JP3593218B2 - 着古し調の外観を有する繊維構造物およびその製造方法 - Google Patents

着古し調の外観を有する繊維構造物およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、着古し調の外観を有する繊維構造物およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
本来、ポリエステル繊維は、特に染色性において均一であること、および洗濯に関して変退色が少ないこと、すなわち、染色堅牢性良く染色されることを特徴として発展している。一方、近年のファッションは、多様性に富んでおり、最近の若者によるファッションの流行においては、例えば、ブルーデニムのように、洗いざらしした感じ、着古した感じが好まれている。その中で、均一なポリエステルフィラメントにも斑が要求されるようになり、シックアンドシン糸に代表される色斑を持つ素材が一つのジャンルを形成するに至っている。このシックアンドシン糸については数多くの提案がなされており、多彩な色斑が可能となっているが、実際に剥げる、あるいは剥げた感覚(着古し調)を有するシックアンドシン素材には至っていない。
【0003】
一方、カチオン可染ポリマーと通常ポリエステルポリマーとの芯鞘コンジュゲート糸でのカチオン染料による異染性を狙った着古し感覚のポリエステル布帛が提案されている(特開平7−173766号公報)。しかしながら、この先行技術は、コンジュゲート糸の芯鞘間に異染性を付与したものであるため、剥げ感、着古し感に乏しく、しかも高温染色が必要であり、天然繊維、アクリル繊維などの他の繊維との交編織布帛での染色に問題を生じる。
【0004】
また、ブリーチアウトデニムなどと称されているカジュアルパンツは、インジゴ染料にて染色された綾織物あるいはその縫製品を漂白剤を使用した後で脱色されたものであるが、さらにインジゴ染料のブルーのみでなく、種々の色相のカラーデニムに対しても着古した感じ、すなわち、ブリーチアウトした感じの商品が好まれるようになっている。これらの製品は、従来、反応染料で着色後、塩素晒をしたり、あるいは、バット染料で着色後、塩素晒をしているが、それぞれの欠陥がある。すなわち、前者は、一般に反応染料の塩素堅牢性が不良のため、染色布の濃度コントロールが困難であり、後者は、塩素堅牢性が良好過ぎてブリーチアウトした感じが出にくい。いずれの場合も、漂白工程がウインスなどのバッチ方式であり、長時間を要したり、漂白剤を使用しても、脱色するために漂白されずに残った染料さえも漂白剤により影響を受け、堅牢度低下、色相の限定などの問題が残る(特開平6−322676号公報)。また、漂白剤として、次亜塩素酸ソーダなどを使用した場合は、臭気の問題で作業性が悪いなどの欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の有する問題点を解消し、多用な色相に染色でき、かつジーンズの剥げ感、着古し感を、ポリエステル糸で常圧下処理において付与することが可能な着古し調の外観を有する繊維構造物およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、鞘部を構成する糸(以下、単に「鞘部」ともいう)が芯部を構成する糸(以下、単に「芯部」ともいう)よりも濃染色された芯鞘複合型2層構造ポリエステル糸からなる繊維構造物であって、芯部が常圧下において分散染料で淡染色もしくは未染色のポリエステル糸で、鞘部が常圧下において分散染料で濃染色されたポリエステル糸であり、かつ、鞘部は芯部の周りを取り巻いて外層部を構成し、しかも、芯部が部分的に表面に露出していることを特徴とする着古し調の外観を有する繊維構造物である。
【0007】
