JP2001247527A - α−アミノケトン類の製造方法 - Google Patents

α−アミノケトン類の製造方法

Info

Publication number
JP2001247527A
JP2001247527A JP2000062494A JP2000062494A JP2001247527A JP 2001247527 A JP2001247527 A JP 2001247527A JP 2000062494 A JP2000062494 A JP 2000062494A JP 2000062494 A JP2000062494 A JP 2000062494A JP 2001247527 A JP2001247527 A JP 2001247527A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
general formula
acid
aminoketones
alkaline earth
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000062494A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4490543B2 (ja
Inventor
Satoshi Kaku
敏 賀来
Tsutomu Inoue
勉 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Soda Co Ltd
Original Assignee
Nippon Soda Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Soda Co Ltd filed Critical Nippon Soda Co Ltd
Priority to JP2000062494A priority Critical patent/JP4490543B2/ja
Publication of JP2001247527A publication Critical patent/JP2001247527A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4490543B2 publication Critical patent/JP4490543B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】工業的に有利なα−アミノケトン類の製造方法
を提供する。 【解決手段】一般式(II)で表わされる化合物を、相
間移動触媒の存在下に、塩基および低級アルコールを反
応させた後、酸で処理することを特徴とする、一般式
(I)で表わされるα-アミノケトン類の製造方法。 【化1】 (式中、R1、R2およびR2’は、同一または相異なっ
て、水素原子、アルキル基、置換基を有していてもよい
アリ−ル基、置換基を有していてもよいヘテロアリ−ル
基または置換基を有していてもよいアラルキル基を表
し、R3は脱離基を示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、農医薬中間体として有
用なα−アミノケトン類を工業的に有利に製造する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】α−アミノケトン類は、β−アミノアル
コールや含窒素ヘテロ環合成原料として有用であるが、
その構造から酸性条件以外では不安定であるため、合成
法は限られたものとなる。
【0003】かかるアミノケトン類の現実的な合成法と
しては、 α−ハロケトンへのDelepineあるいはGabriel反応(J
ustus Liebigs Ann. Chem., 61, 599 (1956).)、 オキシムのスルホニルエーテルをアルコール溶媒中ア
ルコラートで処理する方法(Synthesis, 1973, 21
5.)、 アミンやイミンをハロゲン化してと同様に処理する
方法(Farmaco, Ed Sci., 20, 97 (1965).)、 α−オキシムケトンを還元する方法(J. Org. Chem.,
28, 3106 (1961).)、 α−アミノ酸やα−ハロ酸を、α−フタルイミド酸な
どのα−(保護アミノ)酸としてこれらから得られるα
−(保護アミノ)ケトンから誘導する方法(Tetrahedro
n Lett.,28, 611 (1987).)、などが知られている。
【0004】しかしながら、上記のα−ハロケトンを
原料とする方法は、ケトンをハロゲン化するか、α−ハ
ロ酸へのFreidel−Crafts反応を行うものであるが、α
−ハロケトンは人体に刺激性であること、さらにハロゲ
ン原子をフタルイミド基やヘキサメチレンテトラミン残
基に変換したのち、これらの基を加水分解してアミノ基
とする際に、基質中の他の官能基が影響を受ける場合が
ある。
【0005】の方法は強塩基性の反応であるため、塩
基性条件において不安定な基質中の他の官能基に影響す
る場合が多く一般性に乏しい。また、高価な塩基や溶媒
を大量に用いる必要があるため工業的に不利である。
【0006】の方法についてもと同様の問題点があ
り、の方法の場合は、α−オキシムケトンを得るため
に、取り扱いに危険が伴う亜硝酸塩やエステルを使用し
なければならない。また、の方法は保護基を用いるた
め工程数が多くなる。しかも、この方法はカルボン酸を
ケトンに変換する際にFriedel−Crafts反応が必要であ
るが、この反応に安定であり、かつ酸性条件で効率よく
脱保護可能である実用的な保護基がないという問題があ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる実状
に鑑み、工業的に有利なα−アミノケトン類の製造方法
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、α-アミ
ノケトン類の工業的な製造方法について鋭意研究した結
果、オキシム化合物を原料として用い、相間移動触媒の
存在下に、塩基および低級アルコールを作用させること
により、相間移動触媒反応が円滑に進行し、目的とする
α−アミノケトン類を効率よく製造できることを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち本発明は、一般式(II)
