JP2001252290A - 義歯アタッチメント用キーパ,その製造方法及び製造用治具 - Google Patents

義歯アタッチメント用キーパ,その製造方法及び製造用治具

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 義歯アタッチメントによる磁気吸引力を低下
させることなく耐食性を向上させることができる義歯ア
タッチメント用キーパ,その製造方法及び製造治具を提
供すること。 【解決手段】 磁気吸引力を有する義歯アタッチメント
を吸着させるためのキーパ1において,キーパ1は,軟
磁性材料からなる本体部11と,少なくともその側面に
Ni下地皮膜を設けることなく形成された金皮膜2とを
有してなり,金皮膜2は,PVD処理により形成されて
いると共に厚みが4μm以下であり,かつ,その組成比
中に有害な成分を含有していない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は,磁気吸引力を有する義歯アタッ
チメントを吸着させるためのキーパに関する。
【0002】
【従来技術】従来,義歯アタッチメントを装着するため
の根面装置としては,例えば図16に示すものがある
(特開平4−227253号公報)。この従来の根面装
置9は,同図に示すごとく,人体の歯根部96に根面板
95が埋設され,該根面板95の中にキーパ90が埋め
込まれて構成されている。
【0003】一方,義歯80は,キーパ90と対向する
ように設けた義歯アタッチメント8と,これを包むレジ
ン床93及びホウロウ質の人工歯94からなる。そし
て,上記義歯アタッチメント8は,磁石材料を内蔵して
おり,その磁気吸引力により上記根面装置9におけるキ
ーパ90に吸着するよう構成されている。
【0004】また,根面装置9は,義歯アタッチメント
8を吸着させやすいように,内蔵するキーパ90として
軟磁性材料を用いている。また,根面板95とキーパ9
0とは,鋳接してある。ここで,鋳接とは,根面板95
を形成するための鋳型内にキーパ90を配置し,その鋳
型内に根面板用溶湯を注湯して鋳造することにより,キ
ーパと根面板とを接合するという接合方法である。
【0005】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記従来の根
面装置9におけるキーパ90には,次の問題がある。即
ち,従来の根面装置9は,上記のごとく鋳接により根面
板95とキーパ90とを鋳接する。この場合に,キーパ
90の根面板95との境界部分において酸化膜が形成さ
れ耐食性が低下するという問題が生じる場合があった。
【0006】この対策として,キーパ90の材料とし
て,Crを30%ほど添加した合金を用い,キーパ90
自身の耐食性を向上させることが提案されている。しか
しながら,このキーパ90の高Cr化は,酸化膜形成の
抑制には効果的である反面,その軟磁性特性を低下させ
る。即ち,義歯アタッチメント8の磁石材料による磁気
吸引力が大幅に低下する。
【0007】一方,耐食性向上のために,キーパ90の
表面に金皮膜を形成することが考えられ,その方法とし
ては,湿式の金メッキ法があるが,実際には実施されて
いない。
【0008】本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてな
されたもので,義歯アタッチメントによる磁気吸引力を
低下させることなく耐食性を向上させることができる義
歯アタッチメント用キーパ,その製造方法及び製造治具
を提供しようとするものである。
【0009】
【課題の解決手段】請求項1の発明は,磁気吸引力を有
する義歯アタッチメントを吸着させるためのキーパにお
いて,上記キーパは,軟磁性材料からなる本体部と,少
なくともその側面にNi下地皮膜を設けることなく形成
された金皮膜とを有してなり,該金皮膜は,PVD処理
により形成されていると共に厚みが4μm以下であり,
かつ,その組成比中に有害な成分を含有していないこと
を特徴とする義歯アタッチメント用キーパにある。
【0010】本発明において最も注目すべきことは,上
記キーパは,上記本体部の少なくとも側面に,上記特定
の方法により形成した有害な成分を含有していない金皮
膜を4μm以下の厚みで形成してあることである。
【0011】上記金皮膜の厚みが4μmを超える場合に
は,金皮膜の剥離強度が低下するという問題がある。ま
た,コストが高くなるという問題もある。一方,金皮膜
