JP2001246230A - 排ガスの処理方法 - Google Patents

排ガスの処理方法

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JP2001246230A
JP2001246230A JP2000063863A JP2000063863A JP2001246230A JP 2001246230 A JP2001246230 A JP 2001246230A JP 2000063863 A JP2000063863 A JP 2000063863A JP 2000063863 A JP2000063863 A JP 2000063863A JP 2001246230 A JP2001246230 A JP 2001246230A
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exhaust gas
stage
halogen compound
stage catalyst
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JP2000063863A
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Kazunori Yoshino
和徳 吉野
Noboru Sugishima
昇 杉島
Mitsuaki Ikeda
光明 池田
Atsushi Morita
敦 森田
Atsushi Okamura
敦志 岡村
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機ハロゲン化合物を含有する排ガス、また
は、無機ハロゲン化合物と有機物とを含有する排ガスを
処理するに際し、排ガス中に含まれる有機ハロゲン化合
物や有機物を効率良く処理するとともに、副生成物、特
にダイオキシン類を充分に低減する方法を提供する。 【解決手段】 有機ハロゲン化合物を含有する排ガス、
または、無機ハロゲン化合物と有機物とを含有する排ガ
スを処理する方法において、ガス流れ方向に、前段触媒
と後段触媒を配置し、後段触媒入口温度を300℃以下
とする、および/または、ガス流れ方向に、前段触媒と
して有機ハロゲン化合物分解触媒を、後段触媒としてダ
イオキシン分解触媒を配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機ハロゲン化合
物を含有する排ガス、または、無機ハロゲン化合物と有
機物とを含有する排ガスを処理する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】有機ハロゲン化合物製造設備からの排ガ
スや各種産業プロセスから排出される有機ハロゲン化合
物には、塩化ビニルモノマー(VCM)、クロロホル
ム、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジク
ロロエチレン、塩化メチレン、塩化ビニリデン、クロロ
トルエン、クロロベンゼン、クロロフェノール等の有機
塩素化合物、あるいは臭化メチル、ブロモホルム、臭化
メチレン、臭化エチレン等の有機臭素化合物が含有され
ており、有害な発ガン性物質などが多く含まれている。
【0003】また、有機ハロゲン化合物が含まれていな
い場合であっても、無機ハロゲン化合物と有機物を含む
各種産業プロセスからの排ガスは処理中に有機ハロゲン
化合物、特に微量であっても極めて有毒なダイオキシン
類を生成する場合がある。したがって、有機ハロゲン化
合物製造設備からの排ガスや各種産業プロセスからの排
ガスを効率良く処理するとともに、ダイオキシン類や一
酸化炭素等の有害な副生成物、特にダイオキシン類の発
生を抑制する技術が早急に求められている。従来から触
媒を用いてこれら排ガスを処理する方法が知られてい
る。
【0004】例えば、特開平9−239241号公報で
は、チタニアとシリカとタングステンを含有し、チタニ
アの表面がシリカ、酸化タングステンの多孔質層で覆わ
れている触媒を、有機ハロゲン化合物を含むガス流と5
00℃を超えない温度で水蒸気の存在下で接触させて、
有機ハロゲン化合物を一酸化炭素、二酸化炭素、ハロゲ
ン化水素に分解する方法が開示されている。しかしこの
触媒を用いた場合、一酸化炭素が生成し、また微量でも
有害なダイオキシン類等が副生成物として生成する可能
