JP2001240307A - シート折り装置及びこの装置を備えた画像形成装置 - Google Patents

シート折り装置及びこの装置を備えた画像形成装置

Info

Publication number
JP2001240307A
JP2001240307A JP2000054839A JP2000054839A JP2001240307A JP 2001240307 A JP2001240307 A JP 2001240307A JP 2000054839 A JP2000054839 A JP 2000054839A JP 2000054839 A JP2000054839 A JP 2000054839A JP 2001240307 A JP2001240307 A JP 2001240307A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
folding
bundle
roller
sheet bundle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000054839A
Other languages
English (en)
Inventor
Taro Fujita
太郎 藤田
Satoshi Iwama
智 岩間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Finetech Nisca Inc
Original Assignee
Nisca Corp
Canon Aptex Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nisca Corp, Canon Aptex Inc filed Critical Nisca Corp
Priority to JP2000054839A priority Critical patent/JP2001240307A/ja
Publication of JP2001240307A publication Critical patent/JP2001240307A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 突き板がシートに対して滑らないようにし
て、シート或いはシート束を所定の位置で正確に折り曲
げることができるようにする。 【解決手段】 シート折り装置は、搬送されてきたシー
トを渡して受け取るシート折り回転体対57a、57b
と、シート折り回転体対に渡して支持されたシートの中
間部分をシート突き部材55によって突いて、シートの
中間部分をシート折り回転体対間に挿入するシート突き
出し手段と、を備えて、シート折り回転体対間に挿入さ
れたシートをシート折り回転体対が挟んで回転してシー
トを搬送しながら折るようになっており、シート突き部
材のシートに接触する部分に、シートに対してシート突
き部材が滑るのを阻止する滑り止め手段を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シートやシート束
を折るシート折り装置と、このシート折り装置を本体に
備えた複写機、プリンタ、ファクシミリ及びこれらの複
合機器等の画像形成装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、シート折り装置や、この装置を本
体に備えた画像形成装置は、特表平5−505154号
公報や特開平9−183565号公報等に開示されてい
る。
【0003】これらの装置は、シート束をほぼ垂直状に
立て掛けて積載し、中綴じ用のステープル手段によって
中央部を綴じた後、シート束のその中央部の一方の面
を、その一方の面の側に配設された1対の折りローラの
ニツプ部に対向させ、他方の面側を、その他方側に配設
された突き板で1対の折りローラのニップめがけて突
き、くの字状にしたシート束をニップに押し込み、1対
の折りローラの巻き込み挟圧力によってシート束を2つ
に折り曲げて中折り状態にするようになっている。
【0004】なお、シートには、普通紙、普通紙の樹脂
製の代用品、厚紙等がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のシート
折り装置は、シート束を突き板で突いて1対の折りロー
ラに押し込むとき、突き板の先端がシートに対して滑
り、シート束を所定の折り位置からずれた位置を折り、
シート束を正確に折り曲げることができないことがあっ
た。
【0006】(目的)本発明は、突き板がシートに対し
て滑らないようにして、シートやシート束を所定の位置
で正確に折り曲げることのできるシート折り装置と、こ
のシート折り装置を備えた画像形成装置とを提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のシート折り装置
は、上記目的を達成するため、搬送されてきたシートを
渡して受け取るシート折り回転体対と、前記シート折り
回転体対に渡して支持された前記シートの中間部分をシ
ート突き部材によって突いて、前記シートの中間部分を
前記シート折り回転体対間に挿入するシート突き出し手
段と、を備えて、前記シート折り回転体対間に挿入され
た前記シートを前記シート折り回転体対が挟んで回転し
て前記シートを搬送しながら折るようになっており、前
記シート突き部材の前記シートに接触する部分に、前記
シートに対して前記シート突き部材が滑るのを阻止する
滑り止め手段を備えている。
【0008】前記滑り止め手段は、前記シート突き部材
の前記シートに接触する部分に形成された先端が鋭角な
少なくとも1つの突起である。
【0009】前記滑り止め手段は、前記シート突き部材
の前記シートに接触する部分に形成された鋸歯状の鋸歯
状部である。
【0010】前記滑り止め手段は、前記シート突き部材
の前記シートに接触する部分に形成された粗面である。
【0011】本発明の画像形成装置は、上記目的を達成
するため、シートに画像を形成する画像形成手段と、上
記いずれか1つのシート折り装置と、を備えている。
【0012】(作用)本発明のシート折り装置におい
て、シート折り回転体対は、送り込まれてきたシートを
渡して受け止める。その後、シート突き部材が、シート
折り回転体対に渡して支持されたシートの中間部分を突
いて、シートの中間部分をシート折り回転体対間に押し
込む。シート折り回転体対は、押し込まれたシートを挟
み込みながら回転して、搬送しながら折り曲げる。これ
によって、シートは、2つ折りになる。
【0013】この一連の折り動作において、シート突き
部材は、シート突き部材のシートに接触する部分に滑り
止め手段を備えているため、シートを突くとき、シート
に対して滑ることなく、シートを所定の位置で折る。特
に、厚みのあるシート束、或いは厚み紙を含んだシート
束等のように折にくいシート束を折るとき、シート突き
部材の先端が湾曲して、シートに対して滑るおそれがあ
る。しかし、シート突き部材は、滑り止め手段によって
滑り止ることなく、厚みのあるシート束であっても確実
に折ることができる。
【0014】また、シートを、例えば、シート搬送回転
体対でシート折り回転体対に送り込むような場合、シー
ト折るとき、シートの上流端がシート搬送回転体対にま
だ挟まれていることがある。このような場合、シート突
き部材がシートを突いてシート折り回転体対間に押し込
むとき、シートの上流端側がシート突き部材の突き動作
に追従することができず、その分、シートの折り曲げ部
を境にして、シートの下流側が余分に移動し、シート突
き部材に対してシートの位置がずれ、折る位置に狂いが
生じることがある。しかし、シート突き部材は、滑り止
め手段によって、最初、シートに接触した位置から滑る
ことなく、シートをシート折り回転体対から引き出しな
がら、シート折り回転体対に押し込み、シートの所定の
位置を折る。
【0015】滑り止め手段が、先端が鋭角な少なくとも
1つの突起であると、突起がシートに食い込んで、シー
トに対するシート突き部材の滑りを防止する。
【0016】滑り止め手段が、鋸歯状の鋸歯状部である
と、鋸歯状部がシートに食い込んで、シートに対するシ
ート突き部材の滑りを防止する。
【0017】滑り止め手段が、粗面であると、粗面がシ
ートをとらえて、シートに対するシート突き部材の滑り
を防止する。
【0018】以上の作用の説明では、シートを折ること
について説明したが、シート束を折る場合も同様にし
て、折り動作が行われる。従って、特許請求の範囲にお
けるシートには、1枚のシートと、束状のシートとが含
まれている。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図に基
づいて説明する。
【0020】(複写機の本体)本発明に係るシートを折
り曲げる折りユニット(シート折り装置)を内在したシ
ート後処理装置を備えた画像形成装置の一例である複写
