JP3760090B2 - 有機ハロゲン化合物分解触媒および有機ハロゲン化合物の処理方法 - Google Patents

有機ハロゲン化合物分解触媒および有機ハロゲン化合物の処理方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は有機ハロゲン化合物分解触媒および有機ハロゲン化合物の処理方法に関し、詳しくはチタン(Ti)とタングステン(W)とを含有する新規な有機ハロゲン化合物分解触媒、およびこの触媒を用いて有機ハロゲン化合物を効率よく分解する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
クロロフルオロカーボン類(例えば、フロン)、トリクロロエチレン、臭化メチル、フロンなどのフッ素、塩素あるいは臭素などを含む有機ハロゲン化合物は、発泡剤、冷媒、消火剤、薫蒸剤などとして広く利用されている。しかし、これら有機ハロゲン化合物はオゾン層の破壊、発ガン性物質の生成など環境上深刻な問題を引き起こしている。また、有機塩素化合物製造設備や各種産業プロセスから排出される排ガス中には、塩化ビニルモノマー、クロロホルム、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジクロロエチレン、塩化メチレン、塩化ビニリデン、クロロトルエン、クロロベンゼン、クロロフェノールなどの有機塩素化合物が含まれており、有害な発ガン性物質などが多く含まれている。そこで、これら有機ハロゲン化合物を除去するために、直接燃焼法、プラズマ法、薬液吸収法、吸着法、接触酸化法などの種々の方法が提案されている。
【0003】
しかし、直接燃焼法は通常600℃以上の温度を必要とするので燃料費などのランニングコストが高くなるという問題がある。プラズマ法は近年盛んに研究されているが、大量の電力を消費するほかに、ヘリウムガスやアルゴンガスなどの高価な希ガスを必要とするため経済的でない。薬液吸収法は特殊な薬品を必要とし、また多量の排水が発生するので2次処理が必要となる。吸着法については、低濃度の場合は吸着剤の使用量も少なく破過時間も長くなるが、高濃度の場合は破過時間が短くなって再生が必要となり、また再生時に発生する有機ハロゲン化合物の2次処理が必要となるなどの問題がある。
【0004】
触媒を用いる接触酸化法については、例えば、特公平6−59388号公報には、チタニアと酸化タングステンあるいは酸化バナジウムとを含む触媒を用い、炭素−水素結合を持たない有機ハロゲン化合物を有効量の水の存在下に上記触媒と接触させて二酸化炭素とハロ酸とに分解する方法が記載されている。ここで使用するチタニアと酸化タングステンあるいは酸化バナジウムとを含む触媒は、チタニア上に酸化タングステンあるいは酸化バナジウムを分散させて得られたものであり、具体的には、タングステンあるいはバナジウムを含む溶液にチタニアを添加して調製している。
【0005】
特開平8−229354号公報には、少なくともチタニアの表面が酸化タングステンの多孔質層で被覆された触媒を用い、有機ハロゲン化合物を含むガス流を水蒸気の存在下で上記触媒と接触させて有機ハロゲン化合物を分解する方法が記載されている。また、特開平9−239241号公報には、少なくともチタニアの表面が酸化タングステンおよびシリカの少なくとも1種類の多孔質層で被覆された触媒を用いて有機ハロゲン化合物を分解する方法が記載されている。両者いずれの方法においても、チタニアを出発原料として触媒を調製している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
有機ハロゲン化合物あるいは有機ハロゲン化合物含有ガス中の有機ハロゲン化合物の分解に使用する触媒には、高い分解活性と、その活性を長期にわたり維持し得る、高い耐久性とが要求されることはいうまでもない。しかし、本発明者らの検討によれば、前記触媒は十分満足にいく程度まで高い活性と高い耐久性とを兼ね備えているとはいえない。
