JP2001239531A - 成形型 - Google Patents

成形型

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JP2001239531A
JP2001239531A JP2000054997A JP2000054997A JP2001239531A JP 2001239531 A JP2001239531 A JP 2001239531A JP 2000054997 A JP2000054997 A JP 2000054997A JP 2000054997 A JP2000054997 A JP 2000054997A JP 2001239531 A JP2001239531 A JP 2001239531A
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mold
die
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injection port
molding
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JP2000054997A
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English (en)
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Iwao Miyajima
巌 宮嶋
Hiroaki Tsuchida
浩明 槌田
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TS Tech Co Ltd
Original Assignee
TS Tech Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、成形不良を解消し、且つ、
液体離型剤を必要としない成形型を提供する。 【解決手段】 上型11と下型12を備えた成形型10
であって、上型11には蓋部を備えた注入口13が設け
られ、上型11と下型12の合わせ部11b,12b
と、蓋部と注入口13との合わせ部には放電加工による
摺り合わせがなされ、少なくとも上型11または下型1
2の成形体に接する表面11a,12aと、注入口13
の成形体原料に接する表面と、蓋部の注入口13への嵌
合面と、には固体離型剤の被覆層が焼き付けにより設け
られている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は成形型に係り、特
に、ウレタン等の合成樹脂を成形するための成形型に関
する。
【0002】
【従来の技術】ウレタン等の樹脂成形においては、成形
体が成形型の表面に付着しやすいため、成形型の内側面
に液体離型剤を塗布していた。従来では、液体離型剤を
霧化し、霧化された離型剤を、スプレーガンで吹き付け
ることにより、成形型の内側面に塗布していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のように
液体離型剤を成形型に塗布する方法では、液体離型剤の
乾燥や、液体離型剤の補充に手間がかかるという問題が
あった。また、霧化した液体離型剤を成形型に吹き付け
て塗布を行うと、霧化した液体離型剤が飛散し、良好な
作業環境が保てなくなるという不都合があった。また、
一般的に、スプレーガンによる吹きつけはロボットによ
り行っているが、成形型に原料注入口が設けられている
場合には、ロボットによる吹きつけが困難であり、手作
業で液体離型剤を塗布しているため、効率よく作業を行
えないという問題があった。
【0004】或いは、液体離型剤の未乾燥による発泡不
良が発生したり、成形を繰り返すことにより液体離型剤
が滞留し、液体離型剤が成形型のキャビティ面とコア面
に固着し、成形体に形状転写され、成形体の表面を不良
にするという問題があった。このため、一定の成形回数
ごとに固着した離型剤を溶剤で落とす必要があり、手間
がかかるという問題があった。
【0005】また、液体離型剤の材料費や、被着ブース
などの塗布設備はもちろん、液体離型剤の塗布やふき取
りに要する工程に時間や人件費がかさみ、成形を安価に
行うことができなかった。
【0006】本発明の目的は、成形不良を解消し、且
つ、液体離型剤を必要としない成形型を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題は、本発明の請
求項1に係る成形型によれば、上型と下型を備えた成形
型であって、前記上型には蓋部を備えた注入口が設けら
れ、前記上型と前記下型の合わせ部と、前記蓋部と前記
注入口との合わせ部には放電加工による摺り合わせがな
され、少なくとも前記上型または前記下型の成形体に接
する表面と、前記注入口の成形体原料に接する表面と、
前記蓋部の前記注入口への嵌合面と、には固体離型剤の
