JP2001252582A

JP2001252582A - 厨芥処理機

Info

Publication number: JP2001252582A
Application number: JP2000068408A
Authority: JP
Inventors: Yasutoshi Shimizu; 康利清水; Yoshimitsu Takara; 佳充高良
Original assignee: Toto Ltd
Current assignee: Toto Ltd
Priority date: 2000-03-13
Filing date: 2000-03-13
Publication date: 2001-09-18

Abstract

(57)【要約】【課題】厨芥処理の作業性、機器の取り扱い性、安全
性を高めた厨芥粉砕機を提供する。【解決手段】厨芥粉砕機の開口部の寸法を大きくして
厨芥投入の作業性と、機器内の洗浄などの取り扱い性を
高め、操作時には粉砕部を外部と縁を切る縁切り手段を
付加するか、開口径縮小アダプタを設置することで操作
時の安全性も確保した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は事業所や家庭などで
発生する厨芥などの有機性廃棄物を処理する厨芥処理機
に関する。

【０００２】

【従来の技術】厨芥等の有機性廃棄物は、腐敗により異
臭、液だれを起こし、生活空間、作業空間の衛生性を著
しく損なう。特開平０３−８９９５４号公報、特開平０
４−３０５２８４号公報や、特開平１０−１８０２３６
号公報に開示される厨芥処理機（以下ディスポーザ）と
そのシステムは、家庭の台所や事業所で有機性廃棄物の
発生場所から、発生の都度処理できるため、台所や事業
所の作業空間の衛生性向上には極めて有効なシステムで
ある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
のディスポーザは、連続処理を前提されているため（例
えば従来からの米国製ディスポーザ）、有機性廃棄物の
投入口が不用意に手が入らないよう小さくなっている。
そのため、ディスポーザ内に食器を誤って落とした場合
や、ディスポーザ内を洗浄する場合に内部を視認しつつ
作業が行えないことから、ディスポーザ内部へ手を入れ
る動作に心理的圧迫感が伴う、また作業自体も行いにく
いという問題点が合った。

【０００４】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、本発明は、取り扱い上の安全性、操作
性を十分に確保しつつ、厨芥機内の洗浄等の作業を容易
に行えるようにした厨芥処理機を提供することを目的と
する。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく、
本発明に係わる厨芥処理機では、厨芥処理機に有機性廃
棄物を投入する開口部を粉砕機構内を視認しつつ手を入
れるに十分な開口大きさにすることで、廃棄物の投入作
業、厨芥機内に誤って落とした食器等の取り出し、厨芥
機内の洗浄等の操作を内部を容易たらしめるだけでな
く、内部を視認しながら行えることで、これまでのディ
スポーザにおいて、粉砕機構部へ手を入れる操作が、手
探り作業を強いられることからくる心理的圧迫感を取り
除くことを可能とした。さらに、開口部を大きくしたこ
とによる、厨芥粉砕部への食器の落下、手の不用意な進
入などの事故は、厨芥粉砕部と外部との縁を切る手段を
付加することで、未然に防いだ。本願の第１から第３発
明である。

【０００６】また、縁切り手段を厨芥粉砕機開口部に設
置する目皿とすることで、厨房での調理作業、食器洗浄
作業等において、食器等の粉砕不適物を厨芥粉砕部に落
下させることを未然に防ぎ、厨房作業性の向上に寄与す
る厨芥粉砕機とした。また、水に濡れる部分にある縁切
り手段に厨芥粉砕機の機動スイッチとしての機能を付加
することで、厨房作業の途中の濡れた手ですぐ厨芥処理
をができるものとすることでも、作業性の向上に寄与す
るものとした。本願の第４、第５発明である。

【０００７】さらに、大量の厨芥が発生した場合や、米
国での連続処理型のディスポーザに慣れた使用者の作業
性の向上のため、開口部に取り外し可能な開口寸法縮小
アダプタを付加することで、大口径厨芥粉砕機であって
も、上記の作業性向上機能を確保しつつ連続操作を可能
たらしめるものとした。本願の第６、第７、第８発明で
ある。

【０００８】厨芥粉砕機の普及のためには、粉砕厨芥を
確実に配管移送する必要がある。そこで、厨芥粉砕操作
に同期して水を供給して配管移送する自動給水機構を付
加した。さらに自動給水機構は、開口寸法縮小アダプタ
設置による連続処理と本来の回分処理の各々の処理法に
合わせて給水条件を可変することで、各操作方法におい
ても確実なる粉砕厨芥の配管移送を可能とした。本願の
第９、第１０発明である。なお、移送用水には、水道水
のほか、雨水や中水などの雑用水の使用も可能である。