機の本体を、図17に基づいて説明する。
【0021】複写機20の本体1には、原稿載置台とし
てのプラテンガラス906、光源907、レンズ系90
8、給紙部909、画像形成部902等が備えられてい
る。本体1の上部には、原稿Dをプラテンガラス906
に自動的に給送する原稿自動給送装置940が設けられ
ている。
【0022】給紙部909は、記録用のシートSを収納
して本体1に着脱自在なカセット910,911、及び
ペデイスタイル912に配置されたデッキ913を有し
ている。画像形成部(画像形成手段)902には、円筒
状の感光ドラム914、その周囲に配設された現像器9
15、転写用帯電器916、分離帯電器917、クリー
ナ918、一次帯電器919等を備えている。画像形成
部902の下流側には、搬送装置920、定着装置90
4、排紙ローラ対1a,1b等が配設されている。
【0023】この複写機20の本体1内の各機構の動作
を説明する。
【0024】本体1に設けられている制御装置921か
ら給紙信号が出力されると、カセット910,911ま
たはデッキ913からシートSが給送される。一方、プ
ラテンガラス906に載置されている原稿Dに、光源9
07から当てられて反射した光は、レンズ系908を介
して感光ドラム914に照射される。感光ドラム914
は、あらかじめ一次帯電器919により帯電されてお
り、光が照射されることによって静電潜像が形成され、
次いで現像器915により静電潜像を現像してトナー像
が形成される。
【0025】給紙部909から給送されたシートSは、
レジストローラ901で斜行が補正され、さらにタイミ
ングが合わされて画像形成部902へ送られる。画像形
成部902では、感光ドラム914のトナー像が、送ら
れてきたシートSに転写用帯電器916によって転写さ
れる。トナー像が転写されたシートSは、分離帯電器9
17によって転写用電器916と逆極性に帯電されて、
感光ドラム914から分離される。
【0026】分離されたシートSは、搬送装置920に
より定着装置904に搬送されて、定着装置904によ
りシートSに転写画像が永久定着される。画像が定着さ
れたシートSは、排紙ローラ対1a,1bにより本体1
から外部に排出される。
【0027】このようにして、給紙部909から給送さ
れたシートSには、画像が形成されて、シート後処理装
置2に排出される。
【0028】(シート後処理装置) (シート後処理装置のシート受け入れ、整合部分)図1
において、シート後処理装置(別名「フィニッシャ」)
2は、複写機の本体1の側部に設けられている。
【0029】複写機20の本体1に設けられた、排紙ロ
ーラ1aと、排紙ローラ1aに押圧されている排紙ロー
ラ1bは、排紙ローラ対を構成している。搬送ガイド対
3は、複写機20の排紙ローラ対1a,1bから排出さ
れたシートを受け取り、シート後処理装置2内に案内す
る。シート検知センサ4は、搬送ガイド3内を搬送され
るシートを検知するようになっている。このシート検知
センサ4のシート検知によって、整合タイミングなどを
決定するとともに、搬送ガイド3内でシートが詰まって
いないか(ジャムしていないか)否かを検知する働きも
するようになっている。排出ローラ対6は、回転して搬
送ガイド3内のシートを挟持して搬送するようになって
いる。
【0030】処理トレイ8は、排出ローラ対6によって
次々と排出されるシートを受け取って、積載するように
なっている。この処理トレイ8には、排出ローラ対6に
よって排出されるシートの幅の両端をガイドして幅寄せ
整合する一対の整合板9が設けられている。この整合板
9,9は、図2に示すように、シート搬送方向と交差す
る幅方向両端側に夫々配置してある。各整合板9,9
は、処理トレイ8の下方に配置されたステッピングモー
タからなる整合モータ14の軸に設けられたピンオン1
5に噛合する、整合板9と一体のラック16を有し、手
前側の整合モータ14と奥側の整合モータ14の回転に
よって、シート幅方向に適宜に移動するように処理トレ
イ8に設けられている。
【0031】図1において、搬入ガイド7は、排出ロー
ラ対6から排出されるシートを処理トレイ8内に案内す
るガイドである。搬入ガイド7の下方には、パドル17
が設けられている。このパドル17は、シートの搬入を
確実にするため、一定の弾力を備えたゴム材などから半
円状に形成されて、シートの上面に接し、軸17aを中
心にして回転するようになっている。また、パドル17
は、軸17aを中心にして、放射状に延びるフイン17
bと、パドル表面17cとが一体に成形されている。パ
ドル17は、シートが処理トレイ8に収積されるに従っ
て容易に変形し、シートに適切な搬送力を与えるように
なっている。
【0032】この処理トレイ8には、さらに、図1にお
いて、左右に第1プーリ軸10aに設けられた第1プー
リ10と、第2プーリ軸11aに設けられた第2プーリ
11とが配設されている。この第1プーリ10と第2プ
ーリ11には移送ベルト12が張設され、この移送ベル
ト12の外周の一部には押し出し爪13が突設されてい
る。
【0033】また、第1プーリ軸10aには、搬送下ロ
ーラ18が同軸状に設けられている。搬送下ローラ18
の上方には、搬送上ロ一ラ19が、搬送下ローラ18に
圧接する位置(図1において点線の位置)と、搬送下ロ
ーラ18から離れた離間位置(図1の実線)との間で移
動するように設けられている。
【0034】ストッパ21は、処理トレイ8に排出ロー
ラ対6によって排出され自重で落下し、さらにパドル1
7に回転によって移動するシートの端部を受け止めて規
制するようになっている。このストッパ12は、第1プ
ーリ軸10aにその一端が軸承され、常時、シート端部
を規制する位置に図示しないばねなどで突き出すように
なっている。
【0035】(シート後処理装置のステープラユニッ
ト)ステープラユニット30は、図1において2点鎖線
で示すようにユニット化されており、シート後処理装置
2から引き出すことができるようになっている。このス
テープラユニット30は、搬送通路を挟んで下方側に不
図示の針カートリッジを有する針打ち込みヘッドユニッ
ト31と、上方にこの針打ち込みヘッドユニット31か
ら打ち出される針を折り曲げるアンビルユニット33と
を有している。針打ち込みヘッドユニット31及びアン
ビルユニット33はシート搬送方向(図1において、右
側から左側へ)と交差する方向(紙面の表裏方向)に移
動可能となっている。案内ロッド33、34は、夫々ア
ンビルユニット32、打ち込みヘッドユニット31のシ
ート搬送方向と交差する方向への移動(シフト移動)を
案内するように上下に設けられている。スクリュー軸3
5、36は、アンビルユニット32、打ち込みヘッドユ
ニット31のシフト移動を行うねじ軸である。また、ア
ンビル駆動軸37及びヘッド駆動軸38は、アンビルユ
ニット32及び打ち込みヘッドユニット31に夫々に針
打ち込み動作、針折り曲げ動作を行わせるための駆動軸
である。搬送ガイド39は、ステープラユニット30内
を搬送されるシート束を案内するようになっている。
【0036】(シート後処理装置の折りユニット(シー
ト折り装置))シート束の折りユニット50は、図1に
おいて、2点鎖線で示すように、ユニット化され、ステ
ープラユニット30と同様に、シート後処理装置2から
引き出し可能になっている。シートの束搬送ガイド53
は、ステープラユニット30の入ロ側に位置する搬送上
ローラ19と搬送下ローラ18に挟まれて搬送されてく
るシート束を案内するようになっている。束搬送上ロー
ラ51は、折りユニット50の入ロ側に設けられてい
る。搬送下ローラ52は、この束搬送ローラ対51に対
向して配置されている。束搬送上ローラ51と束搬送下
ローラは、シート搬送回転体対を構成している。
【0037】束搬送上ローラ51は、束搬送下ローラ5
2に対して押圧した位置(図1の実線の位置)と離間し
た位置(図1の1点鎖線の位置)との問を移動するよう
になっている。束搬送上ローラ51は、ステープラユニ
ット30の入ロ側に位置する搬送上ローラ19と搬送下
ロ一ラ18によってシート束の先端部分が束搬送上ロー
ラ51と束搬送下ローラ52を通過するまで、搬送下ロ
ーラ52から離間した状態(図1の1点鎖線の位置)に
なっており、その後、束搬送下ローラ52に接する位置
(図1の実線の位置)に移動するようになっている。
【0038】シート束の端部を検知する束検知センサ5
4は、シート束の先端を検知すると、束搬送上ローラ5
1を束搬送上ローラ52に押圧させるとともに、シート
束の搬送方向の折り位置を設定制御するのに使用される
ようになっている。突き板(シート突き部材)55は、
先端の板厚が0.25mm程度のステンレス製の板であ
る。折りローラ対(シート折り回転体対)57a,57
bは、一部平面部を有して、シート束搬送方向と交差す
る方向に伸びる円柱状のローラであり、互いに押圧する
方向に付勢されて夫々回転するようになっている。