【化3】 (式中、R1、R2およびR2’は、同一または相異なっ
て、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、
置換基を有していてもよいアリ−ル基、置換基を有して
いてもよいヘテロアリ−ル基または置換基を有していて
もよいアラルキル基を表し、R3は脱離基を示す。)で
表わされる化合物を、相間移動触媒の存在下に、塩基お
よび低級アルコールを反応させた後、酸で処理すること
を特徴とする一般式(I)
【0010】
【化4】
【0011】(式中、R1、R2およびR2’は前記と同
じ意味を表す。)で表わされるα−アミノケトン化合物
の製造方法を提供する。
【0012】本発明においては、塩基として、金属アル
コキシド、アルカリ土類金属アルコキシド、アルカリ金
属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩、アルカリ金属水酸
化物およびアルカリ土類金属水酸化物からなる群から選
ばれる1種を用いるのが好ましい。
【0013】本発明によれば、工業的に有利にα−アミ
ノケトン類を製造することが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の製造方法において、原料化合物である前記一般
式(II)において、R 1、R2およびR2’は、同一また
は相異なって、水素原子、置換基を有していてもよいア
ルキル基、置換基を有していてもよいアリ−ル基、置換
基を有していてもよいヘテロアリ−ル基または置換基を
有していてもよいアラルキル基を表す。
【0015】前記置換基を有していてもよいアルキル基
のアルキル基としては、メチル、エチル、n−プロピ
ル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチ
ル、ペンチル、ヘキシル、シクロペンチル、シクロヘキ
シル、オクチル、エイコサニル等の炭素数1〜20のア
ルキル基が挙げられる。
【0016】前記置換基を有していてもよいアリ−ル基
のアリール基としては、フェニル基、1−ナフチル基、
2−ナフチル基などが挙げられる。
【0017】前記置換基を有していてもよいヘテロアリ
−ル基のヘテロアリール基としては、2−ピリジル基、
3−ピリジル基、4−ピリジル基、2−イミダゾリル
基、4−イミダゾリル基、5−イミダゾリル基、3−ピ
ラゾリル基、4−ピラゾリル基、5−ピラゾリル基、2
−インドリル基、3−インドリル基、キノリル基等が挙
げられる。
【0018】また、置換基を有していてもよいアラルキ
ル基のアラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル
基、3−フェニルプロピル基、ジフェニルメチル基など
が挙げられる。
【0019】上記アルキル基、アリ−ル基、ヘテロアリ
−ル基、アラルキル基は、1〜3個の同一または相異な
る置換基を有していてもよい。かかる置換基としては、
フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、メチ
ル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチ
ル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル等の
1-6アルキル基、メトキシ、エトキシ、n−プロポキ
シ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、t
−ブトキシ、ペンチルオキシ等のC1-6アルコキシ基を
挙げることができる。
【0020】R3は脱離基を表す。かかる脱離基として
は、例えば、炭素数1〜8のアルキルカルボニル基、ア
ルケニルカルボニル基、炭素数7〜13のアラルキルカ
ルボニル基、アラルケニルカルボニル基、置換されてい
てもよいアリールカルボニル基、炭素数1〜18のアル
カンスルホニル基、炭素数7〜12のアラルキルスルホ
ニル基および置換されていてもよいアリールスルホニル
基などが挙げられる。
【0021】前記炭素数1〜8のアルキルカルボニル基
あるいはアルケニルカルボニル基としては、ホルミル、
アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、ピ
バロイル、ヘキサノイル、オクタノイル、シクロヘキサ
ンカルボニル、アクリロイル、プロピオロイル、メタク
リロイル、クロトノイル基などが挙げられる。
【0022】炭素数7〜13のアラルキルカルボニルも
しくはアラルケニルカルボニル基としては、フェニルア
セチル、β-フェニルプロピオニル、シンナミル、2-
(1-ナフタレン)プロピオニルなどが挙げられる。
【0023】置換基を有していてもよいアリールカルボ
ニル基のアリールカルボニルとしてはベンゾイル、1−
ナフトイル、2−ナフトイルなどが挙げられる。炭素数
1〜18のアルカンスルホニル基としては、メタンスル
ホニル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニ
ル、ブタンスルホニル、シクロヘキサンスルホニル、オ
クタデシルスルホニルなどが挙げられる。
【0024】炭素数7〜12のアラルキルスルホニル基
としては、α−ベンジルスルホニル、2−(1−ナフチ
ルエチル)スルホニルなどが挙げられる。また、置換さ
れていてもよいアリールスルホニル基としては、ベンゼ
ンスルホニル、1-ナフタレンスルホニル、2−ナフタレ
ンスルホニルなどが挙げられる。
【0025】前記置換されていてもよいアリールスルホ
ニル基、置換されていてもよいアリールカルボニル基
は、それぞれ1〜3個の同一または相異なる置換基を有
していてもよい。
【0026】かかる置換基としては、例えばフッ素原
子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原
子、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n
−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、
n−ペンチル、n−ヘキシル等の炭素数1〜6のアルキ
