JP2001250273A - 光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体

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JP2001250273A
JP2001250273A JP2000061750A JP2000061750A JP2001250273A JP 2001250273 A JP2001250273 A JP 2001250273A JP 2000061750 A JP2000061750 A JP 2000061750A JP 2000061750 A JP2000061750 A JP 2000061750A JP 2001250273 A JP2001250273 A JP 2001250273A
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film
recording medium
dye
optical recording
super
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JP2000061750A
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English (en)
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Kenji Todori
顕司 都鳥
Toshihiko Nagase
俊彦 永瀬
Katsutaro Ichihara
勝太郎 市原
Reiko Yoshimura
玲子 吉村
Tsukasa Tada
宰 多田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
で、波長が350nmから450nmの光に対しても高
い超解像特性を示し、記録密度を向上させることのでき
る光記録媒体を提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明の光記録媒体は、記録層上に超解
像膜3を備えた光記録媒体1において、前記超解像膜3
が再生光の波長におけるモル吸光係数が1000L/m
ol・cm以上であり、位相緩和時間が0.5fsec
以上である色素を含有する色素膜であることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録する情報に対
応した凹凸や光学特性の変化による記録パターンを形成
する記録層を有し、前記記録層に再生光を照射し、再生
光ビームの変化を検出して前記情報を再生する光記録媒
体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年情報産業に欠かせない記録媒体とし
て光記録媒体、特にデジタルビデオディスク(DVD)
が注目され、市場を大きくしつつある。現在このような
光記録媒体の更なる記録密度の高密度化を達成するため
にいくつかの手段が提案されている。
【0003】高記録密度化を達成する手段の一つは使用
レーザー光の短波長化である。現在はGaAlInP系
半導体レーザーで650nmの波長を使用しているが、
近年GaN系の半導体レーザーが開発され、400nm
〜450nmの波長に移行する模様である。レーザー光
の波長が短くなるとレーザースポット径はその二乗分だ
け小さくでき、その分記録密度が上げられる。
【0004】もう一つの高記録密度化を達成する手段と
しては超解像法がある。超解像法の概念を示す概略図を
図5に示す。超解像法においては、記録ビット11に情
報が記録される記録層12を有する光記録媒体13の記
録層12上に超解像膜14を形成する。超解像膜14は
記録層12上に集光したレーザー光ビーム15の強度の
高い部分のみを透過させる性質を有し、レーザー光ビー
ム15の回折限界よりも小さいアパーチャーを形成す
る。このような超解像膜14を通してレーザー光ビーム
15を記録層12に照射することにより、回折限界より
も小さいスポット径を有するレーザー光ビーム15が照
射され、記録密度を向上させることができる。
【0005】このような超解像法の一つとして超解像膜
を構成する材料の飽和吸収現象を利用した方法が例えば
特開平06−243508号公報、特開平07−296
419号公報に開示されている。この方法において用い
られる超解像膜は、可飽和吸収色素が透明マトリックス
中に分散された構造を有している。前記可飽和吸収色素
分子は、光が照射されると電子が基底状態から励起状態
に励起されるが、励起光強度が大幅に強い場合は基底状
態に戻る時間が遅い(エネルギー緩和が遅い)ため基底
状態の電子が少なくなり、吸収が少なくなるという性質
を有している。この性質を利用して前記超解像膜は超解
像動作を示すものである。前記公報においてはこのよう
な前記色素分子の具体例としてフタロシアニン色素を挙
げており、また、780nmのレーザー光を照射して再
生を行った際に超解像動作を示す超解像膜を備えた光記
録媒体が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように従来超解像
法により光記録媒体の記録密度を上げる方法が提案され
ている。しかしながらさらなる記録密度の向上を図るた
めには、次世代、次々世代で主流になる波長が350n
mから450nmの光に対してもより高い超解像特性
(すなわちスポット径を小さくする度合いが高い)を示
す超解像膜を備えることが必要である。
【0007】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
で、波長が350nmから450nmの光に対しても高
い超解像特性を示し、記録密度を向上させることのでき
る光記録媒体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の発明は、
記録する情報に対応した記録パターンを形成することが
可能な記録層を有し、前記記録層に波長350nm以上
450nm以下の再生光が照射されることにより記録さ
れた前記情報が再生される光記録媒体において、前記光
記録媒体は前記記録層上に前記再生光の波長におけるモ
ル吸光係数が1000 L/mol・cm以上、位相緩
和時間が0.5fsec以上である可飽和吸収色素を含
有する色素膜を備えることを特徴とする光記録媒体であ
る。
【0009】本発明の第2の発明は、記録する情報に対
応した記録パターンを形成することが可能な記録層を有
し、前記記録層に再生光が照射されることにより記録さ
れた前記情報が再生される光記録媒体において、前記光
記録媒体は前記記録層上にクマリン構造、スチルベン構
造、スチリル構造、炭素1個あるいは3個のメチン鎖を
含むシアニン構造から選ばれる少なくとも一種の構造を
含む可飽和吸収色素を含有する色素膜を備えることを特
徴とする光記録媒体である。
【0010】本発明の第3の発明は、記録する情報に対
