JP2001252526A - 廃ガスの浄化方法および廃ガスの浄化装置 - Google Patents
廃ガスの浄化方法および廃ガスの浄化装置Info
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- JP2001252526A JP2001252526A JP2000068915A JP2000068915A JP2001252526A JP 2001252526 A JP2001252526 A JP 2001252526A JP 2000068915 A JP2000068915 A JP 2000068915A JP 2000068915 A JP2000068915 A JP 2000068915A JP 2001252526 A JP2001252526 A JP 2001252526A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 廃ガスの浄化方法および廃ガスの浄化装置を
提供する。 【解決手段】 燃焼ガスを再加熱することでダイオキシ
ンを分解除去し、空気冷却することで重金属を析出分離
し、次いで該廃ガスを水と混合することで水溶性成分含
有溶液と残留ガスとを分離し、該溶液を液相にて、該ガ
スを気相にて、重金属吸着剤に接触させることで、燃焼
ガスに含まれる環境汚染物質を安全、簡便かつ効率的に
浄化することができる。
提供する。 【解決手段】 燃焼ガスを再加熱することでダイオキシ
ンを分解除去し、空気冷却することで重金属を析出分離
し、次いで該廃ガスを水と混合することで水溶性成分含
有溶液と残留ガスとを分離し、該溶液を液相にて、該ガ
スを気相にて、重金属吸着剤に接触させることで、燃焼
ガスに含まれる環境汚染物質を安全、簡便かつ効率的に
浄化することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃ガスの浄化方法
および浄化装置に関し、より詳細には、廃ガスに含まれ
るダイオキシン、酸性物質、粉塵、重金属等を除去する
廃ガスの浄化方法およびそのための浄化装置に関する。
および浄化装置に関し、より詳細には、廃ガスに含まれ
るダイオキシン、酸性物質、粉塵、重金属等を除去する
廃ガスの浄化方法およびそのための浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】工業プロセスや産業廃棄物、家庭ゴミ等
の中には、重金属や塩素などのハロゲン物質、硫黄化合
物、窒素化合物が含まれる。このため、これらを燃焼し
た廃ガスや燃焼灰中には、ダイオキシン、煤塵、SO
x、NOx、ハロゲン化水素等の酸性物質、更に水銀、
鉛等の重金属等の有害物質が含まれる。従って、これら
廃ガスや燃焼灰をそのまま環境中に放出したのでは、大
気、水質、土壌等を汚染し、環境全体に与える影響は大
きい。このため、これら燃焼廃ガスの処理等に関して、
大気汚染防止法や悪臭防止法、水質汚濁防止法等の公害
規制値が定められ、かかる数値の遵守が要求されてい
る。
の中には、重金属や塩素などのハロゲン物質、硫黄化合
物、窒素化合物が含まれる。このため、これらを燃焼し
た廃ガスや燃焼灰中には、ダイオキシン、煤塵、SO
x、NOx、ハロゲン化水素等の酸性物質、更に水銀、
鉛等の重金属等の有害物質が含まれる。従って、これら
廃ガスや燃焼灰をそのまま環境中に放出したのでは、大
気、水質、土壌等を汚染し、環境全体に与える影響は大
きい。このため、これら燃焼廃ガスの処理等に関して、
大気汚染防止法や悪臭防止法、水質汚濁防止法等の公害
規制値が定められ、かかる数値の遵守が要求されてい
る。
【0003】例えば、上記燃焼廃ガスやこれを洗浄した
廃ガス洗液、燃焼灰の洗液に含まれる有害物質の処理に
関していえば、SOx、NOx等は、一旦水溶液中に回
収した後に、アルカリ物質を添加して不溶性の沈殿物を
得て、分別回収を行っている。これにより同時に煤塵の
回収も行うことができる。また、重金属に関しては、従
来から水酸化物や硫化物として凝集沈降させて重金属の
大部分を除き、水溶液中に含まれる微量の重金属をキレ
ート樹脂などによって除去している。
廃ガス洗液、燃焼灰の洗液に含まれる有害物質の処理に
関していえば、SOx、NOx等は、一旦水溶液中に回
収した後に、アルカリ物質を添加して不溶性の沈殿物を
得て、分別回収を行っている。これにより同時に煤塵の
回収も行うことができる。また、重金属に関しては、従
来から水酸化物や硫化物として凝集沈降させて重金属の
大部分を除き、水溶液中に含まれる微量の重金属をキレ
ート樹脂などによって除去している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
技術では、最終的に環境中に放出される浄化排液中の各
環境汚染物質の残存濃度を十分に低下させることは、極
めて困難である。また、燃焼廃ガス量は、産業廃棄物の
増大と共に漸増する状況にあり、係る処理を迅速、かつ
安価に行うことは産業政策上の要請でもある。
技術では、最終的に環境中に放出される浄化排液中の各
環境汚染物質の残存濃度を十分に低下させることは、極
めて困難である。また、燃焼廃ガス量は、産業廃棄物の
増大と共に漸増する状況にあり、係る処理を迅速、かつ
安価に行うことは産業政策上の要請でもある。
【0005】例えば、燃焼廃ガスには重金属や重金属化
合物が含まれることが多く、これを浄化するため予め廃
ガスを洗浄した廃ガス洗液を得て、これをアルカリ処理
して含まれる重金属イオンを水酸化物として沈殿させ、
残存する重金属イオンをキレート樹脂で吸着除去する方
法が一般的である。
合物が含まれることが多く、これを浄化するため予め廃
ガスを洗浄した廃ガス洗液を得て、これをアルカリ処理
して含まれる重金属イオンを水酸化物として沈殿させ、
残存する重金属イオンをキレート樹脂で吸着除去する方
法が一般的である。
【0006】しかしながら、従来から重金属除去の最終
段階に使用されてきたキレート樹脂は、三次元に架橋さ
れた高分子基体にキレート形成能を持つ官能基を結合さ
せたものである。このため耐熱性に優れず、処理液の温
度が高いと樹脂の劣化が早く樹脂自体の寿命が短い。し
かも、キレート樹脂自体が高価であるため、頻繁な吸着
剤充填塔の再充填作業と共に、処理価格の上昇を招く。
段階に使用されてきたキレート樹脂は、三次元に架橋さ
れた高分子基体にキレート形成能を持つ官能基を結合さ
せたものである。このため耐熱性に優れず、処理液の温
度が高いと樹脂の劣化が早く樹脂自体の寿命が短い。し
かも、キレート樹脂自体が高価であるため、頻繁な吸着
剤充填塔の再充填作業と共に、処理価格の上昇を招く。
【0007】一方、重金属除去方法として、特開平8−
182984号公報には、重金属イオン含有水をリン酸
カルシウム系セラミックス粒子と接触させて重金属イオ
ン含有水から重金属イオンを除去する方法が開示されて
いる。リン酸カルシウム系セラミックス粒子として骨炭
粒子が好ましい旨が記載され、重金属吸着量はキレート
樹脂に比べて多く、重金属除去装置を小型化できるとし
ている。しかしながら、本発明者は、活性炭による重金
属吸着力はいまだ十分でないことを確認している。
182984号公報には、重金属イオン含有水をリン酸
カルシウム系セラミックス粒子と接触させて重金属イオ
ン含有水から重金属イオンを除去する方法が開示されて
いる。リン酸カルシウム系セラミックス粒子として骨炭
粒子が好ましい旨が記載され、重金属吸着量はキレート
樹脂に比べて多く、重金属除去装置を小型化できるとし
ている。しかしながら、本発明者は、活性炭による重金
属吸着力はいまだ十分でないことを確認している。
【0008】また、キレート樹脂で吸着除去するには、
重金属がイオンの形態で存在することが必要であり、こ
のため燃焼廃ガス等の重金属含有ガスは一旦洗液として
水溶性成分を水に溶解する必要がある。気相での重金属
等の吸着除去方法は知られていないが、燃焼廃ガスから
気相で重金属や重金属化合物を除去できれば、簡便であ
る。
重金属がイオンの形態で存在することが必要であり、こ
のため燃焼廃ガス等の重金属含有ガスは一旦洗液として
水溶性成分を水に溶解する必要がある。気相での重金属
等の吸着除去方法は知られていないが、燃焼廃ガスから
気相で重金属や重金属化合物を除去できれば、簡便であ
る。
【0009】また、一般的に吸着処理においては処理ガ
スや処理液の温度が低い方が吸着効率に優れる。しかし
ながら、従来技術によって吸着処理の前に処理ガスや処
理液のを十分に冷却したのでは、冷却時間が長くまた冷
却費用がかさみ実用的でない。その一方、燃焼温度自体
を低くしたのでは、低温域で塩素ガスの存在下に発生し
易いとされるダイオキシンの発生を防止することができ
ない。
スや処理液の温度が低い方が吸着効率に優れる。しかし
ながら、従来技術によって吸着処理の前に処理ガスや処
理液のを十分に冷却したのでは、冷却時間が長くまた冷
却費用がかさみ実用的でない。その一方、燃焼温度自体
を低くしたのでは、低温域で塩素ガスの存在下に発生し
易いとされるダイオキシンの発生を防止することができ
ない。
【0010】加えて、産業廃棄物中には重金属の他にハ
ロゲン含有化合物や硫黄含有化合物が含有され、焼却炉
において高温燃焼してハロゲン含有化合物を酸化分解し
て臭気を除去し処理されている。しかし、燃焼(酸化)
分解されたハロゲン(例えば塩素)は、燃焼用空気によ
りハロゲン化水素(例えば塩化水素)ガスとなって存在
し、該ガスは有毒であり、かつ温度が低下すると該ガス
中の水分に吸収されて強酸となる。従って、廃ガスから
酸性物質を重金属と共に捕獲し、冷却、回収などの処理
ができれば便宜である。
ロゲン含有化合物や硫黄含有化合物が含有され、焼却炉
において高温燃焼してハロゲン含有化合物を酸化分解し
て臭気を除去し処理されている。しかし、燃焼(酸化)
分解されたハロゲン(例えば塩素)は、燃焼用空気によ
りハロゲン化水素(例えば塩化水素)ガスとなって存在
し、該ガスは有毒であり、かつ温度が低下すると該ガス
中の水分に吸収されて強酸となる。従って、廃ガスから
酸性物質を重金属と共に捕獲し、冷却、回収などの処理
ができれば便宜である。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記問題に鑑
み、特定の重金属吸着剤を用いることで、燃焼廃ガス等
から気相中で重金属を吸着除去し、かつ燃焼廃ガスの再
加熱や冷却によって該ガスに含まれる各種有害物質を効
率よく除去できることを見出し、本発明を完成させた。
み、特定の重金属吸着剤を用いることで、燃焼廃ガス等
から気相中で重金属を吸着除去し、かつ燃焼廃ガスの再
加熱や冷却によって該ガスに含まれる各種有害物質を効
率よく除去できることを見出し、本発明を完成させた。
【0012】即ち、上記諸目的は、下記(1)〜(12)
により達成される。
により達成される。
【0013】(1) 活性炭にキレート形成基含有化合
物を結合した重金属吸着剤に、廃ガスを気相で接触させ
ることを特徴とする廃ガスの浄化方法。
物を結合した重金属吸着剤に、廃ガスを気相で接触させ
ることを特徴とする廃ガスの浄化方法。
【0014】(2) 温度600〜1500℃の廃ガス
を、温度200〜1000℃に冷却して該廃ガスに含ま
れる重金属または重金属化合物を析出させて分離し、次
いで活性炭にキレート形成基含有化合物を結合した重金
属吸着剤に、廃ガスを気相で接触させることを特徴とす
る廃ガスの浄化方法。
を、温度200〜1000℃に冷却して該廃ガスに含ま
れる重金属または重金属化合物を析出させて分離し、次
いで活性炭にキレート形成基含有化合物を結合した重金
属吸着剤に、廃ガスを気相で接触させることを特徴とす
る廃ガスの浄化方法。
【0015】(3) 燃焼廃ガスを、圧力20〜100
Pa、温度1000〜1500℃に再加熱してダイオキ
シンを分解することを特徴とする、廃ガスの浄化方法。
Pa、温度1000〜1500℃に再加熱してダイオキ
シンを分解することを特徴とする、廃ガスの浄化方法。
【0016】(4) 燃焼廃ガスを圧力20〜100P
a、温度1000〜1500℃に再加熱してダイオキシ
ンを分解除去し、次いで温度200〜1000℃に冷却
して該廃ガスに含まれる重金属または重金属化合物を析
出させて分離し、その後、活性炭にキレート形成基含有
化合物を結合した重金属吸着剤に、廃ガスを気相で接触
させることを特徴とする廃ガスの浄化方法。
a、温度1000〜1500℃に再加熱してダイオキシ
ンを分解除去し、次いで温度200〜1000℃に冷却
して該廃ガスに含まれる重金属または重金属化合物を析
出させて分離し、その後、活性炭にキレート形成基含有
化合物を結合した重金属吸着剤に、廃ガスを気相で接触
させることを特徴とする廃ガスの浄化方法。
【0017】(5) 廃ガスを水と混合して廃ガス成分
溶解液と残留ガスとを得、次いで、活性炭にキレート形
成基含有化合物を結合した重金属吸着剤に、該残留ガス
を気相で接触させることを特徴とする廃ガスの浄化方
法。
溶解液と残留ガスとを得、次いで、活性炭にキレート形
成基含有化合物を結合した重金属吸着剤に、該残留ガス
を気相で接触させることを特徴とする廃ガスの浄化方
法。
【0018】(6) 廃ガスを水と混合して廃ガス成分
溶解液と残留ガスとを得て、活性炭にキレート形成基含
有化合物を結合した重金属吸着剤に該廃ガス成分溶解液
を液相で接触させて浄化すると共に、該残留ガスを活性
炭にキレート形成基含有化合物を結合した重金属吸着剤
に気相で接触させることを特徴とする、廃ガスの浄化方
法。
溶解液と残留ガスとを得て、活性炭にキレート形成基含
有化合物を結合した重金属吸着剤に該廃ガス成分溶解液
を液相で接触させて浄化すると共に、該残留ガスを活性
炭にキレート形成基含有化合物を結合した重金属吸着剤
に気相で接触させることを特徴とする、廃ガスの浄化方
法。
【0019】(7) 該廃ガス成分溶解液と残留ガスと
