JP2001244584A - 回路基板及びそれを備えたディスプレイ装置 - Google Patents

回路基板及びそれを備えたディスプレイ装置

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JP2001244584A JP2000054956A JP2000054956A JP2001244584A JP 2001244584 A JP2001244584 A JP 2001244584A JP 2000054956 A JP2000054956 A JP 2000054956A JP 2000054956 A JP2000054956 A JP 2000054956A JP 2001244584 A JP2001244584 A JP 2001244584A
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広一 井上
Noboru Akiyama
秋山  登
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隆一 齋藤
Masafumi Oki
雅史 大木
Michitaka Osawa
通孝 大沢
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インダクタンス値が異なる2経路のインダク
タンスのバランス改善または制御を可能にする。 【解決手段】 入口11から出口12,13へ平面状に
電流が流れる配線パターン10に対して、2経路14,
15のインダクタンスのバランスをとるためのスリット
16を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種パワーエレク
トロニクス機器に用いられる回路基板の構造に関し、特
に、プラズマディスプレイパネル(PDP)で利用され
る駆動基板の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、配線パターンのインダクタンスバ
ランスを調整する手法としては、次のようなものが知ら
れている。例えば、特開平11-186691号公報に
は、回路素子の回路特性を調整する手法として、回路素
子が微小な隙間を介して隣接するようにパターン形成
し、隣接するパターン部の間に金属バンプを形成し、隣
接するパターン部の間を短絡させることにより、回路特
性を調整するものが記載されている。また、特開平1-
96990号公報には、基板上に複数本の平行導体を形
成し、これらの間を短絡する複数本のボンディングワイ
ヤによってインダクタンス値を調整するものが記載され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
公報記載の技術では、金属バンプやボンディングワイヤ
といった新たな部品の追加を伴うので、工程数の増加に
つながるという問題がある。また、部品を後付けするた
め、部品の搭載位置やインダクタのインダクタンス値を
少しずつ変化させながら、経路のインダクタンス値が求
める値に近付くように調整する手法を取らざるを得ず、
配線パターンの解析によってインダクタンスの値をある
程度推測するという手法を取ることができない。
【0004】本発明の目的は、配線パターンの形状等を
制御することによって、回路基板における複数の経路間
のインダクタンスバランスの制御を実現することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る回路基板
は、電気信号を伝達するための配線パターンが形成され
た回路基板において、前記配線パターンは、少なくとも
電流の入口を1箇所と電流の出口を2箇所備え、前記入
口と前記出口2箇所とをそれぞれ結ぶ第一の経路と第二
の経路とが前記配線パターン上に存在し、電流が前記配
線パターン上を平面状に流れる回路基板である。
【0006】そして、第1の回路基板は、前記第一の経
路と前記第二の経路のインダクタンスのバランスをとる
ためのスリット領域を有することを特徴とする。当該ス
リット領域は、例えば、当該スリット領域が存在しない
ときに、前記第一の経路と前記第二の経路のうちでイン
ダクタンス値のより小さい経路が通る領域を含むように
設けられる。
【0007】この場合において、前記スリット領域の形
状は、多角形の組み合わせからなるようにしてもよい。
例えば、前記第一の経路と前記第二の経路のうちでイン
ダクタンス値のより大きい経路に対応する電流の出口に
近い側に、凸部を有するL字形になっているようにして
もよい。また、前記スリット領域の形状は、曲線で構成
されるようにしてもよい。
【0008】また、第2の回路基板は、前記配線パター
ンは、当該回路基板の表裏2層に存在し、表面にある前
記配線パターンの電流の入口と裏面にある前記配線パタ
ーンの電流の入口とは電気的に接続されており、表面に
存在する前記第一の経路及び前記第二の経路と、裏面に
存在する前記第一の経路及び前記第二の経路とがそれぞ
れ同一になることを特徴とする。
【0009】以上の場合において、前記配線パターンと
は別の層に渦電流層を備えるようにしてもよい。
【0010】この場合、前記渦電流層は、前記配線パタ
ーンを投影した領域を含む大きさを有するようにしても
よく、また、前記第一の経路と前記第二の経路のうちで
インダクタンス値のより大きい経路を投影した領域を含
む大きさを有するようにしてもよい。また、前記第一の
経路と前記第二の経路のうちでインダクタンス値のより
小さい経路を投影した領域での渦電流の形成を妨げるス
リット領域を有するようにしてもよい。また、前記渦電
流層は、前記配線パターンと1箇所で電気的に接続され
ていてもよい。
【0011】本発明に係るディスプレイ装置は、上記い
ずれかの回路基板を備えたディスプレイ装置である。そ
して、第1のディスプレイ装置は、出力用の半導体スイ
ッチング素子を通って0.5μsで20A以上立ち上が
る電流が前記配線パターン上を流れるとき、前記第一の
経路と前記第二の経路との電圧ドロップの差が5V以下
