JP2001252654A - 燃焼廃ガスまたは産業廃液の浄化方法および環境汚染物質の浄化装置 - Google Patents

燃焼廃ガスまたは産業廃液の浄化方法および環境汚染物質の浄化装置

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JP2001252654A
JP2001252654A JP2000068914A JP2000068914A JP2001252654A JP 2001252654 A JP2001252654 A JP 2001252654A JP 2000068914 A JP2000068914 A JP 2000068914A JP 2000068914 A JP2000068914 A JP 2000068914A JP 2001252654 A JP2001252654 A JP 2001252654A
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    • Y02W10/37Wastewater or sewage treatment systems using renewable energies using solar energy

Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃焼廃ガスや産業廃液の安全かつ効率的な浄
化方法およびその装置を提供する。 【解決手段】 燃焼廃ガスを、温度1000〜1500
℃に再加熱して該廃ガス中に含まれるダイオキシンを分
解し、得られた該ガス中の水溶性成分を水に溶解して廃
ガス成分溶解液を調製し、該廃ガス成分溶解液を活性炭
にキレート形成基含有化合物を結合した重金属吸着剤に
接触させて重金属を吸着除去することを特徴とする。本
発明の浄化方法によれば、ダイオキシン、重金属、酸性
物質を極めて効率的に除去できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃焼廃ガスまたは
産業廃液の浄化方法および浄化装置に関し、より詳細に
は、燃焼廃ガスや産業廃液に含まれるダイオキシン、酸
性物質、粉塵、重金属等を除去する燃焼廃ガスまたは産
業廃液の浄化方法および、そのための浄化装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】工業プロセスや産業廃棄物や家庭ゴミ等
の中には、重金属や塩素などのハロゲン物質、硫黄化合
物、窒素化合物が含まれるため、これらを燃焼した廃ガ
スや燃焼灰中には、ダイオキシン、煤塵、SOx、NO
x、ハロゲン化水素等の酸性物質、更に水銀、鉛等の重
金属等の有害物質が含まれる。従って、これら廃ガスや
燃焼灰をそのまま環境中に放出したのでは、大気、水
質、土壌等を汚染するため環境全体に与える影響は大き
く、これら廃ガスの処理等に関して、大気汚染防止法や
悪臭防止法、水質汚濁防止法等の公害規制値が定めら
れ、かかる数値の遵守が要求されている。
【0003】例えば、上記廃ガスやこれを洗浄した廃ガ
ス洗液、燃焼灰の洗液に含まれる有害物質の処理に関し
ていえば、SOx、NOx等は、一旦水溶液中に回収し
た後に、アルカリ物質を添加して不溶性の沈殿物を得
て、分別回収を行っている。水洗によって煤塵の回収も
同時に行うことができる。また、重金属に関しては、従
来から水酸化物や硫化物として凝集沈降によって重金属
の大部分を除き、水溶液中に含まれる微量の重金属をキ
レート樹脂などによって除去している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この様な重金属化合物
の除去処理に使用されるキレート樹脂は、三次元に架橋
された高分子基体にキレート形成能を持つ官能基を結合
させたものであり、例えば、塩化ビニルにヒドラジンを
結合させた樹脂や、ビスカルボキシメチルアミン基を官
能基とするキレート樹脂や、スチレンとジビニルベンゼ
ンの共重合体にビスカルボキシメチルアミン基を結合さ
せたキレート樹脂などがある。
【0005】しかしながら、キレート樹脂は耐熱性に優
れず、処理液の温度が高いと樹脂の劣化が早いために樹
脂自体の寿命が短く、かつこの様なキレート樹脂を使用
する処理装置自体の頻繁な補修が必要となる。
【0006】一方、重金属除去方法として、特開平8−
182984号公報には、重金属イオン含有水をリン酸
カルシウム系セラミックス粒子と接触させることを特徴
とする重金属イオン含有水から重金属イオンを除去する
方法が開示されている。リン酸カルシウム系セラミック
ス粒子として骨炭粒子が好ましい旨が記載され、重金属
吸着量はキレート樹脂に比べて多く、重金属除去装置を
小型化できるとされている。しかしながら、本発明者
は、活性炭による重金属吸着力はいまだ十分でないこと
を確認している。
【0007】また、一般的に吸着処理においては処理液
の温度が低い方が吸着効率に優れ、重金属の吸着処理の
前に処理液を十分に冷却することが好ましいが、冷却時
間自体に長持間を要したのでは迅速な処理が困難であ
る。また、熱交換器等により冷却したのでは、冷却自体
に光熱費が要求され経済的な重金属の処理が確保できな
い。その一方、燃焼温度自体を低くしたのでは、低温域
で塩素ガスの存在下に発生し易いとされるダイオキシン
の発生を防止することができない。
【0008】加えて、産業廃棄物中には重金属の他にハ
ロゲン含有化合物や硫黄含有化合物が含有され、焼却炉
において高温燃焼してハロゲン含有化合物を酸化分解し
て臭気を除去し処理されている。しかし、燃焼(酸化)
分解されたハロゲン(例えば塩素)は、燃焼用空気によ
りハロゲン化水素(例えば塩化水素)ガスとなって存在
し、該ガスは有毒であり、かつ温度が低下すると該ガス
中の水分に吸収されて強酸となる。従って、廃ガスから
酸性物質を重金属と共に捕獲し、冷却、回収などの処理
できれば便宜である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記問題に鑑
み、廃ガスを迅速に冷却できる装置と、重金属吸着力に
優れる重金属吸着剤とを使用することで、廃ガスや産業
廃液中に含まれる各種有害物質を効率よく除去できるこ
とを見出し、本発明を完成させた。
【0010】即ち、上記諸目的は、下記(1)〜(10)
により達成される。
【0011】(1) 産業廃液を、活性炭にキレート形
成基含有化合物を結合した重金属吸着剤に接触させるこ
とを特徴とする産業廃液の浄化方法。
【0012】(2) 該産業廃液をpH7〜12に調整
して該廃水に含まれるアルカリ不溶物を沈澱させ、得ら
れた上澄を活性炭にキレート形成基含有化合物を結合し
た重金属吸着剤と接触させることを特徴とする産業廃液
の浄化方法。
【0013】(3) 該産業廃液が、温度600〜10
00℃の燃焼廃ガスを溢流水と混合し、次いで得られた
該ガスと溢流水との混合液をベンチュリー塔で急冷して
得た廃ガス成分溶解液であることを特徴とする、上記
(1)または(2)記載の産業廃液の浄化方法。
【0014】(4) 該廃ガス成分溶解液の一部を該溢
流水として再循環させることを特徴とする、上記(3)
記載の産業廃液の浄化方法。
【0015】(5) 該燃焼廃ガスが、温度1000〜
1500℃に加熱してダイオキシンを分解除去したもの
である、上記(3)または(4)記載の産業廃液の浄化
方法。
【0016】(6) 燃焼廃ガスを、温度1000〜1
500℃に再加熱して該廃ガス中に含まれるダイオキシ
