JP2001249631A - 回転表示器 - Google Patents

回転表示器

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JP2001249631A
JP2001249631A JP2000058764A JP2000058764A JP2001249631A JP 2001249631 A JP2001249631 A JP 2001249631A JP 2000058764 A JP2000058764 A JP 2000058764A JP 2000058764 A JP2000058764 A JP 2000058764A JP 2001249631 A JP2001249631 A JP 2001249631A
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rotation
electromagnet
display
rotary display
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Application number
JP2000058764A
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English (en)
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Yasutarou Miyatani
保太朗 宮谷
Takeshi Nishiyama
健 西山
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Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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  • Control Of Vending Devices And Auxiliary Devices For Vending Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】この発明は、永久磁石の残留磁束密度や保磁力
を高めず、さらに電磁石の消費電力を上げることなく、
しかも外乱発生時に回転表示体が位置ズレせず、180
度程度の広い回転角で表示することができる回転表示器
の提供を目的とする。 【解決手段】この発明は、回転自由に支持された回転表
示体に永久磁石を取付け、この永久磁石を電磁石の鉄芯
で励磁して永久磁石と一体の前記回転表示体を回動させ
る回転表示器を構成する場合、永久磁石を挟む両側位置
に電磁石両側の分岐鉄芯をそれぞれ対応させて配設し、
前記永久磁石の両側に対向する両側の分岐鉄芯の対向距
離が異なるように永久磁石を回転表示体の回転中心に対
して偏心回転位置に取付けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば自動販売
機の前面に備えられる商品選択ボタンの表示面を切換え
許容するような回転表示器に関し、さらに詳しくは表示
面の切換え性能を高めた回転表示器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種の回転表示器は、図15
に示すように、回転軸151を介して回転自由に軸支さ
れた円形の永久磁石152を図示しない回転表示体と一
体に連結して設け、この永久磁石152を中心位置にし
て凹形状の電磁石鉄芯153で囲み、この電磁石鉄芯1
53を励磁することにより磁気吸引された永久磁石15
2を回動させ、この永久磁石152に一体に取付けた回
転規制片154を回動方向に配設された位置決めストッ
パ155に当接させて位置決め規制している(特開昭4
9−114392号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この場合は永
久磁石152の回動に際して、永久磁石152と電磁石
鉄芯153間の磁気吸引作用の関係から回転許容角度が
140度程度に制限されて完全に反転(180度)動作
できず、有効な表示面積が十分にとれなくなっていた。
また、この場合は永久磁石の両側の磁極を働かせるよう
に凹形状の電磁石鉄芯153内に永久磁石152を介在
させる構成のため、両側の電磁石鉄芯153が永久磁石
152を両側より覆う形となって装置が大型化してい
た。
【0004】また、回転角を180度とれるようにした
構造として、実開昭58−152678号公報が知られ
ている。これは、永久磁石の片側の磁気吸引力で停止位
置を保持しているため、十分な保持トルクを得ることが