であることを特徴とする。
【0012】また、第2のディスプレイ装置は、前記配
線パターン上を流れる電流の変化率をΔi/Δtとし、
許容可能な電圧ドロップの差をΔVとしたときに、前記
第一の経路と前記第二の経路とのインダクタンスの差Δ
Lが、ΔL=ΔV/(Δi/Δt)で表される値以下に
なることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0014】《第1実施形態》まず、本発明が適用され
るプラズマディスプレイパネル(PDP)の構成につい
て説明する。
【0015】図1は、PDPを駆動基板側から見た斜視
図である。同図に示すように、本PDPは、サステイン
Y基板20と、サステインX基板21と、Y側出力素子
22と、X側出力素子23と、Y側電源キャパシタ24
と、X側電源キャパシタ25と、Y側中継基板26と、
X側中継基板27と、Y側FPC(Flexible PrintedCi
rcuit board)28と、X側FPC29と、戻りアース
板200と、ベース板201と、接着シート202と、
パネル203と、パネル204とを備える。
【0016】サステインX基板21には、X側電源キャ
パシタ25とX側出力素子23が搭載されており、サス
テインY基板20には、Y側電源キャパシタ24とY側
出力素子22が搭載されている。
【0017】また、サステインX基板21には、X側中
継基板27が接続され、X側FPC29を介してパネル
204に接続される。サステインY基板20も同様に、
Y側中継基板26およびY側FPC28を介してパネル
204に接続される。パネル203は、接着シート20
2を介してベース板201に固定されている。
【0018】パネル204とパネル203の内部には、
XeやNeなどの希ガスが封入されており、X側出力素
子23、Y側出力素子22及びアドレス側出力素子(不
図示)それぞれの電圧を変化させることによって、パネ
ル203と204の内部のガスを放電させ、発生した紫
外線で蛍光体を発光させている。
【0019】発光の際の経路を、サステインX基板21
を例にとって説明する。X側電源キャパシタ25から供
給された電流は、X側出力素子23の上相を通ってX側
中継基板27で2経路に分かれ、X側FPC29を通っ
て、パネル204を流れる。パネル204を通った電流
は、サステインY基板20のY側出力素子22の下相を
通って、Y側のアースに達する。Y側のアース及びX側
のアースは、戻りアース板200とそれぞれつながって
おり、Y側のアースに達した電流は、戻りアース板20
0を通って、最終的にX側電源キャパシタ25のアース
に到達し、ループとして形成される。
【0020】サステインY基板20についても同様に、
Y側電源キャパシタ24から供給された電流は、Y側出
力素子22上相→Y側中継基板26→Y側FPC28→
パネル204→X側出力素子23下相→X側アース→戻
りアース板200を通って、X側電源キャパシタ25の
アースに到達し、ループが形成される。
【0021】次に、Y側中継基板26の構成について説
明する。なお、X側中継基板27についても以下同様に
考えて良い。
【0022】図2は、Y側中継基板26の構成を示す図
である。Y側中継基板26は、配線パターン205,2
06が表裏面に形成された2層基板であり、厚さは1.
6mmである。本基板26は、例えば、ガラスエポキシ
樹脂などの絶縁物によって構成される。図2では、配線
パターン205と206の形状が異なる場合を示してい
る。
【0023】同図に示すように、配線パターン205
は、1箇所の電流の入口207と2箇所の電流の出口2
08,209を備えており、配線パターン206も、1
箇所の電流の入口210と2箇所の電流の出口211,
212を備えている。
【0024】配線パターン205の電流の入口207と
配線パターン206の電流の入口210は、ともにサス
テインY基板20に接続される。配線パターン205の
電流の出口208,209と配線パターン206の電流
の出口211,212は、それぞれY側FPC28を介
してパネル204に接続される。これにより、Y側中継
基板26に入力された電流は、配線パターン205,2
06のそれぞれで2経路に分かれ、表裏あわせて、4経
路に分かれて、パネル204に供給される。
【0025】電流は、配線パターン上ではそのエネルギ
ーが最も低くなるように分布する。配線パターン20
5,206のように同一配線パターン上で複数の経路が
存在する場合、同方向に流れる電流に対しては反発する
ような力が働き、逆方向に流れる電流に対しては引張る
ような力が働く。
【0026】図3は、配線パターン205,206にお
ける電流の経路の様子を示す図である。電流の入口20
7から電流の出口208,209へ流れる電流に関し
て、配線パターン205上で電流密度の等高線が形成さ
れる。電流密度の最も高い部分を電流の経路とすると、
電流の入口207から電流の出口208へ流れる電流に
対しては、経路34が形成される。同様に、電流の入口
207から電流の出口209へ流れる電流に対しては、
経路35が形成される。配線パターン206について
も、電流の入口210から電流の出口211、212へ
と経路304、305が形成される。経路34と35
は、配線パターン205上で一部分を共有しており、完
全に分離してはいない。経路304、305も同様に、
互いに一部分を共有している。
【0027】配線パターン205において、電流の入口
207は、電流の出口208と209を結ぶ対称線より
も電流の出口208に近い位置にある。したがって、配
線パターン205が、金属箔がなく電気信号を伝達でき
ない領域であるスリット36を持たないベタパターンで
あった場合、経路34と35に流れる電流値に差がで
き、インダクタンスの差が生じる。配線パターン205
上で、電流が流れやすい経路34側にスリット36を入
れることにより、経路34と35に流れる電流値をバラ
ンスさせることができる。配線パターン206について
も同様に考えられ、スリット36および306の左右方
向の長さを変えることにより、経路35および305の