の調製が、温度600〜1000℃の廃ガスを溢流水と
混合し、次いで得られた該ガスと溢流水との混合液をベ
ンチュリー塔で急冷することを特徴とする、上記(6)
記載の廃ガスの浄化方法。
の調製が、温度600〜1000℃の廃ガスを溢流水と
混合し、次いで得られた該ガスと溢流水との混合液をベ
ンチュリー塔で急冷することを特徴とする、上記(6)
記載の廃ガスの浄化方法。
【0020】(8) 該廃ガスが、圧力20〜100P
a、温度1000〜1500℃に再加熱して燃焼廃ガス
中に含まれるダイオキシンを分解したものである、上記
(6)まはた(7)記載の廃ガスの浄化方法。
a、温度1000〜1500℃に再加熱して燃焼廃ガス
中に含まれるダイオキシンを分解したものである、上記
(6)まはた(7)記載の廃ガスの浄化方法。
【0021】(9) 該廃ガスが、該ダイオキシンの除
去後に該燃焼廃ガスを温度600〜1000℃に冷却し
て該ガスに含まれる重金属または重金属化合物を析出分
離したものである、上記(8)記載の廃ガスの浄化方
法。
去後に該燃焼廃ガスを温度600〜1000℃に冷却し
て該ガスに含まれる重金属または重金属化合物を析出分
離したものである、上記(8)記載の廃ガスの浄化方
法。
【0022】(10) 廃ガスを、圧力20〜100P
a、温度1000〜1500℃に再加熱する再加熱装
置。
a、温度1000〜1500℃に再加熱する再加熱装
置。
【0023】(11) 活性炭にキレート形成基含有化
合物を結合した重金属吸着剤充填塔と、上記(10)記
載の再加熱装置とを有する廃ガスの浄化装置。
合物を結合した重金属吸着剤充填塔と、上記(10)記
載の再加熱装置とを有する廃ガスの浄化装置。
【0024】(12) 温度1000〜1500℃の廃
ガスを温度600〜1000℃に空気冷却する空気冷却
装置を有する、上記(11)記載の廃ガスの浄化装置。
ガスを温度600〜1000℃に空気冷却する空気冷却
装置を有する、上記(11)記載の廃ガスの浄化装置。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の第一は、活性炭にキレー
ト形成基含有化合物を結合した重金属吸着剤に、廃ガス
を気相で接触させることを特徴とする廃ガスの浄化方法
である。従来から、重金属や重金属化合物を気相にて吸
着除去する方法は、全く知られていなかったが、本発明
によれば、気相で接触させて廃ガスから重金属を除去す
ることができるのである。また、本発明の重金属吸着剤
は、従来のキレート樹脂と同様に溶液中に含まれる重金
属や重金属化合物を液相で吸着除去することもできる
が、該重金属吸着剤は基体として活性炭を使用するた
め、従来の三次元架橋樹脂にキレート形成基を結合させ
たものと異なり、耐熱性、耐久性に優れ、かつ安価に、
廃ガスや廃液に含まれる重金属、重金属化合物に加え、
他の吸着性物質を除去することができる。
ト形成基含有化合物を結合した重金属吸着剤に、廃ガス
を気相で接触させることを特徴とする廃ガスの浄化方法
である。従来から、重金属や重金属化合物を気相にて吸
着除去する方法は、全く知られていなかったが、本発明
によれば、気相で接触させて廃ガスから重金属を除去す
ることができるのである。また、本発明の重金属吸着剤
は、従来のキレート樹脂と同様に溶液中に含まれる重金
属や重金属化合物を液相で吸着除去することもできる
が、該重金属吸着剤は基体として活性炭を使用するた
め、従来の三次元架橋樹脂にキレート形成基を結合させ
たものと異なり、耐熱性、耐久性に優れ、かつ安価に、
廃ガスや廃液に含まれる重金属、重金属化合物に加え、
他の吸着性物質を除去することができる。
【0026】(1)重金属吸着剤 本発明で使用する重金属吸着剤は活性炭を基体とし、こ
れにキレート形成基含有化合物を結合したものである。
れにキレート形成基含有化合物を結合したものである。
【0027】活性炭を使用したのは、活性炭が多孔質物
質であり、それ自体が重金属吸着能を有するからであ
る。従って、活性炭としては、その使用目的から多孔質
物質であることが好ましく、4〜40メッシュの粒径を
有するものであること、より好ましくは、4〜32メッ
シュ、特には6〜20メッシュであることが好ましい。
上記範囲で流体圧に対する抵抗性が維持され、かつ圧力
損失が少なく、迅速な流体処理を確保できるからであ
る。なお、活性炭の粒径は上記範囲内で廃ガスや廃ガス
成分溶解液と重金属吸着剤とを接触させる際の圧力損失
や流速などを考慮して適宜選択することができる。
質であり、それ自体が重金属吸着能を有するからであ
る。従って、活性炭としては、その使用目的から多孔質
物質であることが好ましく、4〜40メッシュの粒径を
有するものであること、より好ましくは、4〜32メッ
シュ、特には6〜20メッシュであることが好ましい。
上記範囲で流体圧に対する抵抗性が維持され、かつ圧力
損失が少なく、迅速な流体処理を確保できるからであ
る。なお、活性炭の粒径は上記範囲内で廃ガスや廃ガス
成分溶解液と重金属吸着剤とを接触させる際の圧力損失
や流速などを考慮して適宜選択することができる。
【0028】活性炭は、表面のみならず内部にも多数の
孔を有するものであることが好ましい。比表面積が、7
00〜1500m2/g、より好ましくは1040〜1
500m2/gであることが好ましい。また、内部表面
積は700〜1800m3/g、特には900〜150
0m3/gであることが好ましい。特に、物質の吸着力
は細孔径に依存する場合が多く、活性炭の平均細孔径と
しては、20〜50Å、特には20〜40Åであること
が好ましい。一般に、活性炭は溶剤の回収、ガスの精
製、脱臭剤、脱色剤などに用いられる多孔質の炭素であ
り、1000万分の数センチメートルの微細な多数の孔
を有し、物質を吸着する性質が極めて強い。活性炭には
その減量物質に由来して多種が存在するが、重金属吸着
力や耐久性の観点からは、くり、かし、やしなどの植物
を原料とするものが好ましく、特に好ましくはくり、か
し、椰子殻等の活性炭である。その理由については明確
でないが、これらの活性炭は特に他の種類に比べて多く
の水酸基を有することから、かかる造塩能を持つ酸性基
である水酸基によって重金属結合能を向上させるものと
考えている。
孔を有するものであることが好ましい。比表面積が、7
00〜1500m2/g、より好ましくは1040〜1
500m2/gであることが好ましい。また、内部表面
積は700〜1800m3/g、特には900〜150
0m3/gであることが好ましい。特に、物質の吸着力
は細孔径に依存する場合が多く、活性炭の平均細孔径と
しては、20〜50Å、特には20〜40Åであること
が好ましい。一般に、活性炭は溶剤の回収、ガスの精
製、脱臭剤、脱色剤などに用いられる多孔質の炭素であ
り、1000万分の数センチメートルの微細な多数の孔
を有し、物質を吸着する性質が極めて強い。活性炭には
その減量物質に由来して多種が存在するが、重金属吸着
力や耐久性の観点からは、くり、かし、やしなどの植物
を原料とするものが好ましく、特に好ましくはくり、か
し、椰子殻等の活性炭である。その理由については明確
でないが、これらの活性炭は特に他の種類に比べて多く
の水酸基を有することから、かかる造塩能を持つ酸性基
である水酸基によって重金属結合能を向上させるものと
考えている。
【0029】なお、活性炭の内部は著しく多孔質であ
り、優れた重金属吸着力を奏するのはこのような多孔質
物質の吸着力もその一因として作用していると考えてい
るが、本発明で使用する活性炭にキレート形成基含有化
合物を結合させたものは、活性炭単独よりも優れた重金
属吸着能を発揮する。
り、優れた重金属吸着力を奏するのはこのような多孔質
物質の吸着力もその一因として作用していると考えてい
るが、本発明で使用する活性炭にキレート形成基含有化
合物を結合させたものは、活性炭単独よりも優れた重金
属吸着能を発揮する。
【0030】なお、同様に、活性炭と同程度の多孔質を
有すれば、活性炭に限られず天然砂や多孔の溶岩を更に
微細に粉砕した多孔質の砂や岩石等を基体として使用す
ることもがきる。
有すれば、活性炭に限られず天然砂や多孔の溶岩を更に
微細に粉砕した多孔質の砂や岩石等を基体として使用す
ることもがきる。
【0031】本発明で活性炭に結合させるキレート形成
基含有化合物としては、重金属をキレート結合できる化
合物であれば、制限無く使用することができる。キレー
ト形成基の種類によって、捕獲する重金属の種類が異な
るため、使用目的に応じて適宜選択することができる。
基含有化合物としては、重金属をキレート結合できる化
合物であれば、制限無く使用することができる。キレー
ト形成基の種類によって、捕獲する重金属の種類が異な
るため、使用目的に応じて適宜選択することができる。
【0032】例えばこのような化合物としては、−CS
NH2、−CSNHNH2、−NHCSNHNH2、−N
HCSNH2、イミノジ酢酸基、−(NHCH2CH2)
−NH 2、>NCHRCOOH、>C=NOH、−C
(NH2)=NOH、>NCH2−(C(OH)n−H、
>NCH2PO3H2、−C(NHOH)=O、−COC
H2−CO−、=COH−CO−および−(C(OH)
H)n−CH2OHを有する化合物がある。これらの中で
も、−CSNH2、−CSNHNH2、−NHCSNHN
H2、−NHCSNH2を有する化合物、より具体的に
は、チオセミカルバジド、チオカルバジドまたはチオ尿
素を使用することが好ましい。これらが特に水銀や、
鉛、亜鉛等の重金属の吸着力に優れるからである。本発
明では、これらのいずれかを単独で使用するほか、2種
以上を併用することもできる。
NH2、−CSNHNH2、−NHCSNHNH2、−N
HCSNH2、イミノジ酢酸基、−(NHCH2CH2)
−NH 2、>NCHRCOOH、>C=NOH、−C
(NH2)=NOH、>NCH2−(C(OH)n−H、
>NCH2PO3H2、−C(NHOH)=O、−COC
H2−CO−、=COH−CO−および−(C(OH)
H)n−CH2OHを有する化合物がある。これらの中で
も、−CSNH2、−CSNHNH2、−NHCSNHN
H2、−NHCSNH2を有する化合物、より具体的に
は、チオセミカルバジド、チオカルバジドまたはチオ尿
素を使用することが好ましい。これらが特に水銀や、
鉛、亜鉛等の重金属の吸着力に優れるからである。本発
明では、これらのいずれかを単独で使用するほか、2種
以上を併用することもできる。
【0033】このようなキレート形成基含有化合物と活
性炭との反応メカニズムは不明であるが、実際に重金属
吸着力に優れる吸着剤が得られるのである。詳細は不明
であるが、これにより活性炭の多孔質物質表面に、キレ
ート形成基含有化合物が結合すると考えられる。なお、
該重金属吸着剤としては、上記化合物に加えて、他の化
合物を活性炭に結合させてもよい。このような他の化合
物としては、ヒドロキシメチルセルロース、ポリアルコ
ール、ポリアミン、ヒドロキサム酸、アミノ酸、イミノ
ジ酢酸等がある。例えば、ヒドロキシメチルセルロース
を、チオセミカルバジドと共に活性炭に結合すると、チ
オセミカルバジドの活性炭への結合がより強固になる。
この様な化合物の結合量としては、活性炭重量の0.0
1〜5重量%であることが好ましい。
性炭との反応メカニズムは不明であるが、実際に重金属
吸着力に優れる吸着剤が得られるのである。詳細は不明
であるが、これにより活性炭の多孔質物質表面に、キレ
ート形成基含有化合物が結合すると考えられる。なお、
該重金属吸着剤としては、上記化合物に加えて、他の化
合物を活性炭に結合させてもよい。このような他の化合
物としては、ヒドロキシメチルセルロース、ポリアルコ
ール、ポリアミン、ヒドロキサム酸、アミノ酸、イミノ
ジ酢酸等がある。例えば、ヒドロキシメチルセルロース
を、チオセミカルバジドと共に活性炭に結合すると、チ
オセミカルバジドの活性炭への結合がより強固になる。
この様な化合物の結合量としては、活性炭重量の0.0
1〜5重量%であることが好ましい。
【0034】なお分子間の結合には、双方の原子または
原子団が一個ずつ電子を出し合い対にして共有すること
でできる共有結合、最外殻電子が一方から他方へ移動し
て正負の電荷を帯び、電気的に引き合ってできるイオン
結合、一方の原子または原子団が出した二個の電子が、
他の原子または原子団の軌道に移動してできる配位結合
等がある。本発明における活性炭へのキレート形成基含
有化合物の「結合」の意は、上記の共有結合に限られ
ず、イオン結合、水素結合を含み、更に、原子または原
子団同士の結合に限られず単に物理的に吸着結合した担
持をも含むものとする。
原子団が一個ずつ電子を出し合い対にして共有すること
でできる共有結合、最外殻電子が一方から他方へ移動し
て正負の電荷を帯び、電気的に引き合ってできるイオン
結合、一方の原子または原子団が出した二個の電子が、
他の原子または原子団の軌道に移動してできる配位結合
等がある。本発明における活性炭へのキレート形成基含
有化合物の「結合」の意は、上記の共有結合に限られ
ず、イオン結合、水素結合を含み、更に、原子または原
子団同士の結合に限られず単に物理的に吸着結合した担
持をも含むものとする。
【0035】該重金属吸着剤は、キレート形成基含有化
合物の活性炭への結合量が、該活性炭重量の1〜10重
量%であること、更には1〜5重量%、特には1〜2重
量%であることが好ましい。この範囲で優れた重金属吸
着力を発揮しうるからである。次に、このような重金属
吸着剤の製造方法を説明する。
合物の活性炭への結合量が、該活性炭重量の1〜10重
量%であること、更には1〜5重量%、特には1〜2重
量%であることが好ましい。この範囲で優れた重金属吸
着力を発揮しうるからである。次に、このような重金属
吸着剤の製造方法を説明する。
【0036】まず、チオセミカルバジド、チオカルバジ
ドおよびチオ尿素等のキレート形成基含有化合物の0.
