JP2001248080A - ポリエステル系顔料着色起毛布帛の製造方法 - Google Patents

ポリエステル系顔料着色起毛布帛の製造方法

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JP2001248080A
JP2001248080A JP2000050706A JP2000050706A JP2001248080A JP 2001248080 A JP2001248080 A JP 2001248080A JP 2000050706 A JP2000050706 A JP 2000050706A JP 2000050706 A JP2000050706 A JP 2000050706A JP 2001248080 A JP2001248080 A JP 2001248080A
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尚夫 丸山
Hiroharu Morisaka
洋晴 森坂
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な方法で、洗い晒し感や着古し感といっ
た特殊表面効果を有し、さらにソフトで反発感に優れた
風合いを有するポリエステル系顔料着色起毛布帛を提供
する。 【解決手段】 布帛を構成する糸条の少なくとも一部
に、単糸繊度0.6デシテックス以下のポリエステル系
繊維糸条を用いた布帛に、起毛処理を行い、顔料を用い
て吸尽着色する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、洗い晒し感や着古
し感といった特殊表面効果を有するポリエステル系顔料
着色起毛布帛の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ポリエステル繊維布帛に洗い
晒し感や着古し感といった外観を付与するためには、ポ
リエステル繊維布帛へ顔料をバインダー樹脂を用いて固
着させるという方法が行われている。さらに、より洗い
晒し感や着古し感といった外観を得るためには、布帛表
面に部分的に濃色部と淡色部が必要で、顔料を脱落させ
る加工工程、例えば、ワッシャー染色機等を用いて布帛
を洗ったり、エミリー起毛で顔料を落としたりするとい
った加工工程を行う必要があり、加工工程が非常に煩雑
で、時間がかかるという問題がある。また、従来より、
ポリエステル繊維布帛をアルカリ処理等により減量加工
を行い、次いで、分散染料を用いて染色し、さらにこの
染色布帛の表面に顔料とバインダーをコーティングし、
熱処理を行って顔料を布帛表面に固着させる。次いでこ
の布帛を縫製し、ワッシャー染色機等を用いて、布帛表
面の顔料を脱落させるという加工方法が行われている。
この方法では、ポリエステル繊維布帛への顔料の固着
は、バインダー樹脂を介して繊維表面へ固着させるの
で、顔料の使用量が多い場合(濃色)は、顔料とバイン
ダー樹脂の皮膜層が厚くなり、風合いが硬くなり、堅牢
度が悪いといった問題がある。
【0003】また、顔料による繊維材料の着色に関する
公報として、例えば、特開平10−310718号公報
には、既縫製、未縫製に関わらず希望する染色濃度で均
一に染色材料を染色できるという繊維材料の染色方法に
関する方法が記載されている。このカチオン性水性顔料
組成物を用いた染色方法は、すべての天然繊維および合
成繊維の染色に適用可能であり、繊維をムラなく均一に
染色することを目的としており、染色方法は、35〜7
0℃で10〜30分間染色する方法が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、このよう
な現状に鑑みて行われたもので、簡単な方法で、洗い晒
し感や着古し感といった特殊表面効果を有するポリエス
テル系繊維布帛を製造する方法を提供することを目的と
するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、布