電流値を調節することができる。
【0028】次に、配線パターン205および206に
おける電流間の相互作用について説明する。配線パター
ンの一部37において、経路34はスリット36の上下
で右方向と左方向の逆向きの電流となるため、電流間に
は引張り力が働く。逆向きに流れる2電流が作る磁界は
互いに打ち消し合うため、経路34のインダクタンスの
増加分は、スリット36によって経路長が増えることに
よるインダクタンスの増加分よりも小さくなる。配線パ
ターンの一部38では、経路34と35が同方向に流れ
ているため反発力が働き、経路34はスリット36側
に、経路35は配線パターン30の外側に押し出される
ように電流が分布する。
【0029】配線パターン206でも同様の相互作用が
働いている。配線パターンの一部307では、スリット
306の上下で経路304の電流に引張り力が働き、磁
界の打ち消し合いによりインダクタンスの増加が抑えら
れる。配線パターンの一部308では、経路304と3
05の反発力のため、経路304はスリット306側
に、経路305は配線パターン206の外側に押し出さ
れる。
【0030】配線パターンの一部38, 308では、
同一パターン上での反発力のほかに、表裏面の配線パタ
ーン205と206の形状が異なるために起きる相互作
用もある。電流の出口212は電流の出口209よりも
右側に存在するため、同方向の電流が流れる経路35と
305の間には反発力が働き、経路35は左側に、経路
305は右側に押し出される。配線パターンの一部30
9においても、同方向の電流が流れる経路34と304
の間には反発力が働き、経路304が左側に押し出され
る。このように、表裏面の配線パターン205と206
の形状が異なっているときは、電流の反発力により、経
路34と304のインダクタンスおよび経路35と30
5のインダクタンスを揃えることができない。
【0031】このように経路によってインダクタンスの
値が変わると、インダクタンスに起因する電圧ドロップ
の値が変化する。この電圧ドロップの差は、パネル20
4の輝度の差を生じさせ、PDPの性能を大きく損な
う。同一配線パターン上においても、電流の入口と2箇
所ある電流の出口の位置関係により2つの経路のインダ
クタンスが異なった場合、電圧ドロップの値に差が生じ
る。したがって、表裏面の配線パターン205,206
のインダクタンスバランスを図るためには、配線パター
ンの形状を基板表裏面で同一にする必要がある。
【0032】図4は、形状と大きさを表裏面で揃えた配
線パターンを示す図である。同図(a)は、基板表面の
配線パターン10を示し、同図(b)は、基板裏面の配
線パターン100を示す。配線パターン10および10
0を同一形状にすることにより、表裏の配線パターン間
でインダクタンスのバランスを図っている。
【0033】配線パターン10および100は、厚さ3
5μmの銅箔から成り、寸法は、左右方向の長さが18
0mm程度、上下方向の幅が30mm程度である。スリ
ット16および106の左右方向の長さは150mm程
度、上下方向の幅は8mm程度である。基板表面の配線
パターン10では、電流の入口11から電流の出口1
2,13へと経路14,15が形成され、基板裏面の配
線パターン100では、電流の入口101から電流の出
口102,103へと経路104,105が形成され
る。経路14と15は、配線パターン10上で一部分を
共有しており、経路104,105も同様に配線パター
ン100上で一部分を共有している。なお、配線パター
ン10および100のどちらかに、経路14,15,1
04,105に影響を与えない配線パターンが追加され
ていてもよい。
【0034】次に、図4に示すような構成を有する配線
パターンのインダクタンス値について説明する。この場
合、配線パターン10と100は同一形状なので、電流
間の相互作用は、表裏面で等しいと見なせる。従って、
以下、表面の配線パターン10についてのみ説明する。
【0035】配線パターン10上で、電流が流れやすい
経路14側にスリット16を入れることにより、経路1
4と15に流れる電流値をバランスさせる。スリット1
6の左右方向の長さを変えることにより、経路15の電
流値を調節することができる。スリット16により、経
路14と15の間には反発力が働き、経路14はスリッ
ト16側に、経路15は配線パターン10の外側に寄
る。スリット16の上下方向の幅を調整することによ
り、経路14のインダクタンスの値を調節することがで
きる。
【0036】図5は、配線パターン10上での電流の相
互作用を説明するために、電流が流れる2経路を回路的
に表した図である。配線パターンは、回路的にはインダ
クタンス成分で表すことができる。電源40が接続され
た回路は、経路14に対応する回路で、経路14の部分
経路110,111をそれぞれインダクタンス42,4
3で表し、電流400,401が同図に示した向きに流
れるとする。
【0037】電源41が接続された回路は、経路15に
対応する回路で、経路15の部分経路112,113を
それぞれインダクタンス44,45で表し、電流40
2,403が同図に示した向きに流れるとする。
【0038】電流400と401は逆向きなので、イン
ダクタンス42と43の間では相互インダクタンス46
によりインダクタンスが低減する。同様に、インダクタ
ンス43と44の間では相互インダクタンス47により
インダクタンスが低減する。また、電流400と402
は同じ向きなので、インダクタンス44と42の間では
相互インダクタンス48によりインダクタンスが増加す
る。したがって、経路14のインダクタンスは、インダ
クタンス42+インダクタンス43−相互インダクタン
ス46−相互インダクタンス47+相互インダクタンス
48となる。同様に、経路15のインダクタンスは、イ
ンダクタンス44+インダクタンス45−相互インダク
タンス47+相互インダクタンス48となる。
【0039】図6は、スリット16を入れたときと入れ
ないときのインダクタンスの変化の様子を示す図であ