2重量%から飽和濃度である溶液に活性炭を含浸して結
合させ、次いで該活性炭を該溶液から分取し、乾燥す
る。この様にキレート形成基含有化合物を溶解させた溶
液に活性炭を含浸させることで、活性炭にキレート形成
能基を結合させることができ、極めて重金属除去効果に
優れる重金属吸着剤が製造できる。また、これらの化合
物に加えて、例えばポリアルコール、ポリアミン、ヒド
ロキサム酸、アミノ酸、イミノジ酢酸等を活性炭と反応
させて結合してもよい。この場合には、予め活性炭にこ
れらを結合させ、次いでチオセミカルバジド等を結合さ
せてもよいし、チオセミカルバジド、チオカルバジドお
よびチオ尿素からなる群から選ばれる1種以上の化合物
と他の化合物とを、活性炭に同時に含浸処理して結合さ
せてもよい。
ドおよびチオ尿素等のキレート形成基含有化合物の0.
2重量%から飽和濃度である溶液に活性炭を含浸して結
合させ、次いで該活性炭を該溶液から分取し、乾燥す
る。この様にキレート形成基含有化合物を溶解させた溶
液に活性炭を含浸させることで、活性炭にキレート形成
能基を結合させることができ、極めて重金属除去効果に
優れる重金属吸着剤が製造できる。また、これらの化合
物に加えて、例えばポリアルコール、ポリアミン、ヒド
ロキサム酸、アミノ酸、イミノジ酢酸等を活性炭と反応
させて結合してもよい。この場合には、予め活性炭にこ
れらを結合させ、次いでチオセミカルバジド等を結合さ
せてもよいし、チオセミカルバジド、チオカルバジドお
よびチオ尿素からなる群から選ばれる1種以上の化合物
と他の化合物とを、活性炭に同時に含浸処理して結合さ
せてもよい。
【0037】該キレート形成基含有化合物含有溶液の濃
度は、その種類によって飽和濃度が異なるのであるが、
0.2重量%から飽和濃度、より好ましくは0.4〜1
0重量%、特には1.8〜2.5重量%の溶液を使用す
ることが好ましい。この範囲で、キレート形成基含有化
合物を活性炭に十分結合させることができるからであ
る。また、活性炭は、該溶液中に0.5〜18時間、よ
り好ましくは2〜15時間、特には6〜10時間含浸さ
せる。この溶液は撹拌することが好ましく、撹拌速度
は、0.5〜5rpm、より好ましくは1.0〜1.5
rpmであることが好ましい。なお反応の終了は、物質
重量秤量によって知ることができる。次いで、該含浸溶
液から活性炭を分取して乾燥させる。このような乾燥と
しては、天日乾燥や自然乾燥の他、乾燥機を使用しても
よい。なお、活性炭へのキレート基含有化合物の結合量
は、これらの化合物含有溶液に浸漬する前の活性炭重量
に対する生成物の乾燥重量から算出したものである。
度は、その種類によって飽和濃度が異なるのであるが、
0.2重量%から飽和濃度、より好ましくは0.4〜1
0重量%、特には1.8〜2.5重量%の溶液を使用す
ることが好ましい。この範囲で、キレート形成基含有化
合物を活性炭に十分結合させることができるからであ
る。また、活性炭は、該溶液中に0.5〜18時間、よ
り好ましくは2〜15時間、特には6〜10時間含浸さ
せる。この溶液は撹拌することが好ましく、撹拌速度
は、0.5〜5rpm、より好ましくは1.0〜1.5
rpmであることが好ましい。なお反応の終了は、物質
重量秤量によって知ることができる。次いで、該含浸溶
液から活性炭を分取して乾燥させる。このような乾燥と
しては、天日乾燥や自然乾燥の他、乾燥機を使用しても
よい。なお、活性炭へのキレート基含有化合物の結合量
は、これらの化合物含有溶液に浸漬する前の活性炭重量
に対する生成物の乾燥重量から算出したものである。
【0038】上記によって得られた重金属吸着剤は、基
体として活性炭を使用しているために無機物に限られず
各種有機物をも吸着させることができるが、キレート形
成基含有化合物を結合させているために、特に各種重金
属イオン、微細重金属の吸着に優れる。特に有効に除去
できる重金属としては、水銀、銀、金、白金、亜鉛、
鉛、スズ、銅、マンガン、クロム、鉄、カドミウム、ウ
ラン等の重金属またはこれらの酸化物があり、特に水
銀、鉛、亜鉛、錫、銅の各イオンの吸着量に優れる。
体として活性炭を使用しているために無機物に限られず
各種有機物をも吸着させることができるが、キレート形
成基含有化合物を結合させているために、特に各種重金
属イオン、微細重金属の吸着に優れる。特に有効に除去
できる重金属としては、水銀、銀、金、白金、亜鉛、
鉛、スズ、銅、マンガン、クロム、鉄、カドミウム、ウ
ラン等の重金属またはこれらの酸化物があり、特に水
銀、鉛、亜鉛、錫、銅の各イオンの吸着量に優れる。
【0039】(2)廃ガス 本発明は、環境中に放出される廃ガスに含まれる環境汚
染物質を効率的に浄化することを目的とする。従って廃
ガスとは、都市ゴミ焼却場からの燃焼廃ガスや、産業廃
棄物、医療廃棄物などの各種廃棄物を焼却した際に発生
する燃焼廃ガス、その他環境汚染物質を含有する廃ガス
各種を含む。これら燃焼廃ガス等の廃ガスに含まれる環
境汚染物質を直接環境中に放出したのでは、環境保全の
観点から適当でないからである。
染物質を効率的に浄化することを目的とする。従って廃
ガスとは、都市ゴミ焼却場からの燃焼廃ガスや、産業廃
棄物、医療廃棄物などの各種廃棄物を焼却した際に発生
する燃焼廃ガス、その他環境汚染物質を含有する廃ガス
各種を含む。これら燃焼廃ガス等の廃ガスに含まれる環
境汚染物質を直接環境中に放出したのでは、環境保全の
観点から適当でないからである。
【0040】(3)廃ガスの浄化方法 一般に、産業廃液や燃焼廃ガス中には、水銀、鉛、亜鉛
等の重金属、ハロゲン酸、SOx,NOx等の酸性物
質、ダイオキシン等の各種の環境汚染物質が含まれる。
本発明の浄化方法は、出発物質が燃焼廃ガスなどの気
体、産業廃液等の液体、燃焼前の固体等のいずれの形態
であるかを問わず、処理時に気体である場合に、それに
含まれる各種環境汚染物質を効率よく系外から除去する
ものである。
等の重金属、ハロゲン酸、SOx,NOx等の酸性物
質、ダイオキシン等の各種の環境汚染物質が含まれる。
本発明の浄化方法は、出発物質が燃焼廃ガスなどの気
体、産業廃液等の液体、燃焼前の固体等のいずれの形態
であるかを問わず、処理時に気体である場合に、それに
含まれる各種環境汚染物質を効率よく系外から除去する
ものである。
【0041】以下に、本発明の浄化方法の態様を図1に
例示するフローに従って説明する。
例示するフローに従って説明する。
【0042】(i)再加熱装置 産業廃棄物を燃焼すると、二酸化炭素ガスや煤塵に加
え、産業廃棄物自体に含まれる物質の燃焼反応によっ
て、塩酸、SOx、NOx等の酸性物質や、ダイオキシ
ン等の有害物質、重金属酸化物が生成される。従って、
廃ガスは、酸性物質、アルカリ性物質、重金属酸化物、
その他の有害物質を含有している。
え、産業廃棄物自体に含まれる物質の燃焼反応によっ
て、塩酸、SOx、NOx等の酸性物質や、ダイオキシ
ン等の有害物質、重金属酸化物が生成される。従って、
廃ガスは、酸性物質、アルカリ性物質、重金属酸化物、
その他の有害物質を含有している。
【0043】本発明の浄化方法では、例えば、廃棄物燃
焼炉から排出された燃焼廃ガスを、圧力20〜100P
a、温度1000〜1500℃に再加熱して該廃ガス中
に含まれるダイオキシンを分解除去する。ダイオキシン
は、低温燃焼火炎中で塩素の存在下に発生することが知
られており、燃焼温度を700℃以上とすればその発生
を有効に防止することが可能と考えられる。しかしなが
ら、焼却施設が耐火性に優れない場合には、高温での焼
却処理は困難である。また、高温燃焼を実施しても部分
的に低温燃焼する場合もあり、ダイオキシンの発生を完
全に防ぐのは困難である。加えて、ダイオキシンは毒性
が強いため微量に存在しても処理者に有害となる。従っ
て、本発明によれば、燃焼ガスを再加熱することで、従
来の焼却処理施設をそのまま使用しても廃ガスからダイ
オキシンを分解除去でき、かつ廃ガス処理の早期におい
てダイオキシンを系中から除去できるため、極めて処理
者への安全性に優れる。
焼炉から排出された燃焼廃ガスを、圧力20〜100P
a、温度1000〜1500℃に再加熱して該廃ガス中
に含まれるダイオキシンを分解除去する。ダイオキシン
は、低温燃焼火炎中で塩素の存在下に発生することが知
られており、燃焼温度を700℃以上とすればその発生
を有効に防止することが可能と考えられる。しかしなが
ら、焼却施設が耐火性に優れない場合には、高温での焼
却処理は困難である。また、高温燃焼を実施しても部分
的に低温燃焼する場合もあり、ダイオキシンの発生を完
全に防ぐのは困難である。加えて、ダイオキシンは毒性
が強いため微量に存在しても処理者に有害となる。従っ
て、本発明によれば、燃焼ガスを再加熱することで、従
来の焼却処理施設をそのまま使用しても廃ガスからダイ
オキシンを分解除去でき、かつ廃ガス処理の早期におい
てダイオキシンを系中から除去できるため、極めて処理
者への安全性に優れる。
【0044】なお、ダイオキシンは温度700℃以上で
分解するが、本発明では上記のごとく1000〜150
0℃、より好ましくは1100〜1450℃、特には、
1200〜1400℃で加熱する。1000℃を下回る
とダイオキシンの分解効率が悪く、その一方、1500
℃を越えると熱効率がおとるからである。また、圧力
は、20〜100Paであることが好ましく、より好ま
しくは20〜80Pa、特には20〜50Paであるこ
とがこのましい。尚、ダイオキシンの分解率は、圧力や
温度のみならず廃ガスの滞留時間によっても異なる。一
般には、2.0秒〜2.3秒の間、上記温度を保持する
ことで十分な分解が達成される。
分解するが、本発明では上記のごとく1000〜150
0℃、より好ましくは1100〜1450℃、特には、
1200〜1400℃で加熱する。1000℃を下回る
とダイオキシンの分解効率が悪く、その一方、1500
℃を越えると熱効率がおとるからである。また、圧力
は、20〜100Paであることが好ましく、より好ま
しくは20〜80Pa、特には20〜50Paであるこ
とがこのましい。尚、ダイオキシンの分解率は、圧力や
温度のみならず廃ガスの滞留時間によっても異なる。一
般には、2.0秒〜2.3秒の間、上記温度を保持する
ことで十分な分解が達成される。
【0045】該再加熱においては、加圧方法や、加熱方
法、およびその制御方法は特に限定されるものではな
い。従って、電気的な制御によって再加熱装置内の温度
を上記温度範囲に設定してもよく、廃ガスを導入した再
加熱装置内にバーナー等で加熱した熱気を同装置内に導
入して温度を上記範囲としてもよい。熱効率の点から
は、バーナーで加熱した熱気を再加熱装置内に導入する
ことが好ましい。また、圧力は、他のガスを再加熱装置
に導入して装置内を加圧する方法や、加熱装置内の温度
で分解して装置内のガス成分のモル数を向上させる物質
を該装置内に導入する方法、その他の公知の圧力調整方
法を使用することができる。
法、およびその制御方法は特に限定されるものではな
い。従って、電気的な制御によって再加熱装置内の温度
を上記温度範囲に設定してもよく、廃ガスを導入した再
加熱装置内にバーナー等で加熱した熱気を同装置内に導
入して温度を上記範囲としてもよい。熱効率の点から
は、バーナーで加熱した熱気を再加熱装置内に導入する
ことが好ましい。また、圧力は、他のガスを再加熱装置
に導入して装置内を加圧する方法や、加熱装置内の温度
で分解して装置内のガス成分のモル数を向上させる物質
を該装置内に導入する方法、その他の公知の圧力調整方
法を使用することができる。
【0046】より具体的には、ダイオキシンの分解を促
進するために分子状酸素含有ガス等の分解促進物質を廃
ガスに添加して加熱し、圧力の調整と共に該促進物質の
作用によってダイオキシンを分解してもよい。このよう
な分子状酸素としては、酸素ガスの他に空気を使用する
ことができる。また、再加熱装置の温度をバーナーを燃
焼させて得た熱気によって加熱する場合には、再加熱装
置内に水蒸気を導入して圧力を調整すると共に、装置内
部の熱エネルギーによって添加した水分子中に存在する
酸素を酸化反応に使用してもよい。
進するために分子状酸素含有ガス等の分解促進物質を廃
ガスに添加して加熱し、圧力の調整と共に該促進物質の
作用によってダイオキシンを分解してもよい。このよう
な分子状酸素としては、酸素ガスの他に空気を使用する
ことができる。また、再加熱装置の温度をバーナーを燃
焼させて得た熱気によって加熱する場合には、再加熱装
置内に水蒸気を導入して圧力を調整すると共に、装置内
部の熱エネルギーによって添加した水分子中に存在する
酸素を酸化反応に使用してもよい。
【0047】該装置内に導入する水蒸気としては、イオ
ン交換水、純水、軟水その他固形残留物の少ない水を使
用することが好ましい。装置内に固形分が付着するのを
防止するためである。
ン交換水、純水、軟水その他固形残留物の少ない水を使
用することが好ましい。装置内に固形分が付着するのを
防止するためである。
【0048】このような再加熱装置としては、少なくと
も廃ガスの導入路と排出路とを有する高温維持槽であっ
て、これに温度および圧力の制御機構によって温度を1
000〜1500℃、圧力を20〜100Paに維持し
うることが必要である。従って、圧力、温度の検出機
構、検出した圧力と温度に基づいて加圧用の添加ガス量
を調整する制御機構、検出した温度に基づいて温度を調
整する機構とを有する。
も廃ガスの導入路と排出路とを有する高温維持槽であっ
て、これに温度および圧力の制御機構によって温度を1
000〜1500℃、圧力を20〜100Paに維持し
うることが必要である。従って、圧力、温度の検出機
構、検出した圧力と温度に基づいて加圧用の添加ガス量
を調整する制御機構、検出した温度に基づいて温度を調
整する機構とを有する。
【0049】なお、この様な再加熱装置は、1500℃
の高温に耐える必要があり、耐熱性に優れる部材、例え
ば、従来から製鉄の高炉等に使用されるパーマレンガや
不定形耐火物等を使用することができる。
の高温に耐える必要があり、耐熱性に優れる部材、例え