【0039】突き板55は、折りローラ対57a,57
bのほぼ真上に位置し、折りローラ対57a,57bの
ニップの近傍までその先端エッジが移動するようになっ
ている。折りローラ対57a,57bの上方の周囲に
は、搬送ガイド53とともにシート束の搬送を案内する
ほぼ円弧状のバックアップガイド59a,59bが設け
られている。このバックアップガイド59a,59b
は、突き板55の上下移動と連動して、突き板55の先
端エッジが折りローラ対57a,57bのニップ近傍ま
で移動したとき、折りローラ対57a,57bのシート
束に対する周面を開放するように移動するようになって
いる。シート束の案内ガイド56は、束搬送上ローラ5
1と束搬送下ローラ52に挟まれて搬送されるシート束
を下方側に案内し、シート束の先端部(下流端部)がシ
ート束通路58に垂れ下がるようにしている。束排出ロ
ーラ対60a、60bの内、符号60aで示すローラが
駆動ローラであり、符号60bで示すローラが従動ころ
である。
【0040】折りシート束の束排出スタッカ80は、折
りローラ対57a,57bの折り動作によって折られ
て、束排出ローラ対60a、60bによって排出された
シート束をスタックするようになっている。折りシート
押さえ81は、束排出スタッカ80内に排出されるシー
ト束をばね又は自重によって押さえるようになってい
る。シート束通路58は、シート後処理装置2のフレー
ムと束排出スタッカ80との間に、シート束の移動可能
な空間として形成されている。
【0041】昇降トレイ90は、シート後処理装置2の
フレームに沿って上下方向に昇降して、図1中の実線の
位置と2点鎖線の位置との間を移動するようになってい
る。昇降トレイ90は、昇降トレイ支持部92を昇降ト
レイモータ155(図16参照)などの駆動手段によっ
て回転移動するベルトの一部に係合して昇降することが
できるようになっている。紙面センサ93は、昇降トレ
イ90上のシート最上面を検知するようになっている。
後端ガイド94は、垂直方向に昇降移動する昇降トレイ
91上のシートの後端をガイドするようになっている。
補助トレイ91は、昇降トレイ90に引き出し可能に設
けられ、大サイズシートなどを収積するときに、引き出
した状態で使用されるようになっている。
【0042】シート後処理装置2の処理トレイ8、ステ
ープラユニット30の折りユニット50の詳細な各構成
について、図2以下を参照して説明する。
【0043】図2は処理トレイ8部分の平面図である。
第1プーリ10と第2プーリ11は移送ベルト12を張
設して、シート幅方向の略中央の両側に位置している。
第1プーリ軸10a上には、搬送下ローラ18がシート
幅方向の略中央の両側に2箇所ずつ設けられている。こ
の搬送下ローラ18はタイヤ形式の中空ローラである。
【0044】第1プーリ軸10a上には上述のように移
送ベルト12を回転する第1プーリ10が2つ配置され
ている。第1プーリ10は、第1プーリ10と第1プー
リ軸10aとの間に介在するワンウェイクラッチ75に
よって、図1において、第1プーリ軸10aの反時計方
向の回転で駆動回転し、時計回りの方向への回転では駆
動が切断され停止するようになっている。第1プーリ軸
10aは、第1プーリ軸10aに固着されたプーリ7
3、タイミングベルト74、ギアプーリ72,71を介
して、搬送駆動源としてのステッピングモータ70のモ
ータ軸70aに連結されている。
【0045】従って、ステッピングモータ70が処理ト
レイ8上のシートを図1の、ステープル方向(図1、図
2矢印B方向)に移動する方向に回転するとき、第1プ
ーリ軸10aに固着されている搬送下ローラ18は回転
駆動されているが、移送ベルト12には、ワンウェイク
ラッチ75よって駆動力が伝達されず移送ベルト12
は、停止状態にある。ステッピングモータ70は、シー
トを昇降トレイ90の方に移動するように回転すると、
搬送下ローラ18、及び移送ベルト12はともに昇降ト
レイ90の方向(図1、図2矢印A方向)に回転する。
【0046】この移送ベルト12を、図3に基づいて説
明する。第1プーリ軸10aにワンウェイクラッチ75
を介在した第1プーリ10と第2プーリ11とに張設さ
れた移送ベルト12には、押し出し爪13が設けられて
いる。この押し出し爪13のホームポジション(図3の
HPの位置)位置出しを行うため、この押し出し爪13
に係合する押し出し爪13の押し出し爪センサ76と押
し出し爪検知アーム77が処理トレイ8の下面に設けら
れている。押し出し爪13が移送ベルト12によって移
動されて、押し出し爪検知アーム77を押し、押し出し
爪センサ76がOFFからONに切り変わったところを
ホームポジション(HP)とする。このときの位置関係
を図3に示す。搬送下ローラ18と搬送上ローラ19の
ニップをPとすると、ニップPからストッパ21までの
長さをLl、ニップPから押し出し爪13までの搬送ベ
ルト12に沿った長さをL2とすると、(Ll<L2)
に設定してある。
【0047】図示していないカム等の作動により、搬送
上ローラ19を搬送下ローラ18側に下降して押圧す
る。その後、搬送ステッピングモータ70を回転し、第
1プーリ回転軸10aを反時計回り方向に(図1、図2
の矢印A方向)に回転させると、搬送下ローラ18が回
転して、シート束も昇降トレイ90の方(矢印A方向)
へ移動する。
【0048】なお、搬送上ローラ19もステッピングモ
ータ70(図2参照)によって回転するようになってい
る。従って、シート束は、ステープラユニット30側に
入り込んだストッパ21の位置から、搬送下ローラ18
と搬送上ローラ19の回転により、矢印A方向へ移動す
るが、ニップ位置Pを過ぎると、今度は移送ベルト12
の回転に伴って押し出し爪13が当たり、この押し出し
爪13によって各図A矢印方向に押されながら昇降トレ
イ90に搬送される。この場合、前述の長さ関係が(L
l<L2)になっているので、押し出し爪13は、シー
ト束の下方側(図3において右端側)から押し上げるこ
とになり、常に、垂直状態でシート束端部を押し出すこ
とになる。これによって、シート束の移送の際に余分な
ストレスなどが発生しないようになっている。
【0049】綴じ処理を行う時は、押し出し爪13は図
3のHPの位置から、反時計方向に移動して、同期して
シート束を搬送するローラ対18、19によりストッパ
21より移動させたシート束を受け渡された後、押し出
す。
【0050】一方、処理トレイ8に搬入されてくるシー
トを、ステープラユニット30によって綴じ処理しない
場合には、ストッパ21の位置までシート束を搬入移動
する必要がないので、予め搬送ステッピングモータ70
を駆動して押し出し爪13を、図3のHP位置から、搬
送下ローラ18と搬送上ローラ19のニップ点よりも昇
降トレイ90の方向に移動待機位置((L2+α)分の
移動待機位置、図3のPreHP位置)に移動させてお
く。この(L2+α)分はステッピングモータ70のス
テップ数カウントで設定できる。従って、本シート後処
理装置2は、綴じ処理が不要なシートの場合、シートを
ストッパ21まで移送させることなく、予め、押し出し
爪をPreHPの位置に移動し、スタックしてから昇降
トレイ90に束にしてから押し出すことができるので、
処理速度の速い複写機本体に対応することができる。
【0051】なお、図3に示すように、押し出し爪13
のPreHPの位置が、搬入ガイド7と押し出し爪13
の上端とがオーバラップする位置であると、1枚ずつ搬
入されてくるシートを確実にPreHPの位置における
押し出し爪13の位置に収積スタックすることができ
る。このようにすると、その後、押し出し爪13は、シ
ート束を、昇降トレイ90に速やかに排出することがで
きる。
【0052】(ステープラユニットの詳細な説明)図
4、図5において、ステープラユニット30は、左右の
ユニットフレーム40,41と、そのフレーム40,4
1間に設けられたガイドロッド33,34、スクリュー
軸35,36、駆動軸37,38と、上方にアンビルユ
ニット32、下方に打ち込みヘッドユニット31を有し
ている。スクリュー軸36に打ち込みヘッドユニット3
1が係合しており、スクリュー軸36の回転によってヘ
ッドユニット31は図4において左右方向に移動するよ
うになっている。アンビルユニット32も同様な取付構
成になっている。スクリュー軸36はユニットフレーム
41外のギアを介してステープラスライドモータ42に
連続している。このステープラスライドモータ42の駆
動は、タイミングベルト43によってアンビルユニット
32にも伝達される。このため、ヘッドユニット31と
アンビルユニット32は上下位置がズレることがなくシ
ート搬送方向と交差する方向(図4の左右方向)に移動
する。
【0053】従って、シートの幅に応じて、ステープラ
スライドモータ42を駆動して、ヘッドユニット31、
アンビルユニット32を所定の位置に移動するようにコ
ントロールすると、任意の位置にスラール針を自由に打