ル基、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロ
ポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキ
シ、t−ブトキシ、n−ペンチルオキシ、n−ヘキシル
オキシなどの炭素数1〜6のアルコキシ基などを挙げる
ことができる。
【0027】一般式(II)で示される化合物は、例え
ばSynthesis.,1982, 946.に記載された方法に従っ
て、対応するケトキシムを酸ハライドあるいは酸無水物
等と反応させることで容易に得ることができる。
【0028】本発明で用いる塩基としては、金属アルコ
キシド、アルカリ土類金属アルコキシド、アルカリ金属
炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩、アルカリ金属水酸化
物およびアルカリ土類金属水酸化物からなる群から選ば
れる1種を用いるのが好ましい。
【0029】アルカリ金属アルコキシドとしては、リチ
ウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属の炭素
数1〜6のアルコキシドが好ましい。金属アルコキシド
として、例えば、リチウムメトキシド、リチウムエトキ
シド、リチルムイソプロポキシド、リチウム t−ブト
キシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシ
ド、ナトリウムイソプロポキシド、ナトリウムブトキシ
ド、ナトリウム t−ブトキシド、カリウムメトキシ
ド、カリウムエトキシド、カリウムイソプロポキシド、
カリウム t−ブトキシドなどのアルカリ金属アルコキ
シドなどが挙げられる。
【0030】アルカリ土類金属アルコキシドとしては、
マグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属の炭
素数1〜6のアルコキシドが好ましい。アルカリ土類金
属アルコキシドとして、例えば、マグネシウムメトキシ
ド、マグネシウムエトキシド、マグネシウムイソプロポ
キシド、マグネシウム t−ブトキシド、カルシウムメ
トキシド、カルシウムエトキシドなどが挙げられる。
【0031】アルカリ金属の炭酸塩としては、例えば、
炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどが挙
げられ、アルカリ土類金属としては、例えば、炭酸マグ
ネシウム、炭酸カルシウムなどが挙げられる。
【0032】アルカリ金属水酸化物としては、例えば、
水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムな
どが挙げられ、アルカリ土類金属水酸化物としては、水
酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどが挙げられ
る。本発明においては、これら塩基の一種あるいは二種
以上を組み合わせて用いることができる。
【0033】本発明に用いることのできる相間移動触媒
としては、例えば、テトラ−N−エチルアンモニウムク
ロリド、トリオクチルメチルアンモニウムクロリド、テ
トラ−N−ブチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリ
メチルアンモニウムクロリド等の4級アンモニウム塩、
トリトンB等の4級アンモニウム水酸化物、18−クラ
ウン−6等のクラウンエーテル類、テトラブチルホスホ
ニウムクロリド、ベンジルトリフェニルホスホニウムク
ロリド等のホスホニウム化合物が挙げられる。
【0034】また、本発明に使用できる低級アルコール
としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イ
ソプロパノール、ブタノールなどの炭素数1〜6のアル
コールが挙げられる。
【0035】本発明に係る反応は以下のように行うこと
が出来る。一般式(II)で表される化合物、低級アル
コールおよび相間移動触媒の不活性溶媒溶液と、塩基と
を混合して得られる反応混合液を、5℃〜沸点まで好ま
しくは10〜60℃で1〜48時間好ましくは4〜18
時間攪拌する。
【0036】その後、反応混合液と酸を反応させる
か、反応混合液に水を加え、分液して得られた不活性
溶媒溶液を酸と反応させるか、または、反応混合液を
ろ過・分液して得られた不活性溶媒溶液を酸と反応させ
るかのいずれかの方法により目的化合物を得ることがで
きる。
【0037】上記〜の反応は、−20℃〜沸点まで
の温度範囲、好ましくは5〜40℃で1〜48時間、好
ましくは4〜18時間攪拌して行われる。この場合、低
級アルコール、相間移動触媒および塩基の不活性溶媒の
溶液を調製し、その後、一般式(II)で表される化合
物を加えて反応させることもできる。
【0038】本発明では、反応混合液中に、前述したよ
うな低級アルコールを存在させることにより反応を進行
させることができる。低級アルコールの使用量は、一般
式(II)で表される化合物に対して1〜10当量、好
ましくは2〜5当量である。
【0039】本発明に使用する不活性溶媒としては、ベ
ンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素系溶媒、ヘキサ
ン、アイソパーE等の炭化水素系溶媒、クロロホルム、
クロロベンゼン等の塩素系溶媒を挙げることができる。
【0040】相間移動触媒としては前述したものを用い
ることができるが、その使用量は一般式(II)で表さ
れる化合物に対して0.001〜1当量、好ましくは
0.01〜0.1当量である。
【0041】塩基としては前述したものを用いることが
できるが、これらの塩基は固体または溶液で用いること
ができる。溶液として用いる場合は、メタノール、エタ
ノール、水などに溶解して用いることができ、水を用い
ることが好ましい。
【0042】溶液で用いる場合の塩基の濃度は30%〜
その塩基の飽和濃度である。固体の場合は、固体(粉)
で反応系に添加、あるいは塩基の不活性溶媒スラリーを
添加する。スラリー状で用いる場合、用いる不活性溶媒
としては前記の不活性溶媒を使用することができる。こ
れらの塩基は、一般式(II)で表される化合物の2〜
10当量、好ましくは3〜5当量使用する。
【0043】本発明においては、前記一般式(II)で
