JP2001239800A - 発泡体を基盤とする装飾用造形物 - Google Patents

発泡体を基盤とする装飾用造形物

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JP2001239800A
JP2001239800A JP2000056758A JP2000056758A JP2001239800A JP 2001239800 A JP2001239800 A JP 2001239800A JP 2000056758 A JP2000056758 A JP 2000056758A JP 2000056758 A JP2000056758 A JP 2000056758A JP 2001239800 A JP2001239800 A JP 2001239800A
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resin emulsion
foam
synthetic resin
silica sand
cement
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Hiroshi Kawate
浩 川手
Ken Tamura
憲 田村
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ARCHITECTS INTER SHIN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】デザイン自由度が高く、取扱、作業性に優れ、
施工工期が短く、しかも、取り付けに熟練を必要とせ
ず、低コストで皮膜の厚みがあり表面の硬度が高く、ひ
び割れ、割れ等が生じがたく、曲げ及び衝撃に対しても
耐性の強い装飾用造形物を提供する。 【解決手段】発泡体を基本体に使用し、これを所望の形
状に成形加工しこの上にセメント及び珪砂を混合した合
成樹脂エマルジョンで塗装して得た建造物の屋内外に配
置する装飾に適した装飾造形物である。また、発泡体を
基本体に使用し、これを所望の形状に成形加工しこの上
に無機繊維からなる布帛を被せ、セメント及び珪砂を混
合した合成樹脂エマルジョンで塗装して得た装飾用の造
形物である。合成樹脂エマルジョンとしては、アクリル
樹脂エマルジョンが好適に使用できる。セメントの使用
量は合成樹脂エマルジョン100重量部に対し5〜20
重量部、珪砂の量が同様に100〜400重量部である
のがよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、装飾用造形物に関
するものである。詳しくは、軽量で作業者の作業性が良
く、デザイン自由度が高く、施工工期が短くでき、しか
も、作業者の熟練を必要としない装飾用造形物に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】各種建造物の屋内外に、構造材としてで
なく装飾等のための内外装材が設けられることがよくあ
る。例えば、屋内では、壁と天井の接合部に廻り縁など
の装飾用内装材が付設され、屋外では、外壁に装飾用の
外装材が設けられる。また、屋内外に置かれた犬や猫な
どの動物の形状をした造形物、広告用のキャラクター造
形物、ベランダなどに置かれる鉢や花台等がある。これ
らの造形物は、実用上は有っても無くても支障はない。
また、ここにいう装飾というのは広い概念であり、主と
して見る者の目を和ませたり、快適感を与えたり、不快
な感覚を和らげたりするが、必ずしも特定の心理的状態
を生起させるものでなくてもよい。
【0003】従来は、このような装飾用内外装材の造形
物を設けるに際しては、金属類、木類、プラスチック
類、ガラス繊維類、石膏類、天然石粉類、セメント材異
種混合類等を所望の形状に加工、切断し、これを建造物
等の付設箇所に取付けている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、装飾用
造形物を上記のようにして施工する場合には、原材料コ
ストが高い、製作期間が長い、造形物自身の重量が大き
く移動が困難、表現の自由に制約がある、等の問題があ
り、造形物の完成度に差が生じる。
