JP2001247232A - ニップローラ - Google Patents

ニップローラ

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JP2001247232A
JP2001247232A JP2000062664A JP2000062664A JP2001247232A JP 2001247232 A JP2001247232 A JP 2001247232A JP 2000062664 A JP2000062664 A JP 2000062664A JP 2000062664 A JP2000062664 A JP 2000062664A JP 2001247232 A JP2001247232 A JP 2001247232A
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roller
shaft
rollers
eccentric
outer peripheral
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JP2000062664A
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English (en)
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Takashi Koizumi
孝 小泉
Kazuhisa Tazaki
和久 田崎
Yoshinori Kawamura
吉紀 河村
Tsukasa Ono
司 小野
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Fujinon Corp
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Fuji Photo Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被搬送体を常時確実に挟持できるニップロー
ラを得る。 【解決手段】 ローラ12を介してローラ14とは反対
側には、外周部に当接リング42が回転自在に設けられ
た偏心ローラ40が配置されている。偏心ローラ40
は、軸棒38から当接リング42の外周部までの径寸法
が自らの軸棒38周りに逐次変化するように軸棒38に
対して偏心している。また、当接リング42とローラ1
2の軸棒16との当接部分は、ローラ12とローラ14
の各中心を結ぶ線Lよりもローラ12の回転方向上流側
であり、しかも、この当接部分は偏心ローラ40の外周
部のうち、軸棒38からの距離が最も長い部分よりも回
転方向下流側に位置している。これにより、ローラ12
が回転すると当接リング42が回転しつつローラ12の
軸棒16を押圧する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、画像形成
装置等において装置内部にて感光材料等のシート部材を
搬送するための搬送機構に適用されるニップローラに関
する。
【0002】
【従来の技術】支持体上に感光層(例えば、光重合層)
が設けられたフォトポリマー版等と称される印刷版を用
い、このフォトポリマー版の光重合層に直接レーザビー
ム等で画像を記録する印刷版自動露光装置や、複写装置
やプリンタに代表される画像形成装置等は、板状のフォ
トポリマー版やシート状の感光材料や複写用紙等の被搬
送体を装置内部に設けられた搬送機構により様々は処理
を行なう処理部へ搬送している。
【0003】このような搬送機構は、径方向に沿って互
いに対向して設けられた一対のローラを含んで構成され
るニップローラを所定間隔毎に配置して一対のローラで
被搬送体をその厚さ方向両側から挟持しつつ搬送してい
る。
【0004】また、図6に示されるように、ニップロー
ラ120において一対のローラ122、124の軸方向
両端側を軸支するローラ支持体126は、一対のローラ
122、124を互いに接離する方向へ移動できるよう
に、その接離方向に沿って長手とされた長孔状の軸受孔
128でローラ122の軸方向両端側を軸支すると共
に、一対のローラ122、124の軸方向両端側にそれ
ぞれスプリング130を設けてローラ124へ接近する
方向へローラ122を常に付勢している。
【0005】また、スプリング130による付勢力はロ
ーラ122の軸方向両端側を付勢するため、一対のロー
