JP2001252856A - 金属帯の研削装置 - Google Patents

金属帯の研削装置

Info

Publication number
JP2001252856A
JP2001252856A JP2000065436A JP2000065436A JP2001252856A JP 2001252856 A JP2001252856 A JP 2001252856A JP 2000065436 A JP2000065436 A JP 2000065436A JP 2000065436 A JP2000065436 A JP 2000065436A JP 2001252856 A JP2001252856 A JP 2001252856A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
grinding
roll
metal band
pair
billy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000065436A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuhiko Nagahara
光彦 永原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
Priority to JP2000065436A priority Critical patent/JP2001252856A/ja
Publication of JP2001252856A publication Critical patent/JP2001252856A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】機構内に研削屑がたまりにくく、万一研削屑が
付着してもその掃除が容易で、金属帯の幅が狭い場合で
も研削ベルトによるビリーロールの研削を回避しつつ金
属帯を円滑に研削することができる金属帯の研削装置を
提供する。 【解決手段】研削装置1において、ビリーロール14の
軸14aの両端は、1対のスリーブ15により支持さ
れ、スリーブ15の各々は、1対の偏心スリーブ16に
より、偏心スリーブ16の軸心C16に対して偏心した
位置に支持される。偏心スリーブ16の各々は、1対の
軸受部材17により回動可能に支持され、軸受部材17
の各々は、1対の昇降手段18により金属帯Sに対して
昇降可能となっている。1対の停止手段22は、昇降手
段18による軸受部材17の上昇時に昇降手段18に当
接して軸受部材17の上昇を停止させ、ビリーロール1
4の金属帯Sに対する高さ位置を調節する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステンレス鋼帯等
の金属帯の研削装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、金属帯、例えば、ステンレス
鋼帯は、精錬、鋼塊(スラブ)鋳造、熱間圧延、焼鈍、
酸洗、冷間圧延、仕上げ焼鈍、酸洗、精製などの一連の
プロセスにより製造されている。ところで、これら多く
のプロセスを経て圧延により長く延ばされ表面積も膨大
になるステンレス鋼帯は、製造中に疵が入るのを完全に
防止することを品質上の課題としている。
【0003】この課題を解決するために、従来では、主
要なプロセスの設備出側でステンレス鋼帯の表裏面を検
査し、疵の入った部分を切除したり、場合によっては、
表面を局部的に研削除去したり、疵の程度がひどい場合
には、表面を全面研削する場合もあった。尚、ここでい
う表面は裏面をも含む意味とする。さらに、ステンレス
鋼帯の品種によっては、冷間圧延後の表面光沢を確保す
るために、光沢の妨害となる熱延鋼板酸洗時に形成され
る粒界侵食孔を削り取る必要があったり、高耐酸化性材
料では、熱延鋼板のスケール(酸化層)が酸洗では十分
に除去できないため表面研削を行う等の理由により、必
ず全面研削を行うものもあった。
【0004】このような全面研削用の連続研削ラインと
して、例えば、図5に示すものが知られている(特開平
8- 25202号公報参照)。この連続研削ライン10
0は、ペイオフリール102と、フィードレベラ103
と、張力付加装置104と、研削装置105と、テンシ
ョンリール112とを具備している。そして、張力付加
装置104は、複数のブライドルロール104aを組み
合わせて構成されている。また、研削装置105は、コ
ンタクトロール107とアイドラローラ106との間に
巻回された研削ベルト108と、鋼帯101を挟んでコ
ンタクトロール107と対向する位置に設けられたビリ