応した記録パターンを形成することが可能な記録層を有
し、前記記録層に再生光が照射されることにより記録さ
れた前記情報が再生される光記録媒体において、前記光
記録媒体は前記記録層上に超解像膜と、前記超解像膜の
両面に接して設けられた熱伝導率1W/m・K以上を持
つ放熱膜を備えることを特徴とする光記録媒体である。
【0011】本発明の第1〜第3の発明の光記録媒体に
おいては、従来技術と同様、基板上に情報を凹凸や光学
特性の変化として記録する記録層上に超解像特性を示す
膜(超解像膜)を形成する。前記超解像膜は、光を照射
した際に光の強度の高い部分のみを透過させる性質を有
するものであり、それにより光の回折限界よりも小さい
アパーチャーが形成され、回折限界よりも小さいスポッ
ト径を有する光が照射される。
【0012】記録密度の高い光記録媒体を実現するため
に、本発明の第1の発明の光記録媒体においては再生光
として波長が350nm以上450nm以下の光を使用
し、しかもこの波長の光に対し高い超解像特性を得るた
めに、前記超解像膜に、前記再生光波長におけるモル吸
光係数が1000 L/mol・cm以上、位相緩和時
間が0.5fsec以上である可飽和吸収色素を含有す
る色素膜を用いる。
【0013】以下に本発明の第1の発明において、前記
色素のモル吸光係数を上記範囲とした理由について説明
する。
【0014】本発明の第1の発明の光記録媒体では、前
記色素膜において超解像特性を得るために色素分子の飽
和吸収現象、すなわち光が照射されると電子が基底状態
から励起状態に励起されるが、励起光強度が大幅に強い
個所のみ基底状態の電子が少なくなり、吸収が少なくな
るという現象を利用する。したがって前記色素はもとも
と照射される再生光の波長においてある一定以上の吸収
を示すものを用いることが必要である。そのため本発明
においては前記色素膜に用いる色素として前記再生光の
波長におけるモル吸光係数が1000 L/mol・c
m以上であるものを用いる。前記再生光の波長における
モル吸光係数が1000 L/mol・cm未満である
と、超解像特性が低くなり、スポット径を小さくする効
果が小さくなってしまう。
【0015】次に本発明の第1の発明において、前記色
素の位相緩和時間を上記範囲とした理由について説明す
る。
【0016】ある分子に対しある波長の光を照射した際
の緩和時間とは各物質に固有の値であり、一般に特開平
6−243508号公報、特開平7−296419号公
報において述べられるところのエネルギー緩和時間と本
発明に係る位相緩和時間がある。
【0017】位相緩和時間とは、当該分子に光を照射し
たときの分子を励起する光のコヒーレンスが乱れる時間
の度合いをいう。例えば光の平面はsin波で表すこと
ができるが、コヒーレンスとはこのsin波のようなも
のの位相が時間的・空間的に連続的につながっている状
態のことで、干渉性をもつものと同意である。
【0018】一方、エネルギー緩和時間は、電子が高い
エネルギー状態から低いエネルギー状態へ変わる時間で
あり、位相緩和時間とはその定義が異なる。また、色素
の一般的なエネルギー緩和時間はサブナノ秒からナノ秒
程度であるが、同色素の位相緩和時間はサブフェムト秒
からフェムト秒程度であり、その時間領域は大きく異な
る。
【0019】以下に、色素膜の超解像特性と色素の位相
緩和時間との関係について説明する。
【0020】本発明においては、色素の吸収飽和現象は
色素の有する主に三次非線形光学特性に基づいて生じる
ものであると考えている。
【0021】まず、色素分子において光照射がなされ励
起された電子は調和振動する際、非調和振動が誘起され
吸収が変化する。調和振動とは、ばねの様に、中心位置
から離れる距離と中心へ戻ろうとする力が比例する振動
のことである。非調和振動とはそれが比例しない場合で
ある。
【0022】光(電磁波)による外場Eに対して励起さ
れる色素分子の電子分極P、(すなわち吸収の大きさに
比例)は一般に P=P+χ(1)・E+χ(2)・E・E+χ(3)
・E・E・E+…… と表される。(ただしPは自発分極、χ(1)は線形
感受率、χ(2)、χ 3)……はそれぞれ2次、3
次、……の非線形感受率である。)電場(光)の大きさ
が強くなく、χ(2)、χ(3)…が小さい場合はχ
(2 以下の項が小さくなり、 P=P0+χ(1)・E で表される。これが一般的な状態である。
【0023】しかし、χ(2)、χ(3)…が大きく、
レーザーの様に電場(光)が非常に大きくなると、χ
(2)以下の項が無視できなくなり、非線形特性が現わ
れる。
【0024】吸収が生じる波長はχ(1)、χ(2)
毎にそれぞれ異なり、χ(1)に関するものは線形吸
収、χ(2)に関しては2光子吸収などと呼ばれる。こ
こでは使用するレーザーの波長は線形吸収に関係する
項、すなわち第2項のχ(1)に関するものとする。
【0025】ここで吸収飽和を示す超解像膜における色
素分子においてはマクロ的に反転対称性があるため、物
理的な考察でχ(2)、χ(4)
χ(6)......に関する項は0となる。すなわち
吸収飽和を示す超解像膜における色素分子の吸収は、主
にχ(1)と、χ(3)、χ(5)
χ(7).....に関わる現象であり、なかでもχ
(3)が与える影響が最も大きい。
【0026】すなわち、光の強度が小さいと励起される
電子分極(吸収の大きさ)は線形で表されるが、光が強
くなると電場の三乗に比例して吸収しない分極の割合が
増える。従って光が強くなると吸収が飽和するように見
えるのである。
【0027】ここで三次非線形光学定数χ(3)(3次
の非線形感受率)であるが、単位分子あたりの遷移双極
子モーメント(吸収)の大きさをμ、エネルギー準位の
角振動数をω、レーザー光の角振動数をω、位相緩和
(横緩和)定数(位相緩和時間の逆数)をΓ、単位胞
密度をNとすると、
【数1】 と表される。
【0028】χ(3)が大きい方が大きな超解像効果が
期待できるが、ωとωが一致し、(レーザー光をエネ
ルギー準位に共鳴させた場合)、χ(3)は最大とな
り、さらにΓが小さいほど、すなわち(位相緩和時間
が大きいほど)超解像効果が増大する。
【0029】特に位相緩和時間はある特定値以上である
色素を用いることにより有効なχ 3)すなわち吸収飽
和効果を生じせしめる。
【0030】本発明者らは、位相緩和時間が約0.5f
(フェムト=10−15)sec(秒)以上である色素
を用いることにより、大きな吸収飽和効果を示しひいて
は当該色素を含む色素膜が大きな超解像特性を示すこと
を見出した。
【0031】さらに0.5fsec以上である色素は、
反応が非常に早いため、超解像ビームは楕円にはなら
ず、入射レーザー光のパターン形状をほぼ保持しながら
ビーム径サイズを小さくすることができる。
【0032】逆に位相緩和時間が約0.5fsec未満
であると、十分な超解像特性を示さず、ビーム径を小さ
くする効果が小さくなってしまう。
【0033】本発明の第2の発明の記録媒体では、記録
密度の高い光記録媒体を実現するために、色素膜に使用
する色素として前記クマリン構造、スチルベン構造、ス