【0007】
本発明は、有機ハロゲン化合物の分解に関し、高い活性と高い耐久性とを示す新規なチタン−タングステン系触媒、およびこの触媒を用いた有機ハロゲン化合物の分解、もしくは有機ハロゲン化合物含有ガスの処理方法を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らの研究によれば、チタン−タングステン系触媒を調製するにあたり、前記従来方法のようにチタン酸化物(チタニア)を予め調製して、これにタングステン酸化物を被覆するなどの代わりに、チタンとタングステンとを同時に沈殿させる一般の共沈法により調製して得られるチタン−タングステン系触媒は、有機ハロゲン化合物の分解に関し、高い分解活性と高い耐久性とを示すこと、またEPMA線分析によれば、このチタン−タングステン系触媒中にはチタンとタングステンとが実質的に均一に存在していることがわかった。共沈法で調製して得られるチタン−タングステン酸化物において、チタンとタングステンとがどのような形態で存在しているかは不明ではあるが、チタンがTiO2として、またタングスンがWO3として、それぞれの酸化物の混合物として存在しているのではなく、チタンとタングステンとが原子の段階で粒子を生成している、非晶質に近い状態にあるものと考えられている。なお、本発明はこのような理論的考察によって限定されるものではない。本発明はこのような知見に基づいて完成されたものである。
【0009】
すなわち、本発明は、次のとおりのものである。
(1)(a)共沈法により調製された、チタンとタングステンとを含有する酸化物、(b)バナジウム、モリブデンおよびニオブから選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物、および(c)パラジウム、ロジウム、白金およびルテニウムから選ばれる少なくとも1種の元素の金属または酸化物を含有することを特徴とする有機ハロゲン化合物分解触媒。
(2)(a)共沈法により調製された、チタンとタングステンとを含有する酸化物、および(c)パラジウム、ロジウム、白金およびルテニウムから選ばれる少なくとも1種の元素の金属または酸化物を含有することを特徴とする有機ハロゲン化合物分解触媒。
(3)チタンとタングステンとを含有する酸化物が、チタンとタングステンとを実質的に均一に含む、複合酸化物である上記(1)または(2)の有機ハロゲン化合物分解触媒。
(4)上記(1)ないし(3)のいずれかの触媒を用いて有機ハロゲン化合物を分解することを特徴とする有機ハロゲン化合物の処理方法。
【0012】
【発明の実施の態様】
本発明の「共沈法により調製された、チタンとタングステンとを含有する酸化物」は、一般の共沈法触媒の調製に用いられている方法にしたがって、チタンとタングステンとを同時に沈殿させることにより得られる。
【0013】
具体的に、その代表的な調製方法を説明すると次のとおりである。可溶性チタン化合物と可溶性タングステン化合物とを水に溶解して酸性のチタン−タングステン含有水溶液を調製し、この水溶液を60℃以下、好ましくは0〜50℃の範囲に保持しながら、アンモニア水を最終pHが5〜8、好ましくは5以上7未満の範囲となるように添加して共沈させる。タングステン化合物の水溶液が塩基性の場合には、タングステン含有水溶液をアンモニア水と同時にチタン含有水溶液に添加して沈殿させる。上記最終pHとは沈殿操作を終了した時点での沈殿物スラリーまたはゲルのpHを意味する。なお、上記沈殿操作は、チタンとタングステンとの均一な混合が達成されるように、十分な攪拌下に行うのが好ましい。
【0014】
上記沈殿操作により得られたチタン−タングステン沈殿物は沈殿物スラリーから分離し、よく乾燥した後、焼成することによりチタン−タングステン酸化物が得られる。上記分離、洗浄、乾燥および焼成は、この種の酸化物の調製に一般に用いられている条件下に行うことができるが、耐久性に優れた触媒が得られる点において、300〜750℃、好ましくは350〜650℃の範囲で焼成するのがよい。