ンを分解し、得られた該ガス中の水溶性成分を水に溶解
して廃ガス成分溶解液を調製し、該廃ガス成分溶解液を
活性炭にキレート形成基含有化合物を結合した重金属吸
着剤に接触させて重金属を吸着除去することを特徴とす
る産業廃ガスの浄化方法。
【0017】(7) 該再加熱した廃ガスを、次いで温
度600〜1000℃に空気冷却して該ガス中に含まれ
る重金属成分を凝縮させて分別し、得られた該ガス中の
水溶性成分を水に溶解して廃ガス成分溶解液を調製する
ことを特徴とする上記(6)記載の産業廃ガスの浄化方
法。
【0018】(8) 該廃ガス成分溶解液が、温度60
0〜1000℃の燃焼ガスと溢流水と混合し、得られた
該ガスと溢流水との混合液をベンチュリー塔で急冷して
調製したものである、上記(6)または(7)記載の産
業廃ガスの浄化方法。
【0019】(9) 温度600〜1000℃の廃ガス
を溢流水と混合し、得られた該ガスと溢流水との混合液
を冷却する冷却装置と、活性炭にキレート形成基含有化
合物を結合した重金属吸着剤を充填した重金属吸着塔と
を有する環境汚染物質の浄化装置。
【0020】(10) 更に、廃ガスの再加熱装置を有
することを特徴とする、上記(6)記載の環境汚染物質
の浄化装置。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の第一は、産業廃液を、活
性炭にキレート形成基含有化合物を結合した重金属吸着
剤に接触させることを特徴とする産業廃液の浄化方法で
ある。従来は、三次元架橋樹脂を基体としてこれにキレ
ート形成基を結合させたキレート樹脂により重金属を吸
着除去していたが、このような樹脂は耐久性に優れず、
かつ重金属の吸着も十分では無かった。本発明で使用す
る重金属吸着剤は、基体に活性炭を使用しているために
耐久性に優れ、安価、かつ優れた重金属結合能を有し、
廃ガス中に含まれる重金属に加え、他の吸着性物質を除
去することができるのである。
【0022】(1)重金属吸着剤 本発明で使用する重金属吸着剤は活性炭を基体とし、こ
れにキレート形成基含有化合物を結合したものである。
【0023】活性炭を使用したのは、活性炭が多孔質物
質であり、それ自体が重金属吸着能を有するからであ
る。従って、活性炭としては、その使用目的から多孔質
物質であることが好ましく、4〜40メッシュの粒径を
有するものであること、より好ましくは、4〜32メッ
シュ、特には6〜20メッシュであることが好ましい。
上記範囲で流体圧に対する抵抗性が維持され、かつ圧力
損失が少なく、迅速な流体処理を確保できるからであ
る。なお、活性炭の粒径は上記範囲内で廃ガス洗液と重
金属吸着剤とを接触させる際の圧力損失や流速などを考
慮して適宜選択することできる。
【0024】活性炭は、表面のみならず内部にも多数の
孔を有するものであることが好ましい。比表面積が、7
00〜1500m2/g、より好ましくは1040〜1
500m2/gであることが好ましい。また、内部表面
積は700〜1800m3/g、特には900〜150
0m3/gであることが好ましい。特に、物質の吸着力
は細孔径に依存する場合が多く、多孔質物質の平均細孔
径としては、20〜50Å、特には20〜40Åである
ことが好ましい。一般に、活性炭は溶剤の回収、ガスの
精製、脱臭剤、脱色剤などに用いられる多孔質の炭素で
あり、1000万分の数センチメートルの微細な多数の
孔を有し、物質を吸着する性質が極めて強い。活性炭に
はその減量物質に由来して多種が存在するが、重金属吸
着力や耐久性の観点からは、くり、かし、やしなどの植
物を原料とするものが好ましく、特に好ましくはくり、
かし、椰子殻等の活性炭である。その理由については明
確でないが、これらの活性炭は特に他の種類に比べて多
くの水酸基を有することから、かかる造塩能を持つ酸性
基である水酸基によって重金属結合能を向上させるもの
と考えている。
【0025】なお、活性炭の内部は著しく多孔質であ
り、優れた重金属吸着力を奏するのはこのような多孔質
物質の吸着力もその一因として作用していると考えてい
るが、本発明で使用するキレート形成基含有化合物を結
合させたものは、活性炭単独よりも重金属吸着能を奏す
る。
【0026】なお、同様に、多孔質であれば活性炭に限
られず、天然砂や多孔の溶岩を更に微細に粉砕した多孔
質の砂や岩石等を使用することもできる。
【0027】本発明で活性炭に結合させるキレート形成
基含有化合物としては、重金属をキレート結合できる従
来三次元架橋体に結合させていたキレート形成基を有す
る化合物であれば、制限無く使用することができる。キ
レート形成基の種類によって、捕獲する重金属の種類が
異なるため、使用目的に応じて適宜選択することができ
る。
【0028】例えばこのような化合物としては、−CS
NH2、−CSNHNH2、−NHCSNHNH2、−N
HCSNH2、イミノジ酢酸基、−(NHCH2CH2
−NH 2、>NCHRCOOH、>C=NOH、−C
(NH2)=NOH、>NCH2−(C(OH)n−H、
>NCH2PO32、−C(NHOH)=O、−COC
2−CO−、=COH−CO−および−(C(OH)
H)n−CH2OHを有する化合物がある。これらの中で
も、−CSNH2、−CSNHNH2、−NHCSNHN
2、−NHCSNH2を有する化合物、より具体的に
は、チオセミカルバジド、チオカルバジドまたはチオ尿
素を使用することが好ましい。これらが特に水銀や、
鉛、亜鉛等の重金属の吸着力に優れるからである。本発
明では、これらのいずれかを単独で使用するほか、2種
以上を併用することもできる。
【0029】このようなキレート形成基含有化合物と活
性炭との反応メカニズムは不明であるが、実際に重金属
吸着力に優れる吸着剤が得られるのである。詳細は不明
であるが、これにより活性炭の多孔質物質表面に、キレ
ート形成基含有化合物が結合すると考えられる。なお、
該重金属吸着剤としては、上記化合物に加えて、他の化
合物を活性炭に結合させてもよい。このような他の化合
物としては、ヒドロキシメチルセルロース、ポリアルコ
ール、ポリアミン、ヒドロキサム酸、アミノ酸、イミノ
ジ酢酸等がある。例えば、ヒドロキシメチルセルロース
を、チオセミカルバジドと共に活性炭に結合すると、チ
オセミカルバジドの活性炭への結合がより強固になる。
この様な化合物の結合量としては、活性炭重量の0.0
1〜5重量%であることが好ましい。
【0030】なお分子間の結合には、双方の原子または
原子団が一個ずつ電子を出し合い対にして共有すること
でできるのが共有結合、最外殻電子が一方から他方へ移
動して正負の電荷を帯び、電気的に引き合ってできるの
がイオン結合、一方の原子または原子団が出した二個の
電子が、他の原子または原子団の軌道に移動してできる
のが配位結合等がある。本発明における活性炭へのキレ
ート形成基含有化合物の「結合」の意は、上記の共有結
合に限られず、イオン結合、水素結合を含み、更に、原
子または原子団同士の結合に限られず単に物理的に吸着
結合した担持をも含むものとする。
【0031】該重金属吸着剤は、キレート形成基含有化
合物の活性炭への結合量が、該活性炭重量の1〜10重
量%であること、更には1〜5重量%、特には1〜2重
量%であることが好ましい。この範囲で優れた重金属吸
着力を発揮しうるからである。次に、このような重金属
吸着剤の製造方法を説明する。
【0032】まず、チオセミカルバジド、チオカルバジ
ドおよびチオ尿素等のキレート形成基含有化合物の0.