ラ122の軸方向中間部には付勢力が作用しにくく、一
対のローラ122、124の軸方向両端側と軸方向中間
部とでは被搬送体を挟持する挟持力が異なる。ここで、
図6に示されるように、ローラ122を介してローラ1
24とは反対側にローラ支持体126に支持された軸棒
132を設け、この軸棒132で当接ローラ134を同
軸的に支持し、当接ローラ134の外周部をローラ12
2の外周部に当接させることで上記の挟持力のバランス
を取っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、当接ロ
ーラ134はその中心から外周部までの距離が変らず、
また、軸棒132からローラ122までも距離も変らな
い。したがって、基本的には当接ローラ134はローラ
122がローラ124から離間する方向への変位を規制
することはできても、接近する方向へ付勢することはで
きない。
【0007】また、ローラ122の外周部の磨耗等でロ
ーラ122の外径寸法が小さくなると、ローラ122の
外周部が当接ローラ134から離間して、最終的には当
接ローラ134は機能しなくなってしまい、その結果、
被搬送体の確実な挟持ができなくなってしまう。
【0008】本発明は、上記事実を考慮して、被搬送体
を常時確実に挟持できるニップローラを得ることを目的
としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のニップロ
ーラは、軸方向が互いに平行で回転半径方向に沿って互
いに対向配置されて板状若しくはシート状の被搬送体を
その厚さ方向両側から挟持する一対のローラと、前記一
対のローラを回転自在に軸支すると共に前記一対のロー
ラの少なくとも何れか一方を他方へ向けて接離移動可能
に支持すると共に前記一対のローラを相対的に互いに接
近させる方向へ付勢する支持手段と、前記支持体に前記
接離移動可能に支持された前記何れか一方のローラを介
して何れか他方のローラとは反対側に設けられ、前記何
れか一方のローラの軸方向中間部で当該ローラの外周部
へ当接して前記一方のローラを前記他方のローラ側へ押
圧する当接部を有し、且つ、前記他方のローラ側への前
記一方のローラの変位に前記当接部を追従させて前記一
方のローラの外周部への当接状態を維持する追従機構を
有する押圧手段と、を備えている。
【0010】上記構成のニップローラでは、被搬送体の
搬送経路に設けられ、この搬送経路を移動する被搬送体
の搬送方向先端部は一対のローラの間若しくはローラの
外周部に突き当てられることで先端部から一対のローラ
の間に挟み込まれる。一対のローラの間に挟み込まれた
被搬送体は、一対のローラを支持する支持体の付勢力に
応じた挟持力で一対のローラに挟持されて更に搬送方向
下流側へと送られる。
【0011】また、一対のローラの少なくとも何れか一
方に対応して設けられた押圧手段は、当接部がこの一方
のローラの外周部に当接して一方のローラを他方のロー
ラ側へと押圧しており、これにより、一対のローラはそ
の軸方向両端側のみならず、軸方向中間部においても確
実に被搬送体を挟持できる。
【0012】さらに、一方のローラが他方のローラ側へ
変位した際には、追従機構が当接部を一方のローラの変
位に追従させて一方のローラとの当接状態を維持する。
このため、一方のローラの変位にかかわらず確実に被搬
送体を挟持できる。
【0013】請求項2記載のニップローラは、請求項1
記載の本発明において、前記一方のローラを介して前記
他方のローラとは反対側に設けられた前記一対のローラ
と平行な軸部と、前記軸部に対して偏心して前記軸部周
りに回転自在に設けられると共に、前記外周部のうち前
記軸部からの距離が最も長くなる部分が前記一方のロー
ラの回転方向上流側に位置して設けられた偏心ローラ
と、を含んで前記追従機構を構成すると共に、前記偏心
ローラの外周部に前記偏心ローラの中心周りに回転自在
に設けられて前記一方のローラの外周部に当接すると共
に、前記軸部からの最大距離が前記軸部から前記一方の
ローラの外周部までの距離よりも長い環状の当接リング
を前記当接部とした、ことを特徴としている。
【0014】上記構成のニップローラでは、一方のロー
ラの外周部に当接リングが当接しているため、一方のロ
ーラとの摩擦で一方のローラの回転に追従して当接リン
グが回転する。また、一方のローラは回転することで当
接リングと共に当接リングが設けられている偏心ローラ