【0015】
前記可溶性チタニウム化合物としては、塩化チタン、硫酸チタニルなどの無機チタン化合物、テトライソプロピルチタネートなどの有機チタン化合物などを挙げることができる。可溶性タングステン化合物としては、メタタングステン酸アンモニウム、パラタングステン酸アンモニウムなどを挙げることができる。
【0016】
本発明の共沈法により調製された、チタンとタングステンとを含有する酸化物については、実施例1で得られたチタン−タングステン酸化物のX線回折図(図1)およびEPMAによる線分析の図(図2)から次のことがわかる。
(1)アナターゼ型TiO2に帰属されるピーク(23%)が僅かに検出されるのみで、その他のピークは認められないので、チタンとタングステンとの複合酸化物であると考えられる。
(2)酸化タングステン(WO3)に帰属されるピークは実質的に認められない。
(3)チタンとタングステンとは、チタン−タングステン酸化物の表面から内部に至るまで実質的に均一に存在している。
(4)アナターゼ型TiO2に帰属されるピークが認められる。
【0017】
なお、上記(4)については、後記実施例の表1、2に示されるように、本発明のチタン−タングステン酸化物の場合には、アナターゼ型TiO2に帰属されるピークがあるにしても、その含量の増加(すなわち、アナターゼ型TiO2の結晶化の進行、もしくは結晶成長)、またそれに起因した触媒のBET比表面積の低下は実質的に認められない。そして、その結果として、触媒は長期にわたり高い分解活性を維持するものと考えられる。これに対し、本発明の共沈法以外の方法によって得られるチタン−タングステン酸化物の場合には、その使用時間の経過とともに、アナターゼ型TiO2の結晶化が進行し、その結果、触媒のBET比表面積が低下し、ひいては分解活性が低下している。
【0018】
本発明のチタン−タングステン酸化物において、タングステンの割合は、酸化物換算で、3〜30質量%、好ましくは5〜25質量%である。3質量%より少なかったり、あるいは30質量%を超えると活性が低下する傾向にある。
【0019】
本発明の有機ハロゲン化合物分解触媒は、上記チタン−タングステン酸化物のほかに、バナジウム、セリウム、モリブデンおよびニオブから選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物(以下、成分Aという。)、および/またはパラジウム、ロジウム、白金およびルテニウムから選ばれる少なくとも1種の元素の金属または酸化物(以下、成分Bという。)を含有していてもよい。成分Aは、チタン−タングステン酸化物の活性を向上させるものであり、特に低温条件下での脱塩素作用を向上させる。成分Bは、有機ハロゲン化合物の分解における有害物質の副生、特に有機塩素化合物の分解における一酸化炭素などの有害物質の副生を抑制しつつ、有機塩素化合物の分解率を高めるという効果を有する。
【0020】
上記チタン−タングステン酸化物と成分Aと成分Bとを含有する有機ハロゲン化合物分解触媒の場合、チタン−タングステン酸化物の含量は60〜100質量%、好ましくは65〜99.9質量%であり、成分Aは0〜40質量%、好ましくは0〜35質量%であり、成分Bは0〜5質量%、好ましくは0.01〜5質量%、より好ましくは0.05〜3質量%である(合計100質量%)。チタン−タングステン酸化物の含量が60質量%未満では成形性が低下し、また触媒活性が低下する。成分Aを40質量%を超える割合で添加しても、それに見合う触媒性能の向上は認められない。また、成分Bの含量が5質量%を超えてもそれに見合う性能の向上が認められず、コスト的に好ましくない。
【0021】