被覆層が焼き付けにより設けられた、ことにより解決さ
れる。
【0008】このように、本発明の成形型には、成形体
に接する表面に固体離型剤の被覆層が設けられているの
で、ウレタン等の合成樹脂成形体を液体離型剤を使用せ
ずに容易に脱型することができ、生産性を向上させるこ
とが可能となる。また、従来のように、霧化された液体
離型剤の飛散がなくなるため、良好な作業環境を保持す
ることが可能となる。
【0009】また、上型には蓋部を備えた注入口が設け
られているので、成形型を閉じたまま、原料の充填およ
び成形を行うことができ、成形型合わせ部でのバリ、ボ
イド、肌荒れ等の成形不良を防止することが可能とな
る。また、この注入口から、上型凹部にできるエア溜ま
りを削減することができ、従来手間のかかっていたエア
ーベントホールの清掃が容易又は必要なくなり好適であ
る。
【0010】さらに、注入口の成形体原料に接する表面
と、蓋部の注入口への嵌合面にも固体離型剤の被覆層が
焼き付けにより設けられているので、従来手作業で行っ
ていた注入口及び蓋部への液体離型剤の塗布をする必要
がなくなり、生産性を向上させることが可能となる。
【0011】また、上記固体離型剤の被覆層は焼き付け
により設けられているので、成形型表面から剥がれにく
く好適である。また、前記上型と前記下型の合わせ部
と、蓋部と注入口との合わせ部のシール性を確保するた
めに、従来のように樹脂シールを用いるのではなく、放
電加工による摺り合わせを行うことによりシール性を確
保しているので、高温での焼き付け処理を問題なく行う
ことができる。
【0012】なお、成形型についてより具体的に述べる
と、前記注入口は前記成形体原料を一点から注入するよ
うに構成されている。また、固体離型剤としてはフッ素
樹脂系の潤滑剤またはグラファイト樹脂系の潤滑剤を使
用する。
【0013】さらに、前記固体離型剤の被覆層は、化学
処理された下地面上に設けられている。このように、下
地処理された成形型表面に、固体離型剤の被覆層が焼き
付けにより設けられているので、固体離型剤の被覆層が
成形型の表面から剥がれにくくなり好適である。
【0014】なお、上記上型と下型はクランプ装置によ
り開閉され、該クランプ装置は、上型または下型の一方
に少なくとも2つ設けられた固定部材と、上型または下
型の他方に少なくとも2つ設けられた可動部材と、を備
え、前記可動部材が前記固定部材に対して同時に係合お
よび解除されることにより、前記上型と下型が互いに開
閉する構成とすると良い。
【0015】このように、上型と下型に複数個設けられ
た全ての可動部材と固定部材が、同時に係合および解除
されるように構成されているので、成形型内のガスが均
一に抜け、発泡圧による上型または下型の歪みや、クラ
ンプの破損を防止することができる。
【0016】よって、上型と下型の合わせ部の密着性が
保持され、合わせ部からの原料液の漏れがないため、バ
リなどの発泡不良を防止することができる。
【0017】なお、前記固定部材について、前記可動部
材が係合したときに前記上型と下型が型締される第1の
係合部と、前記可動部材が係合することにより前記上型
と下型とが間に隙間を介して保持される第2の係合部
と、を備えた構成とすることにより、第2の係合部に可
動部材を係合させたときに、上型と下型との間に隙間が
でき、この隙間から成形型内の発泡ガスを充分に抜くこ
とが可能となり好適である。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の成形型10は、上型11
と下型12を備えている。また、上型11には蓋部14
を備えた注入口13が設けられている。上型11と下型
12の合わせ部11b,12bと、蓋部14と注入口1
3との合わせ部には放電加工による摺り合わせがなさ
れ、気密性が保たれている。
【0019】そして、少なくとも上型11の成形体に接
するコア面11aまたは下型12の成形体に接するキャ
ビティ面12aと、注入口13の成形体原料に接する面
13aと、蓋部14の注入口13への嵌合表面14aに
は、固体離型剤の被覆層が焼き付けにより設けられてい
る。
【0020】なお、より具体的には、注入口13は成形
体原料を一点から注入するように構成されている。ま
た、固体離型剤はフッ素樹脂系の潤滑剤またはグラファ
イト樹脂系の潤滑剤を使用する。固体離型剤の被覆層
は、化学処理された下地面上に設けられる。
【0021】また、本例の成形型10において、上型1
1と下型12はクランプ装置20により開閉されるよう
に構成されている。、クランプ装置20は、上型11に
設けられた固定部材21と、下型12に設けられた可動
部材22とを備えている。
【0022】クランプ装置20は、可動部材22が固定
部材21に対して同時に係合および解除されることによ
り、上型11と下型12が互いに開閉するように構成さ
れているので、発泡圧による上型11または下型12の
歪みを防止することができ、成形型内の気密性を常に保
つことが可能となる。
【0023】なお、固定部材21には、凹形状の第1の