また、本発明は、芯部が常圧下において分散染料で淡染色もしくは未染色であるポリエステルポリマーよりなるポリエステル糸と、鞘部が常圧下において分散染料で濃染可能なポリエステルポリマーよりなるポリエステル糸とから構成された芯鞘複合型2層構造ポリエステル糸を製編織し、次いで、得られる繊維構造物を、アルカリ処理、熱水処理および擦過処理の群から選ばれた少なくとも1種の処理と染色処理とを施すことを特徴とする着古し調の外観を有する繊維構造物の製造方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の着古し調の外観を有する繊維構造物は、異ポリマーよりなる芯鞘複合型2層構造ポリエステル糸を、多用な色相に常圧下で染色する前、染色中または染色後、着古し調を得るために、ジーンズなどのように実際に部分的に繊維表面を剥ぎ落としや溶かし落としなどによって除去することを特徴としている。除去した部分は、除去する前の部分と異染性を有していなければ、剥げ感覚の表情を呈さず、かつ、部分的に繊維表面を除去した後も、強度を保つ必要がある。
【0009】
ここで、本発明に用いられる芯鞘複合型2層構造ポリエステル糸とは、繊維構造物となした場合、ジーンズと同様に色を落として剥げ感覚を呈するもの、すなわち鞘部の部分的除去により露出芯部が無色あるいは淡色で、除去されない鞘部が芯部よりも濃色であることが必要である。従って、本発明に使用する芯鞘複合型2層構造ポリエステル糸は、鞘ポリマーが常圧下で分散染料により易染性の変性ポリエステルポリマー、芯ポリマーがポリエチレンテレフタレートに代表される通常のポリエステルポリマーから構成される。鞘ポリマーが変性ポリエステルポリマーであるのは、上記の色相の理由以外に、本発明で除去法の一環として使用されることのあるアルカリ減量において、鞘部の部分的除去が可能な易減量性を有する必要があるためである。また、芯鞘複合型2層構造ポリエステル糸の鞘部は、鞘部よりも淡染色あるいは未染色である芯部の周りを交互撚糸状に取り巻いて外層部を構成し、しかも芯部が部分的に表面に露出していることを要する。
【0010】
上記鞘部を構成するポリマーとしては、変性ポリエステルポリマーが好ましく、さらに好ましくはガラス転移温度(Tg)が68℃以下の変性ポリエステルポリマーである。ここで、ガラス転移温度(Tg)とは、低温あるいは室温では分子鎖がランダムコイル状のまま凍結された無定形のガラス状態あるいは部分的に結晶化した固体状態である高分子が、温度を上げていくと、高分子主鎖のミクロンブラウン運動が始まる温度をいう。このTg以上では、次第に軟化して力を加えると流動し、ついには溶融状態となる。鞘部を構成するポリマーとして、Tgが68℃以下の変性ポリエステルポリマーを使用すると、分子鎖の結晶性が低いため、染料が繊維内部に拡散しやすく、常圧下で濃色に染色することができる。
【0011】
この変性ポリエステルポリマーは、例えばエチレンテレフタレート単位を主体の骨格とし、これに、アジピン酸が少なくとも8モル%以上共重合されたもの、またはこれ以外に使用できる共重合成分として、セバシン酸、ポリエチレングリコールなどが挙げられる。アジピン酸共重合の場合、8モル%未満では、易染(濃染)効果が少ない。また、アジピン酸は、多くても15モル%以下の共重合量であり、15モル%を超えると、ポリマー融着が懸念される。これらの鞘部は、常圧下で分散染料に可染性であり、一方、芯部は、常圧下で分散染料に淡染もしくは未染性で、高温130℃では可染であるため、芯部の露出部が無〜着色のものまで容易に対応することができる。また、鞘部は、酸化チタンなどの微粒子を含んでいてもよい。
【0012】
一方、芯部は、好ましくはガラス転移温度(Tg)が68℃を超えるポリマー、例えばポリエチレンテレフタレートに代表される通常のポリエステルポリマーで良いが、好ましくはダル光沢を有するポリマーが良い。ブライトポリマーでは、透明性が高く、芯部が露出していても、鞘部と同色に見えて剥げ感覚の繊維構造物とはならない。ダル効果を得るには、無機微粒子を含有させることが効果的である。使用できる無機微粒子としては、例えば酸化チタン、酸化マグネシウム、アルミナ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、ジルコン、メタリン酸アルミニウム、リン酸カルシウムなどが挙げられる。