上記チタン−タングステン酸化物と成分Aと成分Bとを含有する有機ハロゲン化合物分解触媒は、例えば、次のようにして調製することができる。成分Aの場合には、チタン−タングステン酸化物に成分Aの水溶液または酸化物粉体を成形助剤とともに加えて、さらに適当量の水を加え、混合、混練りした後、押出成型機でハニカム状に成形する。その後、50〜120℃で乾燥し、400〜700℃、好ましくは430〜600℃で1〜10時間、好ましくは2〜6時間焼成して完成触媒を得る。あるいは、チタン−タングステン酸化物をハニカム状に成形した後、成分Aの水溶液に1〜5分間浸漬した後、30〜200℃、好ましくは70〜170℃で乾燥し、ついで空気中で400〜600℃で焼成して製造することもできる。また、成分Bの場合には、チタン−タングステン酸化物をハニカム状に成形した後、成分Bの水溶液に1〜5分間含浸した後、30〜200℃、好ましくは70〜170℃で乾燥し、次いで空気中で400〜600℃で焼成して完成触媒とすることができる。成分Aおよび成分Bは同時に担持しても、あるいは別々に担持してもよい。
【0022】
上記成分Aの出発原料としては、各元素の酸化物、水酸化物、無機塩、有機塩など、具体的にはアンモニウム塩、シュウ酸塩、硫酸塩、硝酸塩、ハロゲン化物などを挙げることができる。成分Bの出発原料としては、各元素の塩化物、臭化物などのハロゲン化物、硝酸塩、硫酸塩などの無機塩、有機塩、錯体、有機金属化合物などを挙げることができる。
【0023】
本発明の触媒の形状については特に制限はなく、ハニカム状、板状、波板状、網状、円柱状、円筒状、球状、ペレット状など所望の形状に成形して使用することができる。また、アルミナ、シリカ、コージェライト、ムライト、ステンレス鋼などの耐熱材料からなる、ハニカム状、板状、波板状、網状、円柱状、円筒状、球状、ペレット状など所望の形状の担体に担持して使用してもよい。
【0024】
本発明の触媒のBET比表面積は20〜200m2/g、好ましくは30〜150m2/gである。
【0025】
本発明の方法によれば、有機ハロゲン化合物または有機ハロゲン化合物含有ガスを前記有機ハロゲン化合物分解触媒と接触させて有機ハロゲン化合物を分解する。有機ハロゲン化合物の種類には特に制限はなく、一般に有害物質として分解除去することが望まれている、フッ素、塩素、臭素などを含む有機化合物が本発明の対象となる。本発明によれば、上記有機ハロゲン化合物のなかでも、分子内に少なくとも1個の塩素原子を有する有機化合物を効率よく分解することができる。有機塩素化合物の代表例としては、塩化ビニルモノマー、クロロホルム、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジクロロエチレン、塩化メチレン、塩化ビニリデン、クロロトルエン、クロロベンゼン、クロロフェノールなどが挙げられる。
【0026】
有機ハロゲン化合物を含むガスを処理する場合、このガス中には、有機ハロゲン化合物の分解を損ねない範囲で、有機ハロゲン化合物以外の有機化合物、例えば、エタン、プロパン、ブタンなどの飽和炭化水素;エチレン、プロピレン、ブテンなどの不飽和炭化水素;シクロヘキサン、シクロヘキセン、シクロペンタンなどの脂環式炭化水素;メタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール類;ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ブチルアルデヒドなどのアルデヒド類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類;メチルエーテル、エチルエーテルなどのエーテル類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類;トルエン、キシレン、スチレン、フェノール、クメンなどの芳香族化合物;ギ酸、酢酸、フタル酸、マレイン酸などの有機酸;アセトニトリル、アクリロニトリル、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、アニリンなどの含窒素化合物などや一酸化炭素が含まれていてもよい。
【0027】
