JP2001245657A - アルドン酸を産生する新規菌体およびその酵素 - Google Patents

アルドン酸を産生する新規菌体およびその酵素

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JP2001245657A JP2000394766A JP2000394766A JP2001245657A JP 2001245657 A JP2001245657 A JP 2001245657A JP 2000394766 A JP2000394766 A JP 2000394766A JP 2000394766 A JP2000394766 A JP 2000394766A JP 2001245657 A JP2001245657 A JP 2001245657A
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cells
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Sumio Kitahata
寿美雄 北畑
Hirobumi Nakano
博文 中野
Hiroshi Murakami
洋 村上
Masumi Azumi
眞澄 安積
Akiko Seko
亜紀子 瀬古
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TAKEHARA KAGAKU KOGYO KK
Osaka City
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TAKEHARA KAGAKU KOGYO KK
Osaka City
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヘミアセタール水酸基を有する糖の前記水酸
基を特異的に酸化する酵素を産生する新規菌体を提供す
る。 【解決手段】 アシネトバクター バウマンニ No.
7W2−3(Acinetobacter baumannii No.7W2
−3)(FERM P−17631)、ブルクホルデリ
ア セパシア No.24−2−1(Burkholderia ce
pacia No.24−2−1)(FERM P−1763
2)、不完全菌類28−2株(FERMP−1810
3)および不完全菌類KD−3株(FERM P−18
104)によれば、ヘミアセタール水酸基を有する糖の
前記水酸基を特異的に酸化することができる。これらの
菌体をラクトース含有培地で培養すれば、図1に示すよ
うに、ラクトースを完全にラクトビオン酸に変換でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルドン酸を産生
する新規菌体およびその酵素に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、健康増進を目的とした様々な健康
・栄養補助剤が開発されている。その中でもアルドン酸
は、カルシウムや鉄等の金属との塩形態である場合に、
水溶性を示すことから、ミネラル補強剤として優れてお
り、特に注目されている。また、オリゴ糖を酸化して得
られるアルドン酸は、オリゴ糖のヘミアセタール水酸基
が酸化されていることから、生体内加水分解酵素等によ
る分解を受け難い。このため、人が摂取した際、分解さ
れることなく腸内に到達でき、ビフィズス菌増殖を誘発
する因子として利用することが可能である。このような
特性を有するため、各種糖からアルドン酸を容易に製造
することが望まれている。
【0003】糖のヘミアセタール水酸基を酸化触媒する
酵素としては、グルコースオキシダーゼ(以下、「GO
D」という)が最も広く知られており、利用されている
(特開昭57−86283号公報)。しかしながら、G
ODやGOD産生菌による作用は、D−グルコースに特
異的であり、これ以外の糖には全く作用しない。
【0004】また、オリゴ糖に対する酸化活性を示す酵
素としては、紅藻類由来のヘキソース酸化酵素が知られ
ているが、その性質は明らかにされていない(「酵素ハ
ンドブック」第68頁〜第69頁、朝倉書店)。オリゴ
糖酸化酵素としては、この他に、グルコースがα−1,
4およびβ−1,4結合しているオリゴ糖類に特異的に
作用するグルコオリゴ糖酸化酵素が報告されている(Bi
ochemica et Biophysica Acta,1118,第41頁〜第
47頁(1991)、特開平5−84074号公報)。
しかし、このオリゴ糖酸化酵素は、マルトオリゴ糖およ
びセロオリゴ糖以外の基質に対する作用が弱く、特にグ
ルコース以外の単糖類には全く作用しない。
【0005】糖中のヒドロキシメチル基およびヘミアセ
タール水酸基を酸化してカルボン酸にする微生物につい
ても報告されている(特開平7−76594号公報)
が、この場合、ヒドロキシメチル基およびヘミアセター
ル水酸基の両方に作用するため、ヘミアセタール水酸基
のみを特異的に酸化することが困難である。
【0006】このような公知の微生物あるいは酵素は、
前述のように、利用できる基質が限られていたり、触媒
部位の選択性が低いため、各種アルドン酸の製造に利用
することが困難であった。
【0007】また、前記各種糖を化学的に酸化する公知
の方法では、一般的に、高い収率でアルドン酸生成物を
得ることが困難であった。例えば、酸化反応の位置選択
性は充分ではなく、副反応生成物を生じるため収率が低
く、また反応生成物の分離精製が煩雑であるため、コス
トの面においても充分な結果が得られなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、ヘミアセタール水酸基を有する糖の前記水酸基を特
異的に酸化する新規菌体およびその酵素の提供である。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明者は、自然界の様々な菌を分離培養した結
果、ヘミアセタール水酸基を有する糖の前記水酸基を特
異的に酸化する、アシネトバクター属(Acinetobacte
r)の新規菌体、ブルクホルデリア属(Burkholderia
および不完全菌類の新規菌体を単離することに成功し、
本発明に至った。本発明の新規菌体によれば、ヘミアセ
タール水酸基を有する糖であればその種類に特に制限さ
れず、例えば、後述する各種糖のヘミアセタール水酸基
を酸化してそのアルドン酸を産生することができる。本
発明において、アルドン酸とは、単糖であるアルドース
のヘミアセタール水酸基が酸化されたものには限定され
ず、還元末端にアルドース構造を有する二糖以上の多糖
のヘミアセタール水酸基が酸化されたものを含み、ま
た、これらの塩の形態も含む。
【0010】本発明において、使用できる前記ヘミアセ
タール水酸基を有する糖は、例えば、グルコース、D−
マンノース、D−ガラクトース、D−リボース、D−キ
シロース、L−アラビノース等の単糖、セロビオース、
マルトース、マルトトリオース、マルトテトラオース、
マルトペンタオース、メリビオース、ラクトース等のオ
リゴ糖があげられる。この中でも好ましくはD−グルコ
ース、D−ガラクトース、D−キシロース、L−アラビ
ノース、セロビオース、マルトース、ラクトースであ
り、特に好ましくはラクトースである。本発明の新規菌
体によれば、例えば、グルコースをグルコン酸に、D−
マンノースをマンノン酸に、D−ガラクトースをガラク
トン酸に、D−リボースをリボン酸に、D−キシロース
をキシロン酸に、L−アラビノースをアラボン酸に、セ
ロビオースをセロビオン酸に、マルトースをマルトビオ
ン酸に、マルトトリオースをマルトトリオン酸に、マル
トテトラオースをマルトテトラオン酸に、マルトペンタ
オースをマルトペンタオン酸に、メリビオースをメリビ
オン酸に、ラクトースをラクトビオン酸に変換できる。
以下、本発明において「糖」とは、ヘミアセタール水酸
基を有する糖をいう。
【0011】本発明のアシネトバクター属の新規菌体と
しては、例えば、アシネトバクターバウマンニ No.
7W2−3(Acinetobacter baumannii No.7W2
−3)(FERM P−17631)が、ブルクホルデ
リア属の新規菌体としては、例えば、ブルクホルデリア
セパシア No.24−2−1(Burkholderia cepaci
a No.24−2−1)(FERM P−17632)
があげられる。また、不完全菌類としては、例えば、2
8−2株(FERM P−18103)、KD−3株
(FERM P−18104)があげられる。
【0012】アシネトバクター バウマンニ No.7
W2−3(Acinetobacter baumannii No.7W2−
3)(FERM P−17631)は、前述のように、
本発明者らが土壌中より新規に単離した菌体であり、工
業技術院生命工学工業技術研究所に受託番号FERM
P−17631(受託日:平成11年11月4日)で寄
託されている。なお、本菌株の菌学的特性は、下記に示
すとおりである。
【0013】(形態的特性) 培養温度 : 30℃ 形状 : 桿菌 大きさ : 0.8×1μm 運動性の有無 : なし 胞子の有無 : なし
【0014】
【0015】
【0016】また、ブルクホルデリア セパシア N
o.24−2−1(Burkholderia cepacia No.2
4−2−1)(FERM P−17632)も、本発明
者らが、土壌中より新規に単離した菌体であり、工業技
術院生命工学工業技術研究所に受託番号FERM P−
17632(受託日:平成11年11月4日)で寄託さ
れている。なお、本菌株の菌学的特性は、下記に示すと
おりである。
【0017】(形態的特性) 培養温度 : 30℃ 形状 : 桿菌 大きさ : 0.7〜0.8×1〜1.5μm 運動性の有無 : 有り 胞子の有無 : なし
【0018】
【0019】
【0020】不完全菌類28−2株(FERM P−1
8103)も、前述のように、本発明者らが土壌中より
新規に単離した菌体であり、工業技術院生命工学工業技
術研究所に、受託番号FERM P−18103(受託
日:平成12年11月8日)で寄託されている。なお、
本菌の菌学的特性は、下記に示すとおりである。
【0021】(形態的特性)ポテトデキストロース寒
天、オートミール寒天、麦芽寒天の各プレートに、検体
を接種し、25℃で最長8週間まで培養を行い、目視に
より生育状況等の観察を行った。また、検体のスライド
標本を作成し、微分干渉顕微鏡および位相差顕微鏡によ
り、微視的形態性状の観察を行った。
【0022】その結果、25℃の条件下では生育が若干
遅く、培養開始1週間で1cm程度の生育を示した。菌
糸は、綿毛状で密な生育を示し、白色を呈した。また、
寒天内に可溶性色素の産生は見られなかった。微視的形
態観察からは、培養開始後6週間を経過した検体から菌
糸の生育以外に厚壁胞子(chlamydospore)が観察され
たものの、有性・無性生殖器官形成は認められなかっ
た。菌糸は、直線的に生育し、比較的頻繁に分枝する。
表面は粗面であり、隔壁は、分枝部等で比較的頻繁に観
察され、クランプの形状は見られなかった。
【0023】(18S rDNAの塩基配列に基づく同
定)菌体を凍結乾燥し、液体窒素存在下で細胞壁を破砕
して、Dneasy Plant Mini Kit(QIAGEN社製)を用い
てDNAを抽出し、このDNAをテンプレートとしてP
CRを行った。プライマーは、NS1およびNS8を用
い、Gene Amp PCRSystem 9600(Applied Systems社
製)上で、下記条件によりPCR反応を行った。 94℃/2分 (initial denaturation) → 94℃/30秒−55℃/30秒−72℃/90秒 (30サイクル) → 72℃/4分 (final extension)
【0024】得られたPCR産物は、QIA quick PCR
Purification Kit(QIAGEN社製)で精製し、ダイレク
トシークエンシングに供した。シークエンシングはBig
DYETerminatorキット(Applied Biosystems社製)を
用い、ABI PRISM 377 シークエンサー(Applied Sy