2重量%から飽和濃度である溶液に活性炭を含浸して結
合させ、次いで該活性炭を該溶液から分取し、乾燥す
る。この様にキレート形成基含有化合物を溶解させた溶
液に活性炭を含浸させることで、活性炭にキレート形成
能基を結合させることができ、極めて重金属除去効果に
優れる重金属吸着剤が製造できる。また、これらの化合
物に加えて、例えばポリアルコール、ポリアミン、ヒド
ロキサム酸、アミノ酸、イミノジ酢酸等を活性炭と反応
させて結合してもよい。この場合には、予め活性炭にこ
れらを結合させ、次いでチオセミカルバジド等を結合さ
せてもよいし、チオセミカルバジド、チオカルバジドお
よびチオ尿素からなる群から選ばれる1種以上の化合物
と他の化合物とを、活性炭に同時に含浸処理して結合さ
せてもよい。
【0033】該キレート形成基含有化合物含有溶液の濃
度は、その種類によって飽和濃度が異なるのであるが、
0.2重量%から飽和濃度、より好ましくは0.4〜1
0重量%、特には1.8〜2.5重量%の溶液を使用す
ることが好ましい。この範囲で、キレート形成基含有化
合物を活性炭に十分結合させることができるからであ
る。また、活性炭は、該溶液中に0.5〜18時間、よ
り好ましくは2〜15時間、特には6〜10時間含浸さ
せる。この溶液は撹拌することが好ましく、撹拌速度
は、0.5〜5rpm、より好ましくは1.0〜1.5
rpmであることが好ましい。なお反応の終了は、物質
重量秤量によって知ることができる。次いで、該含浸溶
液から多孔質物質を分取して乾燥させる。このような乾
燥としては、天日乾燥や自然乾燥の他、乾燥機を使用し
てもよい。なお、活性炭へのキレート基含有化合物の結
合量は、これらの化合物含有溶液に浸漬する前の活性炭
重量に対する生成物の乾燥重量から算出したものであ
る。
【0034】上記によって得られた重金属吸着剤は、基
体として活性炭を使用しているために無機物に限られず
各種有機物をも吸着させることができるが、キレート形
成基含有化合物を結合させているために、特に各種重金
属イオン、微細重金属の吸着に優れる。特に有効に除去
できる重金属としては、水銀、銀、金、白金、亜鉛、
鉛、スズ、銅、マンガン、クロム、鉄、カドミウム、ウ
ラン等の重金属またはこれらの酸化物があり、特に水
銀、鉛、亜鉛、錫、銅の各イオンの吸着量に優れる。
【0035】(2)燃焼廃ガスと産業廃液 本発明は、環境中に放出される廃ガスや廃液に含まれる
環境汚染物質を効率的に浄化することを目的とする。従
って産業廃液としては、メッキ工場、製紙工場、研究施
設、医療施設、実験研究室廃水、病院廃水、鉱山廃水、
都市ゴミ焼却場の洗煙廃水など、各種環境汚染物質を含
有する液状物を含むものとする。また。燃焼廃ガスと
は、都市ゴミ焼却場からの燃焼廃ガスや、産業廃棄物、
医療廃棄物などの各種廃棄物を焼却した際に発生する廃
ガスを意味する。燃焼廃ガスには、各種の環境汚染物質
が含まれ、これらを直接環境中に放出したのでは環境保
全の観点から適当でないからである。なお、燃焼廃ガス
を洗浄した洗液等、燃焼廃ガスを水に溶解すれば液体と
なる。したがって、その処理時に液体であるものは産業
廃液に該当するものとする。
【0036】(3)燃焼廃ガスおよび産業廃液の浄化方
法 一般に、産業廃液や燃焼廃ガス中には、水銀、鉛、亜鉛
等の重金属、ハロゲン酸、SOx,NOx等の酸性物
質、ダイオキシン等の各種の環境汚染物質が含まれる。
本発明の浄化方法は、出発物質が燃焼廃ガスなどの気
体、産業廃液等の液体、燃焼前の固体等のいずれの形態
であるかを問わず、処理時に含まれる各種環境汚染物質
を効率よく系外から除去するものである。
【0037】以下に、産業廃棄物を燃焼して得た燃焼廃
ガスを浄化処理する方法を用いて、本発明の浄化方法を
図1に例示するフローに従って説明する。
【0038】(i)再加熱装置 産業廃棄物を燃焼すると、二酸化炭素ガスや煤塵に加
え、産業廃棄物自体に含まれる物質の燃焼反応によっ
て、塩酸、SOx、NOx等の酸性物質や、ダイオキシ
ン等の有害物質、重金属酸化物が生成される。従って、
燃焼廃ガスは、これら酸性物質やアルカリ性物質、重金
属酸化物、その他の有害物質を含有している。
【0039】本発明の浄化方法では、例えば、廃棄物燃
焼炉から排出された燃焼廃ガスを、温度1000〜15
00℃に再加熱して、該燃焼廃ガス中に含まれるダイオ
キシンを分解除去する。ダイオキシンは、低温燃焼火炎
中で塩素の存在下に発生することが知られているため、
燃焼温度を700℃以上とすれば、その発生を有効に防
止することが可能である。しかしながら、焼却施設が耐
火性に優れない場合や部分的に低温燃焼する場合もあ
り、ダイオキシンの発生を完全に防ぐのは困難である。
加えて、ダイオキシンは毒性が強いため微量に存在して
も処理者に有害となる。本発明によれば、加熱分解によ
りダイオキシンを分解でき、かつ廃ガス処理の早期にお
いてダイオキシンを系中から除去できるため、極めて安
全性に優れる処理方法となる。
【0040】なお、ダイオキシンは温度700℃以上で
分解するが、本発明では上記のごとく1000〜150
0℃、より好ましくは1100〜1450℃、特には、
1200〜1400℃で加熱する。1000℃を下回る
とダイオキシンの分解効率が悪く、その一方、1500
℃を越えると熱効率がおとる。尚、分解率は、温度のみ
ならず廃ガスの滞留時間によっても異なる。一般には、
2〜2.5秒の間、上記温度を保持することで十分な分
解が達成される。
【0041】該再加熱においては、加熱方法や温度制御
は特に限定されるものではない。従って、電気的な制御
によって再加熱装置内の温度を上記温度範囲に設定して
もよく、燃焼廃ガスを導入した再加熱装置内にバーナー
等で加熱した熱気を同装置内に導入して温度を上記範囲
としてもよい。熱効率の点からは、バーナーで加熱した
熱気を再加熱装置内に導入することが好ましい。
【0042】更に、ダイオキシンの分解を促進するため
に分子状酸素含有ガス等の分解促進物質を燃焼廃ガスに
添加して加熱してもよい。分子状酸素としては、酸素ガ
スの他に空気を使用することができる。また、再加熱装
置の温度をバーナーを燃焼させて得た熱気によって加熱
する場合には、再加熱装置内に水蒸気を導入し、内部の
熱エネルギーにより添加した水蒸気の水分子中に存在す
る酸素を酸化反応に使用してもよい。なお、このような
水蒸気としては、イオン交換水、純水、軟水その他残留
物の少ない水を使用することが好ましい。
【0043】なお、この様な再加熱装置は、1500℃
の高温に耐える必要があり、耐酸性、耐熱性に優れる部
材、例えば、耐熱性組成物等で内張りしたものを使用す
ることが好ましく、従来から製鉄の高炉等に使用される
パーマレンガや不定形耐火物等を使用することができ