ーロール109とからなるユニットを、複数配置して構
成されている。そして、ビリーロール109は、昇降装
置110によって昇降するようになっている。
【0005】ところが、この連続研削ライン100等の
従来の研削ラインによって鋼帯を研削すると、エッジド
ロップといって鋼帯の幅方向の端部が局部的に薄く研削
されてしまうことがある。このエッジドロップの量が大
きいと、それ以後の圧延時に板厚の薄い鋼帯の幅方向端
部が割れてしまうことがあるため、このエッジドロップ
を防止するために例えば図6に示すような研削装置が提
案されている(特開平4- 75857号公報参照)。
【0006】この研削装置は、研削体201又は研削ベ
ルトを用いて金属ストリップ203を研削する場合に、
研削される金属ストリップ203をバックアップロール
202によって研削体201又は研削ベルトに押し付
け、バックアップロール202の回転軸と研削体201
の回転軸又は研削ベルトのベルト駆動軸を互いに平行の
位置から15°以内の角度に捻るツイスト機構を設けた
ものである。ちなみに、バックアップロールの胴長は、
一般的に、その設備で処理する鋼帯の最大幅よりも長く
設計される。尚、ここでいうバックアップロールは、前
述のビリーロールと同じ役目を果たすものであって、双
方の用語とも使用される。
【0007】ところで、近年のステンレス鋼帯の製造に
おいては、ステンレス薄物(板厚1.5mm以下)の板
厚の薄いステンレス鋼帯が増加している。この板厚の薄
いステンレス鋼帯を、図5に示す連続研削ライン100
により研削すると、鋼帯の研削中に研削ベルト108で
鋼帯の幅端より外側で鋼帯のない部分のビリーロール1
09までも研削してしまうことがあった。また、板厚の
薄いステンレス鋼帯を、図6に示す研削装置のように、
バックアップロール202の回転軸を研削体201の回
転軸に対して捻ったものにより研削した場合であって
も、鋼帯の幅が狭いときには、依然として鋼帯の研削中
に研削体201で鋼帯のない部分のバックアップロール
202までも研削してしまうことがあったほか、鋼帯が
蛇行する、折れが生じる等の問題があった。
【0008】これら研削ベルトあるいは研削体によるビ
リーロールあるいはバックアップロールの研削を回避す
る研削装置として、例えば、図7に示すものが知られて
いる。この研削装置300は、コンタクトロール302
とアイドルロール303との間にエンドレスに巻回され
た研削ベルト304、及び走行する金属帯Sを挟んでコ
ンタクトロール302と対向する位置に設けられたビリ
ーロール305と、ビリーロール305の回転軸305
aを支持する軸受306と、軸受306に連結されて軸
受306を金属帯Sの走行方向と平行の水平方向(図7
における矢印方向)に移動させることにより、ビリーロ
ール305の軸心をコンタクトロール302の軸心に対
して前記水平方向にオフセットさせる移動手段307と
からなっている。そして、この移動手段307は、ウォ
ーム308及びウォーム歯車309からなるウォーム歯
車装置の回動により前記水平方向に移動するスクリュー
ネジ310と、このスクリューネジ310に第1ユニバ
ーサルジョイント311を介して連結された第1リンク
312と、この第1リンク312に第2ユニバーサルジ
ョイント313を介して連結されるとともに軸受306
に連結された第2リンク314とからなっている。ここ
で、スクリューネジ310、ユニバーサルジョイント3
11,313、及びリンク312,314は、ウォーム
308及びウォーム歯車309の回動によっては回転し
ない構造であるが、機械部品の磨耗等により、コンタク
トロール302とビリーロール305の対向位置が前記
水平方向にずれてくる場合があるため、これを前記水平
方向適正位置に維持するためのもので、例えば手動でレ
ンチなどを用いて回動させることで進退の微調整をする
ことができる。
【0009】そして、この研削装置300にあっては、
金属帯Sの板厚が薄い場合であっても、移動手段307
によりビリーロール305の軸心をコンタクトロール3
02の軸心に対して金属帯Sの走行方向と平行の水平方
向にオフセットさせることで、研削ベルト304による
ビリーロール305の研削を回避することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の図7に示す研削装置300にあっては、金属帯Sの
研削を行うと、第1リンク312とスクリューネジ31
0とを連結する第1ユニバーサルジョイント311、第
1リンク312と第2リンク314とを連結する第2ユ
ニバーサルジョイント313、及びスクリューネジ31
0等に研削屑315が付着堆積し、移動手段307によ
るビリーロール305のオフセット動作に支障をきたす