を自らの回転方向下流側へ移動させようとする。
【0015】しかしながら、偏心ローラは偏心ローラが
設けられている軸部から当接リングまでの最大距離が軸
部から一方のローラの外周部までの距離よりも長く、し
かも、この最大距離となる部分は一方のローラの回転方
向上流側に位置しているため、一方のローラが回転して
も当接リング及び偏心ローラをその回転方向下流側へ移
動させることができない。したがって、一方のローラの
回転により当接リング及び偏心ローラが一方のローラの
回転方向下流側へ移動しようとする力が一方のローラに
対する押圧力となり、この押圧力で一方のローラが他方
のローラ側へ押圧される。
【0016】また、上記のように一方のローラの回転に
より当接リング及び偏心ローラが一方のローラの回転方
向下流側へ移動しようとすることで、常に、一方のロー
ラの外周部へ当接リングが当接することになる。しか
も、偏心ローラは軸部から当接リングまでの最大距離が
軸部から一方のローラの外周部までの距離よりも長いた
め、一方のローラが他方のローラ側へ変位しても、上記
のように一方のローラの回転により一方のローラの回転
方向下流側へ軸部周りに回転変位することで常時一方の
ローラの外周部に当接リングが当接する。このため、一
方のローラの変位にかかわらず確実に被搬送体を挟持で
きる。
【0017】
【発明の実施の形態】図2には本発明の第1の実施の形
態に係るニップローラ10の正面図が示されており、図
1には本ニップローラ10の構成の概略が側面断面図に
よって示されている。
【0018】図2に示されるように、本ニップローラ1
0は一対のローラ12、14を備えている。これらのロ
ーラ12、14は軸方向が互いに同方向とされており、
その回転半径方向に沿って互いに対向する如く配置され
ている。
【0019】これらのローラ12、14は軸となる軸棒
16を備えており、軸棒16の周囲にはゴムやラバー、
若しくは合成樹脂材材により形成されたローラ本体18
が同軸的に固定されている。但し、図2に示されるよう
に、ローラ14は軸棒16の長手方向両端部近傍を除い
てローラ本体18が設けられているが、ローラ14は軸
棒16の長手方向両端部近傍のみならず長手方向中央部
近傍にもローラ本体18が設けられていない。その結
果、ローラ12の長手方向中央部には環状の溝部20が
形成されている。
【0020】これらのローラ12、14の軸方向両端側
にはローラ支持体22が配置されている。これらのロー
ラ支持体22には軸受孔24が形成されている。これら
の軸受孔24には略円筒状のグロメット26が嵌め込ま
れている。グロメット26はその外径寸法が軸受孔24
の内径寸法よりも僅かに小さく、且つ、内径寸法がロー
ラ14の軸方向両端部での外径寸法よりも僅かに大き
い。ローラ14の軸棒16の軸方向両端部はグロメット
26に嵌め込まれた状態で回転自在に軸支されており、
結果的には、このグロメット26を介してローラ14が
ローラ支持体22に軸支されていることになる。
【0021】この軸受孔24のローラ12側には軸受孔
28が形成されている。この軸受孔28は、ローラ12
とローラ14の対向方向に沿って長手方向とされた長孔
状とされている。この軸受孔28の内側にはグロメット
26と同様の構成のグロメット30が嵌め込まれてい
る。グロメット30は外径寸法が軸受孔28の内幅寸法
よりも僅かに大きく、そのため、グロメット30は軸受
孔28の幅方向には変位が規制されているが、軸受孔2
8の長手方向には、軸受孔28の長手方向両端部に外周
部が当接するまで変位可能とされている。
【0022】このグロメット30の内径寸法はローラ1
2の軸棒16の軸方向両端部での外径寸法よりも僅かに
大きく、ローラ12の軸方向両端部はグロメット30に
嵌め込まれた状態で回転自在に軸支されており、結果的
には、このグロメット30を介してローラ12がローラ
支持体22に軸支されていることになる。但し、上述し
たようにグロメット30は軸受孔28の長手方向に沿っ
て変位可能とされているため、軸棒16の軸方向両端側
のそれぞれのグロメット30が対応する軸受孔28の長
手方向に沿って変位することでローラ12はローラ14
に対して接離移動する。
【0023】また、図2に示されるように、ローラ12
とローラ14の軸方向両端部近傍には、環状のスプリン
グ32が掛け回されており、ローラ12をローラ14側
へ付勢している。したがって、これにより、ローラ12