による防食効果を十分に発揮するためには,0.1μm
以上とすることが好ましい。
【0012】上記有害成分としては,上記金皮膜を湿式
めっき法などにより形成する場合に使用される成分があ
る。例えば,シアン,砒素等がある。本発明では,これ
らの有害物質を一切使用することなく,上記金皮膜を形
成してある。そして,その金皮膜形成方法として,本発
明では上記PVD処理を採用した。
【0013】上記PVD処理(physical vapor deposit
ion)は,物理蒸着法であって,被処理材の表面に,蒸
発させた被膜成分を接触させて物理的に被膜を形成する
方法である。そして,被膜成分の蒸発方法に種々の方法
がある。例えば,加熱による方法,電子ビームの照射に
よる方法,レーザーの照射による方法,イオンビームの
照射による方法などがある。
【0014】また,上記本体部として用いる軟磁性材料
としては,例えば,30%Cr−1%Mo−Fe鋼,1
9%Cr−2%Mo−0.2%Ti−Fe鋼,17%C
r−2%Mo−Fe鋼等のフェライト系のステンレス
鋼,純鉄,パーメンジュール等がある。
【0015】次に,本発明の作用につき説明する。本発
明の義歯アタッチメント用キーパは,上記のごとくPV
D処理により金皮膜を本体部の側面に形成してある。そ
のため,金皮膜を湿式メッキ法により形成した場合より
も,鋳接時における酸化膜形成の抑制効果を向上させる
ことができる。
【0016】即ち,金皮膜を湿式メッキ法により形成す
る場合には,金皮膜の密着性を向上させるために,その
下地にNiを介在させる必要がある。このNiは本体部
の軟磁性材料よりも酸化しやすいため,金皮膜による耐
食性向上効果を十分に得るには,Niの防食の分だけさ
らに金皮膜を厚めに設定する必要がある。
【0017】これに対し,本発明では,金皮膜の形成を
PVD処理により行っているので,Niを含有する成分
を下地として介在させることなく,直接的に本体部の側
面に金皮膜を形成することができる。そのため,腐食し
やすいNiを介在させる必要がないので,金皮膜の厚み
を本体部の防食機能に十分な厚みだけに抑制することが
できる。その結果,金皮膜の厚みを4μm以下とするこ
とができる。そして,本発明では,金皮膜の形成によ
り,キーパへの鋳接時の酸化膜形成抑制効果を従来より
も大幅に向上させることができる。
【0018】また,本発明では,従来の湿式メッキ法な
どの場合に必要なシアン,砒素等の有害成分を一切使用
することなく,上記PVD処理により上記金皮膜を形成
してある。そのため,口腔内において使用する義歯アタ
ッチメント用キーパの安全性を確実に保証することがで
きる。
【0019】また,本発明では,本体部の材質としては
優れた磁気的特性を有する軟磁性材料をそのまま用いる
ことができるので,義歯アタッチメントによる磁気的吸
引力の低下を防止することができる。したがって,本発
明によれば,義歯アタッチメントによる磁気吸引力を低
下させることな耐食性を向上させることができる義歯ア
タッチメント用キーパを得ることができる。
【0020】次に,請求項2の発明のように,上記PV
D処理はスパッタリングであることが好ましい。ここ
で,スパッタリングとは,一般的にはアルゴンなどの希
ガスを10-2Torr程度の真空中でグロー放電させて
そのときにできるイオンを衝突物質として電解中を加速
し,ターゲットに衝突させる。そして,ターゲットから
はじき飛ばされた原子を基板に成膜する方法である。こ
の場合には,通常下地となる基材との密着性が強く,広
い面積にわたって均一な厚さの膜を形成することがで
き,かつ,不純物の混入を防止できるという効果が得ら
れる。
【0021】また,請求項3の発明のように,上記本体
部の少なくともその側面にはCr拡散層が形成されてお
り,該Cr拡散層の表面に上記金皮膜が形成されている
ことが好ましい。ここで,Cr拡散層とは,上記本体部
の側面の表面にCrを拡散させて形成した層であり,C
rリッチな表面層をいう。この場合には,Cr拡散層の
存在によって,上記本体部自体の耐食性を大きく向上さ
せることができ,金皮膜による防食効果をさらに高める
ことができる。そして,この場合には,金皮膜の厚みを
さらに薄くすることができる。
【0022】次に,請求項4の発明は,磁気吸引力を有
する義歯アタッチメントを吸着させるためのキーパを製
造する方法において,軟磁性材料からなる本体部を準備
し,次いで,該本体部に棒状のホルダー部を接合し,そ
