JP2001248439A - 液冷式内燃機関の冷却装置 - Google Patents

液冷式内燃機関の冷却装置

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JP2001248439A JP2000062103A JP2000062103A JP2001248439A JP 2001248439 A JP2001248439 A JP 2001248439A JP 2000062103 A JP2000062103 A JP 2000062103A JP 2000062103 A JP2000062103 A JP 2000062103A JP 2001248439 A JP2001248439 A JP 2001248439A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポンプ500の消費動力を可及的に低減し、
且つ、始動時における液冷式内燃機関の暖機性能および
暖房性能を向上する液冷式内燃機関の冷却装置を提供す
る。 【解決手段】 エンジン100と独立して作動するポン
プ500とラジエータ200、バイパス回路300の流
量を制御する流量制御弁400とを有する冷却装置にお
いて、流量制御弁400は、ヒータ回路320の流量も
制御するようにし、冷却水の水温Tbに応じて、ECU
600でポンプ500と流量制御弁400とを制御す
る。具体的には、水温Tbが低い時は、バイパス回路3
00のみを開き低流量で冷却水を循環させる。また、水
温Tbが所定値以上になったら、ヒータ回路320のみ
を開き高流量で冷却水を循環させる。これにより、ポン
プ500の消費動力を低減して、始動時における暖機性
能と暖房性能を向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば車載水冷内
燃機関の冷却システムに用いると好適な、液冷式内燃機
関の冷却装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の液冷式内燃機関の始動時における
暖機性能および暖房性能の向上を狙ったものとして、特
開平8−14043号公報がある。即ち、図4に示すよ
うに、液冷式内燃機関100からラジエータ200に冷
却液を循環させるラジエータ回路210内に、冷却液を
熱源とする暖房用放熱器310と液冷式内燃機関100
と独立して作動するポンプ500とが設けられ、水温セ
ンサ620によって検出される冷却液温Tに応じてポン
プ500の回転数(吐出流量)が制御手段(電子制御装
置)600により制御されるものである。
【0003】具体的には、冷却液温Tが低い始動時には
ポンプ500を停止し、暖機促進冷却液温時においては
ポンプ500を高速回転させる。また、冷却液温Tが比
較的低い時期から暖房を効かせたい場合(ヒータスイッ
チ340がONされた場合)は、ポンプ500を高速回
転させ、暖房用放熱器310を流通する放熱器回路32
0に冷却液を流し、冷却液温Tが高くなるに従って、ポ
ンプ500の回転速度を低下させるように制御するもの
である。
【0004】これにより、液冷式内燃機関の始動時にお
いて、冷却液温Tを速く上昇させ暖機性能を上げ、ま
た、比較的冷却液温Tが低い場合でも暖房性能を向上さ
せることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記装
置では、ラジエータ回路210、ラジエータ200を迂
回するバイパス回路300および放熱器回路320をそ
れぞれ流れる冷却液流量とポンプ500との関連につい
ては考慮されていない。即ち、暖機性能、暖房性能を向
上させるために、冷却液温Tに応じて各回路、特にバイ
パス回路300あるいは放熱器回路320の冷却液流量
を増加させるにあたって、冷却液流量を増加させようと
する回路以外にも冷却液が流れるため、必要流量を確保
するためにはポンプ500を高速回転させる必要があっ
た。そのため、冷却装置としての動力を大きく消費する
ことになる。
【0006】本発明の目的は、上記点に鑑み、ポンプの
消費動力を可及的に低減し、且つ始動時における液冷式
内燃機関の暖機性能および暖房性能を向上する液冷式内
燃機関の冷却装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、以下の技術的手段を採用する。
【0008】請求項1に記載の発明では、液冷式内燃機
関(100)の冷却液を冷却するラジエータ(200)