係合部21aと、第2の係合部21bとが設けられてお
り、第1の係合部21aに可動部材22が係合したとき
には、上型11と下型12が型閉めされ、第2の係合部
21bと可動部材22が係合したときには、上型11と
下型12とが間に隙間を介して保持されるように構成さ
れている。
【0024】したがって、第2の係合部21bに可動部
材22を係合させたときに、上型11と下型12との間
に隙間ができ、この隙間から成形型10内の発泡ガスを
充分に抜くことが可能となる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。なお、以下に説明する部材,配置等は本発明を
限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変
することができるものである。
【0026】図1乃至図4は本発明の一実施例を示すも
のであり、図1は本発明の成形型を示す斜視図、図2は
原料の注入口及び蓋部を示す側面図、図3は蓋部を閉め
た状態を示す説明図、図4は固体離型剤の被覆層が形成
されるまでの過程を示す流れ図である。
【0027】本例の成形型10は、アルミニウム製また
はアルミニウム合金製であり、合成樹脂発泡成形体を作
成するために用いられるものである。成形型10は、一
括クランプ装置20により開閉される上型11と下型1
2とからなり、上型11はコア15を備え、上型11と
下型12との間には所定形状のキャビティ16が形成さ
れている。なお、成形型の素材は、本例のようなアルミ
ニウムに限らず、他の素材を使用しても良いことは勿論
である。
【0028】上型11と下型12との合わせ部は、放電
加工による摺り合わせがなされ、気密性が保たれてい
る。また、上型11には、原料をキャビティ16に注入
するための注入口13が設けられている。注入口13
は、図1に示すように、上型11の所定位置に孔を設
け、一箇所から原料を注入するいわゆる一点注入口とし
て形成される。
【0029】このように、上型11に注入口13を設け
ることにより、成形型10を閉めたまま原料の充填を行
うことができ、上型11と下型12との合わせ部に発生
するバリ、ボイド、肌荒れ等の成形不良を防止すること
ができる。また、この注入口13から、上型11凹部に
できるエア溜まりを削減することができ、従来手間のか
かっていたエアーベントホールの清掃が容易又は必要な
くなり好適である。
【0030】なお、注入口13は、注入口13を塞ぐた
めの蓋部14を備えている。注入口13と蓋部14との
合わせ部は、放電加工による摺り合わせがなされ、気密
性が保たれている。本例の蓋部14は、図2に示すよう
なトグルクランプ30に取り付けられており、このトグ
ルクランプ30により、成形中に注入口13から外れな
いよう、成形中は図3に示すようにしっかりと固定され
るように構成されている。
【0031】本例の成形型10には、固体離型剤の被覆
層が焼き付けにより設けられている。固体離型剤の被覆
層は、上型11の成形体に接するコア面11aと、下型
12の成形体に接するキャビティ面12aと、注入口1
3の成形体原料に接する面13aと、蓋部14の表面と
に設けられている。なお、蓋部14の表面とは、注入口
13への嵌合面14aと、上型11のコア面11aとな
る面を含むものである。
【0032】上記固体離型剤の被覆層を形成するための
処理工程について、図4の流れ図を参照して説明する。
先ず、工程S1で、被覆層を形成するに先立つ前処理と
して、成形型10の脱脂および洗浄を行う。次に、工程
S2〜S4で、固体離型剤の被覆層を形成する箇所に、
下地処理を行う。本例では、上型11のコア面11a
と、下型12のキャビティ面12aと、注入口13の面
13aと、蓋部14の表面に下地処理を行う。なお、本
例ではアルミニウム製またはアルミニウム合金製の成形
型10を使用しているため、下地面を形成する化学処理
として、陽極酸化処理またはクロム酸塩処理を行う。な
お、他の素材からなる成形型を使用する場合は、素材に
適合した下地処理を行うものとする。
【0033】工程S2としての陽極酸化処理は、硫酸な
どの電解液を収容した陽極酸化処理層内に、成形型本体
を浸漬した状態で、成形型10を電極のプラスに接続し
て周知の陽極酸化処理を行う。
【0034】この陽極酸化処理を行うことにより、アル
ミニウム材またはアルミニウム合金からなる上型11の
コア面11aと、下型12のキャビティ面12aと、注
入口13の面13aと、蓋部14の表面に陽極酸化被膜
が形成される。
【0035】この陽極酸化処理工程が終わったら、成形
型を水洗いし、工程S5に移行し、温風乾燥処理を行っ
た後、工程S6の固体離型剤の被膜形成処理へ移行す
る。
【0036】或いは、下地処理として、工程S1の脱脂
・洗浄処理の後、工程S3に進み、表面研磨を行い、さ
らにその後、工程S4に進み、クロム酸塩処理を行う方
法がある。
【0037】表面研磨処理は、上型11のコア面11a