る。同図の縦軸は、インダクタンス値、横軸は経路を表
す。すなわち、白丸50,51は、それぞれ、スリット
16を入れないときの経路14,15のインダクタンス
値を示し、黒丸52,53は、スリット16を入れたと
きの経路14,15のインダクタンス値を示している。
【0040】PDP装置の放電維持期間、即ちパネルの
ガスが放電して画像を表示する期間においては、出力用
の半導体スイッチング素子を通って0.5μsで20A以
上(例えば、100A/μsで)立ち上がる電流が配線
パターン10上を流れる。配線パターン10がベタパタ
ーンの場合には、経路14と15のインダクタンスの差
は、例えば、150nHになるので、電流の時間変化率
を100A/μsとすると、このインダクタンスの差は
電圧ドロップの差15Vに相当する。このような大きな
電圧ドロップの差は、パネルの輝度の差を生じさせ、P
DPの性能を大きく損なう。
【0041】一方、経路14のインダクタンスを経路1
5に揃えるため、配線パターンにスリット16を入れ、
スリット16の長さと幅を調整すると、経路14,15
ともにインダクタンスの値はスリット16がないときに
比べ増加するが、経路14と15のインダクタンスの差
を10nH以下、電圧ドロップの差に換算して1V以下
にすることができ、スリット16を入れることによって
インダクタンスバランスを改善することができる。
【0042】以上説明したように、本実施形態では、配
線パターン10およびスリット16の調節によって複数
の経路間のインダクタンスのバランスを制御するので、
解析によってある程度パターン形状を決めてから、実測
で確認し、最終形状を詰めていくという手法を取ること
ができる。
【0043】《第2実施形態》図7は、スリットの形状
をL字形にした場合の配線パターンを示す図である。
【0044】配線パターン60は、図4と同様に、Y側
中継基板26の表裏面に配置される。配線パターン60
は、電流の入口61と電流の出口62,63を備え、電
流の入口61から電流の出口62と63へはそれぞれ経
路64と65が形成される。経路64と65は、配線パ
ターン60上で一部分を共有しており、完全に分離して
はいない。
【0045】経路64と65のインダクタンスバランス
を改善するために配線パターン60に長方形の切れ込み
部66を入れる点は図4と同じであるが、ここでは更に
配線パターンの一部68において、切れ込み部66の右
上側境界の一部と一致するように長方形の穴67が設け
られており、切れ込み部66と穴67は組み合わさって
L字形スリットを形成している。穴67は、切れ込み部
66に対して、電流の出口63に近い側に設けられてお
り、切れ込み部66と穴67の間を電流は通りぬけるこ
とができない。
【0046】図8は、長方形のスリットを入れたとき
と、L字形のスリットを入れたときのインダクタンスの
変化の様子を示す図である。同図の縦軸は、インダクタ
ンスの値、横軸は経路を表す。すなわち、白丸70,7
1は、それぞれ、長方形のスリットを入れたときの経路
64,65のインダクタンス値を示し、黒丸72,73
は、それぞれ、L字形のスリットを入れたときの経路6
4,65のインダクタンス値を示している。
【0047】スリットをL字形にすることにより、長方
形の場合に比べて、経路65の電流の出口63に回り込
む電流がより多くなる。さらに、配線パターンの一部6
8において、穴67の左側を流れる経路64の電流の向
きと穴67の右側を流れる経路65の電流の向きは逆方
向なので、磁界の打ち消し効果が働く。穴67の左右方
向の幅を1mm程度として、磁界の打ち消し効果を増加
させることにより、電流が流れにくい経路65のインダ
クタンスを減らすことができる。
【0048】また、経路64については、L字形スリッ
トにすることにより経路全体の長さが大きくなるが、穴
67の左側と穴67の右側を流れる経路64の逆方向電
流により磁界が打ち消し合うため、経路64のインダク
タンスの増加を抑制することができる。このように、ス
リットを多角形の組み合わせとすることにより、長方形
のスリットだけではインダクタンスのバランスを図るこ
とが難しい配線パターンでも、インダクタンスを制御す
ることができる。
【0049】《第3実施形態》図9は、曲線から成るス
リットが入った配線パターンを示す図である。
【0050】配線パターン80は、左右方向の長さより
も上下方向の長さの方が長いパターンである。配線パタ
ーン80は、電流の入口81と電流の出口82,83を
備え、電流の入口81から電流の出口82,83へはそ
れぞれ経路84,85が形成される。経路84と85
は、配線パターン80上で一部分を共有している。
【0051】配線パターン80がベタパターンの場合、
電流は経路85より経路84に多く流れるので、スリッ
ト86を入れることにより、経路85に流れる電流がよ
り多くなる。図4のスリット16や図7のL字形スリッ
トのように、スリット形状が多角形もしくはその組み合
わせである場合、スリット右側の頂点付近の狭い領域に
電流が集中し、インダクタンスが上昇する原因となる。
曲線で構成されたスリット86にすることにより、電流
の集中を防ぐことができる。
【0052】経路84に関しては、経路長が長くなるこ
とによるインダクタンス増加の効果と、スリット86の
前後で逆方向電流の磁界の打ち消し合いによるインダク
タンス低減の効果とがあり、スリット86の左右方向の
長さと上下方向の幅でインダクタンス値を調節すること
ができる。
【0053】曲線から成るスリット86は、同程度の長
さと幅を持つ多角形のスリットよりもインダクタンスを
低減させることができる。さらに、電流の集中を防ぐこ
とによる単位面積当たりの発熱量を抑えることができ
る。
【0054】《第4実施形態》図10は、スリットの代
わりに穴を設けた配線パターンを示す図である。配線パ
ターン90は、電流が主に流れるパターンの形状が四角
形でない場合を表している。
【0055】同図に示すように、配線パターン90は、
電流の入口91と電流の出口92,93を備え、電流の
入口91と電流の出口92,93は、配線パターン90