性があるが、その処理方法についての記載は見受けられ
ない。特公平6−87950号公報には、炭化水素、ハ
ロゲン化水素および一酸化炭素を含有する塩化ビニル合
成プロセスからの排ガスを触媒を用いて処理する方法が
記載されている。この方法は各種成分が高濃度の場合、
触媒に対する熱的負荷を考慮し触媒を2段にして、第一
帯域の触媒で部分的反応を、第二帯域の触媒で完全酸化
することを目的としている。このように触媒を2段にす
ることにより熱的負荷を分散させているが、第二帯域後
のガス中にも微量でも有害なダイオキシン類等が副生成
物として生成する可能性があり、その処理方法について
は一切記載されていない。
【0005】このように従来の方法では有機ハロゲン化
合物製造設備からの排ガスや各種産業プロセスからの排
ガスを効率良く処理するとともに、ダイオキシン類や一
酸化炭素等の有害な副生成物、特にダイオキシン類の発
生を抑制することは不可能であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
課題は、有機ハロゲン化合物を含有する排ガス、また
は、無機ハロゲン化合物と有機物とを含有する排ガスを
処理するに際し、排ガス中に含まれる有機ハロゲン化合
物や有機物を効率良く処理するとともに、副生成物、特
にダイオキシン類を充分に低減する方法を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の排ガスの処理方法は、有機ハロゲン化合物
を含有する排ガス、または、無機ハロゲン化合物と有機
物とを含有する排ガスを処理する方法において、ガス流
れ方向に、前段触媒と後段触媒を配置し、後段触媒層の
入口温度を300℃以下とすることを特徴とする。ま
た、ガス流れ方向に、前段触媒として有機ハロゲン化合
物分解触媒を、後段触媒としてダイオキシン分解触媒を
配置することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明では、ガス流れ方向に、前
段触媒と後段触媒を配置する。前段と後段とを分けるこ
とで、用いる触媒や反応温度や空間速度等の処理条件を
別々に設定できるため、それぞれにおいて適切な処理条
件を選択することにより処理効率が向上する。本発明の
好ましい態様を簡単に述べれば、前段は有機ハロゲン化
合物全般の除去を目的として、完全酸化させるべく、比
較的高温で激しく反応させる。後段は前段で生成したダ
イオキシン類の除去を目的として、比較的低温の穏やか
な条件下で処理を行う。
【0009】本発明では、前段触媒として有機ハロゲン
化合物分解触媒を、後段触媒としてダイオキシン分解触
媒を配置することが好ましい。これにより、有機ハロゲ
ン化合物を効率良く除去でき、また、ダイオキシン類の
発生を抑制することが可能となる。前段触媒として用い
られる有機ハロゲン化合物分解触媒としては、各種有機
ハロゲン化合物を分解しうる触媒であれば特に限定され
ないが、A成分として、Al、Ti、Si、Zr、Ce
およびWから選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物
を、B成分として、V、Cu、Cr、Mn、Pd、R
h、Pt、Ruから選ばれる少なくとも1種の元素の金
属または酸化物を含有するものが好ましい。B成分とし
ては、特にV、Cu、Cr、Mnから選ばれる少なくと
も1種の元素の金属または酸化物および/またはPd、
Rh、Pt、Ruから選ばれる少なくとも1種の元素の
金属または酸化物を含有するものが好ましい。
【0010】後段触媒として用いられるダイオキシン分
解触媒としては、ダイオキシン類を分解しうる触媒であ
れば特に限定されないが、Ti、W、MoおよびVから
選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物を含有するもの
が好ましい。前段触媒、後段触媒とも、形状は特に限定
されるものではなく、ハニカム状、板状、波板状、網
状、円柱状、円筒状など所望の形状に成形して使用する
ことができる。また、アルミナ、シリカ、コージェライ
ト、ムライト、SiC、チタニア、ステンレス金属など
からなるハニカム状、板状、波板状、網状、円柱状、円
筒状などの所望の形状の担体に担持して使用してもよ
い。
【0011】本発明における前段の処理条件としては、
前段触媒層の入口温度を150〜500℃とすることが