帛を構成する糸条の少なくとも一部に、単糸繊度0.6
デシテックス以下のポリエステル系繊維糸条を用いてな
る布帛に、起毛処理を行い、その後該ポリエステル系繊
維布帛を顔料を用いて吸尽着色することを特徴とするポ
リエステル系顔料着色起毛布帛の製造方法、および、布
帛を構成する糸条の少なくとも一部に、アルカリ難溶解
成分とアルカリ易溶解成分からなるポリエステル系割繊
型複合繊維を用いてなる布帛に、アルカリ処理を行い該
ポリエステル系繊維を分割させて極細繊維群の束を生成
し、次いで該布帛表面に起毛処理を行い、その後顔料を
用いて吸尽着色することを特徴とするポリエステル系顔
料着色起毛布帛の製造方法、および、顔料を用いて着色
を行うに際して、処理温度を2段階に分けて吸尽着色す
ることを特徴とする請求項1または2記載のポリエステ
ル系顔料着色起毛布帛の製造方法を要旨とするものであ
る。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明では、布帛を構成する糸条の少なくとも一部に、
単糸繊度0.6デシテックス以下のポリエステル系繊維
糸条を用いる。本発明で用いる単糸繊度0.6デシテッ
クス以下のポリエステル系繊維は、一般的に行われてい
る紡糸方法を用いて紡糸した繊維を用いればよく、例え
ば、吐出量と延伸倍率を調整することにより直接紡糸し
た繊維、または、海島型や放射型等の2成分複合繊維中
の1成分の溶解、分解除去、あるいは、膨潤、収縮等の
化学的方法、あるいは、曲げ、しごき、モミ等の物理的
方法等を用て分割した繊維、または、ポリエステル系ポ
リマーをメルトブロー法やフラッシュ紡糸法等の特殊紡
糸法により繊維状に形成したものである。
【0007】上述のポリエステル繊維の断面は、一般的
に用いられれているものでよく、例えば、丸断面、より
好ましくは異形断面で、表面積が大きいW断面、六葉断
面、九葉断面、十字断面を用いるとさらに好ましい。
【0008】本発明では、上述のポリエステル繊維糸条
を、原糸のまま用いてもよく、仮撚捲縮加工した加工糸
を用いてもよい。また、高収縮糸、高弾性糸、異収縮混
繊糸等のポリエステル繊維糸条と混繊して用いてもよ
い。
【0009】本発明では、布帛を構成する糸条の少なく
とも一部に、単糸繊度0.6デシテックス以下のポリエ
ステル系繊維糸条を用いて、布帛を作成する。本発明で
は、布帛を構成する糸条の少なくとも一部に、上述のポ
リエステル繊維糸条を用いればよく、その他の繊維素材
を用いてもよく、その他の繊維素材として、例えばナイ
ロン6、ナイロン66等のポリアミド繊維、ポリアクリ
ル繊維、綿、羊毛、絹、麻等の天然繊維を用いてもかわ
まわない。本発明布帛は、織物、編物、不織布等のいず
れでもよく、例えば、織物の場合、経糸と緯糸の全てに
上述のポリエステル繊維糸条を用いてもよく、また経糸
と緯糸の一部に用いてもよい。
【0010】また、本発明では、単糸繊度0.6デシテ
ックス以下のポリエステル系繊維を得るために、アルカ
リ難溶解成分とアルカリ易溶解成分からなるポリエステ
ル系割繊型複合繊維を用いるのが好ましい。アルカリ難
溶解成分とアルカリ易溶解成分からなるポリエステル系
割繊型複合繊維とは、例えば、図1に示すごとく繊維単
糸断面に、アルカリ難溶解成分のポリエステル系ポリマ
ーとアルカリ易溶解成分のポリエステル系ポリマーを配
置し、重量比率を1:5から5:1の割合で複合紡糸、
延伸して製糸した繊維である。ポリエステル系割繊型複
合繊維の単糸の分割数は、4分割以上が好ましい。4分
割未満では、アルカリ処理により単糸を割繊しても本発
明の特徴である洗い晒し感や着古し感といった特殊表面
効果が少なくなる。
【0011】本発明のアルカリ難溶解成分とアルカリ易
溶解成分からなるポリエステル系割繊型複合繊維のアル
カリ難溶解成分とは、一般ポリエステル成分のテレフタ
ル酸を主たる酸成分とし、炭素数2〜6のアルキレング