【0013】
さらに、鞘部および芯部には、本発明の目的を損なわない範囲内で、安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、蛍光増白剤、触媒、着色剤などを添加したものでもよい。
【0014】
本発明に使用される芯鞘複合型2層構造ポリエステル糸の形態としては、均一な通常の延伸糸であっても、あるいは斑延伸糸(シックアンドシン糸)であってもよい。また、長繊維としても、短繊維としても使用することが可能であり、その単糸デニールは特に限定されないが、0.7〜5デニールが好ましく、特に1〜3デニールが好ましい。
【0015】
本発明の着古し調の繊維構造物を得るに際し、上記芯鞘複合型2層構造ポリエステル糸を使用し、例えば、伸度の異なる2種類の糸(高伸度糸が側糸)をエアーなどで複合したのち、仮撚加工して得られる捲縮と糸長差を有する加工糸、また、収縮率の異なる糸(低収縮糸が側糸)をエアーなどで複合したのち、熱処理することにより、糸長差を発現する加工糸、さらには、天然繊維などとの複合加工糸であってもよい。
【0016】
また、本発明の繊維構造物は、綿、麻などのセルロース系繊維、レーヨン、ポリノジック、キュプラ、テンセルなどの再生セルロース系繊維、羊毛、絹などのタンパク質繊維、ポリアミド繊維、通常のポリエステル繊維、アクリル繊維などの合成繊維などと交編織しても構わない。
【0017】
本発明の繊維構造物を製造するには、上記ポリエステル繊維が使用されるが、本来、ポリエステル繊維は優れた物理的物性を有しており、本発明の目的である、剥げさせる繊維としては、不向きな繊維である。従って、剥げるきっかけとなる工程および/または実際に剥げさせる工程(擦過工程)を必要とする。ここで、剥げるきっかけとなる工程とは、繊維表面である鞘部を劣化させる方法であり、例えばアルカリ処理法や高熱水処理法が挙げられる。
【0018】
このうち、アルカリ処理法は、カセイソーダなどの一般のアルカリ剤による減量法であり、連続減量法や浴中処理法、あるいは部分的塗布などによる部分処理法などが可能である。この場合、連続減量法や浴中処理法は、布帛(繊維構造物)全体が均一に処理されるため、後の擦過工程で部分的に擦過することが必要である。一方、部分塗布による部分処理法では、部分劣化や部分減量が進行するため、擦過工程では均一に擦過しても、芯部が部分的に露出する。減量率は、目的により異なるが、均一処理の場合、減量率が鞘部成分比率を超えると、異染性を得ることができない。好ましい減量率は、鞘部成分の30〜60重量%である。なお、これらの剥げるきっかけとなる工程は、染色前、染色中、染色後のいずれであっても構わないが、好ましくは染色前である。
【0019】
また、擦過工程は、例えば、原反での擦過と、縫製品での擦過が挙げられる。原反での擦過は、さらにドライでの擦過と、浴中での擦過の二つがある。このうち、ドライでの擦過とは、ドライ状態での擦過をいうが、高速回転するローラの表面に貼りつけられたサンドペーパーなどによるバッフィング処理などが使用できる。この場合、サンドペーパーの粒度や該ローラと被処理表面の接触回転数などの条件により、擦過効果に違いを生じさせることが可能である。一方、浴中擦過としては、生地を揉んだり、落下させたり、衝撃させることにより、生地と生地間および生地と染色機間で擦過する方法(染色工程と併用することも可能)である。ここで、揉みとは、高温高圧下で行うが、独立した工程でもよい。染色との同時加工工程でも可能である。また、落下とは、高温高圧ワッシャーで落下を繰り返す方法、衝撃とは、染色機中に衝突板を設け、そこに生地をぶつける方法をいう。この方法は、揉みと併用すると効果的である。