好ましく、200〜450℃とすることがより好まし
い。前段触媒層の入口温度が150℃を下回る場合に
は、比較的難分解性の有機ハロゲン化合物の処理が困難
となる。一方、500℃を上回る場合には、助燃剤等が
増加し、経済的でなくなり、また、Cl2発生量が増加
し、処理装置の損傷につながる。また、前段の空間速度
を500〜50,000hr-1とすることが好ましく、
1000〜30,000hr-1とすることがより好まし
い。前段の空間速度が500hr-1を下回る場合には、
処理装置が大きくなりすぎ、非効率的となる。一方、5
0,000hr-1を上回る場合には、比較的難分解性の
有機ハロゲン化合物の処理が困難となる。
【0012】一方、後段の処理条件としては、後段触媒
層の入口温度を300℃以下とすることが特に好まし
い。排ガス中の有機ハロゲン化合物を前段触媒で処理し
た際にHClやCl2等が発生した場合、または排ガス
中にHClやCl2等が含まれる場合は、後段触媒層の
入口温度を300℃以下とすることで、触媒上でのダイ
オキシン類の再合成を抑制することができる。ただし、
前段触媒として有機ハロゲン化合物分解触媒を、後段触
媒としてダイオキシン分解触媒を配置した場合は、それ
によって有機ハロゲン化合物を効率良く除去でき、また
ダイオキシン類の発生を抑制することが可能となるた
め、後段触媒層の入口温度を必ずしも300℃以下とす
る必要はなく、例えば100〜500℃、好ましくは1
00〜400℃とすることができる。500℃を上回る
場合には、触媒の寿命低下につながる可能性があるため
である。しかしながら、この場合においても、後段触媒
層の入口温度を300℃以下とすることで、触媒上での
ダイオキシン類の再合成を抑制することが可能であるた
め、さらに高い効果を得ることができるのはもちろんの
ことである。
【0013】以上から、後段触媒層の入口温度は300
℃以下が好ましく、100〜300℃がより好ましく、
130〜300℃とすることが最も好ましい。後段触媒
層の入口温度が100℃を下回る場合には、ダイオキシ
ン類の除去が困難となる。また、後段の空間速度は20
0〜50,000hr-1とすることが好ましく、500
〜30,000hr-1とすることがより好ましい。後段
の空間速度が200hr-1を下回る場合には、処理装置
が大きくなりすぎ、非効率的となる。一方、50,00
0hr-1を上回る場合には、ダイオキシン類の除去が困
難となる。前段触媒と後段触媒とは、同一の反応器に直
列に配列しても良いが、前段触媒と後段触媒を別々の反
応器に充填することが好ましく、さらに、前段反応器と
後段反応器との間に熱交換器を設置して、前段反応器に
おいて発生した熱を除去することがより好ましい。前段
反応器において発生した熱を除去しないで後段触媒によ
る処理を行うと、後段触媒層入口温度が高くなりすぎ
て、後段触媒の物性変化により活性低下や寿命低下が起
こりやすくなるためである。
【0014】本発明の処理対象となる排ガスは、有機ハ
ロゲン化合物を含有する排ガス、または、無機ハロゲン
化合物と有機物とを含有する排ガスである。前記有機ハ
ロゲン化合物としては、塩化ビニルモノマー、クロロホ
ルム、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジ
クロロエチレン、塩化メチレン、塩化ビニリデン、クロ
ロトルエン、クロロベンゼン、クロロフェノール等の有
機塩素化合物;あるいは臭化メチル、ブロモホルム、臭
化メチレン、臭化エチレン等の有機臭素化合物等が挙げ
られる。前記無機ハロゲン化合物としては、HCl、C
2、HBr、Br2等が挙げられる。前記有機物として
は、有機ハロゲン化合物の他、エタン、プロパン、ブタ
ン等の飽和炭化水素;エチレン、プロピレン、ブテン等
の不飽和炭化水素;シクロヘキサン、シクロヘキセン、
シクロペンタン等の脂環式炭化水素;メタノール、エタ
ノール、プロパノール等のアルコール類;ホルムアルデ
ヒド、アセトアルデヒド、ブチルアルデヒド等のアルデ
ヒド類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトン等のケトン類;メチルエーテル、エチルエー
テル等のエーテル類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブ
チル等のエステル類;ベンゼン、トルエン、キシレン、
