JP2005248903A - 車両動力源の冷却系制御方法 - Google Patents

車両動力源の冷却系制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】冷却系通路の冷却水の状態変化が動力源に悪影響を及ぼさないようにする。
【解決手段】車両の動力源101の冷却水通路にウォータポンプ201、ラジエータ202、車両の車室内温度を冷却水によって調整するヒータコア207、バイパス通路205、動力源の冷却水出口からの冷却水をラジエータを介さずに上記動力源の冷却水入り口へ環流させるバイパス通路205、動力源の冷却水の出口流量をラジエータ側とバイパス通路側とに分流させるサーモ弁206、冷却水通路の面積調整を行う通路切換弁210、上記両弁の制御を行う電子制御装置106等を備え、上記冷却水の水温に応じて上記動力源の冷却系が蓄える冷却系熱量と、運転状態に応じて上記動力源が放熱する車両動力源放熱量とによって、上記動力源の冷却系の総熱量を推測し、これに基づいてラジエータの目標縫熱量とラジエータ流量を決める。
【選択図】図2

Description

この発明は、自動車に搭載されるエンジン等の車両動力源の冷却系制御方法に関するものである。
従来の車両動力源の冷却系の制御方法として、例えば特許文献1に開示されている液冷式内燃機関の冷却装置がある。この従来の技術は、車室内のヒータ付きの冷却系において、ヒータON時にはヒータコア側に冷却水を循環させ、ヒータOFF時にはヒータコア側に冷却水を循環させないようにしたものである。また、冷却水温度を制御するために、目標水温と実水温の偏差でポンプ流量と、ラジエータ側に循環させる水量とを調整するようにしたものであり、冷機始動時の暖機性能を向上させるとともに、排気ガス低減、燃費向上、暖房性能向上とポンプ消費電流低減することをねらいとしたものである。
特開2001−248439号公報
従来の内燃機関の冷却系制御方法は上記のように構成されているため、次のような問題があった。冷却水温制御時は目標水温と実水温の偏差に応じて、ポンプ回転数とバルブ開度を調整するようにしている。しかし、車両の運転状態や環境条件は様々であり、同じ運転状態においても水温や気温、水量(ポンプ回転数)によって、水温の変化は異なる。また、弁開度の切換を行って水の通路が変わると、冷却系の循環水容量が変化する。この水容量変化の前後において、同じエンジン運転状態であっても水温の変化は異なることになる。
つまり、目標水温と実水温の偏差が例えば10℃であっても、運転条件、環境条件、冷却系容量によって制御量は異なる。しかし、水温偏差に基づいて冷却系の制御を行う、すなわち、水温偏差によってポンプ回転数とバルブ開度を調整する場合、ポンプ回転数とバルブ開度は水温偏差に依存することとなる。換言すれば、バルブ開度を切り換えて冷却系の通路構成が変わり冷却系を循環する冷却水の容量が変化しても、水温偏差さえ同じであれば、ポンプ回転数とバルブ開度は同様の制御値となる。これは、冷却系の通路構成によって水温の追従性が異なることを示しており、追従性が良好でない場合も発生する。また、エンジンの運転条件が変化した場合においても、エンジンの冷却系に与える放熱は異なってくるため、良好な制御性が得られない場合がある。
このように従来の技術においては、水温偏差に基づいて冷却系の制御を行っており、その時の冷却系経路を循環する冷却水の水量、冷却水の流速等は考慮に入れられていない。これは、現在の冷却水温に依存した制御であって、状態が変化した場合に発生する将来的な制御要素が織り込まれていない。そのため、上記したように制御状態が変化した場合には急激に水温が低下するような現象が発生するのである。エンジンにとっては、急激な温度変化は望ましいはずはなく、内燃機関本体にひずみ等の悪影響を与える他、一時的に冷却水温が低下することによる燃費や排ガスの悪化が生じることになるのである。
その他にも従来の技術では、ポンプ入り口水温とバイパス水温の2ヶ所の水温管理を行っておく必要があり、水温センサが複数必要となるため、システムコストが上昇するという問題点がある。また、ヒータ優先制御と暖機優先制御で弁の開閉が異なるが、ヒータ優先制御から暖機優先制御に切り替わった場合、弁の開から閉への動作を急激に行うと水通路が急に閉じられるため水撃が発生し、最悪の場合は弁やポンプの破壊に至る場合がある。