る。
【0044】例えば、このような耐火物としては、電融
又は焼結アルミナ、仮焼アルミナ、ボーキサイト、電融
又は合成ムライト、シリマナイト、アンダリューサイ
ト、カイヤナイト、バン土頁岩、シャモット、ロー石、
珪石、溶融シリカ、電融又は焼結マグネシア、電融又は
焼結スピネル、蒸発シリカ、チタニア、電融又は焼結ジ
ルコニア、ジルコン、クロム鉱、電融又は焼結マグネシ
アーライム、電融ジルコニアームライト、電融アルミナ
ージルコニア、炭化珪素、窒化珪素、粘土、天然又は人
造の黒鉛、石油コークス、ピッチコークス、無煙炭、カ
ーボンブラック、ピッチ等の無定形炭素等が挙げられ、
これらの内の1種又は2種以上を使用することができ
る。
【0045】しかしながら、本発明では、耐熱性組成物
内にSiO2を65〜85重量%、より好ましくは7
0.5〜77.8重量%、Al23を8〜15重量%、
より好ましくは12.5〜13.0重量%およびNa2
Oを3〜8重量%、より好ましくは3.5〜4.4重量
%含有するものが好ましい。また、この耐熱性組成物に
は、更に、Fe23、CaO、MgO、MnO、K
2O、Na2Oを含有してもよい。
【0046】配合しうるFe23は、耐熱性組成物内
に、0.6〜2.5重量%、より好ましくは1.0〜
2.0重量%である。また、配合しうるCaOは、耐熱
性組成物内に、0.6〜2.5重量%、より好ましくは
1.0〜2.0重量%である。また、配合しうるMgO
は、耐熱性組成物内に、0.06〜0.3重量%、より
好ましくは0.1〜0.2重量%である。また、配合し
うるMnOは、耐熱性組成物内に、0.12〜0.5重
量%、より好ましくは0.18〜0.3重量%である。
また、配合しうるK2Oは、耐熱性組成物内に、1〜5
重量%、より好ましくは1.5〜4重量%である。
【0047】なお、上記耐熱性組成物に、更に結合剤や
解膠剤を混合してもよく、通常の吹付け用耐火物に使用
されるものを用いることができる。より具体的には、粒
度調整したシャモットに結合剤としてアルミナセメント
を10%前後添加したもので、使用現場で水を加え混練
後コンクリートと同様に流し込める耐火物で、品種とし
ては高アルミナ質、クロマグ質、断熱質がある。結合剤
としてリン酸塩、ケイ酸塩のほか、粘土などを使用した
ものの何れもよい。なお、この様な耐熱性組成物は、従
来組成が公知である耐熱性組成物を使用して、不足成分
を補うことで調整することができる。
【0048】上記組成の耐熱性組成物を、通常の不定形
耐火物と同様に取り扱い、水で混練し、乾燥し、焼結す
ると、極めて耐熱性および耐酸性に優れた部材となる。
この様な優れた耐熱性組成物は、従来全く知られていな
かった。即ち、従来から一般にロー石として知られる耐
火物の組成は、SiO2を65〜85重量%、SiO2
8〜15重量%含有するのであるが、Na2Oの含有量
は0.1〜0.3重量%である。一方、ガラス組成物
は、一般にSiO2を65〜85重量%、Na2Oの含有
量を4〜15重量%含有するのであるが、SiO2
0.5〜6重量%である。上記耐熱性組成物は、これら
の中間の組成を有するのであるが、なぜに耐熱性および
耐酸性に優れるかは、不明である。具体的には、耐熱性
に優れると共に撥水性にも優れるのである。これによ
り、高温でかつ水分量が多い環境下でも、極めて安定性
に優れるのである。従って、このような耐火物組成を、
上記再加熱装置の内壁に使用することで、高温雰囲気を
確保し、効率的にダイオキシン等の分解処理を行うこと
ができるのである。
【0049】なお、廃ガスを上記温度範囲で再加熱処理
すると、ダイオキシンに加えてSOx、NOx等の酸化
物や、一酸化炭素等も分解できる。
【0050】(ii)空気冷却装置 急速冷却装置に導入する燃焼廃ガスは、上記のごとく温
度600〜1500℃の高温である。燃焼廃ガス中に
は、重金属が燃焼によって酸化物として存在するため、
これを温度5〜30℃の空気によって冷却し、廃ガス中
に含まれる重金属を金属アマルガムとしてガスから分離
することができる。また、あらかじめ廃ガス温度を低下
させることで、以降に続く急速冷却の冷却効率を向上さ
せることができる。
【0051】より具体的には、急速冷却装置に導入され
る廃ガス温度は、再加熱装置を排出してガス温度、即ち
上記のごとく1000〜1500℃であるが、急速冷却
装置によって排出温度600〜1000℃、より好まし
くは700〜900℃に冷却する。金属アマルガムの生
成のためには、冷却温度は低いことが好ましいのである
が、600℃を下回るほどに冷却するには、大量の冷却
エネルギーが必要となって不利であり、その一方、10
00℃を越えると十分に金属アマルガムを得ることがで
きず不利となる。
【0052】生成された金属アマルガムは、急速冷却装
置内で生成されるため、適宜これを回収する。こうする
ことで、廃ガス中に含まれる重金属酸化物を物理的に除
去することができる。これによって、次に続く急速冷却
によって得られる溶液中の重金属濃度を低減でき、同様
に重金属吸着剤による処理量を低減することができるの
である。
【0053】なお、空気冷却装置内も、上記のごとく6
00〜1000℃の高温を維持する必要があり、装置が
耐熱性に優れる必要がある。従って、再加熱装置の内張
りに使用できる耐熱性組成物を、同様に使用することが
でき、かつ好ましい。
【0054】(iii)急速冷却装置 本発明では、ダイオキシン等を分解除去した廃ガスを急
速に冷却すると共に、廃ガス成分溶解液として調製す
る。このため、温度600〜1000℃の廃ガスを溢流
水と混合し、得られた該ガスと溢流水との混合液を冷却
する急速冷却装置を使用する。冷却効率を考慮すれば、
廃ガス温度は600〜900℃、特には700〜900
℃であることが好ましい。600℃を下回る廃ガスを得
るにはあらかじめ多量の冷却エネルギーを必要とする一
方、1000℃を越えると冷却効率が劣る場合があるか
らである。
【0055】該冷却装置は、図2に示すように、上部の
ガス導入部から導入されたガスが、中間胴部、スロート
部及びディフューザ部を経て流下するガス流路を有し、
当該ガス流路の前記スロート部の上部に、外部から導入
した冷却水と前記ガス流路を流れるガスとを混合する気
液混合部を形成し、当該気液混合部は、前記ガス流路内
に前記冷却水が流入する貯水部を有し、当該貯水部から
溢流した冷却水が前記ガスと混合され流下するようにし
たことを特徴とする。これにより、廃ガスの溶液化、迅
速な冷却を一度に行うことができる。即ち、スロート部
とディフューザ部とを有するいわゆるベンチュリーが、
液体や気体を冷却するために使用されることや、集塵を
目的とするベンチュリースクラバーは知られているが、