【0005】即ち、加工に限度があり、造形物の形状が
制限されるため、造形物の表現に制約が生じ、デザイン
自由度が低いという問題、また、加工、切断作業は、現
場で行わざるを得ず、現場作業が多く工期が長くなると
いった問題、更に、作業者の技能の差により、建造物の
仕上がりの程度が異なり、完成度に差が生じるという問
題がある。
【0006】また、置物に類する造形物についてもその
多くは、瀬戸物のような焼き物であったり、金属製であ
ったり、或いはプラスチック製であったりして、製作に
手間が掛かり、その上造形物自身の重量が大きく移動等
に困難を伴うものである。更に、造形物を製作するには
該造形物に合わせた鋳型や金型を必要としている。従っ
て、造形物に関して、デザインの自由度が低く、製作に
時間が掛かり、作業者の熟練を要するものとなってい
る。
【0007】本発明の目的は、上述した事情に鑑みてな
されたものであり、軽量で作業性が良く、デザイン自由
度が高く、多彩な表現が可能で、施工工期も短くでき、
しかも、作業者の熟練を必要としない装飾用造形物を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、発泡
体を基盤とする装飾用造形物であって、所定形状に成形
加工した発泡体上にセメント及び珪砂を混合した合成樹
脂エマルジョンを塗布してなることを特徴とする発泡体
を基盤とする装飾用造形物である。
【0009】請求項2の発明は、発泡体を基盤とする装
飾用造形物であって、所定形状に成形加工した発泡体上
に無機繊維からなる布帛を被せ、セメント及び珪砂を混
合した合成樹脂エマルジョンを塗布してなることを特徴
とする発泡体を基盤とする装飾用造形物である。
【0010】請求項3の発明は、合成樹脂エマルジョン
が、アクリル樹脂エマルジョンであることを特徴とす
る、発泡体を基盤とする装飾用造形物である。
【0011】請求項4の発明は、発泡体が、発泡ポリス
チレンであることを特徴とする、発泡体を基盤とする装
飾用造形物である。
【0012】請求項5の発明は、合成樹脂エマルジョン
に含有せしめる珪砂及びセメントの量が、合成樹脂エマ
ルジョン100重量部に対して珪砂が100〜400重
量部、セメントが5〜20重量部であることを特徴とす
る、発泡体を基盤とする装飾用造形物である。
【0013】請求項6の発明は、布帛が、ガラス繊維か
らなる布帛であることを特徴とする、発泡体を基盤とす
る装飾用造形物である。
【0014】本発明の要旨は、発泡体を基盤とする装飾
用造形物であって、所定形状に成形加工した発泡体上に
セメント及び珪砂を混合した合成樹脂エマルジョンを塗
布してなるものである。また、所定形状に成形加工した
発泡体上に無機繊維からなる布帛を被せ、セメント及び
珪砂を混合した合成樹脂エマルジョンを塗布してなる装
飾用造形物である。そして、該合成樹脂エマルジョン
は、アクリル樹脂エマルジョンであることが好ましく、
該発泡体は、発泡ポリスチレンが好ましい。また合成樹
脂エマルジョンに含有せしめる珪砂及びセメントの量は
合成樹脂エマルジョン100重量部に対し100〜40
0重量部であり、セメントの量は合成樹脂エマルジョン
に100重量部に対し5〜20重量部であることが好ま
しい。発泡体に被せる布帛となる無機繊維は、ガラス繊
維であることが好ましい。
【0015】これらは、装飾用造形物の形状は所定の形
状に発泡体を成形加工すればよいため、造形物を自由に
表現でき、デザイン自由度を高くできる。さらに、発泡
体であるため重量が小さく作業者の取扱も容易であり、
作業性も良く、施工工期も短くでき、しかも、作業者の
熟練を必要とせず、ひいては、コストの低減を図ること
ができるものである。
【0016】本発明の基本は、発泡体を基盤とする装飾
用造形物であって、所定形状に成形加工した発泡体上に
セメント及び珪砂を混合した合成樹脂エマルジョンを塗
布してなる点にある。セメント及び珪砂を混合した合成
樹脂エマルジョンを塗布することにより、合成樹脂エマ
ルジョンのみを塗布したもの又はセメントを混合した合
成樹脂エマルジョンを塗布したものに比較して、得られ
る装飾用造形物の表面硬度が高まり、しかも、ひび割
れ、割れ等が生じがたく、曲げ及び衝撃に対しても耐性