ば、従来から製鉄の高炉等に使用されるパーマレンガや
不定形耐火物等を使用することができる。
【0050】例えば、このような耐火物としては、電融
又は焼結アルミナ、仮焼アルミナ、ボーキサイト、電融
又は合成ムライト、シリマナイト、アンダリューサイ
ト、カイヤナイト、バン土頁岩、シャモット、ロー石、
珪石、溶融シリカ、電融又は焼結マグネシア、電融又は
焼結スピネル、蒸発シリカ、チタニア、電融又は焼結ジ
ルコニア、ジルコン、クロム鉱、電融又は焼結マグネシ
アーライム、電融ジルコニアームライト、電融アルミナ
ージルコニア、炭化珪素、窒化珪素、粘土、天然又は人
造の黒鉛、石油コークス、ピッチコークス、無煙炭、カ
ーボンブラック、ピッチ等の無定形炭素等が挙げられ、
これらの内の1種又は2種以上を使用することができ
る。
又は焼結アルミナ、仮焼アルミナ、ボーキサイト、電融
又は合成ムライト、シリマナイト、アンダリューサイ
ト、カイヤナイト、バン土頁岩、シャモット、ロー石、
珪石、溶融シリカ、電融又は焼結マグネシア、電融又は
焼結スピネル、蒸発シリカ、チタニア、電融又は焼結ジ
ルコニア、ジルコン、クロム鉱、電融又は焼結マグネシ
アーライム、電融ジルコニアームライト、電融アルミナ
ージルコニア、炭化珪素、窒化珪素、粘土、天然又は人
造の黒鉛、石油コークス、ピッチコークス、無煙炭、カ
ーボンブラック、ピッチ等の無定形炭素等が挙げられ、
これらの内の1種又は2種以上を使用することができ
る。
【0051】しかしながら、本発明では、耐熱性組成物
内として、SiO2を65〜85重量%、より好ましく
は70.5〜77.8重量%、Al2O3を8〜15重量
%、より好ましくは12.5〜13.0重量%およびN
a2Oを3〜8重量%、より好ましくは3.5〜4.4
重量%含有するものが好ましい。
内として、SiO2を65〜85重量%、より好ましく
は70.5〜77.8重量%、Al2O3を8〜15重量
%、より好ましくは12.5〜13.0重量%およびN
a2Oを3〜8重量%、より好ましくは3.5〜4.4
重量%含有するものが好ましい。
【0052】また、この耐熱性組成物には、更に、Fe
2O3、CaO、MgO、MnO、K 2O、Na2Oを含有
してもよい。配合しうるFe2O3は、耐熱性組成物内
に、0.6〜2.5重量%、より好ましくは1.0〜
2.0重量%である。また、配合しうるCaOは、耐熱
性組成物内に、0.6〜2.5重量%、より好ましくは
1.0〜2.0重量%である。また、配合しうるMgO
は、耐熱性組成物内に、0.06〜0.3重量%、より
好ましくは0.1〜0.2重量%である。また、配合し
うるMnOは、耐熱性組成物内に、0.12〜0.5重
量%、より好ましくは0.18〜0.3重量%である。
また、配合しうるK2Oは、耐熱性組成物内に、1〜5
重量%、より好ましくは1.5〜4重量%である。
2O3、CaO、MgO、MnO、K 2O、Na2Oを含有
してもよい。配合しうるFe2O3は、耐熱性組成物内
に、0.6〜2.5重量%、より好ましくは1.0〜
2.0重量%である。また、配合しうるCaOは、耐熱
性組成物内に、0.6〜2.5重量%、より好ましくは
1.0〜2.0重量%である。また、配合しうるMgO
は、耐熱性組成物内に、0.06〜0.3重量%、より
好ましくは0.1〜0.2重量%である。また、配合し
うるMnOは、耐熱性組成物内に、0.12〜0.5重
量%、より好ましくは0.18〜0.3重量%である。
また、配合しうるK2Oは、耐熱性組成物内に、1〜5
重量%、より好ましくは1.5〜4重量%である。
【0053】なお、上記耐熱性組成物に、更に結合剤や
解膠剤を混合してもよく、通常の吹付け用耐火物に使用
されるものを用いることができる。より具体的には、粒
度調整したシャモットに結合剤としてアルミナセメント
を10%前後添加したもので、使用現場で水を加え混練
後コンクリートと同様に流し込める耐火物で、品種とし
ては高アルミナ質、クロマグ質、断熱質がある。結合剤
としてリン酸塩、ケイ酸塩のほか、粘土などを使用した
ものの何れもよい。なお、この様な耐熱性組成物は、従
来組成が公知である耐熱性組成物を使用して、不足成分
を補うことで調整することができる。
解膠剤を混合してもよく、通常の吹付け用耐火物に使用
されるものを用いることができる。より具体的には、粒
度調整したシャモットに結合剤としてアルミナセメント
を10%前後添加したもので、使用現場で水を加え混練
後コンクリートと同様に流し込める耐火物で、品種とし
ては高アルミナ質、クロマグ質、断熱質がある。結合剤
としてリン酸塩、ケイ酸塩のほか、粘土などを使用した
ものの何れもよい。なお、この様な耐熱性組成物は、従
来組成が公知である耐熱性組成物を使用して、不足成分
を補うことで調整することができる。
【0054】上記組成の耐熱性組成物を、通常の不定形
耐火物と同様に取り扱い、水で混練し、乾燥し、焼結す
ると、極めて耐熱性および耐酸性に優れた部材となる。
この様な優れた耐熱性組成物は、従来全く知られていな
かった。即ち、従来から一般にロー石として知られる耐
火物の組成は、SiO2を65〜85重量%、SiO2を
8〜15重量%含有するのであるが、Na2Oの含有量
は0.1〜0.3重量%である。一方、ガラス組成物
は、一般にSiO2を65〜85重量%、Na2Oの含有
量を4〜15重量%含有するのであるが、SiO2が
0.5〜6重量%である。上記耐熱性組成物はこれらの
中間の組成を有するのであるが、なぜに耐熱性および耐
酸性に優れるかは、不明である。具体的には、耐熱性に
優れると共に撥水性にも優れるのである。これにより、
高温でかつ水分量が多い環境下でも、極めて安定性に優
れるのである。従って、このような耐火物組成を、上記
再加熱装置の内壁に使用することで、高温雰囲気を確保
し、効率的にダイオキシン等の分解処理を行うことがで
きるのである。
耐火物と同様に取り扱い、水で混練し、乾燥し、焼結す
ると、極めて耐熱性および耐酸性に優れた部材となる。
この様な優れた耐熱性組成物は、従来全く知られていな
かった。即ち、従来から一般にロー石として知られる耐
火物の組成は、SiO2を65〜85重量%、SiO2を
8〜15重量%含有するのであるが、Na2Oの含有量
は0.1〜0.3重量%である。一方、ガラス組成物
は、一般にSiO2を65〜85重量%、Na2Oの含有
量を4〜15重量%含有するのであるが、SiO2が
0.5〜6重量%である。上記耐熱性組成物はこれらの
中間の組成を有するのであるが、なぜに耐熱性および耐
酸性に優れるかは、不明である。具体的には、耐熱性に
優れると共に撥水性にも優れるのである。これにより、
高温でかつ水分量が多い環境下でも、極めて安定性に優
れるのである。従って、このような耐火物組成を、上記
再加熱装置の内壁に使用することで、高温雰囲気を確保
し、効率的にダイオキシン等の分解処理を行うことがで
きるのである。
【0055】なお、廃ガスを上記温度範囲で再加熱処理
すると、ダイオキシンに加えてSOx、NOx等の酸化
物や、一酸化炭素等も分解できる。
すると、ダイオキシンに加えてSOx、NOx等の酸化
物や、一酸化炭素等も分解できる。
【0056】(ii)空気冷却装置 本発明では、廃ガス中に含まれる重金属を、廃ガスを冷
却することで析出分離することを特徴とする。廃ガス中
に含まれる重金属を重金属吸着剤を用いて吸着除去する
に先立ち、予め廃ガス中に含まれる重金属を吸着除去以
外の方法で除去することが除去効率の点から好ましいの
であるが、本発明では、これを冷却による析出分離によ
り達成した。即ち、重金属である水銀は常温で液体であ
るが、例えば燃焼ガスに含まれる水銀は燃焼反応によ
り、固体の酸化物として存在する。従って、燃焼廃ガス
を冷却することで、重金属や重金属化合物を析出させ系
外に分離することができるのである。
却することで析出分離することを特徴とする。廃ガス中
に含まれる重金属を重金属吸着剤を用いて吸着除去する
に先立ち、予め廃ガス中に含まれる重金属を吸着除去以
外の方法で除去することが除去効率の点から好ましいの
であるが、本発明では、これを冷却による析出分離によ
り達成した。即ち、重金属である水銀は常温で液体であ
るが、例えば燃焼ガスに含まれる水銀は燃焼反応によ
り、固体の酸化物として存在する。従って、燃焼廃ガス
を冷却することで、重金属や重金属化合物を析出させ系
外に分離することができるのである。
【0057】冷却前の廃ガス温度に制限は無いが、冷却
による析出効果を得るには、温度600〜1500℃の
高温である場合が効率がよい。また、燃焼廃ガス中に
は、重金属が燃焼によって酸化物や、重金属の種類によ
っては重金属単体が存在するため、これを温度10〜5
0℃の空気によって冷却し、温度200〜1000℃に
冷却する。これにより、廃ガス中に含まれる重金属や重
金属化合物を金属アマルガムとして廃ガスから析出させ
ることができる。
による析出効果を得るには、温度600〜1500℃の
高温である場合が効率がよい。また、燃焼廃ガス中に
は、重金属が燃焼によって酸化物や、重金属の種類によ
っては重金属単体が存在するため、これを温度10〜5
0℃の空気によって冷却し、温度200〜1000℃に
冷却する。これにより、廃ガス中に含まれる重金属や重
金属化合物を金属アマルガムとして廃ガスから析出させ
ることができる。
【0058】より具体的には、空気冷却装置に導入され
る廃ガスが、上記した再加熱装置を排出して得た廃ガス
である場合には、廃ガス温度は1000〜1500℃で
あり、これを空気冷却装置によって排出温度200〜1
000℃、より好ましくは300〜900℃に冷却す
る。金属アマルガムの生成のためには、冷却温度は低い
ことが好ましいのであるが、200℃を下回るほどに冷
却するには、大量の冷却エネルギーが必要となって不利
であり、その一方、1000℃を越えると十分に金属ア
マルガムを得ることができず不利となる。なお、本発明
の浄化方法は、廃ガスが燃焼ガスに限られるものではな
い。従って、メッキ工場などの重金属を含有する廃ガス
を対象とすることもでき、冷却によって廃ガス中に存在
する重金属や重金属化合物を効率的に除去することがで
きる。
る廃ガスが、上記した再加熱装置を排出して得た廃ガス
である場合には、廃ガス温度は1000〜1500℃で
あり、これを空気冷却装置によって排出温度200〜1
000℃、より好ましくは300〜900℃に冷却す
る。金属アマルガムの生成のためには、冷却温度は低い
ことが好ましいのであるが、200℃を下回るほどに冷
却するには、大量の冷却エネルギーが必要となって不利
であり、その一方、1000℃を越えると十分に金属ア
マルガムを得ることができず不利となる。なお、本発明
の浄化方法は、廃ガスが燃焼ガスに限られるものではな
い。従って、メッキ工場などの重金属を含有する廃ガス
を対象とすることもでき、冷却によって廃ガス中に存在
する重金属や重金属化合物を効率的に除去することがで
きる。
【0059】従って、重金属化合物としては、燃焼廃ガ
スに含まれる場合には酸化物が多いが、廃ガス中に含ま
れる成分と化合した他の化合物であってもよい。
スに含まれる場合には酸化物が多いが、廃ガス中に含ま
れる成分と化合した他の化合物であってもよい。
【0060】生成された金属アマルガムは空気冷却装置
内で生成されるため、適宜これを回収する。こうするこ
とで、廃ガス中に含まれる重金属酸化物を物理的に除去
すると共に、回収した重金属を金属アマルガムとして再
使用することができる。また、これによって次に続く急
速冷却によって得られる溶液中の重金属濃度を低減で
き、同様に重金属吸着剤による処理量を低減することが
できるのである。
内で生成されるため、適宜これを回収する。こうするこ
とで、廃ガス中に含まれる重金属酸化物を物理的に除去
すると共に、回収した重金属を金属アマルガムとして再
使用することができる。また、これによって次に続く急
速冷却によって得られる溶液中の重金属濃度を低減で
き、同様に重金属吸着剤による処理量を低減することが
できるのである。
【0061】この様な空気冷却装置としては、廃ガス導
入路と排出路とを有する空気冷却槽であって、これに温
度および冷却空気の制御機構によって温度1000〜1
500℃の廃ガスを温度200〜1000℃に冷却しう
ることが必要である。従って、温度の検出機構、検出し
た温度に基づいて冷却用の空気量を調整する制御機構と
を有する。析出した金属アマルガムは微細な粉末として
析出するため、下部トレー等を設けることで容易に回収
することができる。
入路と排出路とを有する空気冷却槽であって、これに温
度および冷却空気の制御機構によって温度1000〜1
500℃の廃ガスを温度200〜1000℃に冷却しう
ることが必要である。従って、温度の検出機構、検出し
た温度に基づいて冷却用の空気量を調整する制御機構と
を有する。析出した金属アマルガムは微細な粉末として
析出するため、下部トレー等を設けることで容易に回収
することができる。
【0062】なお、この様な空気冷却熱装置は、150
0℃の高温に耐える必要がある。従って、上記した再加
熱装置の内張りに使用できる耐熱性組成物を、該空気冷
却装置にも同様に使用することができ、かつ使用するこ
とが好ましい。
0℃の高温に耐える必要がある。従って、上記した再加
熱装置の内張りに使用できる耐熱性組成物を、該空気冷
却装置にも同様に使用することができ、かつ使用するこ
とが好ましい。
【0063】(iii)気相用の重金属吸着剤充填塔 本発明の浄化方法では、廃ガスを上記重金属吸着剤に気
相で接触させて浄化することを特徴とする。該重金属吸
着剤は、上述のごとく活性炭を基体としてこれにキレー
ト形成基含有化合物を結合しているために、活性炭によ
る吸着能とキレート形成基含有化合物による捕獲能とに
よって、効果的に廃ガスに含まれる重金属や重金属化合
物を吸着除去することができる。
相で接触させて浄化することを特徴とする。該重金属吸
着剤は、上述のごとく活性炭を基体としてこれにキレー
ト形成基含有化合物を結合しているために、活性炭によ
る吸着能とキレート形成基含有化合物による捕獲能とに