ことがあった。よって、研削屑315を掃除する必要が
生じるが、研削屑315が付着する部分はスペース的に
手が届かないところにあってそれらの掃除が作業者の手
が届きにくく大変でかつ長時間かかり、また、研削屑3
15は微細でユニバーサルジョイント311,313の
部品の間などの隙間に入るため同部を分解しないと掃除
ができないのと、さらにそれらの掃除を頻繁に行わなけ
ればならないという不便さがあった。
【0011】このほか次に述べるような問題もあった。
移動手段307によりビリーロール305の軸心をコン
タクトロール302の軸心に対して金属帯Sの走行方向
と平行の水平方向にオフセットさせるに際しては、ビリ
ーロール305の一端側と他端側とを同じ量だけオフセ
ットさせる必要がある。これは、ビリーロール305の
一端側と他端側のオフセット量が異なると、研削が均一
に行えなかったり、研削ベルト304が蛇行する等の問
題が生じるからである。このため、ビリーロール305
の一端側と他端側のオフセットを連動させる必要があ
り、そのために連結軸等の複雑な機構が必要となる場合
があり、この複雑な機構ゆえ設備の故障等のトラブルが
発生したり、また、設備コストが高くなってしまうとい
う問題である。
【0012】従って、本発明は上述のような問題を解決
するためになされたものであり、その目的は、機構内に
研削屑がたまりにくく、その研削屑の掃除も容易で、金
属帯の幅が狭い場合でも研削ベルトによるビリーロール
の研削を回避しつつ金属帯を円滑に研削することができ
る金属帯の研削装置を提供することにある。また、本発
明の他の目的は、ビリーロールの一端側と他端側のオフ
セットの連動を簡単な機構で行うことができる金属帯の
研削装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記諸問題を解決するた
め、本発明のうち請求項1に係る金属帯の研削装置は、
コンタクトロールとアイドルロールとの間に巻回された
研削ベルト、及び走行する金属帯を挟んで前記コンタク
トロールと対向する位置に設けられたビリーロールを備
えた金属帯の研削装置において、前記ビリーロールの軸
の両端を支持する1対のスリーブと、該スリーブの各々
を軸心に対して偏心した位置に支持する1対の偏心スリ
ーブと、該偏心スリーブの各々を回動可能に支持する1
対の軸受部材と、該軸受部材の各々を前記金属帯に対し
て昇降させる1対の昇降手段と、高さ方向に調節可能に
設けられ、前記昇降手段による前記軸受部材の上昇時に
前記昇降手段に当接して前記軸受部材の上昇を停止さ
せ、これにより前記ビリーロールの前記金属帯に対する
高さ位置を調節する1対の停止手段とを設けたことを特
徴としている。
【0014】この研削装置によって、板厚の薄い金属帯
の研削をする場合には、先ず、金属帯を研削する前に、
ビリーロールの軸心と偏心スリーブの軸心及びコンタク
トロールの軸心とを結ぶ線が金属帯の走行方向に対し垂
直な方向に一直線に並ぶように偏心スリーブを回動して
おく。そして、ビリーロールとコンタクトロールに巻か
れた研削ベルトとの隙間が金属帯の板厚とほぼ等しくな
るように、昇降手段により軸受部材及びビリーロールを
上昇させる。次いで、偏心スリーブを軸心を中心に回動
させると、ビリーロールの軸心が偏心スリーブの軸心及
びコンタクトロールの軸心に対して金属帯の走行方向と
平行の水平方向にオフセットする。このとき同時に、ビ
リーロールの軸心は金属帯の走行方向に直交する垂直下
方向にも移動し、ビリーロールの金属帯に対する高さ位
置が変わる。ビリーロールの金属帯に対する高さ位置が
低くなると、金属帯の研削は不可能となるが、ここで更
に昇降手段によりビリーロールを支持している軸受部材
を上昇させ、昇降手段を高さ方向の所定位置に調節され
た停止手段に当接させて軸受部材の上昇を停止させるこ
とで、ビリーロールの金属帯に対する高さ位置及び金属
帯に対する押圧力が調節される。この状態で、金属帯を
走行させて研削ベルトにより金属帯の表面の疵を研削す
る。これにより、図6のようなバックアップロールと研
削体とで回転軸を交叉させるような場合と異なり、金属
帯の幅が狭い場合でも研削ベルトによるビリーロールの
研削を回避しつつ金属帯を円滑に研削することができ
る。なお、偏心スリーブの回動に際しては、ビリーロー
ルの軸端に位置する両方の偏心スリーブを連動させて回
動するのが好ましい。ビリーロールの軸心が偏心スリー
ブの軸心及びコンタクトロールの軸心と金属帯の走行方
向に対し垂直方向の一直線状の状態から、一端側の偏心
スリーブを回動すると、ビリーロールの回動軸の軸心が
軸全長にわたって全体的にコンタクトロールの軸心に対
して金属帯の走行方向と平行の水平方向にオフセット