該冷却塔は、スロート部とディフューザ部との上部に気
液混合部を有する中間胴部を設けることで、高温のガス
と冷却水とを混合し、これにより高温ガス中に含まれる
重金属、酸性成分等を冷却水中に溶解させ、次いでスロ
ート部とディフューザ部を介して急速に冷却するもので
ある。
【0056】より詳細には、図2に示すように、該冷却
装置(60)は、処理すべき廃ガスが導入されるガス導
入部(10)と、当該ガス導入部(10)の下部に設け
られた筒状の中間胴部(20)と、該中間胴部(20)
の下部に同軸的に設けられ、前記廃ガスを一旦絞って流
すスロート部(30)と、当該スロート部(30)から
流下する廃ガスを拡張して流すディフューザ部(50)
とを有し、内部にガス流路Rが形成されている。
【0057】当該ガス流路Rは、気液混合部(9)の中
に設けられる。また、気液混合部(9)は前記スロート
部(30)の上部に存在し、外部から導入した冷却水と
前記ガス流路Rを流れるガスとの混合部である。気液混
合部(9)には、前記ガス流路R内に冷却水が流入する
貯水部(40)を有し、当該貯水部(40)から溢流し
た冷却水が前記ガスと混合されて流下する。
【0058】より具体的には、燃焼廃ガスはまず中間胴
部(20)に導入される。廃ガスは、直ちに溢流水と混
合してもよいのであるが、導入ガスの温度は水の臨界温
度である375℃を越えるため、冷却水の表面上部は常
に水蒸気となって揮発する。従って、この水蒸気ガスを
捕獲し、かつ高温ガスと冷却水との混合を容易にするた
めに中間胴部を広く設ける。また、ガス導入部から高速
で導入されるガスを広所に導くことによってガスの流速
を遅くすることができ、これによって気液混合が容易に
なる。
【0059】ガス導入部(10)の内径(x)は、該急
速冷却装置の該燃焼用廃ガスの流量に基づいて決定する
ことができる。ここに、前記中間胴部は、中間胴部の最
も広い部分の内径(y)がガス導入部の内径(x)の
1.2〜2倍であることが好ましく、より好ましくは
1.3〜1.8倍である。1.2倍を下回ると速度低下
の効果が弱く、一方、2倍を越えても速度を低下する効
果に大きな違いがなく、設備の無駄な拡大となるからで
ある。
【0060】次いで、廃ガスは貯水部(40)の上部に
達する。貯水部(40)では外部から導入された冷却水
(21)を該貯水部(40)上部から溢流させることを
特徴とする。冷却水(21)、即ち溢流水は、中間胴部
(20)の中央近傍まで溢流が達するが、これにより溢
流水と中間胴部(20)で速度を落としたガスとが容易
に混合できるのである。例えば、高温ガスと冷却水との
混合であれば、溢流水に限らず冷却水をシャワーの様に
散水させる方法もあるが、散水によると水滴が高温ガス
の有する上昇力気流に同伴するため、散水が十分にガス
を吸引することができない。これに対して溢流させると
溢流水の落下による吸引力と相まってガスと溢流水とが
容易に混合するのである。更に、気液混合物が、中間胴
部におけるより狭く設計された絞り部(22)を通過す
ることで、より気液混合が進行する。この絞り部(2
2)は、貯水部(40)の側壁によって構成される。
【0061】冷却水の溢流量は、ガス導入部(10)に
導入されるガス量等によって、調整することができ、該
導入ガスと溢流させた冷却水(21)との混合及びガス
の冷却を十分に行うために冷却水の流量を十分に確保す
る。
【0062】ここに、該導入ガス量と冷却水(21)の
溢流量は、前記導入ガスの該中間胴部(20)における
体積1容量に対して、前記冷却水の液量が1〜10倍容
量、より好ましくは1.1〜8、特には1.2〜6の割
合で溢流させることが好ましい。1倍容量を下回ると冷
却水の温度をその露点以下にすることができず、このた
めにガス中に含まれる成分を冷却水に溶解させることが
困難となる。また、本発明は、該気液混合物を下部に設
けたスロート部とディフューザ部とで急速冷却するので
あるが、冷却水が1倍容量を下回ると十分な冷却が困難
となる。高温ガスによって冷却水が蒸発しては、該ガス
に含まれる煤塵等の捕獲等も十分に行えないからであ
る。一方、10倍容量を越えると気液混合液の液量が多
すぎて、その後の処理が困難となり、かつ冷却効果も変
わらないために冷却水が無駄になる。
【0063】また、該貯水部(40)の構造は、その上
部において冷却水を溢流させることができれば特に制限
されないのであるが、例えば、図に示すように該気液混
合部(9)の内側に冷却水の溜である貯水部(40)を
設けつつ絞り部を構成することが好ましい。また、この
様にして構成された該絞り部(22)の内径(z)は、
該絞り部の全域に亘り同一面積を確保する必要は無い。
該絞り部(22)の内径(z)とは、該絞り部(22)
の平均内径を意味するものとする。なお、冷却水は該貯
水部(40)に外部から導入した冷却水管(23)を用
いて導入すればよく、特に制限されるものではない。
【0064】ここに、貯水部(40)から溢流させる冷
却水(21)の温度は、5〜50℃であることが好まし
く、より好ましくは10〜40℃、より好ましくは15
〜30℃である。5℃を下回る冷却水の調製には冷却コ
ストが必要となる一方、50℃を越えると冷却効率が低
下するからである。
【0065】また、冷却水の溢流量は、上述のごとく導
入ガスの体積1容量に対して前記冷却水の液量の1〜1
0倍容量を溢流させることができれば、貯水部(40)
のサイズに特に制限はないのである。一方、貯水部によ
って形成される絞り部(22)に関していえば、ガスの
温度と流速、流量、溢流水の流量とを勘案すると、ガス
導入部の内径(x)に対する絞り部(22)の内径
(z)は、0.6〜1.5倍であることが好ましく、よ
り好ましくは、0.8〜1.2倍である。0.6倍を下
回ると気液混合物の迅速な落下が困難となり、その一
方,1.5倍を越えると、ガスと溢流水との混合が困難
となるからである。
【0066】絞り部(22)を通過した気液混合物は、
次いで中間胴部(20)とスロート部(30)との連結
部(24)を通過する。連結部(24)の構造は特に制
限がないのであり、絞り部(22)を経た気液混合物
が、スロート部に迅速に落下でき、かつ塔外に遺漏する
ことが無ければよい。
【0067】連結部(24)を経た気液混合物は、次い
でスロート部(30)に導入されるのであるが、スロー
ト部(30)とディフューザ部(50)とは、狭所から
急激に広所に移行するに際して気液が膨脹すると共に熱
を放散する原理を用いて気体や液体を冷却することがで
きるものである。従って、スロート部(30)の内径が
冷却効果に影響を与えるのであるが、この急速冷却装置
においては、ガス導入部の内径(x)に対して、0.2
〜0.6倍であることが好ましく、より好ましくは0.