と、このラジエータ(200)を迂回して冷却液が流通
するバイパス回路(300)と、冷却液を熱源とする暖
房用放熱器(310)と、前記ラジエータ(200)、
前記バイパス回路(300)の流量を制御する流量制御
弁(400)と、前記液冷式内燃機関(100)と独立
して作動し、冷却液を循環させるポンプ(500)とを
設け、前記暖房用放熱器(310)の冷却液流出口を前
記流量制御弁(400)に連結し、この流量制御弁(4
00)は、前記ラジエータ(200)、前記バイパス回
路(300)の流量に加えて前記暖房用放熱器(31
0)の流量も同時に制御するようにし、前記液冷式内燃
機関(100)の冷却液温(Tb、Tp)に応じて、制
御手段(600)により、前記流量制御弁(400)の
開度および前記ポンプ(500)の吐出流量を制御する
ことを特徴としている。
【0009】請求項2に記載の発明では、前記冷却液温
(Tb)が所定値以下の場合は、主に前記バイパス回路
(300)に冷却液を流し、前記ポンプ(500)の吐
出流量を少なくするようにし、前記冷却液温(Tb)が
前記所定値より高い場合は、主に前記暖房用放熱器(3
10)に冷却液を流し、前記ポンプ(500)の吐出流
量を多くするように、前記制御手段(600)により前
記流量制御弁(400)および前記ポンプ(500)を
制御することを特徴としている。
【0010】請求項3に記載の発明では、前記冷却液温
(Tb)が所定値以下で、且つ、前記暖房用放熱器(3
10)を有する暖房用空調機(301)が作動している
場合は、主に前記暖房用放熱器(310)に冷却液を流
し、前記ポンプ(500)の吐出流量を多くするよう
に、前記制御手段(600)により前記流量制御弁(4
00)および前記ポンプ(500)を制御することを特
徴としている。
【0011】請求項4に記載の発明では、前記冷却液温
(Tb)の所定値とは、前記液冷式内燃機関(100)
の始動後の暖機終了時の冷却液温であることを特徴とし
ている。
【0012】請求項1〜4に記載の発明によれば、前記
流量制御弁(400)により前記冷却液温(Tb)に応
じて前記ラジエータ(200)、前記バイパス回路(3
00)、前記暖房用放熱器(310)の内、優先させて
冷却液を流したい回路の選定ができ、その他の回路には
冷却液を流さないようにするので、前記ポンプ(50
0)の消費動力を低減できる。
【0013】そして、特に前記液冷式内燃機関(10
0)の始動後、暖機終了時の冷却液温と前記暖房用空調
機(301)の作動状態を基準に前記バイパス回路(3
00)および前記暖房用放熱器(310)への流量調整
を行うので、暖機性能および暖房性能を向上できる。
【0014】また、前記ラジエータ(200)、前記バ
イパス回路(300)、前記暖房用放熱器(310)の
流量を前記流量制御弁(400)で一体で調整できるよ
うにしたので、前記暖房用放熱器(310)専用の流量
調整バルブが廃止でき、安価に冷却装置が構成できる。
【0015】尚、上記各手段の括弧内の符号は、後述す
る実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すもので
ある。
【0016】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)本実施形態は、
本発明に係る液冷式内燃機関の冷却装置を車両走行用の
水冷式内燃機関に適用したものであり、図1は冷却装置
全体の模式図を示したものである。
【0017】ラジエータ200は、液冷式内燃機関(以
下、エンジンと呼ぶ。)100内を循環する冷却水を冷
却する熱交換器であり、このラジエータ200には空気
を送風する送風機230が設けられている。この例では
送風機230はラジエータ200側より空気を吸い込む
タイプであり、また、送風機230の駆動モータは制御
量としてのデューティを可変して回転数を連続的に可変
でき、送風量を調整できる出力可変タイプである。デュ
ーティの増減に伴って送風機230の消費動力も増減す
る。
【0018】エンジン100とラジエータ200との間
は冷却水が循環するラジエータ回路210で連結されて
いる。また、エンジン100から流出する冷却水をラジ
エータ200を迂回させてラジエータ回路210のうち
ラジエータ200の流出口側に冷却水を導くバイパス回
路300が設けられている。そして、バイパス回路30
0とラジエータ回路210との合流部位220には、ラ
ジエータ200、バイパス回路300および後述する暖
房用放熱器310内を流通する冷却水の流量を制御する
流量制御弁400が設けられており、この流量制御弁4