チリル構造、炭素1個あるいは3個のメチン鎖を含むシ
アニン構造から選ばれる少なくとも一種の構造の可飽和
吸収色素を用いる。前記可飽和有機色素分子は350n
mから450nmの光を使用した際にモル吸光係数がほ
ぼ1000 L/mol・cm以上、位相緩和時間が
0.5fsec以上を示す。したがって前記クマリン構
造、スチルベン構造、スチリル構造から選ばれる少なく
とも一種の構造の可飽和吸収色素を色素膜に使用する色
素として用いることにより大きな超解像特性を示す。
【0034】また、本発明の第3発明の記録媒体では、
記録密度の高い光記録媒体を実現するために、超解像膜
の両面に接して設けられた膜を熱伝導率1W/m・K以
上を有するものとするものである。
【0035】超解像膜、例えば前記第1の発明あるいは
第2の発明の如く、色素を含有せしめて形成した超解像
膜においては熱伝導率が低い上に、色素などを構成する
分子は耐熱性に劣っている。そのため、前記超解像膜を
備える光記録媒体を構成した場合、光記録媒体に対する
光の照射により発生した熱あるいは機器からの熱が超解
像膜に蓄熱されさらにそれにより前記色素を構成する分
子の構造の劣化が生じ、超解像特性の劣化が生じやす
い。
【0036】したがって前記超解像膜の両面に接する膜
が熱伝導率1W/m・K以上を持つ放熱膜であることに
より、超解像膜に含有される色素分子の構造の劣化を抑
え、超解像特性を高いまま保持することができる。
【0037】なお、本発明の第3の発明において、超解
像膜は色素を用いたもののみならず、例えば半導体ナノ
結晶など他の材料を用いた超解像膜であっても同様の効
果を生じる。
【0038】
【発明の実施の形態】本発明の第1の発明乃至第3の発
明に係る光記録媒体の一例を示す概略図を図1に示す。
【0039】光記録媒体1においては、ガラスあるいは
プラスチックよりなる透明基板2上に色素膜(超解像
膜)3が形成され、さらに前記色素膜3上にAlなどか
らなる反射膜4が形成されている。
【0040】さらに、反射膜4として熱伝導率が1W/
m・Kの膜を用い、また色素膜3に接するよう熱伝導率
が1W/m・K以上の放熱膜5を設け、前記超解像膜の
両面に接する膜が1W/m・K以上の熱伝導率を持つ放
熱膜となるよう構成されている。
【0041】超解像膜である色素膜3がマトリックスで
あるポリマー及び低分子有機化合物で構成され、その熱
伝導度はほぼ1以下である場合は特に色素膜3の両面に
熱伝導度が1W/m・K以上の放熱膜を接触させること
により熱放熱効果がおこり、超解像膜である色素膜の劣
化を低減することができる。放熱膜の熱伝導度は高けれ
ば高いほど良く、特に10W/m・K以上の放熱膜は効
果が高い。特に1W/m・K以上の放熱膜としては具体
的にはアルミニウム薄膜、金薄膜、銅薄膜、チッ化アル
ミニウム、チッ化ゲルマニウムなどが特に望ましい。
【0042】放熱膜の厚さは1nm〜100nmの範囲
であることが放熱の効率及び、光記録媒体の全膜が焦点
深度以内になる必要から望ましい。
【0043】前記記録媒体1の透明基板2には記録され
る情報に対応した凹凸パターンが透明基板2に記録され
て記録層を構成している。記録された情報の再生は透明
基板2側から再生光6を照射し、反射光の変化を読み取
ることにより行われる。図1に示す光記録媒体1は反射
光の変化を読み取ることにより情報が再生されている
が、例えば再生光6を照射し、透過光の変化を読み取る
ことにより情報が再生されるものであっても良い。
【0044】図1に示す記録媒体1は透明基板2が記録
層を兼ねているが、本発明に係る記録媒体の記録層は透
明基板と別個に設けられているものであっても良い。ま
た記録媒体の記録層に記録される情報に対応した記録パ
ターンは図1に示す記録媒体1の如くの凹凸パターンの
みならず、例えば、屈折率等、光学特性の変化によるパ
ターンであればよい。
【0045】前記色素膜3は少なくとも可飽和吸収色素
がマトリックス中に分散されてなるものである。前記マ
トリックスとしてポリメチルメタクリレート(PMM
A)やポリスチレン、あるいは、ポリカーボネート、ポ
リアセタール、ポリアリレートなどを好適に用いること
ができるが、特に制約がない。しかし、融点が高く(例
えば100℃以上)、色素を高濃度に含有できるものが
よりよい。
【0046】色素膜3は光記録媒体上に、可飽和吸収色
素、マトリックス及び溶媒の混合物をスピンコートし、
乾燥することにより形成することが容易であり好まし
い。そのため、前記マトリックス材料は、適度な厚さで
塗布することが可能である程度に溶媒に溶解する必要が
ある。この条件は可飽和吸収色素も同様である。また、
色素膜はマトリックス及び可飽和吸収色素を蒸着により
形成しても良い。例えばマトリックスとしてテフロンは
熱に強く良いがテフロンはスピンコートできない。この
時は色素とともに蒸着を行えば良い。
【0047】色素膜3において可飽和吸収色素/マトリ
ックスの濃度cは、0.002mol/L以上2000
mol/L以下であることが望ましい。膜厚は光学系の
焦点深度の制限があるため、0.002mol/L未満
であると定常の吸収量が少なく超解像が起こりにくく、
2000mol/Lを超えると透過光量が少なく、十分
な信号強度が得られない。より好ましい範囲は0.1m
ol/L以上100mol/L未満である。
【0048】色素/マトリックスの濃度cは色素膜の膜
厚および吸光度との兼ね合いにおいてその値を決定する
ことが望ましい。使用波長で例えば1×10 L/m
ol・cmのモル吸光係数εの色素を仮定すると、膜厚
dは焦点深度の深さを越えるため最大でも5×10−5
cmを超えることはなく、また、吸光度αは0.01を
下回ると十分な超解像効果は得られない。一方、十分弱
い光強度(励起)領域すなわち線形領域ではα=ε・c
・dであるため濃度cは、0.01mol/L以上が必
要ということになる。
【0049】本発明の第1の発明における可飽和吸収色
素は波長350nm〜450nmの再生光の波長におけ
るモル吸光係数が1000 L/mol・cm以上であ
り、位相緩和時間が0.5fsec以上である色素を使
用する。
【0050】前記可飽和吸収色素の前記再生光の波長に
おけるモル吸光係数は、より好ましくは10000 L
/mol・cm以上である。この範囲であると励起双極
子モーメントが十分大きくなる点で望ましい。
【0051】また前記可飽和吸収色素の前記再生光の波
長における位相緩和時間は0.8fsec以上1nse
c以下であることがより望ましい。この範囲であると三
次非線形光学の共鳴効果の増大、及び超解像効果を起こ
したビームスポットが尾を引かず真円を保つ点で望まし
い。
【0052】なお、本明細書において色素の位相緩和時
間は過渡縮退4光波混合法で測定したものである。
【0053】この方法を用いて測定する位相緩和時間の
測定装置を図2に示す。まずフェムト秒のパルス幅のモ
ードロックレーザー51からのレーザー光をハーフミラ
ー52でプローブ光54とパンプ光55との2つに分
け、さらにその2つの光をレンズ57で集光し試料(色