上の任意の位置に存在しうる。電流の入口91から電流
の出口92,93へはそれぞれ経路94,95が形成さ
れ、経路94と95は、配線パターン90上で一部分を
共有している。
【0056】配線パターン90がベタパターンの場合、
電流は経路95より経路94に多く流れる。経路95に
回り込む電流をより多くするために、配線パターン90
上に穴96を設けて、電流が流れることができない領域
であるスリットとして用いる。穴96の左側の境界は配
線パターン90の境界と接していないが、穴96の境界
と配線パターン90の境界との距離を小さくすることで
電流を流れにくくし、経路94が穴96の右側に形成さ
れるようにして、経路94のインダクタンスを経路95
に揃える。
【0057】穴96は、経路94の電流の集中を防ぐた
め曲線で構成されており、経路94と経路95のインダ
クタンスの差がそれほど大きくないときは、穴96の左
側の境界と配線パターン90の左側の境界との距離をパ
ラメータとして、穴96の左右に流れる電流を調節する
こともできる。
【0058】《第5実施形態》図11は、スリットを複
数有する配線パターンを示す図である。
【0059】配線パターン1000は、電流の入口10
01と電流の出口1002,1003を備えている。電
流の入口1001から電流の出口1002,1003へ
は、それぞれ経路1004,1005が形成され、経路
1004と1005は、配線パターン1000上で一部
分を共有している。
【0060】配線パターン1000がスリット100
6,1007,1008の存在しないベタパターンの場
合、電流は経路1005より経路1004に多く流れる
ので、経路1005に回り込む電流をより多くするため
に、配線パターン1000上にスリット1006を設け
る。
【0061】スリット1006の左右方向の長さや上下
方向の幅を調節しても、経路1004のインダクタンス
が経路1005よりも小さいときは、経路1004,1
005のインダクタンスのバランスを図るために、経路
1004の経路長をさらに長くすることが必要である。
このような場合には、配線パターン1000上にスリッ
ト1007,1008をさらに設けることで、経路10
04のインダクタンスを増加させる。
【0062】そして、スリット1006に関しては、経
路1004の部分経路1010と1011の逆方向電流
によるインダクタンス低減効果を働かせるため、スリッ
ト1006の上下方向の幅は1mm程度と狭くとる。部
分経路1011は、経路1005に対してもインダクタ
ンス低減効果を持つ。スリット1007と1008に関
しては、部分経路1011,1012,1013が互い
に他の経路のインダクタンスを低減する効果を弱めるた
め、スリット1007と1008の上下方向の幅は3m
m以上と広くとる。
【0063】本実施形態は、配線パターンに入れるスリ
ット本数をパラメータとして、インダクタンスの大きく
異なる経路間のインダクタンスバランスを制御するもの
である。
【0064】《第6実施形態》図12は、スリットの入
った配線パターンが複数存在する基板を示す図である。
【0065】同図に示すように、基板1117上には、
配線パターン1100と1110が存在する。配線パタ
ーン1100は、電流の入口1101と電流の出口11
02,1103を備え、電流の入口1101から電流の
出口1102,1103へはそれぞれ経路1104と1
105が形成される。経路1104と1105は、配線
パターン1100上で一部分を共有している。
【0066】同様に、配線パターン1110上には、電
流の入口1111から電流の出口1112,1113へ
と経路1114,1115が形成され、経路1114と
1115は、配線パターン1110上で一部分を共有し
ている。
【0067】配線パターン1100上の経路1104と
1105のインダクタンスのバランスを図るためにスリ
ット1106が設けられている。配線パターン1110
に対しても、同様にスリット1116が設けられてい
る。
【0068】電流が周りの空間に作る磁界の大きさは、
電流との距離が大きくなるにつれて小さくなるので、一
般に、基板の表裏面にある配線パターン間よりも、基板
の同一面にある配線パターン間の方が、電流による相互
作用が小さくなる。したがって、基板の同一面に複数の
配線パターンが存在した場合、ある配線パターンに対す
るインダクタンスのバランスを考慮する際に、別の配線
パターンへの影響を考慮することなく、個々の配線パタ
ーンに対してインダクタンスバランスを制御することが
できる。
【0069】《第7実施形態》次に、渦電流層を設けた
実施形態について説明する。
【0070】まず、渦電流層が配線パターンのインダク
タンスに及ぼす影響について説明する。
【0071】図13は、渦電流によって配線パターンの
インダクタンスが低減する原理を説明するための図であ
る。
【0072】同図(a)において、配線パターン140
0上を電流1402が流れているとき、電流1402は
周囲の空間に磁界を作る。配線パターン1400と平行
に、ベタパターンである渦電流層1401が存在すると
き、電流1402の作る磁界が渦電流層1401を貫
き、渦電流層1401には、電流1402の作る磁界の
変化を妨げる向きに電流が流れる。この電流を渦電流と
呼ぶ。
【0073】渦電流層1401が、配線パターン140
0を渦電流層1401に投影した領域を必ず含むような
大きさを持つ場合、電流1402の真下では、渦電流1
403は電流1402と逆向きに流れる。また、その周
辺部では、電流1402と同方向に渦電流1403が流
れ、全体として8の字のループを形成する。電流140
2の真下では、渦電流1403は電流1402と逆向き
に流れ、電流1402が作る磁界を渦電流1403が作
る磁界が打ち消すので、配線パターン1400のインダ
クタンスが低減する。この効果を渦電流効果と呼ぶ。渦
電流効果の大小は渦電流層1401の大きさおよび配線
パターン1400と渦電流層1401との距離に依存す
る。渦電流層1401が大きくなればなるほど8の字の
渦電流ループが形成されやすくなり、配線パターン14