00より冷却水流れ下流側(エンジン100側)には、
エンジン100と独立して作動し、冷却水を循環させる
電動ポンプ(以下、ポンプと呼ぶ。)500が設けられ
ている。このポンプ500は、上記送風機230と同様
に、制御量としてのデューティを可変して回転数を連続
的に可変でき、吐出流量を調整できる出力可変タイプで
ある。デューティの増減に伴ってポンプ500の消費動
力も増減する。
【0019】また、エンジン100から流出する冷却水
を熱源とする暖房用放熱器(以下、ヒータと呼ぶ。)3
10と放熱器用送風機(以下、ヒータブロワと呼ぶ。)
330とを有する暖房用空調機301が設けられいる。
ヒータ310から流出する側の冷却水流路を、流量制御
弁400に連結し、放熱器回路(以下、ヒータ回路と呼
ぶ。)320を形成している。暖房用空調機301を作
動させるとヒータブロワ330が作動し、送風される空
気はヒータ310で熱交換され温風となり、図示しない
ダクトを通り車室内に送られる。
【0020】ここで、流量制御弁400は、モータによ
り開閉するバルブが内部に設けられており、ラジエータ
200内を流通する冷却水の流量(以下、この流量をラ
ジエータ流量Vrと呼ぶ。)と、バイパス回路300内
を流通する冷却水の流量(以下、この流量をバイパス流
量Vbと呼ぶ。)に加えて、ヒータ310内を流通する
冷却水の流量(以下、放熱器流量、即ちヒータ流量Vh
と呼ぶ。)をバルブ開度を可変することにより、制御す
るものである。即ち、各流量Vr、Vb、Vhの和はポ
ンプ500が吐出するポンプ流量Vpであり、流量制御
弁400のバルブ開度によってポンプ流量Vpが各流量
Vr、Vb、Vhに分配されるものである。具体的に
は、各回路210、300、320の流路のいずれか一
つの回路を全開状態にし、他の2つの回路を全閉状態に
し、全開にした回路の流量を最大(全閉にした他の回路
の流量は最少)にする。またヒータ回路320を全開状
態に固定してヒータ流量Vhを最大にし、ラジエータ回
路210およびバイパス回路300の開度を増減させ、
ラジエータ流量Vrとバイパス流量Vbとの分配割合を
調節する。ラジエータ回路210のバルブ開度θ(以
下、θはラジエータ回路210の開度を示すものとす
る。)が0%でラジエータ流量Vrは最少(バイパス流
量Vbは最大)となり、バルブ開度θが100%でラジ
エータ流量Vrは最大(バイパス流量Vbは最少)とな
る。更にはヒータ回路320を全閉状態に固定してヒー
タ流量Vhを最少にし、ラジエータ回路210およびバ
イパス回路300の開度を増減させラジエータ流量Vr
とバイパス流量Vbとの分配割合を調節する。
【0021】また、ポンプ500、流量制御弁400お
よび送風機230を制御する電子制御装置(以下ECU
と呼ぶ。)600が設けられており、このECU600
には、エンジン100の吸気管内の圧力(以下、吸気圧
と呼ぶ。)Paを検出する圧力センサ610(圧力検出
手段)、エンジン100の回転数Neを検出する回転セ
ンサ624(回転数検出手段)、外気温Taを検出する
外気温センサ626(温度検出手段)、ポンプ500に
流入する冷却水の水温(以下、ポンプ入口水温と呼
ぶ。)Tpを検出する第1水温センサ621(温度検出
手段)、バイパス回路300を流通する冷却水の水温
(以下、バイパス水温と呼ぶ。)Tbを検出する第2水
温センサ622(温度検出手段)、流量制御弁400の
バルブ開度を検出するポテンショメータ424(開度検
出手段)、ヒータブロワ330および空気調和装置70
0からの検出信号が入力されており、ECU600はこ
れらの検出信号に基づいて、ポンプ500、流量制御弁
400および送風機230を制御する。また、ECU6
00には各センサ610、624、626、621、6
22および空気調和装置700からの検出信号に基づい
て読み込まれた目標水温Tmap(後述する。)の読み
込み回数Nをカウントするカウンタ(図示せず。)が設
けられている。
【0022】次に、本実施形態の作動を図2に示すフロ
ーチャートに基づいて説明する。
【0023】車両のイグニッションスイッチ(図示せ
ず)が投入されると、ECU600に電源が投入されE
CU600が作動する。まず、ステップS50で、カウ
ンタがリセットされ、読み込み回数Nは0となる。次
に、ステップS100で、エンジン100の負荷状態を
把握するために、各センサ610、624、626、6
21、622および空気調和装置700の検出信号を読
み込む。エンジン100の負荷は、バイパス水温Tbお