25〜0.5倍である。0.2倍を下回ると気液混合物
の迅速な落下が確保さないために急冷効果が得られず、
その一方,0.6倍を越えるとベンチュリー効果を得る
ことができず、急冷できないからである。
【0068】該スロート部下部からディフューザ部(5
0)下端部までの距離(b)は、スロート部の内径
(a)に対して、2〜10倍であることが好ましく、よ
り好ましくは4〜8倍である。2倍を下回るとスロート
部からの気液混合物の落下速度を低下させることができ
ないために、ディフューザ部(50)下部での気液混合
物のはね上がりが大きく、その一方、10倍を越えても
速度低下や冷却効果に差は無いからである。
【0069】該ディフューザ部(50)の末端の形状も
特に制限されるものでは無いが、下部末端は例えば図に
示すように、波切りの形状を呈することが好ましい。ガ
ス中に含まれる水溶性成分は冷却水に溶解するのである
が、冷却水にガス成分を溶解させた後の気体成分をディ
フューザ部(50)から簡便に放出するためである。
【0070】なお、該廃ガス成分溶解液は、溢流水(冷
却水)として再使用することができる。このように溢流
水を循環させると廃ガス中の水溶性成分を濃縮すること
ができるため有利である。
【0071】このような冷却塔は、該廃ガス成分溶解液
貯水槽の上部に設置すると該槽内に廃ガス成分溶解液が
貯留され、かつ廃ガス中に含まれる煤塵や水溶性物質を
除去した残留ガスを回収することができる。この残留ガ
スには、溢流水に溶解されずに残存した成分、例えば重
金属または重金属化合物等が含まれているため、別個に
ガス中に含まれるこれらを除去処理する。このような重
金属等の処理方法としては、上記した、活性炭にキレー
ト形成基含有化合物を結合させた重金属吸着剤を用い
て、気相反応によって該ガスから重金属を吸着除去する
ことができる。
【0072】なお、上記急速冷却装置を構成する部材と
しては、高温ガスを急速に冷却するものであるため、高
いガス温度に耐える部材を使用する必要がある。従っ
て、外被を鉄やステンレス等の金属部材で構成し、その
内壁はガスの高温に耐えかつ廃ガスに含有される酸性物
質に対する腐食性に優れる部材を使用することが好まし
い。この様な、内壁に使用される部材としては、従来か
ら製鉄の高炉等に使用されるパーマレンガや公知の不定
形耐火物等を使用することができるが、上記再加熱装置
に使用できる耐熱性組成物を使用することができ、かつ
好ましい。
【0073】尚、上記急速冷却装置を使用すると、温度
600〜1000℃の廃ガスを導入し、温度20〜40
℃の廃ガス成分溶解液を得ることができる。
【0074】(iv)アルカリ沈殿処理 急速冷却装置によって得られた廃ガス成分溶解液には、
再加熱装置で分解されなかった水溶性成分、例えば残存
二酸化炭素、SOx、NOx、ハロゲン酸等の酸性物
質、重金属や重金属化合物の一部、アミン類等のアルカ
リ性物質が溶解している。従って、これらの成分を水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、亜
硫酸ナトリウム、消石灰、アンモニア等のアルカリ物質
を添加すれば、不溶性の化合物である水酸化物等として
沈殿分離することができる。廃ガス成分溶解液中に存在
する水溶性成分を沈殿除去することで、容易に有害成分
を分別除去することができるのである。
【0075】このようなアルカリ沈殿の方法は、公知の
いかなる方法をも使用することもできる。なお、沈殿物
と上澄とを分別するにも、公知の何れの方法をも実施す
ることができる。例えば、該産業廃液に含まれる重金属
化合物の溶解度が最小となる様に水酸化ナトリウム等の
アルカリを加えてpH7〜12を調整し、重金属水酸化
物等を凝集沈殿させ、固液分離手段により沈殿物と上澄
水に分離する。このようにして得られた上澄水には、重
金属の微細なフロックが存在するので、上澄水を濾過し
て微細フロックを除いた後に中和する。
【0076】(v)重金属吸着剤充填塔 本発明の浄化方法では、産業廃液を上記重金属吸着剤に
液相で接触させて浄化することを特徴とする。該重金属
吸着剤は、上述のごとく、活性炭を基体としてこれにキ
レート形成基含有化合物を結合しているために、活性炭
による吸着能とキレート形成基含有化合物による捕獲能
とによって効果的に、溶解している残存重金属イオンや
浮遊する微細重金属を効率的に吸着除去することができ
る。なお、上記重金属吸着剤は、活性炭を基体とするた
めにpHの変動に強く、従来の三次元架橋樹脂を使用す
る場合に比較して耐久性に優れる。しかしながら、該重
金属吸着剤との接触処理を経て、該充填塔から排出され
る排出液の液性は、中性付近であることが好ましく、ま
た重金属吸着剤の耐久性の面からも、処理前の産業廃液
は、pHを2〜8とすることが好ましく、より好ましく
は3〜6.5とする。
【0077】(3)用途 上記のごとく、本発明の産業廃液の浄化処理方法によっ
て、産業廃液のみならず、産業廃棄物の燃料廃ガスをも
浄化して、環境汚染物質を除去することができる。即
ち、燃焼廃ガスを浄化処理するには、上記のごとく、ダ
イオキシン、酸性物質、アルカリ性物質、重金属または
この化合物、煤塵等を効率的に浄化することができるの
である。しかしながら、産業廃液や燃焼廃ガスの中に
は、特定の成分のみが多量に含有されていたり、また
は、全く存在しないことが明らかな場合もある。この様
な場合には、上記再加熱装置、空気冷却装置および急速
冷却装置等による各処理や、アルカリ沈殿処理等の内
で、必要のない処理を省略することは可能であり、かつ
効率的でもある。従って、メッキ工場から排出される廃
液等重金属を主として含有する場合には、上記重金属吸