よって、効果的に廃ガスに含まれる重金属や重金属化合
物を吸着除去することができる。
【0064】本発明では、廃ガスをそのまま重金属吸着
剤充填塔に導入してもよいが、上記した再加熱処理を行
うと予めダイオキシンを除去でき、更に、上記した空気
冷却を行うと該廃ガスに含まれる重金属を析出分離する
ことができる。従って、前処理として再加熱処理や空気
冷却処理を行うことが好ましく、これにより安全かつ効
率的に、重金属吸着剤による吸着除去処理を行うことが
できる。
剤充填塔に導入してもよいが、上記した再加熱処理を行
うと予めダイオキシンを除去でき、更に、上記した空気
冷却を行うと該廃ガスに含まれる重金属を析出分離する
ことができる。従って、前処理として再加熱処理や空気
冷却処理を行うことが好ましく、これにより安全かつ効
率的に、重金属吸着剤による吸着除去処理を行うことが
できる。
【0065】また、従来から重金属の吸着除去処理を行
う場合には、重金属イオンとして捕獲し除去するため、
溶液化が必須の工程となっていた。しかしながら、本発
明の浄化方法によれば、気相にて重金属や重金属化合物
を吸着することができる。このような吸着力が何によっ
て生ずるかは不明であるが、基体として使用する活性炭
の吸着力と、結合させたキレート形成基含有化合物との
双方の作用によると考えられる。なお、上記した重金属
吸着剤の吸着力は、実施例に示すように活性炭単独によ
る吸着率よりも極めて優れている。
う場合には、重金属イオンとして捕獲し除去するため、
溶液化が必須の工程となっていた。しかしながら、本発
明の浄化方法によれば、気相にて重金属や重金属化合物
を吸着することができる。このような吸着力が何によっ
て生ずるかは不明であるが、基体として使用する活性炭
の吸着力と、結合させたキレート形成基含有化合物との
双方の作用によると考えられる。なお、上記した重金属
吸着剤の吸着力は、実施例に示すように活性炭単独によ
る吸着率よりも極めて優れている。
【0066】(iv)急速冷却装置 本発明の廃ガスの浄化方法では、重金属吸着剤充填塔を
用いて廃ガスに含まれる重金属等を吸着除去するが、吸
着は廃ガス温度が低いほど効率がよい。そこで、本発明
では、高温廃ガスを水と混合して廃ガス成分溶解液と残
留ガスとを得、次いで、活性炭にキレート形成基含有化
合物を結合した重金属吸着剤に、該残留ガスを気相で接
触させて吸着処理する。これによれば、冷却した廃ガス
(残留)を得ることができ、これを重金属吸着剤充填塔
に導入すれば吸着効率に優れる。また、冷却した廃ガス
成分溶解液と残留ガスとに分離できるため、水溶性成分
等を廃ガスから除去することができ、かつ該廃ガス成分
溶解液を別個に処理することも可能となる。
用いて廃ガスに含まれる重金属等を吸着除去するが、吸
着は廃ガス温度が低いほど効率がよい。そこで、本発明
では、高温廃ガスを水と混合して廃ガス成分溶解液と残
留ガスとを得、次いで、活性炭にキレート形成基含有化
合物を結合した重金属吸着剤に、該残留ガスを気相で接
触させて吸着処理する。これによれば、冷却した廃ガス
(残留)を得ることができ、これを重金属吸着剤充填塔
に導入すれば吸着効率に優れる。また、冷却した廃ガス
成分溶解液と残留ガスとに分離できるため、水溶性成分
等を廃ガスから除去することができ、かつ該廃ガス成分
溶解液を別個に処理することも可能となる。
【0067】廃ガスとしては、燃焼廃ガスや各種産業で
排出される廃ガスがあり、冷却効率の点からは、導入ガ
ス温度は200〜1000℃、より好ましくは400〜
900℃、特には700〜900℃であることが好まし
い。200℃を下回る廃ガスを得るにはあらかじめ多量
の冷却エネルギーを必要とする一方、1000℃を越え
ると冷却効率が劣る場合があるからである。一方、該廃
ガスが燃焼廃ガスであり、かつ上記再加熱処理や、空気
冷却処理を経たものである場合には、導入温度は600
〜1000℃、より好ましくは700〜900℃、特に
好ましくは700〜900℃となる。
排出される廃ガスがあり、冷却効率の点からは、導入ガ
ス温度は200〜1000℃、より好ましくは400〜
900℃、特には700〜900℃であることが好まし
い。200℃を下回る廃ガスを得るにはあらかじめ多量
の冷却エネルギーを必要とする一方、1000℃を越え
ると冷却効率が劣る場合があるからである。一方、該廃
ガスが燃焼廃ガスであり、かつ上記再加熱処理や、空気
冷却処理を経たものである場合には、導入温度は600
〜1000℃、より好ましくは700〜900℃、特に
好ましくは700〜900℃となる。
【0068】本発明で使用する急速冷却装置は、上部の
ガス導入部から導入されたガスが、中間胴部、スロート
部及びディフューザ部を経て流下するガス流路を有し、
当該ガス流路の前記スロート部の上部に、外部から導入
した冷却水と前記ガス流路を流れるガスとを混合する気
液混合部を形成し、当該気液混合部は、前記ガス流路内
に前記冷却水が流入する貯水部を有し、当該貯水部から
溢流した冷却水が前記ガスと混合され流下するようにし
たことを特徴とする。これにより、廃ガスの溶液化、迅
速な冷却を一度に行うことができる。この態様を図2に
示す。
ガス導入部から導入されたガスが、中間胴部、スロート
部及びディフューザ部を経て流下するガス流路を有し、
当該ガス流路の前記スロート部の上部に、外部から導入
した冷却水と前記ガス流路を流れるガスとを混合する気
液混合部を形成し、当該気液混合部は、前記ガス流路内
に前記冷却水が流入する貯水部を有し、当該貯水部から
溢流した冷却水が前記ガスと混合され流下するようにし
たことを特徴とする。これにより、廃ガスの溶液化、迅
速な冷却を一度に行うことができる。この態様を図2に
示す。
【0069】即ち、スロート部とディフューザ部とを有
するいわゆるベンチュリーが、液体や気体を冷却するた
めに使用されることや、集塵を目的とするベンチュリー
スクラバーは知られているが、該冷却装置は、スロート
部とディフューザ部との上部に気液混合部を有する中間
胴部を設けることで、高温のガスと冷却水とを混合し、
これにより高温ガス中に含まれる水溶性の重金属、酸性
成分等を冷却水中に溶解させ、次いでスロート部とディ
フューザ部を介して急速に冷却することができる。
するいわゆるベンチュリーが、液体や気体を冷却するた
めに使用されることや、集塵を目的とするベンチュリー
スクラバーは知られているが、該冷却装置は、スロート
部とディフューザ部との上部に気液混合部を有する中間
胴部を設けることで、高温のガスと冷却水とを混合し、
これにより高温ガス中に含まれる水溶性の重金属、酸性
成分等を冷却水中に溶解させ、次いでスロート部とディ
フューザ部を介して急速に冷却することができる。
【0070】より詳細には、図2に示すように該冷却装
置(60)は、処理すべき廃ガスを導入するガス導入部
(10)と、当該ガス導入部(10)の下部に設けられ
た筒状の中間胴部(20)と、該中間胴部(20)の下
部に同軸的に設けられ前記廃ガスを一旦絞って流すスロ
ート部(30)と、当該スロート部(30)から流下す
る廃ガスを拡張して流すディフューザ部(50)とを有
し、内部にガス流路Rが形成されている。
置(60)は、処理すべき廃ガスを導入するガス導入部
(10)と、当該ガス導入部(10)の下部に設けられ
た筒状の中間胴部(20)と、該中間胴部(20)の下
部に同軸的に設けられ前記廃ガスを一旦絞って流すスロ
ート部(30)と、当該スロート部(30)から流下す
る廃ガスを拡張して流すディフューザ部(50)とを有
し、内部にガス流路Rが形成されている。
【0071】当該ガス流路Rは、気液混合部(9)の中
に設けられる。また、気液混合部(9)は前記スロート
部(30)の上部に存在し、外部から導入した冷却水と
前記ガス流路Rを流れるガスとの混合部である。気液混
合部(9)には、前記ガス流路R内に冷却水が流入する
貯水部(40)を有し、当該貯水部(40)から溢流し
た冷却水が前記ガスと混合されて流下する。
に設けられる。また、気液混合部(9)は前記スロート
部(30)の上部に存在し、外部から導入した冷却水と
前記ガス流路Rを流れるガスとの混合部である。気液混
合部(9)には、前記ガス流路R内に冷却水が流入する
貯水部(40)を有し、当該貯水部(40)から溢流し
た冷却水が前記ガスと混合されて流下する。
【0072】より具体的には、廃ガスはまず中間胴部
(20)に導入される。廃ガスは、直ちに溢流水と混合
してもよいのであるが、導入ガスの温度は水の臨界温度
である375℃を越えるため、冷却水の表面上部は常に
水蒸気となって揮発する。従って、この水蒸気ガスを捕
獲し、かつ高温ガスと冷却水との混合を容易にするため
に中間胴部を広く設ける。また、ガス導入部から高速で
導入されるガスを広所に導くことによってガスの流速を
遅くすることができ、これによって気液混合が容易にな
る。
(20)に導入される。廃ガスは、直ちに溢流水と混合
してもよいのであるが、導入ガスの温度は水の臨界温度
である375℃を越えるため、冷却水の表面上部は常に
水蒸気となって揮発する。従って、この水蒸気ガスを捕
獲し、かつ高温ガスと冷却水との混合を容易にするため
に中間胴部を広く設ける。また、ガス導入部から高速で
導入されるガスを広所に導くことによってガスの流速を
遅くすることができ、これによって気液混合が容易にな
る。
【0073】ガス導入部(10)の内径(x)は、該急
速冷却装置の該廃ガスの流量に基づいて決定することが
できる。ここに、前記中間胴部は、中間胴部の最も広い
部分の内径(y)がガス導入部の内径(x)の1.2〜
2倍であることが好ましく、より好ましくは1.3〜
1.8倍である。1.2倍を下回ると速度低下の効果が
弱く、一方、2倍を越えても速度を低下する効果に大き
な違いがなく、設備の無駄な拡大となるからである。
速冷却装置の該廃ガスの流量に基づいて決定することが
できる。ここに、前記中間胴部は、中間胴部の最も広い
部分の内径(y)がガス導入部の内径(x)の1.2〜
2倍であることが好ましく、より好ましくは1.3〜
1.8倍である。1.2倍を下回ると速度低下の効果が
弱く、一方、2倍を越えても速度を低下する効果に大き
な違いがなく、設備の無駄な拡大となるからである。
【0074】次いで、廃ガスは貯水部(40)の上部に
達する。貯水部(40)では外部から導入された冷却水
(21)を該貯水部(40)上部から溢流させることを
特徴とする。冷却水(21)、即ち溢流水は、中間胴部
(20)の中央近傍まで溢流が達するが、これにより溢
流水と中間胴部(20)で速度を落としたガスとが容易
に混合できるのである。例えば、高温ガスと冷却水との
混合であれば、溢流水に限らず冷却水をシャワーの様に
散水させる方法もあるが、散水によると水滴が高温ガス
の有する上昇力気流に同伴するため、散水が十分にガス
を吸引することができない。これに対して溢流させると
溢流水の落下による吸引力と相まってガスと溢流水とが
容易に混合するのである。更に、気液混合物が、中間胴
部におけるより狭く設計された絞り部(22)を通過す
ることで、より気液混合が進行する。この絞り部(2
2)は、貯水部(40)の側壁によって構成される。
達する。貯水部(40)では外部から導入された冷却水
(21)を該貯水部(40)上部から溢流させることを
特徴とする。冷却水(21)、即ち溢流水は、中間胴部
(20)の中央近傍まで溢流が達するが、これにより溢
流水と中間胴部(20)で速度を落としたガスとが容易
に混合できるのである。例えば、高温ガスと冷却水との
混合であれば、溢流水に限らず冷却水をシャワーの様に
散水させる方法もあるが、散水によると水滴が高温ガス
の有する上昇力気流に同伴するため、散水が十分にガス
を吸引することができない。これに対して溢流させると
溢流水の落下による吸引力と相まってガスと溢流水とが
容易に混合するのである。更に、気液混合物が、中間胴
部におけるより狭く設計された絞り部(22)を通過す
ることで、より気液混合が進行する。この絞り部(2
2)は、貯水部(40)の側壁によって構成される。
【0075】冷却水の溢流量は、ガス導入部(10)に
導入されるガス量等によって、調整することができ、該
導入ガスと溢流させた冷却水(21)との混合及びガス
の冷却を十分に行うために冷却水の流量を十分に確保す
る。
導入されるガス量等によって、調整することができ、該
導入ガスと溢流させた冷却水(21)との混合及びガス
の冷却を十分に行うために冷却水の流量を十分に確保す
る。
【0076】ここに、該導入ガス量と冷却水(21)の
溢流量は、前記導入ガスの該中間胴部(20)における
体積1容量に対して、前記冷却水の液量が1〜10倍容
量、より好ましくは1.1〜8、特には1.2〜6の割
合で溢流させることが好ましい。1倍容量を下回ると冷
却水の温度をその露点以下にすることができず、このた
めにガス中に含まれる成分を冷却水に溶解させることが
困難となる。また、本発明は、該気液混合物を下部に設
けたスロート部とディフューザ部とで急速冷却するので
あるが、冷却水が1倍容量を下回ると十分な冷却が困難
となる。高温ガスによって冷却水が蒸発しては、該ガス
に含まれる煤塵等の捕獲等も十分に行えないからであ
る。一方、10倍容量を越えると気液混合液の液量が多
すぎて、その後の処理が困難となり、かつ冷却効果も変
わらないために冷却水が無駄になる。
溢流量は、前記導入ガスの該中間胴部(20)における
体積1容量に対して、前記冷却水の液量が1〜10倍容
量、より好ましくは1.1〜8、特には1.2〜6の割
合で溢流させることが好ましい。1倍容量を下回ると冷
却水の温度をその露点以下にすることができず、このた
めにガス中に含まれる成分を冷却水に溶解させることが
困難となる。また、本発明は、該気液混合物を下部に設
けたスロート部とディフューザ部とで急速冷却するので
あるが、冷却水が1倍容量を下回ると十分な冷却が困難
となる。高温ガスによって冷却水が蒸発しては、該ガス
に含まれる煤塵等の捕獲等も十分に行えないからであ
る。一方、10倍容量を越えると気液混合液の液量が多
すぎて、その後の処理が困難となり、かつ冷却効果も変