の外周部はローラ14側の外周部へ圧接させられてい
る。
【0024】一方、ローラ支持体22には、軸受孔28
を介して軸受孔24とは反対側には軸受孔34が形成さ
れている。これらの軸受孔34には上述したグロメット
26、30と同様の構成のグロメット36が嵌め込まれ
ており、軸方向が上述したローラ12、14と平行な軸
部として押圧手段を構成する軸棒38が回転自在に軸支
されている。
【0025】軸棒38の軸方向中間部には追従機構とし
て押圧手段を構成する偏心ローラ40が固定されてい
る。偏心ローラ40は円盤状であるものの、軸棒38に
対して中心が偏心している。このため、軸棒38から偏
心ローラ40の外周部までの長さは軸棒38周りに逐次
変化している。この偏心ローラ40の外周部には当接部
として押圧手段を構成する環状の当接リング42が取り
付けられている。当接リング42の内周部と偏心ローラ
40の外周部のそれぞれは基本的に滑らかに形成されて
おり、当接リング42は偏心ローラ40の中心(偏心ロ
ーラ40自体の中心であって軸棒38ではない)周りに
円滑に回転できるようになっている。
【0026】ここで、図1に示されるように、当接リン
グ42のローラ12との当接部位は、ローラ12とロー
ラ14の各中心を結ぶ線Lよりも僅かに図1の紙面左
側、すなわち、ローラ12の回転方向上流側(図1の矢
印Aとは反対方向側)である。このため、ローラ12が
回転すると、当接リング42が従動回転すると共にロー
ラ12の回転力によりローラ12の回転方向下流側(図
1の矢印A方向側)へ移動しようとする。
【0027】また、偏心ローラ40の外周部のうち、軸
棒38からの距離が最も長い部分での偏心ローラ40の
中心から当接リング42の外周部までの長さと、ローラ
12の軸棒16の半径寸法との和は、偏心ローラ40の
軸棒38の中心からローラ12が最も軸棒38から離間
した状態でのローラ12の軸棒16の中心までの直線距
離よりも長い。
【0028】次に、本実施の形態の作用並びに効果につ
いて説明する。
【0029】本ニップローラ10では、ローラ12とロ
ーラ14との間、すなわち、ローラ12とローラ14と
の接触部分へ図示しないシート状の被搬送体の搬送方向
(図1の矢印B方向)先端部が突き当てられ、その状態
で更に、搬送方向側へ被搬送体が移動しようとすると、
被搬送体はローラ12とローラ14とを互いに離間させ
ようとする。
【0030】ここで、上述したように、ローラ12の軸
棒16に取り付けられたグロメット30が嵌め込まれる
軸受孔28は長孔とされており、ローラ12は軸受孔2
8の長手方向に変位可能であるため、被搬送体がローラ
12とローラ14とを互いに離間させようとすることで
スプリング32の付勢力に抗してローラ12が軸受孔2
8の長手方向に沿って変位し、これにより、ローラ12
とローラ14との間に被搬送体が入り込む。
【0031】被搬送体がローラ12とローラ14との間
に入り込んだ状態で更に搬送方向へ移動しようとする
と、ローラ12、14は被搬送体との摩擦力でそれぞれ
回転する。このように、ローラ12、14と被搬送体と
の間には摩擦が生じるが、ローラ12、14が被搬送体
の移動に従動して回転することでローラ12、14と被
搬送体との間の摩擦を極力小さくでき、これにより、摩
擦に起因する被搬送体の表面上の傷等の発生を防止若し
くは軽減できる。
【0032】また、上述したように、ローラ12、14
の各軸棒16の両端側にはスプリング32が設けられて
おり、このスプリング32が各軸棒16(すなわち、ロ
ーラ12、14)を互いに接近させる方向へ付勢してい
るため、ローラ12、14はこの付勢力に応じた適度な
挟持力で被搬送体を確実に挟持して被搬送体を搬送でき
る。
【0033】さらに、偏心ローラ40の当接リング42
は、ローラ12の溝部20の底部、すなわち、ローラ1
2の軸棒16に当接しているため、当接リング42はロ
ーラ12(軸棒16)との摩擦でローラ12(軸棒1
6)の回転に従動して回転する。このとき、回転するロ
ーラ12は当接リング42との摩擦で当接リング42を
回転させるのみならず、当接リング42を自らの(すな
わち、ローラ12の)回転方向下流側(図1の矢印A方
向側)へ移動させようとする。
【0034】ここで、偏心ローラ40は軸棒38に対し
て偏心して設けられることで軸棒38から自らの外周部
までの距離が軸棒38周りに逐次変化しているうえ、偏
心ローラ40の外周部のうち、軸棒38からの距離が最