し、これに連動して他端側の偏心スリーブも他端側の軸
受部材に対して回動するようにするのがよい。ビリーロ
ールの軸の一端側に設けられた偏心スリーブを軸受部材
に対して回動させれば、自然に他端はついてくるが、さ
らに、一端と他端が連動するような機械的な部材を追設
してもよく、さらにまた、両端の回動の揃速性が多少狂
っても調心性をもつ支持機構で支持することにより、同
部の破損を防止することができる。
【0015】また、本発明のうち請求項2に係る金属帯
の研削装置は、請求項1記載の発明において、前記1対
の偏心スリーブの双方又はいずれか一方に固定され、前
記偏心スリーブとともに回動するストッパと、前記1対
の軸受部材の双方又はいずれか一方に固定され、前記ス
トッパに当接して前記偏心スリーブの回動範囲を制限す
るストッパブロックとを設けたことを特徴としている。
【0016】この研削装置によれば、ストッパをストッ
パブロックに当接することで偏心スリーブの回動範囲を
制限し、これによりビリーロールの金属帯の走行方向と
平行の水平方向への移動範囲を制限することができる。
また、ストッパブロックの軸受部材に対する固定位置を
変更することにより、偏心スリーブの回動範囲及びビリ
ーロールの移動範囲を調節することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施形態を図面を参
照して説明する。図1は本発明に係る金属帯の研削装置
の第1実施形態の概略図である。但し、図1において
は、ビリーロールの軸心C14がコンタクトロールの軸
心C11に対して金属帯の走行方向と平行の水平方向に
おいて最大オフセット量Δdだけオフセットしている状
態を示している。図2は図1の2- 2線に沿った断面図
である。図3は図2の3- 3線に沿った断面図である。
図4は図3の4- 4線に沿った断面図である。
【0018】図1に示す研削装置1は、次工程の冷間圧
延前に金属帯Sの表面に形成された疵の研削を行うもの
であり、ペイオフリール(図示せず)より巻き戻される
金属帯Sの表面に形成された疵を研削ベルト13で研削
し、研削ベルト13で研削された金属帯Sはテンション
リール(図示せず)によって巻き取られるようになって
いる。なお、研削ベルト13による研削時においては、
図示しない張力付与手段によって金属帯Sに張力を付与
しながら研削を行ってもよく、また、図5に示すような
フィードレベラ103を設けてもよい。
【0019】そして、研削装置1は、コンタクトロール
11とアイドルロール12との間に巻回された研削ベル
ト13を有し、更に、走行する金属帯Sを挟んでコンタ
クトロール11と対向する位置に設けられたビリーロー
ル14を有している。ここで、ビリーロール14には、
図2乃至図4に示すように、金属帯Sの走行方向を横切
る方向に延びる軸14aが設けられ、軸14aの両端は
1対の球状のスリーブ15によって支持されている。軸
14aの両端は、偏心スリーブ16に対して回動可能に
支持されても、回動できないように支持されてもよい
が、図2乃至図4に示す例にあっては、軸14aの両端
は偏心スリーブ16に対して回動可能に支持されてい
る。そして、ビリーロール14は軸14aと一体的に回
動するようになっている。そして、これらスリーブ15
は、その外側の1対の偏心スリーブ16によって、ビリ
ーロール14の軸心C14が偏心スリーブ16の軸心C
16に対して偏心量が最大Δcの範囲で偏心するように
回動停止できるよう支持されている。なお、偏心量Δc
は発明者らの製作した実機においては25mmである
が、20〜50mmの間を好適値として設計しうる。ま
た、これら偏心スリーブ16は、1対の軸受部材17に
より図1及び図4に示す矢印A及びB方向に回動可能に
支持されている。1対の偏心スリーブ16のうち、ビリ
ーロール14の軸14aの一端側(図2及び図3におけ
る右端側)の偏心スリーブ16には回動軸16aがあ
り、この回動軸16aは図示しない減速機を介して電動
機等の回動駆動源(図示せず)に接続されている。回動
軸16aを回動させることによって一端側の偏心スリー
ブ16を回動させると、ビリーロール14の軸心C14
は、軸全長にわたって金属帯Sの走行方向と平行の水平
方向に連動して移動する。このとき同時に、ビリーロー
ル14の軸心C14は、金属帯Sに対して昇降する。そ
して、1対の軸受部材17の各々は、1対の昇降手段1
8に連結され、これら昇降手段18により金属帯Sに対
して昇降するようになっている。各昇降手段18は、研
削装置1の筐体等に支持された支軸19と、支軸19に
対して回動可能に設けられ、軸受部材17の下面に取り
付けられた取付ベース20と、取付ベース20の先端を