ち込むことができる。
【0054】また、ヘッドユニット31内にある図示し
ない針を打ち込むヘッドの移動、針の移動及びアンビル
ユニット32内にある針の折り曲げ移動などの駆動力
は、シート後処理装置2側からカップリング装置44で
受けるようになっており、ユニットフレーム40側でタ
イミングベルト45によってアンビルユニット32側に
も伝達されている。移動アーム23(図5参照)とスト
ッパ21は、連結ピン23c、連結レバー22、連結ピ
ン21aによって、連結されている。ストッパ21はプ
ーリ軸10aに軸承されている。
【0055】図4、図5に基づいて、ヘッドユニット3
1のシート幅方向への移動によって、シート束の端部に
針打ち込み位置を設定するストッパ21のステープルパ
ス通路への出没移動構成を説明する。図4の打ち込みヘ
ッドユニット31の下方には、ストッパ21を移動アー
ム23と係合可能なストッパ係合突起24が設けられて
いる。ヘッドユニット31の移動によって、ストッパ係
合突起24が移動アーム突起23bに係合することによ
って、図5に示すようにこの移動アーム23は、回動軸
23aを中心として反時計方向に回転して2点鎖線の位
置に移動する。従って、ストッパ21はヘッドユニット
31、アンビルユニット32のシート幅方向移動に何ら
妨げとなることがない。
【0056】(折りユニットの詳細な説明)折りユニッ
ト50を図6乃至図13に基づいて説明する。
【0057】図6は、折りユニット(シート折り装置)
50の折りユニットフレーム49の図である。折りユニ
ット50はシート後処理装置2に引き出し可能に設けら
れているので、図6の奥側のフレームも同様な形状に形
成されている。この折りユニット50の折りユニットフ
レーム49には、折りローラ57aの回転軸としての折
りローラ駆動軸61と束排出ローラ60aの駆動軸69
aが設けられている。一方の折りローラ57bの駆動軸
62は、軸69bを支点として回動する折りローラホル
ダ63に取付られている。折りローラホルダ63と折り
ユニットフレーム49との間には、約5kgの引っ張り
力を有する引張スプリング67が張設されている。折り
ユニットフレーム49には、折りローラ駆動軸62の折
りローラホルダ63による移動を許容する孔すなわちフ
レームガイド64が形成してある。
【0058】従って、折りローラ対57a,57bによ
って、シート束を折って搬送するとき、このシート束に
対して一定の圧力を引張スプリング67で付与すること
ができ、確実な折り動作を行うことができる。
【0059】折りユニットフレーム49には、突き板5
5を支持する支持ホルダ110に立設したころ66,6
6の移動を案内する長孔としての突き板フレームガイド
65が形成されている。この突き板フレームガイド65
によって突き板55が折りローラ対57a,57bに向
けて移動できるようになっている。
【0060】なお、突き板支持ホルダ110、突き板フ
レームガイド65、移動ころ66、及び突き板55等
は、シート突き出し手段を構成している。
【0061】折りユニットフレーム49には、さらに、
突き板55を移動させるカム板114を回転可能に軸支
する駆動軸111が設けられている。
【0062】また、折りユニットフレーム49には、シ
ート束を折りユニット50内に搬送する束搬送上ローラ
51の上ローラ軸101及び束搬送下ローラ52の下ロ
ーラ軸103も備えられている。折りユニットフレーム
49には、束搬送上ローラ51をシート束が折りユニッ
ト50内に搬入されて来るまで、束搬送下ローラ52か
ら離間した位置に位置させる機構が設けられている。
【0063】束搬送ローラ対51,52の上ローラ軸1
01は軸受ホルダ102に支持されている。この軸受ホ
ルダ102の一端にはカムフォロア112が立設されて
いる。このカムフォロア112は折りユニットフレーム
49に回転可能に取付られた上ローラ移動カム68に係
合している。また、軸受ホルダ102の他端と下ローラ
軸103との間には、約300gの張力を有する引張り
スプリング104が張設してある。この引っ張りスプリ
ング104は、常時、束搬送上ローラ51を束搬送下ロ
ーラ52側に付勢している。上ローラ移動カム68の回
転により、軸受ホルダ102は、引っ張りスプリング1
04に抗して、或いは引っ張られて昇降し、束搬送上ロ
ーラ51を束搬送下ローラ52から離間した位置と圧接
する位置とに移動させるようになっている。
【0064】図7は折り動作を行う機構を示した図であ
って、図6に示された折りユニットフレーム49の内側
に設けられている。
【0065】カム駆動軸111にはカム板114が固設
されていて、この軸111の回転に従ってカム板114
が回転駆動される。このカム板114には、軸113を
支点として回動可能な作動アーム115のほぼ中央に立
設されたカムフォロア116がカム板114のカム溝1
14bに入り込んでいる。作動アーム115の先端側に
は突き板55が支持ホルダ110を介して取付られてい
る。
【0066】従って、カム板114が回転駆動すること
によって、作動アーム115も昇降動作を行い、作動ア
ーム115に取り付けられている突き板55も昇降動作
を行う。シート束を押圧する突き板55の板厚は約0.
25mmのステンレス材で形成されている。次に、突き
板55を支持する支持ホルダ110は、折りローラ対5
7a,57bの周囲をガイドするバックアップガイド5
9a,59bに連動している。
【0067】バックアップガイド59a,59bは、シ
ート搬送方向を交差方向に伸びる円柱状の折りローラ対
57a,57bの外周面を覆うように配置され、折りロ
ーラ対57a,57bの軸61,62を中心にして折り
ローラ対57a,57bの外周面に対して回動可能にな
っている。
【0068】このバックアップガイド59a,59bの
外周端には、夫々レバー片119,120が設けられて
いる。このバックアップガイド59a,59bは,互い
にプリング121で牽引されている。レバー片119,
120は、支持ホルダ110の二股に分かれた作動片1
17,118に当接支持されている。従って、バックア
ップガイド59a,59bは、図7(a)の状態にある
とき、折りローラ対57a,57bの搬送通路側の外周
面を覆う位置にあり、シート束を折りローラ対57a,
57bのゴム表面に充分に接する状態にして案内するこ
とができ、さらに、シート束をバックアップする(支え
る)ガイドとしても機能している。なお、バックアップ
ガイド59a,59bは、通常は束搬送ガイドとともに
シート束の下側搬送ガイドとしても機能する。
【0069】シート束の折り動作を行うときは図7
(b)のように、支持ホルダ110の作動片117,1
18の下降に応じて、レバー片119,120を押し上
げる。この結果はバックアップガイド59a,59b
は、プリング121に抗して、軸61,62を中心に回
動しシート束に折りローラ対57a,57bの外周面が
確実に当接するようになっている。
【0070】折りユニット50の駆動伝達系について説
明する。駆動伝達系は、図8,図9に示す束搬送上ロー
ラ51、束搬送下ローラ52の回転及び離接系と、図1
0に示す折りローラ対57a,57及び突き板55移動
の駆動伝達系とに分けられる。これらの伝達系はいずれ
も図6に示す折りユニットフレーム49の奥側のフレー
ムに設けられている。
【0071】図8、図9に示す束搬送上ローラ51、搬
送下ローラ52への駆動系は、シート後処理装置2側に
設けられた正逆転可能な搬送モータ162からギア12
7,128を介して,折りユニット50側のギアプーリ
129に入力される。このギアプーリ129と上ローラ
移動カム68を駆動する軸133との間にはワンウェイ
クラッチ123を介在してあるので、ギアプーリ129
の一方向回転(図8の矢印と反対方向の回転)のみで上
ローラ移動カム68は回転し、束搬送上ローラ51の上
下移動を行う。ギアプーリ129からの駆動は、タイミ
ングベルト135を介して、束搬送上ローラ軸101及
び下ローラ軸103にプーリ130,131によって伝
達される。なお、プーリ130,131と軸101,1
03との間にはワンウェイクラッチ124,125が介
在しており、プーリ130,131(図8の矢印方向)
の駆動によって軸101,103が回転駆動される。
【0072】さらに、アイドルプーリ132,133を
介して束排出もローラ60を回転駆動するようにタイミ
ングベルト135が張設されている。
【0073】図8のギアプーリ129が矢印方向に回転
すると、束搬送上ローラ51、束搬送下ローラ52はシ
ート束を折りユニット50内に搬送する方向に回転す
る。ギアプーリ129が図示の矢印と反対方向に回転す
ると、前述したように上ローラ移動カム68が回転し、
束搬送上ローラ51は、束搬送下ローラ52からの離間
又は圧接される。これらの動作は、図示していないが、
軸113に設けられたフラグ突起をセンサなどで検知し
てコントロールされる。
