ポリエステル樹脂であり、該共重合ポリエステル
樹脂中のコバルト原子の含有量が10〜30ppmであ
ることを特徴とする射出成形用共重合ポリエステル樹
脂。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、共重合ポリエステ
ル樹脂に関し、さらに詳しくは射出成形性に優れ、着色
の少ない透明な射出成形品を得るに最適な共重合ポリエ
ステル樹脂に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ポリエチレンテレフタレート(以
下PETと記す)に代表されるポリエステル樹脂は、そ
の優れた機械的性質、化学的性質、透明性などから清涼
飲料用ボトルとして広く利用されている。また、優れた
透明性に注目して、化粧品容器やビールグラスのような
射出成形品にも使用する試みがなされている。
【0003】化粧品容器やビールグラスのような肉厚成
形品の成形に際し、通常のPET樹脂は結晶性が高いた
め成形品の厚みが増すと、成形時の冷却が不十分となり
結晶化による白化が進行し易く、得られる成形品の透明
性が低下するという問題点がある。
【0004】こうした問題を解決するために、イソフタ
ル酸やナフタレンジカルボン酸、ジエチレングリコール
などの第3成分を共重合することによりPET樹脂の結
晶性を改善する方法(特開平5−255491号公報、
特開平5−255492号公報)、結晶性の低い高重合
度のPET樹脂を用いる方法(特開平9−118744
号公報)、これらを組み合わせた方法(特開平11−1
58260号公報)などが種々検討されてきた。しかし
ながら、共重合樹脂や高重合度の樹脂の製造に際し、樹
脂の熱分解による色調の悪化(黄変)が起こりやすくな
る樹脂生産上の問題などにより十分な成果が得られてい
ないのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術の問題点を解消し、着色の少ない透明性に優れ
た肉厚の射出成形品を得るに最適な共重合ポリエステル
樹脂を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は、エチレンテ
レフタレート単位とエチレンイソフタレート単位のモル
比が90/10〜85/15の共重合ポリエステル樹脂
であり、該共重合ポリエステル樹脂中のコバルト原子の
含有量が10〜30ppmであることを特徴とする射出
成形用共重合ポリエステル樹脂によって達成される。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の共重合ポリエステル樹脂
は、テレフタル酸またはそのそのエステル形成性誘導体
とイソフタル酸またはそのそのエステル形成性誘導体、
およびエチレグリコールまたはそのエステル形成性誘導
体とを公知の方法により重縮合せしめて得られるものあ
る。
【0008】共重合ポリエステル樹脂中に含まれるエチ
レンテレフタレート単位とエチレンイソフタレート単位
のモル比は、90/10〜85/15である。エチレン
イソフタレート単位が10モル%に満たない場合は、得
られる射出成形品の透明性が不十分である。また、エチ
レンイソフタレート単位が15モル%を超える場合は、
共重合ポリエステル樹脂の結晶性が著しく低下し、樹脂
乾燥時に樹脂間の融着が起こりやすくなる。
【0009】本発明の共重合ポリエステル樹脂は、反応
副生成物としてジエチレングリコールを少量含んでい
る。通常含まれるジエチレングリコールの量は、共重合
ポリエステル樹脂に対して1.0〜3.0モル%であ
る。
【0010】また、本発明の共重合ポリエステル樹脂に
は、成形性を改善するなどの目的で、多官能化合物を含
んでいても良い。このような多官能化合物としてトリメ
リト酸、ピロメリット酸、トリメチロールプロパン、ペ
ンタエリスリトールなどが挙げられる。樹脂中に含まれ
る多官能化合物の含有量は、通常0.1〜2.0モル%
である。
【0011】本発明の共重合ポリエステル樹脂は、テレ
フタル酸またはそのエステル形成性誘導体とイソフタル
酸またはそのエステル形成性誘導体、およびエチレング
リコールまたはその誘導体とを主成分とし、必要に応じ
て多官能化合物を特定量加えた原料を、アンチモン、チ
タン、ゲルマニウム、スズ、亜鉛からなる群から選ばれ
る少なくとも1種の金属元素含有化合物を触媒として、
エステル化反応工程、液相重縮合反応工程、さらに必要
に応じて固相重合反応工程により製造される。
【0012】本発明においてプレートヘーズとは、ヘー
ズメーター(日本電色製 ヘーズメーター300A)を
用いて、樹脂を250℃にて溶融成形した厚み7mmの
プレートをJIS K 7105に準じて測定した値で
ある。本発明の共重合ポリエステル樹脂のプレートヘー
ズは1.0%以下であり、透明容器として好適に用いら
れる。
【0013】本発明においてプレートカラーb値とは、
色差計(スガ試験機製 色差計SM−4,SM−5)を
用いて、樹脂を250℃にて溶融成形した厚み7mmの
プレートにて測定した値であり、黄〜青系の色相(+は