できず、外部からの振動や衝撃で誤動作してしまう。
【0005】また、特開昭52−20119号公報にあ
っては、機械的な停止動作ができないため、停止位置の
精度が不十分であり、また外部衝撃に対する保持性能が
低くなっていた。ことに、表示面は単なる色別情報など
ではなく、文字などの画像情報を表示する場合、僅かな
停止位置のズレが文字の歪みといった見え方に影響す
る。それゆえ、磁力のみで停止させる場合は、永久磁石
の着磁磁極の位置精度が低下し、また停止位置近傍での
保持トルクの低下から十分な停止精度を得ることができ
ない。
【0006】さらに、特開平4−12472号公報は、
同様に180度の回転角がとれるようにした構造を有し
ているが、この場合は回転途中で永久磁石と電磁石とが
空間的に大きく離れる構成のため、電磁石の起磁力が弱
い場合や振動等の外部影響を受けて、永久磁石が90度
回転した程度で停止する恐れがあり、安定した表示面の
切換え機能が得られない。これを避けるためには、永久
磁石の残留磁束密度を上げればよいが、それだけ電磁石
に起磁力を多く発生させなくてはならず、消費電力が増
大する問題を有していた。
【0007】そこでこの発明は、永久磁石の残留磁束密
度や保磁力を高めず、さらに電磁石の消費電力を上げる
ことなく、しかも外乱発生時に回転表示体が位置ズレせ
ず、180度程度の広い回転角で表示することができる
回転表示器の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、回転自由に
支持された回転表示体に永久磁石を取付け、この永久磁
石を電磁石の鉄芯で励磁して永久磁石と一体の前記回転
表示体を回動させる回転表示器を構成する場合、先ず、
永久磁石を挟む両側位置に電磁石両側の分岐鉄芯をそれ
ぞれ対応させて配設し、その永久磁石の両側に対向する
両側の分岐鉄芯の対向距離が異なるように永久磁石を回
転表示体の回転中心に対して偏心回転位置に取付ける。
【0009】これにより、永久磁石を挟む電磁石の一側
と他側との対向距離の違いから磁気吸引力が異なり、こ
の結果、永久磁石は非励磁時に磁気吸引力の大きい方に
明確に吸引固定されて定位置に安定して位置決め固定さ
れる。また、永久磁石を回転表示体の偏心回転位置に取
付けて電磁石の分岐鉄芯に対向させることにより、永久
磁石と一体の回転表示体の停止位置を例えば180度毎
の広い回転角度に設定することができる。また、一目で
広域に視認可能な回転表示体外周面の半円柱形の表示面
などに形成して見ることができるため、回転表示体の表
示範囲を十分に広くとれ、また永久磁石は電磁石の非励
磁時に両側位置で磁気吸引力が異なって一方向に磁気吸
引作用を付与し続けるため、回転表示体を回転停止位置
で安定保持して、高精度の停止位置が得られることから
位置ズレのない回転表示性能が得られる。
【0010】また、永久磁石の着磁方向を円形部材の径
方向に設定しているため、磁気吸引動作に適した径方向
の吸引力が得られ、回転表示体との連結に適した小型形
状であり、小型化が図れる他、容易に製作することがで
きる。
【0011】さらに、電磁石両側の分岐鉄芯を凹形にし
た凹形鉄芯を設け、この凹形鉄芯内に向けて永久磁石の
介在位置を、前記永久磁石の回動量に適した半分程度ま
たは1/3程度介在させて構成した場合は、永久磁石の
両側対向方向に対向距離差による磁気吸引差が容易につ
いて、電磁石励磁時の永久磁石の回転方向を一側に指定
した磁気作用を的確に働かせることができる。このよう
な、永久磁石と電磁石との一対を表示回転体の片側だけ
に採用して1つのコイルで対処できるため、構造が簡素
化して省電力化や低コスト化を図ることができる。
【0012】ことに、永久磁石の吸引・反発力を有効利
用できるため、残留磁束密度の小さい永久磁石でも効率
的に回転停止時の保持トルクが得られる。このとき、凹
形鉄芯内に向けて永久磁石を半分程度介在させた場合
は、電磁石の凹形鉄芯の両端部が永久磁石に対応して磁
極による吸引力または反発作用が効率よく働き、低消費
電力で回動させることができる。また、凹形鉄芯内に向
けて永久磁石を1/3程度介在させた場合は、永久磁石
の回動量を180度程度まで広くとることができる。
【0013】さらに、回転表示体が正逆方向に回転許容
する回転許容角度を、予め定められた角度に規制する回
転規制手段を備えた場合は、定められた回転停止位置に
機械的に位置決め規制して高精度に回転停止することが
できる。
【0014】また、回転表示体の回転角度を150度程
度から180度程度の範囲に回動規制する回動規制手段
を備えた場合は、広範囲の表示に必要な150度程度の
回転角度を確保し、また一目で全表示面を視認可能な半