【０００９】

【発明の実施の形態】厨芥等の有機性廃棄物をディスポ
ーザのような厨芥粉砕手段にて粉砕し、水で配管移送す
る厨芥処理機の使用により、住空間、厨房作業空間で廃
棄物の発生の都度処理ができ、住宅内で有機性廃棄物を
行政等のゴミ回収日まで保管する必要がなくなり、住空
間、作業空間の衛生性が向上する。また、住宅内等での
ゴミの保管時に、有機性廃棄物を事前に分別できること
から、他の乾燥した廃棄物の保管が衛生的になるだけで
なく、保管場所を有機性廃棄物の腐敗を前提に密閉構造
等にする必要がなくなり、保管が容易となる。また、有
機性廃棄物以外の乾燥した廃棄物をまとめてゴミに出
し、回収後、機械等で分別し、リサイクルする工程にお
いても、有機性廃棄物の事前分別を提供する本システム
は、リサイクル工程の作業性を大幅に向上させる。な
お、有機性廃棄物を排水配管で流してしまうことによる
環境負荷の上昇は、住宅単位、集合住宅単位、週末処理
場単位あるいは工場単位で浄化システムを付加すること
によって解決できる。さらに、浄化システム部では、住
宅、工場から出させる廃棄物のうち、有機性成分を選択
的に回収することも可能で、回収有機性成分からコンポ
スト、飼料、プラスチック、メタンガス等を製造してリ
サイクルに供することも可能である。

【００１０】この厨芥処理機の環境効果を引き出すため
には、厨芥粉砕機を普及させる必要がある。そのために
は、ディスポーザのような厨芥粉砕機に対する使用者の
心理的圧迫感を取り除く必要がある。本発明は、ディス
ポーザ内に食器を誤って落とした場合や、厨芥粉砕機内
を洗浄する場合に内部を視認しつつ作業が行えるよう廃
棄物投入口を大きくするとともに、処理を回分で行う場
合には、粉砕部と外部との縁を切る機構を付加すること
で安全性を確保し、連続処理の場合は、脱着可能で投入
口の空間を縮小する連続投入用の縮小アダプタを付加す
ることで、安全性と操作性を両立させることを可能と
し、厨芥粉砕機の普及へ貢献するものである。

【００１１】

【実施例】本発明の内容をより理解しやすくする為、以
下に発明の実施例を図表に基づいて説明する。

【００１２】図１および図２に本発明の実施例を示す。

【００１３】図１に示す実施例では住宅用のキッチンシ
ンクの排水口に本発明の厨芥粉砕機（１）を設置した。
取り付けは、シンク排水寸法に合わせて設置できるもの
とした。そのため、厨芥粉砕機開口部直径（Ａ）は１８
０ｍｍとした。当該開口部は、目皿（２）で粉砕部と縁
を切れる構造とし、目皿下部に付設した磁石を近接スイ
ッチ（３）で検知することで縁切りの確実なる作動を確
認出来た場合のみ厨芥粉砕操作が出来るよう制御部
（４）で運転制御した。また、厨芥粉砕機の作動も、目
皿を図示の状態から１８０度回転させることで、駆動ス
イッチ（５）が作動する構造とした。駆動スイッチによ
る厨芥粉砕開始前に給水弁（６）を開けて給水を開始
し、一定の事前給水時間を確保の後、粉砕運転を行っ
た。粉砕運転は、制御部のタイマー機構により一定時間
後停止し、さらに配管洗浄時間の給水を継続した後、給
水弁を閉じた。

【００１４】なお、厨芥粉砕機の開口寸法は、視認性と
作業性を考慮して直径１２０ｍｍ以上の円形、長辺１２
０ｍｍ以上、短辺９０ｍｍ以上の矩形で視認性と作業性
をともに確保できることを確認した。実施例ではシンク
キッチンの現行の開口径１８０ｍｍに合わせて設計し
た。

【００１５】図２に示す実施例では、図１の回分処理型
厨芥粉砕機に縮小アダプタ（９）を設置することで連続
型への改造例を示した。縮小アダプタには、直径９０ｍ
ｍの開口（Ｂ）を開け、本開口から連続的に有機性廃棄
物を投入するものとした。縮小アダプタには、近接スイ
ッチ（３）と反応する磁石を組み込むことで、本来設計
での縁切り手段作動確認機構を解除し、駆動スイッチ
（５’）で連続運転を可能とした。縮小アダプタ設置時
は、制御部に設置したプログラム切り替えスイッチ（図
示せず）で、連続処理用の運転、給水プログラムへ変更
した。縮小アダプタ開口は、直径９０ｍｍ以下であれ
は、手が不用意に入る危険性がないことを確認した。