この発明に係る車両動力源の冷却系制御方法は、車両の動力源に取り付けられ、上記車両動力源と同期して回転する回転軸の回転数を検出する車両動力源の回転数検出手段と、上記回転数検出手段の検出信号から上記車両動力源の回転速度を演算する車両動力源回転速度演算手段と、上記車両動力源の冷却水温を検出する水温センサと、上記車両のタイヤ軸に比例する回転速度を検出して車速を演算する車速演算手段と、上記車両動力源の冷却水経路に取り付けられて冷却水を循環させるウォータポンプと、上記ウォータポンプの回転数に基づいて上記ウォータポンプの吐出流量を演算するウォータポンプ流量演算手段と、冷却水を熱交換するためのラジエータと、上記ラジエータを通過する風速を調整するラジエータファンと、上記ラジエータファンの風速を調整するラジエータファン制御装置と、上記車両の車室内温度を調整するために冷却水によって熱交換を行うヒータコアと、上記車両動力源の冷却水出口から出力された冷却水を上記ラジエータを介さずに上記車両動力源の冷却水入り口へ環流させるバイパス通路と、上記車両動力源の冷却水の出口流量を上記ラジエータ側と上記バイパス側とに分流させるために通路の開度面積を変更し分流流量の調整を行う調整弁と、上記バイパス通路に取り付けられ上記バイパス通路の通路面積の調整を行う通路面積調整手段と、上記調整弁および上記通路面積調整手段の制御を行うための電子制御装置とを備え、上記車両動力源の冷却系が蓄える冷却系熱量と、運転状態に応じて上記車両動力源が放熱する車両動力源放熱量とによって、冷却系の総熱量を推測するようにしたものである。
この発明においては、冷却系の制御を熱量で管理し、エンジンの冷却系が蓄える冷却系の熱量と、運転状態に応じてエンジンが放熱するエンジン放熱量とによって、冷却系の総熱量を推測するようにしたため、冷却系の循環水量によって変化する冷却水の熱量を管理でき、精度良い水温制御が行える。
実施の形態1.
図1は車両動力源であるエンジンの構成を示したもので、エンジン101は、吸入通路に取り付けられて運転者のアクセル操作に応じて吸入通路開度を変更する電子制御スロットル弁102を介して吸気を行う。エンジン101のクランク角度は、クランク軸に取り付けられたクランク角度ベーン近傍に取り付けられてクランク角度ベーンの角度信号を検出するクランク角度センサ103で検出される。エンジン101の吸入通路には燃料制御弁104が設けられ、これは、クランク角度センサ103の検出情報より演算したエンジン回転速度情報や、エンジン負荷、水温等のエンジン運転情報によって演算された燃料噴射量に基づいて、吸気管内に燃料を噴射する。さらに、同じくエンジン運転情報によって演算された点火時期に基づいて、点火タイミングの制御を行う点火制御手段105が設けられ、それらのエンジン制御は電子制御装置106で行われる。
続いて、図2は本発明に関わるエンジン冷却系のシステム構成を示したもので、図に基づいて説明を行う。この図はエンジン101の上側よりシステムを見た図である。エンジン101の冷却系に流れる冷却水量は、電動ウォータポンプ201により電気的に調整される。エンジン101の冷却系には、ラジエータアッパホース203とラジエータロアホース204を通してラジエータ202が接続されている。エンジン101の冷却水出口とラジエータロアホース204との合流部分には、分流調整を行う調整弁(以下サーモ弁と呼ぶ)206が取り付けられている。また、サーモ弁206と電動ウォータポンプ201との間にはバイパス通路205が設けられており、サーモ弁206の開度によって、エンジン101の出口とラジエータロアホース204からの冷却水の混合比を調整する。
サーモ弁206の開度は電気的に制御されており、サーモ弁開度が全閉(図2で実線の状態)であればエンジン101から出力された冷却水は、サーモ弁206を経て全てバイパス通路205に流れる。サーモ弁206の開度が全開(図2で破線の状態)の場合にはサーモ弁206の部分からはエンジン冷却水は出力されず、エンジン冷却水はラジエータアッパホース203から出力され、ラジエータ202で熱交換をされてラジエータロアホース204を経てサーモ弁206を通ってバイパス通路205へ流れる。また、このサーモ弁206の開度は連続的に(リニアに)開度制御ができるようになっており、サーモ弁開度が中間的な開度の場合には、サーモ弁206部分から出力される冷却水と、アッパーホース203部分から出力されてラジエータ202で熱交換された冷却水がバイパス通路205で混合されることになる。
エンジン101にヒータインホース208で連通するヒータコア207が設けられ、エアコンで車室内に温風を供給するために冷却水と熱交換を行う。ヒータコア207はヒータアウトホース209でバイパス通路205に連通している。このようにエンジン101から出力された冷却水は上記のような通路を通ってバイパス通路205へ戻り、ウォータポンプ201によってエンジン101に吸入されることになる。
バイパス通路205には通路面積調整手段(以下通路切換弁と呼ぶ)210が取り付けられ、バイパス通路205の通路面積の変更を行う。この通路切換弁210が全開の場合には、前記したようにラジエータ202側からの冷却水とヒータコア207側からの冷却水が混合されてウォータポンプ201に戻ることになる。通路切換弁210が全閉の場合には、冷却水はラジエータ202側からポンプ201側に流れないため、冷却水は全てヒータコア207を介してバイパス通路205へ流れることになる。ポンプ201直前の冷却水温度は、バイパス通路205の壁面に設けられた水温センサ211で検出される。ラジエータ202は、ラジエータファン212で冷却されるが、このラジエータファン212はラジエータファン制御装置213で回転速度が制御される。上記冷却系システムの制御は電子制御装置106で行われる。