も長い部分は当接リング42とローラ12(軸棒16)
との当接部位よりも当接リング42とローラ12の各回
転方向上流側にある。しかも、上述したように、偏心ロ
ーラ40の外周部のうち、軸棒38からの距離が最も長
い部分での偏心ローラ40の中心から当接リング42の
外周部までの長さと、ローラ12の軸棒16の半径寸法
との和は、偏心ローラ40の軸棒38の中心からローラ
12が最も軸棒38から離間した状態でのローラ12の
軸棒16の中心までの直線距離よりも長い。
【0035】すなわち、上記の条件を満たしていること
で、偏心ローラ40自体の軸棒38周りの回転はローラ
12の軸棒38により制限される。このため、回転する
ローラ12が偏心ローラ40を自らの回転方向下流側へ
移動させようとしても、偏心ローラ40は移動すること
ができず、偏心ローラ40がローラ12(軸棒16)か
ら受けたローラ12の回転方向下流側へ移動しようとす
る力は、ローラ12(軸棒16)を押圧する押圧力とな
る。この押圧力は基本的にローラ12の軸棒16と当接
リング42との当接部位における軸棒16の接線に対し
て直交する方向に作用するが、軸受孔28の幅方向に沿
ったローラ12の変位は軸受孔28の内周部により規制
されるため、その結果、上記の押圧力を受けたローラ1
2はローラ14へ接近する方向へ変位しようし、この押
圧力が更に被搬送体を挟持するための挟持力となる。し
かも、この押圧力は、当然のことながらローラ12の溝
部20の底部、すなわち、スプリング32の付勢力が及
び難いローラ12の軸方向中間部に作用することにな
る。このため、ローラ12とローラ14はその軸方向に
沿って比較的均一な挟持力で被搬送体を挟持できる。
【0036】さらに、ローラ12のローラ本体18や軸
棒16の外径寸法が磨耗等で小さくなり、これにより、
軸棒16の中心位置が当初の軸棒16の中心位置よりも
ローラ14の軸棒16側へ変位したとしても、偏心ロー
ラ40は軸棒38周りに回転変位することでローラ12
の軸棒16と当接リング42との接触を維持できる。し
たがって、ローラ12のローラ本体18や軸棒16の外
径寸法が磨耗等で小さくなったとしても、上述した作用
並びに効果を損なうことがない。
【0037】なお、本実施の形態では、ローラ12、1
4の何れも被搬送体からの摩擦で回転する構成であった
が、モータ等の駆動手段の駆動力でローラ12を回転さ
せる構成とし、ローラ12の回転力で被搬送体を送り出
す構成としてもよい。
【0038】また、本実施の形態では、押圧手段として
の偏心ローラ40をローラ12側に設けた構成であった
が、偏心ローラ40をローラ14側に設けてもよいし、
ローラ12、14の双方に対応してそれぞれ設けてもよ
い。
【0039】さらに、本実施の形態では、偏心ローラ4
0を円形として軸棒38から偏心させた構成としたが、
円形の偏心ローラ40でなくとも、例えば楕円形状の楕
円ローラ等の中心から外周部までの距離が逐次変化する
ローラであれば、偏心ローラ40に代えて適用できる。
【0040】次に、本発明のその他の実施の形態につい
て説明する。なお、以下の各実施の形態を説明するに際
して、上述した第1の実施の形態を含めて説明している
実施の形態よりも前出の実施の形態と基本的に同一の部
位に関しては、同一の符号を付与してその説明を省略す
る。
【0041】図4には本発明の第2の実施の形態に係る
ニップローラ70の正面図が示されており、図3には本
ニップローラ70の構成の概略が側面断面図によって示
されている。
【0042】図4に示されるように、本ニップローラ7
0は前記第1の実施の形態で説明した偏心ローラ40や
軸棒38等に代えて当接部として押圧手段を構成する押
圧片72を備えている。押圧片72は全体としてブロッ
ク状に形成されているが、溝部20の底部と対向する側
の端面は、ローラ12の軸棒16の外周部の曲率に対応
して湾曲した凹形状とされ、ローラ12の軸棒16の外
周部へ当接している。
【0043】軸棒16との当接部分とは反対側の押圧片
72の端部には、追従機構として押圧手段を構成する圧
縮コイルスプリング74の一端が係止されている。圧縮
コイルスプリング74の他端は、本ニップローラ70が
設けられるフレーム等、軸受孔28に沿って移動可能な
ローラ12とは独立した部分へ固定されており、押圧片
72をローラ12の軸棒16へ向けて付勢している。
【0044】圧縮コイルスプリング74の付勢力によ