表される化合物を相関移動触媒の存在下に、塩基及び低
級アルコールを作用させたのちに、酸処理を行う。
【0044】用いることのできる酸としては、酢酸、塩
化水素、硫酸等の一般的な酸であれば特に制限はなく、
それらの水溶液が適宜使用できるが、使用し易さの面か
らは塩酸が好ましい。使用量は塩基の1〜2当量であ
る。酸濃度は5%〜その酸の飽和濃度の範囲であるのが
好ましい。酸処理の温度は、通常−10℃〜100℃、
好ましくは0℃〜50℃である。
【0045】反応終了後は、通常の有機合成化学的手法
による分離・精製を行うことにより、目的物である一般
式(I)で表される化合物を得ることができる。一般式
(I)において、R1、R2およびR2 は、前記一般式
(II)で表される化合物において列記したものと同様
なものを例示することができる。
【0046】また、一般式(I)で表される化合物は通
常塩の形で単離することができる。かかる塩としては、
酸処理を行う際に用いられた酸の塩が一般的であり、塩
交換反応により他の塩に誘導することもできる。一般式
(I)で表される化合物の塩としては、例えば、塩酸、
硫酸、硝酸、リン酸等の鉱酸の塩、酢酸、シュウ酸など
の有機酸の塩などが挙げられる。
【0047】反応生成物の構造は、NMR、IR、マス
スペクトルなどの各種スペクトルを測定することにより
決定することができる。
【0048】
【実施例】次に参考例と実施例を挙げ、本発明をさらに
詳細に説明する。本発明はこれらに限定されるものでは
なく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で、一般式(I
I)で表される化合物、相関移動触媒、塩基、低級アル
コール、反応溶媒の種類および使用量、反応温度などを
適宜選択することができる。
【0049】実施例1 2−アミノ−1−フェニルエタン−1−オン塩酸塩の製
【0050】
【化5】
【0051】53%苛性カリ水溶液(8.6g:80m
mol)、メタノール(4ml:0.1mmol)、テト
ラ-n-ブチルアンモニウムブロミド(0.1g:0.3m
mol)のトルエン10ml溶液に、1−トシルオキシ
イミノ−1−フェニルエタン(25mmol:対応する
アセトフェノン3gから参考例に従って合成し、そのト
ルエン溶液をそのまま使用)トルエン溶液40mlを1
時間かけて15℃で滴下した。30℃に昇温してさらに
6時間反応させた後、ろ過・分液した。分取した有機層
を濃塩酸(7ml)に5℃で30分間かけて攪拌下に滴下
した。滴下終了後さらに3時間攪拌したのち、この混合
溶液を乾燥させて粗結晶(3.5g:収率70%)を得
た。このものをエタノール(30ml)から再結晶して、
表記化合物2.1g(収率51%)を得た。
【0052】実施例2 2−アミノ−1−フェニル−4−メチルペンタン−1−
オン塩酸塩の製造
【0053】
【化6】
【0054】50%苛性ソーダ水溶液(12g:0.1
5mol)、メタノール(7ml:0.17mol)、テ
トラ-n-ブチルアンモニウムブロミド(0.62g:1.
9mmol)のベンゼン15ml溶液に、15℃で1−
トシルオキシイミノ−1−フェニル−4−メチルペンタ
ン(38.37mmol:対応する1−フェニル−4−
メチルペンタン−1−オン7.0gから参考例に従って
合成し、得られたベンゼン溶液をそのまま使用)ベンゼ
ン溶液60mlを1時間かけて15℃で滴下した。40
℃に昇温してさらに6時間反応させた後、水40mlを
加え、分液した。分取した有機層を濃塩酸(7ml)に5
℃で30分間で攪拌下に滴下した。滴下終了後さらに3
時間攪拌したのち、析出した結晶をろ過・乾燥して表記
の化合物を得た(7.7g:収率88%)。
【0055】実施例3 2−アミノ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン塩酸
塩の製造
【0056】
【化7】
【0057】50%苛性ソーダ水溶液(32g:0.4
mol)、メタノール(16ml:0.32mol)、テ
トラ-n-ブチルアンモニウムブロミド(0.8g:2.5
mmol)mおよびベンゼン40mlの混合溶液に、1
−トシルオキシイミノ−1,2−ジフェニルエタン
(0.1mol:対応する1,2−ジフェニルエタン−
1−オン19.6gから参考例に従って合成し、得られ
たベンゼン溶液をそのまま使用)ベンゼン溶液160m
lを1時間かけて15℃滴下した。20℃でさらに6時
間反応させた後、水100mlを加え分液した。分取し
た有機層を濃塩酸(18ml)に5℃で30分間かけて攪
拌下に滴下した。滴下終了後さらに3時間攪拌したの
ち、析出した結晶をろ過・乾燥して表記の化合物を得た
(12.0g:収率51%)。
【0058】実施例4 2−アミノ−1−(4−クロロフェニル)プロパン−1
−オン塩酸塩の製造
【0059】
【化8】
【0060】50%苛性ソーダ水溶液(30g:0.3
7mol)、メタノール(16ml:0.32mol)、
50%ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド(1.
7g:3.7mmol)とトルエン(25ml)の混合溶
液に、1−トシルオキシイミノ−1−(4−クロロフェ
ニル)プロパン(0.12mol:対応する1−(4−
クロロフェニル)プロパン−1−オン20gから参考例
に従って合成し、得られたトルエン溶液をそのまま使
用)トルエン溶液220mlを1時間かけて15℃で滴
下した。20℃でさらに3時間反応させた後、水100
mlを加え、分液した。分取した有機層を4%塩酸(1
60ml)に5℃で30分間かけて攪拌下に滴下した。
反応混合物のスラリーを分析したところ、表題の化合物
18g(収率82%)が得られたことがわかった。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
α−アミノケトン類を工業的に安価で効率的に製造する
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H006 AA02 AC44 AC52 AD17 BA02 BA06 BA28 BA29 BA32 BA34 BA36 BA37 BA39 BA50 BA65 BB11 BB12 BB14 BC10 BC19 BC34 BR30 BU32 4H039 CA60 CA71 CJ90