次に図3の制御ブロック図に基づいて、本発明の制御方法を説明する。制御は電子制御装置106で行うものである。301は電子制御装置106において、クランク角度センサ103によって検出したエンジン周期情報から演算したエンジン回転数情報(Ne)のフィルタ処理を行うブロックである。302は電子制御装置106において演算したエンジン負荷情報(Pe)のフィルタ処理を行うブロックである。エンジン101の運転状態は一定ではなく車両走行状態は頻繁に変化するが、冷却水の温度変化は緩慢であるため、冷却系の制御に用いる運転情報はフィルタ処理を行って近々の平均的な運転状態を用いるものである。
エンジン回転速度情報のフィルタ処理を行うブロック301での演算式は以下のようになる。
Ne_h = C1・Ne_h + (1−C1)・Ne
Ne_h;フィルタ後エンジン回転速度
Ne;瞬時エンジン回転速度
C1;フィルタ定数
エンジン負荷情報のフィルタ処理を行うブロック302での演算式は以下のようになる。
Pe_h = C2・Pe_h + (1−C2)・Pe
Pe_h;フィルタ後正味平均有効圧
Pe;瞬時正味平均有効圧
C2;フィルタ定数
なお、ここではエンジン負荷情報の一例として、Pe(正味平均有効圧)を用いているが、例えば充填効率やエンジントルクなどで代替することもできる。
303は同じく電子制御装置106において、車速センサ(図示せず)からの検出信号によって演算した車速情報のフィルタ処理を行うブロックで、演算式は以下のようになる。
Vs_h = C3・Vs_h + (1-C3)・Vs
Vs_h;フィルタ後車速
Vs;瞬時車速
C3;フィルタ定数
304は目標水温を決めるブロックである。目標水温は、上記で演算したフィルタ情報を用いて、下記マップによって決定する。
Twt = T1(Ne_h , Pe_h)
Twt;目標水温(℃)
T1(Ne_h , Pe_h);Ne_hとTe_h のマップ
305は目標水温に対して、冷却水が循環している範囲の冷却系が保有する目標冷却系熱量を演算するブロックである。ブロック304で決定した目標水温を用いて、ブロック305で目標冷却系熱量の演算を行う。
Tcq = Kc ・ (Twt + 273) ・ Vc
Tcq;目標冷却系熱量 (Kcal)
Kc;クーラント比熱(Kcal/L)
Twt;目標水温(℃)
Vc;循環冷却系容量(L)
なお、式中で使用している数値273は摂氏温度を絶対温度に単位変換するためのものである。
306は現在の運転状態からエンジン101が冷却系に放熱する熱量を演算するエンジン放熱量演算ブロックである。エンジン放熱量は、上記したフィルタ情報を用いて、下記演算式によって演算する。
qe = F1( Pe_h, Ne_h)
qe;エンジン放熱量(Kcal/hr)
エンジン負荷とエンジン回転数からエンジンの放熱量が決まるため、それらの関数(F1)によってエンジン101が冷却系に与える放熱量を演算する。
308は現在の水温から、現在の冷却水が循環している範囲の冷却系が保有する冷却系熱量を演算するブロックである。水温センサ211で検出した水温によって、冷却系の熱量を演算する。
Qt = Kc ・ (Wt + 273) ・ Vc
Qt;実冷却系熱量 (Kcal)
Kc;クーラント比熱(Kcal/L)
Wt;水温(℃)
Vc;循環冷却系容量(L)
307は演算したエンジン放熱量と冷却系熱量から予測した冷却系熱量(予測量)を演算するブロックである。現在の保有している冷却系の熱量にエンジン放熱量が加わったものが、将来的な冷却系の熱量となる。制御周期T(sec)後の冷却系熱量は、以下のようになる。
Qn = Qt + qe ・ (T/3600)
Qn;冷却系熱量予測量(Kcal)
Qt;実冷却系熱量 (Kcal)
qe;エンジン放熱量(Kcal/hr)
T;制御周期(sec)
309は目標ラジエータ放熱量を演算するブロックである。ここでは前記で計算した目標冷却系熱量と冷却系熱量予測量により、ラジエータ202で放熱が必要な熱量を演算する。
Trq’ = Qn - Tcq
Trq’;熱量偏差(Kcal)
Qn;冷却系熱量予測量(Kcal)
Tcq;目標冷却系熱量(Kcal)
上記で求めた熱量偏差(Trq’)に応じて、ラジエータ202での目標ラジエータ放熱量を設定する。実冷却系の熱量が目標冷却系熱量より十分に低く、実冷却系の熱量をさらに上昇させる必要がある場合はラジエータ202での冷却は不要である。この時、ラジエータ202での放熱量は0となる。
(ア)Trq’ < −C4 の場合(冷却系熱量予測量が目標冷却系熱量より十分低い場合)