の強いものが得られる。その上、造形物の高級感が高ま
るという特徴を有する。
【0017】ここでいう建造物というのは、家屋、建物
等の建築物、橋梁等の構造物等を混合した広い範囲のも
のを意味している。本発明の装飾用造形物は、これら建
造物の内外の装飾用に使用するものである。例えば、建
築物の外側の装飾用に、建築物の内側の装飾用に、橋の
装飾用等々色々の使い方がある。
【0018】また、置物という使い方もある。該装飾材
用造形物を建造物の内外に配置することにより、建造物
の美感が高まるものである。
【0019】本発明で使用する発泡体は、無機系発泡体
及び有機系発泡体を使用することができる。有機系発泡
体は、樹脂に少量の発泡剤を添加して成型する低発泡成
型、ポリスチレン、ポリエチレンのビーズ発泡、硬質ウ
レタンの型内発泡等で得ることができる。
【0020】その他に、発泡させる方法として、樹脂と
発泡剤の混合物を一旦シート状にした後、放射線又は過
酸化物で架橋後常圧で加熱して発泡させる方法、蒸発型
発泡剤を樹脂とともに押出機で押し出し放圧時に発泡さ
せる方法、プレスの放圧とともに発泡させる方法、化学
反応で発泡させる方法等が用いられる。
【0021】ポリスチレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビ
ニール、ポリプロピレン、ポリウレタン、その他ビスコ
ースやビニロンの発泡体が知られている。また、無機系
発泡体も使用することができる。珪酸カルシウム等の珪
酸塩、炭酸マグネシウム等の炭酸塩等の発泡体が好適に
使用できる。これら発泡体のなかで、発泡ポリスチレン
は形状保持性に優れ、本発明に於いて好適に使用できる
ものである。
【0022】本発明では、発泡体そのものに合成樹脂エ
マルジョンを塗装しても良いが、発泡体に無機繊維から
なる布帛を被せ、セメント及び珪砂を混合した合成樹脂
エマルジョンを塗装してもよい。無機繊維からなる布帛
を使用すると、得られる装飾材のひび割れを抑えること
ができるという特徴がある。この際、発泡体にセメント
及び珪砂を混合した合成樹脂エマルジョンを塗布した
後、無機繊維からなる布帛を被せ、その上から更に発泡
体にセメント及び珪砂を混合した合成樹脂エマルジョン
を塗布するのがよい。これにより、布帛強度が高まり、
ひび割れが防止でき、また、仕上がりがきれいになり、
しかも形態安定性、形態保持性に優れた装飾用造形物を
得ることができる。
【0023】装飾用造形物を製作するに当たり、所定の
形状に成形加工した発泡体にセメント及び珪砂を混合し
た合成樹脂エマルジョンを塗布し、その上に無機繊維か
らなる布帛を被せ、必要に応じてコテ等で抑えてなじま
せ、その上から更にセメント及び珪砂を混合した合成樹
脂エマルジョンを布帛が見えなくなるまで塗布するのが
より好ましい。
【0024】無機繊維としては、ガラス繊維、セラミッ
ク繊維や炭素繊維がある。セラミック繊維としては、ア
ルミナ繊維、シリカ繊維、ポリチラノカルボシラン繊
維、カルボシラン繊維等がある。中でも、ガラス繊維が
入手価格の点、取り扱い易さの点等から、好適に使用で
きる。これらの無機繊維を織ることにより、又は編むこ
とにより無機繊維の布帛を得ることができる。この布帛
は、繊維と繊維との間に隙間のある、いわば、網状(メ
ッシュ状)のものが好ましい。目付を粗くして製造され
た布帛が好ましい。それは、発泡体にセメント及び珪砂
を混合した合成樹脂エマルジョンを塗布する際に、合成
樹脂エマルジョンが布帛の隙間から滲み出し、発泡体、
無機繊維布帛及び合成樹脂エマルジョンの三者をなじま
せる効果があるからである。かくて、発泡体、無機繊維
布帛及び合成樹脂エマルジョンの三層からなる造形物に
仕上げることができる。
【0025】本発明で使用する合成樹脂エマルジョン
は、ディスパジョン及びエマルジョンのいずれの形態で
も使用することができる。樹脂成分の主たるものは、塗
膜形成成分である。塗膜形成成分としては、各種樹脂を
使用することができる。具体的には、フェノール樹脂、
ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、
アクリル系樹脂、ビニール樹脂、弗素樹脂更にはシリコ