着剤による接触処理で十分な場合もある。
【0078】
【実施例】つぎに実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明する。
【0079】(参考例1)SiO2を77.5重量%、
Al23を12.3重量%、Fe23を1.3重量%、
CaOを1.3重量%、MgOを0.15重量%、Mn
Oを0.24重量%、K2Oを2.3重量%、Na2Oを
4.3重量%含有する耐熱性組成物を調製した。
【0080】これに水を添加し泥状にし、乾燥、焼結し
焼結体を得た。この焼結体について、比重、圧縮強度、
曲げ強度、吸水率、熱伝導度(JIS R 161
1)、耐火性(JIS R 2204)、耐スポーリン
グ性(JIS R 1609)、凍結溶融(JIS R
2521)、耐酸度(JIS R 1503)を測定
した。結果を表1に示す。
【0081】
【表1】
【0082】(参考例2)参考例1で作成した焼結体と
して、800〜900メッシュの細粒を使用し、0.0
6%硫酸、0.02%硝酸、硫酸と硝酸との比が3:1
である混酸に25時間含浸し、細粒の減少率を調べ、酸
自体に対する強度を測定した。また、同様にして印南石
(加古川石)、仙台石(岩ヶ崎石)、オーペルギュー溶
岩(イタリア)で同様に試験を行った。結果を表2に示
す。
【0083】
【表2】
【0084】(参考例3)参考例1の焼結体について、
断熱試験を行った。厚さ50mmの焼結体の片面を温度
1000℃で5時間加熱した。他面は260℃より上昇
しなかった。断熱係数は、0.077であった。 (参考例4)600kgの活性炭(比表面積1040m
2/g、内部表面積1500m3/g、平均細孔径20〜
50Å、6〜32メッシュ)を攪拌槽に投入し、工業用
水をろ過した清水にて30回排水洗浄を繰り返し、汚水
が無くなった時点で活性炭を籠にとって水を切り、天日
にて乾燥した。チオセミカルバジドの0.5重量%溶液
を140リットル調製し、これに天日乾燥した活性炭を
投入した。1〜5rpmで5時間攪拌し、活性炭にチオ
セミカルバジドを結合させた。
【0085】(実施例1)廃棄物を既設の溶融炉で燃焼
し、平均温度900℃、900Nm3/Hの燃焼廃ガス
を得た。この燃焼廃ガス中の成分を調べたところ、ダイ
オキシン100〜130ppm、HCl0.1容量%、
NOx0.02容量%、SOx0.015容量%、重金
属として水銀(T−Hg)0.01容量%、亜鉛1.2
2容量%、鉛0.15容量%、その他の金属0.005
容量%であった。
【0086】これを参考例1の耐熱性組成物を用いて内
壁を構築し、内容積3.03m3であって、下部からバ
ーナーによって発生した熱気を送風する再加熱装置に導
入し、再加熱装置内の温度を1400℃とした。また、
該再加熱装置内には、その上部から純水を385リット
ル/Hで噴霧した。これにより再加熱装置からは、該温
度1400℃の廃ガスが3500Nm3/Hで排出し
た。再加熱装置から排出された廃ガス中の成分を調べた
ところ、ダイオキシン0ppm、HCl0.1容量%、
NOx0.06容量%、SOx0.02容量%、重金属
として水銀(T−Hg)0.01容量%、亜鉛0.21
容量%、鉛0.15容量%、その他の金属0.005容
量%であった。
【0087】次いで、この廃ガスを参考例1の耐熱性組
成物を用いて内壁を構築した空気冷却装置に導入すると
共に、温度30℃の空気を2727Nm3/Hで導入し
た。これにより空気冷却装置から排出される廃ガス温度
は、800℃となり、その時の廃ガス排出流量は、62
27Nm3/Hとなった。
【0088】また、この空気冷却によって、冷却器内に
重金属がアマルガムとして沈殿付着した。重金属をアマ
ルガムとして分取したため、空気冷却装置を排出する燃
焼廃ガス中の成分は、ダイオキシン0ppm、HCl
0.08容量%、NOx0.08容量%、SOx0.0
01容量%、重金属として水銀(T−Hg)0.01容
量%、亜鉛0.18容量%、鉛0.15容量%、その他
の金属0.005容量%となった。
【0089】この空気冷却装置から排出された廃ガス
を、参考例1の耐熱性組成物を用いて内壁を構築した、
図2に示す急速冷却装置に導入した。
【0090】該急速冷却装置のガス導入部の内径は60
0mmであり、中間胴部の内径は1000mm、スロー
トの内径に対するディフューザ部までの距離との比は5
であった。尚、急送冷却装置の下部は、廃ガス成分溶解
液の貯留槽に連結し、かつ急速冷却装置内のガスは、前
記貯留槽上部に連結するガス溜に導入させた。
【0091】これに、冷却水として水道水(20℃)を
使用し、絞り部側面から冷却水を気液比2〜7リットル
/m3となるように調整して溢流させたところ、冷却水
は絞り部の中央近傍に達していた。冷却水は、廃ガスと
混合され、連結部、スロート部を経てディフューザ部下
端部に達した。ディフューザ端部での気液混合物の温度
は63℃であり、蒸発水量は755kg/hr、廃ガス
量は2936Nm3/hrとなり、水槽に回収された廃
ガス成分溶解液量は5170リットル/hrとなった。
また、該溶解液中にはダイオキシン0ppm、HCl
0.01容量%、NOx0.01容量%、SOx0.0
01容量%、重金属として水銀(T−Hg)0.01容
量%、亜鉛0.18容量%、鉛0.15容量%、その他
の金属0.005容量%が含まれていた。尚、この溶液
のpHは5.5〜8.7であった。また、上記ガス溜に
は、流量2936Nm3/hrでガスが導入され、該ガ
ス中には、ダイオキシン0ppm、HCl0.05容量
%、NOx0.01容量%、SOx0.01容量%、重
金属として水銀(T−Hg)0.01容量%、亜鉛0.