円柱面内に収まる表示面として180度程度に設定する
のが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態を以下図面
に基づいて詳述する。図1は回転表示器を自動販売機1
1の前面の表示ユニット12に適用した場合を示し、こ
の表示ユニット12は購入商品別に応じて多数整列配置
され、図2および図3にも示すように、上部側から下部
側にかけて上部表示部13と、下部表示部14と、押し
ボタン15とをこの順に一体化して構成している。
【0016】この場合、上部表示部13には商品価格、
商品名等の商品販売情報を表示し、下部表示部14には
販売中止、飲み頃等の自動販売機の稼動情報を表示し、
これらに押しボタン15…がそれぞれ対応して取付けら
れている。
【0017】上述の表示ユニット12は、自動販売機1
1の前面にサインパネル16を介して取付けられ、図4
および図5に示すように、大別してハウジング17と、
磁気回転構成部18とから構成される。
【0018】上述のハウジング17は、上部表示部13
の開口窓19と、下部表示部14の開口窓20と、押し
ボタン15の軸挿入孔21とを開口して、後述する磁気
回転構成部18の上面全体を覆ってカバーする。図中、
17aは回転軸押え部を示す。
【0019】上述の磁気回転構成部18は、ベース22
の上面に上部磁気回転部23と、下部磁気回転部24
と、押しボタン対応スイッチ25と、点灯ランプ25a
と、中間基板26とを搭載しており、この場合、上部磁
気回転部23と下部磁気回転部24とは同構造のため、
以下、上部磁気回転部23を例にとって説明する。この
上部磁気回転部23は、図6に示すように、表示ドラム
27と、電磁石28と、これらを支持する支持部29と
から構成される。
【0020】上述の表示ドラム27は円柱形を有し、そ
の軸方向のドラム両端部に回転軸30a,30bを突出
し、これらの回転軸30a,30bが後述する支持部2
9に回転自由に軸支される。さらに、表示ドラム27の
一端面には磁気回転用に設けられる円形板の永久磁石3
1を取付け、他端面にはその正逆回転動作を定位置で位
置決め規制するための回動規制片32を突設している。
【0021】上述の電磁石28は、凹形鉄芯33の凹溝
内にスプール34が取付けられ、その周囲にコイル35
が巻かれて一体に構成され、上述した永久磁石31に対
応して配設される(図中左側)。
【0022】上述の支持部29は、既述したベース22
の一部に、電磁石ホルダ36と、左右のドラム軸支板3
7,38を搭載して構成される。電磁石ホルダ36は上
述の電磁石28を上方より収納可能な上面を開放した箱
形状の収納空間部に設けて電磁石28を収納保持する。
【0023】この電磁石ホルダ36を形成する一外側面
には縦長の平板状を有する左ドラム軸支板(図中左側)
37を兼用して配設し、この左ドラム軸支板37は電磁
石ホルダ36より高く起立突設して、その上面にU字形
軸受部39を形成し、ここに上述した表示ドラム27の
左側の回転軸30aを上方より入れて軸支する。
【0024】この左ドラム軸支板37と対向する右側の
軸受位置には、ベース22の上面に平板状の右ドラム軸
支板38を起立突設し、その上部中央に軸支孔40を開
口し、ここに上述した表示ドラム27の右側の回転軸3
0bを挿入して軸支する。
【0025】また、右ドラム軸支板38の軸方向と直角
の両側位置には水平面の回動規制面41,42を上面に
有する起立部材41a,42aを設け、表示ドラム27
が回転したとき、図7および図8に示すように、この表
示ドラム27の一端面(図中右側)に突出形成した回動
規制片32が、その左右の回動規制面41,42のいず
れか一方に当接して回動規制するように設定している。
【0026】この回動規制角度は表示ドラム27が例え
ば155度回転したときに回動規制するように同ドラム
27と一体の回動規制片32が155度回動した時点で
左右いずれか一方の回動規制面41,42と係止対応す
る位置に設定している。これにより、表示ドラム27の
表示停止位置を155度毎に設定できる。
【0027】また、表示ドラム27の回転角度は155
度に限らず、広範囲の表示に必要な150度以上の回転
角度を確保することが好ましく、また全表示面が180
度以上では一目で把握できないため全面を一括視認可能
な半円柱形のドラム半周面内に収まる180度以下に設
定するのがよい。したがって、表示ドラム27の回転角
度は150度程度から180度程度の範囲が適してい
る。
【0028】次に、表示ドラム27を回転させる磁気回
転動作について説明する。上述した永久磁石31は、図
9にも示すように、薄厚の中空円板を有して表示ドラム
27の一端面(図中左側)に固定するものであって、中