わらないために冷却水が無駄になる。
【0077】また、該貯水部(40)の構造は、その上
部において冷却水を溢流させることができれば特に制限
されないのであるが、例えば、図に示すように該気液混
合部(9)の内側に冷却水の溜である貯水部(40)を
設けつつ絞り部を構成することが好ましい。また、この
様にして構成された該絞り部(22)の内径(z)は、
該絞り部の全域に亘り同一面積を確保する必要は無い。
該絞り部(22)の内径(z)とは、該絞り部(22)
の平均内径を意味するものとする。なお、冷却水は該貯
水部(40)に外部から導入した冷却水管(23)を用
いて導入すればよく、特に制限されるものではない。
部において冷却水を溢流させることができれば特に制限
されないのであるが、例えば、図に示すように該気液混
合部(9)の内側に冷却水の溜である貯水部(40)を
設けつつ絞り部を構成することが好ましい。また、この
様にして構成された該絞り部(22)の内径(z)は、
該絞り部の全域に亘り同一面積を確保する必要は無い。
該絞り部(22)の内径(z)とは、該絞り部(22)
の平均内径を意味するものとする。なお、冷却水は該貯
水部(40)に外部から導入した冷却水管(23)を用
いて導入すればよく、特に制限されるものではない。
【0078】ここに、貯水部(40)から溢流させる冷
却水(21)の温度は、5〜50℃であることが好まし
く、より好ましくは10〜40℃、より好ましくは15
〜30℃である。5℃を下回る冷却水の調製には冷却コ
ストが必要となる一方、50℃を越えると冷却効率が低
下するからである。
却水(21)の温度は、5〜50℃であることが好まし
く、より好ましくは10〜40℃、より好ましくは15
〜30℃である。5℃を下回る冷却水の調製には冷却コ
ストが必要となる一方、50℃を越えると冷却効率が低
下するからである。
【0079】また、冷却水の溢流量は、上述のごとく導
入ガスの体積1容量に対して前記冷却水の液量の1〜1
0倍容量を溢流させることができれば、貯水部(40)
のサイズに特に制限はないのである。一方、貯水部によ
って形成される絞り部(22)に関していえば、ガスの
温度と流速、流量、溢流水の流量とを勘案すると、ガス
導入部の内径(x)に対する絞り部(22)の内径
(z)は、0.6〜1.5倍であることが好ましく、よ
り好ましくは、0.8〜1.2倍である。0.6倍を下
回ると気液混合物の迅速な落下が困難となり、その一
方,1.5倍を越えると、ガスと溢流水との混合が困難
となるからである。
入ガスの体積1容量に対して前記冷却水の液量の1〜1
0倍容量を溢流させることができれば、貯水部(40)
のサイズに特に制限はないのである。一方、貯水部によ
って形成される絞り部(22)に関していえば、ガスの
温度と流速、流量、溢流水の流量とを勘案すると、ガス
導入部の内径(x)に対する絞り部(22)の内径
(z)は、0.6〜1.5倍であることが好ましく、よ
り好ましくは、0.8〜1.2倍である。0.6倍を下
回ると気液混合物の迅速な落下が困難となり、その一
方,1.5倍を越えると、ガスと溢流水との混合が困難
となるからである。
【0080】絞り部(22)を通過した気液混合物は、
次いで中間胴部(20)とスロート部(30)との連結
部(24)を通過する。連結部(24)の構造は特に制
限がないのであり、絞り部(22)を経た気液混合物
が、スロート部に迅速に落下でき、かつ塔外に遺漏する
ことが無ければよい。
次いで中間胴部(20)とスロート部(30)との連結
部(24)を通過する。連結部(24)の構造は特に制
限がないのであり、絞り部(22)を経た気液混合物
が、スロート部に迅速に落下でき、かつ塔外に遺漏する
ことが無ければよい。
【0081】連結部(24)を経た気液混合物は、次い
でスロート部(30)に導入されるのであるが、スロー
ト部(30)とディフューザ部(50)とは、狭所から
急激に広所に移行するに際して気液が膨張すると共に熱
を放散する原理を用いて気体や液体を冷却することがで
きるものである。従って、スロート部(30)の内径が
冷却効果に影響を与えるのであるが、この急速冷却装置
においては、ガス導入部の内径(x)に対して、0.2
〜0.6倍であることが好ましく、より好ましくは0.
25〜0.5倍である。0.2倍を下回ると気液混合物
の迅速な落下が確保さないために急冷効果が得られず、
その一方,0.6倍を越えるとベンチュリー効果を得る
ことができず、急冷できないからである。
でスロート部(30)に導入されるのであるが、スロー
ト部(30)とディフューザ部(50)とは、狭所から
急激に広所に移行するに際して気液が膨張すると共に熱
を放散する原理を用いて気体や液体を冷却することがで
きるものである。従って、スロート部(30)の内径が
冷却効果に影響を与えるのであるが、この急速冷却装置
においては、ガス導入部の内径(x)に対して、0.2
〜0.6倍であることが好ましく、より好ましくは0.
25〜0.5倍である。0.2倍を下回ると気液混合物
の迅速な落下が確保さないために急冷効果が得られず、
その一方,0.6倍を越えるとベンチュリー効果を得る
ことができず、急冷できないからである。
【0082】該スロート部下部からディフューザ部(5
0)下端部までの距離(b)は、スロート部の内径
(a)に対して、2〜10倍であることが好ましく、よ
り好ましくは4〜8倍である。2倍を下回るとスロート
部からの気液混合物の落下速度を低下させることができ
ないために、ディフューザ部(50)下部での気液混合
物のはね上がりが大きく、その一方、10倍を越えても
速度低下や冷却効果に差は無いからである。
0)下端部までの距離(b)は、スロート部の内径
(a)に対して、2〜10倍であることが好ましく、よ
り好ましくは4〜8倍である。2倍を下回るとスロート
部からの気液混合物の落下速度を低下させることができ
ないために、ディフューザ部(50)下部での気液混合
物のはね上がりが大きく、その一方、10倍を越えても
速度低下や冷却効果に差は無いからである。
【0083】該ディフューザ部(50)の末端の形状も
特に制限されるものでは無いが、下部末端は例えば図に
示すように、波切りの形状を呈することが好ましい。ガ
ス中に含まれる水溶性成分は冷却水に溶解するのである
が、冷却水にガス成分を溶解させた後の気体成分をディ
フューザ部(50)から簡便に放出するためである。
特に制限されるものでは無いが、下部末端は例えば図に
示すように、波切りの形状を呈することが好ましい。ガ
ス中に含まれる水溶性成分は冷却水に溶解するのである
が、冷却水にガス成分を溶解させた後の気体成分をディ
フューザ部(50)から簡便に放出するためである。
【0084】なお、該廃ガス成分溶解液は、溢流水(冷
却水)として再使用することができる。このように溢流
水を循環させると廃ガス中の水溶性成分を濃縮すること
ができるため有利である。
却水)として再使用することができる。このように溢流
水を循環させると廃ガス中の水溶性成分を濃縮すること
ができるため有利である。
【0085】このような冷却装置は、該廃ガス成分溶解
液貯水槽の上部に設置すると該槽内に廃ガス成分溶解液
が貯留され、かつ廃ガス中に含まれる煤塵や水溶性物質
を除去した残留ガスを回収することができる。この残留
ガスには、溢流水に溶解しまたは沈殿せずに残存した成
分、例えば重金属または重金属化合物等が含まれている
ため、別個に残留ガス中に含まれるこれらの各成分を除
去処理する。
液貯水槽の上部に設置すると該槽内に廃ガス成分溶解液
が貯留され、かつ廃ガス中に含まれる煤塵や水溶性物質
を除去した残留ガスを回収することができる。この残留
ガスには、溢流水に溶解しまたは沈殿せずに残存した成
分、例えば重金属または重金属化合物等が含まれている
ため、別個に残留ガス中に含まれるこれらの各成分を除
去処理する。
【0086】なお、上記急速冷却装置を構成する部材と
しては、高温ガスを急速に冷却するものであるため、高
いガス温度に耐える部材を使用する必要がある。従っ
て、外被を鉄やステンレス等の金属部材で構成し、その
内壁はガスの高温に耐えかつ廃ガスに含有される酸性物
質に対する腐食性に優れる部材を使用することが好まし
い。この様な、内壁に使用される部材としては、従来か
ら製鉄の高炉等に使用されるパーマレンガや公知の不定
形耐火物等を使用することができるが、上記再加熱装置
や空気冷却装置に使用できる耐熱性組成物を使用するこ
とができ、かつこれらを使用することが好ましい。
しては、高温ガスを急速に冷却するものであるため、高
いガス温度に耐える部材を使用する必要がある。従っ
て、外被を鉄やステンレス等の金属部材で構成し、その
内壁はガスの高温に耐えかつ廃ガスに含有される酸性物
質に対する腐食性に優れる部材を使用することが好まし
い。この様な、内壁に使用される部材としては、従来か
ら製鉄の高炉等に使用されるパーマレンガや公知の不定
形耐火物等を使用することができるが、上記再加熱装置
や空気冷却装置に使用できる耐熱性組成物を使用するこ
とができ、かつこれらを使用することが好ましい。
【0087】尚、上記急速冷却装置を使用すると、温度
200〜1000℃の廃ガスを導入し、温度20〜40
℃の廃ガス成分溶解液と残留ガスを得ることができる。
該残留ガスには、廃ガス成分のなかで冷却水と混合して
残存する成分が含まれ、例えば、微細な重金属や重金属
化合物の一部が含まれる。
200〜1000℃の廃ガスを導入し、温度20〜40
℃の廃ガス成分溶解液と残留ガスを得ることができる。
該残留ガスには、廃ガス成分のなかで冷却水と混合して
残存する成分が含まれ、例えば、微細な重金属や重金属
化合物の一部が含まれる。
【0088】(v)アルカリ沈殿処理 急速冷却装置を介して得られた廃ガス成分溶解液には、
廃ガスと水との混合によって水溶液中に捕獲される各種
の成分、例えば水溶性成分、煤塵その他の不溶性沈殿物
等が含まれる。具体的には、二酸化炭素、SOx、NO
x、ハロゲン酸等の酸性物質、重金属や重金属化合物の
一部、アミン類等のアルカリ性物質が溶解している。従
ってこれに水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化
カルシウム、亜硫酸ナトリウム、消石灰、アンモニア等
のアルカリ物質を添加すれば、含まれる重金属を不溶性
水酸化物として、また他の成分をアルカリ不溶性化合物
として沈殿分離することができる。該アルカリ沈殿処理
により、容易に有害成分を分別除去することができるの
である。
廃ガスと水との混合によって水溶液中に捕獲される各種
の成分、例えば水溶性成分、煤塵その他の不溶性沈殿物
等が含まれる。具体的には、二酸化炭素、SOx、NO
x、ハロゲン酸等の酸性物質、重金属や重金属化合物の
一部、アミン類等のアルカリ性物質が溶解している。従
ってこれに水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化
カルシウム、亜硫酸ナトリウム、消石灰、アンモニア等
のアルカリ物質を添加すれば、含まれる重金属を不溶性
水酸化物として、また他の成分をアルカリ不溶性化合物
として沈殿分離することができる。該アルカリ沈殿処理
により、容易に有害成分を分別除去することができるの
である。
【0089】このようなアルカリ沈殿の方法は、廃水処
理等の分野の公知のいかなる方法をも使用することもで
きる。なお、沈殿物と上澄とを分別するにも、公知の何
れの方法をも実施することができる。例えば、該廃ガス
成分溶解液に含まれる重金属化合物の溶解度が最小とな
る様に水酸化ナトリウム等のアルカリを加えてpH7〜
12を調整し、重金属水酸化物等を凝集沈殿させ、固液
分離手段により沈殿物と上澄水に分離する。このように
して得られた上澄水には、重金属の微細なフロックが存
在するので、上澄水を濾過して微細フロックを除いた後
に中和する。
理等の分野の公知のいかなる方法をも使用することもで
きる。なお、沈殿物と上澄とを分別するにも、公知の何
れの方法をも実施することができる。例えば、該廃ガス
成分溶解液に含まれる重金属化合物の溶解度が最小とな
る様に水酸化ナトリウム等のアルカリを加えてpH7〜
12を調整し、重金属水酸化物等を凝集沈殿させ、固液
分離手段により沈殿物と上澄水に分離する。このように
して得られた上澄水には、重金属の微細なフロックが存
在するので、上澄水を濾過して微細フロックを除いた後
に中和する。
【0090】(vi)液相用の重金属吸着剤充填塔 本発明の浄化方法では、廃ガス成分溶解液を上記重金属
吸着剤に液相で接触させて重金属を吸着除去することが
できる。該重金属吸着剤は、活性炭による吸着能とキレ
ート形成基含有化合物による捕獲能とによって、溶解し
ている残存重金属イオンや浮遊する微細重金属を効率的
に吸着除去することができる。なお、上記重金属吸着剤
は、活性炭を基体とするためにpHの変動に強く、従来
の三次元架橋樹脂を使用する場合に比較して耐久性に優
れる。なお、該重金属吸着剤との接触処理を経て、該充
填塔から排出される排出液の液性は、中性付近であるこ
とが好ましく、また重金属吸着剤の耐久性の面からも、
重金属吸着剤へ接触する前の廃ガス成分溶解液は、pH
を2〜9とすることが好ましく、より好ましくは3.5
〜8.2とする。
吸着剤に液相で接触させて重金属を吸着除去することが
できる。該重金属吸着剤は、活性炭による吸着能とキレ
ート形成基含有化合物による捕獲能とによって、溶解し
ている残存重金属イオンや浮遊する微細重金属を効率的
に吸着除去することができる。なお、上記重金属吸着剤
は、活性炭を基体とするためにpHの変動に強く、従来
の三次元架橋樹脂を使用する場合に比較して耐久性に優
れる。なお、該重金属吸着剤との接触処理を経て、該充
填塔から排出される排出液の液性は、中性付近であるこ
とが好ましく、また重金属吸着剤の耐久性の面からも、
重金属吸着剤へ接触する前の廃ガス成分溶解液は、pH
を2〜9とすることが好ましく、より好ましくは3.5
〜8.2とする。
【0091】(3)用途 上記のごとく、本発明の廃ガスの浄化処理方法によっ