リコール、特に好ましくはエチレングリコールを主たる
グルコール成分とするポリエステル成分、あるいは、テ
レフタル酸を主たる酸成分とし、ブタジエングリコール
を主たるグルコール成分とするポリエステル成分であ
る。
【0012】本発明のアルカリ易溶解成分とは、上記ポ
リエステルに第三成分として、5−ナトリウムスルホイ
ソフタル酸、スルホイソフタル酸、イソフタル酸、アジ
ピン酸、P−オキシ安息香酸、ナフタリン−2,6−ジ
カルボン酸、セバチン酸、1−4ブタンジオール、P−
Bオキシエトキン安息香酸、シクロヘキサンジカルボン
酸、ネオペンチルグリコール等の公知の共重合成分を数
モル%〜20モル%共重合したポリエステル成分であ
る。
【0013】本発明では、ポリエステル系割繊型複合繊
維を用いた布帛にアルカリ処理を行い、該ポリエステル
系繊維を分割させる。ここで用いるアルカリ処理として
は、ポリエステル系割繊型複合繊維を用いた布帛を、ア
ルカリ含有処理液中に浸漬し、ポリエステル系割繊型複
合繊維のアルカリ易溶解成分を溶解することをいう。
【0014】アルカリ含有処理液中のアルカリは、一般
的に用いられているものを用いればよく、例えば、ナト
リウム、カリウム等のアルカリ金属の水酸化物を用いれ
ばよい。また、アルカリ処理温度や処理時間、浴比等も
一般的に行われている条件を用いればよい。アルカリ処
理後、ポリエステル系割繊型複合繊維はアルカリ易溶解
成分が溶解し、例えば、図2に示すごとく、ポリエステ
ル系繊維を分割させて極細繊維群の束を生成する。
【0015】次いで、本発明では、単糸繊度0.6デシ
テックス以下のポリエステル系繊維糸条を用いた布帛
に、起毛処理を行う。ここで用いる起毛処理とは、一般
的に行われて方法を用いればよく、例えば、針布ロー
ル、サンドロールやサンドベルトを使用した起毛機によ
り起毛処理を行ことをいう。この起毛処理により、ポリ
エステル極細繊維が、布帛の表面に起毛状態で存在し、
光りの散乱性がさらに増大されることとなる。
【0016】次いで、本発明では、ポリエステル系割繊
起毛布帛を、顔料を用いて吸尽着色する。顔料の吸尽着
色方法としては、例えば、特開平2−3221470号
公報や、特開平6−136672号公報に記載されてい
る着色方法(布帛をカチオン性助剤で予備処理し、次い
で吸尽法により着色する方法)を用いればよく、また、
特開平10−310718号公報に記載されている着色
方法(布帛をカチオン性助剤で予備処理しないで吸尽法
により着色する方法)を用いればよい。
【0017】本発明では、洗い晒し感や着古し感といっ
た特殊表面効果を得るため、処理温度を2段階に分けて
吸尽着色するのがより好ましい。ここでいう処理温度を
2段階に分けて顔料の吸尽着色するとは、低温で吸尽着
色を行い、さらに中〜高温で吸尽着色を行い、着色温度
を2段階に分ける着色方法を意味し、具体的には、まず
低温の40〜60℃で10〜30分間着色した後、さら
に中〜高温の60〜90℃に昇温して10〜20分間着
色を行う。着色温度の低温と中〜高温の温度差が、10
〜20℃での範囲で吸尽着色するのが好ましい。吸尽着
色に用いる機械は、一般的に用いられているものを用い
ればよく、例えば、液流染色機、気流染色機、ワッシャ
ー染色機、ドラム染色機等を用いればよい。
【0018】さらに、洗い晒し感や着古し感といった特
殊表面効果をより一層向上させるために、一般的に行わ
れている繊維加工処理方法を組み合わせるのが好まし
い。例えば、ポリエステル系布帛にアルカリ減量処理を
行う。アルカリ減量処理は、一般的に行われている方法
を用いればよく、アルカリ減量率は、15〜50重量%
程度が好ましく、特に20〜30重量%程度が最も好ま
しい。
【0019】また、顔料を吸尽着色する前に、分散染料
等を用いてポリエステル系布帛を染色・捺染を行い、地
染を施したポリエステル系布帛に、顔料の吸尽着色する
と、地染部分と布帛表面部分に色相差が生じムラ染効果
を得ることがでる。
【0020】また、一般的に行われている捺染方法を用