【００１６】

【発明の効果】住宅用、業務用の厨芥処理機は、次世代
のゴミ分別回収の社会資本の一つと位置付けられる。そ
なわち、厨芥等の有機性廃棄物は、その発生場所に設置
したディスポーザのような厨芥粉砕機で処理すること
で、他の廃棄物との混合を防ぎ、別系統で処理、あるい
はリサイクルを図る。そのためには、ディスポーザのよ
うな厨芥粉砕機で粉砕された厨芥が確実に後工程に搬送
される必要があるが、有効な普及促進方法が見いだされ
ていなかった。本発明により、ディスポーザのような厨
芥粉砕機を社会資本の一部として利用していく上で、取
り扱い上の安全性、操作性を十分に確保しつつ、厨芥機
内の洗浄等の作業を容易に行える厨芥粉砕機を提供する
ことが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】厨芥処理機概略図

【図２】厨芥処理機概略図

【符号の説明】

１…厨芥粉砕機、２…目皿、３…近接スイッチ、４…制
御部、５、５’…駆動スイッチ、６…給水弁、７…クロ
スコネクション防止部、８…自然流下配管、９…縮小ア
ダプタ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】厨芥等の有機性廃棄物を粉砕部にて粉砕
し、水等の流体とともに配管移送せしめる厨芥処理機に
おいて、厨芥粉砕機へ有機性廃棄物を投入する開口部は、粉砕機
構内を視認しつつ廃棄物投入や、粉砕部の維持管理を行
うに十分な開口空間を有し、該厨芥粉砕機の運転時に開口部への手等の維持管理手段
の進入、開口部からの粉砕物の飛び出し等を防止するた
めの厨芥粉砕機の粉砕部と外部との縁を切る縁切り手段
を有していることを特徴とする厨芥処理機。
【請求項２】前記厨芥粉砕機の開口空間を、直径１０
０ｍｍ以上の円形、あるいは長部１００ｍｍ以上、短部
９０ｍｍ以上の矩形もしくは楕円形とすることを特徴と
する請求項１に記載の厨芥処理機。
【請求項３】縁切り手段が作動していることを報知す
る報知手段を設けるとともに、縁切り手段の作動が確認
された場合のみ、運転を行うよう制御する制御部を有し
たことを特徴とする請求項１から２に記載の厨芥処理
機。
【請求項４】前記縁切り手段は、水は通過できる構造
として、運転時以外に該厨芥処理機の開口部に設置し、
粉砕不適物の厨芥粉砕機への落下を防止する機構を有す
ることを特徴とする請求項１から３に記載の厨芥処理
機。
【請求項５】前記縁切り手段が厨芥粉砕機を機動する
スイッチ機構を有することを特徴とする請求項１から４
に記載の厨芥処理機。
【請求項６】厨芥等の有機性廃棄物を粉砕し、水とと
もに配管移送せしめる厨芥粉砕機において、厨芥粉砕機の開口部は、粉砕機構内を視認しつつ手を入
れるに十分な開口空間を有し、該開口部には開口空間を
縮小する取り外し可能な縮小アダプタ部を設けることで
厨芥粉砕機に有機性廃棄物を順次投入しつつ、同時に粉
砕処理を行う連続処理運転を可能とする厨芥処理機。
【請求項７】前記縮小アダプタ部の開口寸法を９０ｍ
ｍ以下とすることを特徴とする請求項６に記載の厨芥処
理機。
【請求項８】厨芥粉砕機の運転時に開口部への手の進
入、開口部からの粉砕物の飛び出し等を防止するための
厨芥粉砕機の粉砕部と、外部との縁を切る縁切り手段の
作動を確認する制御部を有する厨芥処理機において、前記縮小アダプタ部には、縁切り手段を作動状態として
発信する機構を有することを特徴とする請求項１から７
に記載の厨芥処理機。
【請求項９】前記厨芥処理機には、厨芥処理機の運転
に連動して水を供給する自動給水機構を有し、該自動給
水機構は厨芥粉砕機での厨芥粉砕操作が有機性廃棄物を
事前に厨芥処理機に投入して処理する回分処理か、厨芥
粉砕機に有機性廃棄物を順次投入しつつ、同時に粉砕処
理を行う連続処理かに合わせて給水条件を可変できる給
水制御部を有することを特徴とする請求項１から８に記
載の厨芥処理機。
【請求項１０】給水機構の可変選択は、可変選択スイ
ッチからの信号、および／もしくは縮小アダプタに設け
た縁切り手段を作動状態として発信する機構の信号によ
り行うものとし、給水は、有機性廃棄物の粉砕時間とそ
れ以降の配管洗浄時間になされるよう制御されるものと
することを特徴とする請求項９に記載の厨芥処理機。