の後,上記本体部の表面を不活性ガスにより活性化する
活性化工程を経て,その後,PVD処理を行うことによ
り,少なくとも上記本体部の側面に,厚みが4μm以下
であり,かつ,その組成比中に有害な成分を含有してい
ない金皮膜を形成することを特徴とする義歯アタッチメ
ント用キーパの製造方法にある。
【0023】本発明の製造方法において注目すべき点
は,上記のごとく,本体部に上記ホルダー部を接合した
後,上記活性化工程を経てから上記PVD処理を行うこ
とにより上記金皮膜を形成することである。
【0024】上記活性化工程においては,上記本体部の
表面に不活性ガスをスパッタさせることにより,その表
面に付着した不純物を原子レベルで洗浄することにより
純粋な面を露出させることにより活性化させる。そし
て,その後上記PVD処理を行う。
【0025】この製造方法によれば,PVD処理時にお
いて,上記上記本体部の側面部に形成する金皮膜を均一
化することができる。そして得られたキーパは,上記の
ごとく,金皮膜の存在によって優れた耐食性を発揮す
る。
【0026】次に,請求項5の発明は,本体部と,該本
体部に接合された棒状のホルダー部とよりなる義歯アタ
ッチメント用キーパにPVD処理を行う際の製造用治具
であって,該製造用治具は,PVD処理装置に取り付け
られる治具基板と,該治具基板に対して上記ホルダー部
を略垂直に配置して保持するホルダー保持部とを有して
なり,上記本体部を上記治具基板から離して固定できる
よう構成されていることを特徴とする義歯アタッチメン
ト用キーパの製造治具にある。
【0027】本発明の製造用治具を用いれば,上記キー
パの本体部を製造用治具から離して空中に配置した状態
を容易に作り出すことができる。それ故,この製造用治
具に上記キーパを保持した状態でPVD処理を行うこと
により,キーパの本体部に均一な皮膜を容易に形成する
ことができる。
【0028】また,請求項6の発明のように,上記治具
基板はゴム板であり,上記ホルダー保持部は上記ゴム板
に形成した上記ホルダー部の径よりも小さい穴である構
成とすることができる。この場合には,非常に容易に製
造用治具を作製することができる。また,この場合に
は,上記ホルダー部を上記ゴム板の穴に挿入するだけで
非常に容易にキーパを保持することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】実施形態例1 本発明の実施形態例にかかる義歯アタッチメント用キー
パ,その製造方法及び製造用治具につき,図1〜図13
を用いて説明する。本例の義歯アタッチメント用キーパ
1は,図1に示すごとく,磁気吸引力を有する義歯アタ
ッチメント8(図16参照)を吸着させるためのキーパ
である。上記キーパ1は,軟磁性材料からなる本体部1
1と,少なくともその側面にNi下地皮膜を設けること
なく形成された金皮膜2とを有してなる。この金皮膜2
は,PVD処理により形成されていると共に厚みが2.
5μmであり,かつ,その組成比中に有害な成分を含有
していない。
【0030】上記キーパ1を製造するにあたっては,図
2(a)に示すごとく,まず軟磁性材料からなる本体部
11を準備した。本例では,19%Cr−0.2%Ti
−Feステンレス鋼からなる円盤状のものを用いた。次
に,図2(b)に示すごとく,本体部11に棒状のホル
ダー部13を接合した。ホルダー部13としては,SU
S316L材料よりなる直径0.4mmの線材を用い
た。また,本体部11とホルダー部13との接合はレー
ザ溶接により行った。
【0031】次に,本例では,図10に示すごとき一連
の工程を行ってキーパ1を製品として完成させた。ま
ず,図10に示すごとく,ステップS101〜S103
において試料洗浄工程を行った。具体的には超純水での
超音波洗浄(S101),アセトンでの超音波洗浄(S
102),超純水での超音波洗浄(S103)をそれぞ
れ5分ずつ行った。
【0032】次に,ステップS104〜S105におい
て,後述する製造治具5によりホルダー部13を保持し
て本体部11を製造治具5から浮かせた状態で,PVD
装置にセットした。ここで上記のスパッタリングを行う
スパッタ装置6について簡単に説明すると,これは,図
7〜図13に示すごとく,チャンバー60と,この中に
設けられた下部テーブル61と基板62とを有してな
る。基板62は,モータ63に連結され回転可能に設け
られている。そして上部ターンテーブルの下面620に
は,図7,図8に示すごとく,後述する製造用治具5を