空部は左側の回転軸30aを貫通許容して表示ドラム2
7の回転中心に対して、この永久磁石31を径方向に若
干ズラして偏心回転する偏心回転位置に設定して、同ド
ラム27の左端面に一体に固定している。そして、永久
磁石31の径方向の一側をS極に着磁し、他側をN極に
着磁して形成する。
【0029】この場合、永久磁石31を表示ドラム27
の回転中心に対して偏心回転位置に設定することによ
り、この永久磁石31の左右の磁極(S極、N極)が対
向する電磁石28の両側の凹形鉄芯33との左右の対向
距離をそれぞれ異ならせて、永久磁石31に対する磁気
吸引力を異ならせるように構成している。
【0030】この永久磁石31を電磁石28の凹形鉄芯
33内に介在させるとき、凹形鉄芯33の凹形の両端部
33a,33bを、永久磁石31の中心付近の高さ位置
に設定している。これにより、電磁石非励磁時での永久
磁石31の両側の磁気吸引差に基づく停止性能の向上
と、電磁石励磁時の永久磁石31の回転方向を磁気誘導
して安定した磁気回転作用を的確に働かせる。
【0031】また、永久磁石31の着磁方向は中空円板
の径方向に設定して着磁する。これにより、凹形鉄芯3
3内での磁気吸引動作に適した径方向の吸引力が得ら
れ、表示ドラム27との連結に適した小型形状で小型化
が図れる他、容易に製作することができる。
【0032】次に、永久磁石31の磁気回転動作を図1
0(A)〜図10(C)を参照して説明する。図10
(A)は電磁石28を励磁していない非励磁時の永久磁
石31を示し、非励磁時に例えば左寄りに偏心した永久
磁石31の左右の磁極31a,31bの内、左磁極(N
極)31aと対向する凹形鉄芯33の左端部33aとの
間の磁気吸引力A1 が、左寄りに近接した近い対向距離
の関係から右磁極(S極)31bと対向する右端部33
bとの間の磁気吸引力A2 に比べて大であるため、凹形
鉄芯33と永久磁石31との間は左磁極31a側の磁気
吸引力A1 が強く作用する。
【0033】そして、強く磁気吸引する側に回転方向の
力が加わるが、この位置で回動規制片32が回動規制面
41,42に位置規制されるように設定して、永久磁石
31と一体の表示ドラム27を定位置に保持する。
【0034】この磁気吸引状態から電磁石28を励磁し
た場合は、図10(B)に示すように、左寄りに偏心し
ている永久磁石31は、その左磁極(N極)31aと対
向する凹形鉄芯33の左端部33aとの間の電磁反発力
B1 が左寄りに近接した対向距離の関係から右磁極(S
極)31bに対向する右端部33bとの間の電磁反発力
B2 よりも大きくなるため、永久磁石31は両側の磁気
反発力を受けながら磁気反発力の強い方向(図中時計方
向)に回転力が加わり、永久磁石31は回転し始め、回
動規制片32が他方の回動規制面42に当接して回転規
制されるまで回転し、図10(C)に示すように、例え
ば155度回転した反転位置で停止する。この停止状態
で電磁石28の励磁を解除すれば、図10(A)と略対
称的な向きで同様に永久磁石31の左右の磁極31a,
31bの内、右磁極(N極)31bと対向する凹形鉄芯
33の右端部33bとの間で磁気吸引作用が働き、また
反対側では永久磁石31の左磁極(S極)31aと、左
端部33aとが磁気吸引している。このとき、回動規制
片32は回動規制面42に回動規制されて位置決めさ
れ、かつ永久磁石31の右磁極31b側に強く磁気吸引
作用が働き続けるため、安定して停止位置が保持され
る。それゆえ、無通電時に外部衝撃を受けても、表示ド
ラム27は揺動せず、また位置ズレすることもない。
【0035】そして、電磁石28の励磁方向を変えるこ
とによって、永久磁石31は逆方向(反時計方向)に1
55度回転して、再び図10(A)に示した初期対応状
態の元の停止位置に戻る。
【0036】この場合、凹形鉄芯33内に向けて偏心回
転する永久磁石31を半分程度介在させた位置関係から
電磁石28の凹形鉄芯33の左右端部33a,33bが
永久磁石31に対応して左右の磁極による吸引力または
反発作用が効率よく働き、低消費電力で回動させること
ができる。
【0037】次に、永久磁石31の停止位置付近におけ
る回転角と発生トルクとの関係について、図11を参照
して説明する。この発明によれば、図11(A)に示す
ように、永久磁石31の停止位置を考察してみると、永
久磁石31の左右の磁極31a,31bの異なった磁気
吸引作用が働いて、一方の回転方向に磁気与圧をかけた
状態で同回転方向への回転を規制しているため、回転停
止位置を安定保持することができるため、電磁石28の
通電を断って励磁を解除しても、停止位置では永久磁石
31による十分な保持トルクが得られ、この高トルク保
