JP2001247272A

JP2001247272A - エレベーターの保守運転装置

Info

Publication number: JP2001247272A
Application number: JP2000060222A
Authority: JP
Inventors: Takao Nishida; 隆雄西田
Original assignee: Mitsubishi Electric Corp
Current assignee: Mitsubishi Electric Corp
Priority date: 2000-03-06
Filing date: 2000-03-06
Publication date: 2001-09-11

Abstract

(57)【要約】【課題】かご上に設けた折り畳み柵の起立状態での運
転を、エレベーターの運転態樣に応じて制約するエレベ
ーターの保守運転装置を得る。【解決手段】平常運転スイッチ、かご内保守運転スイ
ッチ及びかご上保守運転スイッチを設け、またかご５の
上に折り畳み柵６を設けて要時に起立位置に配置する。
そして、折り畳み柵６の倒伏を検出する倒伏検出器７を
設けて、エレベーターの平常運転時又はかご内保守運転
時に倒伏検出器７が不動作であるときにかご５の運転阻
止を指令し、かご上保守運転時には倒伏検出器７の動作
状況に関わらずかご上保守運転を指令する制御装置を設
ける。これにより、平常運転又はかご内保守運転時に、
折り畳み柵６を起立したかご５が上昇せず、折り畳み柵
６が昇降路１天井３に衝突する不具合を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、かご上に保守作
業用の折り畳み柵が設けられたエレベーターの保守運転
装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】エレベーターにおいてかご上で保守作業
を行う必要があり、従来からかご上には作業用柵が設け
られている。そして、平常運転時にかごが昇降路の最上
階に到達した場合に、昇降路の天井とかご上との間に上
昇余裕が大きいエレベーターのときには、所要の高さの
作業用柵を設けることができる。しかし、平常運転時に
かごが昇降路の最上階に到達した場合に、昇降路の天井
とかご上との距離が少ないエレベーターのときには、所
要の高さの作業用柵を設けることができないので、折り
畳み構造の作業用柵を設けることが提案されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】かご上に折り畳み構造
の作業用柵が設けられた上記のようなエレベーターの場
合に、従来のエレベーターの保守運転装置では、かご上
の折り畳み構造の作業用柵を起立させたまま、かごが上
昇運転されて昇降路の最上位置に到達することが考えら
れる。このときには、作業用柵が昇降路の天井に衝突し
たり、昇降路の天井に設けられたエレベーター機器に衝
突したりして、作業用柵等の機器、部材に損壊が生じる
という問題点があった。

【０００４】この発明は、かかる問題点を解消するため
になされたものであり、折り畳み構造の作業用柵が設け
られたかごの運転を、エレベーターの運転態樣に応じて
制約するエレベーターの保守運転装置を得ることを目的
とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明に係るエレベー
ターの保守運転装置においては、エレベーターの昇降路
を昇降するかごに対して、エレベーターの平常運転スイ
ッチ、かご内保守運転スイッチ及びかご上保守運転スイ
ッチと、かごの上に設けられて要時に起立位置に配置さ
れる折り畳み柵と、この折り畳み柵の倒伏を検出する倒
伏検出器と、エレベーターが平常運転スイッチ及びかご
内保守運転スイッチのいずれかにより運転される場合に
倒伏検出器が不動作であるときにかごの運転阻止を指令
し、かご上保守運転スイッチにより運転される場合に倒
伏検出器の動作状況に関わらずかご上保守運転スイッチ
による運転を指令する制御装置とが設けられる。

【０００６】

【発明の実施の形態】実施の形態１．図１〜図５は、こ
の発明の実施の形態の一例を示す図で、図１はエレベー
ターの平常運転時にかごが最上昇位置に到達した状態を
概念的に示す昇降路の頂部立面図、図２はかご内保守運
転時に図１のかごが最上昇位置に到達した状態を概念的
に示す昇降路の頂部立面図、図３はかご上保守運転時に
図１のかごが最上昇位置に到達した状態を概念的に示す
昇降路の頂部立面図、図４は図１のエレベーターの電気
的機器の接続を概念的に示す回路図、図５は図４におけ
る制御装置の動作を説明するフローチャートである。