【0074】図10は折りローラ対57a,57bの駆
動伝達系、突き板55の間欠駆動伝達系を示す図で、図
8、図9に示す駆動系の奥側のフレームに取付けられて
いる。
【0075】シート後処理装置2側からのステープル/
折りモータ170(図16参照)の駆動はカップリング
装置137で受けるようになっている。なお、図示して
いないが、ステープル/折りモータ170は正転で、図
4のステープラユニットのカップリング装置44を駆動
し、逆転で前記のカップリング装置137を回転するよ
うになっている。
【0076】カップリング装置137からの駆動は、軸
61に設けられたギヤ138によって、折りローラ57
bを回転させるギア139に伝達されるとともに、ギア
142にも伝達される。このギア142から突き板55
を移動する作動アーム115を作動するカム板114を
駆動する軸111にギア141によって伝達される。な
お、図示していないが、このカム板114の位置は、軸
111に固設されたフラグ突起をセンサで検知すること
によって、分かるようになっている。
【0077】次に、図11を参照して折りユニット50
のシートの折り動作について説明する。
【0078】処理トレイ8中のシート束の搬送方向の略
中央にステープル処理(中綴じ)を行うため、束搬送上
ローラ51と、束搬送下ローラ52とが離間した状態で
シートが搬入される。この後、シート束先端が検知さ
れ、シート束の搬送方向中央を割り出たところで綴じ処
理を行う。この後、上ローラ移動カム68(図6参照)
を回転させて束搬送下ローラ52に束搬送上ローラ51
を押圧させて、シート搬送方向の中央が突き板55の直
下にくるまで束搬送上ローラ51、束搬送下ローラ52
を駆動してシート束を搬送させる。このときバックアッ
プガイド59a,59bが折りローラ周面を覆う位置に
あり、また、シート下面側をバックアップしている(支
えている)のでシート束は、スムーズに搬送される。シ
ート束の搬送方向略中央が突き板55の真下に到達する
と、束検知センサ54はそのことを検知して、一旦、束
搬送上ローラ51、束搬送下ロ一ラ52の駆動を停止す
る。この状態でシート束は、図11(a)に示すよう
に、束搬送上ローラ51、束搬送下ローラ52によって
吊り下げられた状態になる。
【0079】これによって、シート束は、自重でシート
束の整列がなされる。シート束が吊り下げられているこ
とによって、突き板55より下流側の部分には、シート
ストッパなどの機構を設けることなく、単にシートパス
を設ければよいことになる。また、突き板55より下流
側の部分が下方側に傾斜しているので、折りユニット5
0及びシート後処理装置2全体をコンパクトにすること
ができる。
【0080】図11(a)の状態にシート束が到達した
段階で、今度は折りローラ駆動軸61が回転駆動する。
折りローラ駆動軸61が回転すると、折りローラ対57
a,57bがともに回転し、またカム板114(図7参
照)も回転して突き板55を図11(b)に示すよう
に、折りローラ対57a,57bのニップ点まで移動さ
せる。これにより、シート束は折りローラ57a、57
bに折りたたまれて、束排出ローラ対60a,60bの
回転により折りシート束排出スタッカ80に排出され
る。
【0081】(突き板(シート突き部材))図12
(a)、図12(b)において、突き板55は、厚み約
0.25mmのステンレス板であり、突き方向先端に複
数の突出部82が突設され、突出部82の先端(シート
に接触する部分)には、シートに食い込むことのできる
先端が鋭角な突起(滑り止め手段)82aが複数形成さ
れている。なお、突起82aの変わりに、図13に示す
ように、シートに食い込むことのできる鋸歯状の鋸歯状
部(滑り止め手段)82b、或いは、図面に示さない
が、シートに対して滑らないサンドペーパの表面のよう
な粗面(滑り止め手段)であってもよい。さらに、これ
らの突起82a、鋸歯状部82b、及び粗面は、いずれ
も突起82aの先端に形成されているが、突き板55に
突起82aを形成しないで、突き板55の先端を一直線
状に形成し、その一直線状に形成した部分の全長に亘っ
て、或いは、適宜の間隔で、局部的に形成してもよい。
【0082】次に、突起82a、鋸歯状部82b、粗面
のいずれか1つを備えた突き板55の作用について説明
する前に、突起82a、鋸歯状部82b、粗面の作用を
理解しやすくするため、突起82a、鋸歯状部82b、
粗面を備えていない場合の付き板55Aの作用を説明す
る。なお、図11(a)において、突き板55がシート
束を折りローラ対57a、57b側に押し込むとき、突
き板55がシート束を突く位置は、シート束の折り目と
なるシート束の中央部(シート全長(L)の中心線、
(L/2)の位置)であるとする。
【0083】シート束折り動作中、シート束の上流端
は、束搬送上ローラ51と束搬送下ローラ52とに挟ま
れている。束搬送上ローラ51、束搬送下ローラ52
は、シートの束折り動作中、停止した状態にあり、軸1
01、103との間にワンウェイクラッチ124、12
5を介在させることによって拘束力を軽減しているが、
シート束の下流端は拘束されていない。
【0084】このため、シ−ト束の上流端と下流端とで
は、拘束力によって上流端側が引っ張られる力(F1)
と、下流端側が引っ張られる力(F2)との差(F1−
F2)が生じる。従って、図11(b)に示すように、
シート束を突き板によって、折りローラ対57a、57
bのニップ部に案内するときにシート束の上流端と下流
端との拘束力の差によって、図14に示すように、突き
板55Aによる上流端側の引き込み量をL3、下流端側
の引き込み量をL4とすると、(L4−L3)の長さ分
だけ、図11(a)における突き位置Xより下流端側が
多く引き込まれ、突き板55Aの先端の突き位置X1
が、シートに当接してからニップに加えられるまでの間
に、ほぼ(L4−L3)の長さ分だけ、図11(a)に
おける正規の突き位置Xからずれた位置になる。すなわ
ち、折り位置が、シート束の中央位置(L/2)から
(L4−L3)の長さ分だけずれる。これによって、2
つ折りにされたシート束の折り目の位置は、シート束の
中央部とは異なった位置になり、シート束の折り精度が
悪くなる。
【0085】また、シートの枚数の多いシート束や厚紙
を含んだシート束を折るとき、図15に示すように、シ
ート束が折れにくく、突き板55Aが撓み、そのまま無
理に押し込むことになり、突き板55Aが図11(a)
における正規の突き位置Xからずれた位置を押すことに
なる。この場合においても、折り位置に狂いが生じ、シ
ート束を正確に折ることができない。
【0086】次に、図12(a)、図12(b)に示
す、先端に突起82aを有する突き板55を用いて,シ
ート束を折る場合のシート折り精度について説明する。
【0087】突き板55は、突起部等を有していない突
き板55Aと同様に、シート束を折りローラ57a,5
7bのニップ部に押し込もうとするが、押し込み時に突
き板55の先端部の突起82aがシート束に刺さること
によって、突き板55はシート束の中央部に固定される
ので、シート束に対して滑ることがなく、束折り動作中
も実際のシート束の折り目とシート束の中央部が一致し
ており、シート束の折り目とシート束の中央部とが一致
した、折り精度の良い2つ折りのシート束を得ることが
出来る。
【0088】鋸歯状部82bにおいても、同様にして、
鋸歯状部82bがシート束に刺さることによって、折り
位置に狂いが生じることなく、突き板55は、シート束
を確実に2つ折りにすることができる。
【0089】このように、突起82a、鋸歯状部82b
を使用すると、突き板55は、シート束を正確に折るこ
とができるとともに、シートにミシン目のような折り目
をつけるため、シート束を折りやすくすることができ
る。しかも、突起82a、鋸歯状部82bが当接するシ
ートは、シート束を折ったとき、内側になるシートであ
り、ミシン目のような折り目によって確実に折り曲げら
れ、シート束の折り曲げた部分が膨らむようなことがな
く、折り曲げたシート束同士を積み重ねるとき積み重ね
易くなる。なお、ミシン目のような折り目は、折られた
シート束の内側になるので、外観状、目に付くようなこ
とがない。
【0090】粗面の場合も、突き板55は、シートに対
して滑ることなく、シートを確実に折り曲げることがで
きる。
【0091】その後、再び、束搬送上ローラ51、搬送
下ローラ52が回転することによって、束排出ローラ対
60a,60bも回転し、折りシート束を折りユニット
50内から折りシート束排出スタッカ80に排出され
る。
【0092】(制御ブロック回路図)図16に、シート
後処理装置2の制御に関わる概略ブロック図を示す。制
御ブロック149は、中央演算処理装置(CPU)と、
このCPUが実行する制御手段を予め記憶したROM、
CPUの演算データ及び複写機20の本体1から受信し
た制御データ等を記憶するRAMなどで構成されてい