stems社製)により行った。シークエンシング用プライ
マーは、NS1、NS2、NS3、NS4、NS5、N
S6、NS7、NS8、P、Q、RおよびSを用いた。
得られた塩基配列断片を結合し、検体の18SrRNA
遺伝子(18S rDNA)のうちSaccharomyces cer
evisiae(JO1353)の24−1768に相当する部分の
塩基配列(配列番号1)を得た。そして、この塩基配列
を、米国NCBI(National Center for Biotechno
logyInformation)のサービスを利用して、BLAST
相同性検索を行い類似の塩基配列を検索し、近隣結合法
による系統樹を作成して近縁分類群を推定した。
【0025】この結果、28−2株(FERM P−1
8103)は、Magnaporthe grisea とブーツストラ
ップ確立96%で有意なクラスタを形成した。
【0026】(ITS−5.8S rDNAの塩基配列
に基づく同定)前述のようにして得られたDNAをテン
プレートとして、ITS1領域、5.8S rRNA遺
伝子、ITS2領域を含むDNA断片のPCRを行っ
た。プライマーとしては、ITS4およびITS5を用
い、Gene Amp PCR System 9600(Applied Biosyst
ems)上で、下記条件によりPCR反応を行った。 94℃/2分 (initial denaturation) → 94℃/30秒−52℃/30秒−72℃/90秒 (30サイクル) → 72℃/4分 (final extension)
【0027】そして、シークエンシング用プライマーと
して、ITS2、ITS3およびITS4を用いた以外
は前述と同様にしてダイレクトシークエンシングを行っ
た。得られた塩基配列断片をAuto Assembler(Applied
Biosystems社製)で結合し、目的DNA塩基配列(配
列番号2)を得て、前述と同様にしてBLAST相同性
検索を行い、類似の塩基配列を検索した。
【0028】この結果、28−2株(FERM P−1
8103)は、AJ279484と同一あるいは極めて近縁の未
同定子嚢菌類であると推測された。
【0029】以上の各種同定結果より、28−2株(F
ERM P−18103)は、Magnaporthe grisea
と共通の起源を持つ不完全菌類であると推測される。な
お、未同定の子嚢菌類の可能性もある。
【0030】また、不完全菌類KD−3株(FERM
P−18104)も、前述のように、本発明者らが土壌
中より新規に単離した菌体であり、工業技術院生命工学
工業技術研究所に、受託番号FERM P−18104
(受託日:平成12年11月8日)で寄託されている。
なお、本菌株の菌学的特性は、下記に示すとおりであ
る。
【0031】(形態的特性)ポテトデキストロース寒
天、オートミール寒天、麦芽寒天の各プレートに、検体
を接種し、25℃で最長6週間まで培養を行い、目視に
より生育状況等の観察を行った。また、検体のスライド
標本を作製し、微分干渉顕微鏡により微視的形態性状の
観察を行った。
【0032】その結果、25℃の条件下での生育は普通
程度で、培養開始1週間で2〜3cmの生育を示した。
菌糸は、綿毛状で密な生育を示し、表面色調は当初白色
だが、次第にやや灰褐色を呈した。また、寒天内に可溶
性色素の産生は見られなかった。微視的形態観察から
は、培養開始後1週間を経過した検体から菌糸のみの生
育が認められ、培養開始後8週間を経過した検体から
は、菌糸の至る所に瘤状の膨らみ(swollen cell)が
観察されたものの、有性・無性生殖器官形成は認められ
なかった。菌糸は、直線的に生育し、比較的頻繁に分枝
する。表面は滑らかからやや粗面であり、隔壁は、分枝
部等で比較的頻繁に観察され、クランプの形状は見られ
なかった。
【0033】(18S rDNAの塩基配列に基づく同
定)下記条件でPCR反応を行った以外は、前述の18
S rDNAの塩基配列に基づく同定方法と同様にして
配列決定を行った(配列番号3)。 94℃/2分 (initial denaturation) → 94℃/30秒−52℃/30秒−72℃/90秒 (30サイクル) → 72℃/4分 (final extension)
【0034】この結果、KD−3株(FERM P−1
8104)は、Paraphaeosphaeria pilleata および P
araphaeosphaeria michotii と、比較可能な範囲にお
いて100%の相同性を有しており、近隣結合系統樹で
も、前記2菌種とはブーツストラップ確立100%でク
ラスタを形成した。
【0035】(ITS−5.8S rDNAの塩基配列
に基づく同定)シークエンシング用プライマーとして、
ITS2、ITS3、ITS4およびITS5を使用し
た以外は、前述のITS−5.8S rDNAの塩基配
列に基づく同定方法と同様にして配列決定を行った(配
列番号4)。
【0036】この結果、KD−3株(FERM P−1
8104)は、Paraphaeosphaeria pilleata に近縁な
不完全菌類であると推定された。
【0037】以上の各種同定結果より、KD−3株(F
ERM P−18104)は、Paraphaeosphaeria pil
leata に近縁な不完全菌類であり、Coniothyrium
の可能性もあると推定される。
【0038】この他に、同様にして前記各種糖のヘミア
セタール水酸基を特異的に酸化する酵素を産生する菌体
として、例えば、シュードモナス属(Pseudomonas)、
ボルデテラ属(Bordetella)、レジオネラ属(Legionel
la)の菌体等も、本発明者らによって単離されている。
【0039】つぎに、本発明の新規酵素は、本発明の新
規菌体(アシネトバクター属、ブルクホルデリア属、不
完全菌類)由来であり、糖のヘミアセタール水酸基を特
異的に酸化する酵素(以下、「アルドン酸生成酵素」と
いう)である。このような新規酵素としては、例えば、
以下に示す四種類の酵素があげられる。
【0040】まず、一つ目の酵素は、アシネトバクター
バウマンニ No.7W2−3(FERM P−17
631)由来のアルドン酸生成酵素である。
【0041】二つ目の酵素は、ブルクホルデリア セパ
シア No.24−2−1(FERM P−1763
2)由来のアルドン酸生成酵素であり、通常、以下に示
す理化学的性質を有する。
【0042】(理化学的性質) 安定温度 : 40℃以下 至適温度 : 55℃ 安定pH : pH4.5〜pH8.5 至適pH : pH6.5
【0043】つぎに、三つ目の酵素は、不完全菌類28
−2株(FERM P−18103)由来のアルドン酸
生成酵素であり、通常、至適pHはpH5〜8付近、至
適温度は46〜62℃、pH4〜9の範囲において60
℃付近まで安定であるという理化学的性質を有する。
【0044】四つ目の酵素は、不完全菌類であるKD−
3株(FERM P−18104)由来のアルドン酸生
成酵素であり、通常、至適pHはpH5〜8付近、至適
温度は45〜58℃、pH3.5〜9の範囲において6
0℃付近まで安定であるという理化学的性質を有する。
【0045】つぎに、本発明のアルドン酸生成酵素の製
造方法は、本発明の新規菌体を培養する工程を含む方法
である。これにより、本発明のアルドン酸生成酵素を容
易に製造することができる。
【0046】また、本発明のアルドン酸生成酵素は、本
発明の新規菌体の種類によって、菌体内酵素および菌体
から分泌される菌体外酵素の二種類が存在するため、本
発明の製造方法は、培養する菌体の種類に応じて、さら
に精製工程を含むことが好ましい。
【0047】本発明のアシネトバクター属(Acinetobac
ter)の菌体またはブルクホルデリア属(Burkholderi
a)の菌体を使用する場合、これらの菌体由来のアルド
ン酸生成酵素は、菌体内酵素であるため、例えば、以下
の(a)〜(d)に示す精製工程等をさらに含むことが
好ましい。 (a) 培養液から菌体を回収する工程。 (b) 菌体を破砕する工程。 (c) タンパク質を可溶化する工程。 (d) タンパク質を塩析する工程。 (e) タンパク質をクロマトグラフィーにより分離す
る工程。
【0048】なお、前記精製工程は特に制限されず、例
えば、(b)工程によって得られた菌体破砕液をそのま
ま使用することもできる。また、これらの精製工程以外
にも、例えば、限外濾過等の濃縮や、溶媒沈殿等を行っ
てもよい。
【0049】このような菌体内酵素である本発明のアル
ドン酸生成酵素は、基質(糖)と反応させる場合、例え
ば、菌体の状態のまま使用してもよいし、さらに前述の
ような工程により精製された状態であってもよく、糖の
ヘミアセタール水酸基を特異的に酸化する限り、その精
製度に拘わらず使用できる。
【0050】一方、本発明の不完全菌体28−2株(F
ERM P−18103)およびKD−3株(FERM
P−18104)を使用する場合、これらの菌体由来
のアルドン酸生成酵素は、菌体外酵素であるため、例え
ば、以下の(e)〜(g)に示す精製工程等をさらに含
むことが好ましい。 (e) 培養液から上清を回収する工程。 (f) タンパク質を塩析する工程。 (g) タンパク質をクロマトグラフィーにより分離す
る工程。
【0051】なお、前記精製工程は特に制限されず、例
えば、(e)工程によって得られた培養液上清をそのま
ま使用することもできる。また、これらの精製工程以外
にも、例えば、限外濾過等の濃縮や、溶媒沈殿等を行っ
てもよい。菌体外酵素である本発明のアルドン酸生成酵
素は、例えば、糖のヘミアセタール水酸基を特異的に酸
化する限り、その精製度に拘わらず使用できる。
【0052】また、以上のような精製工程により精製さ
れたアルドン酸生成酵素について、そのアミノ酸配列の
決定および遺伝子配列の決定を行なうことが好ましい。
例えば、本発明のアルドン酸生成酵素について、常法に
よりアミノ酸配列の決定を行ない、これをもとにその遺
伝子配列を推測する。そして、常法の化学合成等により
DNA断片やRNA断片等を作製し、これをプライマ
ー、プローブ等として使用し、本発明の新規菌体からア
ルドン酸生成酵素をコードする遺伝子をクローニング
し、遺伝子配列を決定する。このようなクローニングに
より得られた遺伝子や化学合成断片等を用いて、例え
ば、アルドン酸生成酵素を発現する組換え体等を作製し
てもよい。
【0053】つぎに、本発明のアルドン酸製造方法は、
本発明の新規菌体を糖に接触させる方法である。例え
ば、前記糖を含む培地で前記菌体を培養する方法、前記
菌体をそのまま触媒として前記糖と反応させる方法、担
体に固定化した前記菌体を前記糖に接触させる方法等が
あげられる。このように、本発明の新規菌体を接触させ
るだけで、容易にアルドン酸生成を行なうことができ
る。
【0054】また、本発明のアルドン酸製造方法は、本
発明の新規酵素を糖に接触させる方法であってもよく、
例えば、前記酵素をそのまま触媒として前記糖と反応さ
せる方法や、担体に固定化した前記酵素を前記糖に接触
させる方法等があげられる。
【0055】
【発明の実施の形態】本発明のアルドン酸生成酵素を産
生する新規菌体のスクリーニングの一例を以下に示す。
例えば、土壌中の菌体を分離培養し、その培養液を用い
てヘミアセタール水酸基を有するラクトースの酸化反応
を行い、得られた反応液を薄層クロマトグラフィー(T
LC)および高速液体クロマトグラフィー(HPLC)
等により分析して行うことができる。なお、糖として
は、以下に示すラクトースには制限されず、前述のよう
な各種糖を使用できる。
【0056】(1)培養方法 以下に示すスクリーニング用寒天培地および液体栄養培
地を、予め、オートクレーブにより121℃で20分間
滅菌する。そして、一白金耳の土壌サンプルを滅菌水1
0mlに懸濁し、その上清液10μlを滅菌水9.9m
lで希釈する。この希釈液100μlを、ラクトースを
唯一の炭素源とする前記スクリーニング用寒天培地に塗
布し、28℃で2〜7日間静置培養する。そして、生育
したコロニーを単離して前記滅菌済みのスクリーニング
用液体栄養培地5mlに接種し、28℃で2〜7日間往
復振とう培養(100rpm)を行なう。
【0057】(スクリーニング用寒天培地:pH7.