Trq’’ = 0
Trq’’;目標ラジエータ放熱量リアルタイム量(Kcal)
C4;放熱量下側しきい値(Kcal)
(イ)−C4 ≦ Trq’ < C5 の場合(冷却系熱量予測量が目標冷却系熱量近傍の場合)
Trq’’ = Trq’
Trq’’;目標ラジエータ放熱量リアルタイム量(Kcal)
C4;放熱量下側しきい値(Kcal)
C5;放熱量上側しきい値(Kcal)
実冷却系の熱量が目標冷却系熱量よりも十分に高い場合には、ラジエータ202での放熱を速やかに行い、エンジン101のノック過多やオーバーヒートなど燃焼不具合を回避する必要がある。
(ウ)Trq’ ≧ C5 の場合(冷却系熱量予測量が目標冷却系熱量より十分高い場合)
この場合は冷却系熱量予測量が目標冷却系熱量よりも十分高い状態なので、ラジエータでの目標放熱量は、最大放熱量とする。
Trq’’ = Trq(max)
Trq’’;目標ラジエータ放熱量リアルタイム量(Kcal)
Trq(max);その運転状態でのmaxラジエータ放熱量(Kcal)
310は、実冷却系の熱量が目標冷却系熱量近傍の場合には、目標冷却系熱量と冷却系熱量予測量が合致するようにラジエータ放熱量をフィードバックするブロックである。ラジエータ放熱量の演算に用いた冷却系熱量は、冷却水の濃度に依存する比熱や冷却水の容量を用いて演算しているが、市場では冷却水の比熱や容量は一定ではなく、個体差を吸収する必要がある。個体差吸収要素を本ブロックに持たせている。
(ア)Trq’ < −C4 の場合(冷却系熱量予測量が目標冷却系熱量より十分低い場合)
Trq’’’ = 0
(イ)−C4 ≦ Trq’ < C5 の場合(冷却系熱量予測量が目標冷却系熱量近傍の場合)
Trq’’’ = Ki * ΣTrq’
Trq’’’;目標ラジエータ放熱量F/B量(Kcal)
C4;放熱量下側しきい値(Kcal)
C5;放熱量上側しきい値(Kcal)
Ki;積分ゲイン
ΣTrq’;熱量偏差積分値
計算で求めた Trq’に対して、個体差を吸収するための積分要素 ΣTrq’を加えることで、目標冷却系熱量と冷却系熱量予測量の個体差をF/Bによって吸収するようにしており、後述するサーモ弁開度を調整できるようにしたものである。ここでは、積分項によってF/Bを行う演算式となっているが、F/Bの方法はこれだけではなく、例えば熱量偏差量によって重み付けを変えるPI制御等、別の方法を用いることもできる。
(ウ)Trq’ ≧ C5 の場合(冷却系熱量予測量が目標冷却系熱量より十分高い場合)
Trq’’’ = 0
Trq’’’;目標ラジエータ放熱量F/B量(Kcal)
これらより、目標ラジエータ放熱量はブロック309と310の演算値を加えて、下記のようになる。
Trq = Trq’’ + Trq’’’
Trq;目標ラジエータ放熱量(Kcal)
Trq’’;目標ラジエータ放熱量リアルタイム量(Kcal)
Trq’’’;目標ラジエータ放熱量F/B量(Kcal)
311はラジエータ風速を演算するブロックである。ブロック303で演算した車速情報とラジエータファン212の回転数検出センサ(図示せず)を用いて演算したラジエータファン回転数より、ラジエータ202を通過する風速を演算する。
Vr = T2(Vs_h,Dr)
T2;ラジエータ風速演算マップ
Vr;ラジエータ風速(m/s)
Dr;ラジファン回転数 (rpm)
312はウォータポンプ201の流量を演算するブロックである。ウォータポンプ流量は電子制御装置106によって、図示しないウォータポンプ回転数検出センサを用いて演算したウォータポンプ回転数よりポンプ吐出流量を演算する。
Fp = T3(Np)
T3;ポンプ流量演算マップ
Fp;ウォータポンプ吐出流量(L/min)
Np;ウォータポンプ回転数(rpm)
313は目標ラジエータ放熱量とラジエータ風速とポンプ流量より、ラジエータ202に循環させる目標ラジエータ流量を演算するブロックである。
Tfr = T4(Trq,Vr,Fp)
T4;目標ラジエータ流量演算マップ
Tfr;目標ラジエータ流量(L/min)
Vr;ラジエータ風速(m/s)
Fp;ウォータポンプ吐出流量(L/min)
314は目標ラジエータ流量を得るためにサーモ弁206を制御するためのサーモ弁開度を演算する、目標サーモ弁開度演算ブロックである。本発明における冷却系制御方法では、切換弁によってエンジン出口側の開口面積が異なる。エンジン出口側開度とポンプ流量と目標ラジエータ流量によって、サーモ弁開度を演算する。
出口側通路面積と流量は比例するとして、通路面積と流量の関係は以下のようになる。
Srt・Tos_r : So = Tfr :(Fp − Tfr)
Tos_r;目標サーモ弁開度(%)
Tfr;目標ラジエータ流量(L/min)
So;エンジン出口側開口面積(ラジエータ以外)(cm2)
Srt;サーモ弁全開時開口面積(cm2)
Fp;ポンプ流量(L/min)
これより、式を変換して、