スチレン、フェノール、クメン等の芳香族化合物;ギ
酸、酢酸、フタル酸、マレイン酸等の有機酸;アセトニ
トリル、アクリロニトリル、トリメチルアミン、トリエ
チルアミン、アニリン、ピリジン等の含窒素化合物等が
挙げられる。
【0015】
【実施例】以下に実施例によりさらに詳細に本発明を説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。 (実施例1) (前段触媒)前段触媒を以下に示す方法で調製した。1
0重量%アンモニア水700リットルにスノーテックス
−20(日産化学(株)製シリカゾル、約20重量%の
SiO2含有)21.3kgを加え、撹拌、混合した
後、硫酸チタニルの硫酸溶液(TiO2として125g
/リットル、硫酸濃度550g/リットル)340リッ
トルを撹拌しながら徐々に滴下した。得られたゲルを3
時間放置した後、ろ過、水洗し、続いて150℃で10
時間乾燥した。これを500℃で焼成し、さらにハンマ
ーミルを用いて粉砕し、分級機で分級して平均粒子径1
0μmの粉体を得た。得られた粉体の組成は、TiO2
−SiO2=8.5:1.5(モル比)であり、粉体の
X線回折チャートではTiO2やSiO2の明らかな固有
ピークは認められず、ブロードな回折ピークによって非
晶質な微細構造を有するチタンとケイ素の複合酸化物で
あることが確認された。このようにして得られた粉体を
TS−1とする。
【0016】上記TS−1粉体20kgにメタバナジン
酸アンモニウム0.86kgおよびパラタングステン酸
アンモニウム1.79kgを含む10重量%モノエタノ
ールアミン水溶液12kgを加え、更に成形助剤として
の澱粉を加えて混合し、ニーダーで練り合わせた後、押
出成形機で外形150mm角、長さ500mm、目開き
2.8mm、肉厚0.5mmのハニカム状に成形した。
その後80℃で乾燥した後、450℃で5時間焼成し
た。この成形体を硝酸パラジウムと硝酸ロジウムの混合
水溶液(Pdとして4.3g/リットル、Rhとして
4.8g/リットル含有)に含浸し、その後150℃で
3時間乾燥し、続いて空気雰囲気下で500℃で2時間
焼成した。
【0017】こうして得られた触媒の組成は重量百分率
で、TiO2−SiO2複合酸化物:V25:WO3:P
d:Rh=89.6:3.0:7.0:0.2:0.2
であり、平均細孔径0.025μm、全細孔容積0.4
5ml/g、BET比表面積120m2/gであった。 (後段触媒)後段触媒を以下に示す方法で調製した。水
80リットルに四塩化チタン(TiCl4)12.8k
gを氷冷かつ撹拌下に徐々に滴下して溶解し、この水溶
液にメタタングステン酸アンモニウム水溶液(酸化タン
グステンとして50重量%含有)1.2kgを加えた。
得られた水溶液を温度約30℃に保持しつつ、よく撹拌
しながら、アンモニア水をpHが6となるまで加え、さ
らにそのまま放置して2時間熟成した。このようにして
得られたチタン−タングステン沈澱物を水洗して、15
0℃で乾燥した後、600℃で5時間焼成して、酸化チ
タン/酸化タングステン=90/10(重量比)のチタ
ン−タングステン酸化物を得た。このようにして得られ
た粉体をTW−1とする。
【0018】このようにして得られた共沈チタン−タン
グステン酸化物粉体20kgにメタバナジン酸アンモニ
ウム1.4kg、シュウ酸1.7kgおよびモノエタノ
ールアミン0.4kgを水5リットルに溶解させた溶液
を加え、さらにフェノール樹脂(ベルパール(商品
名)、カネボウ(株)製)1kgと成形助剤としての澱
粉0.5kgとを加えて混合しニーダーで混練りした
後、押出成形機で外形150mm角、長さ500mm、
目開き2.8mm、肉厚0.5mmのハニカム状に成形
した。その後80℃で乾燥した後、450℃で5時間焼
成した。こうして得られた触媒の組成は重量百分率で、
25:WO3:TiO2=5:10:85であり、全細
孔容積は0.37ml/gであり、第一細孔群(0.0
1〜0.05μmの範囲に孔径分布ピークを有する細孔
群)および第二細孔群(0.1〜0.8μmの範囲に孔
径分布ピークを有する細孔群)はそれぞれ全細孔容積の
57%および37%であった。また、BET比表面積7
8m2/gであった。
【0019】(試験条件)前段触媒を前段反応器に、後
段触媒を後段反応器に充填し、前段反応器と後段反応器
の間に熱交換器を設置し、後段反応器入口温度を低下さ