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(II) 【化1】 (式中、R1、R2およびR2’は、同一または相異なっ
    て、水素原子、アルキル基、置換基を有していてもよい
    アリ−ル基、置換基を有していてもよいヘテロアリ−ル
    基または置換基を有していてもよいアラルキル基を表
    し、R3は脱離基を示す。)で表わされる化合物を、相
    間移動触媒の存在下に、塩基および低級アルコールを反
    応させた後、酸で処理することを特徴とする、一般式
    (I) 【化2】 (式中、R1、R2およびR2’は前記と同じ意味を示
    す。)で表わされるα-アミノケトン類の製造方法。
  2. 【請求項2】前記塩基として、金属アルコキシド、アル
    カリ土類金属アルコキシド、アルカリ金属炭酸塩、アル
    カリ土類金属炭酸塩、アルカリ金属水酸化物およびアル
    カリ土類金属水酸化物からなる群から選ばれる1種を用
    いる、請求項1記載のα-アミノケトン類の製造方法。
JP2000062494A 2000-03-07 2000-03-07 α−アミノケトン類の製造方法 Expired - Lifetime JP4490543B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000062494A JP4490543B2 (ja) 2000-03-07 2000-03-07 α−アミノケトン類の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000062494A JP4490543B2 (ja) 2000-03-07 2000-03-07 α−アミノケトン類の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001247527A true JP2001247527A (ja) 2001-09-11
JP4490543B2 JP4490543B2 (ja) 2010-06-30