よびポンプ入口水温Tpに影響を及ぼすものとして、主
に吸気圧Paと回転数Neをパラメータとして検出され
る。両パラメータが大きいほどエンジン100の負荷は
大きいものとなる。
【0024】ステップS110で、図示しない水温制御
マップから目標水温Tmapを読み込む。水温制御マッ
プとは、外気温Ta、空気調和装置700の作動状態、
吸気圧Paと回転数Neに応じて制御すべき冷却水の目
標水温値を予め割り付けたものであり、目標水温Tma
pとは、この目標水温値を意味する。例えば吸気圧Pa
が高く(エンジン100のスロットル弁開度が大きい状
態)、回転数Neが大きいほどエンジン100の負荷は
高い状態にあり、目標水温Tmapを低めの値になるよ
うにしており、一方、吸気圧Paが低く(スロットル弁
開度が小さい状態)、回転数Neも小さくなるとエンジ
ン100の負荷は低い状態になるため、目標水温Tma
pを高めの値になるようにしている。
【0025】ステップS112で、目標水温Tmapの
読み込み回数NをN+1とする。続くステップS115
で、読み込み回数Nが1か否かを判定し、Nが1であれ
ばエンジン100が始動直後であると判定し、ステップ
S118に進む。否と判定した場合は、後述するステッ
プS118での処理は不要のため、ステップS120に
進む。
【0026】ステップS118で、図示しないマップか
ら初期値として、ポンプ500の基本デューティと流量
制御弁400の基本バルブ開度を決定し、ポンプ500
を作動させ、流量制御弁400のバルブを開く。ポンプ
500のデューティが大きいほどポンプ回転数は上昇し
て各回路210、300、320内を流れる冷却水の流
量は大きくなり、ポンプ500自身の消費動力も大きく
なる。また、流量制御弁400のバルブ開度が大きい回
路ほどその回路を流れる流量は増加する。
【0027】ステップS120で、水温センサ622で
検出されるバイパス水温Tbが、暖機終了水温Tw1よ
り低いか否かを判定し、低い場合はステップS130に
進む。因みに、暖機終了水温Tw1は、エンジン100
の始動後、冷却水温やエンジン100内の潤滑油温等が
上昇することによりエンジン100の作動部の摩擦損失
等が減少し、理論空燃比での運転を継続し、エンジン1
00が安定して作動する冷却水の温度であり、本実施形
態では80度C前後の値として設定している。
【0028】ステップS130で、ヒータブロワ330
が作動しているか否かを判定し、作動していないと判定
すると、ステップS160に進み暖機優先制御を行う。
即ち、冷却水温を速く上昇させるために流量制御弁40
0のバルブ開度はバイパス回路300を全開とし、ラジ
エータ回路210とヒータ回路320は全閉となるよう
に制御し、ステップS170で、ポンプ400のデュー
ティをステップS118で設定した基本デューティより
も下げる方向に制御し、バイパス回路300のみに低流
量の冷却水を循環させる。
【0029】しかし、ステップS130で、ヒータブロ
ワ330が作動している場合(乗員がエンジン100を
始動後、早い時期から暖房用空調機301を作動させた
場合)は、ステップS140に進みヒータ優先制御を行
う。即ち、暖房用空調機301をより効率的に効かせる
ために、流量制御弁400のバルブは、ヒータ回路32
0を全開とし、ラジエータ回路210とバイパス回路3
00は全閉となるように制御し、ステップS150で、
ポンプ400のデューティをステップS118で設定し
た基本デューティよりも上げる方向に制御し、ヒータ回
路320のみに高流量の冷却水を循環させる。
【0030】ステップS120で、バイパス水温Tbが
暖機終了水温Tw1を越え、高くなった場合は、ステッ
プS180で更に、目標水温Tmapより低いか否かを
判定し、低い場合はステップS140に進み上記ヒータ
優先制御を行う。
【0031】ステップS180で、否と判定された場合
は、ステップS190で、ポンプ入口水温Tpが目標水
温Tmapを基準とする所定範囲内(本実施形態では、
目標水温を基準として±2度の範囲)にあるか否かを判
定し、ポンプ入口水温Tpが所定範囲内の場合はステッ
プS200に進み、ステップS118、ないしは後述す
るステップS220、S240、S250、S270で
設定されたポンプデューティとバルブ開度が保持され
る。
【0032】ステップS190で、ポンプ入口水温Tp
が所定範囲内にない場合は、冷却装置の冷却能力を適正
化しポンプ入口水温Tpを目標水温Tmapに調整する
ため、ステップS210に進む。
【0033】ステップS210で更に、ポンプ入口水温