せるようにした。以下に反応条件を示す。 前段反応器入口温度:400℃ 前段触媒空間速度(STP):3000hr-1 後段反応器入口温度:250℃ 後段触媒空間速度(STP):3000hr-1 ガス組成:塩化ビニルモノマー(VCM)1000pp
m、塩化ビニリデン(VDC)500ppm、空気バラ
ンス 結果を表1に示す。
【0020】(比較例1)実施例1における後段触媒を
設置しない処理方法、すなわち前段触媒のみで処理を行
った。反応条件は実施例1と同じとした。結果を表1に
示す。
【0021】
【表1】
【0022】(実施例2) (前段触媒)前段触媒を以下に示す方法で調製した。
1.4mm角の孔径を持つコージェライトハニカム担体
にγ−Al23とCeO2(γ−Al23/ CeO2
10/1(重量比))をコーティングした後、200℃
で2時間乾燥し、その後空気流通下で500℃で3時間
焼成した。担持量は担体1リットル当たり90gであっ
た。この担体を硝酸パラジウム水溶液(Pdとして18
g/リットル)に含浸し150℃で2時間乾燥し、その
後400℃で2時間H2還元(H25%、N295%)
し、前段触媒を得た。Pdの担持量は触媒1リットル当
たり2.0gであった。
【0023】(後段触媒)後段触媒を以下に示す方法で
調製した。実施例1の前段触媒のTS−1と同様に調製
したTiO2−SiO2複合酸化物粉体12kgと実施例
1の後段触媒のTW−1と同様に調製した共沈チタン−
タングステン酸化物粉体8kgとにメタバナジン酸アン
モニウム1.4kg、シュウ酸1.7kgおよびモノエ
タノールアミン0.4kgを水5リットルに溶解させた
溶液を加え、さらにフェノール樹脂(ベルパール(商品
名)、カネボウ(株)製)1kgと成形助剤としての澱
粉0.5kgとを加えて混合しニーダーで混練りした
後、押出成形機で外形150mm角、長さ500mm、
目開き2.8mm、肉厚0.5mmのハニカム状に成形
した。その後80℃で乾燥した後、450℃で5時間焼
成した。
【0024】こうして得られた触媒の組成は重量百分率
で、V25:WO3:TiO2:TiO2−SiO2複合酸
化物=5:6:32:57であり、全細孔容積は0.3
2ml/gであり、第一細孔群(0.01〜0.05μ
mの範囲に孔径分布ピークを有する細孔群)および第二
細孔群(0.1〜0.8μmの範囲に孔径分布ピークを
有する細孔群)はそれぞれ全細孔容積の58%および3
1%であった。また、BET比表面積102m2/gで
あった。 (試験条件)前段触媒を前段反応器に、後段触媒を後段
反応器に充填し、前段反応器と後段反応器の間に熱交換
器を設置し、後段反応器入口温度を低下させるようにし
た。以下に反応条件を示す。
【0025】前段反応器入口温度:350℃ 前段触媒空間速度(STP):10,000hr-1 後段反応器入口温度:250℃ 後段触媒空間速度(STP):3000hr-1 ガス組成:塩化メチレン400ppm、メタノール80
00ppm、空気バランス 結果を表2に示す。 (比較例2)実施例2における後段触媒を設置しない処
理方法、すなわち前段触媒のみで処理を行った。反応条
件は実施例2と同じとした。結果を表2に示す。
【0026】
【表2】
【0027】(実施例3) (前段触媒)前段触媒を以下に示す方法で調製した。
1.4mm角の孔径を持つコージェライトハニカム担体
に、実施例1の前段触媒のTS−1と同様に調製したT
S−1粉体とSiO2(TS−1/SiO2=3/2(重
量比))をコーティングした後、200℃で2時間乾燥
し、その後空気流通下で500℃で3時間焼成した。担
持量は担体1リットル当たり90gであった。この担体
を硝酸パラジウムと硝酸白金の混合水溶液(Pdとして
8g/リットル、Ptとして16g/リットル)に含浸
し、150℃で2時間乾燥し、その後400℃で2時間
2還元(H25%、N295%)し、前段触媒を得た。
PdおよびPtの担持量は触媒1リットル当たり各々
0.8g、1.7gであった。
【0028】(後段触媒)実施例2の後段触媒と同じ触
媒を使用した。 (試験条件)前段触媒を前段反応器に、後段触媒を後段
反応器に充填し、前段反応器と後段反応器の間に熱交換
器を設置し、後段反応器入口温度を低下させるようにし
た。以下に反応条件を示す。 前段反応器入口温度:350℃ 前段触媒空間速度(STP):10,000hr-1 後段反応器入口温度:250℃ 後段触媒空間速度(STP):3000hr-1 ガス組成:ベンゼン100ppm、塩化水素(HCl)