黄味,−は青味)を表す。
【0014】本発明の共重合ポリエステル樹脂のプレー
トカラーb値は+1.0〜−1.0であり、これは着色
の少ないことを示している。
【0015】本発明の共重合ポリエステル樹脂中に含ま
れるコバルト原子は10〜30ppmの範囲にある。コ
バルト原子の量が10ppm未満の場合、着色の少ない
透明な樹脂を得ることができない。また、コバルト原子
の量が30ppmを超える場合プレートカラーb値は−
1.0より低くなり青味が強くなりすぎる。
【0016】具体的なコバルト化合物としては、塩化コ
バルト、酢酸コバルト、硝酸コバルト、等のグリコール
可溶性コバルト化合物があげられる。中でも酢酸コバル
トが最適である。コバルト化合物の添加時期としては共
重合ポリエステル樹脂製造工程のいかなる時期でもかま
わないが、エステル化反応後、液相重縮合工程前に添加
することが、共重合ポリエステル樹脂中のコバルト化合
物分散性が優れるために好ましい。
【0017】本発明の共重合ポリエステル樹脂は、極限
粘度が0.60〜0.90dl/gの範囲にある事が好
ましい。このような粘度の共重合ポリエステルからは、
射出成形性および透明性に優れた成形品が得られる。
【0018】本発明の共重合ポリエステル樹脂は、公知
の方法によって射出成形される。例えば、共重合ポリエ
ステル樹脂を射出成形機に供給し、樹脂の溶融温度にお
いて所定形状の金型に射出成形する。金型内で冷却固化
することにより成形品とする。
【0019】
【発明の効果】本発明の共重合ポリエステル樹脂は、射
出成形性に優れており、着色が少なく透明な射出成形品
を得るに最適な材料として使用できる。
【0020】
【実施例】以下、実施例によって本発明を詳細に説明す
る。各物性の測定および評価は下記の方法に従った。
【0021】(1)極限粘度(IV) 共重合ポリエステル樹脂をフェノール/テトラクロロエ
タン=60/40(重量比)の混合液に溶かし、自動粘
度測定装置(柴山科学製 SS−270LC)を用いて
20℃にて測定した。
【0022】(2)カラー 共重合ポリエステル樹脂を、色差計(スガ試験機製 色
差計SM−4,SM−5)にて測定した。L値は明度
(値が大きいほど明るい)、a値は赤〜緑系の色相(+
は赤味、−は緑味)、b値は黄〜青系の色相(+は黄
味,−は青味)を表す。色調は、L値が大きいほど、a
値は0に近いほど、b値は+1.0〜−1.0の範囲が
良好である。
【0023】(3)コバルト含有量 共重合ポリエステル樹脂を粉砕、乾燥後、プレートに成
形し、真空中で蛍光X線分析装置(リガク社製 蛍光X
線分析装置32702)により測定した。
【0024】(4)プレートヘーズ 共重合ポリエステル樹脂を250℃にて厚さ7mmの平
板プレートに溶融成形し、ヘーズメーター(日本電色製
ヘーズメーター300A)によりJIS K7105
に準じて測定した。
【0025】実施例1〜8 共重合ポリエステル樹脂の製造工程 ステンレス製オートクレーブに所定量のテレフタル酸と
イソフタル酸、エチレングリコールをグリコール成分が
酸成分に対してモル比1.2となるように仕込み、25
0℃、19.6kPaの圧力下にてエステル化反応を行
った。エステル化反応終了後、所定量の二酸化ゲルマニ
ウム触媒、コバルト化合物を加え、285℃、133P
aの減圧下で重縮合反応を行なった。得られた共重合ポ
リエステル樹脂の物性を表1および表2に示す。
【0026】射出成形 得られた共重合ポリエステル樹脂を水分率100ppm
以下となるまで乾燥した後、射出成形機(住友重機製)
を用いて、成形温度250℃にて厚さ7mmの平板プレ
ートを成形した。得られた成形品の物性を表1および表
2に示す。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】比較例1〜3 実施例1において、コバルト化合物の添加量を変更する
以外は、実施例1と同様の実験を行った。結果を表3に
示す。
【0030】
【表3】
【0031】比較例4〜6 実施例1において、テレフタル酸とイソフタル酸の比率
を変更する以外は、実施例1と同様の実験を行った。結
果を表4に示す。
【0032】
【表4】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレンテレフタレート単位とエチレン
    イソフタレート単位のモル比が90/10〜85/15
    の共重合ポリエステル樹脂であり、該共重合ポリエステ
    ル樹脂中のコバルト原子の含有量が10〜30ppmで
    あることを特徴とする射出成形用共重合ポリエステル樹
    脂。
  2. 【請求項2】 極限粘度が0.60〜0.90dl/g
    である請求項1記載の射出成形用共重合ポリエステル樹
    脂。
JP2000025851A 2000-02-03 2000-02-03 射出成形用共重合ポリエステル樹脂 Withdrawn JP2001214045A (ja)

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