0) ラクトース 0.20重量% NaCl 0.05重量% K2HPO4 0.10重量% KH2PO4 0.10重量% NH4NO3 0.20重量% MgSO4・7H2O 0.05重量% 寒天 1.60重量%
【0058】(スクリーニング用液体栄養培地:pH
7.0) ラクトース 1.0 重量% ポリペプトン 1.0 重量% 酵母エキス 0.10重量% NaCl 0.05重量% K2HPO4 0.10重量% KH2PO4 0.10重量% NH4NO3 0.20重量% MgSO4・7H2O 0.05重量%
【0059】(2)ラクトースの酸化反応 次に、得られた培養液を粗酵素液とし、前記粗酵素液3
6μl、2重量%ラクトース溶液36μlおよび10重
量%SDS溶液8μlを混合して、40℃で4時間反応
させる。なお、糖を含む培地を使用するため、培養液そ
のものを以下の分析に供することにより、スクリーニン
グを行ってもよい。
【0060】(3)TLC分析 前記反応液の生成物をTLCにより分析し、ラクトース
の酸化を確認する。
【0061】 TLCプレート; kieselgel 60(メルク社製) 展開溶媒 ; 酢酸エチル:酢酸:水=3:1:1 検出試薬A ; 50体積%硫酸−エタノール溶液 検出試薬B ; 40重量%メタバナジン酸アンモニウム水溶液(5ml) と50重量%硫酸−エタノール溶液(50ml)との混合 液
【0062】(方法)前記反応液約0.5μlをシリン
ジにより前記TLCプレートにスポットしてから、前記
展開溶媒で飽和された展開槽にいれ、前記展開溶媒を上
昇させる。標準物質として、ラクトースおよびラクトビ
オン酸を同プレートにスポットする。そして、前記展開
後、ドラフト内で完全に風乾させた前記プレートに、前
記検出試薬Aまたは検出試薬Bを噴霧してから、110
〜120℃で5分間加熱して発色試験を行う。その結
果、ラクトースと同じ移動度を示すスポットが減少また
は確認されず、かつラクトビオン酸と同じ移動度を示す
スポットが確認されたものが、ラクトース酸化能陽性で
あり、その菌体がラクトビオン酸を生成する菌体と判断
できる。前記展開溶媒を用いた場合のTLC分析におい
て、ラクトースの移動度は、通常、Rf0.4〜0.8
の範囲であり、ラクトビオン酸の移動度は、Rf0.2
〜0.6の範囲である。なお、標準物質は、ラクトース
およびラクトビオン酸に限定されず、培地に使用した糖
およびこれに対応するアルドン酸を使用すればよい。な
お、基質を単糖とした場合、前記検出試薬Aではアルド
ン酸の検出が困難であるが、前記検出試薬Bによればこ
のようなアルドン酸も検出することができる。
【0063】また、例えば、前記TLC分析の前に、以
下に示すβ−ガラクトシダーゼ活性欠失菌株の選定を行
なってもよい。これにより、ラクトースを酸化する菌体
から、β−ガラクトシダーゼ活性によってラクトースを
加水分解する菌体を除去することができる。
【0064】(4)β−ガラクトシダーゼ活性欠失菌株
の選定 前記スクリーニング用平板寒天培地上に、以下に示すX
−GalのDMF溶液30μlを塗布してから菌体の培
養液を塗布し、28℃で3日間静置培養する。この培地
上では、β−ガラクトシダーゼ活性を有する菌体のコロ
ニーは青色を呈し、前記活性を欠失した菌体のコロニー
は白いままである。この白いコロニー菌体について、前
述のようなTLC分析を行なう。
【0065】(X−GalのDMF溶液)5−ブロモ−
4−クロロ−3−インドリル−β−D−ガラクトシド
(X−Gal)20mgを、N,N−ジメチルホルムア
ミド(DMF)1mlに溶解させる。
【0066】(5)HPLC分析 前記反応液の生成物をHPLCにより分析し、アルドン
酸(ラクトビオン酸)生成を確認する。
【0067】(カラム) Asahipak NH2P−50(Shodex社
製)
【0068】(溶離液) アセトニトリル:40mMクエン酸−NaH2PO4緩衝
液(pH5.0)=60:40(体積比)
【0069】(条件) 温度 : 40℃ 流速 : 0.8ml/min 検出器 : 示差屈折計 (RID−6A:島津製作
所社製)
【0070】(方法)標準物質として、前記反応液と同
じ濃度のラクトース溶液およびラクトビオン酸溶液を使
用し、前記各標準物質と前記反応液とをそれぞれHPL
Cにより前記条件下で分析する。その結果、ラクトース
と同じ溶出位置のピークが減少し、かつラクトビオン酸
と同じ溶出位置のピークが確認されたサンプル(反応
液)は、ラクトビオン酸の生成からアルドン酸生成酵素
を産生する菌体と判断できる。なお、標準物質は、ラク
トースおよびラクトビオン酸に限定されず、培地に使用
した糖およびこれに対応するアルドン酸を使用すればよ
い。
【0071】以上に述べたスクリーニング方法により、
本発明者らが土壌より分離した菌体が、前述のアシネト
バクター バウマンニ No.7W2−3(FERM
P−17631)およびブルクホルデリア セパシア
No.24−2−1(FERM P−17632)、不
完全菌類28−2株(FERM P−18103)、不
完全菌類KD−3株(FERM P−18104)等で
ある。
【0072】前述のようなスクリーニングにおいて、例
えば、以下に示すように、変異処理した菌体からスクリ
ーニングを行なうこともできる。
【0073】(変異処理)変異処理する菌株の菌体懸濁
液100μlを、前記液体栄養培地に接種して28℃で
2〜7日間振とう培養を行い、対数増殖後期の菌体を得
る。この培養液0.5mlを無菌的に集菌し、菌体を5
0mM酢酸緩衝液(pH6.0、以下同じ)で洗浄した
後、100μg/mlのN,N’−ニトロソグアニジン
(NTG)を含有する酢酸緩衝液0.5mlに懸濁し、
30℃で5分〜2時間処理する。NTG処理後、遠心分
離して処理液を除去し、回収した菌体を滅菌した酢酸緩
衝液で3回洗浄する。この菌体を前記液体栄養培地10
mlに懸濁し、28℃で24時間振とう培養して変異株
を発現させる。そして、この培養液を用いて、前述と同
様にβ−ガラクトシダーゼ活性欠失菌株の選定およびT
LC分析を行なう。
【0074】つぎに、本発明のアルドン酸生成酵素は、
例えば、以下に示すように、本発明の新規菌体を培養
し、好ましくはさらに精製することによって製造でき
る。
【0075】(1)培養方法 本発明の新規菌体を前記スクリーニング用液体栄養培地
を用いて、振とう培養する。培養温度は、例えば、25
〜40℃の範囲であり、培養時間は、例えば、24〜1
80時間の範囲である。また、前記培地のpHは、例え
ば、pH5〜8の範囲である。
【0076】アシネトバクター バウマンニ No.7
W2−3(FERM P−17631)を使用する場
合、その条件は、例えば、培養温度25〜40℃の範
囲、培養時間24〜180時間の範囲、培地のpH5〜
8の範囲である。
【0077】また、ブルクホルデリア セパシア N
o.24−2−1(FERM P−17632)を使用
する場合、その培養条件は、例えば、培養温度25〜4
0℃の範囲、培養時間24〜180時間の範囲、培地の
pH5〜8の範囲である。
【0078】また、不完全菌類28−2株(FERM
P−18103)、KD−3株(FERM P−181
04)を使用する場合、その条件は、例えば、培養温度
25〜40℃の範囲、培養時間3〜14日の範囲、培地
のpH5〜7の範囲である。
【0079】(2)精製方法 前記培養液の菌体に含有されるアルドン酸生成酵素また
は菌体から分泌されたアルドン酸生成酵素を、常法によ
り分離精製することによって、単一の酵素標品を得るこ
とができる。アルドン酸生成酵素の精製は、例えば、既
知の方法である、硫安等による塩析法、等電点沈殿法、
イオン交換クロマトグラフィー、ゲルクロマトグラフィ
ー、アフィニティークロマトグラフィー、疎水クロマト
グラフィー等の組み合わせにより行うことができる。ま
た、この他に、Fast Protein Liqui
d Chromatography(FPLC)(製品
名Pharmacia FPLCTM System :
アマシャムファルマシアバイオテック社製)等も使用で
きる。以下に精製方法の一例を示す。
【0080】菌体内酵素の場合は、まず、前記培養液を
遠心分離(10,000rpm、30min、4℃)し
て菌体を回収する。前記菌体に緩衝液を添加して懸濁し
た後、菌体を破砕する。前記菌体の破砕方法としては、
特に制限されず、例えば、摩砕用アルミナ等を用いた摩
砕法、フレンチプレス等による高圧法、超音波処理法、
酵素処理法、凍結融解法等があげられる。前記緩衝液と
しては、例えば、酢酸緩衝液、リン酸緩衝液、クエン酸
緩衝液、トリス塩酸緩衝液等が使用できる。また、菌体
外酵素の場合は、同様の遠心分離の条件により、培養液
から菌体を除去して上清を回収し、後述する塩析処理を
行えばよい。
【0081】前記破砕処理後、タンパク質の可溶化を行
なう。前記可溶化は、例えば、塩化ナトリウムや塩化カ
リウム等の塩、EDTA等のキレート剤、水酸化カリウ
ム等のアルカリ剤、界面活性剤等を添加することにより
行なえる。界面活性剤を用いる場合、例えば、前記界面
活性剤を可溶化処理溶液1ml当たり0.2〜3.0重
量%になるように添加して、2〜10℃で、0.5〜2
4時間処理すればよい。
【0082】そして、この処理溶液を遠心分離して上清
を回収し、塩析処理を行なう。例えば、前記上清に10
〜30%飽和になるように硫安を添加し、充分に攪拌し
た後、この飽和溶液を遠心分離する。そして、得られた
上清に、40〜90%飽和となるように、再度、硫安を
添加して攪拌した後、前述と同様にして遠心分離を行い
沈殿を回収する。そして、この沈殿を緩衝液に溶解し、
同緩衝液により一晩透析を行う。前記緩衝液としては、
特に制限されないが、例えば、酢酸緩衝液、リン酸緩衝
液、クエン酸緩衝液、トリス塩酸緩衝液等が使用でき、
そのpHは、pH4〜8の範囲が好ましく、濃度は、1
0〜100mMの範囲が好ましい。
【0083】前記透析後の酵素液を、各種カラムクロマ
トグラフィーに供する。例えば、前記透析に使用した緩