00と渦電流層1401との距離が小さくなればなるほ
ど磁界の打ち消し効果が大きくなるので、配線パターン
1400のインダクタンス低減効果が大きくなる。
【0074】同図(b)は、パターンを2層分使って渦
電流ループを形成する場合を示す図である。配線パター
ン1410上を流れる電流1415に対して、渦電流層
1411に電流1415と逆向きの渦電流1416が流
れる。渦電流層1411は渦電流層1412とスルーホ
ール群1413,1414によって接続される。渦電流
層1412上では渦電流1416と向きが反対で大きさ
の等しい渦電流1417が流れ、渦電流ループを形成す
る。同図(b)では、渦電流層1411が、配線パター
ン1410を渦電流層1411に投影した領域を含むよ
うな大きさを持っていればよく、同図(a)に比べて渦
電流層1411の面積を小さくすることができる。
【0075】同図(b)の渦電流効果は、配線パターン
1410と渦電流層1411,1412との距離に依存
する。配線パターン1410と渦電流層1411との距
離が小さくなるほど、また、配線パターン1410と渦
電流層1412との距離が大きくなるほど、配線パター
ン1410のインダクタンス低減効果が大きくなる。
【0076】図14は、渦電流層によるインダクタンス
低減効果を説明するために、図13(a)の構成を回路
的に表した図である。なお、図13(b)に関しても同
様に考えることができる。
【0077】配線パターン1400および渦電流層14
01は、それぞれインダクタンス1501,1502で
表され、インダクタンス1501には電源1500が接
続され、電流1504が流れる。インダクタンス150
2には渦電流1505が電流1504と逆方向に流れる
ので、磁界の打ち消し効果がある。インダクタンス15
01と1502の間には相互インダクタンス1503が
働き、配線パターン1400のトータルのインダクタン
スは、インダクタンス1501−相互インダクタンス1
503となる。つまり、渦電流層1401により、配線
パターン1400のインダクタンスを低減することがで
きる。
【0078】図15は、基板の内層2層を渦電流層とし
て使用する場合を示す図である。
【0079】基板1200は、厚さ1.6mmの4層基
板であり、表裏面に配線パターン1201,1202が
存在する。配線パターン1201,1202は、厚さ3
5μmの銅箔から成り、左右方向の長さは180mm程
度、上下方向の幅は30mm程度である。
【0080】基板1200の内層2層のベタパターン
は、渦電流層1203,1204として使用し、渦電流
層1203と配線パターン1201の距離および渦電流
層1204と配線パターン1202の距離は、ともに
0.1mmである。表裏面のインダクタンスバランスを
図るために、配線パターン1201,1202の形状を
同一にしている。
【0081】なお、渦電流層1203は配線パターン1
201と1箇所で電気的に接続されていても良く、渦電
流層1204も配線パターン1202と1箇所で電気的
に接続されていても良い。また、渦電流層1203と渦
電流層1204は、パターンの端部1205と1206
でそれぞれスルーホールにより電気的に接続されていて
も良い。
【0082】図16は、基板表面の配線パターンと渦電
流層の位置関係を示す図である。同図に示すように、図
15と配線パターンの形状は異なるが、配線パターン1
300は、図15の配線パターン1201に対応し、渦
電流層1315は、図15の渦電流層1203に対応す
る。実際には、配線パターン1300と渦電流層131
5の間には、ガラスエポキシ樹脂などの絶縁物が存在す
る。
【0083】配線パターン1300上で、電流の入口1
301から電流の出口1302,1303へはそれぞれ
経路1304と1305が形成される。経路1304と
1305は配線パターン1300上で一部分を共有して
おり、完全に分離してはいない。
【0084】渦電流層1315により経路1304と1
305のインダクタンスはともに下がるが、渦電流のル
ープができやすい経路に対してインダクタンス低減効果
がより大きくなる。
【0085】配線パターン1300がスリット130
6,1307,1308の存在しないベタパターンの場
合、電流は経路1304より経路1305に多く流れる
ので、経路1305に回り込む電流をより多くするため
に、配線パターン1300上にスリット1306を設け
る。配線パターンの一部1314でスリット1306を
L字形にすることで、経路1305に回り込む電流がよ
り多くなる。
【0086】スリット1306の左右方向の長さや上下
方向の幅を調節したり、L字形部分の左右方向の幅や上
下方向の長さを調節したりしても、経路1304のイン
ダクタンスが経路1305よりも小さいときは、経路1
304と1305のインダクタンスのバランスを図るた
めに、配線パターン1300上にさらにスリット130
7,1308を設ける。スリット1307,1308に
より、経路1304の経路長が長くなり、インダクタン
スが増加する。
【0087】スリット1306に関しては、経路130
4の部分経路1310と1311の逆方向電流によるイ
ンダクタンス低減効果を働かせるため、スリット130
6の上下方向の幅は1mm程度と狭くとる。部分経路1
311は、経路1305に対してもインダクタンス低減
効果を持つ。スリット1307と1308に関しては、
部分経路1311,1312,1313が互いに他の経
路のインダクタンスを低減する効果を弱めるため、スリ
ット1307と1308の上下方向の幅は3mm以上と
広くとる。基板裏面についても同様に考えて良い。
【0088】図17は、渦電流層の有無によるインダク
タンスの変化の様子を示す図である。同図の縦軸は、イ
ンダクタンスの値、横軸は経路を表す。すなわち、白丸
1600と1601は、それぞれ、渦電流層1315が
ないときの経路1304と1305のインダクタンス値
を示し、黒丸1602と1603は、それぞれ、渦電流
層1315を入れたときの経路1304と1305のイ
ンダクタンス値を示している。