素膜)58に集光する。試料58が三次非線形特性を持
つと、三次非線形光学定数に起因するシグナル光59が
発生する。二つのレーザー光の時間差を変えながらこの
シグナル光を、アパーチャー60を介してディテクタ6
1でモニターする。2つのレーザー光の時間差を変える
(すなわち例えばプローブ光に光遅延56を生じさせそ
の遅延の程度を変化させる)には2つのレーザー光の光
路長の差を変化させることにより行い、それはピエゾ素
子を用いることにより制御する。空気中の光の速度は3
×10−8m/secであるので、位相緩和時間1fs
ecは0.3μmの光路長の変化に相当する。
【0054】この方法においては最初の光の励起により
色素分子において電子分極が起こるが、位相緩和時間τ
後において、その位相が緩和していない成分と後から
励起した電子との干渉によってシグナル光59が発生す
ることを利用している。レーザー光のパルス幅が位相緩
和時間より長い場合はレーザー光のパルス形からデコン
ボリューションで算出する。
【0055】本発明の第1の発明において用いられる可
飽和吸収色素は、条件を満たすものであればどのような
ものであっても良いが、望ましくはクマリン構造、スチ
ルベン構造、スチリル構造、炭素1個あるいは3個のメ
チン鎖を含むシアニン構造から選ばれる少なくとも一種
の構造を含む可飽和吸収色素が特に350nm〜450
nmの波長範囲で三次非線形光学定数が巨大であるため
望ましい。特にスチリル構造を含む可飽和吸収色素が三
次非線形光学定数が大きいため望ましい。
【0056】クマリン構造を化学式(1)に示す。
【化1】 クマリン構造を有する可飽和吸収色素としては化学式
(1)に示すクマリンおよびその誘導体が挙げられる。
前記誘導体としては例えば、3、4、6、7、8の位の
少なくとも一つの部位に置換基(例えばメチル基、エチ
ル基、メチルアミノ、エチルアミノ基、ジメチルアミノ
基、ジエチルアミノ基、トリフルオロメチル基、ベンゾ
チアゾリル基、トリフルオロメチルピペリジノ基、アセ
チルキノリジノ基、メチルベンジミダゾリル基、カルボ
エトキシキノリジノ基、テトラヒドロ基、ジメチルアミ
ノスチリル基、ピリジルメチル基、アミノ基、ヒドロキ
シ基、など)を持つもの、あるいは6−7、7−8の結
合部位にシクロ環やフェニル基が縮環して結合したもの
が望ましい。
【0057】クマリン構造を有する可飽和吸収色素の具
体的な化合物の化合物名及びその化学式を示す。 Coumarin 2(別称 Coumarin 450;別称 7-Amino-4-methyl
coumarin;化学式(A1)), Coumarin 466(別称 LD466;別称 C1H;別称 7-Diethylami
nocoumarin;化学式(A2)), Coumarin 47(別称 Coumarin 460;別称 Coumarin 1;別称
7-Diethylamino-4-methylcoumarin;化学式(A3)), Coumarin 102(別称 Coumarin 480;別称 2,3,5,6-1Htetr
ahydro-8-methylquinolizino-[9,9a,1-gh]-coumarin;化
学式(A4)), Coumarin 152A(別称 Coumarin 481;別称 C1F;別称 7-Di
ethylamino-4-trifluormethylcoumarin;化学式(A5)), Coumarin 152(別称 Coumarin 485;別称 C2F;別称 7-Dim
ethylamino-4-trifluormethylcoumarin;化学式(A6)), Coumarin 151(別称 Coumarin 490;別称 C3F;別称 7-Ami
no-4-trifluormethylcoumarin;化学式(A7)), Coumarin 6H(別称 LD490;別称 C6H;別称 2,3,5,6-1H,4H
-Tetrahydroquinolizino-[9,9a,1-gh]coumarin;化学式
(A8)), Coumarin 307(別称 Coumarin 503; 別称 7-Ethylamino-
6-methyl-4-trifluormethylcoumarin;化学式(A9)), Coumarin 500(別称 7-Ethylamino-4-trifluormethylcou
marin;化学式(A10)), Coumarin 314(別称 Coumarin 504, 別称 2,3,5,6-1H,4H
-Tetrahydro-9-carboethoxyquinolizino-[9,9a,1-gh]co
umarin;化学式(A11)), Coumarin 510(別称 2,3,5,6-1H,4H-Tetrahydro-9-(3-py
ridyl)-quinolizino-[9,9a,1-gh]coumarin;化学式(A1
2)), Coumarin 30(別称 Coumarin 515;別称 3-(2'-N-Methylb
enzimidazolyl)-7-N,N-diethylaminocoumarin;化学式(A
13)), Coumarin 334(別称Coumarin 521;別称 2,3,5,6-1H-4H-T
etrahydro-9-acetylquinolizino-[9,9a,1-gh]-coumari
n;化学式(A14)), Coumarin 522(別称 C8F;別称 N-Methyl-4-trifluormeth
ylpiperidino-[3,2-g]-coumarin;化学式(A15)), Coumarin 7(別称 Coumarin 535;別称 3-(2'-Benzimidaz
olyl)-7-N,N-diethylaminocoumarin;化学式(A16)), Coumarin 6(別称 Coumarin 540;別称 3-(2'Benzothiazo
lyl)-7-diethylaminocoumarin;化学式(A17)), Coumarin 153(別称 Coumarin 540A;別称 C6F;別称 2,3,
5,6-1H,4H-Tetrahydro-8-trifluormethylquino-[9,9a,1
-gh]coumarin;化学式(A18)), Coumarin 343(別称 Coumarin 519;別称:1H,5H,11H-[1]B
enzopyrano[6,7,8-ij]quinolizine-10-carboxylic aci
d,2,3,6,7-tetrahydro-11-oxo-(9CI);化学式(A19)), Coumarin 4(別称 Umbelliferon 47;別称 7-Hydroxy-4-m
ethylcoumarin);化学式(A20)), Coumarin 120(別称 Coumarin 440;別称 7-amino-4-meth
ylcoumarin;化学式(A21)), 等である。
【化2】
【化3】
【化4】
【化5】
【化6】
【化7】
【化8】 一方、スチルベン構造を化学式(2)に示す。