昇降させる油圧シリンダ21とからなっている。
【0020】一方、研削装置1に付随する筐体23に
は、停止手段を構成する、高さ方向(図1における矢印
d方向)に調節可能な1対の電動ジャッキ22が設けら
れている。各電動ジャッキ22は、各昇降手段18によ
る軸受部材17の上昇時に各昇降手段18の取付ベース
20に当接して軸受部材17の上昇を停止させ、これに
よりビリーロール14の金属帯Sに対する高さ位置及び
金属帯Sに対する押圧力を調節するものである。
【0021】更に、ビリーロール14の軸14aの一端
側の偏心スリーブ16の回動軸16a及び他端側の偏心
スリーブ16には、偏心スリーブ16とともに回動する
1対のストッパ24が固定され、1対の軸受部材17に
は、回動するストッパ24に当接して偏心スリーブ16
の回動範囲を制限する1対のストッパブロック25が設
けられている。ストッパブロック25は、図1の例では
偏心スリーブ16の矢印A方向及びB方向の回動範囲が
180°となる位置に設けられている。なお、ストッパ
24は、必ずしもビリーロール14の軸14aの両端側
に設ける必要はなく、ビリーロール14の軸14aの片
端側にのみ設けてもよい。また、ストッパブロック25
は、必ずしも偏心スリーブ16の回動範囲が180°と
なる位置に設けられる必要はなく、ストッパブロックの
固定位置を変更することで、偏心スリーブ16の回動範
囲及びビリーロール14の移動範囲(オフセット量)を
変更することができる。
【0022】なお、図1及び図4に示すように、ビリー
ロール14の軸14aの一端側の軸受部材17の下面に
は、金属帯Sの走行方向前方側(図1及び図4における
左方側)に傾動支点26が設けられており、傾動ジャッ
キ(図示せず)により軸受部材17を傾動支点26を中
心にして矢印C方向に傾動させることにより、ビリーロ
ール14の軸心方向におけるビリーロール14の傾き
(コンタクトロール11へのビリーロール14のあた
り)を調節できるようになっている。
【0023】次ぎに、上述の研削装置1を用いて板厚の
薄い金属帯Sの研削をする方法について図1乃至図4を
参照して説明する。先ず、金属帯Sを研削する前に、ビ
リーロール14の軸心C14が偏心スリーブ16の軸心
C16及びコンタクトロール11の軸心C11と金属帯
Sの走行方向に対し垂直方向に一直線に並ぶように偏心
スリーブ16を回動しておく。このとき、金属帯Sのパ
スラインはコンタクトロール11によって決まる。そし
て、ビリーロール14とコンタクトロール11に巻かれ
た研削ベルト13との隙間が金属帯Sの板厚とほぼ等し
くなるように、油圧シリンダ21により軸受部材17及
びビリーロール14を上昇させる。次いで、偏心スリー
ブ16を軸心C16を中心に図1に示す矢印A方向に回
動させてストッパ24をストッパブロック25に当接さ
せると、ビリーロール14の軸心C14が偏心スリーブ
16の軸心C16及びコンタクトロール11の軸心C1
1に対して金属帯Sの走行方向と平行の水平方向(金属
帯Sの走行後方向)に最大オフセット量Δdだけオフセ
ットする。このとき同時に、ビリーロール14の軸心C
14は金属帯Sの走行方向に直交する垂直下方向に移動
し、ビリーロール14の金属帯Sに対する高さ位置が変
わる。ビリーロール14の金属帯Sに対する高さ位置が
低くなると、金属帯Sの研削は不可能となるが、油圧シ
リンダ21によりビリーロール14を支持している軸受
部材17を上昇させ、取付ベース20を高さ方向の所定
位置に調節された電動ジャッキ22に当接させて軸受部
材17の上昇を停止させることで、ビリーロール14の
金属帯Sに対する高さ位置及び金属帯Sに対する押圧力
が調節される。この状態で、金属帯Sを走行させて研削
ベルト13により金属帯Sの表面の疵を研削すればよ
い。なお、偏心スリーブ16を軸心C16を中心に図1
に示す矢印B方向に回動させてストッパ24をストッパ
ブロック25に当接させ、ビリーロール14の軸心C1
4が偏心スリーブ16の軸心C16及びコンタクトロー
ル11の軸心C11に対して金属帯Sの走行方向と平行
の水平方向(金属帯Sの走行前方向)に最大オフセット
量Δdだけオフセットさせてもよい。
【0024】研削ベルト13によって金属帯Sの表面の
研削を行うと、金属帯Sの表面の疵を研削除去すること
ができる一方、ビリーロール14の軸心C14がコンタ
クトロール11の軸心C11に対して金属帯Sの走行方
向と平行の水平方向に最大オフセット量Δdだけオフセ
ットしているので、金属帯Sの幅が狭い場合でも、図6
のようなバックアップロールを研削体とその軸を交叉さ
せるようにする場合と異なり、ビリーロール14の研削
を回避することができる。
【0025】そして、ビリーロール14の軸心C14を