衝液と同様の緩衝液で平衡化した陰イオン交換クロマト
グラフィーカラムに前記酵素液を添加し、0〜500m
MのNaClを含む前記緩衝液で溶出を行なう。そし
て、アルドン酸生成酵素の溶出画分を回収して、濃縮・
透析した後、さらに他のクロマトグラフィーに供して分
離することにより単一に精製することができる。使用す
るクロマトグラフィーの種類等は、特に制限されず、適
宜組み合せることができる。
【0084】本発明のアルドン酸生成酵素の力価は、例
えば、以下に示す第1および第2の測定方法等により測
定できる。
【0085】以下に示す第1の測定方法における力価
は、pH6.0、40℃の条件下で、100mMのグル
コースから、1分間に1μモルのグルコン酸を生成する
酵素量を1Uとする。以下、この測定方法を、グルコン
酸測定法という。
【0086】40℃に保温した200mM D−グルコ
ース(50mM酢酸緩衝液:pH6.0)500μl
に、サンプル500μlを添加して、40℃で10分間
インキュベートする。そして、1N NaOH 100
μLおよび1N HCl 100μlを添加して反応を
停止させる。この溶液を10,000rpmで10分間
遠心分離して沈殿物を除去し、得られた上清のうち80
0μLに、下記試薬1(400μl)と試薬2(8μ
l)とを添加して混合する。そして、室温に5分間放置
後、340nmにおける吸光度(A1)を測定する。続
いて、この反応液に下記試薬3(5μl)を添加して、
室温に20〜30分間放置後、340nmにおける吸光
度(A2)を測定する。これらの吸光度(A1およびA
2)を下記式(1)に代入して生成されるグルコン酸濃
度を求め、さらに、下記式(2)から力価を求めること
ができる。なお、ブランクとしては、酵素液(サンプ
ル)の代りに前記緩衝液を用いる。
【0087】 C(mg/ml)=0.0473×[(A2−A1)−(A20−A10)] ・・・(1) A1 : 1回目のサンプルの吸光度 A2 : 2回目のサンプルの吸光度 A10 : 1回目のブランクの吸光度 A20 : 2回目のブランクの吸光度
【0088】力価(U/mL) =0.0482×1.2×希釈率×[(A2−A1)−(A20−A10)] ・・・(2) A1 : 1回目のサンプルの吸光度 A2 : 2回目のサンプルの吸光度 A10 : 1回目のブランクの吸光度 A20 : 2回目のブランクの吸光度
【0089】(試薬1) 50.0mM トリエタノールアミン緩衝液(pH
7.8) 4.1mM NADP 16.0mM ATP
【0090】(試薬2) 6−ホスホグルコン酸デヒドロゲナーゼ 220
U/ml
【0091】(試薬3) グルコン酸キナーゼ 26U/ml
【0092】また、以下に示す第2の測定方法は、ラク
トースからラクトビオン酸を生成する際に発生する過酸
化水素をパーオキシダーゼ(POD)と4−アミノアン
チピリンとを用いて測定することにより、アルドン酸生
成酵素の活性を測定する方法である。すなわち、ラクト
ビオン酸1モルの生成に対し、過酸化水素1モルが生成
される原理によるものである。この測定方法を、以下、
POD測定法という。なお、この測定法における力価
は、pH5.5、40℃の条件下で、100mMのグル
コースから、1分間に1μモルのH22を生成する酵素
量を1Uとする。
【0093】10重量%ラクトース溶液(0.1M酢酸
緩衝液:pH5.5)500μL、0.08% 4−ア
ミノアンチピリン40μL、5重量%フェノール20μ
Lおよび20U/mL POD(東洋紡社製)100μ
Lを混合し、これを40℃でインキュベートして波長5
05nmにおける吸光度を測定する。そして、吸光度が
一定に安定した後、この混合液にサンプル500μLを
加えて単位時間(1分間)当たりの吸光度増加を測定す
る。そして、これらの吸光度増加量を下記式(3)に代
入することにより力価を求めることができる。なお、ブ
ランクとしては、酵素液(サンプル)の代りに前記緩衝
液を用いる。
【0094】 力価(U/mL)=(B−B0)×0.387×希釈率 ・・・(3) B : サンプルの1分間当たりの吸光度増加量B
0 : ブランクの1分間当たりの吸光度増加量
【0095】つぎに、本発明のアルドン酸製造方法とし
ては、例えば、糖に、本発明の菌体、本発明の酵素また
はこれらの固定化物等を作用させる方法等があげられ
る。これらの例について、以下に説明する。
【0096】(第1のアルドン酸製造方法)本発明の菌
体を、前記糖を含む培地において培養することにより、
アルドン酸を製造できる(以下、「発酵法」ともい
う)。この方法によれば、菌体を培養するだけで、アル
ドン酸を製造できる。この発酵法としては、培養開始時
の培地中に含まれる糖のみを酸化させる方法(以下、
「回分培養法」という)と、前記糖を培地に順次添加す
る方法(以下、「流加培養方法」という)とがある。
【0097】培養に使用する液体培地としては、前記糖
を含有する培地であれば特に制限されない。培地中に含
まれる前記糖の割合は、例えば、5〜30重量%の範囲
であり、好ましくは、15〜25重量%の範囲、より好
ましくは、10〜20重量%の範囲である。
【0098】前記培地の原料としては、前記糖の他に、
例えば、無機窒素化合物(アンモニウム塩等)や有機窒
素化合物源(コーンスティープリカー、ペプトン、酵母
エキス等)等の窒素源、カリウム、ナトリウム、マグネ
シウム、鉄、カルシウム等の無機塩類等があげられる。
なお、前記培地中に、マグネシウム、カルシウム、鉄等
の金属またはこれらの金属塩を添加しておくことによ
り、本発明の菌体の培養によって直接アルドン酸塩を得
ることも可能である。このような培地の好ましい一例を
以下に示す。
【0099】 糖 10〜25重量% ポリペプトン 5.0 重量% 酵母エキス 0.1 重量% NaCl 0.05重量% K2HPO4 0.10重量% KH2PO4 0.10重量% NH4NO3 0.20重量% MgSO4・7H2O 0.05重量% CaCO3 1.5 重量%
【0100】培地のpHは、例えば、pH4〜9の範囲
であり、好ましくはpH5〜8の範囲、より好ましくは
pH5〜7の範囲である。培養液のpHは、アルドン酸
の生成に伴って低下するため、前記pHを一定の範囲に
保つために、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸
カルシウム等を添加することが好ましく、特に好ましく
は炭酸カルシウムである。
【0101】培養温度は、例えば、20〜35℃の範囲
であり、好ましくは25〜35℃の範囲、より好ましく
は28〜32℃の範囲である。培養時間は、例えば、1
〜14日間の範囲であり、好ましくは1〜7日間の範
囲、より好ましくは1〜3日間の範囲である。
【0102】前記培養は、好気条件下で行なうことが好
ましく、その培養形式は特に制限されないが、例えば、
振とう培養、強制通気による深部培養等が採用できる。
前記通気条件としては、一分間当たり培養液の液量に対
して0.3〜2倍量(体積)の空気を吹き込むことが好
ましく、より好ましくは0.3〜1.5倍量(体積)の
範囲、特に好ましくは0.5〜1.0倍量(体積)の範
囲である。
【0103】前記回分培養法の場合は、例えば、対数増
殖期後期になるまで培養した種培養菌体液を、前記液体
培地に0.3〜2.0重量%の範囲になるように接種し
て前記条件で培養を行なう。
【0104】この方法によれば、ラクトースを用いた場
合、例えば、1〜10日の培養により、80〜100%
の収率でラクトビオン酸を得ることができる。また、生
成されたラクトビオン酸は、培養中に分解されることな
く、その収率を維持できる。
【0105】また、前記流加培養方法の場合は、前述と
同様にして培養を開始するが、さらに、培地中の糖含量
をモニターし、所定の濃度に保つように前記糖を添加し
ていく。培地中の前記糖濃度は、特に制限されないが、
初期濃度よりも低い濃度で一定に保つことが好ましく、
例えば、5〜20重量%の範囲であり、好ましくは7〜
18重量%の範囲であり、より好ましくは10〜15重
量%の範囲である。なお、糖の添加は、継続的に行なっ
てもよいし、複数回に分けて行なってもよい。
【0106】この流加培養方法によれば、基質が順次添
加されるため、ラクトースを用いた場合、例えば、前記
回分培養法に比べて、1〜10日の培養により、0.2
〜0.5重量倍の範囲であるラクトビオン酸が得られ、
より好ましくは0.3〜0.5重量倍の範囲であり、特
に好ましくは0.4〜0.5重量倍の範囲である。この
場合も、前述と同様に生成されたラクトビオン酸は分解
されずにその収率が維持される。
【0107】このようにして生成したアルドン酸は、さ
らに、後述の精製方法によって前記培養液から単一精製
して回収することにより、高純度のアルドン酸を得るこ
とができる。
【0108】(第2のアルドン酸製造方法)本発明の菌
体を、触媒として糖に直接接触させることにより(以
下、「菌体反応」ともいう)、アルドン酸を製造でき
る。
【0109】まず、前述のような培養方法により培養し
た本発明の菌体を回収し、緩衝液または生理食塩水等で
洗浄する。そして、遠心分離により再度菌体を回収し、
この菌体を、前記糖を含む反応溶液に懸濁させて酸化反
応を行う。反応後に、遠心分離や濾過によって菌体や沈
殿物等を除去することによりアルドン酸が得られる。こ
の方法によれば、例えば、菌体の生育に必要な種々栄養
源を添加する必要が無く、菌体の分離も容易であるた
め、反応させるだけで高純度のアルドン酸を得ることが
できる。また、後述の精製方法により、さらにアルドン
酸の精製を行なってもよい。
【0110】前記反応溶液中の糖の濃度は、例えば、5
〜20重量%の範囲であり、好ましくは7〜18重量%
の範囲、より好ましくは10〜15重量%の範囲であ
る。前記糖に対する菌体量(湿重量)は、前記糖1g当
たり0.05〜1gの範囲が好ましく、より好ましくは
0.1〜0.5gの範囲、特に好ましくは0.1〜0.