【化9】 スチルベン構造を有する可飽和吸収色素は化学式(2)
に示すスチルベン及びその誘導体が挙げられる。前記誘
導体としては、例えば6,4‘、6'の一つの部位に置
換基を持つものが挙げられる。
【0058】スチルベン構造を有する可飽和吸収色素の
具体的な化合物の化合物名及びその化学式を示す。 DPS(別称 4,4'-Diphenylstilbene;別称 Pilot 409;化学
式(B1)), Stilbene 1(別称 [1,1'-Biphenyl]-4-sulfonic acid,4'
4''-1,2-ethene-diylbis-,dipotassium salt;化学式(B
2)), Stilbene 3(別称 Stilbene 420;別称 2,2'-([1,1'-Biph
enyl]-4,4'-diyldi-2,1-ethenediyl)-bis-benzensulfon
ic acid Disodium Salt;化学式(B3)), Bis-MSB (別称 p-Bis(o-methylstyryl)-benzene;化学式
(B4)), MMONS (別称 3-methyl-4-methoxy-4'-nitrostilbene;化
学式(B5)) 等である。
【化10】
【化11】 一方、スチリル構造とは1個あるいは2個の芳香族環と
−CH=CH−が結合している色素の総称である。スチ
リル構造を有する可飽和吸収色素は化学式(3)に示す
スチリル及びその誘導体が挙げられる。
【化12】 スチリル構造を有する可飽和吸収色素の具体的な化合物
の化合物名及びその化学式を示す。 DASPI (別称2-(p-Dimethylaminostyryl)-pyridylmethyl
Iodide;化学式(C1)), 2-[2-4(Dimethylamino)phenyl]ethenyl]quinoline( 化
学式(C2)), 2-[2-[4(Dimethylamino)phenyl]ethenyl]benzoxazole
( 化学式(C3)), 2-[2-4-(Dimethylamino)phenyl]ethenyl]benzothiazole
( 化学式(C4)), 4-[2-[4-(Dimethylamino)phenyl]ethenyl]quinoline(
化学式(C5)), 2-[2-[4-(Dimethylamino)phenyl]ethenyl]naphtho[1,2-
d]thiazole( 化学式(C6)), 2-[2-[4-(Dimethylamino)phenyl]ethenyl]-3,3-dimethy
l-3H-inodle( 化学式(C7)) 等である。
【化13】
【化14】
【化15】 また、本発明の第1の発明における可飽和吸収色素とし
ては、シアニン構造を有する可飽和有機色素のうち再生
光の波長におけるモル吸光係数が1000 L/mol
・cm以上、位相緩和時間が0.5fsec以上である
色素も350nm〜450nmの範囲で三次非線形光学
定数が大きくなるため好ましく用いることができる。
【0059】シアニン構造とは2個の含窒素複素環を奇
数個のメチン基(−CH=)で結合し、一個の窒素は第
3級アミン、他の一個は第4級アンモニウム構造をもつ
色素の総称である。ここで、シアニン構造はメチン鎖を
含むが、吸収が350nmから450nmの範囲でモル
吸光係数が1000L/mol・cm以上のものはメチ
ン鎖の炭素が1個ないし3個のものが有効である。特に
400nm以下で吸収ピークをもつものはメチン鎖の炭
素の数は1つである。
【0060】上記シアニン構造を有する可飽和有機色素
として具体的な化合物の化合物名及びその化学式を示
す。 DOI(別称 3,3'-diethyloxathiacianine iodide;別称 3-
Ethyl-2-[(3-ethyl-2(3H)-benzoxazolylidene)methyl]b
enzoxazolium idodide;化学式(D1)), DOTI(別称 3,3'-diethyloxathiacianine iodide;化学式
(D2)), EMOTCI(別称 3-ethyl1,3'-Methyloxathiacianine iodid
e;別称 3-Ethyl-2-[(3-methyl-2(3H)-benzothiazolylid
ene)methyl]benzoxazolium iodide;化学式(D3)), 3-Ethyl-2-[3-ethyl-2-thiazolidinylidene-1-propeny
l]-4,5-dihydrothiazolium iodide;化学式(D4), 2-[(1,3-Dihydro-1,3,3-trimethyl-2H-indol-2-yliden
e)methyl]-1,3,3-trimethyl-3H-imdolium percloratel;
化学式(D5), 5-Chlolo-2-[[5-chloro-3-(3-sulfopropyl)-2(3H)-benz
othiazolylidene]methyl]-3-(3-sulfopropyl)benzothia
zolium hydroxide, inner salt, sodium salt;化学式(D
6)等である。
【化16】
【化17】
【化18】 また、波長350nm〜450nmの波長におけるモル
吸光係数が1000L/mol・cm以上、位相緩和時
間が0.5fsec以上であるその他の可飽和吸収色素
として、例えば以下の化合物が挙げられる。具体的な化
合物の化合物名及びその化学式を示す。 Rhodamine 110 (別称 Rhodamine 560;別称 o-(6-Amino-
3-imino-3H-xanthen-9-yl)-benzoic acid;化学式(E1)), BBD (別称 2,5-Bis-(4-biphenylyl)-1,3,4-oxadiazol;
化学式(E2)), BBO (別称 2,5-Bis-(4-biphenylyl)-oxazol;化学式(E
3)), BiBuQ (別称 BBQ;別称 Pilot 386; 4,4'''-Bis-(2-buty
loctyloxy)-p-quaterphenyl;化学式(E4)), Brillantsulfaflavin (別称 pilot 512;化学式(E5)) Carbostyryl 7 (別称 Carbostyryl 124;別称 7-Amino-4
-methylcarbostyryl;化学式(E6)), Carbostyryl 3 (別称 7-Dimethylamino-4-mrthylquinol
on-2;化学式(E7)), Fluorescein 27(別称 Fluorescein 548;別称 9-(o-Carb
oxyphenyl)-2,7-dichloro-6-hydroxy-3H-xanthen-3-on
2,7-Dichlorofluorescein;化学式(E8)), PBBO (別称 2-(4-Biphenylyl)-6-phenylbenzoxazol-1,