セットする。
【0033】また,図7,図13に示すごとく,上記下
部テーブル61の上面610には,ターゲット20を載
置するための載置台611が設けたれていると共に,そ
の上方にアースシールド613が配置されている。さら
にその上方にはシャッター64を回動可能に配置されて
いる。
【0034】次に,本例で用いた製造用治具(チャック
治具)5の構造を図4〜図6を用いて説明する。製造用
治具5は,図4〜図6に示すごとく,PVD処理装置に
取り付けられる治具基板51と,該治具基板51に対し
て上記ホルダー部13を略垂直に配置して保持するホル
ダー保持部52とを有してなり,上記本体部11を治具
基板51から離して固定できるよう構成されている。
【0035】具体的には,図5に示すごとく,上記ホル
ダー保持部52は,複数のキーパ1のホルダー部13を
挟持するための左右一対の挟持板53,54よりなると
共に断面形状が略T字状の係合部55を有している。こ
の係合部は一方の挟持板53の全長に設けてある。な
お,両方の挟持板53,54の間には,後述するごと
く,ゴムシート58,59を介在させる。そして,挟持
板53,54及びゴムシート58,59の両端には,こ
れらを固定するためのねじ71を挿入するための貫通穴
530,540,580,590を設けてある。
【0036】一方,図4に示すごとく,上記治具基板5
1は,ホルダー保持部52を挿入配置するためのスリッ
ト510を複数有し,該スリット510にホルダー保持
部52を挿入すると共に上記係合部55により係合でき
るよう構成してある。本例では,11本のスリット51
0を設けた。また,治具基板51には,これをスパッタ
装置6の基板62に固定するための固定穴512を3カ
所設けた。
【0037】上記治具基板51およびホルダー保持部5
2を用いてキーパ1をセットするにあたっては,まず,
上記係合部55を有する挟持板53にゴムシート58を
介して多数のキーパ1のホルダー部13を載置する。こ
のとき,ホルダー部13は挟持板53に対して垂直とな
るようにし,かつ本体部11が挟持板53に接触しない
ように配置する。また,各ホルダー部13は,所定間隔
を設けて載置する。
【0038】次いで,挟持板53と共にホルダー部13
を挟持するように,ゴムシート59及び挟持板54を載
置する。そして,貫通穴530,540,580,59
0にねじ71を通すと共にナット72をその先端にねじ
込む。この作業を11組のホルダー保持部52を用いて
同様に行う。これにより,ホルダー保持部52への多数
のキーパの固定が完了する。
【0039】次に,図6に示すごとく,上記治具基板5
1を水平状に配置した状態で,上記スリット510にそ
れぞれ上記ホルダー保持部52を挿入する。このとき,
ホルダー保持部52は,その係合部が上方,キーパ1の
本体部11が下方を向いた状態で挿入する。これによ
り,ホルダー保持部52は,その自重によって上記係合
部55が各スリット510の両側上面に係合し,保持さ
れる。次に,図7に示すごとく,ホルダー保持部52を
セットした治具基板51をスパッタ装置6の基板62に
セットすることにより,キーパ1のスパッタ装置6への
セットが完了する。また,本例では,上記ターゲット2
0として,純度99.99%の金を用い,これを上記載
置台611にセットした。
【0040】次に,本例では,ステップS106におい
てチャンバー60内を真空引きした後,活性化処理工程
としてのエッチングを行った。具体的には,活性化ガス
としてアルゴンを用い,これをチャンバー内に導入し,
放電電力の出力を0.1kWとする条件で処理した。
【0041】次に,スパッタリング工程としては,ステ
ップS108のプレスパッタ工程とステップS109の
メインスパッタ工程を組み合わせて行った。いずれも放
電電力の出力は0.3kWとした。また,処理時間はプ
レスパッタ(S108)が5分,メインスパッタ(S1
09)が20分とした。なお,メインスパッタ時には,
上記基板62を回転させ,かつその回転方向を所定時間
ごとに逆転させるスイングを行った。
【0042】その後,ステップS110の製造用治具
(チャック治具)5の取り外し,ステップS111の製
造用治具5からのキーパ(試料)1の取り外し,ステッ
プS112の製品検査の各工程を行った後,ステップS
113において真空デジケータ内に製品(キーパ)を保
管した。
【0043】次に,上記金皮膜2を備えたキーパ1を用
いて,根面装置10を作製した。まず,鋳型に上記キー