【0020】
また、縫製品での擦過は、前述の擦過も可能であるが、ストーンウォッシュという縫製品独自の方法も採用することができる。この方法は、縫製品とともに軽石などを投入し混ぜ合わせる方法であり、軽石が縫製品と衝突、擦過を繰り返し、生地表面を剥げさせることであり、本発明においても有効な方法である。
【0021】
本発明の繊維構造物における染色は、芯部が常圧下において分散染料により淡染色もしくは未染色のポリエステルポリマーよりなるポリエステル糸で、鞘部が常圧下において分散染料で可染性の変性ポリエステルポリマーよりなるポリエステル糸であるため、常圧分散染色を行うことにより、芯鞘部が同色あるいは同系色の淡色と濃色になる。このとき、染色性の濃淡差は、染料、染色条件、ポリマーの染着性の差異に依存する。この中で、依存性の高いものは、染色条件とポリマーであり、高温染色およびアジピン酸共重合の場合、アジピン酸8モル%未満の共重合量では芯鞘の異染効果は少ない。
【0022】
染色温度は、通常の水系分散液を用いた場合、常圧下(100℃以下)で実施する必要があり、温度は80℃以上が必要で、好ましくは85〜100℃である。80℃未満では、鞘部の染色性が不充分であり、一方、100℃を超えると、芯部の染着速度が急激に速まり、芯鞘の異染性効果が少なくなる恐れがある。
【0023】
なお、分散染料とは、水に難溶性で水中に分散した系から疎水性繊維の染色に用いられる染料をいう。この分散染料としては、例えばポリエステル繊維やアセテート繊維などの染色に多く用いられるベンゼンアゾ系(モノアゾ、ジスアゾなど)、複素環アゾ系(チアゾールアゾ、ベンゾチアゾールアゾ、キノリンアゾ、ピリジンアゾ、イミダゾールアゾ、チオフェンアゾなど)、アントラキノン系、縮合系(キノフタリン、スチリル、クマリンなど)が挙げられる。
【0024】
【実施例】
以下、本発明を実施例を挙げてさらに具体的に説明する。なお、実施例中における各評価項目は、次のようにして評価した。
減量率
減量率の評価は、芯部構成糸および鞘部構成糸を、それぞれあらかじめ単独でアルカリ処理し、下記式に従って評価した。
減量率(%)={〔アルカリ処理前試料重量(g)−アルカリ処理後試料重量(g)〕/アルカリ処理前試料重量(g)}×100
着古し効果
◎;極めて良好なジーンズ調の剥げ効果が得られている。
○;ジーンズ調の剥げ効果が得られている。
×;ジーンズ調の剥げ効果が得られない。
【0025】
実施例1
芯鞘複合型2層構造ポリエステル糸として、芯部は酸化チタンを3.0重量%含有するポリエチレンテレフタレートポリマーよりなるポリエステル糸と、鞘部はアジピン酸を12.5モル%共重合した変性ポリエチレンテレフタレートポリマーよりなる改質ポリエステル糸〔芯部:鞘部(重量比)=1:1〕を、それぞれ、紡糸速度1,500m/分で紡糸し、延伸温度(予熱)68℃、セット温度150℃で3.5倍に延伸して得た。その後、芯鞘部を構成するポリエステル糸をひきそろえて交絡処理および仮撚加工を行い、芯鞘複合型2層構造ポリエステルフィラメントを得た。
【0026】
このフィラメントを、800回/mSで撚糸し、3/1綾組織の経糸、緯糸として生機を得た(密度;経×緯=160本×100本/in)。この織物を、スコアロール400〔花王(株)製〕で1g/リットル、80℃で20分間精錬した。水洗、乾燥したのち、160℃で1分間熱処理した。その後、カセイソーダ(50g/リットル)で、ボイル・60分間、アルカリ処理した。次いで、下記染浴で常温から2℃/分の速度で昇温し、98℃で60分間染色処理した。
【0027】
染料〔Resolin Blue FBL(バイエル社製)〕4%owf
分散均染剤 ディスパーVB〔明成化成(株)製〕0.5g/l
酢酸 0.2cc/l
浴比 1:10
【0028】