3;化学式(E9)), Fluorol 7GA (別称 Fluorol 555;化学式(E10)), Furan 1 (別称 Benzofuran,2,2'-[1,1'-biphenyl]-4,4'
-diyl-bis-tetrasulfonic acid(別称 tetrasodium sal
t;化学式(E11)), Furan 2 (別称 2-4(-Biphenyl)-6-phenylbenzoxazotetr
asulfonicacid Potassium Salt;化学式(E12)), POPOP (別称 Pilot 423;別称1,4-Di[2-(5-phenyloxazol
yl)]benzene;化学式(E3)), Qui (別称 3,5,3'''',5''''-Tetra-t-butyl-p-quinquep
henyl;化学式(E14)), TBS (別称 3,5,3''''',5'''''-Tetra-t-butyl-p-sexiph
enyl;化学式(E15)), Quinolon 390(別称 7-Dimethylamino-1-methyl-4-metho
xy-8-azaquinolone-2;化学式(E16)), Uranin (別称 Disodium Fluorescein;化学式(E17)), α-NPO (別称 2-(1-Naphtyl)-5-phenyloxazol;化学式(E
18)), COANP (別称 2-Cyclooctylamino-5-Nitropyridine;化学
式(E19)), DAN (別称 4-N,N-dimethylamino)-3-acetoamidnitroben
zene;化学式(E20)), MAP (別称 Methyl-(2,4-Dinitrophenyl)-Amino-2-Propa
noate;化学式(E21)), MBANP (別称 2-(α-methylbenzylamino)-5-nitropyridi
ne;化学式(E22)), MNA(別称 2-Methyl-4-Nitroaniline;化学式(E23)), mNA (別称 Meta-Nitroaniline;化学式(E24)), NMBA (別称 4-nitro-4'-methylbenzylideneaniline;化
学式(E25)), NPP (別称 N-(4-nitrophenyl)-(S)-prolinol;化学式(E2
6)), PNP (別称 N-(5-Nitro-2-pyridyl)-(s)-prolinol;化学
式(E27)), POM (別称 3-Methyl-4-Nitropyridine-N-Oxide;化学式
(E28)), MNBA (別称 4'-nitrobenzylidene-3-acetamino-4-metho
xyaniline;化学式(E29)), DMNP (別称 3,5-dimethyl-1-(4-nitriphenyl)pyrazole;
化学式(E30)), MDB (別称 Meta-Dinitrobenzene;化学式(E31)) 等である。
【化19】
【化20】
【化21】
【化22】
【化23】
【化24】
【化25】
【化26】
【化27】
【化28】
【化29】 また、波長350nm〜450nmの波長におけるモル
吸光係数が1000L/mol・cm以上、位相緩和時
間が0.5fsec以上であるその他の可飽和吸収色素
として、例えば表1の(a1)〜(a6)、(b1)〜
(b4)、(c1)〜(c4)、(1d)〜(d4)に
示す有機非線形光学材料が挙げられる。ただし、表1に
おいて基本骨格(i)〜(iv)は表2に示すものであ
り、基本骨格(i)〜(iv)中のR2あるいはRは表
1に示す基である。また基本骨格(i)〜(iv)中の
XはCR基で、R、Rは各々表1に示す基で
ある。
【表1】 表1中においてPh−はフェニル基を示し、Me−はメ
チル基を示す。
【表2】 また、波長350nm〜450nmの波長におけるモル
吸光係数が1000L/mol・cm以上、位相緩和時
間が0.5fsec以上であるその他の可飽和吸収色素
として、例えば以下の化合物が挙げられる。
【化30】
【化31】
【化32】
【化33】
【化34】 上記した波長350nm以上450nm以下の波長にお
けるモル吸光係数が1000 L/mol・cm以上、
位相緩和時間が0.5fsec以上であるその他の可飽
和吸収色素として特に望ましい色素の具体例及び前記色
素の吸収ピーク波長、及び吸収ピーク波長のモル吸光係
数及び位相緩和時間を表3に示す。
【表3】
【0061】
【実施例】(実施例1、比較例1)色素膜(超解像膜)
の特性を評価するために、ガラスからなる透明基板に色
素膜(超解像膜)をスピンコートにより形成した。
【0062】スピンコートに用いた溶液は、色素として
クマリン30(クマリン515)、マトリックスとして
分子量約70000のPMMA、溶媒として乳酸エチル
を含有するものであった。前記溶液の質量比は、クマリ
ン30:PMMA:乳酸エチル=1:4:40とした。
色素膜は、厚さ60nmになるようにスピンコートし
た。
【0063】420nmでのクマリン30のモル吸光係
数は約42500 L/mol・cm である。また、
クマリン30の420nmの波長の光に対する位相緩和
時間を測定した結果0.8fsecであった。
【0064】このようにして形成した色素膜にCW:T
i:サファイアレーザーの第二高調波(波長420n
m)を入射させ、透過率の入射光強度依存性を調べた。
図3は実施例1に係る光記録媒体の色素膜(超解像膜)
の透過率の入射光強度依存性を示す特性図である。図3
の様に入射光強度が強くなるに従って透過率が上昇する
のを確認した。
【0065】次に実施例1の方法と同様な方法で色素膜
を形成した図1に示す光記録媒体を作製した。記録媒体
1は、ガラスよりなる透明基板2上に前記色素膜(超解
像膜)3を形成し、さらに前記色素膜3上に50nmの
厚さのAlからなる反射膜4が形成されている。ただ
し、放熱膜5は形成しなかった。この記録媒体1におい
ては情報は片面に凹凸パターンを形成することにより記
録されておりその凹凸パターンの隣接するトラック間の
トラックピッチは0.3μmであった。ここでクロスト
ークはトラックピッチあるいはマークピッチがレーザー
光スポットと比較して小さい場合に起こるが、一般にト
ラックピッチの方がマークピッチより短い。
【0066】次に、この光記録媒体に再生光6を透明基
板2側から照射し、反射光を読み取ることにより記録媒
体1に記録された情報を再生した。この時のレンズの
N.A.は0.6、使用波長λは410nmを使用し
た。色素膜3がない場合のピット上でのレーザー光の集
光径は約0.7μmである。またレーザー光のパワーは
3mW、線速は10m/sとした。その結果、正確に情
報を再生することができた。
【0067】一方、比較例1として色素膜3が形成され
ていない以外は条件が同じ光記録媒体を別途用意し、同
様に再生光を照射しこの光記録媒体に記録された情報を
読み取ったところクロストークが起こり、正確に信号を
読み取ることができなかった。 (実施例2)次に実施例1の光記録媒体にさらに図1に