パ1をセットした。次に,図3(a)に示すごとく,根
面板15用の溶融金属を鋳型内に注湯して,キーパ1と
根面板15とを鋳接した。なお,本例の根面板15とし
ては,Au−Ag−Pd合金を用いた。次に,キーパ1
を鋳接させた根面板15に表面処理を施した。具体的に
は表面を酸洗した後,サンドブラスト処理を施した。
【0044】次いで,図3(b)に示すごとく,根面板
15及びキーパ1の上面,即ちキーパ1の吸着面18を
25μm研磨した。これにより,同図及び図1に示すご
とく,キーパ1の吸着面18の金皮膜2は除去され,磁
気特性に優れた軟磁性材料が露出した状態に仕上がっ
た。
【0045】次に,本例の作用効果につき説明する。ま
ず,上記キーパ1は,上記のごとくPVD処理により金
皮膜2を本体部11の側面に形成してある。そのため,
この金皮膜の存在により,鋳接時における酸化膜形成の
抑制効果を向上させることができる。さらに,本例の場
合には,湿式メッキ法の場合のようにシアン,砒素等の
有害成分を一切使用しないのでキーパ1の安全性を確実
に保証することができる。
【0046】また,本例では,本体部11の材質として
は優れた磁気的特性を有する軟磁性材料をそのまま用い
ることができるので,義歯アタッチメントによる磁気的
吸引力の低下を防止することができる。したがって,本
例のキーパは,義歯アタッチメントによる磁気吸引力を
低下させることなく耐食性を向上させることができる。
【0047】また,本例の製造方法においては,上記の
ごとく,本体部11にホルダー部13を接合し,該ホル
ダー部13を製造治具5により保持して本体部11を浮
かせた状態でPVD処理を行う。そのため,本体部11
の側面部に対して接触する金の蒸気の均一化を容易に図
ることができる。。
【0048】また,本例で用いた製造用治具5を用いれ
ば,上記キーパ1の本体部11を製造用治具5から離し
て空中に配置した状態を容易に作り出すことができるの
で,上記のPVD処理を確実に実行することができる。
また本例の製造用治具5は,上記のごとき構成を有して
いるので,キーパ1の保持作業をホルダー保持部52ご
とに行った後ホルダー保持部52を治具基板51にセッ
トすることができ,作業性を向上することができる。な
お,上記製造用治具5に代えて,例えば治具基板として
ゴム板を用い,ホルダー保持部としてはゴム板に形成し
たホルダー部の径よりも小さい穴とすることもできる。
【0049】実施形態例2 本例では,図11に示すごとく,実施形態例1における
金皮膜2を形成する前に,本体部11の表面にCr拡散
を形成した。具体的には,図11(b)に示すごとく,
まず,17Cr−2Moステンレス鋼よりなる本体部1
1の表面にCrメッキを施して厚さ15μmのCr層1
2を形成した。次に,同図(c)に示すごとく,拡散熱
処理を行った。この条件は,Arガス雰囲気において,
温度950℃に3時間保持する条件とした。
【0050】この拡散熱処理を行った結果,キーパ1の
表面には,Crを30重量%以上含有するCr拡散層1
20が形成された。次に,同図(d)に示すごとく,キ
ーパ1の側面に直径0.5mmのTi線材よりなるホル
ダ部13をレーザ溶接により接続した。
【0051】ここで,本例においては,得られたCr拡
散層120の表面からの深さとCr含有量Pと関係を調
べ,図14に示した。同図は,横軸にキーパ1の最表面
からの距離(μm)を,縦軸にCrの含有量(重量%)
をとった。同図より知られるごとく,Cr拡散層120
の領域Sは,キーパ1の表面から約30μm付近までに
おいてCrがリッチな状態で形成されていた。また,C
r含有量は最表面において80重量%に達しており,表
面からの距離が増加するにしたがって本体部11自身の
Cr含有量(19重量%)に近づくように分布してい
た。
【0052】次に,図11(e)に示すごとく,上記C
r拡散層120を有するキーパ1の表面に,厚み2.5
μmの金皮膜2を形成した。本例では,実施形態例1と
異なり,PVD処理法として,電子ビームを用いた蒸着
法を採用した。
【0053】具体的には,図12に示すごとく,ステッ
プS201〜S216の16の工程により処理した。ま
ず,同図に示すごとく,ステップS201〜S203に
おいて試料洗浄工程を行った。具体的には超純水での超
音波洗浄(S101),アセトンでの超音波洗浄(S1
02),超純水での超音波洗浄(S103)をそれぞれ
5分ずつ行った。
【0054】次に,ステップS204〜S205におい