り、押圧片72はローラ12の軸棒16をローラ14側
へ押圧するため、ローラ12の溝部20の底部、すなわ
ち、スプリング32の付勢力が及び難いローラ12の軸
方向中間部に作用することになる。このため、ローラ1
2とローラ14はその軸方向に沿って比較的均一な挟持
力で被搬送体を挟持できる。
【0045】しかも、ローラ12のローラ本体18や軸
棒16の外径寸法が磨耗等で小さくなり、これにより、
軸棒16の中心位置が当初の軸棒16の中心位置よりも
ローラ14の軸棒16側へ変位したとしても、押圧片7
2は圧縮コイルスプリング74の付勢力でローラ12の
軸棒16の変位に追従して変位するため、軸棒16と当
接リング42との接触を維持できる。このように、本実
施の形態においても、基本的には前記第1の実施の形態
と同様の効果を得ることができる。
【0046】次に、本発明の第3の実施の形態について
説明する。
【0047】図5には本発明の第3の実施の形態に係る
ニップローラ90の正面図が示されている。
【0048】この図に示されるように、本ニップローラ
90は、軸受孔34に代えてローラ支持体22には軸受
孔92が形成されている。軸受孔92は基本的には軸受
孔28の長手方向に沿って長手方向とされた長孔とされ
ている。この軸受孔92には前記第1の実施の形態での
軸受孔34と同様にグロメット36が嵌め込まれてお
り、更に、軸棒38の両端部がグロメット36に回転自
在に軸支されている。但し、軸棒38の長手方向中間部
には偏心ローラ40は設けられておらず、代わりに、当
接部として押圧手段を構成する押圧ローラ94が設けら
れている。この押圧ローラ94もまた偏心ローラ40の
ように円盤状であることには違いはないが、偏心ローラ
40とは異なり押圧ローラ94は軸棒38へ同軸的に固
定されており、溝部20に入り込みローラ12の軸棒1
6へ接触している。
【0049】ここで、本実施の形態においては、軸受孔
92の軸受孔28側の端部へグロメット36が当接して
いる状態での軸棒38の中心から、軸受孔28の軸受孔
24側の端部へグロメット30が当接している状態での
軸棒16の中心までの直線距離よりも、押圧ローラ94
の半径寸法とローラ12の軸棒16半径寸法の和の方が
大きくなるように軸受孔92の位置が設定されている。
また、この条件に加えて、軸受孔92の軸受孔28とは
反対側の端部へグロメット36が当接している状態での
軸棒38の中心から、軸受孔28の軸受孔24側の端部
へグロメット30が当接している状態での軸棒16の中
心までの直線距離よりも、押圧ローラ94の半径寸法と
ローラ12の軸棒16半径寸法の和の方が小さく、少な
くともその差が被搬送体の厚さ以上となるように軸受孔
92の位置が設定されている。
【0050】一方、軸棒38の両端部には追従機構とし
て押圧手段を構成する圧縮コイルスプリング96の一端
が係止されている。これらの圧縮コイルスプリング96
の他端はローラ支持体22に一体的に設けられた係止部
へ係止されており、軸棒38をローラ12の軸棒16側
へ接近する方向へ付勢している。
【0051】以上の構成の本ニップローラ90では、圧
縮コイルスプリング96が各軸棒38を軸棒16(すな
わち、ローラ12)側へ付勢しているため、押圧ローラ
94はこの付勢力に応じた押圧力でローラ12の軸棒1
6を押圧する。ここで、押圧ローラ94からの押圧力
は、ローラ12の溝部20の底部、すなわち、圧縮コイ
ルスプリング96の付勢力が及び難いローラ12の軸方
向中間部に作用するため、ローラ12とローラ14はそ
の軸方向に沿って比較的均一な挟持力で被搬送体を挟持
できる。
【0052】さらに、ローラ12のローラ本体18や軸
棒16の外径寸法が磨耗等で小さくなり、これにより、
軸棒16の中心位置が当初の軸棒16の中心位置よりも
ローラ14の軸棒16側へ変位したとしても、圧縮コイ
ルスプリング96の付勢力で押圧ローラ94はローラ1
2の軸棒16の変位に追従する。したがって、本実施の
形態においても前記第1及び第2の実施の形態と同様の
効果を得ることができる。
【0053】また、前記第2の実施の形態と比較した場
合、前記第2の実施の形態では押圧片72がローラ12
の軸棒16へ摺接する構成であるが、本実施の形態では
押圧ローラ94はローラ12が回転することにより生じ
るローラ12の軸棒16との摩擦で転動する、すなわ
ち、押圧ローラ94はローラ12に従動して回転するた
め、ローラ12の円滑な回転を妨げることはない。