コンタクトロール11の軸心C11に対して金属帯Sの
走行方向と平行の水平方向に移動させる機構が、図2乃
至図4に示すような軸受部材17の中に収められた偏心
スリーブ16、偏心スリーブ16の中に収められた、ビ
リーロール14の軸14aを支持するスリーブ15とい
った部品からなる閉鎖的な機構によって構成されるの
で、研削屑がその機構内にたまりにくく、仮に研削屑が
それらの部品の外側に付着してもその掃除を容易に行う
ことができる。
【0026】また、偏心スリーブ16の回動に際して
は、ビリーロール14の軸14aの一端側に設けられた
偏心スリーブ16を、回動軸16aを回動させることに
より回動させればよく、ビリーロール14の軸14aの
軸心C14が偏心スリーブ16の軸心C16及びコンタ
クトロール11の軸心C11と金属帯Sの走行方向に対
し垂直方向の一直線状の状態から、この一端側の偏心ス
リーブ16を回動すると、ビリーロール14の軸14a
の軸心C14が軸全長にわたって全体的にコンタクトロ
ール11の軸心C11に対して金属帯Sの走行方向と平
行の水平方向にオフセットし、これに連動して他端側の
偏心スリーブ16も他端側の軸受部材17に対して回動
する。このため、簡単な構成でビリーロール14の一端
側と他端側のオフセットを連動して行うことができ、複
雑な構成による故障等のトラブルの発生を防止できると
共に設備コストを低減することができる。
【0027】次に、図8を参照して図1乃至図4に示す
研削装置の変形例を説明する。図8に示す研削装置は、
図1乃至図4に示す研削装置1とほぼ同様の構成を有す
るが、ビリーロール14の軸14aに対する支持構造
と、ビリーロール14の軸14aの偏心スリーブ16に
対する支持構造とが相違している。具体的に説明する
と、ビリーロール14は、金属帯Sの走行方向を横切る
方向に延びる軸14aの周りに回動可能に支持され、軸
14aの両端は1対の球状のスリーブ15によって支持
されるとともに、軸14aの一端側(図8における左端
側)は、偏心スリーブ16に固定されたストッパ24に
ピン部材27によって連結されている。この結果、軸1
4aは偏心スリーブ16に対して回動しない構造となっ
ている。軸14aの他端側も、同様にピン部材27によ
って連結しても何ら差し支えない。
【0028】このように、軸14aを偏心スリーブ16
に対して回動しない構造とすることで、ビリーロール1
4の一端側と他端側のオフセットをより確実に連動して
行うことができる。更に、本発明の第2実施形態を図9
を参照して説明する。図9は本発明に係る金属帯の研削
装置の第2実施形態の概略断面図である。
【0029】図9に示す研削装置は、図1乃至図4に示
す研削装置1とほぼ同様の構成を有するが、ビリーロー
ル14の一端側の偏心スリーブ16と他端側の偏心スリ
ーブとを連動させる連動機構を追設したものである。具
体的には、ビリーロール14の一端側(図9における右
端側)の偏心スリーブ16の内面に第1ギヤ16bをビ
リーロール14の他端側の偏心スリーブ16の内面に第
2ギヤ16cを固定配置すると共に、一端側に第1ギヤ
16bと噛合する第3ギヤ28bを他端側に第2ギヤ1
6cと噛合する第4ギヤ28cを設けたメカタイ軸28
を設け、一端側の偏心スリーブ16の回動を第1ギヤ1
6b、第3ギヤ28b、メカタイ軸28、第3ギヤ28
c、及び第2ギヤ16cを介して他端側の偏心スリーブ
16に連動させるようにしたものである。なお、メカタ
イ軸28の一端側は取付ベース20に設けられた支持部
材29により支持され、他端側は軸受部材17により支
持されている。
【0030】この連動機構を追設することで、ビリーロ
ール14の一端側の偏心スリーブ16の回動と他端側の
偏心スリーブ16の回動とが確実に連動し、ビリーロー
ル14の一端側と他端側のオフセットを一層確実に連動
して行うことができる。尚、図9に示す実施形態におい
ては、ビリーロール14は軸とロールが一体の例を示し
てある。このような場合、ビリーロール軸14aとスト
ッパ24は互いに拘束せず、また、ビリーロール14は
偏心スリーブ16により回動可能に支持される。
【0031】以上、本発明の実施形態について説明して
きたが、本発明はこれに限定されず、種々の変更を行う
ことができる。例えば、本実施形態にあっては、昇降手
段18は支軸19を中心に回動する取付ベース20を油
圧シリンダ21により昇降させるようにしているが、金
属帯Sに対して軸受部材17を昇降できるものであれ
ば、他の機構を用いてもかまわない。このほか、ストッ
パブロック25の固定位置を可変に制御し、ストッパ2
4や偏心スリーブ16の回転角を可変制御できる変化
形、偏心スリーブ16の回転停止位置自体をステッピン