3gの範囲である。また、本発明の乾燥菌体を使用して
もよい。
【0111】反応温度は、例えば、20〜50℃の範囲
であり、好ましくは25〜45℃の範囲、より好ましく
は30〜40℃の範囲である。反応時間は、例えば、2
4〜250時間の範囲であり、好ましくは24〜200
時間の範囲、より好ましくは24〜100時間の範囲で
ある。前記反応液のpHは、pH4〜8の範囲が好まし
く、より好ましくはpH5〜7の範囲、特に好ましくは
pH5.5〜7の範囲である。この反応は、緩衝液中で
行なうことが好ましく、例えば、酢酸緩衝液、リン酸緩
衝液、クエン酸緩衝液、トリス塩酸緩衝液等の緩衝液が
使用できる。この反応は、攪拌しながら好気的に行なう
ことが好ましい。例えば、100〜250rpmの速度
で攪拌することが好ましく、1分間当たり反応液量に対
して0.3〜2倍量(体積)の空気を吹き込むことが好
ましい。
【0112】前記反応液に、前述のような金属、金属塩
等を含有させることにより、各種アルドン酸塩を得るこ
とも可能である。さらに、pHを一定に保ち、一回の菌
体反応により同時に金属塩を生成させるために、例え
ば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等を含有させて
もよい。
【0113】(第3のアルドン酸製造方法)前述と同様
にして回収した本発明の菌体を固定化した固定化菌体を
調製し、前記固定化菌体に糖を直接接触させることによ
り、アルドン酸を製造できる。
【0114】前記固定化菌体は、公知の方法により調製
でき、例えば、アルギン酸カルシウム、多孔性ガラスビ
ーズ等の不溶性担体に菌体を結合させる方法や、k−カ
ラギーナン等の高分子ポリマーで菌体を包み込んだり、
これにより菌体を被覆する包括方法等が採用できる。
【0115】例えば、カラムに前記固定化菌体を充填
し、糖溶液を通液することにより行なえる。カラムを通
過した糖溶液は、再度カラムに戻し、糖溶液中の糖を充
分にアルドン酸に変換するまで循環させることが好まし
い。前記糖溶液の濃度は、特に制限されないが、例え
ば、5〜20重量%の範囲であり、好ましくは7〜18
重量%の範囲であり、より好ましくは10〜15重量%
の範囲である。糖を溶解する溶媒としては、例えば、水
や、前述の緩衝液等が使用できる。前記糖溶液の流速
は、例えば、φ3.5×42cmのカラムを使用する場
合、0.2〜2ml/分の範囲であり、好ましくは0.
3〜1.5ml/分の範囲であり、より好ましくは0.
5〜1.0ml/分の範囲である。この反応は、前記第
2のアルドン酸製造方法と同様の条件で行なうことがで
きる。
【0116】(第4のアルドン酸製造方法)本発明の酵
素を糖に直接接触させることにより、アルドン酸を製造
できる。なお、前記酵素は、単一精製酵素でも、粗酵素
(部分精製酵素)であってもよい。
【0117】反応条件は、菌体の代りに酵素を使用する
以外は、前記第2のアルドン酸製造方法と同様にして行
なうことができる。反応液中の糖に対する酵素量は、前
記糖1g当たり1〜20Uの範囲が好ましく、より好ま
しくは3〜18Uの範囲、特に好ましくは5〜15Uの
範囲である。
【0118】(第5のアルドン酸製造方法)本発明の酵
素を固定化した固定化酵素を調製し、前記固定化酵素に
糖を直接接触させることにより、アルドン酸を製造でき
る。
【0119】この反応は、前記第3のアルドン酸製造方
法と同様にして行なうことができ、前記固定化酵素の調
製も、前記固定化菌体の調製方法と同様である。
【0120】以上のような本発明の各種アルドン酸製造
方法により生成したアルドン酸は、さらに、以下に示す
方法等により精製してもよい。
【0121】まず、前記培養液または反応液等を遠心分
離することにより、培養液・反応液中の菌体や沈殿物等
の固形分を除去し、上清を回収する。
【0122】つぎに、前記上清を活性炭処理する。例え
ば、基質である糖がラクトース等の二糖またはそれ以上
の多糖である場合は、未反応の基質が前記活性炭に吸着
されるため、これらを除去できる。さらに、培地成分由
来の色素、臭気等も除去できるため、精製工程の低コス
ト化も可能である。前記活性炭処理の方法は特に制限さ
れず、例えば、バッチ法でもカラム法でもよい。前記活
性炭の使用割合は、例えば、上清1ml当たり0.00
1〜1gの範囲である。
【0123】また、前記上清をイオン交換クロマトグラ
フィーに供して未反応基質等を除去してもよい。前記イ
オン交換樹脂としては、陰イオン交換樹脂が好ましく、
例えば、製品名DIAION PA−406S(三菱化
成工業社製)等が使用できる。前記上清をカラムに供
し、前記生成物(アルドン酸)のみを前記陰イオン交換
樹脂吸着させ、前記樹脂を洗浄した後、酸溶液により前
記生成物を溶出することができる。前記カラムの平衡化
および洗浄に用いる溶液としては、グリシン塩酸緩衝
液、クエン酸緩衝液等の緩衝液や希酸溶液等が好まし
く、そのpHは、pH2〜6の範囲が好ましい。
【0124】そして、前記活性炭処理または前記イオン
交換樹脂の処理によって得られた溶液を濃縮・乾固する
ことにより、高純度のアルドン酸を得ることができる。
【0125】さらに高純度のアルドン酸を得る場合に
は、前記活性炭またはイオン交換樹脂等による処理後の
溶液を濃縮してから、冷却してアルドン酸の結晶を析出
させてもよい。前記濃縮は、例えば、減圧濃縮、限外濾
過(膜濾過)等により行なえる。
【0126】この他にも、アルコール等の有機溶媒を添
加することにより、アルドン酸を沈殿させて回収する方
法等も適用できる。このようなアルコール沈殿を行なう
場合は、前記処理後の溶液に、例えば、エタノールを5
0〜80体積%の範囲になるように添加し、これを遠心
分離または濾過することにより沈殿を回収する。そし
て、前記沈殿を80体積%エタノールで洗浄後、少量の
水に溶解し、これを凍結乾燥すればよい。
【0127】なお、これらの精製工程は、適宜組み合せ
て行なうことができる。
【0128】
【実施例】(実施例1)この実施例は、本発明の菌体を
用いた発酵法により、ラクトビオン酸を製造した例であ
る。使用した菌体、培地および方法を以下に示す。
【0129】(使用菌体) アシネトバクター バウマンニ No.7W2−3(F
ERM P−17631) ブルクホルデリア セパシア No.24−2−1(F
ERM P−17632)
【0130】(種培養培地) ラクトース 1.0 重量% ポリペプトン 1.0 重量% 酵母エキス 0.1 重量% NaCl 0.05重量% K2HPO4 0.10重量% NH4NO3 0.20重量% MgSO4・7H2O 0.05重量%
【0131】(本培養培地) ラクトース 10〜20重量% ポリペプトン 5.0 重量% 酵母エキス 0.1 重量% NaCl 0.05重量% K2HPO4 0.10重量% NH4NO3 0.20重量% MgSO4・7H2O 0.05重量% CaCO3 3.5 重量%
【0132】各菌体を、試験管(φ18×180mm)
中の前記種培養培地10mlに一白金耳植菌し、30℃
で3日間往復振とう培養して種培養を行なった。これら
の種培養1mlを、3種類のラクトース濃度(10重量
%、15重量%、20重量%)に調製した前記本培養培
地100ml(500ml容量坂口フラスコ)にそれぞ
れ接種し、30℃で約10日間往復振とう培養を行なっ
た。前記各培養液から、所定の培養時間毎(0、20、
44、71、95、119、143、167、239時
間)にサンプリングを行ない、そのサンプル(培養液)
を遠心分離(10,000rpm、15分間、4℃)し
て上清を回収した。これらの前記上清について、前述の
条件によりラクトビオン酸のHPLC分析を行なった。
これらの結果を図1に示す。同図(a)は、培地中のラ
クトース濃度が10重量%の場合におけるラクトビオン
酸収率の経時変化を示すグラフであり、同図(b)は、
前記ラクトース濃度15重量%の場合におけるラクトビ
オン酸収率の経時変化を示すグラフであり、図(c)
は、培地中のラクトース濃度が20重量%の場合におけ
るラクトビオン酸収率の経時変化を示すグラフである。
【0133】また、ブルクホルデリア セパシア N
o.24−2−1(FERM P−17632)を前述
と同様にして培養し、培養液中のラクトース濃度および
ラクトビオン酸濃度の経時変化をHPLCにより測定し
た結果を図2のグラフに示す。
【0134】図1(a)〜(c)に示すように、本発明
の両菌体を各濃度のラクトースを含有する培地で生育さ
せた結果、前記ラクトースは完全にラクトビオン酸に変
換されたこと、ラクトビオン酸濃度が減少しないことか
ら生成されたラクトビオン酸は分解されていないことが
確認できた。また、図2に示すように、ラクトースの減
少とラクトビオン酸の増加は、反比例の関係にあること
も確認できた。
【0135】(実施例2)この実施例は、発酵法によりラ
クトビオン酸を製造し、その精製を行なった例である。
【0136】ブルクホルデリア セパシア No.24
−2−1(FERM P−17632)を、試験管(φ
18×180mm)中の前記種培養培地10mlに一白
金耳植菌し、30℃で3日間往復振とう培養して種培養
を行なった。この種培養1mlをラクトース濃度20重
量%の前記本培養培地100ml(500ml容量坂口
フラスコ)に接種し、30℃で4日間往復振とう培養を
行なった。この培養液から、所定の培養時間毎にサンプ
リングを行ない、そのサンプル(培養液)から、前記実
施例1と同様にして上清を回収した。これらの上清につ
いて、前述と同様にしてHPLC分析を行なった。
【0137】HPLC分析の結果、ラクトースの溶出ピ
ークは検出されず、前記実施例1の結果と同様に、ラク
トースは完全に酸化されてラクトビオン酸が生成された
ことが確認できた。
【0138】続いて、前記上清(約100ml)をエバ
ポレーターにより1/5体積量になるまで濃縮した。前
記濃縮液を、脱イオン水で平衡化した活性炭カラム(φ
3×10cm)に供し、脱イオン水50mlにより通過
(溶出)させ回収した。回収した通過液を、再度、1/
20体積量になるまで濃縮し、これにエタノール濃度7
0体積%になるように2.3倍量(体積)エタノールを
添加した後、生成した沈殿物を遠心分離(10,000
rpm、15分、4℃)により回収した。この沈殿物を
70体積%エタノールで洗浄した後、再度、遠心分離し
て沈殿を回収し、前記沈殿を少量の脱イオン水に溶解さ
せた。この溶液を凍結乾燥することによって、ラクトビ
オン酸カルシウム21.2gが得られた。この精製され
たラクトビオン酸カルシウムについて、前述と同様にH
PLC分析を行なった。この結果を、図3のクロマトグ
ラムに示す。
【0139】この結果、同図に示すように、ラクトビオ
ン酸の溶出ピーク(A)以外に溶出ピークは検出され
ず、高純度であることが確認された。なお、図中のピー
ク(B)は、試料の溶媒として用いた水のピークであり
不純物ではない。
【0140】また、前記ラクトビオン酸を、13C−NM
Rにより分析した結果、標準品のラクトビオン酸とシグ
ナルが一致し、質量分析によれば、その分子量は357