【０００７】図において、１はエレベーターの昇降路、
２は昇降路１に設けられた最上階の乗場、３は昇降路１
の天井、４は昇降路１の頂部に設けられたエレベーター
の機器、５は昇降路１をを昇降するかご、６はかご５の
上に設けられた折り畳み柵で、平常運転時及びかご内保
守運転時には図１及び図２に実線で示す倒伏位置に配置
され、かご上保守運転時には図３に鎖線で示す起立位置
に配置されて保守作業用の手摺り、転落防止柵を形成す
る。

【０００８】７は倒伏した折り畳み柵６によって押圧さ
れて動作するスイッチからなる倒伏検出器、８はかご１
に設けられた平常運転スイッチ、９はかご１に設けられ
たかご内保守運転スイッチ、１０はかご１上に設けられ
たかご上保守運転スイッチ、１１は巻上機からなるエレ
ベーターの駆動装置である。

【０００９】１２はエレベーターの制御装置で、平常運
転スイッチ８、かご内保守運転スイッチ９、かご上保守
運転スイッチ１０及び駆動装置１１が接続されたＩ／Ｏ
ポート１３並びにＲＡＭ１４、ＣＰＵ１５及びＲＯＭ１
６からなるコンピュータ１７によって構成されている。
１８は保守作業員である。

【００１０】また、図１等に示す距離Ａは乗場２から昇
降路１の天井３までの距離、距離Ｂは乗場２からかご５
上端までの距離、距離Ｃはかご５上端から昇降路１の天
井３までの距離、距離Ｄはかご５上端から機器４下端ま
での距離、距離Ｅはかご５上端から倒伏した折り畳み柵
６の上端までの距離、距離Ｆはかご５上端から起立した
折り畳み柵６の上端までの距離である。

【００１１】上記のように構成されたエレベーターの保
守運転装置において、平常運転時にかご５が最上昇位置
に到達した状態では図１に示すように、距離Ｄ＞距離Ｅ
となるようにかご５の上昇限度が設定される。また、か
ご内保守運転時において、かご５が最上昇位置に到達し
た状態では図２に示すように距離Ｄ＞距離Ｅとなる。し
かし、かご内保守運転時には倒伏した折り畳み柵６の上
端から機器４下端までの距離をさらに短くした位置にか
ご５の上昇限度が設定される。

【００１２】また、かご上保守運転において、かご５が
最上昇位置に到達した状態では図３に示すように、距離
Ｃがかご５上で作業する作業員の背丈に対応した値にな
るようにかご５の上昇限度が設定され、また図３に示す
状態では距離Ｄ＞距離Ｆとなる。そして、図３に示すよ
うに折り畳み柵６が起立位置に配置された状態でかご５
上での保守作業が不都合なく行われる。

【００１３】そして、かご５の運転が次に述べるように
行われる。すなわち、図５に示すフローチャートのステ
ップ１０１により運転スイッチの操作が行われる。そし
て、ステップ１０２へ進んで平常運転スイッチ８が動作
していればステップ１０３へ進み、動作していなければ
ステップ１０４へ進む。そして、ステップ１０４におい
てかご内保守運転スイッチ９が動作していればステップ
１０５へ進み、動作していなければステップ１０６へ進
む。

【００１４】また、ステップ１０６においてかご上保守
運転スイッチ１０が動作していればステップ１０７へ進
み、動作していなければステップ１０２へ戻る。そし
て、ステップ１０３において倒伏検出器７が動作してい
ればステップ１０８へ進み、動作していなければステッ
プ１０９へ進む。そして、ステップ１０８によりかご５
の平常運転が駆動装置１１に指令される。

【００１５】また、ステップ１０５において倒伏検出器
７が動作していればステップ１１０へ進み、動作してい
なければステップ１０９へ進む。そして、ステップ１１
０によりかご５のかご内保守運転が駆動装置１１に指令
される。また、ステップ１０９においてかご５の運転阻
止が駆動装置１１に指令される。また、ステップ１０７
においてかご５のかご上保守運転が駆動装置１１に指令
される。