て、産業廃液廃棄物の燃料廃ガス等を浄化し、環境汚染
物質を除去することができる。即ち、廃ガスを浄化処理
するには、上記のごとく、ダイオキシン、酸性物質、ア
ルカリ性物質、重金属またはその化合物、煤塵等を効率
的に浄化することができるのである。しかしながら、廃
ガスの中に特定の成分のみが多量に含有されていたり、
または特定成分が全く存在しないことが明らかな場合も
ある。この様な場合には、上記、再加熱処理、空気冷却
処理および溢流水による急速冷却処理、重金属吸着処理
およびアルカリ沈殿処理のなかで、必要のない処理を省
略することは可能であり、かつ省略することは効率的で
ある。従って、メッキ工場から排出される廃ガス等重金
属を主として含有する場合には、空気冷却処理と重金属
吸着剤による気相接触処理で十分な場合もある。
て、産業廃液廃棄物の燃料廃ガス等を浄化し、環境汚染
物質を除去することができる。即ち、廃ガスを浄化処理
するには、上記のごとく、ダイオキシン、酸性物質、ア
ルカリ性物質、重金属またはその化合物、煤塵等を効率
的に浄化することができるのである。しかしながら、廃
ガスの中に特定の成分のみが多量に含有されていたり、
または特定成分が全く存在しないことが明らかな場合も
ある。この様な場合には、上記、再加熱処理、空気冷却
処理および溢流水による急速冷却処理、重金属吸着処理
およびアルカリ沈殿処理のなかで、必要のない処理を省
略することは可能であり、かつ省略することは効率的で
ある。従って、メッキ工場から排出される廃ガス等重金
属を主として含有する場合には、空気冷却処理と重金属
吸着剤による気相接触処理で十分な場合もある。
【0092】
【実施例】つぎに実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明する。
説明する。
【0093】(参考例1)SiO2を77.5重量%、
Al2O3を12.3重量%、Fe2O3を1.3重量%、
CaOを1.3重量%、MgOを0.15重量%、Mn
Oを0.24重量%、K2Oを2.3重量%、Na2Oを
4.3重量%含有する耐熱性組成物を調製した。
Al2O3を12.3重量%、Fe2O3を1.3重量%、
CaOを1.3重量%、MgOを0.15重量%、Mn
Oを0.24重量%、K2Oを2.3重量%、Na2Oを
4.3重量%含有する耐熱性組成物を調製した。
【0094】これに水を添加し泥状にし、乾燥、焼結し
焼結体を得た。この焼結体について、比重、圧縮強度、
曲げ強度、吸水率、熱伝導度(JIS R 161
1)、耐火性(JIS R 2204)、耐スポーリン
グ性(JIS R 1609)、凍結溶融(JIS R
2521)、耐酸度(JIS R 1503)を測定
した。結果を表1に示す。
焼結体を得た。この焼結体について、比重、圧縮強度、
曲げ強度、吸水率、熱伝導度(JIS R 161
1)、耐火性(JIS R 2204)、耐スポーリン
グ性(JIS R 1609)、凍結溶融(JIS R
2521)、耐酸度(JIS R 1503)を測定
した。結果を表1に示す。
【0095】
【表1】
【0096】(参考例2)参考例1で作成した焼結体と
して、800〜900メッシュの細粒を使用し、0.0
6%硫酸、0.02%硝酸、硫酸と硝酸との比が3:1
である混酸に25時間含浸し、細粒の減少率を調べ、酸
自体に対する強度を測定した。また、同様にして印南石
(加古川石)、仙台石(岩ヶ崎石)、オーペルギュー溶
岩(イタリア)で同様に試験を行った。結果を表2に示
す。
して、800〜900メッシュの細粒を使用し、0.0
6%硫酸、0.02%硝酸、硫酸と硝酸との比が3:1
である混酸に25時間含浸し、細粒の減少率を調べ、酸
自体に対する強度を測定した。また、同様にして印南石
(加古川石)、仙台石(岩ヶ崎石)、オーペルギュー溶
岩(イタリア)で同様に試験を行った。結果を表2に示
す。
【0097】
【表2】
【0098】(参考例3)参考例1の焼結体について、
断熱試験を行った。厚さ50mmの焼結体の片面を温度
1000℃で5時間加熱した。他面は260℃より上昇
しなかった。断熱係数は、0.077であった。
断熱試験を行った。厚さ50mmの焼結体の片面を温度
1000℃で5時間加熱した。他面は260℃より上昇
しなかった。断熱係数は、0.077であった。
【0099】(参考例4)600kgの活性炭(比表面
積1040m2/g、内部表面積1500m3/g、平均
細孔径20〜50Å、6〜32メッシュ)を攪拌槽に投
入し、工業用水をろ過した清水にて30回排水洗浄を繰
り返し、汚水が無くなった時点で活性炭を籠にとって水
を切り、天日にて乾燥した。チオセミカルバジドの0.
5重量%溶液を140リットル調製し、これに天日乾燥
した活性炭を投入した。1〜5rpmで5時間攪拌し、
活性炭にチオセミカルバジドを結合させた。
積1040m2/g、内部表面積1500m3/g、平均
細孔径20〜50Å、6〜32メッシュ)を攪拌槽に投
入し、工業用水をろ過した清水にて30回排水洗浄を繰
り返し、汚水が無くなった時点で活性炭を籠にとって水
を切り、天日にて乾燥した。チオセミカルバジドの0.
5重量%溶液を140リットル調製し、これに天日乾燥
した活性炭を投入した。1〜5rpmで5時間攪拌し、
活性炭にチオセミカルバジドを結合させた。
【0100】(実施例1)参考例4で得られた重金属吸
着剤を内径12mm、長さ1000mmのカラムに充填
し、これに水素に対し、4.2mg/m3濃度で含有さ
せた水銀ガスをSV1000/Hで通過させた。出口濃
度が4.2mg/m3すなわち飽和濃度となるまで水銀
ガスを通過させた。出口気相濃度における通気ガス量を
充填剤当たりの通気ガス量として換算した通ガス係数
(×104m3/m3)測定した結果を図3に示す。
着剤を内径12mm、長さ1000mmのカラムに充填
し、これに水素に対し、4.2mg/m3濃度で含有さ
せた水銀ガスをSV1000/Hで通過させた。出口濃
度が4.2mg/m3すなわち飽和濃度となるまで水銀
ガスを通過させた。出口気相濃度における通気ガス量を
充填剤当たりの通気ガス量として換算した通ガス係数
(×104m3/m3)測定した結果を図3に示す。
【0101】(比較例1)参考例4の重金属吸着剤に代
えて、参考例4で使用したチオセミカルバジドを結合す
る前の活性炭を用いて実施例1と同様に操作し、チオセ
ミカルバジドの出口気相濃度における通気ガス量を測定
した結果を、実施例1と同様に図3に示す。
えて、参考例4で使用したチオセミカルバジドを結合す
る前の活性炭を用いて実施例1と同様に操作し、チオセ
ミカルバジドの出口気相濃度における通気ガス量を測定
した結果を、実施例1と同様に図3に示す。
【0102】(実施例2)廃棄物を既設の溶融炉で燃焼
し、平均温度900℃、900Nm3/Hの廃ガスを得
た。この廃ガス中の成分を調べたところ、ダイオキシン
100〜130ppm、HCl0.1容量%、NOx
0.02容量%、SOx0.015容量%、重金属とし
て水銀(T−Hg)0.01容量%、亜鉛1.22容量
%、鉛0.15容量%、その他の金属0.005容量%
であった。
し、平均温度900℃、900Nm3/Hの廃ガスを得
た。この廃ガス中の成分を調べたところ、ダイオキシン
100〜130ppm、HCl0.1容量%、NOx
0.02容量%、SOx0.015容量%、重金属とし
て水銀(T−Hg)0.01容量%、亜鉛1.22容量
%、鉛0.15容量%、その他の金属0.005容量%
であった。
【0103】これを参考例1の耐熱性組成物を用いて内
壁を構築し、内容積3.03m3であって、下部からバ
ーナーによって発生した熱気を送風する再加熱装置に導
入し、再加熱装置内の温度を1400℃とした。また、
該再加熱装置内には、その上部から純水を385リット
ル/Hで噴霧した。これにより再加熱装置からは、該温
度1400℃の廃ガスが3500Nm3/Hで排出し
た。再加熱装置から排出された廃ガス中の成分を調べた
ところ、ダイオキシン0ppm、HCl0.1容量%、
NOx0.06容量%、SOx0.02容量%、重金属
として水銀(T−Hg)0.01容量%、亜鉛0.21
容量%、鉛0.15容量%、その他の金属0.005容
量%であった。
壁を構築し、内容積3.03m3であって、下部からバ
ーナーによって発生した熱気を送風する再加熱装置に導
入し、再加熱装置内の温度を1400℃とした。また、
該再加熱装置内には、その上部から純水を385リット
ル/Hで噴霧した。これにより再加熱装置からは、該温
度1400℃の廃ガスが3500Nm3/Hで排出し
た。再加熱装置から排出された廃ガス中の成分を調べた
ところ、ダイオキシン0ppm、HCl0.1容量%、
NOx0.06容量%、SOx0.02容量%、重金属
として水銀(T−Hg)0.01容量%、亜鉛0.21
容量%、鉛0.15容量%、その他の金属0.005容
量%であった。
【0104】次いで、この廃ガスを参考例1の耐熱性組
成物を用いて内壁を構築した空気冷却装置に導入すると
共に、温度30℃の空気を2727Nm3/Hで導入し
た。これにより空気冷却装置から排出される廃ガス温度
は、800℃となり、その時の廃ガス排出流量は、62
27Nm3/Hとなった。
成物を用いて内壁を構築した空気冷却装置に導入すると
共に、温度30℃の空気を2727Nm3/Hで導入し
た。これにより空気冷却装置から排出される廃ガス温度
は、800℃となり、その時の廃ガス排出流量は、62
27Nm3/Hとなった。
【0105】また、この空気冷却によって、冷却器内に
重金属がアマルガムとして沈殿付着した。重金属をアマ
ルガムとして分取したため、空気冷却装置を排出する廃
ガス中の成分は、ダイオキシン0ppm、HCl0.0
8容量%、NOx0.08容量%、SOx0.001容
量%、重金属として水銀(T−Hg)0.01容量%、
亜鉛0.18容量%、鉛0.15容量%、その他の金属
0.005容量%となった。
重金属がアマルガムとして沈殿付着した。重金属をアマ
ルガムとして分取したため、空気冷却装置を排出する廃
ガス中の成分は、ダイオキシン0ppm、HCl0.0
8容量%、NOx0.08容量%、SOx0.001容
量%、重金属として水銀(T−Hg)0.01容量%、
亜鉛0.18容量%、鉛0.15容量%、その他の金属
0.005容量%となった。
【0106】この空気冷却装置から排出された廃ガス
を、参考例1の耐熱性組成物を用いて内壁を構築した、
図2に示す急速冷却装置に導入した。
を、参考例1の耐熱性組成物を用いて内壁を構築した、
図2に示す急速冷却装置に導入した。
【0107】該急速冷却装置のガス導入部の内径は60
0mmであり、中間胴部の内径は1000mm、スロー
トの内径に対するディフューザ部までの距離との比は5
であった。尚、急送冷却装置の下部は、廃ガス成分溶解
液の貯留槽に連結し、かつ急速冷却装置内のガスは、前
記貯留槽上部に連結するガス溜に導入させた。
0mmであり、中間胴部の内径は1000mm、スロー
トの内径に対するディフューザ部までの距離との比は5
であった。尚、急送冷却装置の下部は、廃ガス成分溶解
液の貯留槽に連結し、かつ急速冷却装置内のガスは、前
記貯留槽上部に連結するガス溜に導入させた。
【0108】これに、冷却水として水道水(20℃)を
使用し、絞り部側面から冷却水を気液比2〜7リットル
/m3となるように調整して溢流させたところ、冷却水
は絞り部の中央近傍に達していた。冷却水は、廃ガスと
混合され、連結部、スロート部を経てディフューザ部下
端部に達した。ディフューザ端部での気液混合物の温度
は63℃であり、蒸発水量は755kg/hr、廃ガス
量は2936Nm3/hrとなり、水槽に回収された廃
ガス成分溶解液量は5170リットル/hrとなった。
また、該溶解液中にはダイオキシン0ppm、HCl
0.01容量%、NOx0.01容量%、SOx0.0
01容量%、重金属として水銀(T−Hg)0.01容
量%、亜鉛0.18容量%、鉛0.15容量%、その他
の金属0.005容量%が含まれていた。尚、この溶液
のpHは5.5〜8.7であった。また、上記ガス溜に
は、流量2936Nm3/hrでガスが導入され、該残
留ガス中には、ダイオキシン0ppm、HCl0.05
容量%、NOx0.01容量%、SOx0.01容量
%、重金属として水銀(T−Hg)0.01容量%、亜
鉛0.18容量%、鉛0.15容量%、その他の金属
0.005容量%が含まれていた。
使用し、絞り部側面から冷却水を気液比2〜7リットル
/m3となるように調整して溢流させたところ、冷却水
は絞り部の中央近傍に達していた。冷却水は、廃ガスと
混合され、連結部、スロート部を経てディフューザ部下
端部に達した。ディフューザ端部での気液混合物の温度
は63℃であり、蒸発水量は755kg/hr、廃ガス
量は2936Nm3/hrとなり、水槽に回収された廃
ガス成分溶解液量は5170リットル/hrとなった。
また、該溶解液中にはダイオキシン0ppm、HCl
0.01容量%、NOx0.01容量%、SOx0.0
01容量%、重金属として水銀(T−Hg)0.01容
量%、亜鉛0.18容量%、鉛0.15容量%、その他
の金属0.005容量%が含まれていた。尚、この溶液
のpHは5.5〜8.7であった。また、上記ガス溜に
は、流量2936Nm3/hrでガスが導入され、該残
留ガス中には、ダイオキシン0ppm、HCl0.05
容量%、NOx0.01容量%、SOx0.01容量
%、重金属として水銀(T−Hg)0.01容量%、亜
鉛0.18容量%、鉛0.15容量%、その他の金属
0.005容量%が含まれていた。
【0109】次いで、該残留ガスを、参考例4で得た重
金属吸着剤を充填した充填塔に気相で導入した。該導入
ガスの温度は、30℃であった。
金属吸着剤を充填した充填塔に気相で導入した。該導入
ガスの温度は、30℃であった。
【0110】該充填塔は、塔断面積3.14m2、充填
高さ600mm、重金属吸着剤量充填量1.885リッ
トルであり、これを2塔連結して使用した。流速は、L
V=2/Hとした。該充填塔からの排出ガス中にはダイ
オキシン0ppm、重金属として水銀(T−Hg)0.