18容量%、鉛0.15容量%、その他の金属0.00
5容量%が含まれていた。
【0092】次いで、この廃ガス成分溶解液にアルカリ
物質として、NaOHを添加し、該溶液のpHを3〜8
に調整した。この廃ガス成分溶解液中には、ダイオキシ
ン0ppm、重金属として水銀(T−Hg)0.01容
量%、亜鉛0.08容量%、鉛0.15容量%、その他
の金属0.03容量%が含まれていた。
【0093】該溶解液から沈殿物をろ過し、これを参考
例3で得た重金属吸着剤を重合体を充填した重金属吸着
剤充填塔に導入した。該導入液のpHは、3〜5であっ
た。
【0094】該充填塔は、塔断面積3.14m2、充填
高さ600mm、重金属吸着剤量充填量1884リット
ルであり、これを2塔連結して使用した。流速は、SV
=5/Hとした。該充填塔からの排出液中にはダイオキ
シン0ppm、重金属として水銀(T−Hg)0容量
%、亜鉛0容量%、鉛0容量%、その他の金属容量%で
あった。なお、該排出液のpHは6.5であった。
【0095】上記実施により、再加熱装置、空気冷却装
置、急速冷却装置の何れも、極めて耐熱性に優れ、耐熱
性組成物の脱落や損傷等は、全く生じなかった。
【0096】
【発明の効果】本発明では、再加熱装置を使用すること
で、浄化処理当初から極めて効率的にダイオキシンを分
解することができ、その後の廃ガス、廃液処理を安全に
行うことができる。
【0097】水銀等は、常温で液体であるが、燃焼廃ガ
ス中に含まれる水銀は、酸化物として存在するため、空
気冷却によって効率的にアマルガムとして単離できる。
従って、重金属等を廃ガスから容易に除去することがで
き、その後の重金属処理が極めて簡便かつ効率的に行わ
れる。
【0098】本発明では、急速冷却装置を使用すること
で、廃ガスを簡便に水溶液の形状で調製することができ
る。しかも、該溶液は、温度30℃という極めて低温で
調製されるために、その後の吸着処理等の効率を向上さ
せることができる。
【0099】本発明では、廃ガス成分溶解液や廃液を、
活性炭にキレート形成基含有化合物を結合させた重金属
吸着剤を使用して吸着除去するため、安価にこれらの処
理が行える。しかも、活性炭はpHの変動に対して耐性
を有するため、各種の産業廃液の処理が容易である。
【0100】本発明の方法を、実施する装置は、特に耐
熱性に優れる必要があるが、特定の耐熱性組成物を使用
することで、長期にわたる使用を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の燃焼廃ガス、産業廃液の浄化方法の
フロー図である。
【図2】 図1に示す急速冷却装置の1態様を示す図で
ある。
【符号の説明】
9気液混合部 10ガス導入部 20中間胴部 21冷却水 22絞り部 23冷却水管 24連結部 30スロート部 40貯水部 50ディフューザ部 51波切り 60急速冷却装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01F 5/06 C02F 1/52 K 4D062 15/06 B01J 20/26 E 4G035 C02F 1/28 ZAB 20/32 Z 4G037 1/52 B01D 53/34 E 4G066 F23J 15/08 136A // B01J 20/26 136Z 20/32 F23J 15/00 L Fターム(参考) 3K070 DA05 DA52 4D002 AA02 AA09 AA12 AA19 AA21 AA28 AA29 AA31 AB01 AC04 BA02 BA05 BA12 BA13 BA14 CA01 CA03 CA11 CA13 CA20 DA35 DA70 EA02 EA05 EA13 FA10 GA01 GA02 GA03 GB01 GB02 GB03 GB06 GB11 HA01 HA03 4D015 BA19 BA23 BB02 CA05 CA17 CA20 EA15 EA32 FA02 FA22 4D024 AA04 AB16 AB17 AB18 BA02 BA18 BB01 BB07 BB08 BC01 CA01 DA04 DA05 DB12 DB19 DB20 DB21 4D025 AA09 AB23 AB27 AB28 BA17 BA22 BB02 BB09 BB18 CA03 CA05 CA06 DA03 DA10 4D062 BA19 BA23 BB02 CA05 CA17 CA20 EA15 EA32 FA02 FA22 4G035 AB26 AB54 AC26 AE13 AE15 4G037 CA01 EA01 4G066 AA05A AA05B AB10D AB15D AB27D AC02D AC27D AD11D BA09 BA20 BA23 BA26 CA46 CA47 DA02 DA08 FA12 FA37

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 産業廃液を、活性炭にキレート形成基含
    有化合物を結合した重金属吸着剤に接触させることを特
    徴とする産業廃液の浄化方法。
  2. 【請求項2】 該産業廃液をpH7〜12に調整して該
    廃水に含まれるアルカリ不溶物を沈澱させ、得られた上
    澄を活性炭にキレート形成基含有化合物を結合した重金
    属吸着剤と接触させることを特徴とする産業廃液の浄化
    方法。
  3. 【請求項3】 該産業廃液が、温度600〜1000℃
    の燃焼廃ガスを溢流水と混合し、次いで得られた該ガス
    と溢流水との混合液をベンチュリー塔で急冷して得た廃
    ガス成分溶解液であることを特徴とする、請求項1また
    は2記載の産業廃液の浄化方法。
  4. 【請求項4】 該廃ガス成分溶解液の一部を該溢流水と
    して再循環させることを特徴とする、請求項3記載の産
    業廃液の浄化方法。
  5. 【請求項5】 該燃焼廃ガスが、温度1000〜150
    0℃に加熱してダイオキシンを分解除去したものであ
    る、請求項3または4記載の産業廃液の浄化方法。
  6. 【請求項6】 燃焼廃ガスを、温度1000〜1500
    ℃に再加熱して該廃ガス中に含まれるダイオキシンを分
    解し、得られた該ガス中の水溶性成分を水に溶解して廃
    ガス成分溶解液を調製し、該廃ガス成分溶解液を活性炭
    にキレート形成基含有化合物を結合した重金属吸着剤に
    接触させて重金属を吸着除去することを特徴とする産業
    廃ガスの浄化方法。
  7. 【請求項7】 該再加熱した廃ガスを、次いで温度60
    0〜1000℃に空気冷却して該ガス中に含まれる重金
    属成分を凝縮させて分別し、得られた該ガス中の水溶性
    成分を水に溶解して廃ガス成分溶解液を調製することを
    特徴とする請求項6記載の産業廃ガスの浄化方法。
  8. 【請求項8】 該廃ガス成分溶解液が、温度600〜1
    000℃の燃焼ガスと溢流水と混合し、得られた該ガス
    と溢流水との混合液をベンチュリー塔で急冷して調製し
    たものである、請求項6または7記載の産業廃ガスの浄
    化方法。
  9. 【請求項9】 温度600〜1000℃の廃ガスを溢流
    水と混合し、得られた該ガスと溢流水との混合液を冷却
    する冷却装置と、活性炭にキレート形成基含有化合物を
    結合した重金属吸着剤を充填した重金属吸着塔とを有す
    る環境汚染物質の浄化装置。
  10. 【請求項10】 更に、廃ガスの再加熱装置を有するこ
    とを特徴とする、請求項6記載の環境汚染物質の浄化装
    置。
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