いて、ポリエステル系布帛にアルカリ含有捺染糊を所望
の柄に印捺して、乾燥後、乾熱または湿熱にて加熱処理
をし、ポリエステル系布帛表面を部分的に減量し、凹凸
のある柄をつけてもよい。
【0021】また、ポリエステル系布帛を縫製した後
に、顔料を吸尽着色すると、着色処理時に、縫製品が処
理管体に当たり、こすれたりするので、洗い晒し感や着
古し感といった特殊表面効果をより一層得ることができ
る。
【0022】ポリエステル系布帛のソフト性と反発感と
いった風合いを付与し、堅牢度を向上させるために、一
般的に用いられている繊維樹脂加工剤、例えばアクリル
系、塩化ビニル系、ウレタン系、ポリアミド系、ポリエ
ステル系、シリコン系、フッ素系の樹脂を単独または2
種以上混用した樹脂加工剤を用いて後加工を行ってもよ
い。本発明は、以上の構成を有するものである。
【0023】
【作用】本発明のごとく、単糸繊度0.6デシテックス
以下のポリエステル系繊維糸条を用いると、繊維が極細
であるので、繊維の表面積が多くなり、光の乱反射が大
きくなる。さらに、この極細繊維布帛の表面を起毛する
と、布帛表面がマイクロパウダー状になり、より一層、
光の乱反射が大きくなる。また、ポリエステル系繊維に
アルカリ処理を行うと、繊維の長さ方向にエッジング状
の窪みができ、光の乱反射が大きくなる。このように、
光の乱反射が大きくなると、透明な氷が砕けたごとく光
沢が透明部分と不透明部分の光沢を生じ、特殊表面効果
を得ることができる。また、単糸繊度0.6デシテック
ス以下のポリエステル系繊維糸条を用いると、繊維表面
積が多いため、多量の顔料を薄い皮膜で固着することが
でき、堅牢度が向上し、また顔料の濃淡が出やすくな
る。さらに、顔料を用いて着色を行うに際して、処理温
度を2段階に分けて吸尽を行うと、低温で繊維に均一に
着色させ、さらに中〜高温で吸尽させることにより顔料
を凝集させ、繊維表面に顔料をランダムに着色させるこ
とができるので、繊維表面がムラ染めのようになり、洗
い晒し感や着古し感といった特殊表面効果を得ることが
できる。
【0024】
【実施例】次に、本発明を実施例によってさらに具体的
に説明するが、実施例における性能の測定・評価は下記
の方法で行った。 洗い晒し感や着古し感(外観) 布帛の外観を視覚により、相対的に次の3段階で評価し
た。 ○;優れている。 △;やや不足している。 ×;不足している。 風合い 布帛の風合い(ソフト性と反発感)をそれぞれ手触りに
よる官能テストにより、相対的に次の3段階で評価し
た。 ○;優れている。 △;やや不足している。 ×;不足している。
【0025】実施例1 経糸に56デシテックス/24フィラメントのレギュラ
ーポリエステルと90デシテックス/256フィラメン
トの極細レギュラーポリエステルを用いて、S方向に1
200T/m施撚した糸条を用い(番手130/2
7)、緯糸に84デシテックス/36フィラメントのレ
ギュラーポリエステルを用いて、SZ方向に2500T
/m施撚した(番手75/36)糸条を用い、経密度1
69本/吋、緯密度104本/吋の5枚朱子織物を製織
した。この朱子織物を、下記処方1の精練液を用いて9
5℃で30秒間精練した後、下記処方2のリラックス処
理液を用いて、120℃で20分間、浴比1:10、液
流染色機でリラックス処理し、190℃で30秒間プレ
セットした後、水酸化ナトリウム水溶液(18%)中に
浸漬し圧搾絞液後、110℃で8分間スチーミング処理
を行い、ポリエステルの減量加工を行った。(減量率2
0%)このポリエステル織物の表面を、320メッシュ
のサンドペーパーでカバーされた1本ロール型エメリー
起毛機(和歌山鉄工株式会社製)を用いて、ロール回転
数800rpm、ランニングスピ−ド5m/分の条件で
起毛した。得られた起毛ポリエステル織物を、下記処方
3の処理液を用いて80℃で20分間、浴比1:30で
前処理を行い、次いで下記処方4の顔料着色処理液中に