であった。また、赤外線吸収スペクトル(IR)分析を
行なった結果、標準品のラクトビオン酸と同様に、カル
ボキシル基を有することが確認された。
【0141】(実施例3)この実施例は、菌体反応によ
りラクトビオン酸を製造した例である。
【0142】前記実施例2と同様にして培養したブルク
ホルデリア セパシア No.24−2−1(FERM
P−17632)を、0.75重量% NaCl溶液
(以下、同じ)で充分に洗浄した後、再度回収して湿重
量約150gの菌体を得た。そして、ラクトース100
0gと16.5重量%CaCO3溶液1000mlとの
混合液(滅菌済み)に、前記菌体を懸濁して5000m
lの反応液とした。なお、前記反応液において、ラクト
ースの初期濃度20重量%、菌体力価3.0U/ml、
pH6.7になるように設定した。この反応液を、攪拌
・通気(1分当たり反応液の0.5倍体積量の空気を吹
き込む)しながら、30℃で2日間反応させた。そし
て、前記反応液を遠心分離(10,000rpm、30
分間、4℃)してCaCO3を除去した後、得られた上
清を、脱イオン水で平衡化した活性炭カラム(φ5×4
0cm)に供し、脱イオン水1500mlにより通過
(溶出)させた。回収した通過液を、減圧濃縮して凍結
乾燥することによって、ラクトビオン酸カルシウム10
40gが得られた。
【0143】このラクトビオン酸を、前述と同様にして
HPLC分析を行なった結果、前記実施例2と同様に不
純物の溶出ピークは検出されず、高純度のラクトビオン
酸であることが確認された。
【0144】(実施例4)この実施例は、固定化菌体を
用いてラクトビオン酸を製造した例である。
【0145】前記実施例3と同様にして得られた洗浄菌
体(湿重量約50g)を、前記NaCl溶液に懸濁して
1000mlとした。そして、この菌体懸濁液と4重量
%アルギン酸ナトリウム溶液100mlとを混合し、こ
の混合液に50mM CaCl2を含む20mMリン酸
緩衝液(pH6.5)1000mlを滴下して、攪拌し
ながら約4℃で一晩放置した。この溶液を遠心分離する
ことにより、前記菌体を含むアルギン酸ナトリウムビー
ズを回収し、これを固定化菌体とした。前記固定化菌体
150gをカラム(φ3×30cm)に充填し、このカ
ラムに300mM CaCl2を含む20重量%ラクト
ース溶液(加圧滅菌済み)100mlを通過させた。な
お、前記通過液は、前記通過液に含まれるラクトース、
ラクトビオン酸および単糖の量を、前述のようにHPL
Cによって分析・測定し、前記通過液中のラクトースが
なくなるまで前記カラムに循環させた。この反応条件
は、流速0.5ml/分、温度30℃である。反応終了
後、前記実施例3と同様の処理を行なうことにより、ラ
クトビオン酸カルシウム20.3gが得られた。
【0146】このラクトビオン酸について、前述と同様
にしてHPLC分析を行なった結果、不純物の溶出ピー
クは検出されず、高純度のラクトビオン酸であることが
確認できた。また、単糖は検出されず、ラクトースやラ
クトビオン酸が分解されていないことも確認できた。
【0147】(実施例5)この実施例は、本発明の新規
菌体を用いて、各種糖からそれぞれに対応するアルドン
酸を生成させた例である。
【0148】基質である糖として、グルコース、マルト
ース、マンノース、ガラクトース、D−リボース、D−
キシロース、L−アラビノースをそれぞれ用いた以外
は、前記実施例1と同様にして前記各菌体を培養した。
そして、培養液36μl、2重量%前記糖溶液36μl
および10重量%SDS溶液8μlを混合して、それぞ
れ40℃で4時間反応させた後、これらの反応液につい
て、前述と同様にしてHPLC分析およびTLC分析を
行なった。
【0149】この結果、基質の減少およびそれらに対応
するアルドン酸の生成が確認された。なお、オリゴ糖の
基質が加水分解されているかを併せて確認したが、加水
分解は見られなかった。
【0150】(実施例6)ラクトースの代りにグルコー
スおよびマルトースをそれぞれ用いた以外は、前記実施
例1と同様にして、ブルクホルデリア セパシア N
o.24−2−1(FERM P−17632)を2日
間、30℃で培養し、各培養液についてHPLC分析を
行なった。
【0151】この結果、培養1日後にはグルコースはグ
ルコン酸に、マルトースはマルトビオン酸に完全に変換
された。
【0152】(実施例7)本発明の不完全菌類28−2
株(FERM P−18103)およびKD−3株(F
ERM P−18104)を培養して、それぞれの菌体
由来のアルドン酸生成酵素を調製し、ラクトビオン酸の
生成を確認した。以下に、使用した培地、培養条件、測
定方法等を示す。
【0153】(種培養培地) ラクトース 1.0 重量% ポリペプトン 1.0 重量% NaCl 0.05重量% K2HPO4 0.10重量% NH4NO3 0.20重量% MgSO4・7H2O 0.05重量%
【0154】 (本培養培地) ラクトース 1〜10重量% ポリペプトン 1〜5 重量% NaCl 0.05重量% K2HPO4 0.10重量% NH4NO3 0.20重量% MgSO4・7H2O 0.05重量% CaCO3 0.3〜3重量% (ラクトースの1/2モル量)
【0155】前記各菌体を、前記種培養液体培地に一白
金耳植菌し、30℃で5日間、振とう培養により種培養
を行い、得られた種培養液を、前記本培養培地の1体積
%となるように植菌して30℃で振とう培養を行った。
本培養は、28−2株について10日間、KD−3株に
ついて14日間行った。なお、培地のpHは、pH6〜
7とした。そして、得られた培養液を遠心分離(15,
000G、15分)して培養液上清を回収し、これを粗
酵素液として、下記精製工程に供した。
【0156】前記粗酵素に、80〜90%飽和となるよ
うに硫安を添加して溶解させ、2時間放置した後、遠心
分離して塩析物を回収し、この塩析物を、10mM酢酸
緩衝液(pH5.5)に溶解した。これをさらに限外濾
過法により、脱塩・濃縮したものを酵素液とした。
【0157】所定濃度(2、20、40、50重量%)
のラクトース溶液100μLに前記酵素液100μLを
加え、さらに添加したラクトースの0.5モル量に相当
する炭酸カルシウムを加えて、40℃で4日間反応させ
た。そして、二日目および四日目の反応溶液について、
前述のようにしてTLC分析を行った。なお、反応開始
時における反応溶液中のラクトース濃度は、1、10、
20、25重量%であり、ラクトース濃度1重量%に対
して炭酸カルシウム0.146重量%の割合となる。
【0158】TLC分析の結果、各菌体由来の酵素反応
によって、それぞれ基質の減少およびラクトビオン酸の
生成が確認された。
【0159】(実施例8)本発明の新規菌体28−2株
(FERM P−18103)およびKD−3株(FE
RM P−18104)由来のアルドン酸生成酵素の至
適pHを調べた、なお、酵素液としては、前記実施例7
で調製したものを使用した。
【0160】所定pH(pH2.32およびpH3.0
〜pH10.5まで0.5きざみ)の緩衝液を準備し
た。pH2.32〜pH8.0の緩衝液としては、0.
2MNa2HPO4および0.1Mクエン酸から調製され
るマッキルベインの緩衝液(McIlvaine's buffer sol
ution)を使用し、pH7.5〜10.5の緩衝液とし
ては、0.2M H3BO3を含む0.2M KClおよ
び0.2M Na2CO3から調製される緩衝液を使用し
た。
【0161】そして、前記各種緩衝液を用いて、前述の
グルコン酸測定法により吸光度測定を行った。各緩衝液
を用いた場合の吸光度変化を求め、最も高い値を「10
0%」とした場合の相対活性を求めた。これらの結果を
図4および5に示す。図4は、28−2株(FERM
P−18103)由来のアルドン酸生成酵素のpH−活
性曲線を示すグラフであり、図5は、KD−3株(FE
RM P−18104)由来のアルドン酸生成酵素のp
H−活性曲線を示すグラフである。
【0162】(実施例9)本発明の新規菌体28−2株
(FERM P−18103)およびKD−3株(FE
RM P−18104)由来のアルドン酸生成酵素のp
H安定性を調べた。
【0163】酵素液としては、前記実施例7で調製した
ものを使用し、緩衝液は、前記実施例8と同じ緩衝液を
使用した。まず、酵素反応前に、前記酵素液30μLお
よび緩衝液30μLを混合し、20時間、4℃でインキ
ュベートした後、この混合液25μLに0.1M酢酸緩
衝液(pH5.5)475μLを添加して、これをサン
プルとした。なお、この希釈によってサンプルのpH
は、pH5.5に調整された。続いて、このサンプルを
用いて、前記POD測定法により吸光度変化の測定を行
った。そして、pH処理を行っていない酵素液を同じ倍
率に希釈し、同様にして測定した場合の吸光度変化を
「100%」として、残存活性(%)を求めた。これら
の結果を図6および7に示す。図6は、28−2株(F
ERM P−18103)由来のアルドン酸生成酵素の
pH安定性を示すグラフであり、図7は、KD−3株
(FERM P−18104)由来のアルドン酸生成酵
素のpH安定性を示すグラフである。
【0164】(実施例10)本発明の新規菌体28−2
株(FERM P−18103)およびKD−3株(F
ERM P−18104)由来のアルドン酸生成酵素の
至適温度を調べた。
【0165】所定の温度(20℃、40℃、45℃、5
0℃、55℃、60℃、70℃、80℃)で酵素反応を
行い、緩衝液として酢酸緩衝液(pH5.5)を使用し
た以外は、前記実施例8と同様にしてグルコン酸測定法
により吸光度変化の測定を行った。そして、各温度での
吸光度変化を求め、最も高い値を「100%」とした場
合の相対活性を求めた。これらの結果を図8および9に
示す。図8は、28−2株(FERM P−1810
3)由来のアルドン酸生成酵素の温度−活性曲線示すグ
ラフであり、図9は、KD−3株(FERM P−18
104)由来のアルドン酸生成酵素の温度−活性曲線を
示すグラフである。
【0166】(実施例11)本発明の新規菌体28−2
株(FERM P−18103)およびKD−3株(F
ERM P−18104)由来のアルドン酸生成酵素の
熱安定性を調べた。
【0167】酵素を所定温度(10℃、20℃、30
℃、40℃、50℃、60℃、65℃、70℃)でプレ
インキュベートした後、冷却してから、酵素反応に供す
る以外は前記実施例9と同様にしてPOD測定法により
吸光度測定を行った。そして、未処理の酵素液を用いて
測定した場合の吸光度を「100%」として、残存活性
(%)を求めた。これらの結果を図10および11に示
す。図10は、28−2株(FERM P−1810
3)由来のアルドン酸生成酵素の熱安定性を示すグラフ
であり、図11は、KD−3株(FERM P−181
04)由来のアルドン酸生成酵素の熱安定性を示すグラ
フである。
【0168】実施例8から実施例11の結果、28−2
株(FERM P−18103)由来のアルドン酸生成
酵素は、至適pHが6〜8の範囲であり、特にpH6.