る。
【0093】この制御ブロック149には、各種の1/
0が設けられている。制御ブロック149側に向いた矢
印を入力側、制御ブロック149から離れる方向に向い
た矢印を出力側とする。
【0094】シートの整合に関連する回路は、シートの
両端を処理トレイ8で整合する整合板9のホームポジシ
ョン(HP)を設定する手前整合HPセンサ151、及
び奥整合HPセンサ152を備えている。整合板9,9
(図2参照)は、最初のシートが処理トレイ8に搬入さ
れるまで、手前整合HPセンサ151、奥整合HPセン
サ152の位置に待機している。手前側の整合モータ1
4は、手前側の整合板9を移動させるパルスモータであ
り、奥側の整合モータ14は、奥側の整合板9を移動さ
せるパルスモータである。夫々の整合モータ14によっ
て、整合板9は移動させられ、シート束の幅に応じた幅
整合を行うことができる。また、整合板9は、シート束
ごとに、シート束ごとの搬送方向と交差する方向へのず
らし(ジョブ)も自由に行える。
【0095】次に、昇降トレイ90に関連する回路は、
昇降トレイ90上のシート最上面を検知する紙面センサ
93と、昇降トレイモータ155の回転量をエンコーダ
によって検知する昇降クロックセンサ150と、昇降ト
レイ90の昇降移動範囲を規制する上限スイッチ153
及び下限スイッチ154とを備えている。この回路は、
センサ93,150とスイッチ153,154との入力
信号によって、昇降トレイモータ155を制御して、昇
降トレイ90を駆動するようになっている。
【0096】昇降トレイ90及び折りシート排出スタッ
カ80内に、シート又はシート束が積載されているか否
かの積載シートを検知するのに関連する回路は、昇降ト
レイ90上の有無を検知する昇降トレイ紙センサ156
と、折りシート排出スタッカ80内の検知センサ折りシ
ートスタッカ紙センサ157とを備えている。これらの
センサ156,157は、シート後処理装置の起動前に
シートが残留されている場合や、所定時間経過後にシー
ト束が取り除かれない場合にもオペレータに警告するセ
ンサとしても使用される。
【0097】シート後処理装置2のドアの開放、画像形
成装置20の本体1にシート後処理装置の本体2が的確
に装備されているか否かを検知するドア開閉装置検知に
関連する回路は、前ドアセンサ158と、複写機本体1
にシート後処理2が正確に装着されているか否かを検知
するジョイントスイッチ159とを備えている。
【0098】シート搬送動作及びこのシートを収積した
状態でのシート束搬送動作に関連する回路は、シートが
複写機20の本体1からシート後処理装置2に搬入され
たことを搬送ガイド3上で検知するシート検知センサ4
と、処理トレイ8上のシートの有無を検知する処理トレ
イシート検知センサ160と、処理トレイ8から搬送さ
れてくるシートの搬送方向中央へのステープル針を打ち
込む位置とこのステープル針を打ち込んだ位置と同じ位
置でシートを折り曲げる位置を割り出すために、シート
束の搬送方向先端を検知する中央綴じ位置及び中央綴じ
折り位置センサ95,95と、処理トレイ8上のシート
束を昇降トレイ90側に移送する移送ベルト12に設け
られている押し出し爪13のホームポジション位置を検
知する押し出し爪センサ76と、折りユニット50の入
りロにある束搬送上ローラ51が束搬送下ローラ52か
ら離間した位置のホームポジション位置を検知する束搬
送上ローラHPセンサ161とを備え、各センサからの
信号に基づいて、搬送モータ162とステッピングモー
タ70とを制御するようになっている。搬送モータ16
2の回転力は、搬送ローラ対5、排出ローラ対6、束搬
送上ローラ51、及び束搬送下ロ一ラ52、及び束排出
ローラ対60a,60bに伝達されている。搬送モータ
162の逆回転で束搬送ローラ対51を移動する上ロー
ラ移動カム68を回動させる。ステッピングモータ70
の回転力は、処理トレイ8に配設された搬送下ローラ1
8、搬送上ローラ19、移送ベルト12を循環させる第
1プーリ10に伝達されている。
【0099】パドル17の制御に関連する回路は、パド
ル17の回転位置を検知するパドルHPセンサ163
と、搬送上ローラ19が搬送下ローラ18から離間した
位置を検知する搬送上HPセンサ164とを備え、各セ
ンサ163,164からの信号に基づいて、パドルモー
タ165を制御するようになっている。
【0100】ステープル/折り動作の制御に関連する回
路は、ステープラユニット30中の打ち込みヘッドユニ
ット31とアンビルユニット32とが夫々針打ち可能で
あることを検知するステープルHPセンサ166と、打
ち込みヘッドユニット31内にステープル針がセットさ
れているか否かを検知する針センサ167と、打ち込み
ヘッドユニット31とアンビルユニット32とのシート
搬送方向移動シフトに際して初期位置(図4の位置)に
あるか否かを検知するステープルスライドHPセンサ1
68と、ステープラユニット30の駆動と折りユニット
50の駆動を正逆転で切り換えるステープル/折りモー
タ170の回転方向を検知するステープル/折りクロッ
クセンサ171と、ステープラユニット30及び折りユ
ニット50が作動可能状態であることを検知する安全ス
イッチ172とを備え、これらのセンサ、スイッチ等に
よって、ステープスライドモータ42、ステープル/折
りモータ170とを制御するようになっている。
【0101】ステープラスライドモータ42は、打ち込
みヘッドユニット31、アンビルユニット32をシート
搬送方向と交差する方向に移動するガイドスクリュー軸
36に回転力を伝達している。ステープル/折りモータ
170は、正逆転駆動の一方向回転でステープラユニッ
ト30のカップリング装置44(図4参照)と、他方回
転で、折りユニット50のカップリング装置137(図
10参照)を駆動するようになっている。
【0102】次に、シート後処理装置2の各処理モード
における動作について説明する。
【0103】基本的な処理モードとして、(1) ノン
ステープルモード:シートを綴じ処理することなく昇降
トレイ90に積載するモードと、(2) サイドステー
プルモード:シートの搬送方向の端部(サイド)に1ケ
所又は複数ケ所を綴じ昇降トレイ90に積載するモード
と、(3) サドルステップモード:シート搬送方向の
シート長さの半分の位置を複数ケ所綴じ、その綴じた位
置でシートを折り曲げて製本し、束排紙スタッカ80に
集積するモードと、の3つがある。
【0104】[(1)ノンステープルモード]このモー
ドが選択されると、まず、制御ブロック149は、移送
ベルト12を循環させるステッピングモータ70を駆動
して、ホームポジション位置(図3、HP位置)にある
押し出し爪13を処理トレイ8上でのシート集積基準位
置であるプレホームポジション(図3、PreHP位
置)に移動させて、停止させる。これと同時に、搬送モ
ータ162を駆動し、搬送ローラ対5、排出ローラ対6
を回転して、複写機20の本体1の排紙ローラ1a,l
bからシートが排出されるのを待つ。シートが排出され
て来ると、搬送ローラ対5、排出ローラ対6は、シート
を処理トレイ8に搬送する。シート検知センサ4はシー
トを検知して、整合板9を移動する整合モータ14,1
4、パドル17を回転するパドルモータ165の起動タ
イミングを計る。
【0105】制御ブロック149は、シートが処理トレ
イ8上に排出されて積載される間に整合モータ14,1
4及びパドルモータ165を駆動する。この駆動によ
り、整合板9,9はシート搬送方向と交わる幅方向に移
動し、シート両端を整合するとともに、パドル17はP
reHP位置で押し出し爪13にシート端部が突き当た
り整列するように回転する。この動作は、シートが夫々
処理トレイ8に排出される度毎に繰り返される。所定枚
数のシートが押し出し爪13に整列されると、制御ブロ
ック149は、搬送モータ162とパドルモータ165
との回転を停止させるとともに、移送ベルト12を駆動
するステッピングモータ70を再始動させる。これによ
ってシート束は昇降トレイ90側(図1、矢印A方向)
に移動する。移動されたシート束は昇降トレイ90上に
積載される。シート束の排出にともなって、制御ブロッ
ク149は、昇降トレイモータ155を昇降トレイ90
が下降する方向に一定量、一旦、下降させ、その後、紙
面センサ93が最上位のシートを検知するまで、上昇方
向に駆動して停止させ、次のシート束が載置されるま
で、待機させる。
【0106】[(2)サイドステープルモード]このモ
ードが選択されると、制御ブロック149は、搬送モー
タ162を駆動し、搬送ローラ対5、排出ローラ対6を
回転させて、複写機20の本体1からシートを処理トレ
イ8に排出し、積載する。また、制御ブロック149
は、シートが排出積載される間に、整合モータ14,1
4及びパドルモータ165を駆動させる。これによりシ
ートは、幅方向両端を整合板9,9で整合されるととも
にシート端部はストッパ21まで移送されて停止され