100ppm、空気バランス 結果を表3に示す。
【0029】(比較例3)実施例3における後段触媒を
設置しない処理方法、すなわち前段触媒のみで処理を行
った。反応条件は実施例3と同じとした。結果を表2に
示す。
【0030】
【表3】
【0031】
【発明の効果】本発明によると、有機ハロゲン化合物を
含有する排ガス、または、無機ハロゲン化合物と有機物
とを含有する排ガスを処理するに際し、排ガス中に含ま
れる有機ハロゲン化合物や有機物を効率良く処理すると
ともに、副生成物、特にダイオキシン類を充分に低減す
る方法を提供する
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 23/652 B01J 23/64 103A (72)発明者 池田 光明 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地の 1 株式会社日本触媒内 (72)発明者 森田 敦 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地の 1 株式会社日本触媒内 (72)発明者 岡村 敦志 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地の 1 株式会社日本触媒内 Fターム(参考) 4D048 AA11 AB03 BA03X BA06X BA07X BA08Y BA10X BA19X BA23X BA25Y BA26Y BA27X BA28Y BA30X BA31X BA32Y BA33X BA35Y BA41X BA42X BB02 CC32 CC46 CC54 DA03 DA05 DA13 4G069 AA03 AA08 BA01A BA01B BA02A BA02B BA04A BA04B BA05A BA13B BA20A BA20B BB02A BB02B BB04A BB04B BB06A BB06B BC31A BC43A BC43B BC54A BC54B BC58A BC59A BC60A BC60B BC62A BC70A BC71A BC71B BC72A BC72B BC75A BC75B CA10 CA11 CA19 DA05 EA19 EB12Y EB14Y EB15Y EC02Y EC03Y EC07Y EC15Y EC17Y EC20 EE09 FA01 FB67

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機ハロゲン化合物を含有する排ガス、
    または、無機ハロゲン化合物と有機物とを含有する排ガ
    スを処理する方法において、ガス流れ方向に、前段触媒
    と後段触媒を配置し、後段触媒層の入口温度を300℃
    以下とすることを特徴とする排ガスの処理方法。
  2. 【請求項2】 有機ハロゲン化合物を含有する排ガス、
    または、無機ハロゲン化合物と有機物とを含有する排ガ
    スを処理する方法において、ガス流れ方向に、前段触媒
    として有機ハロゲン化合物分解触媒を、後段触媒として
    ダイオキシン分解触媒を配置することを特徴とする排ガ
    スの処理方法。
  3. 【請求項3】 前段触媒と後段触媒を別々の反応器に充
    填し、かつ前段反応器と後段反応器との間に熱交換器を
    設置する、請求項1または2記載の排ガスの処理方法。
  4. 【請求項4】 前段触媒が、A成分として、Al、T
    i、Si、Zr、CeおよびWから選ばれる少なくとも
    1種の元素の酸化物を、B成分として、V、Cu、C
    r、Mn、Pd、Rh、Pt、Ruから選ばれる少なく
    とも1種の元素の金属または酸化物を含有するものであ
    り、後段触媒が、Ti、W、MoおよびVから選ばれる
    少なくとも1種の元素の酸化物を含有するものである、
    請求項1から3のいずれかに記載の排ガスの処理方法。
  5. 【請求項5】 前段触媒層の入口温度を150〜500
    ℃、空間速度を500〜50,000hr-1とし、後段
    触媒層の入口温度を100〜300℃、空間速度を20
    0〜50,000hr-1とする、請求項4記載の排ガス
    の処理方法。
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