有機ハロゲン化合物含有排ガスを処理する場合、有機ハロゲン化合物の濃度には特に制限はないが、そのまま大気中に放出することが許容される程度のものであれば、特に本発明の方法を適用する必要はないであろう。通常、本発明の方法は、有機ハロゲン化合物の濃度が1ppm以上、好ましくは10ppm以上の排ガスの処理に用いられる。なお、有機ハロゲン化合物の濃度が著しく高い場合は適宜他の排ガスなどで希釈して処理してもよい。
【0028】
本発明の方法においては、上記排ガスを150〜500℃、好ましくは200〜450℃の温度で触媒と接触させる。すなわち、触媒層入口ガス温度を150〜500℃、好ましくは200〜450℃の範囲に調整する。触媒層入口ガス温度が150℃より低いと有機ハロゲン化合物を十分に分解できない。一方、500℃を超えると助燃剤などが増加し、経済的でなくなる。特に有機塩素化合物を分解する場合、塩素ガス(Cl2)の発生が増加して装置の損傷などの問題が生じて好ましくない。
【0029】
排ガス中の酸素量は有機ハロゲン化合物を酸化分解するに十分な量であればよく、必要に応じて、触媒層の前の位置で酸素含有ガス、通常空気を導入すればよい。排ガスの空間速度は、500〜50,000h-1、好ましくは1,000〜30,000h-1である。
【0030】
【発明の効果】
本発明の有機ハロゲン化合物分解触媒は、有機ハロゲン化合物の分解に関し、高い活性と高い耐久性を有する。特に有機塩素化合物の分解に効果的であり、一酸化炭素などの副生を抑制しながら有機塩素化合物を分解することができる。
【0031】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
参考例
<触媒調製>
メタタングステン酸アンモニウム水溶液(WOとして50質量%含有水溶液)3.3kgとアンモニア水(25質量%)110kgと水2.2kgとを混合した液に、硫酸チタニルの硫酸水溶液(TiOとして70g/L(リットル;以下同じ。)、HSOとして310g/L)214.3Lをよく攪拌しながら徐々に滴下したところ、ゲル状のものが得られた。このゲル状物をろ過、洗浄し、さらに150℃で10時間乾燥した後、600℃で3時間焼成してチタン−タングステン酸化物(TiO:WO=9:1(質量比))が得られた。
【0032】
このチタン−タングステン酸化物粉体をX線回折により分析したところ、アナターゼTiO2のピーク(23%)が僅かに検出されたのみで、他のピークは認められない複合酸化物であることが確認された(図1参照)。また、図2のEPMA図に示されるように、チタニウムとタングステンとは酸化物全体にわたり、ほぼ均一に存在していた。
【0033】
上記チタン−タングステン酸化物粉体20kgに成形助剤としてデンプンと水とを加えて混合し、ニーダーで混練りした後、押出成型機で外形150mm角、長さ500mm、目開き2.8mm、肉厚0.5mmのハニカム状に成形した。その後、80℃で乾燥した後、550℃で3時間焼成した。このハニカム状成形体をメタバナジン酸アンモニウムのシュウ酸水溶液(V25として40g/L)に含浸し、その後150℃で乾燥し3時間乾燥し、続いて空気雰囲気下で500℃で2時間焼成した。こうして得られた触媒(以下、触媒(1)という。)の組成はTiO2−WO3複合酸化物:V25=99:1(質量比)であり、BET比表面積は80m2/gであった。
<性能評価>
触媒(1)22.7mLをSUS316製反応管に充填し、この反応管を電気炉に入れた後、反応管に空気0.48NL/min、窒素2.69NL/minを導入し、反応層入口ガス温度が所定温度(300℃または350℃)になるように設定した。その後、下記組成のガスを下記の条件下に触媒層に導入し、分解試験を行った(以下、この試験を「性能評価テスト」という。)。分解が定常化した後(通常1時間程度の後)、反応管入口および出口ガスをガスクロマトグラフィーにより分析した。
ガス組成
塩化ビニルモノマー(VCM):1000ppm、1,2−ジクロロエタン(EDC):3500ppm、エチレン(C24):3500ppm、O23%、N2残余