る。これを特定枚数繰り返す。
【0107】シート束がストッパ21に規制された状態
で、搬送上ローラ19を搬送下ローラ18側に移動させ
て搬送上ローラ19と搬送下ローラ18とでシート束を
挟む。その後、制御ブロック149は、綴じ処理を行う
ため、ステープル/折りモータ170をステープル動作
方向に駆動回転させて、打ち込みヘッドユニット31、
アンビルユニット32により綴じ処理を行う。なお、シ
ート端部の複数位置に綴じ処理を行う場合には、ステー
プルスライドモータ42を駆動して移動後、綴じ処理を
行う。
【0108】この綴じ処理が完了すると、綴じ処理後の
シート束を、搬送下ローラ18、搬送上ローラ19、移
送ベルト12をステッピングモータ70によって昇降ト
レイ90側(図1において、矢印A方向)に移動さる。
これによってシート束は、搬送下ローラ18、搬送上ロ
ーラ19から押し出し爪13の順に引き渡され昇降トレ
イ90に積載される。以後の昇降トレイ90の動作は前
述のノンステープルモードと同じなので省略する。
【0109】[(3)サドルステップモード]このモー
ドは、シート搬送方向のシート長さ略中央位置への綴じ
処理と、折り処理とを行なうモードである。画像形成装
置1から排出されるシートを処理トレイ8上に積載する
動作は前述のサイドステープルモードと同様であるの
で、その動作の説明は省略する。
【0110】処理トレイ8上にシートを整合積載した
後、搬送上ローラ19を搬送下ローラ18側に下降し、
搬送上ローラ19と搬送下ローラ18とで、シート束を
挟む。次に、ストッパ21をシート束搬送通路から退避
させ、図1の、矢印B方向にシート束を移送するため
に、制御ブロック149は、ステープルスライドモータ
42を駆動する。この駆動によって、図4、図5に示す
ように打ち込みヘッドユニット31のストッパ係合突起
24も移動し、移動アーム23に係合して、ストッパ2
1が打ち込みヘッドユニット31、アンビルユニット3
2の移動領域から退避する。打ち込みヘッドユニット3
1、アンビルユニット32はシート移動方向と支差する
方向の打ち込み設定位置で停止している。引き続いて、
制御ブロック149は、ステッピングモータ70を、ノ
ンステープルモードやサイドステープルモードとは逆方
向に回転させる。この駆動によりシート束は昇降トレイ
90とは逆方向(図1、矢印B方向)に移送される。こ
の移送によって、折りユニット50内にある束検知セン
サ54がシート束の搬送方向先端を検知すると、予め送
られてきている搬送方向シート長さ情報に基づいて、搬
送上ローラ19と搬送下ローラ18は、シート搬送方向
略中央部を綴じ位置に一致するところまでシート束を搬
送して停止する。
【0111】なお、ステッピングモータ70が逆方向に
回転した場合、移送ベルト12を張設する第1プーリ1
0と第1プーリ軸10aとの間にワンウェイクラッチ7
5が介在しているので、ステッピングモータ70の回転
力は伝達されずに移送ベルト12及び押し出し爪13は
停止した状態を保っている。
【0112】次に、制御ブロック149は、ヘッド駆動
軸38、及びアンビル駆動軸37を駆動するステープル
/折りモータ170をこれらを作動する方向に回転させ
て、綴じ処理を行なう。複数箇所を綴じる場合は、ステ
ープラスライドモータ42を駆動して、スクリュー軸3
5,36の回転によってシート搬送方向と交差する方向
の所定位置に移動した後に綴じ処理を行う。
【0113】なお、この綴じ処理位置にシート束が搬送
されたとき、そのシート束の搬送方向先端側の位置は、
すでに折りユニット50内の束搬送下ローラ52とこれ
から離間している束搬送上ローラ51を通過した位置に
ある。
【0114】綴じ処理完了後、折り処理を行なうには、
まず、図8に示す搬送モータ162を逆転して、図6及
び図9に示す上ローラ移動カム68を回転させる。この
回転により軸受ホルダ102が移動し、束搬送上ローラ
51を束搬送下ローラ52側に下降させ、シート束を引
張りスプリング104で挟む状態にする。
【0115】次に、処理トレイ8中の搬送上ローラ19
をシート束から上昇させ、シート束の挟持を解除する。
今度は、束搬送上ローラ51と束搬送下ローラ52を搬
送モータ162によって駆動して、シート束をさらに下
流に搬送する。この搬送時、束検知センサ54の信号と
シート長さ情報から、シート束の搬送方向略中央部、即
ち、綴じ処理位置が折り位置となるように、搬送モータ
162を減速しながら停止する。シート束は、束搬送上
ローラ51と束搬送下ローラ52に挟まれて搬送パス内
に吊り下がった状態になる。
【0116】そして、ステープル/折りモータ170を
綴じ処理とは逆の方向に駆動すると図7(b)に示すよ
うに、折りローラ対57a,57bがシート束を挟む方
向に回転するとともに突き板55が下降する。これと同
時に、バックアップガイド59a,59bもシート束側
の折りローラ周面を開放するように移動する。突き板5
5がシート束を回転する折りローラ対57a,57bに
挟むように移動した後、シート束は折りローラ対57
a,57bに巻き込まれる。続いて、突き板55はシー
ト束から離れる方向に移動するが、シート束はさらに折
りローラ対57a,57bによって折り込まれていく。
この段階で、束搬送上ローラ51、束搬送下ローラ5
2、及び束搬送ローラ対60a,60bを、搬送モータ
162で折りシート束排出スタッカ80の方にシート束
を排出できる方向に回転させる。一方、折りローラ対5
7a,57bは、突き板55が上昇し、突き板55が突
き板Hpセンサ169に検知されると停止する。束排出
ローラ60a,60bに挟まれて搬送されたシート束
は、折りシート束排出スタッカ80に排出され、積載さ
れる。折られたシート束は、折りシート押さえ81によ
って押さえられて開かないようにされ、次の折りシート
束の搬入を妨げないようになっている。
【0117】なお、折り動作が開始されて、シート束が
折りローラ対57a,57bにニップされるまでの時間
の経過後、束搬送上ローラ51は、束搬送下ローラ52
から離間するように上昇して次のシート束の搬入に備え
る。
【0118】また、本実施形態のサドルステッチモード
は、綴じ処理と折り処理とを一連で行なうものを示した
が、綴じ処理を行なわず、折り処理のみを行なう場合に
も採用できることは言うまでもない。
【0119】
【発明の効果】本発明のシート折り装置は、シート突き
部材の先端部に滑り止め手段を備えたので、シート突き
部材がシート(シート束を含む)を折り回転体対間に押
し込むとき、シートの所望の折り目位置に対してほとん
ど滑ることなく、いわば、固定されたような状態になる
ので、シートを所望の位置で折ることができ、折り精度
を向上させることができる。
【0120】特に、厚みのあるシート束、或いは厚み紙
を含んだシート束等のように折にくいシート束を折ると
き、シート突き部材の先端が湾曲して、シート束に対し
て滑るおそれがあるが、このような場合においても、シ
ート突き部材が、滑り止め手段によって滑り止めされ、
厚みのあるシート束でも確実に折ることができる。
【0121】滑り止め手段が、先端が鋭角な少なくとも
1つの突起であると、突起がシートに食い込んで、シー
トに対するシート突き部材の滑りを防止して、シート又
はシート束を所望の位置から確実に折ることができる。
【0122】さらに、滑り止め手段が、先端が鋭角な突
起が複数ある場合、シート束にミシン目のような折り目
をつけるため、シート束を折りやすくすることができ
る。しかも、突起が当接するシートは、シート束を折っ
たとき、内側になるシートであり、ミシン目のような折
り目によって確実に折り曲げられ、シート束の折り曲げ
た部分が膨らむようなことがなく、折り曲げたシート束
同士を積み重ねるとき積み重ね易くすることができる。
【0123】滑り止め手段が、鋸歯状部である場合も、
突起と同様な効果を奏する。
【0124】さらに、滑り止め手段が粗面である場合
も、粗面がシートをとらえて、シートに対するシート突
き部材の滑りを防止して、シート又はシート束を所望の
位置から確実に折ることができる。
【0125】本発明の画像形成装置は、シート又はシー
ト束の所望の位置を確実に折ることのできる上記シート
折り装置を備えているので、品質のよい画像が形成され
たシート束を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のシート折り装置を装備し
たシート後処理装置の正面断面図である。
【図2】同、シート後処理装置の処理トレイ部分を上方
から見た図である。
【図3】同、シート後処理装置の移送ベルト部分の拡大
図である。
【図4】同、シート後処理装置のステープラユニットを
左側から見た図である。
【図5】同、シート後処理装置のストッパの動作説明図
である。
【図6】同、シート後処理装置の折りユニットのフレー
ムの正面図である。
【図7】シート後処理装置の折りユニットの動作説明図