と、下型12のキャビティ面12aを均一にするために
行う。表面研磨処理により、上型11のコア面11a
と、下型12のキャビティ面12aに存在する細かな凹
凸がなくなり、より高い離型性を得ることが可能とな
る。
【0038】本例では、工程S3の表面研磨処理でサン
ドブラスト処理を行い、成形型の表面粗さを均一にす
る。さらに、表面研磨が終わった成形型10には、被覆
層がより均一に形成されるように、化学処理を行う。
【0039】化学処理として、本例では工程S4におい
て、クロム酸塩処理工程を行う。クロム酸塩処理は、常
温のクロム酸塩に、加工品としての成形型10を浸漬し
た後、水洗いする。
【0040】工程S4の処理が終了したら、工程S5に
進み、成形型10を温風にて乾燥する。成形型10に付
着した水分が完全に乾燥されたら、工程S6の固体離型
剤の被覆層形成処理へと移行する。
【0041】工程S6の固体離型剤の被覆層形成処理で
は、フッ素樹脂系の潤滑処理剤を用い、この潤滑処理剤
をスプレー塗布することにより潤滑処理を行う。潤滑処
理剤は、具体的には、耐熱性高分子を結合剤とし、フッ
素樹脂粉末を潤滑剤とした固体被膜潤滑塗料であり、膜
厚が5〜7マイクロメーターとなるように塗布される。
このとき、潤滑処理剤として、グラファイト系の潤滑処
理剤を用いても良い。
【0042】上型11のコア面11aと、下型12のキ
ャビティ面12aと、注入口13の面13aと、蓋部1
4の表面に潤滑処理剤が塗布されたら、工程S7の硬化
処理へと移行する。硬化処理としては、潤滑処理剤が塗
布された成形型10を、380〜390℃で、55〜6
0分焼き付けることにより潤滑処理剤を硬化させる処理
が行われる。
【0043】このとき、本例の成形型10は、上型11
と下型12の合わせ部11b,12b、および、注入口
13と蓋部14の合わせ部を、従来の樹脂シールと異な
り、放電加工による摺り合わせ処理を行っているので、
樹脂シールの消失などを考慮する必要がなく、高温での
焼き付け処理が可能となる。硬化工程終了後は、成形型
のチェックが行われ、完成品が得られる。このようにし
て、一連の工程が終了する。
【0044】本例の成形型10を用いてウレタンフォー
ムなどの樹脂成形を行う場合は、上型11と下型12と
を閉めた状態で、注入口13から溶融した樹脂を注入
し、樹脂を発泡させ、ガス抜き後、成形体を取り出す。
【0045】なお、本例の成形型10は、成形時におけ
る上型11の歪みを防止し、常に高いシール性が得られ
るように、上型11と下型12とが、クランプ装置20
により開閉されるように構成されている。クランプ装置
20は、いわゆる一括クランプ装置であり、図1に示す
ように、成形型10の上型11に設けられた複数の固定
部材21と、下型12に設けられた可動部材22とから
構成され、全ての固定部材21と可動部材22が同時に
係合及び解除されるように構成されている。本例では、
固定部材21及び可動部材22は、成形型10の2箇所
に設けられている。
【0046】固定部材21は、図1に示すように、上型
11から突出するように設けられており、可動部材22
と係合可能な長さ及び幅に形成されている。なお、固定
部材21には、可動部材12との係合部として、上型1
1側に位置する第1の係合部21aと、凹状の第2の係
合部21bが設けられている。
【0047】可動部材22は、図1に示すように、固定
部材21に係合される軸部22aと、この軸部22aを
保持する保持部22bとから構成されている。保持部2
2bは、下型12側に設けられたバー23に連結されて
いる。
【0048】上記バー23には、レバー23aが設けら
れており、このレバー23aを上下に動かすことによ
り、バー23が回動するように構成されている。したが
って、レバー23aを上下に動かすことにより、バー2
3に連結された2つの可動部材22を同時に移動させる
ことが可能である。
【0049】このように、複数の可動部材22が同時に
移動可能に構成されているので、固定部材21から可動
部材22を同時に外すことができる。したがって、上型
11と下型12との間から、成形型内のガスが均一に排
出されるので、従来のトグルクランプ装置のように、一
箇所から成形型内の発泡ガスが排出されて上型に歪みが
発生することがなく、上型が歪んだり、この歪みにより
発生するバリ不良を防止することができる。
【0050】また、第2の係合部21bと可動部材22
が係合したときには、上型11と下型12とが間に隙間
を介して保持され、この隙間から成形型10内の発泡ガ
スを充分に抜くことが可能となる。なお、クランプ装置
20としては、上記した構成に限らず、他の構成のクラ
ンプ装置を採用しても良いことは勿論である。
【0051】
【発明の効果】以上のように本発明の成形型には、成形
体に接する表面に固体離型剤の被覆層が設けられている
ので、ウレタン等の合成樹脂成形体を液体離型剤を使用
せずに容易に脱型することができ、生産性を向上させる
ことが可能となる。また、従来のように、霧化された液
