JP2001245422A - ジャンクションボックスの内部回路の接続構造 - Google Patents

ジャンクションボックスの内部回路の接続構造

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JP2001245422A JP2000053966A JP2000053966A JP2001245422A JP 2001245422 A JP2001245422 A JP 2001245422A JP 2000053966 A JP2000053966 A JP 2000053966A JP 2000053966 A JP2000053966 A JP 2000053966A JP 2001245422 A JP2001245422 A JP 2001245422A
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浩二 笠井
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友紀貴 齋藤
Nobufumi Kobayashi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ジャンクションボックスの内部に積層して収
容する回路体の回路接続を簡単に行えるようにする。 【解決手段】 ジャンクションボックス10内部に、絶
縁性樹脂からなる基板部に、高導電性樹脂からなる導電
部の表面が露出した状態で埋設されて一体的に成形した
回路体13A、13Bを積層して収容し、上下積層する
回路体の上記導電部からなる所要の回路を直接的に面接
触させて電気接続させている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用ワイヤハ
ーネスに接続されるシャンクションボックスの内部回路
の接続構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近時、自動車に搭載される電装品の急増
に伴い、自動車用電気接続箱、特に、ジャンクションボ
ックスの内部に収容される回路が急増し、高密度で分岐
回路を形成するために、部品点数が非常に多くなり、組
み立て手数も非常にかかるようになっている。
【0003】自動車用電気接続箱のうち、図6に示すジ
ャンクションボックス1では、アッパーケース2とロア
ケース3の間に絶縁板4A〜4Eを介在させてバスバー
5A〜5Dを積層配置している。さらに、上下両端に電
線ガイド溝を設けた絶縁板15を配置して、該絶縁板1
5上に電線6A、6Bを布線して収容し、アッパーケー
ス2およびロアケース3に設けたコネクタ収容部、リレ
ー収容部、ヒューズ収容部に嵌合したリレー8、ヒュー
ズ、コネクタの端子を上記バスバーから突設したタブ7
と直接嵌合、あるいは中継端子を介して接続させると共
に、上記電線6A、6Bを圧接端子(図示せず)と圧接
接続させ、該圧接端子をコネクタ、リレー、ヒューズの
端子と接続させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、ジャン
クションボックスの内部回路は主としてバスバー方式で
あるが、電線と該電線に圧接端子を接続させた圧接方式
を併用する場合もある。上記いずれの方式の場合におい
ても、積層するバスバー同士あるいは、バスバーと電線
との接続は、バスバーにタブを設け、また、電線にはタ
ブを有する圧接端子を接続し、これらタブを、両端にメ
ス端子部を有する中継端子を介して接続する必要があ
る。このように、中継端子を必要とすると共に組みつけ
作業に手数がかかり、かつ、中継端子を設けるスペース
を必要とし、ジャンクションボックスが大型化する問題
がある。
【0005】また、バスバー方式の場合、タブを設ける
位置、中継端子を配置する位置の関係等から、ジャンク
ションボックスへの取り込み回路が多くなると、1層当
たりの配索回路が少なくなり、その結果、層数が多くな
って、ジャンクションボックスが大型化、複雑化する問
題がある。また、多数のバスバーを必要とすると共に、
回路変更に応じて金型から形成しなければならず、非常
にコスト高になっている。また、バスバーの間には必ず
絶縁板を介在させなければならず、部品点数および組み
つけ工数が増加する問題がある。
【0006】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、ジャンクションボックスの内部回路同士を中継端子
を用いることなく接続できるようにすることを課題とし
ている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、ジャンクションボックス内部に、絶縁性
樹脂からなる基板部に、高導電性樹脂からなる導電部の
表面が露出した状態で埋設されて一体的に成形した回路
体を積層して収容し、上下積層する回路体の上記導電部
からなる所要の回路を直接的に面接触させて電気接続さ
せているジャンクションボックスの内部回路の接続構造
を提供している。
【0008】詳しくは、略平板形状とした上記回路体の
一面に、上記導電部からなる回路を平面状に設けると共
に、他面は絶縁樹脂層からなる絶縁面とし、上記平面状
の回路の一部を三次元状として絶縁面の他面に露出させ
て接続部とし、該接続部を、積層する回路体の一面に設
けた回路と面接触させて電気接続させる。
【0009】あるいは、上記上下積層配置する回路体の
接続部に、凸部あるいは/凹部を設け、これら凹部と凸
部とを嵌合させ、あるいは、凸部同士の先端面を接触さ
ている。
【0010】上記のように、本発明では、電気接続箱に
収容する内部回路体として、今まで用いられているバス
バー、電線と圧接端子、あるいはFPCとは異なる新規
な回路体を用いることにより、回路体を絶縁板を介在さ
せずに積層配置することを可能となり、かつ、隣接配置
する回路体の回路同士を面接触させることで電気接続を