て,実施形態例1と同様の製造治具5にキーパ1を保持
させた状態で,これを基板に配置し,さらにこの基板を
図示しない蒸着装置のチャンバー内にセットした。次
に,ステップS206において蒸着装置のチャンバー内
を真空引きし,次いで,ステップS207において基板
を回転させながらステップS208において基板を温度
300℃まで加熱した。この加熱により試料をクリーニ
ングし,金皮膜の剥離向上を向上させる。
【0055】次に,ステップS209において,EB電
圧(電子ビーム電圧)を10kV,EV電流(電子ビー
ム電流)を0.7Aとして電子ビームを金ターゲットに
照射することにより金ターゲットのクリーニングを行,
これにより脱ガスした。このとき,試料(キーパ)はマ
スクにしておき,試料への金の付着はまだ行われないよ
うにしておく。次いで,ステップS210においてはチ
ャンバー内の真空度を高めるための真空引き行った。
【0056】その後ステップS211において,再びE
B電圧(電子ビーム電圧)を10kV,EV電流(電子
ビーム電流)を0.7Aとして,電子ビームを金ターゲ
ットに照射する。このとき,試料からマスクを外し,試
料を露出させておくことにより,蒸着工程が行われる。
その後,ステップS212において温度80℃以下とな
るまでキーパを冷却した。
【0057】その後,ステップS213におけるチャン
バーからの基板の取り外し,ステップS214における
基板からのキーパ(試料)の取り外し,ステップS21
5の製品検査の各工程を行った後,ステップS216に
おいて真空デジケータ内に製品(キーパ)を保管した。
【0058】次に,得られたキーパ1を用いて,実施形
態例1と同様にして根面装置を作製した。この場合,図
13(a)に示すごとく,鋳接直後のキーパ1は,本体
部11の全表面をCr拡散層120で覆い,さらにその
上を金皮膜2により覆った状態となっている。その後,
図13(b)に示すごとく,実施形態例1と同様の研磨
等により,キーパ1の吸着面18の金皮膜2は除去さ
れ,磁気特性に優れた軟磁性材料が露出した状態に仕上
がった。このようにして得られた本例のキーパ1は,実
施形態例1の場合以上に優れた耐食性を示した。その他
は実施形態例1と同様の作用効果が得られた。
【0059】実施形態例3 本例では,図15に示すごとく,実施形態例1,2(本
発明品E1,E2とする)により得られた根面装置にお
けるキーパと根面板との間の境界部断面を観察し,酸化
膜厚みTを測定することにより耐食性を評価すると共
に,金皮膜の剥離強度試験を行った。また,比較のため
に,4種類の比較品を準備して同様に観察した。
【0060】比較品C1は,実施形態例1(本発明品E
1)と同様の本体部11の表面に厚み1μmのNi下地
を形成し,その上に,湿式の酸性メッキ法により金皮膜
を10μmの厚みで形成した例である。比較品C2は,
実施形態例1(本発明品E1)と同様の本体部11の表
面に厚み1μmのNi下地を形成し,その上に,湿式の
アルカリメッキ法により金皮膜を4μmの厚みで形成し
た例である。
【0061】比較品C3は,実施形態例2(本発明品E
2)と同様の本体部11を用い,その表面に実施形態例
1と同様の方法により厚み5μmの金皮膜を形成した例
である。比較品C4は,実施形態例2(本発明品E2)
と同様の本体部11を用い,その表面に,実施形態例1
と同様の方法におけるステップS107の活性化処理
(エッチング)を省略して厚み1.5μmの金皮膜を形
成した例である。
【0062】そして,各根面装置におけるキーパと根面
板との間の境界部断面をSEM(5000倍)で観察し
て酸化膜厚みTを測定した。また,金皮膜の剥離試験と
して,JIS規格K500のXカットテープ法に準拠し
た試験を行った。その結果を表1に示す。
【0063】
【表1】
【0064】表1より知られるごとく,本発明品E1,
E2は,金皮膜中に有害成分が無く,かつ,耐食性,剥
離強度ともに優れることがわかる。なお,比較品C1の
有害成分は,砒素であり,比較品C2の有害成分は,シ
アンであった。
【0065】
【発明の効果】上述のごとく,本発明によれば,義歯ア
タッチメントによる磁気吸引力を低下させることなく耐
食性を向上させることができる義歯アタッチメント用キ
ーパ,その製造方法及び製造治具を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1における,キーパの構造を示す説
明図。