Tpが目標水温Tmapより高いか否かを判定し、高い
場合は、ステップS220で、まず冷却装置の消費動力
を増加させずにポンプ入口水温Tpを下げるために、流
量制御弁400を優先作動させてラジエータ回路210
のバルブ開度θを所定量大きくする。これにより、ラジ
エータ流量Vrが増加し、ラジエータ200の放熱能力
を上げることでポンプ入口水温Tpを下げる。ステップ
S230で、バルブ開度θが100%か否かを判定し、
100%に達していれば、ステップS240で、ポンプ
500のデューティを所定量変更して、ポンプ500の
回転数を変化させる。この場合、ポンプ入口水温Tpを
下げるために、ポンプ500のデューティを上げポンプ
回転数を上昇させて吐出流量を増加させる方向に制御さ
れる。ステップS230で、バルブ開度θが100%に
達していない場合は、ステップS220で開かれたバル
ブ開度θが維持される。
【0034】一方、ステップS210で、ポンプ入口水
温Tpが目標水温Tmapよりも低いと判定された場合
は、ステップS250に進み、まず冷却装置の消費動力
がより少なくて済むように、ポンプ500を優先作動さ
せてそのデューティを所定量変更し、ポンプ500の回
転数を変化させる。この場合、ポンプ入口水温Tpを上
げるために、ポンプ500のデューティを下げポンプ回
転数を低下させて吐出流量を減少させる方向に制御され
る。ステップS260で、ポンプ500のデューティが
最小値に達したか否かを判定し、最小値に達した場合
は、更に、ステップS270で、流量制御弁400のバ
ルブ開度θを所定量下げ、ラジエータ流量Vrを減少さ
せ、ラジエータ200の放熱能力を下げることでポンプ
入口水温Tpを上げる。ステップS260で、ポンプ5
00のデューティが最小値に達していない場合は、ステ
ップS250で制御されたポンプ500のデューティが
維持される。そして、ステップS230、S240、S
260、S270は、ステップS100に戻ることを繰
り返すことにより、ポンプ入口水温Tpが目標水温Tm
apに収束するようにフィードバック制御される。
【0035】尚、上記フローチャート内のステップS1
50、S170、S200、S240、S250におい
ては送風機230の送風量は、ポンプ500と送風機2
30の消費動力とが最も小さくなるように決定し、作動
させる。
【0036】以上の構成および作動により、流量制御弁
400によりバイパス水温Tb、ポンプ入口水温Tpに
応じてラジエータ200とバイパス回路300に加えて
ヒータ310の内、優先させて冷却水を流したい回路の
選定ができ、その他の回路には冷却水を流さないように
するので、ポンプ500の消費動力を低減できる。
【0037】そして、エンジン100の始動時における
暖機性能および暖房性能を向上できる。具体的には図3
に示すように(回路内の流量とエンジン100の出口側
冷却水温を示す)、暖機優先制御(A部)においては、
バイパス回路300のみに低流量(従来技術のVb’に
対してVb)の冷却水を循環させているので、ポンプ5
00の消費動力を低減できる。そして、エンジン100
の壁温の上昇が速くなり、冷却水との温度差が大きくな
るため、冷却水の昇温時間が短縮され暖機性能が向上す
る。理論空燃比でエンジン100を運転できるストイキ
化水温(本実施形態では60度C前後)に至る時間を本
発明と従来技術とで比較すると、ΔTの短縮が図れ、延
いてはエンジン100の燃費が向上できる。また、ヒー
タ優先制御(B部)においては、従来技術で、バイパス
回路300とヒータ回路320に冷却水が循環されるの
に対して、ヒータ回路320のみに高流量(従来技術の
Vb”+Vhに対してVhのみ)の冷却水を循環させて
いるので、ポンプ500の仕事をヒータ回路320に集
中でき、必要最小限の消費動力で暖房性能を向上でき
る。
【0038】加えて、送風機230を流量制御弁400
同様、ポンプ500と組み合わせて作動させているので
更にポンプ500の消費動力を低減することができる。
【0039】更に、ラジエータ200、バイパス回路3
00、ヒータ310の流量調整の機能を流量制御弁40
0で一体で設けたので、ヒータ310専用の流量調整バ
ルブが廃止でき安価に冷却装置が構成できる。
【0040】尚、エンジン100の負荷を検出するパラ
メータとして、本実施形態では吸気圧Pa、回転数Ne
を用いたが、冷却水の水温Tp、Tbに影響を及ぼすよ
うなエンジン状態および車両の走行状況を示すパラメー
タであれば、例えば車速Vv、エンジン100のスロッ