Tos_r = So ・ Tfr /( Srt ・ ( Fp − Tfr))
となる。
ここでは、サーモ弁開度の過敏な動作を防ぐため、目標サーモ弁開度にもフィルタを適用するとして、今回演算するサーモ弁開度Tos(n)は、前回演算したサーモ弁開度Tos(n−1)を用いて、下記のように演算する。
Tos(n) = (1−C6)・Tos(n−1) + C6・Tos_r
Tos(n);目標サーモ弁開度(%)
Tfr;目標ラジエータ流量(L/min) C6;フィルタ定数
目標ラジエータ放熱量がTrq’ ≧ C5の場合(冷却系熱量予測量が目標冷却系熱量より十分高い場合)には、目標ラジエータ放熱量を Trq(max)としたが、この場合はサーモ弁開度を最大値とする。
Tos = Tos(max)
Tos(max);サーモ弁開度最大値
315はウォータポンプ201の目標ポンプ回転数を演算するブロックである。ここでは、上記したエンジン回転数情報(NE)と負荷情報(Pe)をフィルタ化した情報と、水温センサ211より検出した実水温と、図示しないエンジンの運転状態より決定した目標水温との偏差によって、目標ポンプ回転数を決定する。
続いて、冷機始動からの制御方法について説明する。図4は冷機始動時の状態を示したものである。ここでは、水温によって冷却系構成を切り換えて制御するようにしており、冷機時の状態を状態(1)、暖機に近い状態を状態(2)、暖機状態を状態(3)としている。
先ず、冷機時の状態(1)について説明を行う。冷機時には、先ずエンジン101を速やかに暖機する必要があるため、サーモ弁206はラジエータロアホース204からバイパス通路205に至る通路が全閉となるように開度制御している。また、通路切換弁210はバイパス通路205からウォータポンプ201への環流が停止となるように、通路切換弁210を全閉としている。よって、この場合、エンジン101から排出された冷却水はヒータインホース208、ヒータコア207、ヒータアウトホース209を経てウォータポンプ201に至り、エンジン内部へ冷却水が導入される。
この冷却水循環経路の場合、目標冷却系熱量は以下のように演算する。
Tcq = Kc ・ (Twt + 273) ・ Vc1
Tcq;目標冷却系熱量 (Kcal)
Kc;クーラント比熱(Kcal/L)
Twt;目標水温(℃)
Vc1;状態(1)の冷却系構成での循環冷却系容量(L)
また、実冷却系熱量は以下のようになる。
Qt = Kc ・ (Wt + 273) ・ Vc1
Qt;実冷却系熱量 (Kcal)
Kc;クーラント比熱(Kcal/L)
Wt;水温(℃)
Vc1;状態(1)での冷却系構成での循環冷却系容量(L)
図4の状態では、エンジン101の外部にはヒータコア207のみしか冷却水を循環させておらず、冷却系容量が少ないため暖機までの所要時間を短縮することができる。この状態は目標水温(状態(1))となるまで継続する。
水温が目標水温(状態(1))を越えると状態(2)に制御を移行するため、冷却系の構成を図5に示すように変更する。図5において、サーモ弁206は、図4と同様に、ラジエータロアホース204からバイパス通路205に至る経路は全閉としたままである。通路切換弁210は開度を大きくして、バイパス通路205からウォータポンプ201への冷却水の循環を行わせるようにしたものである。図4の状態での冷却系暖機は終了しているため、次にバイパス通路205の冷却水の暖機を行う。
この冷却水循環経路の場合、目標冷却系熱量は以下のように演算する。
Tcq = Kc ・ (Twt + 273) ・ Vc2
Tcq;目標冷却系熱量 (Kcal)
Kc;クーラント比熱(Kcal/L)
Twt;目標水温(℃)
Vc2;状態(2)の冷却系構成での循環冷却系容量(L)
また、実冷却系熱量は以下のようになる。
Qt = Kc ・ (Wt + 273) ・ Vc2
Qt;実冷却系熱量 (Kcal)
Kc;クーラント比熱(Kcal/L)
Wt;水温(℃)
Vc2;状態(2)の冷却系構成での循環冷却系容量(L)
この状態は目標水温(状態(2))となるまで継続することで、ラジエータ経路を除く冷却水の暖機が終了する。
水温が目標水温(状態(2))を越えると状態(3)に制御を移行するため、冷却系の構成を図6に示すように変更する(状態(3))。図6において、通路切換弁210は図5同様に開いたままである。サーモ弁206は目標ラジエータ流量を実現するために開度制御を行い、水温が目標値となるように制御する。
この冷却水循環経路の場合、目標冷却系熱量は以下のように演算する。
Tcq = Kc ・ (Twt + 273) ・ Vc3
Tcq;目標冷却系熱量 (Kcal)
Kc;クーラント比熱(Kcal/L)
Twt;目標水温(℃)
Vc3;状態3の冷却系構成での循環冷却系容量(L)
また、実冷却系熱量は以下のようになる。
Qt = Kc ・ (Wt + 273) ・ Vc3