1〜3.5の範囲で優れた活性を示し、また、pH5〜
7.5の範囲でほぼ安定な活性を示した(pH安定
性)。至適温度は、46〜62℃の範囲で98%以上の
相対活性を示し、特に58℃において最も高い活性を示
した。また、60℃の熱処理で残存活性86%と高い熱
安定性を示した。
【0169】また、KD−3株(FERM P−181
04)由来のアルドン酸生成酵素は、至適pHが5〜8
の範囲であり、特にpH5.7において優れた活性を示
し、また、pH3.6〜10.5の範囲でほぼ安定な活
性を示した(pH安定性)。至適温度は、45〜58℃
の範囲で98%以上の相対活性を示し、特に46℃にお
いて最も高い活性を示した。また、60℃の熱処理で残
存活性100%と高い熱安定性を示した。
【0170】(実施例12)本発明の新規菌体28−2
株(FERM P−18103)およびKD−3株(F
ERM P−18104)由来のアルドン酸生成酵素の
基質特異性を調べた。試料として前記実施例7で調製し
た各酵素を使用した。以下に試薬、基質溶液および測定
方法を示す。
【0171】(基質溶液)基質としては、ラクトース、
L−アラビノース、D−グルコース、D−ガラクトー
ス、D−キシロース、セルビオース、マルトース、マル
トトリオース、マルトテトラオース、マルトペンタオー
スを使用し、0.1M 酢酸緩衝液(pH5.5)に1
0重量%となるように溶解して基質溶液を調製した。
【0172】(測定方法)10重量%の各種基質溶液5
00μLに、0.08重量% 4−アミノアンチピリン
40μL、5重量%フェノール20μLおよび20U/
mL POD(東洋紡社製)100μLを混合して、波
長505nmにおける吸光度を測定した。吸光度が一定
になった後、さらに酵素液500μLを加え、505n
mにおける吸光度の増加を15秒〜30秒毎に測定し
た。基質としてラクトースを使用した場合の反応速度を
100として相対活性を求め、これを基質特異性として
評価した。この結果を下記表1に示す。
【0173】 (表1) 相対活性(%) 28−2株 KD−3株 ラクトース 100 100 L−アラビノース 5 46 D−グルコース 46 212 D−ガラクトース 32 71 D−キシロース 85 248 セルビオース 100 180 マルトース 51 139 マルトトリオース 60 202 マルトテトラオース 40 243 マルトペンタオース 40 163
【0174】このように、本発明の不完全菌類由来のア
ルドン酸生成酵素は、各種糖を基質として利用でき、特
に28−2株由来のアルドン酸生成酵素は、ラクトース
およびセルビオースに対する高い活性を示した。また、
KD−3株由来のアルドン酸生成酵素は、D−グルコー
ス、D−キシロース、マルトトリオースおよびマルトテ
トラオースに対して極めて高い活性を示した。
【0175】
【発明の効果】以上のように、本発明の新規菌体は、ヘ
ミアセタール水酸基を有する糖の前記水酸基を特異的に
酸化する。このため、前記菌体またはそのアルドン酸生
成酵素によれば、各種アルドン酸を容易に製造すること
ができる。
【0176】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> TAKEHARA KAGAKU KOGYO CO., LTD. OSAKA CITY <120> NOVEL ALDONIC ACID - PRODUCING FUNGI AND ENZYME THEREOF <130> R4781 <140> <141> <150> JP P1999-369714 <151> 1999-12-27 <160> 4 <170> PatentIn Ver. 2.1 <210> 1 <211> 1745 <212> DNA <213> Deuteromycetes <220> <221> rRNA <222> (1)..(1745) <223> 18S rRNA <400> 1 tcatatgctt gtttcaaaga ttaagccatg catgtctaag tataagcaat tatacagcga 60 aactgcgaat ggctcattaa atcagttatc gtttatttga tggtgcctta ctacatggat 120 aaccgtggta attctagagc taatacatgc taaaaacccc gacttcggaa ggggtgtgtt 180 tattagatta aaaaccaatg cccttcgggg ctcactggtg attcatgata acctctcgaa 240 ccgcatggcc ttgcgccggc ggtggttcat tcaaatttct gccctatcaa ctttcgatgg 300 ctgggtcttg gccagccatg gtgacaacgg gtaacggagg gttagggctc gaccccggag 360 aagaagcatg agaatcggct tctacatcca aggaaggcag caggcgcgca aattacacaa 420 tggcaactcg ccgatgtagt gacgaacaat accgatgcag ggctcttttg ggtcttgcaa 480 ttggaatgag tacaatttaa atcccttaac gaggaacaat tggagggcaa gtctggtgcc 540 agcagccgcg gtaattccag ctccaatagc gtatattaaa gttgttgcag ttaaaaagct 600 cgtagttgaa ccttgggcct 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tggccgaaag gcccgggtaa tcttgttaaa 1500 ctctgtcgtg ctggggatag agcattgcaa ttattgctct tcaacgagga attcctagta 1560 agcgcaagtc atcaacttgt gctgattacg tccctgccct ttgtacacac cgcccgtcgc 1620 tactaccgat tgaatggctc agtgaggcct tcggactggc ccagagaggt gggcaactac 1680 cactcaggcg ccggaaagtt gtacgaactc ggtcatttag aggaagtaaa agtcgtaaca 1740 aggtc 1745 <210> 2 <211> 537 <212> DNA <213> Deuteromycetes <220> <221> rRNA <222> (1)..(32) <223> 18S rRNA gene 3' end <220> <221> misc_feature <222> (33)..(195) <223> internal transcribed spacer 1, ITS1 <220> <221> rRNA <222> (196)..(353) <223> 5.8S rRNA gene <220> <221> misc_feature <222> (354)..(499) <223> internal transcribed spacer 2, ITS2 <220> <221> rRNA <222> (500)..(537) <223> 28S rRNA gene 5' end <400> 2 tctccgttgg tgaaccagcg gagggatcat tacgagagtg tcaccactcc caacccactg 60 tttacctacc cgtccaccgt gcttcggcag gcagtcctgt gggacagggc ctcgcccccg 120 cgagggggtg cctgccgctg gccaaccaaa aattctagct gtttttgtac catctgagtc 180 ttccacaaat aaacaaaact ttcaacaacg gatctcttgg ttctggcatc gatgaagaac 240 gcagcgaaat gcgataagta atgtgaattg cagaattcag tgaatcatcg aatctttgaa 300 cgcacattgc gcccactagt attctggtgg gcatgcctgt tcgagcgtca tttcaaccct 360 caagcctggc ttggtgttgg ggctctgcgt ctgcagtccc ttaaatccag tggcggacac 420 gctaggtctc cgagcgcagt agtttctcct cgctcagggc gtccggcgtg ggcttgcctc 480 gcacccatct tttacaaggt tgacctcgga tcaggtagga atacccgctg aacttaa 537 <210> 3 <211> 1731 <212> DNA <213> Deuteromycetes <220> <221> rRNA <222> (1)..(1731) <223> 18S rRNA <400> 3 aaagattaag ccatgcatgt ctaagtataa gcaattatac cgtgaaactg cgaatggctc 60 attaaatcag ttatcgttta tttgatagta ccttactact tggataaccg tggtaattct 120 agagctaata catgctaaaa accccaactt cgggaggggt gtatttatta gataaaaaac 180 caatgccctt cggggctcct tggtgattca tgataacttc tcagatcgca tggctttacg 240 ccggcgacgg ttcattcaaa tttctgccct atcaactttc gatggtaagg tattggctta 300 ccatggtttc aacgggtaac ggggaattag ggttcgattc cggagaggga gcctgagaaa 360 cggctaccac atccaaggaa ggcagcaggc gcgcaaatta cccaattccg atacggagag 420 gtagtgacaa taaatactga tacagggctc ttttgggtct tgtaattgga atgagtacaa 480 tttaaacctc ttaacgagga acaattggag ggcaagtctg gtgccagcag ccgcggtaat 540 tccagctcca atagcgtata ttaaagttgt tgcagttaaa aagctcgtag ttgaaccttt 600 ggcctggctg gcaggtccgc ctcaccgcgt gcacttgtcc ggccgggcct tttcttctgg 660 agaaccgcat gcccttcact gggtgtgttg gggaccagga cttttacttt gaaaaaatta 720 gagtgttcaa agcaggcctt tgctcgaata cgttagcatg gaataataga ataggacgtg 780 cggtcctatt ttgttggttt ctaggaccgc cgtaatgatt aatagggaca gtcgggggca 840 tcagtattca attgtcagag gtgaaattct tggatttatt gaagactaac tactgcgaaa 900 gcatttgcca aggatgtttt cattaatcag tgaacgaaag ttaggggatc gaagacgatc 960 agataccgtc gtagtcttaa ccataaacta tgccgactag ggatcgggcg gtgtttctat 1020 tgtgacccgc tcggcacctt acgagaaatc aaagtgtttg ggttctgggg ggagtatggt 1080 cgcaaggctg aaacttaaag aaattgacgg aagggcacca ccaggcgtgg agcctgcggc 1140 ttaatttgac tcaacacggg gaaactcacc aggtccagat gaaataagga ttgacagatt 1200 gagagctctt tcttgatttt tcaggtggtg gtgcatggcc gttcttagtt cgtggggtga 1260 cttgtctgct taattgcgat aacgaacgag accttcacct gctaaatagc caggctagct 1320 ttggctggtc gccggcttct tagagggact atcggctcaa gccgatggaa gttggaggca 1380 ataacaggtc tgtgatgccc ttagatgttc tgggccgcac gcgcgctaca ctgacagagc 1440 caacgagttc tttcccttgg ccggaaggtc tgggtaatct tgttaaactc tgtcgtgctg 1500 gggatagagc attgcaatta ttgctcttca acgaggaatg cctagtaagc gcgtgtcatc 1560 agcacgcgtt gattacgtcc ctgccctttg tacacaccgc ccgtcgctac taccgattga 1620 atggctcagt gaggccttcg gactggctcg aggaggttgg caacgaccac ctcaagccgg 1680 aaagttggtc aaactcggtc atttagagga agtaaaagtc gtaacaaggt t 1731 <210> 4 <211> 578 <212> DNA <213> Deuteromycetes <220> <221> rRNA <222> (1)..