トル弁開度や吸入空気量などのパラメータも利用でき
る。
【0041】また、本実施形態では、電動式ポンプを前
提に構成説明したが、油圧式ポンプでも同様の効果が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態を示す冷却装置全体の模式図であ
る。
【図2】冷却装置の制御フローチャートである。
【図3】本発明と従来技術での冷却水温の比較を示すグ
ラフである。
【図4】従来技術を示す冷却装置全体の模式図である。
【符号の説明】
100 エンジン(液冷式内燃機関) 200 ラジエータ 210 ラジエータ回路 220 合流部 230 送風機 300 バイパス回路 301 暖房用空調機 310 ヒータ(暖房用放熱器) 320 ヒータ回路(放熱器回路) 330 ヒータブロワ(放熱器送風機) 400 流量制御弁 424 ポテンショメータ 500 電動ポンプ(ポンプ) 600 ECU(電子制御装置) 610 圧力センサ 621 第1水温センサ 622 第2水温センサ 624 回転センサ 626 外気温センサ 700 空気調和装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液冷式内燃機関(100)から流出する
    冷却液を冷却した後、その冷却された冷却液を前記液冷
    式内燃機関(100)に向けて流出するラジエータ(2
    00)と、 前記液冷式内燃機関(100)から流出する冷却液を前
    記ラジエータ(200)を迂回させてこのラジエータ
    (200)の流出口側に導くバイパス回路(300)
    と、 前記液冷式内燃機関(100)から流出する冷却液を熱
    源とする暖房用放熱器(310)と、 前記バイパス回路(300)を流通する冷却液のバイパ
    ス流量(Vb)、前記ラジエータ(200)を流通する
    冷却液のラジエータ流量(Vr)を制御する流量制御弁
    (400)と、 前記液冷式内燃機関(100)と独立して作動し、冷却
    液を循環させるポンプ(500)と、 前記流量制御弁(400)および前記ポンプ(500)
    の作動を制御する制御手段(600)とを有する液冷式
    内燃機関の冷却装置において、 前記暖房用放熱器(310)からの冷却液流出口を前記
    流量制御弁(400)に連結し、 この流量制御弁(400)は、前記バイパス流量(V
    b)、前記ラジエータ流量(Vr)に加えて、前記暖房
    用放熱器(310)を流通する冷却液の放熱器流量(V
    h)も同時に制御し、 前記制御手段(600)は、前記液冷式内燃機関(10
    0)の冷却液温(Tb、Tp)に応じて、前記流量制御
    弁(400)の開度および前記ポンプ(500)の吐出
    流量を制御することを特徴とする液冷式内燃機関の冷却
    装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段(600)は、前記冷却液
    温(Tb)が所定値以下の場合は、主に前記バイパス回
    路(300)に冷却液を流し、前記ポンプ(500)の
    吐出流量を少なくするようにし、 前記冷却液温(Tb)が前記所定値より高い場合は、主
    に前記暖房用放熱器(310)に冷却液を流し、前記ポ
    ンプ(500)の吐出流量を多くするように、前記流量
    制御弁(400)および前記ポンプ(500)を制御す
    ることを特徴とする請求項1に記載の液冷式内燃機関の
    冷却装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段(600)は、前記冷却液
    温(Tb)が所定値以下で、且つ、前記暖房用放熱器
    (310)を有する暖房用空調機(301)が作動して
    いる場合は、主に前記暖房用放熱器(310)に冷却液
    を流し、前記ポンプ(500)の吐出流量を多くするよ
    うに、前記流量制御弁(400)および前記ポンプ(5
    00)を制御することを特徴とする請求項1または請求
    項2のいずれかに記載の液冷式内燃機関の冷却装置。
  4. 【請求項4】 前記冷却液温(Tb)の所定値とは、前
    記液冷式内燃機関(100)の始動後の暖機終了時の冷
    却液温であることを特徴とする請求項2または請求項3
    のいずれかに記載の液冷式内燃機関の冷却装置。
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