浸漬し、液流着色機(日阪製作所製 サーキュラーR
N)を用いて、浴比1:20で、まず55℃で25分間
吸尽着色し、さらに、70℃まで昇温して10分間吸尽
着色し、水洗した後、150℃で2分間乾燥した。さら
に、SYNTHAPPRET BAT(バイエル株式会
社製 ウレタン系樹脂)3%に浸漬し圧搾絞液後、15
0℃で20秒分間乾燥した後、180℃で30秒間熱処
理を行い、実施例1のポリエステル顔料着色起毛織物を
得た。
【0026】処方1 水酸化ナトリウム 1g/リットル スコアロールFC250 1g/リットル (花王株式会社製 界面活性剤) IPキレートD40 0.3g/リットル (一方社油脂工業株式会社製 キレート剤)
【0027】処方2 スコアロールFC250 0.5g/リットル (花王株式会社製 界面活性剤) IPキレートD40 0.3g/リットル (一方社油脂工業株式会社製 キレート剤)
【0028】 処方3 EMACOL CT AGENT TRconc 20 5%owf (山陽色素株式会社製 アニオン性界面活性剤)
【0029】 処方4 EMACOL CT RED 4318N 9%owf (山陽色素株式会社製 顔料) EMACOL CT F1101 1.5%owf (山陽色素株式会社製 カチオン性特殊高分子化合物) EMACOL CT I222 5%owf (山陽色素株式会社製 カチオン性特殊高分子化合物)
【0030】実施例2 経糸に33デシテックス/12フィラメントのポリエス
テル高収縮糸と72デシテックス/48フィラメントの
ポリエステル割繊糸を用いて、S方向に300T/m施
撚した混繊糸条を用い(番手95/60)、緯糸に84
デシテックス/36フィラメントのレギュラーポリエス
テルを用いて、SZ方向に2500T/m施撚した(番
手75/36)糸条を用い、経密度254本/吋、緯密
度88本/吋の5枚朱子織物を製織した。この5枚朱子
織物を、実施例1と全く同一の方法により、精練、リラ
ックス処理を行い、次いで、水酸化ナトリウム10g/
リットル中に浸漬し、90℃で40分間、液流着色機を
用い、浴比1:20でポリエステルの割繊処理を行い、
8分割に割繊した。次いで、この織物を190℃で30
秒間プレセットし、実施例と1全く同一方法にて起毛し
た。さらに、この織物を水酸化ナトリウム40g/リッ
トル中に浸漬し、95℃で120分間処理を行い、ポリ
エステルの減量加工を行った。(減量率20%)この割
繊起毛織物を、実施例1と全く同一の方法により、顔料
着色処理を行い、実施例2のポリエステル顔料着色起毛
織物を得た。
【0031】実施例3 実施例1のポリエステル織物を用い、実施例1と全く同
一の方法により、精練、リラックス処理、アルカリ割繊
処理、起毛を行った。この織物を縫製した後、ワッシャ
ー染色機を用いて、実施例1と全く同一の処方により顔
料着色処理を行った後、EMACOL CT バインダ
ー AS(山陽色素株式会社製 アクリル系樹脂)2%
に浸漬し、遠心脱水後、タンブラー乾燥機で130℃で
30分間乾燥熱処理し、実施例3のポリエステル顔料着
色起毛織物を得た。
【0032】比較例1 実施例2のポリエステルサテン織物を用い、アルカリ処
理による割繊処理を行わない以外は、実施例2と全く同
一の方法により、精練、リラックス処理、起毛、顔料吸
尽着色、樹脂加工を行い、比較例1のポリエステル顔料
着色起毛織物を得た。
【0033】比較例2 実施例2のポリエステルサテン織物を用い、実施例2と
全く同一の方法により、精練、リラックス処理、アルカ
リ減量処理、起毛処理を行った。この織物を下記処方5
の分散染料染液を用いて、液流染色機で、130℃で2
0分間染色した後、180℃で20秒間プレセットし
た。この分散染料染色織物の表面に下記処方6の顔料コ
ーティング液を、ナイフコーティングし、170℃で3
分間熱処理した。この織物を縫製した後、ワッシャー染
色機を用いて、60℃で40分間、浴比1:20で撹拌
洗浄し、顔料を脱落させて、比較例1のポリエステル顔