【図2】実施形態例1における,キーパの製造工程を示
す説明図。
【図3】実施形態例1における,(a)鋳接直後,
(b)研磨後のキーパの構成を示す説明図。
【図4】実施形態例1における,製造治具の治具基板を
示す説明図。
【図5】実施形態例1における,ホルダー保持部へのキ
ーパの固定方法を示す展開説明図。
【図6】実施形態例1における,製造治具にキーパをセ
ットした状態を示す説明図。
【図7】実施形態例1における,スパッタ装置の構成を
示す説明図。
【図8】実施形態例1における,スパッタ装置の基板を
下方から見た説明図。
【図9】実施形態例1における,スパッタ装置の下部テ
ーブルを上方から見た説明図。
【図10】実施形態例1における,金皮膜の成膜工程を
示す説明図。
【図11】実施形態例2における,キーパの製造工程を
示す説明図。
【図12】実施形態例2における,金皮膜の成膜工程を
示す説明図。
【図13】実施形態例2における,(a)鋳接直後,
(b)研磨後のキーパの構成を示す説明図。
【図14】実施形態例2における,Cr拡散層の最表面
からの距離とCr含有率との関係を示す説明図。
【図15】実施形態例3における,キーパと根面板との
境界部の酸化膜厚みTを示す説明図。
【図16】従来例における,義歯アタッチメント用根面
装置を示す説明図。
【符号の説明】
1...義歯アタッチメント用キーパ, 11...本体部, 15...根面板, 2...金皮膜, 5...製造治具, 51...治具基板, 52...ホルダー保持部,
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青山 均 愛知県東海市荒尾町ワノ割1番地 愛知製 鋼株式会社内 (72)発明者 長尾 知彦 愛知県東海市荒尾町ワノ割1番地 愛知製 鋼株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気吸引力を有する義歯アタッチメント
    を吸着させるためのキーパにおいて,上記キーパは,軟
    磁性材料からなる本体部と,少なくともその側面にNi
    下地皮膜を設けることなく形成された金皮膜とを有して
    なり,該金皮膜は,PVD処理により形成されていると
    共に厚みが4μm以下であり,かつ,その組成比中に有
    害な成分を含有していないことを特徴とする義歯アタッ
    チメント用キーパ。
  2. 【請求項2】 請求項1において,上記PVD処理はス
    パッタリングであることを特徴とする義歯アタッチメン
    ト用キーパ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において,上記本体部の
    少なくともその側面にはCr拡散層が形成されており,
    該Cr拡散層の表面に上記金皮膜が形成されていること
    を特徴とする義歯アタッチメント用キーパ。
  4. 【請求項4】 磁気吸引力を有する義歯アタッチメント
    を吸着させるためのキーパを製造する方法において,軟
    磁性材料からなる本体部を準備し,次いで,該本体部に
    棒状のホルダー部を接合し,その後,上記本体部の表面
    を不活性ガスにより活性化する活性化工程を経て,その
    後,PVD処理を行うことにより,少なくとも上記本体
    部の側面に,厚みが4μm以下であり,かつ,その組成
    比中に有害な成分を含有していない金皮膜を形成するこ
    とを特徴とする義歯アタッチメント用キーパの製造方
    法。
  5. 【請求項5】 本体部と,該本体部に接合された棒状の
    ホルダー部とよりなる義歯アタッチメント用キーパにP
    VD処理を行う際の製造用治具であって,該製造用治具
    は,PVD処理装置に取り付けられる治具基板と,該治
    具基板に対して上記ホルダー部を略垂直に配置して保持
    するホルダー保持部とを有してなり,上記本体部を上記
    治具基板から離して固定できるよう構成されていること
    を特徴とする義歯アタッチメント用キーパの製造治具。
  6. 【請求項6】 請求項5において,上記治具基板はゴム
    板であり,上記ホルダー保持部は上記ゴム板に形成した
    上記ホルダー部の径よりも小さい穴であることを特徴と
    する義歯アタッチメント用キーパの製造治具。
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