体離型剤の飛散がなくなるため、良好な作業環境を保持
することが可能となる。
【0052】また、上型には蓋部を備えた注入口が設け
られているので、成形型を閉じたまま、原料の充填およ
び成形を行うことができ、成形型合わせ部でのバリ、ボ
イド、肌荒れ等の成形不良を防止することが可能とな
る。また、この注入口から、上型凹部にできるエア溜ま
りを削減することができ、従来手間のかかっていたエア
ーベントホールの清掃が容易又は必要なくなり好適であ
る。
【0053】さらに、注入口の成形体原料に接する表面
と、蓋部の注入口への嵌合面にも固体離型剤の被覆層が
焼き付けにより設けられているので、従来手作業で行っ
ていた注入口及び蓋部への液体離型剤の塗布をする必要
がなくなり、生産性を向上させることが可能となる。
【0054】また、上記固体離型剤の被覆層は焼き付け
により設けられているので、成形型表面から剥がれにく
く好適である。また、前記上型と前記下型の合わせ部
と、蓋部と注入口との合わせ部のシール性を確保するた
めに、従来のように樹脂シールを用いるのではなく、放
電加工による摺り合わせを行うことによりシール性を確
保しているので、高温での焼き付け処理を問題なく行う
ことができる。
【0055】さらにまた、成形型の上型と下型は、一括
クランプ装置により開閉されるように構成されており、
発泡圧によって上型が歪みにくくなっている。よって、
上型と下型の合わせ部の密着性が保持され、合わせ部か
らの原料液の漏れがないため、バリなどの発泡不良を防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の成形型を示す斜視図である。
【図2】原料の注入口及び蓋部を示す側面図である。
【図3】蓋部を閉めた状態を示す説明図である。
【図4】固体離型剤の被覆層が形成されるまでの過程を
示す流れ図である。
【符号の説明】
10 成形型 11 上型 11a コア面 11b 合わせ面 12 下型 12a キャビティ面 12b 合わせ面 13 注入口 13a 注入口の成形体原料に接する面 14 蓋部 14a 蓋部の注入口への嵌合面 15 コア 16 キャビティ 20 クランプ装置 21 固定部材 21a 第1の係合部 21b 第2の係合部 22 可動部材 22a 軸部 22b 保持部 23 バー 23a レバー 30 トグルクランプ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上型と下型を備えた成形型であって、前
    記上型には蓋部を備えた注入口が設けられ、前記上型と
    前記下型の合わせ部と、前記蓋部と前記注入口との合わ
    せ部には放電加工による摺り合わせがなされ、少なくと
    も前記上型または前記下型の成形体に接する表面と、前
    記注入口の成形体原料に接する表面と、前記蓋部の前記
    注入口へ嵌合する面と、には固体離型剤の被覆層が焼き
    付けにより設けられたことを特徴とする成形型。
  2. 【請求項2】 前記注入口は前記成形体原料を一点から
    注入するように構成されていることを特徴とする請求項
    1記載の成形型。
  3. 【請求項3】 前記固体離型剤はフッ素樹脂系の潤滑剤
    またはグラファイト樹脂系の潤滑剤であることを特徴と
    する請求項1または2記載の成形型。
  4. 【請求項4】 前記固体離型剤の被覆層は、化学処理さ
    れた下地面上に設けられたことを特徴とする請求項1乃
    至3いずれか記載の成形型。
  5. 【請求項5】 上記上型と下型はクランプ装置により開
    閉され、該クランプ装置は、上型または下型の一方に少
    なくとも2つ設けられた固定部材と、上型または下型の
    他方に少なくとも2つ設けられた可動部材と、を備え、
    前記可動部材が前記固定部材に対して同時に係合および
    解除されることにより、前記上型と下型が互いに開閉す
    ることを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載の成形
    型。
  6. 【請求項6】 前記固定部材は、前記可動部材が係合し
    たときに前記上型と下型が型締される第1の係合部と、
    前記可動部材が係合することにより前記上型と下型とが
    間に隙間を介して保持される第2の係合部と、を備えた
    ことを特徴とする請求項5記載の成形型。
JP2000054997A 2000-02-29 2000-02-29 成形型 Pending JP2001239531A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010046955A (ja) * 2008-08-22 2010-03-04 Sekisui Plastics Co Ltd 成形装置及びこの成形装置を用いた発泡成形品の製造方法

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