ン樹脂等を使用することができる。特に、アクリル樹脂
エマルジョンが好ましい。アクリル樹脂エマルジョン中
の固形成分は40〜50重量%のものが好適に使用でき
る。アクリル樹脂エマルジョンとしては、アクリル酸エ
ステル共重合体エマルジョン、即ち、スチレン、メタク
リル酸エステル、ブタジエン、アクリロニトリル等を共
重合成分として含むアクリル系共重合体エマルジョンを
使用するのが好ましい。
【0026】シリコーン樹脂や弗素樹脂は、撥水性や柔
軟性或いは表面摩擦係数が小さい、耐候性がよいという
特徴があり、この様な特徴を必要とするときには好適に
使用できる。弗素系モノマー、珪素系モノマー等を上記
樹脂に共重合させることもできる。塗料の塗膜形成成分
となる樹脂の例を挙げたが、塗膜成分に種々の性能又は
機能を持たせるために、各種官能基を持つモノマーを適
宜これらの樹脂に共重合することができる。また、種類
の異なる塗膜形成成分を混合使用することもできる。
【0027】合成樹脂エマルジョン、特に、アクリル樹
脂エマルジョンにセメント及び珪砂を混合したものを、
予め所定の形状に成形加工した発泡体の上に塗布し本発
明の建造物の装飾材及び装飾用造形物を得る。合成樹脂
エマルジョンに含有せしめる珪砂の量が、合成樹脂エマ
ルジョン100重量部に対して珪砂が100〜400重
量部、好ましくは250〜300重量部、セメントの量
が合成樹脂エマルジョン100重量部に対して5〜20
重量部、好ましくは10〜15重量部である。更に、必
要に応じて水、粘度調節剤やPH調節剤等を添加する。
添加する水、粘度調節剤やPH調節剤の量は、塗装方法
によって若干異なる。リシンガンやモルタルガンを使用
して塗装する場合は、粘度が低いことが望ましいので、
添加する水や粘度調節剤の量は多くなる。一方、コテ塗
装の場合は、粘度は幾分高くても良いので、添加する水
や粘度調節剤の量は少なくてよい。
【0028】合成樹脂エマルジョン、珪砂、セメント
水、粘度調節剤やPH調節剤の混合割合は、上記の塗装
方法の他に温度や湿度の影響も受けるので、外装材の形
状、大きさや取り付け場所等も勘案して、微調整するの
がよい。ここで使用するセメントの量は、合成樹脂エマ
ルジョン100重量部に対して5〜20重量部にするの
がよい。これより多い量のセメントを加えると、全体の
系の粘度が高くなり、実際の施行作業ができなくなった
り、製品にひび割れが生じたりするからである。最適の
使用量は、系の粘度と目的とする装飾材の形状や大きさ
等を勘案して決定される。
【0029】合成樹脂エマルジョンに混合する珪砂の量
は、先にも述べたように、合成樹脂エマルジョン100
重量部に対して100〜400重量部であり、250〜
300重量部が好ましい。これより多い量の珪砂を加え
ると、全体の系の粘度が高くなり、実際の施行作業がで
きなくなる。また、量が少なすぎると効果が発揮しない
のである。最適の使用量は、系の粘度と目的とする装飾
用造形物の形状や大きさ等を勘案して決定される。
【0030】珪砂を使用することの効果は、造形物の表
面の硬度を高くすることができる点にある。セメントの
みの添加でも造形物の表面硬度を高めることは可能であ
るが、ひび割れが生じやすい、簡単に割れるという問題
がある。それに対して、セメント及び珪砂を混合した系
では、造形物の表面硬度が高くなるだけでなく、ひび割
れや割れ安さという問題が解消するのである。しかも、
表面が硬いにもかかわらず、曲げや衝撃に対して強くな
るという特徴がある。
【0031】合成樹脂エマルジョンに珪砂及びセメント
を混合したものは、放置すると次第に硬化してくるの
で、必要な量を必要なときに成形加工して使い切るのが
好ましい。
【0032】また、発泡ポリスチレンに対しては、特
に、アクリル樹脂エマルジョンを使用する系は、なじみ
が良く、仕上がりの良い造形物を容易に得ることができ
る。発泡ポリスチレンが、基本体であるので、該造形物
は軽量で取り扱いが容易で施行も手軽に行うことができ
る。発泡体にセメント及び珪砂を混合した合成樹脂エマ
ルジョンを塗布した後、必要に応じて、高性能、高機能
性や高意匠型の上塗り塗料、防水剤等で上塗り仕上げを
行うことにより、一段と高級感のある装飾材に仕上げる
ことができる。
【0033】発泡体を、セメント及び珪砂を混合した合