Qt;実冷却系熱量 (Kcal)
Kc;クーラント比熱(Kcal/L)
Wt;水温(℃)
Vc3;状態3の冷却系構成での循環冷却系容量(L)
状態によって冷却系循環経路を切り換える場合、エンジン101からの受熱量、ラジエータ202での放熱量が同じであっても、循環経路の容量によって到達水温が異なってしまう。そのため、水温ベースで水温を制御しようとしても経路状態によって水温挙動が異なり、正確な制御を行うことができない。本発明では、制御要素を水温でなく冷却系の熱量とおいている。そのため、いかなる冷却系経路においても、受熱、放熱量を管理しておけば、冷却系全体の熱量が把握でき、制御水温の管理を行うことができるものである。
上記では、冷却系の制御方法と冷却水循環の構成について述べた。これより、上記した制御状態(状態(1)〜(3))が切り替わる際のウォータポンプ201とサーモ弁206と通路切換弁210の制御方法について説明する。図7は、それらの制御方法の一例を示した図であり、横軸は時間である。(a)は暖機過程の水温の変化を示している。(b)はウォータポンプ201の回転数で、説明の便宜上、回転数は水温によらず一定としている。(c)はサーモ弁206の開度の変化、(d)は通路切換弁210の開度の変化を示している。また、図3の316から318には、この制御を行う制御ブロック図を示しており、図7と図3を関連させながら本制御の説明を行う。
図7の時間軸t0からt1は水温がT1℃以下であり、冷機始動直後の上記した状態(1)の状態である。ウォータポンプ201は冷却水を循環させるために所定回転数で駆動している。この時のサーモ弁206と通路切換弁210の開度は図4に示した通りであり、サーモ弁開度は全閉(ラジエータとエンジン間の環流なし)、切換弁210も全閉である。このとき図3の316において、実水温が低いため目標切替弁開度を全閉と設定する。
図7の時間t1では、状態(1)の構成で水温がT1℃となったため、図5で示した状態(2)の制御に変更する。その切換方法について説明する。時間t1において、水温がしきい値T1℃を検出すると、まずウォータポンプ201の回転を減速する。このとき図3の317において、実水温≧T1℃を検出すると目標ポンプ回転数を低下して、図示していないポンプ回転数駆動手段によってポンプ回転数を減速させる。図7において、ウォータポンプ201の回転が停止した後、通路切換弁210を全閉から全開になるように駆動する(時間t2)。このとき図3の318において、ポンプ回転数を検出してポンプ回転数が0となった後に切換弁駆動手段によって切替弁の開度を変更する。図7において、通路切換弁210が全開になったことを検出した後、時間t3において、ウォータポンプ201を再駆動して所定のウォータポンプ回転数とする。このとき図3の317において、切替弁開度が全開であることを検出してから目標ポンプ回転数を変更し、図示していないポンプ回転数駆動手段によってポンプ回転数を増速させる。図7において、この後、状態2の状態で暖機運転を継続する。
時間t4では、状態(2)の構成で水温がT2℃となったため、図6で示した状態(3)の制御に変更する。状態(3)では目標水温となるようにサーモ206の弁開度を調整する。サーモ弁開度はフィードバック制御を行うため、図では微小な開閉を繰り返すようになっているが、サーモ弁206の開度変化量が大きい場合にも、通路切換弁210の開度変更と同様にウォータポンプ回転数を減速させて冷却水の環流を少なくしてから、弁開度の変更を行う。
本実施の形態においては、冷却系の制御を熱量で管理し、エンジンの冷却系が蓄える冷却系の熱量と、運転状態に応じてエンジンが放熱するエンジン放熱量とによって、冷却系の総熱量を推測するようにしたため、冷却系の循環水量によって変化する冷却水の熱量を管理でき、精度良い水温制御が行える。
また、冷却系の総熱量と、エンジンの運転状態によって決定した目標水温によって演算した目標冷却系総熱量より、ラジエータの目標放熱量を決定するようにしたため、冷却系の循環水量が変化しても目標水温への追従性を良好にすることができる。
また、車速とラジエータファン回転数よりラジエータ通過風速を演算するラジエータ風速演算手段を備え、ラジエータでの目標放熱量を実現するための目標ラジエータ流量を演算する目標ラジエータ流量演算手段を備えるようにしたため、冷却系の循環水量に応じてラジエータ流量を適切に設定できるため、目標水温への追従性を良好にすることができる。
また、目標ラジエータ流量とウォータポンプ流量によってサーモ弁の目標開度を演算し、サーモ弁を目標開度となるように制御するサーモ弁制御手段と、目標ラジエータ放熱量に対してサーモ弁をフィードバック制御する目標ラジエータ放熱量フィードバック手段を備えるようにしたため、冷却水の濃度(比熱)の変化や、冷却水の補充等による充填量の変化や、経年変化、エンジンの個体差等、変化する条件に対して柔軟に対応できるものである。
実施の形態2.