【0089】渦電流層1315なしで経路1304と1
305のインダクタンスバランスを図った配線パターン
に渦電流層1315を入れると、ほぼ一定の方向に電流
が流れる経路1305よりも、スリットを挟んで逆方向
に電流が流れる経路1304に対してインダクタンス低
減効果が大きくなる。したがって、経路1304の経路
長をより長くする必要がある。渦電流層1315を入
れ、スリット1306,1307,1308の形状を調
整することにより、経路1304と1305のインダク
タンスの絶対値を半分程度に低減することができる。
【0090】《第8実施形態》図18は、渦電流効果を
選択的に用いる基板の構造を示す図である。
【0091】配線パターン1700と渦電流層1707
との距離は0.1mmであり、配線パターン1700上
で、電流の入口1701から電流の出口1702,17
03へと経路1704,1705が形成される。経路1
704と1705は、配線パターン1700上で一部分
を共有している。配線パターン1700には、スリット
1706を設け、電流が流れにくい経路1705に回り
込む電流をより多くしている。
【0092】渦電流層をベタパターンにすると、経路1
704と1705のインダクタンスはともに下がるが、
渦電流のループができやすい経路1704の方がインダ
クタンス低減の効果が大きくなる。ここでは、経路17
04と1705のインダクタンス値を下げるとともに、
インダクタンス差を小さくするために、経路1705に
対して主に渦電流効果を働かせることを考える。具体的
には、経路1704と1705が分かれた後の経路17
04を渦電流層1707に投影した領域を渦電流層17
07が含まないような形状にする。これにより、渦電流
効果が主にインダクタンスの大きい経路1705に働く
ので、経路1704と1705のインダクタンスのバラ
ンスを図るのが容易になる。
【0093】《第9実施形態》図19は、渦電流層にス
リットを入れた場合を示す図である。
【0094】配線パターン1800と渦電流層1807
との距離は0.1mmであり、配線パターン1800上
で、電流の入口1801から電流の出口1802,18
03へと経路1804,1805が形成される。経路1
804と1805は、配線パターン1800上で一部分
を共有している。配線パターン1800には、スリット
1806を設け、電流が流れにくい経路1805に回り
込む電流をより多くしている。
【0095】渦電流層をベタパターンにすると、経路1
804と1805のインダクタンスはともに下がるが、
渦電流ループのできやすい経路1804に対してインダ
クタンス低減効果が大きくなる。ここでは、経路180
4に対する渦電流効果を抑えるため、渦電流層1807
にスリット1808を入れている。スリット1808に
より渦電流ループが形成されにくくなる経路1804に
対しては渦電流効果が小さくなる。渦電流ループが形成
されやすい経路1805に対しては渦電流効果が大きい
ので、経路1804と1805のインダクタンスのバラ
ンスを図ることができる。
【0096】本実施形態は、配線パターンだけでなく、
渦電流層のパターンを調節することによって、配線パタ
ーンの複数の経路のインダクタンスバランスを制御する
ものである。
【0097】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、インダクタンス値が異なる複数の経路のインダク
タンスのバランスの改善または制御が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 プラズマディスプレイパネル(PDP)を駆
動基板側から見た斜視図である。
【図2】 サステイン基板とパネルとをつなぐ中継基板
の構成を示す図である。
【図3】 配線パターンにおける電流の経路の様子を示
す図である。
【図4】 本発明による配線パターンの構成を示す図で
ある。
【図5】 電流が流れる2経路を回路的に表した図であ
る。
【図6】 スリットの有無によるインダクタンスの変化
の様子を示す図である。
【図7】 スリットの形状をL字形にした場合の配線パ
ターンを示す図である。
【図8】 スリットの形状の違いによるインダクタンス
の変化の様子を示す図である。
【図9】 曲線から成るスリットが入った配線パターン
を示す図である。
【図10】 スリットの代わりに穴を設けた配線パター
ンを示す図である。
【図11】 スリットを複数有する配線パターンを示す
図である。
【図12】 スリットの入った配線パターンが複数存在
する基板を示す図である。
【図13】 渦電流によって配線パターンのインダクタ
ンスが低減する原理を説明するための図である。
【図14】 図13(a)を回路的に表した図である。
【図15】 内層2層を渦電流層として使用する基板の
構成を示す図である。
【図16】 基板表面から見た配線パターンと渦電流層
の位置関係を示す図である。
【図17】 渦電流層の有無によるインダクタンスの変
化の様子を示す図である。
【図18】 渦電流効果を選択的に用いる基板の構造を
示す図である。
【図19】 渦電流層にスリットを入れた場合を示す図
である。
【符号の説明】
10,100,205,206,60,80,90,1
000,1100,1110,1201,1202,1
300,1400,1410,1700,1800 配
線パターン 11,101,207,210,61,81,91,1
001,1101,1111,1301,1701,1
801 電流の入口 12,13,102,103,208,209,21
1,212,62,63,82,83,92,93,1
002,1003,1102,1103,1112,1
113,1302,1303,1702,1703,1
802,1803電流の出口 14,15,104,105,34,35,304,3
05,64,65,84,85,94,95,100
4,1005,1104,1105,1114,111
5,1304,1305,1704,1705,180
4,1805 経路 16,106,36,306,66,86,1006,