図ることができる。その結果、中継端子を必要とせず、
かつ、絶縁板の介在も不要となるため、部品点数の削減
を図ることができと共も、スペース削減に伴いジャンク
ションボックスの小型化および軽量化を図ることができ
る。
【0011】上記高導電性樹脂を導電部として用いる上
記回路体は、金型による1回目の射出成形(1色目)を
絶縁性樹脂で行って基板部を成形し、この基板部を別の
金型で、2回目の射出成形(2色目)を高導電性樹脂で
行って導電部を成形し、2工程で、基板部と導電部が平
板形状に一体化した回路体を成形している。
【0012】このように、導電部を射出成形で形成する
ため、任意の形状に成形することが可能となり、よっ
て、基板部の内部に導電部を三次元状に設けることがで
き、一面側に所要の回路パターンを有する導電部を設け
ると共に、該導電部に連続して他面側に露出する接続部
を形成することができる。また、回路部に接続用の凸部
および凹部も予め形成しておくことができる。
【0013】上記回路パターンを構成する導電性樹脂
は、特開平10−237331号、特開平11−342
522号に開示されているように、熱可塑性樹脂中で、
銅、ニッケル、鉄等からなる金属繊維を混入させたもの
と、鉛フリーハンダ(低融点半田)とCu粉等の低融点
合金を分散させた導電性樹脂組成物からなる。
【0014】導電性の金属繊維が配合される熱可塑性樹
脂としては、プロピレン、ポリエチレン、ポリスチレ
ン、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、変
性ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリブチレンテレフ
タレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリ
アミド樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリフェニレンサ
ルファイド樹脂、液晶ポリマー、ポリエーテルイミド、
ポリベンゾイミダゾール、ポリエーテルエーテルケト
ン、ポリエーテルサルフォン等の樹脂を単独あるいはブ
レンドして用いることが可能であり、特にアクリロニト
リル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリブチレンテレフ
タレート樹脂が好適に用いられる。
【0015】上記熱可塑性樹脂に混合して分散させると
共にネットワーク状に接合させる低融点合金は、融点が
100℃以上、好ましくは200℃以上で、射出成形時
に溶融する合金を使用され、Sn−Pb系、Sn−Ag
−Pb系、Sn−Bi系、Sn−Bi−In系、Bi−
Pb系、Bi−Sn系、Sn−Cu系、Sn−Cu−N
i−P系、Sn−Ag系、Sn−Bi−Pb系、Sn−
In系のものが挙げられる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図面を参照し
て説明する。図1は自動車用ワイヤハーネスに接続され
るジャンクションボックス10の分解斜視図であり、1
1はアッパーケース、12はロアケース、13(13
A、13B)は回路体、14はバスバー、15は圧接用
の単芯線、16は圧接端子、17は導電ピンである。な
お、図示していないが、隣接して積層配置される回路体
13Aとバスバー14との間には絶縁板を介在させてい
る。
【0017】上記のように、ジャンクションボックス1
0では、回路体13と共に、バスバー14および単芯線
15と圧接端子16とからなる内部回路も用いている
が、回路体13のみで内部回路を構成しても良い。ま
た、回路体13は図示では2層であるが、2層以上の多
層としても良いことは言うまでもない。
【0018】上記回路体13(13A、13B)は、絶
縁性樹脂からなる基板部20に、高導電性樹脂からなる
導電部21(図中、斜線で示す)の表面が露出した状態
で埋設されて、平板形状に一体的に成形されている。
【0019】上記導電部21の表面21aは、基板部2
0の上面20aと面一に回路パターンで露出して回路部
Cを形成している。このように回路体13の上面X側に
所要形状の回路Cを設ける一方、下面Y側は絶縁樹脂層
からなる絶縁面20bとしている。
【0020】また、回路構成に応じて、図2(A)
(B)(C)に示す断面形状に形成している。図2
(A)では、回路体13の上面Xに形成した回路Cの一
端を三次元状に設け、絶縁面となる下面Yの一部に露出
させ、接続部18Aを形成している。図2(B)では、
回路体13の上面X側にのみ回路Cを形成している。図
2(C)では、回路体13の上面Xに形成した回路Cの
両端を三次元状に設け、絶縁面となる下面Yに露出させ
て、接続部18B、18Cを形成している。なお、断面
形状は上記に限定されず、接続部は回路設計に応じて所
要な形態とされる。
【0021】上記回路体13の製造方法は、まず、図3
(A)で示すように、上下金型30Aと30Bのキャビ
テイに絶縁性樹脂を注入して、基板部20のみからなる
一次成形品を射出成型する。この状態では基板部20に
導電部21は設けられておらず、かつ、一部に貫通した
部分が形成されている。ついで、図3(B)に示すよう
に、上型30Aを別の金型30Cに変えて、下型30B
と接合して型締めし、基板部20と金型30Cとの間に
キャビテイ32を形成する。このキャビテイ32には上
下型30Cと30Bとの間に上記接続部が形成される部
分32aが有る。図3(C)に示すように、このキャビ
テイ32に高導電性樹脂を注入して導電部21を射出成
形する。これにより、基板部20の表面に所要の回路形
状の導電部21を備えた回路体13が一体成形される。
該導電部21には下面に露出する接続部18が一体的に
設けられている。
【0022】上記回路体13を図1に示すようにアッパ
ーケース11とロアケース12とで構成されるケース内