成樹脂エマルジョンで塗装処理するとその表面が硬化
し、もろい発泡体を強固なものにすることができ、しか
も、割れに強く、衝撃にも強い造形物が得られ、それら
の実用上の価値を高めているのである。通常の合成樹脂
エマルジョンでは、塗膜の厚さを厚くすることはできな
いが、セメント及び珪砂を併用することにより塗膜の厚
さを厚くすることができ、更に実用上の価値を高めるこ
とができる。
【0034】この様にして得た本発明の装飾用造形物
は、接着剤によって容易に建造物に装着することができ
る。即ち、該装飾用造形物は発泡体を基本体としている
ので、容易に接着剤によって充分な強度を保持して建造
物に装着することができる。接着剤は各種の接着剤を使
用することができる。具体的な接着剤として、ユリア系
樹脂接着剤、メラミン系樹脂接着剤、フェノール系樹脂
接着剤、エポキシ系樹脂接着剤、アクリル系樹脂接着
剤、ポリエステル系樹脂接着剤、酢酸ビニール系樹脂接
着剤、シアノアクリレート系樹脂接着剤、エラストマー
系樹脂接着剤等がある。これら接着剤に於いて、酸基、
グリシジル基、エポキシ基、イソシアナート基、アミノ
基等の反応性官能基を有するものが好ましい。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
装飾用造形物を図面を参照しつつ説明する。図1は、本
発明の実施の形態に係る置物に相当する装飾用造形物に
適用した例である。図1に示す例は、銀行の窓口などに
設けられている。このような造形物は、発泡体を造形物
に対応するような形状に切断成形加工し、この発泡体に
ガラス繊維からできた布帛を被せ、セメント及び珪砂を
混合したアクリル樹脂エマルジョンを塗布し製作したし
たものである。この際、発泡体にセメント及び珪砂を混
合したアクリル樹脂エマルジョンを塗布した後、ガラス
繊維からできた布帛を被せ、更に、セメント及び珪砂を
混合したアクリル樹脂エマルジョンを塗布した。
【0036】この実施形態を、更に具体的に説明する。
先ず、発泡ポリスチレンを造形物の形状に切断成形加工
する。発泡ポリスチレンを所定の形状に成形加工するに
は、熱線を使用するのが便利である。熱線は、ニクロム
線などの抵抗の大きい線に通電し、該線部の温度を高く
するものである。発泡ポリスチレンは、この熱線により
簡単に切断成形加工され、形状を整えることができる。
形状の仕上げに当たっては、カッターやノミを使用して
もよい。形状が成形加工できたところで、珪砂及びセメ
ントを含むアクリル樹脂エマルジョンを塗布し、ガラス
繊維でできた布帛を被せ、更に、珪砂及びセメントを含
むアクリル樹脂エマルジョンを塗布した。
【0037】珪砂及びセメントを含むアクリル樹脂エマ
ルジョンは、アクリル樹脂エマルジョン100重量部に
水25重量部、珪砂250重量部及び水硬性セメント1
5重量部を混合したものである。これをモルタルガンに
投入し、口径4mmのノズルから塗膜の厚さが1.3m
mになるように、発泡スチレンからなる造形物に吹き付
けて塗布した。その後、8時間程度風乾した。次に、同
様にして、2回目の吹きつけを行い、塗膜の厚さがトー
タルで3mm程度になるようにした。吹きつけ後、24
時間程度風乾した。乾燥後、顔料入りの水性アクリルエ
マルジョン塗料を刷毛で塗装し、仕上げを行った。
【0038】図2は、建造物の外装用に適用した例であ
る。建物の入り口の上に、歯形コーラスが取り付けられ
ている。この実施形態について具体的に説明する。先
ず、発泡ポリスチレンを建造物の構成部品毎に所定の形
状に成形加工する。発泡ポリスチレンを所定の形状に成
形加工するには、熱線を使用するのが便利である。形状
の仕上げに当たっては、カッターやノミやサンドペーパ
等を使用してもよい。形状が成形加工できたところで、
珪砂及びセメントを含む合成樹脂エマルジョンを塗布
し、ガラス繊維でできた布帛を被せ、更に、珪砂及びセ
メントを含む合成樹脂エマルジョンを塗布した。
【0039】合成樹脂エマルジョンは、アクリル樹脂エ
マルジョンを使用した。アクリル樹脂エマルジョン10
0重量部、水30重量部、珪砂300重量部、セメント
15重量部を加えて良く攪拌混合した。この際、系の粘
度が適当なものになるように水、粘度調節剤やPH調節