1007,1008,1106,1116,1306,
1307,1308,1706,1806,1808
スリット 20 サステインY基板 21 サステインX基板 22 Y側出力素子 23 X側出力素子 24 Y側電源キャパシタ 25 X側電源キャパシタ 26 Y側中継基板 27 X側中継基板 28 Y側FPC 29 X側FPC 200 戻りアース板 201 ベース板 202 接着シート 203,204 パネル 40,41,1500 電源 42,43,44,45,501,1502 インダク
タンス 46,47,48,1503 相互インダクタンス 400,401,402,403,1402,141
5,1504 電流 67,96 穴 1117,1200 基板 1203,1204,1315,1401,1411,
1412,1707,1807 渦電流層、 1403,1416,1417,1505 渦電流 1413,1414 スルーホール群
フロントページの続き (72)発明者 秋山 登 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 齋藤 隆一 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 大木 雅史 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所ディスプレイグループ内 (72)発明者 大沢 通孝 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所ディスプレイグループ内 Fターム(参考) 5E338 AA01 AA02 BB17 CC01 CD02 CD12 CD23 CD25 EE11

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気信号を伝達するための配線パターン
    が形成された回路基板において、 前記配線パターンは、少なくとも電流の入口を1箇所と
    電流の出口を2箇所備え、 前記入口と前記出口2箇所とをそれぞれ結ぶ第一の経路
    と第二の経路とが前記配線パターン上に存在し、電流が
    前記配線パターン上を平面状に流れる回路基板であっ
    て、 前記第一の経路と前記第二の経路のインダクタンスのバ
    ランスをとるためのスリット領域を有することを特徴と
    する回路基板。
  2. 【請求項2】 前記スリット領域の形状は、多角形の組
    み合わせからなることを特徴とする請求項1に記載の回
    路基板。
  3. 【請求項3】 前記スリット領域の形状は、 前記第一の経路と前記第二の経路のうちでインダクタン
    ス値のより大きい経路に対応する電流の出口に近い側
    に、凸部を有するL字形になっていることを特徴とする
    請求項2に記載の回路基板。
  4. 【請求項4】 前記スリット領域の形状は、曲線で構成
    されることを特徴とする請求項1に記載の回路基板。
  5. 【請求項5】 電気信号を伝達するための配線パターン
    が形成された回路基板において、 前記配線パターンは、少なくとも電流の入口を1箇所と
    電流の出口を2箇所備え、 前記入口と前記出口2箇所とをそれぞれ結ぶ第一の経路
    と第二の経路とが前記配線パターン上に存在し、電流が
    前記配線パターン上を平面状に流れる回路基板であっ
    て、 前記配線パターンは、当該回路基板の表裏2層に存在
    し、 表面にある前記配線パターンの電流の入口と裏面にある
    前記配線パターンの電流の入口とは電気的に接続されて
    おり、 表面に存在する前記第一の経路及び前記第二の経路と、
    裏面に存在する前記第一の経路及び前記第二の経路とが
    それぞれ同一になることを特徴とする回路基板。
  6. 【請求項6】 前記配線パターンとは別の層に渦電流層
    を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項
    に記載の回路基板。
  7. 【請求項7】 前記渦電流層は、 前記配線パターンを投影した領域を含む大きさを有する
    ことを特徴とする請求項6に記載の回路基板。
  8. 【請求項8】 前記渦電流層は、 前記第一の経路と前記第二の経路のうちでインダクタン
    ス値のより大きい経路を投影した領域を含む大きさを有
    することを特徴とする請求項6に記載の回路基板。
  9. 【請求項9】 前記渦電流層は、 前記第一の経路と前記第二の経路のうちでインダクタン
    ス値のより小さい経路を投影した領域での渦電流の形成
    を妨げるスリット領域を有することを特徴とする請求項
    6に記載の回路基板。
  10. 【請求項10】 前記渦電流層は、前記配線パターンと
    1箇所で電気的に接続されていることを特徴とする請求
    項6〜9のいずれか一項に記載の回路基板。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれか一項に記載
    の回路基板を備えたディスプレイ装置であって、 出力用の半導体スイッチング素子を通って0.5μsで
    20A以上立ち上がる電流が前記配線パターン上を流れ
    るとき、前記第一の経路と前記第二の経路との電圧ドロ
    ップの差が5V以下であることを特徴とするディスプレ
    イ装置。
  12. 【請求項12】 請求項1〜10のいずれか一項に記載
    の回路基板を備えたディスプレイ装置であって、 前記配線パターン上を流れる電流の変化率をΔi/Δt
    とし、許容可能な電圧ドロップの差をΔVとしたとき
    に、 前記第一の経路と前記第二の経路とのインダクタンスの
    差ΔLが、ΔL=ΔV/(Δi/Δt)で表される値以
    下になることを特徴とする請求項10に記載のディスプ
    レイ装置。
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