部に積層して収容し、ジャンクションボックスの内部回
路として用いている。
【0023】上記積層された回路体13Aと13Bと
は、図4(A)に示すように、上層の回路体13Aの絶
縁面となる下面Yが、下層の回路体13Bの回路Cを設
けた上面Xに当接されるため、絶縁板を介在させる必要
はない。かつ、上層の回路体13Aの下面Yに露出した
接続部18Aが、下層の回路体13Bの上面Xの回路C
と面接触して電気接続され、異なる回路体の回路同士を
直接的に接続することができる。また、図4(B)に示
すように、上層の回路体13Aの下面Yに露出した接続
部18B、18Cが、下層の回路体13Bの上面Xの回
路C1、C2とそれぞれと面接触して電気接続される。
【0024】上記回路13の導電部21と、アッパーケ
ース11とロアケース12に設けたコネクタ収容部11
a、12aに収容する電線端末に接続された端子、およ
びリレー、ヒューズの端子とは、導電ピン17を介して
接続している。
【0025】積層する回路体の回路同士の接続は上記実
施形態に限定されず、図5(A)に示すように、上層の
回路体13Aは接続部18に凹部18aを設ける一方、
下層の回路体13Bの接続部に凸部18bを設け、凹凸
嵌合により電気接続してもよい。また、図5(B)に示
すように、上下の回路体13Aと13Bの接続部18に
凸部18bを設け、これら凸部18bの先端面を当接さ
せて電気接続させてもよい。さらに、図5(C)に示す
ように、上層の回路体13Aには近接位置の一対の接続
部に凸部18bを設け、下層の回路体13Bの接続部に
も凸部18bを設け、該下層の凸部18bを上層の凸部
18bの間に挿入して、上層の回路体13Aの2つの回
路を下層の回路体13Bの1つの回路と接続している。
【0026】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
によれば、ジャンクションボックスの内部回路として用
いる回路体を、高導電性樹脂からなる導電部を絶縁性樹
脂からなる基板と一体成形しているため、回路体を積層
した時に、隣接する回路体同士を絶縁板を介さずに直接
積層していくことができ、かつ、隣接する回路体の間で
回路を構成する導電部を直接に面接触させて回路接続を
することができる。
【0027】このように、回路体の間には絶縁板および
中継端子を必要としないため、部品点数の減少、組みつ
け工数の削減を図ることができ、その分、コスト低下を
図ることができる。かつ、スペース削減によりジャンク
ションボックスの小型化および軽量化を図ることもでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態のジャンクションボックス
の分解斜視図である。
【図2】 (A)(B)(C)は回路体の断面図であ
る。
【図3】 (A)(B)(C)は回路体の製作工程を示
す断面図、(D)は(C)と直交方向の断面図である。
【図4】 (A)(B)は積層する回路体の回路を接続
した状態の断面図である。
【図5】 (A)(B)(C)は回路体の接続構造の変
形例を示す断面図である。
【図6】 従来のジャンクションボックスの分解斜視図
である。
【符号の説明】
10 ジャンクションボックス 11 アッパーケース 12 ロアケース 13(13A、13B) 回路体 14 バスバー 18 接続部 20 基板部 21 導電部 C 回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 齋藤 友紀貴 三重県四日市市西末広町1番14号 住友電 装株式会社内 (72)発明者 小林 宣史 三重県四日市市西末広町1番14号 住友電 装株式会社内 Fターム(参考) 5G361 BA03 BA07 BB01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジャンクションボックス内部に、絶縁性
    樹脂からなる基板部に、高導電性樹脂からなる導電部の
    表面が露出した状態で埋設されて一体的に成形した回路
    体を積層して収容し、上下積層する回路体の上記導電部
    からなる所要の回路を直接的に面接触させて電気接続さ
    せているジャンクションボックスの内部回路の接続構
    造。
  2. 【請求項2】 上記回路体は略平板形状で、その一面
    に、上記導電部からなる回路を平面状に設けると共に、
    他面は絶縁樹脂層からなる絶縁面とし、上記平面状の回
    路の一部を三次元状として絶縁面の他面に露出させて接
    続部とし、該接続部を、積層する回路体の一面に設けた
    回路と面接触させて電気接続させる請求項1に記載のジ
    ャンクションボックスの内部回路の接続構造。
  3. 【請求項3】 上記上下積層配置する回路体は略平板形
    状で、その接続部に、凸部あるいは/凹部を設け、これ
    ら凹部と凸部とを嵌合させ、あるいは、凸部同士の先端
    面を接触させている請求項1に記載のジャンクションボ
    ックスの内部回路の接続構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US9160037B2 (en) 2011-01-05 2015-10-13 Lg Chem, Ltd. Apparatus and method for estimating available time of battery

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US9160037B2 (en) 2011-01-05 2015-10-13 Lg Chem, Ltd. Apparatus and method for estimating available time of battery

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