グモータのような回動可能でかつ位置決めできる手段で
可変に制御できる変化形も考え得る。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち請求
項1に係る金属帯の研削装置によれば、偏心スリーブの
回動によってビリーロールの軸心をコンタクトロールの
軸心に対して金属帯の走行方向と平行の水平方向にオフ
セットでき、昇降手段及び停止手段によってビリーロー
ルの金属帯に対する高さ位置及び金属帯に対する押圧力
を調節できるので、金属帯の幅が狭い場合でも研削ベル
トによるビリーロールの研削を回避しつつ金属帯を円滑
に研削することができる。そして、ビリーロールの軸心
をコンタクトロールの軸心に対して金属帯の走行方向と
平行の水平方向に移動させる機構が、軸受部材の中に収
められた偏心スリーブ、偏心スリーブの中に収められ
た、ビリーロールの軸を支持するスリーブといった部品
からなる閉鎖的な機構によって構成されるので、研削屑
がその機構内にたまりにくく、仮に研削屑がそれら部品
の外側に付着してもその掃除を容易に行うことができ
る。また、ビリーロールの軸の軸心がコンタクトロール
の軸心と金属帯の走行方向に対し垂直方向の一直線状に
ある状態から、ビリーロールの一端側の偏心スリーブを
回動すると、ビリーロールの軸心が軸全長にわたって全
体的にコンタクトロールの軸心に対して金属帯の走行方
向と平行の水平方向にオフセットし、これに連動して他
端側の偏心スリーブも他端側の軸受部材に対して回動す
るので、簡単な構成でビリーロールの一端側と他端側の
オフセットの連動を行うことができ、複雑な構成による
故障等のトラブルの発生を防止できると共に設備コスト
を低減することができる。
【0033】また、本発明のうち請求項2に係る金属帯
の研削装置によれば、請求項1記載の発明において、1
対の偏心スリーブの双方又はいずれか一方に固定され、
偏心スリーブとともに回動するストッパと、1対の軸受
部材の双方又はいずれか一方に固定され、ストッパに当
接して偏心スリーブの回動範囲を制限するストッパブロ
ックとを設けたので、ストッパをストッパブロックに当
接することで偏心スリーブの回動範囲を制限し、これに
よりビリーロールの金属帯の走行方向と平行の水平方向
への移動範囲を制限することができる。また、ストッパ
ブロックの軸受部材に対する固定位置を変更することに
より、偏心スリーブの回動範囲及びビリーロールの移動
範囲を調節することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る金属帯の研削装置の実施形態の概
略図である。但し、図1においては、ビリーロールの軸
心C14がコンタクトロールの軸心C11に対して金属
帯の走行方向と平行の水平方向において最大オフセット
量Δdだけオフセットしている状態を示している。
【図2】図1の2- 2線に沿った断面図である。
【図3】図2の3- 3線に沿った断面図である。
【図4】図3の4- 4線に沿った断面図である。
【図5】従来例の金属帯の研削装置の概略図である。
【図6】従来の他の例の研削装置の主要部を示し、
(a)はその斜視図、(b)は平面図である。
【図7】従来の更に他の例の研削装置の概略図である。
【図8】図1乃至図4に示す研削装置の変形例の概略断
面図である。
【図9】本発明に係る金属帯の研削装置の第2実施形態
の概略断面図である。
【符号の説明】
1は研削装置 11はコンタクトロール 12はアイドルロール 13は研削ベルト 14はビリーロール 14aはビリーロールの軸 15はスリーブ 16は偏心スリーブ 16aは偏心スリーブの回動軸 16bは第1ギヤ 16cは第2ギヤ 17は軸受部材 18は昇降手段 19は支軸 20は取付ベース 21は油圧シリンダ 22は電動ジャッキ(停止手段) 23はグラインダの筐体 24はストッパ 25はストッパブロック 26は傾動支点 27はピン部材 28はメカタイ軸 28bは第3ギヤ 28cは第4ギヤ 29は支持部材 Sは金属帯

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コンタクトロールとアイドルロールとの間
    に巻回された研削ベルト、及び走行する金属帯を挟んで
    前記コンタクトロールと対向する位置に設けられたビリ
    ーロールを備えた金属帯の研削装置において、 前記ビリーロールの軸の両端を支持する1対のスリーブ
    と、該スリーブの各々を軸心に対して偏心した位置に支
    持する1対の偏心スリーブと、該偏心スリーブの各々を
    回動可能に支持する1対の軸受部材と、該軸受部材の各
    々を前記金属帯に対して昇降させる1対の昇降手段と、