持性能を有して高精度の安定した位置決めができる。ま
た、外部衝撃に対しても不測に表示ドラム27が揺動し
ないため、信頼性の高い安定した回転表示器として使用
できる。
【0038】参考までに、既述した図15の従来技術を
用いたときは、回転角度に制約を受けて図11(B)に
示すように、140度程度の回転角に抑制されてしま
う。
【0039】また、図11(C)に示すように、回転停
止位置の機械的な規制手段のない従来技術の場合は回転
角度は広くとれるが、停止位置が磁気作用だけなので保
持トルクが低く、この結果、外部衝撃に対して不安定な
停止状態になることを示す。
【0040】このように、この発明は表示に適した大き
い回転角度と、無通電時の停止位置での高い保持力とか
ら、双方の既存の問題が解決されることが認められる。
【0041】図12〜図14はこの発明の他の実施の形
態を示し、先ず、図12および図13において、ここに
用いられる永久磁石121は、その取付け高さを変更す
ることによって表示ドラムの表示角を広くとれるように
配慮した場合であって、既述した実施形態の永久磁石と
電磁石とは同形状を有して同様な磁気吸引作用を行うの
で、その異なる部分について説明する。
【0042】永久磁石121を下方の電磁石122の凹
形鉄芯123内に向けて1/3程度介在させた状態で位
置決めして磁気回転部を構成するものであり、この結
果、永久磁石121は下方の凹形鉄芯123と若干離れ
て、凹形鉄芯123の制約を受けなくなり、上方位置で
回動量を180度程度まで広くとることができる。
【0043】このような永久磁石121の磁気回転動作
を図14(A)〜図14(C)を参照して説明する。図
14(A)は電磁石122を励磁していない非励磁時の
永久磁石121を示し、非励磁時に例えば左寄りに偏心
した永久磁石121の左右の磁極121a,121bの
内、左磁極(N極)121aと対向する凹形鉄芯123
の左端部123aとの間の磁気吸引力A1 が、左寄りに
近接した対向距離の関係から右磁極(S極)121bと
対向する右端部123bとの間のやや離れた磁気吸引力
A2 に比べて大であるため、凹形鉄芯123と永久磁石
121との間は左磁極121a側の磁気吸引力A1 が強
く作用する。
【0044】そして、強く磁気吸引する側に回転方向の
力が加わるが、この位置で回動規制片124が一方の回
動規制面125に位置規制されて、永久磁石121と一
体の表示ドラム126を定位置に保持する。
【0045】この磁気吸引状態から電磁石122を励磁
した場合は、図14(B)に示すように、左寄りに偏心
している永久磁石121は、その左磁極(N極)121
aと対向する凹形鉄芯123の左端部123aとの間の
電磁反発力B1 が左寄りに近接した対向距離の関係から
右磁極(S極)121bに対向する右端部123bとの
間の電磁反発力B2 よりも大きくなるため、永久磁石1
21は両側の磁気反発力を受けながら磁気反発力の強い
方向(図中時計方向)に回転力が加わり、永久磁石12
1は回転し始め、これより回動規制片124が他方の回
動規制面127に当接して回転規制されるまで回転し、
図14(C)に示すように、180度回転した反転位置
で停止する。この停止状態で電磁石122の励磁を解除
すれば、図14(A)と対称的な向きで同様に永久磁石
121の左右の磁極121a,121bの内、右磁極
(N極)121bと対向する凹形鉄芯123の右端部1
23bとの間で磁気吸引作用が働き、また反対側では永
久磁石121の左磁極(S極)121aと、左端部12
3aとが磁気吸引している。このとき、回動規制片12
4は他方の回動規制面127に回動規制されて位置決め
され、かつ永久磁石121の右磁極121b側に強く磁
気吸引作用が働き続けるため、安定して停止位置が保持
される。それゆえ、無通電時に外部衝撃を受けても、表
示ドラム126は揺動せず、また位置ズレすることもな
い。
【0046】そして、電磁石122の励磁方向を変える
ことによって、永久磁石121は逆方向(反時計方向)
に180度回転して、再び図14(A)に示した初期対
応状態の元の停止位置に戻る。
【0047】この場合、表示ドラム126の停止位置を
180度毎の回転角度に設定することにより、一目で広
域に視認可能な半円柱形の表示ドラム外周面に表示面を
形成して見ることができるため、回転ドラム126の表
示範囲が広くとれる。また、表示ドラム126は180
度毎に正逆回転するため、ドラム全外周面の360度を
有効利用して無駄がなくなる。
【0048】上述のように、永久磁石の両側に対向する
両側の分岐鉄芯のそれぞれ対向距離が異なるように偏心
回転位置に表示ドラムに取付けているため、永久磁石は
径方向の両側の磁気吸引力が異なるため、磁気吸引力の