示す色素膜3に接して設けられた放熱膜5を形成したも
のを用意した。放熱膜5としてはAlN膜(熱伝導度約
25W/m・K)を厚さ約50nmで形成した。
【0068】放熱膜5が形成されていない実施例1の光
記録媒体は再生光を照射した状態で50時間ほどたつと
色素膜の劣化により、吸収率が減少したが、放熱膜を附
置した光記録媒体は劣化の度合いすなわち吸収の減少率
は約1/10に減少した。 (実施例3、比較例2)以下のようにして光記録媒体を
作製した。
【0069】まず、放熱膜として厚さ50nmのAlN
膜をスパッタリング法により形成したガラスからなる透
明基板上に色素膜(超解像膜)をスピンコートにより形
成した。
【0070】スピンコートに用いた溶液は色素としてD
ASPI、マトリックスとして分子量50000のポリ
スチレン、溶媒としてシクロヘキサノンを質量比、3:
10:1000で混合したものであり、この溶液を25
00回転/分でスピンコートし、約80nmの厚さの色
素膜を形成した。
【0071】450nmでのDASPIのモル吸光係数
は約35000L/mol・cmである。また、DAS
PIの450nmの光に対する位相緩和時間を測定した
結果0.6fsecであった。また、色素膜の吸光度は
約0.25であった。
【0072】さらに十分乾燥した後、色素膜上に反射膜
としてAlを真空蒸着で100nmの厚みで形成し光記
録媒体を得た。
【0073】この記録媒体において情報は片面に凹凸パ
ターンを形成することにより記録されている。
【0074】このような光記録媒体に対して透明基板側
からCW:Ti:サファイアレーザーの第二高調波(4
50nm)を入射させ、その反射率をレーザー光のパワ
ーを変えながら測定した。この時のレーザーの照射ビー
ムの直径は約0.8μmであった。図4は実施例3に係
る光記録媒体の色素膜(超解像膜)の反射率の入射光強
度依存性を示す特性図である。図4の様に入射光強度が
強くなるに従って反射率が上昇するのを確認した。
【0075】また、比較例2として、色素膜を形成しな
い以外は実施例3と同様の光記録媒体を用意した。
【0076】実施例3、比較例2の光記録媒体に1M
(メガ)W/cm、波長450nmのCW Ti:サ
ファイアレーザーの第二高調波を透明基板側から当て、
アルミ反射膜での反射光のビーム径を測定した。
【0077】その結果、実施例3の光記録媒体の反射ビ
ームの直径は比較例2の光記録媒体のディスクの反射ビ
ームの直径より直径が約7%細くなっていた。 (実施例4)以下のようにして光記録媒体を作製した。
【0078】まず、放熱膜として厚さ50nmのAlN
膜をスパッタリング法により形成したガラスからなる透
明基板上に色素膜(超解像膜)をスピンコートにより形
成した。
【0079】スピンコートに用いた溶液は色素としてS
tilbene3、マトリックスとして分子量5000
0のポリスチレン、溶媒としてシクロヘキサノンを質量
比、2.5:10:1000で混合したものであった。
この溶液を2500回転/分でスピンコートし、約80
nmの厚さの色素膜を形成した。
【0080】350nmでのStilbene 3のモ
ル吸光係数は約58900L/mol・cm である。
また、Stilbene 3の350nmの波長の光に
対する位相緩和時間を測定した結果0.6fsecであ
った。また、超解像色素膜の吸光度は約0.25であっ
た。
【0081】さらに十分乾燥した後、色素膜上に反射膜
としてAlを真空蒸着で100nmの厚みで形成し光記
録媒体を得た。
【0082】この光記録媒体においては情報は片面に凹
凸パターンを形成することにより記録されている。
【0083】このような光記録媒体に対して透明基板側
からTi:サファイア−OPA−レーザーシステムの第
二高調波(350nm)を入射させ、その反射率をレー
ザー光のパワーを変えながら測定した。この時のレーザ
ーの照射ビームの1直径は約1.2μmであった。その
結果、実施例3と同様、入射光強度が強くなるに従って
反射率が上昇するのを確認した。
【0084】実施例4、比較例2の光記録媒体に1M
(メガ)W/cm、波長350nmのTi:サファイ
ア−OPA−レーザーシステムの第二高調波を透明基板
側から当て、アルミ反射膜での反射光のビーム径を測定
した。
【0085】その結果、実施例4の光記録媒体の反射ビ
ームの直径は比較例2の光記録媒体のディスクの反射ビ
ームの直径より直径が約14%細くなっていた。 (実施例5、比較例3)以下のようにして光記録媒体を
得た。
【0086】まず、15GByteのROM用ポリカー
ボネート基板上に放熱膜として厚さ50nmのAlN膜
をスパッタリング法により形成した透明基板を2つ用意
した。
【0087】透明基板のうちの一つには、実施例4に係
る色素膜と同様のStilbene3/ポリスチレン色
素膜を80nm成膜した後、Alからなる反射膜をスパ
ッタリング法により成膜し実施例5の光記録媒体を得
た。もう一つはアルミ反射膜のみをスパッタリング法に
より成膜し、比較例3の光記録媒体を得た。
【0088】この実施例5及び比較例3の光記録媒体に
おいては情報は片面に凹凸パターンを形成することによ
り記録されている。
【0089】実施例5及び比較例3の光記録媒体各々を
350nmのレーザー光で読み取った。波長が350n
mのため双方ともシグナルは読み取ったが、実施例5の
光記録媒体は、比較例3の光記録媒体に比べてシグナル
振幅が約60%大きくなった。 (実施例6、比較例4)以下のようにして光記録媒体を
作製した。
【0090】まず、ガラスからなる透明基板上に色素膜
(超解像膜)をスピンコートにより形成した。
【0091】スピンコートに用いた溶液は色素としてD
OTI、マトリックスとして分子量75000のPMM
A、溶媒として乳化エチルを質量比、0.57:4.
5:100で混合したものであった。この溶液をスピン
コートし、約100nmの厚さの色素膜を形成した。
【0092】400nmの波長の光に対するDOTIの
モル吸光係数は約83100L/mol・cm であ
る。また、DOTIの400nmの波長の光に対する位
相緩和時間を測定した結果1.1fsecであった。
【0093】さらに十分乾燥した後、色素膜上に反射膜
としてAlを真空蒸着で100nmの厚みで形成し光記
録媒体を得た。
【0094】この光記録媒体において情報は片面に凹凸
マークを形成することにより記録されており、隣接する
トラック間のトラックピッチは0.4μmであった。
【0095】このような光記録媒体に対して透明基板側
からCW:Ti:サファイアレーザーの第二高調波(4
03nm)を入射させ、その反射率をレーザー光のパワ
ーを変えながら測定した。この時のレーザーの照射ビー
ムの直径は約0.7μmであった。その結果、実施例3
と同様、入射光強度が強くなるに従って反射率が上昇す
るのを確認した。
【0096】次に、この光記録媒体に再生光を透明基板
側から照射し、反射光を読み取ることにより記録媒体1
に記録された情報を再生した。この時のレンズのN.