02容量%、亜鉛0.19容量%、鉛0.17容量%、
その他の金属0.01容量%が含まれていた。
高さ600mm、重金属吸着剤量充填量1.885リッ
トルであり、これを2塔連結して使用した。流速は、L
V=2/Hとした。該充填塔からの排出ガス中にはダイ
オキシン0ppm、重金属として水銀(T−Hg)0.
02容量%、亜鉛0.19容量%、鉛0.17容量%、
その他の金属0.01容量%が含まれていた。
【0111】一方、上記廃ガス成分溶解液にアルカリ物
質として、NaOHを添加し、該溶液のpHを3〜8に
調整した。この廃ガス成分溶解液中には、ダイオキシン
0ppm、重金属として水銀(T−Hg)0.01容量
%、亜鉛0.08容量%、鉛0.15容量%、その他の
金属0.03容量%が含まれていた。
質として、NaOHを添加し、該溶液のpHを3〜8に
調整した。この廃ガス成分溶解液中には、ダイオキシン
0ppm、重金属として水銀(T−Hg)0.01容量
%、亜鉛0.08容量%、鉛0.15容量%、その他の
金属0.03容量%が含まれていた。
【0112】該溶解液から沈殿物をろ過し、これを参考
例4で得た重金属吸着剤を重合体を充填した重金属吸着
剤充填塔に導入した。該導入液のpHは、3〜5であっ
た。
例4で得た重金属吸着剤を重合体を充填した重金属吸着
剤充填塔に導入した。該導入液のpHは、3〜5であっ
た。
【0113】該充填塔は、塔断面積3.14m2、充填
高さ600mm、重金属吸着剤量充填量1884リット
ルであり、これを2塔連結して使用した。流速は、SV
=5/Hとした。該充填塔からの排出液中にはダイオキ
シン0ppm、重金属として水銀(T−Hg)0容量
%、亜鉛0容量%、鉛0容量%、その他の金属0容量%
が含まれていた。なお、該排出液のpHは6.5であっ
た。
高さ600mm、重金属吸着剤量充填量1884リット
ルであり、これを2塔連結して使用した。流速は、SV
=5/Hとした。該充填塔からの排出液中にはダイオキ
シン0ppm、重金属として水銀(T−Hg)0容量
%、亜鉛0容量%、鉛0容量%、その他の金属0容量%
が含まれていた。なお、該排出液のpHは6.5であっ
た。
【0114】上記実施により、再加熱装置、空気冷却装
置、急速冷却装置の何れも、極めて耐熱性に優れ、耐熱
性組成物の脱落や損傷等は、全く生じなかった。
置、急速冷却装置の何れも、極めて耐熱性に優れ、耐熱
性組成物の脱落や損傷等は、全く生じなかった。
【0115】
【発明の効果】本発明では、再加熱装置を使用すること
で、廃ガスの浄化処理当初から極めて効率的にダイオキ
シンを分解することができ、その後の廃ガス、廃液処理
を安全に行うことができる。
で、廃ガスの浄化処理当初から極めて効率的にダイオキ
シンを分解することができ、その後の廃ガス、廃液処理
を安全に行うことができる。
【0116】水銀等は、常温で液体であるが、燃焼廃ガ
ス中に含まれる水銀は酸化物として存在するため、空気
冷却によって効率的にアマルガムとして析出分離でき
る。従って、重金属等を廃ガスから容易に除去すること
ができ、その後の重金属処理が極めて簡便かつ効率的に
行われる。
ス中に含まれる水銀は酸化物として存在するため、空気
冷却によって効率的にアマルガムとして析出分離でき
る。従って、重金属等を廃ガスから容易に除去すること
ができ、その後の重金属処理が極めて簡便かつ効率的に
行われる。
【0117】本発明では、急速冷却装置を使用すること
で、廃ガスを簡便に水溶液の形状で調製することができ
る。しかも、該溶液は、温度30℃という極めて低温で
調製されるために、その後の吸着処理等の効率を向上さ
せることができる。
で、廃ガスを簡便に水溶液の形状で調製することができ
る。しかも、該溶液は、温度30℃という極めて低温で
調製されるために、その後の吸着処理等の効率を向上さ
せることができる。
【0118】本発明では、廃ガス成分溶解液や廃液を、
活性炭にキレート形成基含有化合物を結合させた重金属
吸着剤を使用して吸着除去するため、安価にこれらの処
理が行える。しかも、活性炭はpHの変動に対して耐性
を有するため、各種の産業廃液の処理が容易である。
活性炭にキレート形成基含有化合物を結合させた重金属
吸着剤を使用して吸着除去するため、安価にこれらの処
理が行える。しかも、活性炭はpHの変動に対して耐性
を有するため、各種の産業廃液の処理が容易である。
【0119】本発明の方法を実施する装置は、特に耐熱
性に優れる必要があるが、特定の耐熱性組成物を使用す
ることで、再加熱装置、空気冷却装置、急速冷却装置な
どの長期にわたる使用を可能とできる。
性に優れる必要があるが、特定の耐熱性組成物を使用す
ることで、再加熱装置、空気冷却装置、急速冷却装置な
どの長期にわたる使用を可能とできる。
【図1】 本発明の廃ガスの浄化方法のフロー図であ
る。
る。
【図2】 図1に示す急速冷却装置の1態様を示す図で
ある。
ある。
【図3】 実施例1と比較例1の、出口気相濃度におけ
る通気ガス量を測定した結果を示す図である。
る通気ガス量を測定した結果を示す図である。
9気液混合部 10ガス導入部 20中間胴部 21冷却水 22絞り部 23冷却水管 24連結部 30スロート部 40貯水部 50ディフューザ部 51波切り 60急速冷却装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B01J 20/22
Claims (12)
- 【請求項1】 活性炭にキレート形成基含有化合物を結
合した重金属吸着剤に、廃ガスを気相で接触させること
を特徴とする廃ガスの浄化方法。 - 【請求項2】 温度600〜1500℃の廃ガスを、温
度200〜1000℃に冷却して該廃ガスに含まれる重
金属または重金属化合物を析出させて分離し、次いで活
性炭にキレート形成基含有化合物を結合した重金属吸着
剤に、廃ガスを気相で接触させることを特徴とする廃ガ
スの浄化方法。 - 【請求項3】 燃焼廃ガスを、圧力20〜100Pa、
温度1000〜1500℃に再加熱してダイオキシンを
分解することを特徴とする、廃ガスの浄化方法。 - 【請求項4】 燃焼廃ガスを圧力20〜100Pa、温
度1000〜1500℃に再加熱してダイオキシンを分
解除去し、次いで温度200〜1000℃に冷却して該
廃ガスに含まれる重金属または重金属化合物を析出させ
て分離し、その後、活性炭にキレート形成基含有化合物
を結合した重金属吸着剤に、廃ガスを気相で接触させる
ことを特徴とする廃ガスの浄化方法。 - 【請求項5】 廃ガスを水と混合して廃ガス成分溶解液
と残留ガスとを得、次いで、活性炭にキレート形成基含
有化合物を結合した重金属吸着剤に、該残留ガスを気相
で接触させることを特徴とする廃ガスの浄化方法。 - 【請求項6】 廃ガスを水と混合して廃ガス成分溶解液
と残留ガスとを得て、活性炭にキレート形成基含有化合
物を結合した重金属吸着剤に該廃ガス成分溶解液を液相
で接触させて浄化すると共に、該残留ガスを活性炭にキ
レート形成基含有化合物を結合した重金属吸着剤に気相
で接触させることを特徴とする、廃ガスの浄化方法。 - 【請求項7】 該廃ガス成分溶解液と残留ガスとの調製
が、温度600〜1000℃の廃ガスを溢流水と混合
し、次いで得られた該ガスと溢流水との混合液をベンチ
ュリー塔で急冷することを特徴とする、請求項6記載の
廃ガスの浄化方法。 - 【請求項8】 該廃ガスが、圧力20〜100Pa、温
度1000〜1500℃に再加熱して燃焼廃ガス中に含
まれるダイオキシンを分解したものである、請求項6ま
はた7記載の廃ガスの浄化方法。 - 【請求項9】 該廃ガスが、該ダイオキシンの除去後に
該燃焼廃ガスを温度600〜1000℃に冷却して該ガ
スに含まれる重金属または重金属化合物を析出分離した
ものである、請求項8記載の廃ガスの浄化方法。 - 【請求項10】 廃ガスを、圧力20〜100Pa、温
度1000〜1500℃に再加熱する再加熱装置。 - 【請求項11】 活性炭にキレート形成基含有化合物を
結合した重金属吸着剤充填塔と、請求項10記載の再加
熱装置とを有する廃ガスの浄化装置。 - 【請求項12】 温度1000〜1500℃の廃ガスを
温度600〜1000℃に空気冷却する空気冷却装置を
有する、請求項11記載の廃ガスの浄化装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000068915A JP2001252526A (ja) | 2000-03-13 | 2000-03-13 | 廃ガスの浄化方法および廃ガスの浄化装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000068915A JP2001252526A (ja) | 2000-03-13 | 2000-03-13 | 廃ガスの浄化方法および廃ガスの浄化装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001252526A true JP2001252526A (ja) | 2001-09-18 |
Family
ID=18587892
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000068915A Pending JP2001252526A (ja) | 2000-03-13 | 2000-03-13 | 廃ガスの浄化方法および廃ガスの浄化装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001252526A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105817105A (zh) * | 2016-05-09 | 2016-08-03 | 池州大自然环保工程有限公司 | 一种烟尘烟气处理系统 |
CN110787608A (zh) * | 2018-08-01 | 2020-02-14 | 江苏三强环境工程有限公司 | 一种处理恶臭污染物的臭氧消毒塔 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5027789A (ja) * | 1973-07-16 | 1975-03-22 | ||
JPS60232235A (ja) * | 1984-05-01 | 1985-11-18 | Daido Steel Co Ltd | 排ガスの処理方法 |
JPH04298218A (ja) * | 1991-03-28 | 1992-10-22 | Kubota Corp | 廃棄物溶融炉からの排ガス処理方法 |
JPH11147027A (ja) * | 1997-11-18 | 1999-06-02 | Suga Test Instr Co Ltd | 排煙処理方法及びその装置 |
-
2000
- 2000-03-13 JP JP2000068915A patent/JP2001252526A/ja active Pending
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