条件
触媒層入口ガス温度:300℃または350℃、空間速度:8800h-1、ガス量:3.33NL/min
入口ガス組成と出口ガス組成とから、VCM、EDC、C24の分解率を求めた。
【0034】
上記性能評価テストが終了した触媒に関し、その劣化を促進するために、ガス組成および条件を下記のように変更してガスを通過させ、強制劣化を行わせた。
ガス組成
VCM:3000ppm、EDC:5000ppm、O23%、N2残余
条件
触媒層入口ガス温度:420℃、空間速度:8800h-1、ガス量:3.33NL/min
上記強制劣化を65時間行った後、ガス組成および条件を変更し、65時間強制劣化後の触媒に関し、上記の性能評価テストを行った。そして、65時間強制劣化後の触媒のVCM、EDC、C24の分解率を求めた。
【0035】
上記性能評価テスト終了後の65時間強制劣化触媒に関し、更に上記と同じ強制劣化を65時間(合計130時間(強制劣化合計時間;以下同じ))行った後、性能評価テストを行った。そして、この130時間強制劣化後の触媒のVCM、EDC、C24の分解率を求めた。
【0036】
また、上記性能評価テスト終了後の130時間強制劣化触媒に関し、更に上記と同じ強制劣化を70時間(合計200時間)行った後、性能評価テストを行った。そして、この200時間強制劣化後の触媒のVCM、EDC、C24の分解率を求めた。さらに、この200時間強制劣化触媒について、アナターゼ型TiO2の結晶化度およびBET比表面積を測定した。上記結果をまとめて表1に示す。
比較例1
市販のTiO2−WO3(ミレミアム社製DT−52)粉体20kgに成形助剤としてデンプンと水とを加えて混合し、ニーダーで混練りした後、押出成型機で外形150mm角、長さ500mm、目開き2.8mm、肉厚0.5mmのハニカム状に成形した。その後、80℃で乾燥した後、550℃で3時間焼成した。このハニカム状成形体をメタバナジン酸アンモニウムのシュウ酸水溶液(V25として40g/L)に含浸し、その後150℃で乾燥し3時間乾燥し、続いて空気雰囲気下で500℃で2時間焼成した。こうして得られた触媒(以下、触媒(2)という。)の組成はTiO2−WO3酸化物:V25=99:1(質量比)であり、BET比表面積は90m2/gであった。
【0037】
触媒(2)に関し、参考例1と同様にして、0時間強制劣化触媒(フレッシュ触媒)、65時間強制劣化触媒、130時間強制劣化触媒および200時間強制劣化触媒に関し、性能評価テストを行い、結果を表1に示した。
比較例2
市販のアナターゼ型TiO(ミレミアム社製DT−51)18kgと市販のWO(日本無機化学工業(株)製A−W)2kgとに成形助剤としてデンプンと水とを加え混合し、ニーダーで混練りした後、押出成型機で外径150mm角、長さ500mm、目開き2.8mm、肉厚0.5mmのハニカム状に成形した。その後、80℃で乾燥した後、550℃で3時間焼成した。得られた粉体をX線回折で分析したところ、アナターゼ型TiOのピークとWOのピークが検出された。
【0038】
上記成形体をメタバナジン酸アンモニウムのシュウ酸水溶液(V25として40g/L)に含浸し、その後150℃で3時間乾燥し、続いて空気雰囲気下に500℃で2時間焼成した。こうして得られた触媒(以下、触媒(3)という。)の組成は、TiO2−WO3酸化物:V25=99:1(質量比)であり、BET比表面積は51m2/gであった。
【0039】
触媒(3)に関し、参考例1と同様にして、0時間強制劣化触媒(フレッシュ触媒)、65時間強制劣化触媒、130時間強制劣化触媒および200時間強制劣化触媒に関し、性能評価テストを行い、結果を表1に示した。
【0040】
【表1】
Figure 0003760090
【0041】