A.は0.6、使用波長λは403nmを使用した。色
素膜3がない場合のピット上でのレーザー光の集光径は
約0.7μmである。またレーザー光のパワーは3m
W、線速は10m/sとした。その結果、正確に情報を
再生することができた。
【0097】一方、比較例4として色素膜が形成されて
いない以外は条件が同じ光記録媒体を別途用意し、同様
に再生光を照射しこのディスクを読み取ったところクロ
ストークが起こり、正確に信号を読み取ることができな
かった。 (実施例7)以下のようにして光記録媒体を作製した。
【0098】まず、ガラスからなる透明基板上に色素膜
(超解像膜)をスピンコートにより形成した。
【0099】スピンコートに用いた溶液は色素として2
−[2−[4−(Dimethylamino)phe
nyl]ethenyl]−3,3−dimethyl
−3H−indole、マトリックスとして分子量70
000のPMMA、溶媒として乳酸エチルを質量比、
2:5:250で混合したものであった。この溶液をス
ピンコートし、約50nmの厚さの色素膜を形成した。
【0100】409nmの波長の光に対する2−[2−
[4−(Dimethylamino)phenyl]
ethenyl]−3,3−dimethyl−3H−
indoleのモル吸光係数は約42200L/mol
・cm である。また、2−[2−[4−(Dimet
hylamino)phenyl]ethenyl]−
3,3−dimethyl−3H−indoleの40
9nmの波長の光に対する位相緩和時間を測定した結果
0.6fsecであった。
【0101】さらに十分乾燥した後、色素膜上に反射膜
としてアルミニウムを真空蒸着で50nmの厚みで形成
し光記録媒体を得た。
【0102】この光記録媒体において情報は片面に凹凸
パターンを形成することにより記録されており、その記
録マークの隣接するトラック間の距離は0.4μmであ
った。
【0103】このような光記録媒体に対して透明基板側
からCW:Ti:サファイアレーザーの第二高調波(4
09nm)を入射させ、その反射率をレーザー光のパワ
ーを変えながら測定した。この時のレーザーの照射ビー
ムの直径は約0.7μmであった。その結果、実施例3
と同様、入射光強度が強くなるに従って反射率が上昇す
るのを確認した。
【0104】次に、この光記録媒体に再生光を透明基板
側から照射し、反射光を読み取ることにより記録媒体1
に記録された情報を再生した。この時のレンズのN.
A.は0.6、使用波長λは409nmを使用した。色
素膜がない場合のピット上でのレーザー光の集光径は約
0.7μmである。またレーザー光のパワーは3mW、
線速は10m/sとした。その結果、正確に情報を再生
することができた。
【0105】
【発明の効果】以上述べた如く本発明によれば、波長が
350nm以上450nm以下の光に対しても高い超解
像特性を示し、記録密度を向上させることのできる光記
録媒体が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る光記録媒体の一例を示す概略
図。
【図2】 位相緩和時間の測定装置を示す概略図。
【図3】 実施例1に係る色素膜(超解像膜)の透過率
の入射光強度依存性を示す特性図。
【図4】 実施例3に係る光記録媒体の色素膜(超解像
膜)の反射率の入射光強度依存性を示す特性図。
【図5】 超解像法の概念を示す概略図。
【符号の説明】
1・・・光記録媒体 2・・・透明基板 3・・・色素膜(超解像膜) 4・・・反射膜 5・・・放熱膜 11・・・記録ビット 12・・・記録層 13・・・光記録媒体 14・・・超解像膜 15・・・レーザー光ビーム 16・・・反射光 51・・・モードロックレーザー 52・・・ハーフミラー 53・・・ミラー 54・・・プローブ光 55・・・パンプ光 56・・・光遅延 57・・・レンズ 58・・・試料(超解像膜) 59・・・ シグナル光 60・・・アパーチャー 61・・・ディテクタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 市原 勝太郎 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 吉村 玲子 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 多田 宰 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 Fターム(参考) 2H111 EA02 EA12 EA32 EA43 FA02 FA18 FA23 FA33 FB02 FB21 FB29 FB42 5D029 MA27 MA39

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録する情報に対応した記録パターンを
    形成することが可能な記録層を有し、前記記録層に波長
    350nm以上450nm以下の再生光が照射されるこ
    とにより記録された前記情報が再生される光記録媒体に
    おいて、前記光記録媒体は前記記録層上に前記再生光の
    波長におけるモル吸光係数が1000 L/mol・c
    m以上、位相緩和時間が0.5fsec以上である可飽
    和吸収色素を含有する色素膜を備えることを特徴とする
    光記録媒体。
  2. 【請求項2】 記録する情報に対応した記録パターンを
    形成することが可能な記録層を有し、前記記録層に再生
    光が照射されることにより記録された前記情報が再生さ
    れる光記録媒体において、前記光記録媒体は前記記録層
    上にクマリン構造、スチルベン構造、スチリル構造、炭
    素1個あるいは3個のメチン鎖を含むシアニン構造から
    選ばれる少なくとも一種の構造を含む可飽和吸収色素を
    含有する色素膜を備えることを特徴とする光記録媒体。
  3. 【請求項3】 記録する情報に対応した記録パターンを
    形成することが可能な記録層を有し、前記記録層に再生
    光が照射されることにより記録された前記情報が再生さ
    れる光記録媒体において、前記光記録媒体は前記記録層
    上に超解像膜と、前記超解像膜の両面に接して設けられ
    た熱伝導率1W/m・K以上を持つ放熱膜を備えること
    を特徴とする光記録媒体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005303283A (ja) * 2004-03-19 2005-10-27 Semiconductor Energy Lab Co Ltd パターン形成方法、薄膜トランジスタ、表示装置及びそれらの作製方法、並びにテレビジョン装置
JP2010162846A (ja) * 2009-01-19 2010-07-29 Sony Corp 光情報記録媒体
KR101192973B1 (ko) * 2004-03-19 2012-10-24 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 패턴 형성 방법, 박막 트랜지스터, 표시 장치 및 그 제조 방법과, 텔레비전 장치

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