剤を少量加えて微調節した。こうして作成した合成樹脂
エマルジョン混合物をリシンガンに投入し、先に形状を
整えた発泡ポリスチレン体に塗布した。リシンガンは被
塗布体から50〜60cm程度の距離を置いて、ほぼ直
角に吹き付けた。最終的な塗装の厚みが1.5mm程度
になるまで、塗布を行った。合成樹脂エマルジョン混合
物の垂れがあれば、これはコテで取り除く。
【0040】尚、珪砂の粒度は、種々のものを使用する
ことができる。5号(0.6〜0.016mm)から7
号(0.3〜0.045mm)のものが、好適に使用で
きる。珪砂の粒度は、造形物の表面状態に合うように選
定するのがよい。
【0041】風乾後2回目の塗装を行い、塗膜の厚さを
3mm程度にした。その後、上塗りを行って仕上げ処理
を行った。上塗り処理は、高性能、高機能や高意匠型上
塗り塗料を使用する。尚、リシンガンで塗装が困難な部
分は、コテで塗装した。
【0042】
【発明の効果】本発明は、発泡体を基本体に使用し、こ
れを所望の形状に成形加工しこの上にセメント及び珪砂
を混合した合成樹脂エマルジョンで塗装して得た建造物
の屋内外に配置する装飾に適した装飾用造形物である。
また、発泡体を基本体に使用し、これを所望の形状に成
形加工しこの上に無機繊維からなる布帛を被せセメント
及び珪砂を混合した合成樹脂エマルジョンで塗装して得
た装飾用の造形物である。発泡体を使用することにより
容易に希望の形状に為すことができるため、造形物を自
由に表現でき、デザイン自由度を高くできる。さらに、
発泡体で軽いため、取扱も容易であり、作業性も良く、
施工工期も短くでき、しかも、作業者の熟練を必要とせ
ず、ひいては、コストの低減を図ることができる。皮膜
の厚みも大きくすることができる。アクリル樹脂、セメ
ント及び珪砂の一体化により、装飾用造形物の表面の硬
度が高まり、しかも、ひび割れ、割れ等が生じがたく、
曲げ及び衝撃に対しても耐性の強いものが得られるとい
う特徴がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】装飾用置物に適用した例を示す図である。
【図2】建造物外装材に適用した例を示す図である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発泡体を基盤とする装飾用造形物であっ
    て、 所定形状に成形加工した発泡体上にセメント及び珪砂を
    混合した合成樹脂エマルジョンを塗布してなることを特
    徴とする発泡体を基盤とする装飾用造形物。
  2. 【請求項2】発泡体を基盤とする装飾用造形物であっ
    て、 所定形状に成形加工した発泡体上に無機繊維からなる布
    帛を被せ、セメント及び珪砂を混合した合成樹脂エマル
    ジョンを塗布してなることを特徴とする発泡体を基盤と
    する装飾用造形物。
  3. 【請求項3】合成樹脂エマルジョンが、アクリル樹脂エ
    マルジョンであることを特徴とする、請求項1又は請求
    項2に記載の発泡体を基盤とする装飾用造形物。
  4. 【請求項4】発泡体が、発泡ポリスチレンであることを
    特徴とする、請求項1から請求項3のいずれか1項に記
    載の発泡体を基盤とする装飾用造形物。
  5. 【請求項5】合成樹脂エマルジョンに含有せしめる珪砂
    及びセメントの量が、合成樹脂エマルジョン100重量
    部に対して珪砂が100〜400重量部、セメントが5
    〜20重量部であることを特徴とする、請求項1から請
    求項4のいずれか1項に記載の発泡体を基盤とする装飾
    用造形物。
  6. 【請求項6】布帛が、ガラス繊維からなる布帛であるこ
    とを特徴とする、請求項2から請求項5のいずれか1項
    に記載の発泡体を基盤とする装飾用造形物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005019563A1 (ja) * 2003-08-21 2005-03-03 Interdecom, Co., Ltd. 建築用装飾建材

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