Family

ID=18582501

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000062494A Expired - Lifetime JP4490543B2 (ja) 2000-03-07 2000-03-07 α−アミノケトン類の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4490543B2 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60152450A (ja) * 1984-01-23 1985-08-10 Nippon Soda Co Ltd α−アミノケトンの製造方法
JPS63307877A (ja) * 1987-05-29 1988-12-15 メレルダウファーマス−ティカルズ インコーポレーテッド 強心三環式イミダゾロン類
JPH02145572A (ja) * 1988-11-21 1990-06-05 Zhongguo Yixuekexueyuan Yaowo Yanjiusuo N−置換アミド類
JPH07188155A (ja) * 1993-10-15 1995-07-25 Adir 新規1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン化合物

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60152450A (ja) * 1984-01-23 1985-08-10 Nippon Soda Co Ltd α−アミノケトンの製造方法
JPS63307877A (ja) * 1987-05-29 1988-12-15 メレルダウファーマス−ティカルズ インコーポレーテッド 強心三環式イミダゾロン類
JPH02145572A (ja) * 1988-11-21 1990-06-05 Zhongguo Yixuekexueyuan Yaowo Yanjiusuo N−置換アミド類
JPH07188155A (ja) * 1993-10-15 1995-07-25 Adir 新規1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン化合物

Also Published As

Publication number Publication date
JP4490543B2 (ja) 2010-06-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20060052532A (ko) 히드록시나프토산 히드라지드 화합물 및 그의 제조 방법
US11718586B2 (en) Method for preparing dexmedetomidine
AU2008239730B2 (en) Process for making galantamine
WO2007105793A1 (ja) イソ尿素類のニトロ化方法
US20070021627A1 (en) Process for the preparation of 1-[cyano(4-hydroxyphenyl)methyl]cyclohexanol compounds
JP2009137955A (ja) シクロアルキルおよびハロアルキルo−アミノフエニルケトン類の改良された製造方法
EP2118058B1 (en) Method for the preparation of 5-benzyloxy-2-(4-benzyloxphenyl)-3-methyl-1h-indole
JP4490543B2 (ja) α−アミノケトン類の製造方法
AU2003292706B2 (en) Process for producing benzylamine derivative
EP2980079B1 (en) Method of manufacturing pyridazinone compound
WO2006115171A1 (ja) ニコチン酸誘導体又はその塩の製造方法
JP2009527511A (ja) 3,4−ジ置換フェニル酢酸および新規な中間体の調製方法
TWI309639B (ja)
JP4187777B2 (ja) フェニルグリオキシル酸エステル類
JP4194984B2 (ja) フェニルナフチルイミダゾール化合物
JP4595178B2 (ja) アミン化合物、中間体、製造法および光学分割剤
JP2001072638A (ja) αーブロモアルキルフェノン類の製造法
JP4104697B2 (ja) フェニルグリオキシル酸エステル類の製造法、それを用いたメトキシイミノアセトアミド誘導体の製造法およびそれらの中間体
JP3824826B2 (ja) フェニルエタノールアミン誘導体の製造方法
WO2005023745A1 (ja) 芳香族アルデヒドの製造方法
JP2003113153A (ja) β−オキソニトリル誘導体又はそのアルカリ金属塩の製法
JP2002255912A (ja) 光学活性α−アミノケトン類の製造方法
US6469210B1 (en) Process for the preparation of phenylalkanoic acid amides and intermediates therefor
JP2001302611A (ja) 5−トリフルオロメチルジヒドロウラシルの製造法
JP2003267945A (ja) ヒドロキシルアミンo−置換体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070123

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100301

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100316

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100402

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130409

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4490543

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130409

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term