表1から明らかなように、触媒(3)(比較例2)は、触媒(1)(参考例1)に比べて、VCM、EDCおよびCの分解のすべてにおいて低活性であることがわかる。また、触媒(1)については、強制劣化後のC分解率に僅かの低下が認められるが、VCM、EDC分解率の低下は全くみられない。これに対し、触媒(2)の場合には、強制劣化後、VCM、EDCおよびCのすべてについて分解率が低下している。この理由は、触媒(1)は、アナターゼ型TiOの結晶化度の成長もBET比表面積の低下もみられないのに対し、触媒(2)では、アナターゼ型TiOの結晶成長によりBET比表面積が低下したためと考えられる。
実施例
参考例1と同じ方法により、チタン−タングステン酸化物(TiO:WO=9:1(質量比))を調製した後、成形して、ハニカム状成形体を得た。このハニカム成形体を、メタバナジン酸アンモニウムのシュウ酸水溶液に硝酸パラジウム水溶液と硝酸ロジウム水溶液とを加えた水溶液(Vとして40g/L、Pdとして5.8g/L、Rhとして6.4g/L)に含浸し、その後150℃で乾燥し3時間乾燥し、続いて空気雰囲気下に500℃で2時間焼成した。こうして得られた触媒(以下、触媒(4)という。)の組成はTiO−WO複合酸化物:V:Pd:Rh=98.6:1.0:0.2:0.2(質量比)であり、BET比表面積は80m/gであった。
<性能評価>
触媒(4)105.3mLをSUS316製反応管に充填し、この反応管を電気炉に入れた後、反応管に空気5.30NL/minを導入し、反応管入口ガス温度が所定温度(300℃、350℃または400℃)になるように設定した。その後、下記組成のガスを下記の条件下に触媒層に導入し、分解試験を行った(以下、この試験を「性能評価テスト」という。)。分解が定常化した後(通常1時間程度の後)、反応管入口および出口ガスをガスクロマトグラフィーにより分析した。
ガス組成
VCM:800ppm、塩化ビニリデン(VDC):700ppm、空気残余
条件
触媒層入口ガス温度:300℃、350℃または400℃、空間速度:3000h−1、ガス量:5.31NL/min
入口ガス組成と出口ガス組成とから、VCM、VDCの分解率を求めた。
【0042】
上記性能評価テストが終了した触媒に関し、その劣化を促進するために、ガス組成および条件を下記のように変更してガスを通過させ、強制劣化を行わせた。
ガス組成
VCM:800ppm、VDC:700ppm、空気残余
条件
触媒層入口ガス温度:400℃、空間速度:3000h-1、ガス量:5.31NL/min
上記強制劣化を100時間行った後、ガス組成および条件を変更し、100時間強制劣化後の触媒に関し、上記の性能評価テストを行った。そして、100時間強制劣化後の触媒のVCM、EDC、C24の分解率を求めた。
【0043】
上記性能評価テスト終了後の100時間強制劣化触媒に関し、更に上記と同じ強制劣化を300時間(合計400時間)行った後、性能評価テストを行った。そして、この400時間強制劣化後の触媒のVCM、EDC、C24の分解率を求めた。
【0044】
また、上記性能評価テスト終了後の400時間強制劣化触媒に関し、更に上記と同じ強制劣化を200時間(合計600時間)行った後、性能評価テストを行った。
【0045】
また、上記性能評価テスト終了後の600時間強制劣化触媒に関し、更に上記と同じ強制劣化を300時間(合計900時間)行った後、性能評価テストを行った。
【0046】
また、上記性能評価テスト終了後の900時間強制劣化触媒に関し、更に上記と同じ強制劣化を300時間(合計1200時間)行った後、性能評価テストを行った。そして、この1200時間強制劣化後の触媒のVCM、EDC、C24の分解率を求めた。さらに、この1200時間強制劣化後の触媒について、アナターゼ型TiO2の結晶化度およびBET比表面積を測定した。上記結果をまとめて表1に示す。
比較例3