(32) <223> 18S rRNA gene 3' end <220> <221> misc_feature <222> (33)..(214) <223> internal transcribed spacer 1, ITS1 <220> <221> rRNA <222> (215)..(339) <223> 5.8S rRNA gene <220> <221> misc_feature <222> (340)..(540) <223> internal transcribed spacer 2, ITS2 <220> <221> rRNA <222> (541)..(578) <223> 28S rRNA gene 5' end <400> 4 tttccgtagg tgaacctgcg gaaggatcat tatctattcc atgaggtgcg gtagcggcct 60 ccggcgtctt ctcgccgggt ggtaggggta acaccctcac gctccgcatg tctatatcct 120 ttttttacga gcacctttcg ttctccttcg gtggggcaac ctgccgttgg aactatcaaa 180 actcttttgc atctagcatt acctgttctg atacaaacaa tcgttacaac tttcaacaat 240 ggatctcttg gctctggcat cgatgaagaa cgcagcgaaa tgcgataagt agtgtgaatt 300 gcagaattca gtgaatcatc gaatctttga acgcacattg cgccccttgg tattccatgg 360 ggcatgcctg ttcgagcgtc atctacaccc tcaagctctg cttggtgttg ggcgtctgtc 420 ccgcctctgc gcgcggactc gccccaaatt cattggcagc ggtccttgcc tcctctcgcg 480 cagcacattt gcgtttctcg aggtgcgcgg cccgcgtcca cgaagcaaca ttaccagtct 540 ttgacctcgg atcaggtagg gatacccgct gaacttaa 578
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例において、本発明の新規菌
体によるラクトビオン酸の生成を経時的に測定した結果
を示すグラフである。
【図2】 前記実施例において、本発明の新規菌体によ
るラクトビオン酸の増加とラクトースの減少とを経時的
に測定した結果を示すグラフである。
【図3】 本発明のその他の実施例において、精製した
アルドン酸をHPLCで分析した結果を示すチャート図
である。
【図4】 本発明のさらにその他の実施例において、本
発明のアルドン酸生成酵素の至適pHを測定した結果を
示すグラフである。
【図5】 本発明のさらにその他の実施例において、本
発明のアルドン酸生成酵素の至適pHを測定した結果を
示すグラフである。
【図6】 本発明のさらにその他の実施例において、本
発明のアルドン酸生成酵素のpH安定性を測定した結果
を示すグラフである。
【図7】 本発明のさらにその他の実施例において、本
発明のアルドン酸生成酵素のpH安定性を測定した結果
を示すグラフである。
【図8】 本発明のさらにその他の実施例において、本
発明のアルドン酸生成酵素の至適温度を測定した結果を
示すグラフである。
【図9】 本発明のさらにその他の実施例において、本
発明のアルドン酸生成酵素の至適温度を測定した結果を
示すグラフである。
【図10】 本発明のさらにその他の実施例において、
本発明のアルドン酸生成酵素の熱安定性を測定した結果
を示すグラフである。
【図11】 本発明のさらにその他の実施例において、
本発明のアルドン酸生成酵素の熱安定性を測定した結果
を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C12N 15/09 (C12N 1/20 A (C12N 1/20 C12R 1:01) C12R 1:01) (C12N 1/14 A (C12N 1/14 C12R 1:645) C12R 1:645) (C12N 9/04 Z (C12N 9/04 C12R 1:01) C12R 1:01) (C12N 9/04 Z (C12N 9/04 C12R 1:645) C12R 1:645) (C12P 7/58 (C12P 7/58 C12R 1:01) C12R 1:01) (C12P 7/58 (C12P 7/58 C12R 1:645) C12R 1:645) C12N 15/00 A (72)発明者 中野 博文 大阪府大阪市城東区森之宮1丁目6番50号 大阪市立工業研究所内 (72)発明者 村上 洋 大阪府大阪市城東区森之宮1丁目6番50号 大阪市立工業研究所内 (72)発明者 安積 眞澄 兵庫県三田市武庫ヶ丘6丁目12番6号 (72)発明者 瀬古 亜紀子 大阪府枚方市守山東町10番36号

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アシネトバクター属(Acinetobacter
    の菌体であって、ヘミアセタール水酸基を有する糖の前
    記水酸基を特異的に酸化する新規菌体。
  2. 【請求項2】 アシネトバクター属(Acinetobacter
    の菌体が、アシネトバクター バウマンニ No.7W
    2−3(Acinetobacter baumannii No.7W2−
    3)(FERM P−17631)である請求項1記載
    の新規菌体。
  3. 【請求項3】 ブルクホルデリア属(Burkholderia)の
    菌体であって、ヘミアセタール水酸基を有する糖の前記
    水酸基を特異的に酸化する新規菌体。
  4. 【請求項4】 ブルクホルデリア属(Burkholderia)の
    菌体が、ブルクホルデリア セパシア No.24−2
    −1(Burkholderia cepacia No.24−2−1)
    (FERM P−17632)である請求項3記載の新
    規菌体。
  5. 【請求項5】 ヘミアセタール水酸基を有する糖の前記
    水酸基を特異的に酸化する不完全菌類の新規菌体28−
    2株(FERM P−18103)。
  6. 【請求項6】 ヘミアセタール水酸基を有する糖の前記
    水酸基を特異的に酸化する不完全菌類の新規菌体KD−
    3株(FERM P−18104)。
  7. 【請求項7】 ヘミアセタール水酸基を有する糖が、D
    −マンノース、D−ガラクトース、D−リボース、D−
    キシロース、L−アラビノース、セロビオース、マルト
    ース、マルトトリオース、マルトテトラオース、マルト
    ペンタオース、メリビオースおよびラクトースからなる
    群から選択された少なくとも一つの糖である請求項1〜
    6のいずれか一項に記載の新規菌体。
  8. 【請求項8】 アシネトバクター属(Acinetobacter
    の菌体由来であり、ヘミアセタール水酸基を有する糖の
    前記水酸基を特異的に酸化する新規酵素。
  9. 【請求項9】 アシネトバクター属の菌体が、アシネト
    バクター バウマンニNo.7W2−3(Acinetobacte
    r baumannii No.7W2−3)(FERM P−1
    7631)である請求項8記載の新規酵素。
  10. 【請求項10】 ブルクホルデリア属(Burkholderia
    の菌体由来であり、ヘミアセタール水酸基を有する糖の
    前記水酸基を特異的に酸化する新規酵素。
  11. 【請求項11】 ブルクホルデリア属の菌体が、ブルク
    ホルデリア セパシアNo.24−2−1(Burkholder
    ia cepacia No.24−2−1)(FERM P−1
    7632)である請求項10記載の新規酵素
  12. 【請求項12】 不完全菌類の新規菌体28−2株(F
    ERM P−18103)由来であり、ヘミアセタール
    水酸基を有する糖の前記水酸基を特異的に酸化する新規
    酵素。
  13. 【請求項13】 不完全菌類の新規菌体KD−3株(F
    ERM P−18104)由来であり、ヘミアセタール
    水酸基を有する糖の前記水酸基を特異的に酸化する新規
    酵素。
  14. 【請求項14】 ヘミアセタール水酸基を有する糖が、
    D−マンノース、D−ガラクトース、D−リボース、D
    −キシロース、L−アラビノース、セロビオース、マル
    トース、マルトトリオース、マルトテトラオース、マル
    トペンタオース、メリビオースおよびラクトースからな
    る群から選択された少なくとも一つの糖である請求項8
    〜13のいずれか一項に記載の新規酵素。
  15. 【請求項15】 請求項1〜7のいずれか一項に記載の
    菌体を培養する工程を含む、ヘミアセタール水酸基を有
    する糖の前記水酸基を特異的に酸化する新規酵素の製造
    方法。
  16. 【請求項16】 請求項1〜7のいずれか一項に記載の
    菌体を、ヘミアセタール水酸基を有する糖に接触させる
    アルドン酸の製造方法。
  17. 【請求項17】 菌体を、ヘミアセタール水酸基を有す
    る糖を含む培地で培養する請求項16記載のアルドン酸
    の製造方法。
  18. 【請求項18】 担体に固定化させた菌体を、ヘミアセ
    タール水酸基を有する糖に接触させる請求項16記載の
    アルドン酸の製造方法。
  19. 【請求項19】 ヘミアセタール水酸基を有する糖が、
    D−マンノース、D−ガラクトース、D−リボース、D
    −キシロース、L−アラビノース、セロビオース、マル
    トース、マルトトリオース、マルトテトラオース、マル
    トペンタオース、メリビオースおよびラクトースからな
    る群から選択された少なくとも一つの糖である請求項1
    6〜18のいずれか一項に記載のアルドン酸の製造方
    法。
  20. 【請求項20】 請求項8〜14のいずれか一項に記載
    の酵素を、ヘミアセタール水酸基を有する糖に接触させ
    るアルドン酸の製造方法。
  21. 【請求項21】 担体に固定化させた酵素を、ヘミアセ
    タール水酸基を有する糖に接触させる請求項20記載の
    アルドン酸の製造方法。
  22. 【請求項22】 ヘミアセタール水酸基を有する糖が、
    D−マンノース、D−ガラクトース、D−リボース、D
    −キシロース、L−アラビノース、セロビオース、マル
    トース、マルトトリオース、マルトテトラオース、マル
    トペンタオース、メリビオースおよびラクトースからな
    る群から選択された少なくとも一つの糖である請求項2
    0または21記載のアルドン酸の製造方法。
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