大きい方に明確に吸引固定されて非励磁時に永久磁石は
定位置に安定して位置決め固定できる。
【0049】また、偏心回転させて永久磁石を配設する
ことにより、永久磁石と一体に回転する表示ドラムを1
55度あるいは180度などの回転角度の停止位置に設
定して表示ドラムの表示範囲が十分広くとれ、また回転
停止後は安定保持されることから位置ズレのない見易い
回転表示器となる。また、永久磁石と電磁石を表示ドラ
ムの片側だけに適用して正逆回転駆動する構成のため、
構造が簡素化して省電力化や低コスト化を図ることがで
きる。
【0050】この発明と、上述の実施の形態の構成との
対応において、この発明の回転表示体は、実施の形態の
表示ドラム27,126に対応し、以下同様に、鉄芯お
よび分岐鉄芯は、凹形鉄芯33,123に対応し、回動
規制手段は、回動規制片32,124と、左回動規制面
41,125および右回動規制面42,127に対応す
るも、この発明は、請求項に示される技術思想に基づい
て応用することができ、上述の実施の形態の構成のみに
限定されるものではない。
【0051】
【発明の効果】この発明によれば、磁気作用と偏心機能
とを組合せて、永久磁石の一側と他側の磁気吸引力を異
ならせることができるため、永久磁石は非励磁時に磁気
吸引力の大きい方に明確に吸引固定されて定位置に安定
して位置決め固定される。このため、表示停止位置が高
精度になり、位置ズレのない見易い回転表示器となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 回転表示器を備えた自動販売機の外観斜視
図。
【図2】 自動販売機の表示ユニットを示す外観斜視
図。
【図3】 自動販売機の表示ユニットを示す側面図。
【図4】 表示ユニットの内部の一側を示す一部展開斜
視図。
【図5】 表示ユニットの内部の他側を示す一部展開斜
視図。
【図6】 上部磁気回転部を示す展開斜視図。
【図7】 上部磁気回転部を示す斜視図。
【図8】 上部磁気回転部を示す右側面図。
【図9】 上部磁気回転部を示す要部左側面図。
【図10】 永久磁石の磁気回転動作を示す要部説明
図。
【図11】 永久磁石の回転角とトルクとの関係を示す
波形図。
【図12】 他の実施の形態の上部磁気回転部を示す右
側面図。
【図13】 他の実施の形態の上部磁気回転部を示す要
部左側面図。
【図14】 他の実施の形態の永久磁石の磁気回転動作
を示す要部説明図。
【図15】 従来の磁気回転表示構造を示す要部説明
図。
【符号の説明】
11…自動販売機 12…表示ユニット 18…磁気回転構成部 23…上部磁気回転部 24…下部磁気回転部 27,126…表示ドラム 28,122…電磁石 31,121…永久磁石 32,124…回動規制片 33,123…凹形鉄芯 41,42,125,127…回動規制面 A1 ,A2 …磁気吸引力 B1 ,B2 …電磁反発力
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E044 AA01 BA01 CA02 EA08 EB02 5C095 AA90 BA35 DA08 DB01 EE09 EE13

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転自由に支持された回転表示体に永久磁
    石を取付け、この永久磁石を電磁石の鉄芯で励磁して永
    久磁石と一体の前記回転表示体を回動させる回転表示器
    であって、前記永久磁石を挟む両側位置に、電磁石両側
    の分岐鉄芯をそれぞれ対応させて配設し、前記永久磁石
    の両側に対向する両側の分岐鉄芯の対向距離が異なるよ
    うに前記永久磁石を、前記回転表示体の回転中心に対し
    て偏心回転位置に取付けた回転表示器。
  2. 【請求項2】永久磁石の着磁方向を円形部材の径方向に
    設定した請求項1記載の回転表示器。
  3. 【請求項3】電磁石両側の分岐鉄芯を凹形にした凹形鉄
    芯を設け、前記凹形鉄芯内に向けて永久磁石の介在位置
    を、前記永久磁石の回動量に適した半分程度または1/
    3程度介在させることを特徴とする請求項1記載の回転
    表示器。
  4. 【請求項4】回転表示体が正逆方向に回転許容する回転
    許容角度を、予め定められた角度に規制する回転規制手
    段を備えた請求項1記載の回転表示器。
  5. 【請求項5】回転表示体の回転角度を150度程度から
    180度程度の範囲に回転規制する回転規制手段を備え
    た請求項1記載の回転表示器。
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