料着色起毛織物を得た。
【0034】 処方5 ダイヤニックス Yellow Brown 2RFS 2.8%owf (ダイスター株式会社製 分散染料)
【0035】処方6 リュウダイW Black RL 5部 (大日本インキ株式会社製 分散染料) ディクセルクリア 1353M 100部 (大日本インキ株式会社製 アクリル系樹脂) 本発明および比較用のポリエステル顔料着色起毛織物の
性能を測定・評価し、その結果を合わせて表1に示し
た。
【0036】
【表1】
【0037】表1より明らかなように、実施例1、2お
よび3のポリエステル顔料着色起毛織物は、織物表面の
洗い晒し感や着古し感に非常に優れ、風合いもソフトで
反発感に優れていた。比較例1の織物は、織物表面の洗
い晒し感や着古し感が不足していおり、風合いもやや不
足していた。比較例2の織物は、織物表面の洗い晒し感
や着古し感が不足していおり、風合いも硬かった。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、簡単な方法で洗い晒し
感や着古し感といった特殊表面効果を有するポリエステ
ル系顔料着色起毛布帛を製造する方法を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いるポリエステル系割繊型複合繊維
の断面の一例を示した図である。
【図2】図1のポリエステル系割繊型複合繊維が分割さ
れた状態を示す断面の図である。
【符号の説明】
1 アルカリ難溶解成分 2 アルカリ易溶解成分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B154 AA07 AA17 AB20 BA07 BA12 BA16 BA21 BA25 BB32 BB43 BD01 BF07 CA42 DA13 4H057 AA02 DA01 DA17 DA32 DA34 GA07 GA22 HA01 JA10 JB02 4L031 AA18 AB09 BA11 CA01 CA10 CA15 DA00 DA09

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 布帛を構成する糸条の少なくとも一部
    に、単糸繊度0.6デシテックス以下のポリエステル系
    繊維糸条を用いてなる布帛に、起毛処理を行い、その後
    該ポリエステル系繊維布帛を顔料を用いて吸尽着色する
    ことを特徴とするポリエステル系顔料着色起毛布帛の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 布帛を構成する糸条の少なくとも一部
    に、アルカリ難溶解成分とアルカリ易溶解成分からなる
    ポリエステル系割繊型複合繊維を用いてなる布帛に、ア
    ルカリ処理を行い該ポリエステル系繊維を分割させて極
    細繊維群の束を生成し、次いで該布帛表面に起毛処理を
    行い、その後顔料を用いて吸尽着色することを特徴とす
    るポリエステル系顔料着色起毛布帛の製造方法。
  3. 【請求項3】 顔料を用いて着色を行うに際して、処理
    温度を2段階に分けて吸尽着色することを特徴とする請
    求項1または2記載のポリエステル系顔料着色起毛布帛
    の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003221790A (ja) * 2002-01-30 2003-08-08 Toray Ind Inc 有毛人工皮革とその製造方法
CN102644156A (zh) * 2012-04-12 2012-08-22 常熟市哈达毛绒制造有限公司 一种涤纶长丝生产麻灰短毛绒面料的方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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