    高さ方向に調節可能に設けられ、前記昇降手段による前
    記軸受部材の上昇時に前記昇降手段に当接して前記軸受
    部材の上昇を停止させ、これにより前記ビリーロールの
    前記金属帯に対する高さ位置を調節する1対の停止手段
    とを設けたことを特徴とする金属帯の研削装置。
  2. 【請求項2】前記1対の偏心スリーブの双方又はいずれ
    か一方に固定され、前記偏心スリーブとともに回動する
    ストッパと、前記1対の軸受部材の双方又はいずれか一
    方に固定され、前記ストッパに当接して前記偏心スリー
    ブの回動範囲を制限するストッパブロックとを設けたこ
    とを特徴とする請求項1記載の金属帯の研削装置。
JP2000065436A 2000-03-09 2000-03-09 金属帯の研削装置 Pending JP2001252856A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000065436A JP2001252856A (ja) 2000-03-09 2000-03-09 金属帯の研削装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000065436A JP2001252856A (ja) 2000-03-09 2000-03-09 金属帯の研削装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001252856A true JP2001252856A (ja) 2001-09-18

Family

ID=18584965

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000065436A Pending JP2001252856A (ja) 2000-03-09 2000-03-09 金属帯の研削装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001252856A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106994640A (zh) * 2017-04-18 2017-08-01 天津大学 一种活动式线带磨削加工装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106994640A (zh) * 2017-04-18 2017-08-01 天津大学 一种活动式线带磨削加工装置
CN106994640B (zh) * 2017-04-18 2022-12-20 天津大学 一种活动式线带磨削加工装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101157661B1 (ko) 금속 밴드의 템퍼 롤링 장치와, 금속 밴드의 템퍼 롤링을개선하는 방법
JP4291890B2 (ja) 帯材を圧延するための圧延スタンド
KR100805068B1 (ko) 압연소재 터닝 장치
JP2001252856A (ja) 金属帯の研削装置
EP0508475B1 (en) Tension roller leveler
KR20050102830A (ko) 롤러테이블의 슬래브 이동장치
JPH0890397A (ja) 鋼板の微小欠陥検出用砥石掛け構造
KR950003539B1 (ko) H형강의 로울러 교정장치
JP6881422B2 (ja) 金属帯の冷間圧延方法及び冷間圧延設備並びに金属帯の製造方法
JP3037857B2 (ja) ベルト研削方法およびベルト研削装置
KR100951230B1 (ko) 압연기의 연마장치
JPH05213502A (ja) 薄ウエブの蛇行修正方法および装置
JPH0618646B2 (ja) ロ−ルクロス式圧延機
KR20220150645A (ko) 강판 버어 제거 장치
JP3010462B2 (ja) 自動研磨装置
EP0260361A2 (en) Leveling apparatus
JP2004034038A (ja) 曲げロール機
KR100822973B1 (ko) 선행강판과 후행강판의 접속 폭 차 감소장치
JPH081488A (ja) 面取り用研削装置
JP2683478B2 (ja) コーナ圧下装置
JP3027546B2 (ja) 板材送給用ピンチロール装置
JP3991130B2 (ja) 高圧下プレス装置及びその使用方法
JPH06246324A (ja) 熱間圧延材の圧延方法およびその装置
JPS6254517A (ja) H形鋼のウエブガイド装置
JPH0233444B2 (ja)