【００１６】以上説明したように、平常運転スイッチ８
又はかご内保守運転スイッチ９によりかご５が運転され
る場合に、倒伏検出器７が不動作であるときにはかご５
の運転が阻止される。このため、折り畳み柵６が起立し
た状態で、かご５が運転されて上昇限度位置に到達する
ことがない。したがって、折り畳み柵６が起立した状態
でかご５が上昇運転されて昇降路１の天井３に衝突した
り、昇降路１天井２近くの機器４に衝突したりして、折
り畳み柵６等の機器、部材が損壊する不具合の発生を未
然に防止することができる。

【００１７】また、かご上保守運転スイッチ１０により
かご５が運転される場合には、かご５の上昇限度位置が
図３に示すように設定されるので、折り畳み柵６が起立
状態であっても、昇降路１天井２近くの機器４に衝突す
ることはなく、倒伏検出器７の動作状況に関わらずかご
５のかご上保守運転が行われる。このため、折り畳み柵
６の状況に関わらずかご上保守運転ができ、容易にかご
上保守作業を行うことができる。

【００１８】なお、かご上保守作業はかご５上の作業員
によってかご上保守運転スイッチ１０が操作される。こ
れにより、かご５上作業員が昇降路１天井２近くの機器
４とかご５の位置関係を確認して、かご上保守運転スイ
ッチ１０を操作する。このため、折り畳み柵６が起立し
た状態でかご５が上昇運転されることに起因する不具合
の発生を防ぐことができる。

【００１９】

【発明の効果】この発明は以上説明したように、エレベ
ーターの昇降路を昇降するかごに対して、エレベーター
の平常運転スイッチ、かご内保守運転スイッチ及びかご
上保守運転スイッチと、かごの上に設けられて要時に起
立位置に配置される折り畳み柵と、この折り畳み柵の倒
伏を検出する倒伏検出器と、エレベーターが平常運転ス
イッチ及びかご内保守運転スイッチのいずれかにより運
転される場合に倒伏検出器が不動作であるときにかごの
運転阻止を指令し、かご上保守運転スイッチにより運転
される場合に倒伏検出器の動作状況に関わらずかご上保
守運転スイッチによる運転を指令する制御装置とを設け
たものである。

【００２０】これによって、平常運転スイッチ又はかご
内保守運転スイッチによる運転時に、倒伏検出器が不動
作であるときには運転が阻止されるので、折り畳み柵が
起立した状態でかごが運転されて上昇限度位置に到達す
ることがない。したがって、折り畳み柵が昇降路天井等
に衝突し、折り畳み柵等の機器、部材が損壊する不具合
の発生を未然に防止する効果がある。また、かご上保守
運転スイッチによる運転時には、かごの上昇限度位置が
下方に設定されるので、かごの上昇により起立した折り
畳み柵が昇降路天井近くの機器に衝突することがない。
そして、制御装置を介して折り畳み柵の状況に関わらず
かご上保守運転ができるので、かご上保守作業を容易化
する効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施の形態１を示す図で、エレベ
ーターの平常運転時にかごが最上昇位置に到達した状態
を概念的に示す昇降路の頂部立面図。

【図２】かご内保守運転時に図１のかごが最上昇位置
に到達した状態を概念的に示す昇降路の頂部立面図。

【図３】かご上保守運転時に図１のかごが最上昇位置
に到達した状態を概念的に示す昇降路の頂部立面図。

【図４】図１のエレベーターにおける電気的機器の接
続を概念的に示す回路図。

【図５】図４における制御装置の動作を説明するフロ
ーチャート。

【符号の説明】１昇降路、５かご、６折り畳み柵、７倒伏検出
器、８平常運転スイッチ、９かご内保守運転スイッ
チ、１０かご上保守運転スイッチ、１２制御装置。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】エレベーターの昇降路を昇降するかご
と、上記エレベーターの平常運転スイッチ、かご内保守
運転スイッチ及びかご上保守運転スイッチと、上記かご
の上に設けられて要時に起立位置に配置される折り畳み
柵と、この折り畳み柵の倒伏を検出する倒伏検出器と、
上記エレベーターが上記平常運転スイッチ及びかご内保
守運転スイッチのいずれかにより運転される場合に上記
倒伏検出器が不動作であるときに上記かごの運転阻止を
指令し、上記かご上保守運転スイッチにより運転される
場合に上記倒伏検出器の動作状況に関わらず上記かご上
保守運転スイッチによる運転を指令する制御装置とを備
えたエレベーターの保守運転装置。