上記実施の形態1では、状態(1)から状態(2)の切り換え時に一旦ウォータポンプ201を停止してから通路切換弁210の開度変更を行ったが、ウォータポンプ201を停止してしまわずに、所定の回転数まで減速してから切換を行ってもよい。なお、上記実施の形態1においては弁の閉側から開側の変化について例を挙げて説明したが、逆の開側から閉側への変化についても同様の制御を行うことができる。また、開側と閉側でウォータポンプの減速度合は変更してもよい。
本実施の形態においては、所定時間でのサーモ弁の目標開度変化量が所定量以上の場合、もしくは、所定時間での通路面積調整手段での目標通路面積変化量が所定量以上の場合には、目標開度もしくは目標通路面積が変化した後、ウォータポンプの回転速度を減速または停止させて、その後にサーモ弁開度もしくは通路面積の変更を行うようにしたため、冷却経路の循環水量の急激な変化を避けることができ、冷却系システムの耐久性を向上させるものである。
また、サーモ弁開度もしくは通路面積の変更を行った後に、ウォータポンプ回転数を増速させるようにしたため、冷却経路の循環水量の急激な変化を避けることができ、冷却系システムの耐久性を向上させるものである。
実施の形態3.
上記実施の形態1および2では、状態(1)から状態(2)の切り換え時に一旦ウォータポンプ201を停止、または減速して、冷却水の循環を少なくしてから切換弁の開度変更を行うようにしていたが、次のような方法をとってもよい。
図8において、グラフの横軸と(a)から(d)で示している項目は図7と同様である。水温は始動後の暖機過程の変化を示している。ウォータポンプ回転数は説明の便宜上、一定回転としている。時間軸t0からt1は水温が所定値T1℃以下の状態(1)の状態であり、冷却系の構成は図4に示すとおり、サーモ弁206は全閉(エンジン101とラジエータ202間の環流なし)、通路切換弁210は全閉となっている。
時間軸t1において、状態(1)の構成での水温が所定値T1となったため、状態(2)への切換を行う。状態(2)では通路切換弁210の開度を全開とするが、一度に全閉から全開とするのではなく、所定時間の開度変化量に制限値(Δθ)を設けて、バイパス通路205を流れる水量に急激な変化が発生しないようにする。その後、状態(2)の冷却系構成で暖機を継続する。前述同様に、開度変化量の制限値は弁の開側から閉側についても行え、制限値(Δθ)は開側と閉側で変更してもよい。
時間軸t2において、水温が状態(2)でのしきい値である所定値T2に到達すれば、図6に示した状態(3)への切換を行う。状態(3)では目標水温となるようにサーモ弁開度を調整する。サーモ弁開度はフィードバック制御を行うため、図では微小な開閉を繰り返すようになっているが、サーモ弁206の開度変化量が大きい場合にも、通路切換弁210の開度変更と同様に開度変化量に制限値を設けて、冷却水の循環経路が急激に変化しないように、弁開度の変更を行う。
上記実施の形態2においては通路切換弁210の切り換え時に発生する水撃を防止するため、一旦ウォータポンプ201の回転数を低減してから通路の切換を行っていたが、本実施の形態3では通路切換弁210の開度変化に制限を設けることによって、ウォータポンプ201の回転数を低減することなく、急激な水量の変化を低減して水撃を防止することができる。
本実施の形態においては、所定時間でのサーモ弁の目標開度変化量が所定量以上の場合、もしくは、所定時間での通路面積調整手段での目標通路面積変化量が所定量以上の場合には、目標開度もしくは目標通路面積が変化した後、弁開度の変化量に制限を持たせるようにしたため、冷却経路の循環水量の急激な変化を避けることができ、冷却系システムの耐久性を向上させるものである。
本発明は車両動力源の液冷式冷却装置に適用できる。
本発明に係る車両駆動源(エンジン)本体を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態1に係るエンジン冷却系の構成を示す図である。 本発明の実施の形態1に係るエンジン冷却系の制御方法を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1に係るエンジン冷却系の動作態様の一例を示す図である。 本発明の実施の形態1に係るエンジン冷却系の動作態様の一例を示す図である。 本発明の実施の形態1に係るエンジン冷却系の動作態様の一例を示す図である。 本発明の実施の形態1に係るエンジン冷却系の状態を変更する際の制御方法をグラフで示す図である。 本発明の実施の形態2に係るエンジン冷却系の状態を変更する際の制御方法をグラフで示す図である。