である。 (a)シート折り曲げ前の状態図である。 (b)シート折り曲げ中の状態図である。
【図8】同、シート後処理装置の折りユニット駆動機構
の図である。
【図9】同、シート後処理装置の折りユニットの駆動機
構の図である。
【図10】同、シート後処理装置の折りユニットの駆動
機構の図である。
【図11】同、シート後処理装置の折りユニットの突き
板によるシート束折り動作動説明図である。 (a)シート折り曲げ前の状態図である。 (b)シート折り曲げ中の状態図である。
【図12】同、実施形態の突き板の図である。 (a) 突き板をシート搬送方向から見た図である。 (b) 突き板の先端部分の拡大図であり、突起を示し
た図である。
【図13】同、突き板の他の実施形態の先端部分の拡大
図であり、鋸歯状部を示した図である。
【図14】同、突き板の動作説明において、突起のない
突き板でシート束を折るときの動作説明用の図である。
【図15】同、突き板の動作説明において、突起のない
突き板で厚みの厚いシート束を折るときの動作説明用の
図である。
【図16】同、シート後処理装置の概略制御ブロック図
である。
【図17】同、シート折り装置を装備したシート後処理
装置を本体に備えた複写機の概略正面断面図である。
【符号の説明】
P シート、シート束 1 複写機(画像形成装置)の本体 2 シート後処理装置 20 複写機(画像形成装置) 50 折りユニット(シート折り装置) 57a 折りローラ、折りローラ対(シート折り回転
体対) 57b 折りローラ、折りローラ対(シート折り回転
体対) 55 突き板(シート突き部材、シート突き出し手
段) 65 突き板フレームガイド(シート突き出し手
段) 66 移動ころ(シート突き出し手段) 82 突き板の突出部 82a 突起(滑り止め手段) 82b 鋸歯状部(滑り止め手段) 110 突き板支持ホルダ(シート突き出し手段) 902 画像形成部(画像形成手段)
フロントページの続き (72)発明者 岩間 智 山梨県南巨摩郡増穂町小林430番地1 ニ スカ株式会社内 Fターム(参考) 3F108 AA01 AB01 AC01 BA03 BA07 CD03 CD06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬送されてきたシートを渡して受け取る
    シート折り回転体対と、 前記シート折り回転体対に渡して支持された前記シート
    の中間部分をシート突き部材によって突いて、前記シー
    トの中間部分を前記シート折り回転体対間に挿入するシ
    ート突き出し手段と、を備え、 前記シート折り回転体対間に挿入された前記シートを前
    記シート折り回転体対が挟んで回転して前記シートを搬
    送しながら折るシート折り装置において、 前記シート突き部材の前記シートに接触する部分に、前
    記シートに対して前記シート突き部材が滑るのを阻止す
    る滑り止め手段を備えたことをことを特徴とするシート
    折り装置。
  2. 【請求項2】 前記滑り止め手段が、前記シート突き部
    材の前記シートに接触する部分に形成された先端が鋭角
    な少なくとも1つの突起であることを特徴とする請求項
    1に記載のシート折り装置。
  3. 【請求項3】 前記滑り止め手段が、前記シート突き部
    材の前記シートに接触する部分に形成された鋸歯状の鋸
    歯状部であることを特徴とする請求項1に記載のシート
    折り装置。
  4. 【請求項4】 前記滑り止め手段が、前記シート突き部
    材の前記シートに接触する部分に形成された粗面である
    ことを特徴とする請求項1に記載のシート折り装置。
  5. 【請求項5】 シートに画像を形成する画像形成手段
    と、 請求項1乃至4の内、いずれか1項に記載のシート折り
    装置と、 を備えたことを特徴とする画像形成装置。
JP2000054839A 2000-02-29 2000-02-29 シート折り装置及びこの装置を備えた画像形成装置 Pending JP2001240307A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000054839A JP2001240307A (ja) 2000-02-29 2000-02-29 シート折り装置及びこの装置を備えた画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000054839A JP2001240307A (ja) 2000-02-29 2000-02-29 シート折り装置及びこの装置を備えた画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001240307A true JP2001240307A (ja) 2001-09-04

Family

ID=18576040

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000054839A Pending JP2001240307A (ja) 2000-02-29 2000-02-29 シート折り装置及びこの装置を備えた画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001240307A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002029175A (ja) * 2000-07-14 2002-01-29 Kaneko:Kk 製本装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002029175A (ja) * 2000-07-14 2002-01-29 Kaneko:Kk 製本装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3711234B2 (ja) シ−ト後処理装置及びシ−ト後処理装置を備えた画像形成システム
JP4379561B2 (ja) シート処理装置及びこれを備えた画像形成装置
JP2003267622A (ja) シート後処理装置及び画像形成装置
JP3595803B2 (ja) シート後処理装置及び画像形成装置
JP3679702B2 (ja) シ−ト後処理装置及びシ−ト後処理装置を備えた画像形成装置
JP4349738B2 (ja) シート処理装置及びこれを備えた画像形成装置
US6607188B2 (en) Sheet post-processing apparatus
JP3752469B2 (ja) シート後処理装置及び画像形成装置
US6846280B2 (en) Sheet post-processing device and image forming apparatus having the same
JP2007153463A (ja) シート処理装置及び画像形成装置
JP4329918B2 (ja) シート処理装置及びこれを備えた画像形成装置
JP2001302089A (ja) シート折り装置とこの装置を備えた画像形成装置
JP4302280B2 (ja) 折りシート積載装置とこの装置を備えた画像形成装置
JP4297590B2 (ja) シート処理装置及びこれを備えた画像形成装置
JP4545251B2 (ja) シート処理装置とこのシート処理装置を備える画像形成装置
JP2001240307A (ja) シート折り装置及びこの装置を備えた画像形成装置
JP2001240303A (ja) シート束綴じ装置とこの装置を備えた画像形成装置
JP4302286B2 (ja) シート束整合装置とこの装置を備えた画像形成装置
JP2006027865A (ja) シート処理装置及び該装置を備えた画像形成装置
JP2001072328A (ja) シート折り装置とこのシート折り装置を備えたシート処理装置及び画像形成装置
JP4312340B2 (ja) シート折り装置及びこの装置を備えた画像形成装置
JP2001302082A (ja) シート処理装置およびこの装置を備えた画像形成装置
JP2023020074A (ja) シート後処理装置及びこれを備えた画像形成システム
JPS6212579A (ja) 製本装置
JP2002211787A (ja) シート搬送装置,シート処理装置及び画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070228

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081029

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081111

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090310