10質量%アンモニア水700リットルにスノーテックス−20(日産化学(株)製シリカゾル、約20質量%のSiO2含有)21.3kgを加え、攪拌、混合した後、硫酸チタニルの硫酸溶液(TiO2として125g/L、硫酸濃度550g/L)340Lを攪拌しながら徐々に滴下した。得られたゲルを3時間放置した後、ろ過、水洗し、続いて150℃で10時間乾燥した後、500℃で焼成した。得られた粉体の組成はTiO2:SiO2=8.5:1.5(モル比)であり、粉体のX線回折図ではTiO2やSiO2の明らかな固有ピークは認められず、ブロードな回折ピークによって非晶質な微細構造を有するチタンとケイ素との複合酸化物(以下、「TS」という。)であることが確認された。
【0047】
上記TS粉体20kgにメタバナジン酸アンモニウム0.86kgおよびパラタングステン酸アンモニウム1.79kgお含む10質量%モノエタノールアミン水溶液12kgを加え、更に成形助剤としてのデンプンを加えて混合し、ニーダーで混練りした後、押出成型機で外形150mm角、長さ500mm、目開き2.8mm、肉厚0.5mmのハニカム状に成形した。その後、80℃で乾燥した後、450℃で3時間焼成した。得られた粉体を硝酸パラジウムと硝酸ロジウムとの混合水溶液(Pdとして4.3g/L、Rhとして4.8g/L含有)に浸漬し、その後150℃で3時間乾燥し、続いて空気雰囲気下で500℃で2時間焼成した。
【0048】
こうして得られた触媒(以下、触媒(5)という。)の組成はTS:V25:WO3:Pd:Rh=89.6:3.0:7.0:0.2:0.2(質量比)であり、平均細孔径0.025μm、全細孔容積0.45ml/g、BET比表面積は115m2/gであった。
【0049】
触媒(5)に関し、実施例と同様にして、0時間強制劣化触媒(フレッシュ触媒)、100時間強制劣化触媒、400時間強制劣化触媒、600時間強制劣化触媒、900時間強制劣化触媒および1200時間強制劣化触媒に関し、性能評価テストを行い、結果を表2に示した。
【0050】
【表2】
Figure 0003760090
【0051】
表2から明らかなように、触媒(4)(実施例)の強制劣化後のVCM、VDCの分解率の低下はほとんど認められなかった。これに対し、触媒(5)(比較例3)では、強制劣化後のVCM、VDCの分解率の低下が認められた。この理由は、触媒(4)では、アナターゼ型TiOの結晶化度の成長もBET比表面積の低下もみられないのに対し、触媒(5)では、アナターゼ型TiOの結晶成長により比表面積が低下したためと考えられる。このように、共沈法で調製したにもかかわらず、TiとWとを含む場合には、アナターゼ型TiOの結晶成長が抑制されるが、TiとSiとを含む場合には、アナターゼ型TiOの結晶成長が起こる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考例1で得られたチタニウム−タングステン複合酸化物のX線回折図である。
【図2】 参考例1で 得られたチタニウム−タングステン複合酸化物のEPMA線分析図である。

Claims (4)

  1. (a)共沈法により調製された、チタンとタングステンとを含有する酸化物、(b)バナジウム、モリブデンおよびニオブから選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物、および(c)パラジウム、ロジウム、白金およびルテニウムから選ばれる少なくとも1種の元素の金属または酸化物を含有することを特徴とする有機ハロゲン化合物分解触媒。
  2. (a)共沈法により調製された、チタンとタングステンとを含有する酸化物、および(c)パラジウム、ロジウム、白金およびルテニウムから選ばれる少なくとも1種の元素の金属または酸化物を含有することを特徴とする有機ハロゲン化合物分解触媒。
  3. チタンとタングステンとを含有する酸化物が、チタンとタングステンとを実質的に均一に含む、複合酸化物である請求項1または2記載の有機ハロゲン化合物分解触媒。
  4. 請求項1ないし3のいずれかの触媒を用いて有機ハロゲン化合物を分解することを特徴とする有機ハロゲン化合物の処理方法。
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