符号の説明
101 エンジン、 102 スロットル弁、
103 クランク角度センサ、 104 燃料制御弁、
105 点火制御手段、 106 電子制御装置、
201 ウォータポンプ、 202 ラジエータ、
203 ラジエータアッパホース、 204 ラジエータロアホース、
205 バイパス通路、 206 サーモ弁、
207 ヒータコア、 208 ヒータインホース、
209 ヒータアウトホース、 210 通路切換弁、
211 水温センサ、 212 ラジエータファン、
213 ラジエータファン制御装置。

Claims (7)

  1. 車両の動力源に取り付けられ、上記車両動力源と同期して回転する回転軸の回転数を検出する車両動力源の回転数検出手段と、上記回転数検出手段の検出信号から上記車両動力源の回転速度を演算する車両動力源回転速度演算手段と、上記車両動力源の冷却水温を検出する水温センサと、上記車両のタイヤ軸に比例する回転速度を検出して車速を演算する車速演算手段と、上記車両動力源の冷却水経路に取り付けられて冷却水を循環させるウォータポンプと、上記ウォータポンプの回転数に基づいて上記ウォータポンプの吐出流量を演算するウォータポンプ流量演算手段と、冷却水を熱交換するためのラジエータと、上記ラジエータを通過する風速を調整するラジエータファンと、上記ラジエータファンの風速を調整するラジエータファン制御装置と、上記車両の車室内温度を調整するために冷却水によって熱交換を行うヒータコアと、上記車両動力源の冷却水出口から出力された冷却水を上記ラジエータを介さずに上記車両動力源の冷却水入り口へ環流させるバイパス通路と、上記車両動力源の冷却水の出口流量を上記ラジエータ側と上記バイパス側とに分流させるために通路の開度面積を変更し分流流量の調整を行う調整弁と、冷却水通路に取り付けられ上記冷却水通路の通路面積の調整を行う通路面積調整手段と、上記調整弁および上記通路面積調整手段の制御を行うための電子制御装置とを備え、上記車両動力源の冷却系が蓄える冷却系熱量と、運転状態に応じて上記車両動力源が放熱する車両動力源放熱量とによって、冷却系の総熱量を推測するようにしたことを特徴とする車両動力源の冷却系制御方法。
  2. 上記車両動力源の冷却系の熱総量と、上記車両動力源の運転状態によって決定した目標水温によって演算した目標冷却系熱総量とに基づいて、上記ラジエータにおける目標放熱量を決定するようにしたことを特徴とする車両動力源の冷却系制御方法。
  3. 上記車両の車速と上記ラジエータファンの回転数とから上記ラジエータ通過風速を演算するラジエータ風速演算手段と、上記ラジエータの風速と上記ウォータポンプの吐出流量とから上記ラジエータにおける目標放熱量を実現するための目標ラジエータ流量を演算する目標ラジエータ流量演算手段を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両動力源の冷却系制御方法。
  4. 上記目標ラジエータ流量とウォータポンプの吐出流量とによって上記調整弁の目標開度を演算し、上記調整弁を目標開度となるように制御する調整弁制御手段と、上記目標ラジエータ放熱量に対して上記調整弁をフィードバック制御する目標ラジエータ放熱量フィードバック手段を備えたことを特徴とする請求項3に記載の車両動力源の冷却系制御方法。
  5. 所定時間における上記調整弁の目標開度変化量が所定量以上の場合、もしくは、所定時間における上記通路面積調整手段での目標通路面積変化量が所定量以上の場合には、上記ウォータポンプの回転速度を減速または停止させて、その後に上記調整弁開度もしくは上記通路面積調整手段の通路面積の変更を行うことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の車両動力源の冷却系制御方法。
  6. 上記調整弁の開度もしくは上記通路面積調整手段の通路面積の変更を行った後に、上記ウォータポンプ回転数を増速させるようにしたことを特徴とする請求項5に記載の車両動力源の冷却系制御方法。
  7. 所定時間における上記調整弁の目標開度変化量が所定量以上の場合、もしくは、所定時間における上記通路面積調整手段の目標通路面積変化量が所定量以上の場合には、上記調整弁もしくは上記通路面積調整手段の弁開度の変化量に制限を持たせるようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の車両動力源の冷却系制御方法。
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