【0054】なお、これまでに説明した各実施の形態を
含む本発明は、板状若しくはシート状の被搬送体を搬送
する搬送機構全般に適用することができ、その用途が特
定の装置に限定されるものではない。
【0055】
【本発明の効果】以上説明したように、本発明は、少な
くとも一方のローラの軸方向中間部に押圧力を付与する
ことで、ローラの軸方向に沿ってバランスのとれた適度
な挟持力で被搬送体を挟持することができ、しかも、磨
耗等に起因してローラの外径寸法の変化したとしても、
ローラの軸方向中間部への押圧力を付与することがで
き、被搬送体を常時確実に挟持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るニップローラ
の側面断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るニップローラ
の正面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係るニップローラ
の側面断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係るニップローラ
の正面図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態に係るニップローラ
の正面図である。
【図6】従来のニップローラの正面図である。
【符号の説明】
10 ニップローラ 12 ローラ 14 ローラ 22 ローラ支持体(支持手段) 32 スプリング(支持手段) 38 軸棒(軸部) 40 偏心ローラ(追従機構、押圧手段) 42 当接リング(当接部、押圧手段) 70 ニップローラ 72 押圧片(当接部、押圧手段) 74 圧縮コイルスプリング(追従機構、押圧手段) 90 ニップローラ 94 押圧ローラ(当接部、押圧手段) 96 スプリング(追従機構、押圧手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田崎 和久 埼玉県大宮市植竹町1丁目324番地 富士 写真光機株式会社内 (72)発明者 河村 吉紀 神奈川県足柄上郡開成町宮台798番地 富 士写真フイルム株式会社内 (72)発明者 小野 司 神奈川県足柄上郡開成町宮台798番地 富 士写真フイルム株式会社内 Fターム(参考) 3F049 AA01 CA33 DA12 DA19 LA01 LB03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向が互いに平行で回転半径方向に沿
    って互いに対向配置されて板状若しくはシート状の被搬
    送体をその厚さ方向両側から挟持する一対のローラと、 前記一対のローラを回転自在に軸支すると共に前記一対
    のローラの少なくとも何れか一方を他方へ向けて接離移
    動可能に支持すると共に前記一対のローラを相対的に互
    いに接近させる方向へ付勢する支持手段と、 前記支持体に前記接離移動可能に支持された前記何れか
    一方のローラを介して何れか他方のローラとは反対側に
    設けられ、前記何れか一方のローラの軸方向中間部で当
    該ローラの外周部へ当接して前記一方のローラを前記他
    方のローラ側へ押圧する当接部を有し、且つ、前記他方
    のローラ側への前記一方のローラの変位に前記当接部を
    追従させて前記一方のローラの外周部への当接状態を維
    持する追従機構を有する押圧手段と、 を備えるニップローラ。
  2. 【請求項2】 前記一方のローラを介して前記他方のロ
    ーラとは反対側に設けられた前記一対のローラと平行な
    軸部と、 前記軸部に対して偏心して前記軸部周りに回転自在に設
    けられると共に、前記外周部のうち前記軸部からの距離
    が最も長くなる部分が前記一方のローラの回転方向上流
    側に位置して設けられた偏心ローラと、 を含んで前記追従機構を構成すると共に、 前記偏心ローラの外周部に前記偏心ローラの中心周りに
    回転自在に設けられて前記一方のローラの外周部に当接
    すると共に、前記軸部からの最大距離が前記軸部から前
    記一方のローラの外周部までの距離よりも長い環状の当
    接リングを前記当接部とした、 ことを特徴とする請求項1記載のニップローラ。
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