次いで、染色された試料を下記の洗浄浴で80℃×20分間還元洗浄した。
カセイソーダ(フレーク) 2g/l
ハイドロサルファイト 2g/l
アミラジンD〔非イオン活性剤,第一工業(株)製〕2g/l
還元洗浄後、充分水洗して、乾燥、熱処理(160℃×1分間)した。結果を表1に示す。
【0029】
実施例2
実施例1と同様の布帛を用い、アルカリ処理後、サンドペーパーを内層部に巻き付けたタンブラー(回転式熱風乾燥機)で10分間、擦過を行った以外は、同様に処理し、評価した。結果を表1に示す。
【0030】
実施例3
実施例1と同様の布帛を用い、アルカリ処理後、高速回転するローラの表面にサンドペーパーを貼りつけた起毛機でバッフィング処理による擦過を行った以外は、同様に処理し評価した。結果を表1に示す。
【0031】
比較例1
実施例1と同様の布帛を用い、染色温度を130℃とした以外は、同様に処理し、評価した。結果を表1に示す。
比較例2
実施例2と同様の布帛を用い、染色温度を130℃とした以外は、同様に処理し評価した。結果を表1に示す。
【0032】
比較例3
実施例1と同様のフィラメントを用い、芯鞘構成を反対とした以外は、同様に処理し評価した。結果を表1に示す。
比較例4
実施例1と同様の布帛を用い、アルカリ処理を行わなかった以外は、同様に処理し評価した。結果を表1に示す。
【0033】
【表1】
Figure 0003593218
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、ポリエステル糸から構成され、多用な色相に染色でき、かつジーンズの剥げ感、着古し感を有する、着古し調の外観を有する繊維構造物が得られる。

Claims (8)

  1. 鞘部を構成する糸が芯部を構成する糸よりも濃染色された芯鞘複合型2層構造ポリエステル糸からなる繊維構造物であって、芯部を構成する糸が常圧下において分散染料で淡染色もしくは未染色のポリエステル糸で、鞘部を構成する糸が常圧下において分散染料で濃染色されたポリエステル糸であり、かつ、鞘部を構成する糸は芯部を構成する糸の周りを取り巻いて外層部を構成し、しかも、芯部を構成する糸が部分的に表面に露出していることを特徴とする着古し調の外観を有する繊維構造物。
  2. 鞘部を構成するポリエステルのガラス転移温度(Tg)が68℃以下である請求項1記載の着古し調の外観を有する繊維構造物。
  3. 鞘部を構成する糸が、アジピン酸を8〜15モル%共重合した変性ポリエステルよりなるポリエステル糸である請求項1または2記載の着古し調の外観を有する繊維構造物。
  4. 芯部を構成するポリエステルのガラス転移温度(Tg)が68℃を超えるものである請求項1記載の着古し調の外観を有する繊維構造物。
  5. 芯部を構成する糸が常圧下において分散染料で淡染色もしくは未染色であるポリエステルポリマーよりなるポリエステル糸と、鞘部を構成する糸が常圧下において分散染料で濃染可能なポリエステルポリマーよりなるポリエステル糸とから構成された芯鞘複合型2層構造ポリエステル糸を製編織し、次いで、得られる繊維構造物を、アルカリ処理、熱水処理および擦過処理の群から選ばれた少なくとも1種の処理と染色処理とを施すことを特徴とする着古し調の外観を有する繊維構造物の製造方法。
  6. 鞘部を構成するポリエステルのガラス転移温度(Tg)が68℃以下である請求項5記載の着古し調の外観を有する繊維構造物の製造方法。
  7. 鞘部を構成する糸が、アジピン酸を8〜15モル%共重合した変性ポリエステルよりなるポリエステル糸である請求項5または6記載の着古し調の外観を有する繊維構造物の製造方法。
  8. 芯部を構成するポリエステルのガラス転移温度(Tg)が68℃を超えるものである請求項5記載の着古し調の外観を有する繊維構造物の製造方法。
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